JP2002091237A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002091237A
JP2002091237A JP2000279928A JP2000279928A JP2002091237A JP 2002091237 A JP2002091237 A JP 2002091237A JP 2000279928 A JP2000279928 A JP 2000279928A JP 2000279928 A JP2000279928 A JP 2000279928A JP 2002091237 A JP2002091237 A JP 2002091237A
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Hideo Aizawa
秀雄 相沢
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材がロール紙の場合の巻き残量、サイ
ズ、材質等、転写材の特性に起因して生じる異常画像を
防止できる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 第1ロール13には、150m巻きの普
通紙で幅841mmのものがセットされている。そし
て、残量検知装置20による残量の検知結果に基づい
て、検知比較装置30で残量が30m以下と検知された
場合に限り、転写電流制御装置41によって転写紙の先
後端のみ転写電流値を通常規定値の約2倍である140
μA以上に切り換える。これによって、白抜けの発生し
易い転写紙先後端部のみで転写電流値を大きくして白抜
けの発生を防止すると共に、先後端部以外の画像を担持
している中央の領域では転写電流値大きくせずに転写性
を良好に維持できるので、巻き癖の大きい転写紙にも良
好な転写画像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、
転写材の特性に応じて発生する恐れのある異常画像を防
止できる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置としては、
感光体からなる像担持体上に静電潜像を形成し、現像装
置から供給されるトナーによって静電潜像を可視像化し
た後、この可視像化されたトナー像を転写材上に転写す
るようにしたものが知られている。そして、この種の画
像形成装置においては、ロール紙やカット紙など装置に
セットされるときの形状、一般紙やフィルムなどの材
質、転写材の搬送方向における長さなど、特性の異なる
各種の転写材に画像形成ができるようになったものが知
られている。
【0003】この種の画像形成装置において転写材は、
像担持体上のトナー像と転写装置とが対向する転写部に
搬送される段階においては良好な転写性を得るために像
担持体に密着していることが望まれる。そして、転写部
を抜け出した後は、速やかに像担持体から分離して、所
定の搬送経路に沿って定着領域に搬送されることが望ま
れる。従来、転写部から抜け出した転写材の像担持体か
らの分離性を高めるために、転写部の下流側に像担持体
から転写材を分離させるための分離チャージャを設けた
ものが知られている。
【0004】上記分離チャージャは、交流コロナ放電に
より転写材を除電して像担持体から転写材を分離させる
ものであるが、従来は、分離チャージャの分離コロナ電
流値を固定していたため、転写材の分離性が得られる反
面、画像が乱れてしまうことがあった。このような不具
合を防止するため、特開平6−180537号公報にお
いて、転写紙の分離帯電器に対する位置を検知し、その
位置に応じて分離コロナ電流値を切り換えることによっ
て転写材の分離性を維持しつつ画像乱れを防止できるよ
うにした技術が提案されている。これは、分離ACコロ
ナ電流値を250μAに固定する一方、分離DCコロナ
電流値を−10〜−40μAの範囲で切換え可能にし
て、転写紙P先端部では分離性に有利な−25μAに、
それ以後の部分には画像異常の発生しない−17.5μ
Aに切り換える事により、分離性を確実にすると共に異
常画像の発生を防止したものである。
【0005】また、上記分離チャージャを設けたものに
おいて、転写材の搬送方向における長さがA1サイズの
短辺以上のように大きい場合、転写紙が搬送ベルト等の
搬送部材上でスリップしてうまく搬送されず、感光体1
から分離される位置でたるみが生じてしまう場合がある
ことが分かっている。このたるみ部分では、転写紙上の
トナー像が像担持体側に再転写されて、転写紙上の画像
が部分的に薄くなる所謂版画画像となってしまう。
【0006】上記像担持体からの分離部に発生する転写
紙のたるみに起因する版画画像を防止するものとして、
特開昭55−43527号公報において、交流コロナ放
電により転写紙を除電して感光体より分離する装置にお
いて、感光体から分離される転写紙のたるみを検知し、
交流コロナ放電の除電量を変化させる技術が提案されて
いる。この提案においては、転写紙のたるみが発生した
のを検知し、転写紙への除電量を切り換えてトナー像の
像担持体側への再転写を防止し、版画画像を防止するよ
うにしたものである。これにより、転写紙の先端部と後
端部とでの除電量の切り換えを常時行う場合に発生する
画像濃度の差を生じることなく版画画像を防止すること
ができる。
【0007】一方、転写材搬送装置として、搬送ベルト
を用いた場合、像担持体表面線速と搬送ベルトの搬送速
度とは基本的には一致させる必要があるが、転写紙と搬
送ベルト上面とのすべり等によって像担持体表面線速と
搬送ベルトの搬送速度との間に速度差が生じ、その結果
転写ズレが発生することがある。この転写ズレは、転写
材が80g/m程度以下の紙の場合は、転写紙の腰が
弱く、転写紙搬送速度の速度変動を転写紙の腰の弱さで
吸収、緩和して転写ズレは発生しにくい。しかしなが
ら、80g/m以上の厚い紙の場合は、腰が強く、像
担持体と転写紙との間の密着力に腰の強さが打ち勝って
上記速度変動の影響を受ける為に、転写ズレが発生し易
い。
【0008】上記転写ズレを防止する技術も従来提案さ
れている。特開平2−123065号公報においては、
搬送ベルトの転写紙担持面の裏側に吸引ファン等の吸引
装置を配設して転写材を吸引するものにおいて、転写材
の腰の強さに応じてその吸引力を制御し、転写ズレを防
止している。この提案においては、転写紙が厚い材質の
場合は、吸引装置の吸引力を弱くして転写紙と搬送ベル
トとの密着力を弱くし、上記速度差を転写紙と搬送ベル
トの間で吸収、緩和させて、像担持体と転写紙との間の
密着力と搬送ベルトの搬送力とが干渉しないようにし
て、転写ズレを防止できるようにしたものである。
【0009】以上のような画像形成装置においては、転
写材として、特性の異なる各種の転写材を用いることが
でき、転写材の選択幅が広まるというメリットがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特性の異な
る種々の転写材に画像形成を行うことができるようにし
た画像形成装置において、未だ防止できない異常画像の
発生があることがわかった。
【0011】例えば、転写材として、ロール紙を使用す
る場合、ロールの巻き残量が少なくなるに従ってロール
紙の巻き癖が強くなってくる。そして、巻き残量が少な
くロールの芯近傍に巻かれていたロール紙にトナー像を
転写すると、ロール紙の先後端部がカールすることによ
って像担持体との密着不良を起こし、転写画像の白抜け
が発生し易くなることが分かった。この画像白抜けは、
転写電界を強めにすることによって発生を抑えることが
可能であるが、転写電界を強めにすると転写チリが発生
し易くなってしまい、結果的に異常画像を防止すること
はできない。
【0012】また、上記特開昭55−43527号公報
の技術によって、転写材のたるみに起因する版画画像は
防止できたとしても、転写材のたるみ自体は解消出来な
い。このため、転写材が長尺の場合、たるみが徐々に増
大して周囲の部材、例えば、像担持体に対向してクリー
ニング装置が設けられている場合には、このクリーニン
グ装置の下部に転写材のたるみ部がこすれるなどして転
写材上の画像が摺擦され、画像コスレという異常画像が
発生してしまうという不具合を残している。
【0013】また、上記特開平6−180537号公報
の技術においても、転写材が、搬送部材上などでのスリ
ップによってたるみが発生した場合には、版画画像や、
画像コスレなどの異常画像が発生してしまうという不具
合を残している。
【0014】更に、上記特開平2−123065号公報
の技術においては、転写部で発生する転写ズレは防止で
きても、以下のような不具合は防止出来ず、異常画像が
発生してしまうという欠点を有している。例えば、転写
材として、フィルムなどの薄紙を用いた場合、吸引装置
の吸引力が強すぎると、転写紙Pが搬送ベルトとしっか
り密着して搬送されることがある。このような密着状態
では、転写紙が搬送ベルトから分離される際に剥離放電
が発生し、転写紙の電荷がリークしてトナーを維持でき
なくなってしまいトナー像が乱されて異常画像が発生し
てしまう。この剥離放電発生のメカニズムは、次のよう
なことが考えられる。搬送ベルト上の転写紙は、トナー
像吸着のためある程度のレベルの電荷を有している。こ
の転写紙が搬送ベルトの穴部を介して吸引装置により吸
引されると、搬送ベルトの穴部近傍で強く密着するた
め、この部分の転写紙に摩擦帯電が発生し電荷が部分的
に高くなってしまう。このような状態の転写紙が搬送ベ
ルトから強制的に分離されることで、剥離時の放電現象
が発生する。また、これに加えて、定着線速が速過ぎる
と、転写紙が搬送経路内の絶縁性ガイド板などに強くこ
すられてしまう場合がある。特に、フィルムなどの帯電
し易い転写材でしかも帯電が生じ易い低温低湿環境下な
どでは、ガイド板が帯電して転写紙上のトナー像を乱し
てしまい、所謂お化け画像という異常画像が発生してし
まう。
【0015】以上のことから、転写材がロール紙の場合
の巻き残量、搬送方向における長さ、材質等、転写材の
特性に起因して生じる異常画像を防止することが望まれ
るところである。
【0016】本発明は以上の背景に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、転写材の特性のうちあ
る種の特性を有することに起因して生じる異常画像を防
止できる画像形成装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の画像形成装置は、像担持体上にトナー像
を形成するトナー像形成手段と、該像担持体と転写装置
とが対向する転写部に搬送された転写材に該トナー像を
転写する転写装置とを備えた画像形成装置において、該
トナー像を転写材に転写するために該転写材に付与する
転写電流値を制御する転写電流値制御手段と、該転写材
を該像担持体から分離するために付与する分離電流値を
制御する分離電流値制御手段と、像担持体から分離した
転写材のトナー像が転写された面に対する裏面に当接し
て該転写材を下流側に担持搬送するベルト状搬送部材
と、該ベルト状搬送部材の転写紙への当接面に対する裏
側から該転写材を該ベルト状搬送部材側に吸引するため
の吸引装置とを有する搬送手段において該吸引装置の吸
引力を制御する吸引力制御手段と、トナー像を担持した
転写材を挾持搬送して該トナー像を該転写材表面に定着
させる定着装置における、該定着線速を制御する定着線
速制御手段と、のうち、少なくとも1つの制御手段を設
け、かつ、該転写材がロール紙である場合の巻き残量、
該転写材の搬送方向における長さ、該転写材の材質等転
写材特性のうち少なくとも1つの転写材特性の情報を取
得する転写材特性情報取得手段を設けて、該転写材特性
情報取得手段よって得られた転写材特性情報に基づい
て、該制御手段のうちの少なくとも1つ以上を作動させ
ることを特徴とするものである。
【0018】請求項1の画像形成装置においては、転写
材特性情報取得手段によって転写材がロール紙である場
合の巻き残量、該転写材の搬送方向における長さ、該転
写材の材質等の特性のうちの少なくとも1つの情報を取
得し、その特性を有することに起因して生じる異常画像
を、転写電流値、分離電流値、搬送手段における吸引装
置の吸引力、定着線速のうち1つ又は複数の組み合わせ
を制御することによって防止する。
【0019】また、請求項2の画像形成装置は、請求項
1の画像形成装置において、上記転写材特性情報取得手
段によって上記転写材がロール紙である場合の巻き残量
の情報を取得し、該取得結果に基づいて、上記転写電流
値制御手段を作動させることを特徴とするものである。
【0020】請求項2の画像形成装置においては、転写
材がロール紙である場合の巻き残量の情報を取得し、巻
き残量を転写材に残る巻き癖の程度の判断基準とする。
そして、転写材の巻き癖に起因する異常画像が、像担持
体との密着不良からくる転写異常であるので、転写異常
の発生が防止できるように転写電流値を制御する。
【0021】請求項3の画像形成装置は、請求項2の画
像形成装置において、上記巻き残量が所定の量より少な
いときに、該転写材に付与する転写電流値を転写材の先
後端部のみで大きくすることを特徴とするものである。
【0022】請求項3の画像形成装置においては、巻き
残量の情報の取得結果が所定の量より少なく、巻き癖が
強いと考えられるときに、転写材に付与する転写電流値
を転写材の先後端部のみで大きくする。ここで、転写材
の巻き癖が転写性にどのように影響するかを調べた結果
を説明する。図3は、転写電流値と、転写性及び先後端
白抜けとの関係を示した図である。転写性は、ランク1
乃至5に分類しており、ランクが高いほど良好な結果が
得られていることを示すものである。また、像担持体表
面に対して転写紙の凸部が対向する向きでの巻き癖が小
さい転写材P1(図中□で表示)と大きい転写材P2(図
中△で表示)のそれぞれを用いたときの、転写電流値に
対する先後端部に発生する白抜けの程度もランク1乃至
5で示している。通常の転写電流値は75μAであり、
この通常の転写電流値では、巻き癖が小さい転写材P1
ではランクが4.5程度となって、白抜けもほとんど発
生しない。しかし、巻き癖が大きい転写材P2の場合、
ランクが3まで低下して先後端白抜けが発生してしま
う。この場合、巻き癖が大きい転写材に対しては、転写
電流値を通常規定値の約2倍である140μA以上に切
り換える事により先後端白抜けのランクを通常の4.5
まで回復させることができる。一方、転写性は、転写電
流値が低すぎるとランクが低下し、転写不良となる。転
写電流値が高過ぎてもランクが低下し、転写チリが発生
する。このような転写性を考慮して、通常の転写電流値
は75μAとなっている。一般的に、ロール状の普通紙
転写紙Pは150m巻きとなっており、巻き芯30m程
度までは、それほど問題になるような先後端白抜けは発
生しないが、30m以下となると、徐々に白抜けのラン
クが低下してしまう。
【0023】本発明においては、先後端白抜けが発生し
始めるときの巻き残量を所定の量とし、転写材特性情報
取得手段によって得られた巻き残量の情報がその所定の
量以下になったときに、転写材の先後端部のみで転写電
流値大きくし、先後端白抜けを防止する。そして、先後
端部以外の中央の領域では、転写電流値を大きくせず、
転写チリの発生を回避する。
【0024】請求項4の画像形成装置は、請求項1の画
像形成装置において、上記転写材特性情報取得手段によ
って上記転写材の搬送方向における長さ及び材質の情報
を取得し、該取得結果に基づいて、上記分離電流値制御
手段及び上記定着線速制御手段を作動させることを特徴
とするものである。
【0025】請求項4の画像形成装置においては、転写
材特性情報取得手段によって得られた転写材の搬送方向
における長さ及び材質が、転写材のたるみが発生しやす
いものである場合には、分離電流値制御手段及び定着線
速制御手段の制御によってたるみの発生を抑える。ここ
で、本発明者が鋭意研究を行ったところ、転写材のたる
みが発生するか否かは、分離電流値と定着線速との微妙
なバランスに左右されていることが分かった。そして、
転写材の搬送方向における長さ及び材質によって、たる
みの発生を抑えるための分離電流値と定着線速が異な
る。本発明においては、転写材の搬送方向における長さ
及び材質に応じて分離電流値と定着線速を制御し、転写
材のたるみが生じないようにする。
【0026】請求項5の画像形成装置は、請求項4の画
像形成装置において、上記転写材材質の情報の取得結果
に応じて、上記分離電流値のDC成分値を該転写材搬送
方向先端部とそれ以外の部分とで予め定めた値に切り換
え、上記転写材の搬送方向における長さの情報の取得結
果に応じて該長さが大きいほど上記定着装置における定
着線速をステップ的に速くすることを特徴とするもので
ある。
【0027】請求項5の画像形成装置においては、転写
材材質の情報の取得結果に基づいて、転写材搬送方向先
端部とそれ以外の部分とで分離電流値のDC成分値を切
り換える。
【0028】図4は、定着装置の定着線速を、転写紙の
材質ごとにそれぞれ定着モード1〜5の5段階に予め設
定した値を示した図である。尚、この図4においては、
定着ニップにおける加圧力もモードによって変化させて
いる。これは、転写紙の材質、厚みなどによって適する
圧力が異なるため、その転写紙に応じた圧力に設定して
いるものである。そして、この図に示すモードは、一般
的に、転写材の厚みが薄いほど数の大きいモードで定着
を行えば良好な画像が得られるはずである。しかしなが
ら、ある特定の材質の転写材では、図4から適当なモー
ドを割り出し、そのとおりに制御を行っても異常画像が
発生してしまうことが分かった。その1例として、転写
材としてのフィルムが株式会社きもと製(スーパーキモ
レックスSF70)からなる場合がある。
【0029】図5は、A0サイズのスーパーキモレック
スSF70からなる転写材に、分離電流値を種々に変え
て画像形成を行ったときの、版画画像、画像コスレ、後
端白抜けと、たるみの発生状況をまとめた図である。ス
ーパーキモレックスSF70は75μm程度の厚みであ
り、一般的な厚みであるため、図4から通常の定着モー
ドを選択すると、フィルムモード3を選択することとな
る。ところが、フィルムモード3で転写材の搬送方向に
おける長さを変えて画像形成を行ったところ、表1のよ
うな結果が得られた。
【表1】 この結果より、転写材の搬送方向における長さによって
は異常画像が発生することが分かった。更に、この転写
材での、搬送装置上でのたるみを確認したところ、A1
の短辺の長さ以下ではたるみの発生はなく、A0サイズ
の長辺を搬送方向にしたときに発生していた。このたる
みは、転写材の先端部には無く、中程から後ろにかけて
発生していた。そこで、本発明者が、分離電流値と定着
線速を種々に変化させ、たるみと異常画像のの発生状況
を調べた。図5は、その結果を示すものである。また、
図5の*マークは、分離電流値のDC成分値を転写材先
端部では−25μAに固定し、それ以外の部分では種々
に変化させて画像形成を行ったときの結果を示すもので
ある。そして、図5より、以下のことが判明した。規定
の分離電流値であるACを250μA、DCを−25μ
Aとすると、画像コスレ、後端白抜け画像が発生する。
転写材先端の像担持体からの分離性は、分離電流値のD
Cコロナ電流値がマイナス側に大きくなる程向上する。
しかし、版画画像はDCコロナ電流値がマイナス側に大
きくなる程発生し易くなってしまう。また、ACコロナ
電流値は、大きくなる程転写材先端の分離性が向上し、
版画画像も抑えられる。後端白抜け画像は、DCコロナ
電流値がプラス側に大きくなる程発生しにくい。また、
規定の分離電流値において、転写紙P先端の分離性はラ
ンク4と良いにもかかわらず、中程から後ろにかけてた
るみが発生している。これは、定着領域で転写材がスリ
ップしているためである。そこで、定着装置の線速を図
4に示す各種定着モードの線速に順次振ってみたとこ
ろ、線速が最も早い条件と分離電流値のDC成分値がプ
ラス極性の組み合わせの場合(図中a)のみ、版画画
像、画像コスレ、後端白抜けの全ての異常画像の発生を
防止することができた。また、この条件で、A0サイズ
の長辺以上の長尺の転写材に画像形成を行うと、A0サ
イズの長辺の長さ以上の部分に徐々にたるみが発生し、
画像コスレが発生した。このような長尺の転写材のコピ
ーを行う場合に、A0サイズの長辺の長さ以上の領域で
定着線速を更に速くするよう、速度の切り換え制御を行
うと、たるみの発生は防止でき、画像コスレも発生しな
かった。尚、同じフィルムでも、上記スーパーキモレッ
クスSF70とは材質の異なるリコー製(FA75)に
おいては、上記規定の分離電流値にて、異常画像の発生
は見られなかったことから、異常画像は転写材の材質の
特性によるところが大きい事が判明した。
【0030】本発明においては、転写材の材質に応じて
分離電流値のDC成分を転写材の搬送方向先端部とそれ
以外の部分とで切り換える。分離電流値のDC成分は、
転写材の分離性を高める値では版画画像や後端白抜け等
が発生し易いため、転写材の先端部では像担持体からの
転写材の分離性が大となるようなDC成分にし、それ以
外の部分では、版画画像や白抜け画像の発生を抑制でき
るようなDC成分にする。更に、転写材の搬送方向にお
ける長さが長いほど、定着線速をステップ的に速くし、
転写材のたるみが生じないようにする。
【0031】請求項6の画像形成装置は、請求項1の画
像形成装置において、上記転写材特性情報取得手段によ
って上記転写材材質の情報を取得し、該情報の取得結果
に基づいて、上記吸引力制御手段を作動させることを特
徴とするものである。
【0032】請求項6の画像形成装置においては、先ず
転写材特性情報取得手段によって転写材の材質の情報を
取得する。転写材の材質から、転写材の帯電し易さや腰
の強さなどの性質が分かるため、その性質に適した吸引
力で転写材をベルト状搬送部材側に吸引するよう吸引装
置の吸引力を制御する。具体的には、帯電し易く、腰が
弱い転写材程、ベルト状搬送部材に強く密着していると
剥離放電を生じ易いので、吸引力を低めに制御する。こ
れによって、剥離放電を防止する。
【0033】請求項7の画像形成装置は、請求項6の画
像形成装置において、上記転写材材質の情報の取得結果
に基づいて、上記定着線速制御手段を作動させることを
特徴とするものである。
【0034】請求項7の画像形成装置においては、転写
材特性情報取得手段によって転写材材質の情報を取得
し、その材質に適した定着線速となるよう定着線速を制
御する。定着線速が遅すぎると転写材にたるみが生じ、
速すぎると搬送ガイドに強く押し付けられてガイド板が
帯電してしまう恐れがある。本発明においては、その性
質に適した定着線速に制御し、転写材のたるみやガイド
板の帯電を防止する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に適用した一実施形
態について説明する。図1は本実施形態に係る画像形成
装置の概略構成図である。この画像形成装置は、像担持
体としての感光体1の周辺に、感光体11の表面を帯電
する帯電装置の帯電チャージャ2、レーザー光線等を感
光体1に照射して静電潜像を形成する露光装置3、感光
体1に形成された静電潜像に対し帯電したトナーを付着
させることでトナー像を形成するトナー像形成手段とし
ての現像装置4、感光体1上に形成されたトナー像を転
写材としての転写紙Pに転写する転写装置5、トナー像
が転写紙Pへ転写された後、転写紙Pを感光体1より分
離する分離装置6、転写後に感光体1上に残ったトナー
を除去するクリーニング装置7、感光体1上の残留電位
を除去する除電装置8が順に配設されている。また、ト
ナー像を転写された転写紙Pが感光体1から分離された
後、トナーを転写紙Pに定着する領域に搬送する搬送装
置9と、搬送されてきた転写紙P上のトナー像を定着す
る定着装置10とが備えられている。また、転写紙Pを
保持すると共に感光体1と転写装置5とが対向する転写
部に搬送する給紙部11も備えられている。
【0036】上記給紙部11には、給紙トレイに二本の
ロール紙(第1ロール12、第2ロール13)を積載で
きるようになっている。各ロール紙は転写部に搬送され
る途中に設けられたカッター14で所定の長さに切断さ
れ、転写紙Pとして転写部に供給される。転写部の上流
側には、所定のタイミングで転写紙Pを転写部に送り出
すためのレジストローラ15が設けられている。
【0037】上記転写装置5は、感光体1に対向して設
けられた転写チャージャにより、転写紙Pに転写コロナ
ワイヤーが放電する感光体1上のトナー像とは逆極性の
電荷である転写電流を付与することで、感光体1上に形
成されたトナー像を転写紙Pへ転写させる。上記分離装
置6は、分離チャージャにより、分離コロナワイヤが放
電する分離電流としての分離コロナ電流で転写紙Pを感
光体1から分離させる。上記搬送装置9は、ベルト状搬
送部材としての孔の開いたゴム製の搬送ベルト9aと、
搬送ベルト9a下部から転写紙Pを搬送ベルト9a側に
吸着させための吸引装置としての吸引ファン9bとを有
している。上記定着装置10は、定着ローラ10aと加
圧ローラ10bとを有しており、これら2つのローラ1
0a、10bに挾持搬送しつつ転写紙P上に形成された
トナー像を熱と圧力によって定着する。
【0038】以上のように構成された画像形成装置で
は、矢印a方向に回転する感光体1の表面は帯電チャー
ジャ2により一様に帯電された後、画像情報に基づき露
光装置3のレーザー光線等を照射され、感光体1上に潜
像形成を形成する。感光体1上に形成された静電潜像に
現像装置4により帯電したトナーを付着させることでト
ナー像を形成する。一方、転写紙Pは指定された転写紙
Pが巻かれているロール紙のロールが駆動して転写紙P
が送り出され、カッター14で所定の長さに切断されて
レジストローラ15により所定のタイミングで転写部に
送り出される。そして転写装置5によって、感光体1上
に形成されたトナー像が転写紙Pへ転写され。次いで、
分離装置6によって転写紙Pが感光体1から分離された
後、搬送装置9によって定着装置10側に送られ、トナ
ーが転写紙Pに定着されて画像が得られる。そして、ト
ナー像定着後の転写紙Pは機外に搬出される。
【0039】上記複写機において、ロール紙の巻き残
量、転写紙P搬送方向における長さ、転写紙Pの材質な
ど、転写材特性に起因して異常画像が発生する場合があ
る。本実施形態においては、そのような異常画像を防止
するための構成を備えている。そのため、本実施形態の
複写機には、転写材特性に関する情報のうち、必要に応
じて1つ以上の情報を手入力又は検知装置によって得る
転写材特性情報取得手段としての検知比較装置30と、
転写装置5の転写電流値を制御する転写電流制御装置4
1と、分離装置6の分離電流値を制御する分離電流制御
装置42と、搬送手段としての搬送装置9における吸引
装置の吸引力を制御する吸引力制御装置43と、定着装
置10における定着線速を制御する定着線速制御装置4
4とを設けている。そして、検知比較装置30と、上記
転写電流制御装置41、分離電流制御装置42、吸引力
制御装置43、定着線速制御装置44のそれぞれを組み
合わせることによって、転写電流値制御手段、分離電流
値制御手段、吸引力制御手段、定着線速制御手段が構成
されている。また、本実施形態の複写機は、ロール紙の
巻き残量を検知する残量検知装置20と、転写紙Pのサ
イズ及び転写紙Pの種類を入力する操作表示装置21と
を有している。上記残量検知装置20は、ロール紙1
2、13のスプール等にパルスジェネレータが設けられ
ており、スプールの回転速度の変化により残量検知を行
うものである。
【0040】図2は、本実施形態の複写機における上記
制御手段の制御ブロック図である。残量検知装置20に
よるロール紙の巻き残量の検知結果と、操作表示装置2
1の操作部に入力された転写紙Pの搬送方向における長
さと種類の3つの転写材特性に関する情報のうち、必要
に応じて1つ以上の情報が検知比較装置30に送られ
る。検知比較装置30では、送られた情報に応じて元の
設定条件との差を比較し、その転写紙Pに適した条件と
なるよう転写電流制御装置41、分離電流制御装置4
2、吸引力制御装置43、定着線速制御装置44の少な
くとも1つ以上を駆動制御する。以下に、本発明に適用
できる実施例を説明する。
【0041】(実施例1)本実施例1は、ロールの巻き
残量が少なくなるに従って強くなる巻き癖によって転写
紙P先後端がカールし、転写画像の白抜けが発生してし
まうという不具合を防止するものである。第1ロール1
3には、150m巻きの普通紙で幅841mmのものが
セットされている。そして、本実施例においては、残量
検知装置20による残量の検知結果に基づいて、検知比
較装置30で残量が少なくなったと判断された場合に転
写電流制御装置41を作動させて転写電流値を転写紙P
の先後端部と、それ以外の部分とで切り換えるようにし
ている。
【0042】図3より、通常の転写電流値75μAで
は、巻き癖が小さい転写紙P1では白抜けもほとんど発
生しない。しかし、巻き癖が大きい転写紙P2の場合、
ランクが3で先後端白抜けが発生してしまう。そこで、
残量検知装置20によって残量が30m以下と検知され
た場合に限り、転写電流制御装置41によって転写紙P
の先後端のみ転写電流値を通常規定値の約2倍である1
40μA以上に切り換える。
【0043】転写性は、転写電流値が低すぎると転写不
良が発生し、ランクが低下する。一方、転写チリは転写
電流値が高過ぎると発生してしまう。このような転写電
流値への相反する要求にも、転写電流値を140μAに
切り換えれば、先後端白抜けのランクが4.5、転写チ
リのランクも4.5と、どちらも良好にすることができ
る。尚、先後端以外の部分は、転写電流値を転写性、転
写チリに有利な75μAとしている。
【0044】この実施例1によれば、白抜けの発生し易
い転写紙P先後端部のみで転写電流値を大きくして白抜
けの発生を防止すると共に、先後端部以外の画像を担持
している中央の領域では転写電流値大きくせずに転写性
を良好に維持できるので、巻き癖の大きい転写紙Pにも
良好な転写画像が得られる。
【0045】(実施例2)次に、転写紙Pの搬送方向の
長さが長くなると発生するたるみに起因する異常画像を
防止する実施例2を説明する。ここで、図4に示すよう
に、従来から、感光体線速を90.0265mm/se
cとし、転写紙Pの材質ごとにそれぞれ転写紙Pの厚み
を5段階に分けて定着線速と定着ニップでの加圧力との
組み合わせで定着モードを設定したものが用いられてい
る。この図に示すモードのように、一般的には、転写材
の厚みが薄いほど数の大きいモードで定着を行えば良好
な画像が得られるはずである。しかしながら、ある特定
の材質の転写材では、図4に示すモードでは異常画像が
発生してしまうことが分かった。本実施例2において
は、その1例であるスーパーキモレックスSF70から
なるフィルムに画像形成を行う場合に、異常画像の発生
を抑えることができるようにするものである。
【0046】通常、スーパーキモレックスSF70から
なる転写紙Pに通常適用させる定着モードは、図4のフ
ィルムモード3である。ところが、このフィルムモード
3で、A0サイズのスーパーキモレックスSF70の転
写紙Pへの転写を種々の分離電流値で行ったところ、図
5に示すような、版画画像、画像コスレ、後端白抜け、
たるみのいずれかが発生してしまう。また、唯一それら
の不具合が発生していない分離電流値のAC成分値35
0μA、DC成分値+9.1μAの場合でも、感光体1
からの先端分離性のランクが3と、許容範囲の4以上か
ら外れてしまっている。
【0047】そこで、本実施例では、検知比較装置30
によって転写紙PがスーパーキモレックスSF70と判
断された場合には、分離電流制御装置42によって、転
写紙Pの先端部での分離電流値のDC成分値を転写材先
端部では−25μAに固定し、それ以外の部分では+9
μAに切り換える定着モード6を新設した。更に、、検
知比較装置30によって、転写紙Pの長さを以下の3つ
の段階に分類し、それぞれ、定着線速制御装置44によ
って、定着線速を以下の表2のように設定した。
【表2】 これによって、転写紙Pの搬送方向長さが例えばA0の
長辺サイズの1189mmであると判断された場合に
は、転写紙Pの先端部での分離電流値のDC成分値を転
写材先端部では−25μAに固定し、それ以外の部分で
は+9μAに切り換えると共に、定着線速制御装置44
によって、定着線速を9.602mm/sec、加圧力
を60Nとする(図5中のa参照)。これによって、A
0縦サイズのスーパーキモレックスSF70の転写紙P
で版画画像、画像コスレ、後端白抜け、たるみ等の不具
合もなく、また、感光体1からの分離性のランクも4と
なって、今まで発生していた画像コスレや後端白抜けの
ない良好な画像を形成することができた。
【0048】尚、通常フィルムにコピーをとる場合、定
着線速を速めると熱でフィルムが伸びて等倍性が低下す
る恐れがあり、好ましくない。しかし、本実施例の転写
紙Pのように、定着装置10でスリップして搬送ベルト
9a上でたるみが発生するような場合は、定着線速を速
めることでフィルムが伸びることはなく、等倍性の低下
も生じることはない。
【0049】本実施例2のように、転写紙Pの材質及び
長さに応じて分離電流値のDC成分及び定着線速を制御
すると、転写紙Pの材質と搬送方向長さという転写紙P
特性に起因して発生していた異常画像を防止出来る。
【0050】(実施例3)最後に、実施例3について説
明する。まず、実施例3で防止する不具合について説明
する。図6は、転写紙Pの転写部近傍における搬送ガイ
ド部材の部分拡大図である。給紙部から所定のタイミン
グで送り出された転写紙Pは、搬送下ガイド板16と搬
送上ガイド板17との間を通り、転写入り口ガイド板1
8により転写部に搬送される。これらの搬送ガイド板1
6乃至18は、絶縁性の材質からなるものである。上記
構成において、吸引装置の吸引力が強すぎると、転写紙
Pが搬送ベルト9aとしっかり密着して搬送されること
がある。このような密着状態では、転写紙Pが搬送ベル
ト9aから分離される際に剥離放電が発生し、転写紙P
上のトナー像が乱されて異常画像が発生してしまう。ま
た、転写紙Pが定着部より搬送方向下流側にある定着装
置10の2つのローラ10a、10bに挾持搬送される
ことによって強く引っ張られると、転写紙Pは搬送ガイ
ド板16乃至18に強い張力をもって押しつけられる。
特に、転写入り口ガイド板18の最も高い部分bへの転
写紙Pの接触圧が強くなり、この部分bへの転写紙Pの
摺擦によって低温低湿環境下では転写入り口ガイド板1
8が摩擦帯電してしまう。これによって、転写紙P上の
トナー像が乱れ、所謂お化け画像という異常画像が発生
してしまう。
【0051】実施例3は、転写紙Pとして株式会社アゾ
ナ製ケミカル和紙ST−12を用い、上記不具合を防止
する構成を有している。ケミカル和紙ST−12は、薄
いポリエステルフィルムを両面から和紙で挟んだ3層構
造となっているものである。丈夫でかつ加筆できるた
め、転写紙Pとしての利用価値も高い。しかし、このケ
ミカル和紙ST−12は、支持層がポリエステルフィル
ムであるため、低湿環境下で帯電しやすい。また、ケミ
カル和紙ST−12は、腰が弱く感光体1からの分離性
が良いため、吸引ファンにより搬送ベルト9aにしっか
りと密着させて搬送していた。また、定着モードとして
は通常、いわゆるトレーシングペーパーに代表される第
2原図用紙に適用させるモードのうち第2原図モード3
を適用しており、このモードでは定着線速が90.51
2mm/secで感光体1線速より速いため、転写紙P
を引っ張り気味で搬送するようになっていた。従って、
剥離放電や搬送ガイド板16乃至18を摩擦帯電させる
ことなどに起因する上記のような異常画像が発生しやす
かった。
【0052】図9は、ケミカル和紙ST−12を、低温
低湿環境下で吸引ファン9bの回転数及び定着モードを
種々に変えて画像形成を行ったときの、剥離放電による
トナー像の乱れ、転写紙Pの摺擦による搬送ガイド板1
6乃至18の摩擦帯電で生じるトナー像の乱れの有無を
まとめた図である。吸引ファン9bの回転数は、サイク
ル期間に対するファンの駆動時間の比を百分率で表した
もので、単位を%dutyとする。この結果より、定着
モードをフィルムモード3に固定した場合、吸引ファン
9bの回転数が60%duty以下と吸引力を弱くすれ
ば、剥離放電によるトナー像の乱れは発生しないことが
分かった。また、定着線速は、吸引ファン9bの回転数
を100%dutyとして、第2原図モード3の90.
512mm/secとフィルムモード3の90.197
mm/secとで比較すると、線速の遅い方が搬送ガイ
ド板16乃至18の摩擦帯電で生じるトナー像の乱れは
発生しないことが分かった。よって、本実施例3に於い
ては、吸引ファン9bの回転数を60%duty、定着
線速を90.197mm/secとする第2原図モード
6をケミカル和紙ST−12専用に新設した。
【0053】より具体的な構成を説明する。図7は、実
施例3における制御ブロック図、図8は、吸引ファン9
bに印加される電圧の制御波形の説明図である。操作表
示装置21の操作部に入力された転写紙Pの材質がCP
U、ROM、RAMからなる検知比較装置30に送ら
れ、転写紙Pがケミカル和紙ST−12である場合は、
吸引力制御装置43としてのI/Oに第2原図モードが
入力されてこれにより吸引ファン9bに印加する電圧を
図8の(b)に示す60%dutyの制御波形となるよ
う制御する。これによって、吸引ファン9bによる吸引
力が回転数を100%dutyとする場合に比して低く
抑えられる。
【0054】この実施例3によれば、剥離放電によるト
ナー像の乱れ、転写紙Pの摺擦による搬送ガイド板16
乃至18の摩擦帯電で生じるトナー像の乱れが生じやす
いケミカル和紙ST−12に画像形成を行う場合に、こ
の転写紙P独自のモードに切り替えて吸引ファン9bに
よる吸引力と定着線速を適用することで、これらの異常
画像を防止でき、良好な転写画像が得られるものであ
る。
【0055】尚、本実施形態においては、転写紙Pとし
てロール紙のみを用いる複写機に付いて説明したが、大
型の複写機等では、ローラ紙とカット紙の両方から選択
的に現像に使用できる構成のものや、転写紙Pの材質
も、普通紙、第2原図用の用紙、フィルムなど厚みや特
性の異なる種々のものがセットされており、その中から
選択できるようになっているものもある。本件発明は、
そのような種々の転写紙Pを使用可能な複写機にも適用
できるものである。
【0056】
【発明の効果】請求項1の画像形成装置によれば、ある
種の転写材特性を有することに起因して生じる異常画像
を防止できるという優れた効果がある。
【0057】請求項2の画像形成装置によれば、転写異
常の発生が防止できるように転写電流値を制御するの
で、転写材の巻き癖に起因して生じる異常画像を防止で
きるという優れた効果がある。
【0058】特に、請求項3の画像形成装置によれば、
白抜けの発生し易い転写材先後端部のみで転写電流値を
大きくして白抜けの発生を防止すると共に、先後端部以
外の中央の領域では転写電流値大きくせずに転写性を良
好に維持しているので、より確実に異常画像を防止でき
るという優れた効果がある。
【0059】請求項4の画像形成装置によれば、転写材
のたるみの発生を抑えるので、転写材のたるみ部がその
周辺にある部材にこすれるなどして生じる版画画像や画
像コスレなどの異常画像を防止できるという優れた効果
がある。
【0060】特に、請求項5の画像形成装置によれば、
版画画像や白抜け画像の発生を抑制しつつ、転写材先端
部の像担持体からの分離性を良好にし、かつ、転写材の
たるみに起因する異常画像も防止できるという優れた効
果がある。
【0061】請求項6の画像形成装置によれば、剥離放
電を防止するので、これによってトナー像の乱れとして
現れる異常画像を防止できるという優れた効果がある。
【0062】請求項7の画像形成装置によれば、転写材
のたるみやガイド板の帯電を防止できるので、より確実
に異常画像を防止できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の要部の説明図。
【図2】本実施形態の複写機における制御手段の制御ブ
ロック図。
【図3】転写電流値と、転写性及び先後端白抜けとの関
係を示した図。
【図4】定着装置の定着線速及び定着ニップの加圧力の
予め設定した値を示した図。
【図5】分離電流値を種々に変えて画像形成を行ったと
きの、異常画像とたるみの発生状況をまとめた図。
【図6】転写紙Pの転写部近傍における搬送ガイド部材
の部分拡大図。
【図7】実施例3における吸引ファンの制御ブロック
図。
【図8】吸引ファンに印加される電圧の制御波形の説明
図。
【図9】吸引ファンの回転数及び定着モードを種々に変
えて画像形成を行ったときの、異常画像の発生状況をま
とめた図。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電チャージャ 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 5a 転写コロナワイヤ 5b ケーシング 6 分離装置 6a 分離コロナワイヤ 6b 分離コロナワイヤ 7 クリーニング装置 8 除電装置 9 搬送装置 9a 搬送ベルト 9b 吸引ファン 10 定着装置 11 給紙部 14 カッター 15 レジストローラ 16 搬送下ガイド板 17 搬送上ガイド板 18 転写入り口ガイド板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA20 DA43 DC01 DC02 DC04 DC05 DC10 DE01 DE07 EA03 EA10 EA20 EC02 EC06 EC09 ED16 ED24 ED25 EE03 2H032 AA02 BA17 BA21 BA23 CA02 CA12 CA13 DA03 DA23 DA28 2H033 BA08 BA11 CA09 CA16 CA17 CA36 CA37

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体上にトナー像を形成するトナー像
    形成手段と、該像担持体と転写装置とが対向する転写部
    に搬送された転写材に該トナー像を転写する転写装置と
    を備えた画像形成装置において、 該トナー像を転写材に転写するために該転写材に付与す
    る転写電流値を制御する転写電流値制御手段と、該転写
    材を該像担持体から分離するために付与する分離電流値
    を制御する分離電流値制御手段と、像担持体から分離し
    た転写材のトナー像が転写された面に対する裏面に当接
    して該転写材を下流側に担持搬送するベルト状搬送部材
    と、該ベルト状搬送部材の転写紙への当接面に対する裏
    側から該転写材を該ベルト状搬送部材側に吸引するため
    の吸引装置とを有する搬送手段において該吸引装置の吸
    引力を制御する吸引力制御手段と、トナー像を担持した
    転写材を挾持搬送して該トナー像を該転写材表面に定着
    させる定着装置における、該定着線速を制御する定着線
    速制御手段と、のうち、少なくとも1つの制御手段を設
    け、かつ、該転写材がロール紙である場合の巻き残量、
    該転写材の搬送方向における長さ、該転写材の材質等転
    写材特性のうち少なくとも1つの転写材特性の情報を取
    得する転写材特性情報取得手段を設けて、該転写材特性
    情報取得手段よって得られた転写材特性情報に基づい
    て、該制御手段のうちの少なくとも1つ以上を作動させ
    ることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、上記転
    写材特性情報取得手段によって上記転写材がロール紙で
    ある場合の巻き残量の情報を取得し、該取得結果に基づ
    いて、上記転写電流値制御手段を作動させることを特徴
    とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2の画像形成装置において、 上記巻き残量が所定の量より少ないときに、該転写材に
    付与する転写電流値を転写材の先後端部のみで大きくす
    ることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1の画像形成装置において、 上記転写材特性情報取得手段によって上記転写材の搬送
    方向における長さ及び材質の情報を取得し、該取得結果
    に基づいて、上記分離電流値制御手段及び上記定着線速
    制御手段を作動させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項4の画像形成装置において、 上記転写材材質の情報の取得結果に応じて、上記分離電
    流値のDC成分値を該転写材搬送方向先端部とそれ以外
    の部分とで予め定めた値に切り換え、上記転写材の搬送
    方向における長さの情報の取得結果に応じて該長さが大
    きいほど上記定着装置における定着線速をステップ的に
    速くすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1の画像形成装置において、 上記転写材特性情報取得手段によって上記転写材材質の
    情報を取得し、該情報の取得結果に基づいて、上記吸引
    力制御手段を作動させることを特徴とする画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6の画像形成装置において、 上記転写材材質の情報の取得結果に基づいて、上記定着
    線速制御手段を作動させることを特徴とする画像形成装
    置。
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