JP2002090729A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JP2002090729A
JP2002090729A JP2000282622A JP2000282622A JP2002090729A JP 2002090729 A JP2002090729 A JP 2002090729A JP 2000282622 A JP2000282622 A JP 2000282622A JP 2000282622 A JP2000282622 A JP 2000282622A JP 2002090729 A JP2002090729 A JP 2002090729A
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film
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crystal display
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Toshiaki Hoshino
敏明 星野
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿による有機膜の劣化を防止するととも
に、安定したセルギャップを形成し、高い信頼性と優れ
た表示品質を備えた反射型液晶表示装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 互いに対向して配置された一対の基板1
0、20と、前記一対の基板10、20の周縁部に設け
られたシール材40とによって形成される空間内に液晶
層30を挟持しており、基板10の液晶層30側には、
有機膜11と、金属反射膜12と、カラーフィルタ13
と、オーバーコート膜14と、電極層15と、配向膜1
6とが順に積層されており、前記有機膜11が、前記基
板10の周縁部を除いて形成されて、該有機膜11の外
周側の端部11Bが、前記基板10周縁部に設けられた
シール材40の内周側の端部40Aよりも外側で、かつ
外周側の端部40Bよりも内側に配置されていることを
特徴とする反射型液晶表示装置を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い信頼性と優れ
た表示品質を備えた反射型液晶表示装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報端末や、ハンディタイプ
のパーソナルコンピュータなどの表示部として、消費電
力や厚さを小さくできる点で有利な反射型液晶表示装置
が広く利用されている。この反射型液晶表示装置として
従来、液晶層を挟んで対向する一対の基板のうち、一方
の基板の外側に、反射板を配設した反射板外付けタイプ
のものが知られている。しかしながら、この反射板外付
けタイプの反射型液晶表示装置では、外部から入射した
光が、2枚の基板を通過して反射板に達するため、表示
が暗くなり易いという問題がある。そこで、外部から入
射した光が、反射板に到達するまでに通過する基板の枚
数を減らすために、上記一対の基板のうち、一方の基板
の片面に反射膜を成膜し、この反射膜が前記一対の基板
の間に内蔵するようにした反射型液晶表示装置が知られ
ている。しかし、上記反射膜を内蔵するタイプの反射型
液晶表示装置では、反射膜の面が鏡面である場合に、特
定の角度で強く生じる反射光によるコントラストの低下
が問題となっていた。
【0003】このような問題を解決するために、図4に
示すように、上記の反射型液晶表示装置に金属反射膜を
内蔵し、その表面を凹凸のある形状としたものが採用さ
れている。図4は、上記の反射型液晶表示装置の端部の
部分断面構造を示す図である。この図において、反射型
液晶表示装置100は、第1の基板110と、第2の基
板120を対向させて、その間に液晶層130をシール
材140により封入した構成である。第1の基板110
の液晶層側には、多数の凹凸を設けた有機膜111と、
金属反射膜112と、オーバーコート膜114と、第1
の電極層115と、第1の配向膜116とが順次積層形
成されており、第2の基板120の液晶層側には第2の
電極層125と、第2のオーバーコート膜126と、第
2の配向膜127とが順次積層形成されている。また、
第2の基板120の液晶層130側と反対側(すなわち
基板120の外面側)には、位相差板128と偏光板1
29が設けられている。
【0004】上記の反射型液晶表示装置100において
は、第1の基板110と第2の基板120との間に、金
属反射膜112が内蔵されているため、第2の基板12
0側から入射した光が、金属反射膜112に到達するま
でに通過する基板は第2の基板120のみであり、反射
光が第2の基板120の外側に戻るまでに通過する基板
も同様である。そのため、基板を通過する際の光の損失
を低減することができ、明るい表示が得られるようにな
っている。また、金属反射膜112は、凹凸のある形状
の有機膜111上に形成されているので、金属反射膜1
12からの反射光が散乱されて鏡面成分が減り、コント
ラストと視野角特性とが改善されている。従って、上記
のような構成を備える反射型液晶表示装置100におい
ては、明るい表示と、広い視野角を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の従来の反射型液晶表示装置100においては、図4
に示すように有機膜111が基板外端部まで形成されて
いるため、有機膜111の外端面111aが直接外気に
触れる構造となっている。この有機膜111は、アクリ
ル系の紫外線硬化樹脂などから構成されており、湿分を
吸収して劣化する特性を有するために、上記の従来の反
射型液晶表示装置100のように、有機膜111の外端
部が外気に触れる構造であると、外端面111aからの
吸湿による有機膜111の劣化や、有機膜111と第1
の基板110との接合端110a、あるいは有機膜11
1とオーバーコート膜114との接合端114aから湿
分が侵入し、場合によっては有機膜111と基板110
またはオーバーコート膜114が剥離する可能性があっ
た。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、吸湿による有機膜の劣化を防止し
て、高い信頼性を備えた反射型液晶表示装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、互いに対向して配置された一対の基板と、前記一対
の基板の周縁部に設けられたシール材とによって液晶層
が挟持されており、前記一対の基板のうち、一方の基板
の液晶層側に少なくとも有機膜と、金属反射膜と、オー
バーコート膜と、電極層と、配向膜とが順に積層されて
おり、前記有機膜の外周側の端部が、前記基板周縁部に
設けられたシール材の外周側の端部よりも内側で、かつ
前記シール材の内周側の端部よりも外側である範囲に配
置されていることを特徴とする反射型液晶表示装置を上
記課題の解決手段とした。
【0008】次に、請求項2に記載の発明は、前記基板
周縁部に設けられたシール材の内周側の端部が、前記基
板上のオーバーコート膜により平坦化された平坦部に配
置され、かつ前記シール材の外周側の端部が前記基板上
の前記有機膜の端部をオーバーコート膜が乗り越えた部
分に形成される傾斜部上に配置されていることを特徴と
する請求項1に記載の反射型液晶表示装置を上記課題の
解決手段とした。
【0009】次に、請求項3に記載の発明は、有機膜の
外端部の位置が、シール材の外周側の端部よりも0.3
mm〜0.8mm内側に配置されていることを特徴とす
る請求項1または2に記載の反射型液晶表示装置を上記
課題の解決手段とした。
【0010】次に、請求項4に記載の発明は、前記オー
バーコート膜が、前記金属反射膜の端面を覆って形成さ
れていることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれか
1項に記載の反射型液晶表示装置を上記課題の解決手段
とした。
【0011】次に、請求項5に記載の発明は、カラーフ
ィルタが、前記金属反射膜上に直接形成されてなること
を特徴とする請求項1〜4に記載の反射型液晶表示装置
を上記課題の解決手段とした。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。ただし、本発明は以下に示す実施
の形態に限定されるものではない。
【0013】図1は、本発明の位置実施の形態である反
射型液晶表示装置1の部分断面構造を示す図である。こ
の図に示される反射型液晶表示装置1は、第1の基板1
0と、第2の基板20を互いに対向させて、これら2枚
の基板10、20と、基板10、20の互いに対向する
面の周縁部に設けられたシール材40とにより液晶層3
0を挟持した構成であり、前記第1の基板の他方と対向
する液晶層30側の面には、有機膜11、金属反射膜1
2、カラーフィルタ13、オーバーコート膜14、電極
下地膜15a、電極層15、配向膜16が順次積層形成
されている。一方、第2の基板20の他方と対向する液
晶層30側の面には、電極層25、オーバーコート膜2
6、配向膜27が順次積層形成されており、その反対側
の面(すなわち第2の基板20の外面側)には、第1の
位相差板28a、第2の位相差板28b、偏光板29が
順次積層形成されている。
【0014】上記第1の基板10、および第2の基板2
0には、透明なガラス基板が好適に用いられるが、ガラ
ス基板に含まれるアルカリが液晶層に溶出すると液晶層
が劣化して、色むら、表示不良等の原因となるので、石
英ガラス、無アルカリガラス等のアルカリが溶出しない
ガラスを用いることが好ましい。
【0015】有機膜11には、感光性樹脂、熱硬化樹脂
などが用いられ、アクリル系レジスト、ポリスチレン系
レジスト、アジドゴム系レジスト、イミド系レジストな
どの感光性樹脂が好適に用いられる。また、有機膜11
の表面11Aには、多くの凹凸が形成されているため、
第2の基板20側から入射した光が金属反射膜12で反
射されるとともに散乱されるので、反射型液晶表示装置
1は良好な視野角特性が得られるようになっている。有
機膜11の膜厚は、1μm〜5μmの範囲とされること
が好ましい。膜厚を1μm未満とした場合、有機膜11
に所望の凹凸形状を形成することが困難になり、5μm
を越える厚さであると、有機膜11の膜厚むらが発生し
やすくなるためである。また、有機膜11を厚くする
と、有機膜11と第1の基板10との密着性が低下する
ので、密着性を確保してより剥離しにくい構造とするた
めには、有機膜11の膜厚は1〜3μmとされることが
より好ましい。また、有機膜11の外端部11Bは、基
板10の外端から0.5mm〜1.8mm内側の範囲に
配置されていることが好ましい。0.5mmより外側に
配置されていると、外気からの湿分を十分に遮断するこ
とができないためであり、1.8mmより内側の場合に
は基板10の周縁部を効率良く使用することができない
ためである。
【0016】図2は、有機膜11と金属反射膜12を含
む部分を拡大して示した斜視図である。この図に示すよ
うに、有機膜11の表面は、その内面が球面の一部をな
す多数の凹部12Aが重なり合うように連続して形成さ
れており、その面上に金属反射膜12が積層されてい
る。上記凹部12Aの深さを0.1μm〜3μmの範囲
でランダムに形成し、隣接する凹部12Aのピッチを5
μm〜100μmの範囲でランダムに配置し、上記凹部
12A内面の傾斜角を−18度〜18度の範囲に設定す
ることが望ましい。特に、凹部12A内面の傾斜角分布
を−18度〜18度の範囲に設定する点、隣接する凹部
12Aのピッチを平面全方向に対してランダムに配置す
る点が特に重要である。なぜならば、仮に隣接する凹部
12Aのピッチに規則性があると、光の干渉色が出て反
射光が色付いてしまうという不具合があるからである。
また、凹部12A内面の傾斜角分布が−18度〜18度
の範囲を超えると、反射光の拡散角が広がりすぎて反射
強度が低下し、明るい表示が得られない(反射光の拡散
角が空気中で36度以上になり、液晶表示装置内部の反
射強度ピークが低下し、全反射ロスが大きくなるからで
ある。)からである。また、凹部12Aの深さが3μm
を超えると、後工程で凹部12Aを平坦化する場合に凸
部の頂上が平坦化膜(オーバーコート膜14)で埋めき
れず、所望の平坦性が得られなくなる。隣接する凹部1
2Aのピッチが5μm未満の場合、有機膜11を形成す
るために用いる転写型の製作上の制約があり、加工時間
が極めて長くなる、所望の反射特性が得られるだけの形
状が形成できない、干渉光が発生する等の問題が生じ
る。また、実用上、前記転写型の製作に使用しうる30
μm〜200μm径のダイヤモンド圧子を用いる場合、
隣接する凹部12Aのピッチを5μm〜100μmとす
ることが望ましい。
【0017】この有機膜11の形成方法の一例を図3を
参照して以下に簡単に説明する。図3は、図1に示す本
実施形態の反射型液晶表示装置の有機膜11を形成する
工程を模式的に示した断面工程図であり、符号A〜Dは
工程順を示す。まず、図3Aに示すように、第1の基板
10上に、スピンコート法などによりアクリル系レジス
トなどの感光性樹脂液を塗布した後、プリベークして感
光性樹脂層11aを形成する。次に、図3Bに示すよう
に、凹凸形状を有する凹凸面19aと、その周縁の平坦
面19bとからなる面を備える転写型19を、前記感光
性樹脂層11aの表面に押しつけて、転写型19の凹凸
面19aの形状を感光性樹脂層11aの表面に転写す
る。次に、図3Cに示すように、第1の基板10の感光
性樹脂層11aが形成された側の裏面10a側で、転写
型19の周縁の平坦面19bに相当する部分を、フォト
マスク18で覆う。続いて、第1の基板の裏面10a側
から、紫外線(g,h,i線)などの光線17を照射し、感
光性樹脂層11aを硬化させる。次に、図3Dに示すよ
うに、フォトマスク18を第1の基板10から取り除
き、転写型19を感光性樹脂層11aから取り外す。こ
の時、感光性樹脂層11aにおいて、転写型19の平坦
部19bに対応する部分は、前記フォトマスク18によ
って、マスクされているために硬化せず、転写型19を
取り外す際に、転写型19とともに取り除かれる。その
後、現像、純水リンスを行って、加熱炉、ホットプレー
トなどの加熱手段により焼成する。以上の作業により、
表面に凹凸の形状を有する有機膜11が第1の基板10
上の所定の領域に形成される。このようにして有機膜1
1を基板10の周縁部を除く領域に形成することによ
り、後に形成するオーバーコート膜14により有機膜1
1の端部まで覆うことが可能になる。これにより有機膜
11が外気に触れることが無く、湿分による劣化を抑え
ることができる。
【0018】金属反射膜12は、液晶層30に入射する
光を反射・散乱させて、明るい表示を得られるようにす
るために設けられているもので、有機膜11の凹凸の形
状を有する面11A上に形成されているものである。こ
の金属反射膜12には、Al、Agなどの反射率の高い
金属材料を用いることが好ましく、これらの金属材料を
スパッタリング、真空蒸着などの成膜法により形成する
ことができる。また、上記Al、Agなどの金属材料
は、必ずしもガラス製の基板10との密着性が良好でな
いため、オーバーコート膜14と基板10との間にこの
金属反射膜12の一部が形成されていると、膜の剥離の
原因となるおそれがある。そのため金属反射膜12を成
膜する際には、有機膜11が形成されていない基板10
の周縁部をマスク材で覆っておき、成膜後に前記マスク
材を取り除く処理を行い、第1の基板10上に上記金属
材料の膜が成膜されないようにすることが好ましい。金
属反射膜12の膜厚は、薄すぎると有機膜11表面の被
覆率が悪くなるために反射率が低下して表示が暗くな
り、厚すぎると金属反射膜12自身の応力で剥離しやす
くなる、また、金属薄膜の成膜に掛かる時間が長くなり
生産性が低下するので、好ましくは200Å〜2000
Å程度であり、より好ましくは500Å〜1500Å程
度である。
【0019】前記金属反射膜12上には、10μm程度
の間隔で赤、緑、青の各色を表示するためのカラーフィ
ルタ13が形成されている。このカラーフィルタ13
は、例えば顔料を分散した樹脂を金属反射膜12上に塗
布し、露光、現像する工程を各色ごとに繰り返すことに
より形成される。本発明の反射型液晶表示装置1におい
ては、図1に示すようにカラーフィルタ13を金属反射
膜12の直上に形成することにより、液晶表示装置の色
ずれや視差を抑えることができるので、高品質の表示が
可能になる。また、カラーフィルタ13の膜厚は0.3
〜1.5μm程度であることが好ましい。膜厚が0.3
μmよりも薄い場合には、色純度が低下して色再現性が
低下し、1.5μmよりも厚い場合には、カラーフィル
タ13の透過率が低下して表示が暗くなるためである。
【0020】前記カラーフィルタ13上には、基板10
上に形成された有機膜11やカラーフィルタ13などに
よる成膜面の凹凸を平坦化するためのオーバーコート膜
14が、カラーフィルタ13と、有機膜11と、基板1
0を覆うように形成されている。このオーバーコート膜
14は、有機膜11の表面11A及び間隔を空けて形成
されたカラーフィルタ13によって凹凸の形状となった
成膜面を平坦化して、第1の基板10と第2の基板20
の間隔を一定に保持して表示むらを防止するとともに、
有機膜11と外気とを遮断して外気からの湿分の侵入を
防いで有機膜11の剥離を防止し、信頼性を高めるため
に設けられている。オーバーコート膜14は少なくとも
有機膜11の外端部11Bを覆うように形成されている
ことが好ましい。このような構成とすることで前記有機
膜11が直接外気に触れないようにすることができるの
で、有機膜の劣化を防止することができるからである。
オーバーコート膜14には、アクリル系の熱硬化樹脂な
どを使用することができ、特に吸湿性、透湿性の低いも
のが好適に使用される。このオーバーコート膜14の膜
厚は、1.5〜5μmの範囲とされることが好ましい。
これは、膜厚が1.5μmより薄い場合には、前記金属
反射膜12やカラーフィルタ13による表面の凹凸を十
分に平坦化することができないために表示むらが発生し
やすくなり、5μmよりも厚い場合には、オーバーコー
ト膜14の膜厚むらや、剥離が発生しやすくなるためで
ある。また、表示不良や、隣接して形成された膜との密
着性不良などによる不良率を十分に低く抑えるために
は、オーバーコート膜14の膜厚は2〜3μmであるこ
とがより好ましい。
【0021】電極層15は、ITO(Indium Tin Oxid
e)などの透明導電膜からなる短冊状の平面形状のもの
を多数整列形成したもので、オーバーコート膜14上に
形成されたSiO2などからなる電極下地膜15a上に
形成されている。これらの電極層15は外部の駆動回路
(図示せず)に接続されて、液晶層30を駆動するため
の電極として設けられている。また、第2の電極層25
も電極層15と同様に短冊状の平面形状の透明導電膜が
多数整列形成されていて、電極層15の場合と同様に外
部の駆動回路に個々に接続されている。尚、電極層15
と電極層25は平面視互いに直角に向くように配置され
て反射型液晶表示装置1がパッシブマトリクス型とされ
ている。また第2の基板20の電極層25上には、成膜
面を平坦化して液晶表示装置1を構成する基板10、2
0の間隔を一定に保持するために、電極層25を覆うオ
ーバーコート膜26が形成されている。このオーバーコ
ート膜26を構成する材料には、シリコーン系樹脂など
が好適に用いられる。
【0022】第1の基板10の電極層15と、第2の基
板20のオーバーコート膜26の上には、それぞれ配向
膜16、27が形成されている。この配向膜16、27
は、電極層15、25に印加される電圧に応じて液晶層
30を構成する液晶分子の配向を制御する役割を担って
いる。配向膜16、27は、ポリイミド樹脂などからな
る有機膜を成膜後、表面にラビング処理を施して形成さ
れる。配向膜16、27の膜厚は、薄すぎる場合には、
ラビング処理時の負荷に耐えられなくなり、厚すぎる場
合には、光の伝搬損失が大きくなり表示が暗くなるた
め、好ましくは100〜1000Åであり、より好まし
くは500〜800Åである。また、配向膜16、27
は液晶層30に直接接触するものであるので、液晶層3
0へのイオン溶出などがないものであることが好まし
い。
【0023】第2の基板20の液晶層30側と反対側、
すなわち基板20の外面側には、第1の位相差板28a
と、第2の位相差板28bが順に設けられている。この
位相差板28a、28bは、一般的には、ポリカーボネ
ートなどの高分子材料を延伸したフィルムが用いられる
が、2枚の位相差板28a、28bの材料、膜厚などの
組合せは液晶表示装置の電気光学特性に最適なものを選
択すればよい。本発明の反射型液晶表示装置1のよう
に、位相差板を2枚あるいは3枚以上積層する場合に
は、ある程度の自由度を持って波長分散性を制御するこ
とができるので、視野角の拡大やコントラストの改善の
面で効率的な設計が可能である。また、前記第2の位相
差板28b上には、偏光板29が設けられており、液晶
層30に入射する光、あるいは金属反射膜12により反
射されて戻る光の偏光を制御する役割を担っている。こ
の偏光板29は、反射型液晶表示装置1の最表面に位置
するため、防眩処理や無反射処理などが施されたものが
用いられる。
【0024】シール材40は、第1の基板10と第2の
基板20の間の空間に液晶層30を挟持するために、両
基板の周縁部に平面視環状に設けられて基板10と基板
20とを接着するものである。このシール材40は、熱
硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂の溶液を基板10または
基板20の周縁部に印刷し、両基板を所定の位置で圧着
した後、加熱や紫外線照射により硬化して形成される。
また、シール材40は液晶層30に直接接触するもので
あるため、液晶層30へのイオン溶出などがないもので
あることが好ましい。このシール材40の内周側の端部
40Aは、基板10の外端部10Aから1.2mm〜
2.0mm内側に配置されていることが好ましい。基板
10の外端部10Aとシール材40の内周側の端部40
Aとの距離が1.2mmよりも小さい場合にはシール材
40を設けるための領域を十分に確保することができな
くなり液晶層30の封止が不十分になるためであり、
2.0mmよりも大きい場合にはシール材40より外側
の基板10の領域が大きくなり無駄が多くなるからであ
る。
【0025】また、有機膜11が基板10の周縁部を除
く領域に形成されているために、有機膜11の膜厚に相
当する高さの段差部分が有機膜11の外端部11Bにお
いて形成されている。加えて、オーバーコート膜14
は、基板10の有機膜11の外端部11Bを乗り越えて
形成されているので、オーバーコート膜14の表面に
は、前記段差部分による傾斜部が形成されている。この
ように傾斜部を有するオーバーコート膜14の表面に、
電極下地膜15a、電極層15が順次形成されているた
めに、シール材40が接合される電極層15の表面に
も、図1に示すように同じく傾斜部41が形成されてい
る。この傾斜部41の両側の領域は基板10の面に概ね
平行であり、図1に示すように傾斜部41の内側の平坦
部41Aは、有機膜11が形成されている領域の上方に
位置しており、外側の平坦部41Bは、有機膜11が形
成されていない基板10の周縁部の上方に位置してい
る。
【0026】図1に示す本発明の反射型液晶表示装置1
においては、シール材40は、その内周側の端部40A
が少なくとも傾斜部41よりも内側の平坦部41Aに配
置されており、シール材40の外周側の端部40Bは傾
斜部41上、もしくは傾斜部41より外側の平坦部41
B上に配置されている。すなわち、前記有機膜11の外
端部11Bが、シール材40の内周側の端面40Aと、
外周側の端面40Bの間に位置するように配置されてい
る。シール材40と有機膜11の外端部11Bが上記の
ような配置となっている本発明の反射型液晶表示装置1
においては、シール材40の内周側の端部40Aが平坦
部41A上に配置される。このような構造であるとシー
ル材40に囲まれる領域に傾斜部41が含まれないの
で、基板10と基板20との間隔が傾斜部41に影響さ
れることなく一定の間隔で形成される。そのため、配向
膜16と配向膜27の間隔を一定に保持することができ
るので表示むらが生じにくくなる。
【0027】また、同時にシール材40の外周側の端部
40Bが、傾斜部41または平坦部41B上に位置する
ので、有機膜11の外端部11Bよりも外側にシール材
40が配置される構造となる。つまり、有機膜11と外
気との間にシール材40が配置されるので、有機膜11
への外気からの湿分の侵入を、オーバーコート膜14と
ともにシール材40が遮断して効果的に有機膜11の劣
化や剥離を防止することができる。よって本発明の反射
型液晶表示装置1は、高温多湿の環境(例えば温度60
℃以上、湿度90%以上の環境)で経年的に使用されて
も表示に悪影響を及ぼすおそれがない。
【0028】また、シール材40の外周側の端部40B
と、有機膜11の外端部11Bは図1に示すように距離
dだけ離されて配置されており、この距離dは0.3m
m〜0.8mmの範囲であることが好ましい。これは、
距離dが0.3mmより小さい場合には、シール材40
による湿分を遮断する効果が十分でなくなるために、有
機膜11が劣化、剥離してしまう可能性があるためであ
り、0.8mmより大きい場合には、有機膜11と基板
10との段差部分によって形成された傾斜部41に、シ
ール材40の内周側の端部40Aが掛かってしまうため
にシール材40の高さが不揃いになり、基板10と基板
20の間隔(セルギャップ)にむらが発生して、表示む
らの原因となるためである。
【0029】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
反射型液晶表示装置は、前記基板の周縁部を除いて形成
された有機膜の外周側の端部を、前記基板周縁部に設け
られたシール材の外周側の端部よりも内側で、かつ前記
シール材の内周側の端部よりも外側の範囲に配置するこ
とで、シール材の内周側によって安定したセルギャップ
を形成し、またシール材の外周側によって前記有機膜と
外気の湿分とを効果的に遮断することができる。そのた
め本発明によれば、表示むらのない優れた表示品質と、
有機膜の劣化、剥離のない高い信頼性とを備える反射型
液晶表示装置を提供することができる。
【0030】また、前記オーバーコート膜が前記金属反
射膜の端面を覆って形成されている構成とすることによ
り、効果的に外気と前記有機膜とを遮断することができ
るので、より信頼性の高い反射型液晶表示装置を提供す
ることができる。
【0031】また、上記の反射型液晶表示装置におい
て、前記カラーフィルタが前記金属反射膜上に直接形成
されている構成とするならば、色ずれや視差を抑えるこ
とができるため、表示品質に優れた液晶表示装置を提供
することができる。
【0032】このように本発明によれば、高い信頼性と
高い表示品質を備える反射型液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明に係る反射型液晶表示装置の部
分断面構造を示す図である。
【図2】 図2は有機膜と金属反射膜の表面を含む部分
を拡大して示した斜視図である。
【図3】 図3は本発明に係る反射型液晶表示装置にお
ける有機膜の製造工程の一例を示す断面構成図である。
【図4】 図4は従来の反射型液晶表示装置の部分断面
構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 反射型液晶表示装置 10、20 基板 11 有機膜 12 金属反射膜 13 カラーフィルタ 14、26 オーバーコート膜 15、25 電極層 16、27 配向膜 30 液晶層 40 シール材 41 傾斜部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 BA04 BA15 BA20 2H089 LA43 NA40 NA44 NA45 QA07 TA05 TA12 TA17 2H090 HA04 HB13X HC05 HC12 HD03 HD06 JA03 JA05 JC03 LA20 2H091 FA02Y FA16Y FB04 FB08 FC10 FC19 FD04 FD06 GA07 GA09 GA16 LA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して配置された一対の基板
    と、前記一対の基板の周縁部に設けられたシール材とに
    よって液晶層が挟持されており、 前記一対の基板のうち、一方の基板の液晶層側に少なく
    とも有機膜と、金属反射膜と、オーバーコート膜と、電
    極層と、配向膜とが積層されており、 有機膜の外周側の端部が、前記基板周縁部に設けられた
    シール材の外周側の端部よりも内側で、かつ前記シール
    材の内周側の端部よりも外側である範囲に配置されてい
    ることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記基板周縁部に設けられたシール材の
    内周側の端部が、前記基板上のオーバーコート膜により
    平坦化された平坦部に配置され、かつ前記シール材の外
    周側の端部が前記基板上の前記有機膜の端部をオーバー
    コート膜が乗り越えた部分に形成される傾斜部上に配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記有機膜の外端部が、前記シール材の
    外周側端部よりも0.3〜0.8mm内側に配置されて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型
    液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記オーバーコート膜が、前記金属反射
    膜の端面を覆って形成されていることを特徴とする前記
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射型液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】 カラーフィルタが、前記金属反射膜上に
    直接形成されてなるものであることを特徴とする前記請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の反射型液晶表示装
    置。
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