JP2002090728A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JP2002090728A
JP2002090728A JP2000282621A JP2000282621A JP2002090728A JP 2002090728 A JP2002090728 A JP 2002090728A JP 2000282621 A JP2000282621 A JP 2000282621A JP 2000282621 A JP2000282621 A JP 2000282621A JP 2002090728 A JP2002090728 A JP 2002090728A
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film
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Toshiaki Hoshino
敏明 星野
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿による有機膜の劣化を防止するととも
に、安定したセルギャップを形成し、高い信頼性と優れ
た表示品質を備えた反射型液晶表示装置を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 互いに対向して配置された一対の基板1
0、20と、前記一対の基板10、20の周縁部に設け
られたシール材40とによって形成される空間内に液晶
層30を挟持しており、基板10の液晶層30側には、
有機膜11と、金属反射膜12と、カラーフィルタ13
と、オーバーコート膜14と、電極層15と、配向膜1
6とが順に積層されており、前記有機膜11が、前記基
板10の周縁部を除いて形成されて、該有機膜11の外
周側の端部11Bが、前記基板10周縁部に設けられた
シール材40の外周側の端部40Bよりも外側に配置さ
れていることを特徴とする反射型液晶表示装置を採用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶表示装
置に関するものであり、特に、液晶表示装置を構成する
基板の間隔を一定に保持して良好な表示が得られ、かつ
高い信頼性を備えた反射型液晶表示装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯情報端末や、ハンディタイプ
のパーソナルコンピュータなどの表示部として、消費電
力や厚さを小さくできる点で有利な反射型液晶表示装置
が広く利用されている。この反射型液晶表示装置として
従来、液晶層を挟んで対向する一対の基板のうち、一方
の基板の外側に、反射板を配設した反射板外付けタイプ
のものが知られている。しかしながら、この反射板外付
けタイプの反射型液晶表示装置では、外部から入射した
光が、2枚の基板を通過して反射板に達するため、表示
が暗くなり易いという問題がある。そこで、外部から入
射した光が、反射板に到達するまでに通過する基板の枚
数を減らすために、上記一対の基板のうち、一方の基板
の片面に反射膜を成膜し、この反射膜が前記一対の基板
の間に内蔵されるようにした反射型液晶表示装置が知ら
れている。しかし、上記反射膜を内蔵するタイプの反射
型液晶表示装置では、反射膜の面が鏡面である場合に、
特定の角度で強く生じる反射光によるコントラストの低
下が問題となっていた。
【0003】このような問題を解決するために、図4に
示すように、上記の反射型液晶表示装置に金属反射膜を
内蔵し、その表面を凹凸のある形状としたものが提案さ
れている。図4は、上記の反射型液晶表示装置の端部の
部分断面構造を示す図である。この図において、反射型
液晶表示装置100は、第1の基板110と、第2の基
板120を対向させて、その間に液晶層130をシール
材140により封入した構成である。第1の基板110
の液晶層側には、多数の凹凸を設けた有機膜111と、
金属反射膜112と、オーバーコート膜114と、第1
の電極層115と、第1の配向膜116とが順次積層形
成されており、第2の基板120の液晶層側には第2の
電極層125と、第2のオーバーコート膜126と、第
2の配向膜127とが順次積層形成されている。また、
第2の基板120の液晶層130側と反対側(すなわち
基板120の外面側)には、位相差板128と偏光板1
29が設けられている。
【0004】上記の反射型液晶表示装置100において
は、第1の基板110と第2の基板120との間に、金
属反射膜112が内蔵されているため、第2の基板12
0側から入射した光が、金属反射膜112に到達するま
でに通過する基板は第2の基板120のみであり、反射
光が第2の基板120の外側に戻るまでに通過する基板
も同様である。そのため、基板を通過する際の光の損失
を低減することができ、明るい表示が得られるようにな
っている。また、金属反射膜112は、凹凸のある形状
の有機膜111上に形成されているので、金属反射膜1
12からの反射光が散乱されて鏡面成分が減り、コント
ラストと視野角特性とが改善されている。従って、上記
のような構成を備える反射型液晶表示装置100におい
ては、明るい表示と、広い視野角を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の従来の反射型液晶表示装置100においては、図4
に示すように有機膜111が基板外端部まで形成されて
いるため、有機膜111の外端面111aが直接外気に
触れる構造となっている。この有機膜111は、アクリ
ル系の紫外線硬化樹脂などから構成されており、湿分を
吸収して劣化する特性を有するために、上記の従来の反
射型液晶表示装置100のように、有機膜111の外端
部が外気に触れる構造であると、外端面111aからの
吸湿による有機膜111の劣化や、有機膜111と第1
の基板110との接合端110a、あるいは有機膜11
1とオーバーコート膜114との接合端114aから湿
分が侵入し、場合によっては有機膜111と基板110
またはオーバーコート膜114が剥離する可能性があっ
た。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、吸湿による有機膜の劣化を防止し
て、高い信頼性を備えた反射型液晶表示装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。請求項1に記載
の発明は、互いに対向して配置された一対の基板と、前
記一対の基板の周縁部に設けられたシール材とによって
液晶層が挟持されており、前記一対の基板のうち、一方
の基板の液晶層側に少なくとも有機膜と、金属反射膜
と、オーバーコート膜と、電極層と、配向膜とが積層さ
れており、前記有機膜の外周側の端部が、前記基板周縁
部に設けられたシール材の外周側の端部より外側に配置
されていることを特徴とする。
【0008】このような構成とすることで、前記シール
材を平坦な面上に設けることができるので、シール材に
囲まれた領域において前記一対の基板を一定の間隔に保
持することができるので、表示むらのない良好な表示を
得ることができる。
【0009】また、上記の反射型液晶表示装置において
は、請求項2に記載のように、前記有機膜の外端は、前
記周縁部に設けられたシール材の外周側の端部より0.
5〜3mm外側に設けられていることが好ましい。
【0010】有機膜とシール材の配置を上記の範囲とす
ることで、外気の湿分を十分に遮断して、有機膜を保護
することができる、また基板に対する表示領域を大きく
確保することができる。
【0011】また、上記の反射型液晶表示装置において
は、請求項3に記載のように、前記シール材が、少なく
とも前記基板周縁部を除いて形成された有機膜と前記基
板とが形成する段差をオーバーコート膜が乗り越えるこ
とにより形成された傾斜部よりも内側に設けられている
ことが好ましい。
【0012】このような構成とすることで、シール材を
前記傾斜部より内側の平坦な部分に設けることができる
ので、シール材の高さが傾斜部に影響されることがな
く、前記一対の基板を一定の間隔で保持することが可能
になる。
【0013】また、上記の反射型液晶表示装置において
は、請求項4に記載のように前記オーバーコート膜が、
前記金属反射膜の端面を覆って形成されていることが好
ましい。
【0014】このような構成とすることで、オーバーコ
ート膜が有機膜と外気とを遮断して、外気の湿分による
有機膜の劣化や剥離を防止することができる。
【0015】また、上記の反射型液晶表示装置において
は、請求項5に記載のように、カラーフィルタが、前記
金属反射膜上に直接形成されていることが好ましい。
【0016】このような構成とすることで、色むらや視
差を減少させることができるので、表示品質に優れた反
射型液晶表示装置を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明し、本発明の効果を明らかにす
る。ただし、本発明は以下に説明する実施の形態に限定
されるものではない。
【0018】図1は、本発明の一実施の形態である反射
型液晶表示装置1の部分断面構造を示す図である。図1
に示す反射型液晶表示装置1は、第1の基板10と、第
2の基板20を互いに対向させて、これら2枚の基板1
0、20と、基板10、20の互いに対向する面の周縁
部に設けられたシール材40とにより液晶層30を挟持
した構成であり、前記第1の基板10の液晶層30側の
面には、有機膜11、金属反射膜12、カラーフィルタ
13、オーバーコート膜14、電極下地膜15a、電極
層15、配向膜16が順次積層形成されている。一方、
第2の基板20の他方と対向する液晶層30側の面に
は、電極層25、オーバーコート膜26、配向膜27が
順次積層形成されており、その反対側の面(すなわち第
2の基板20の外面側)には、第1の位相差板28a、
第2の位相差板28b、偏光板29が順次積層形成され
ている。また、図1に示すスペーサ50は、基板10と
基板20との間隔(より正確には配向膜16と配向膜2
7の間隔)を形成して、かつ一定の間隔に保持するため
に、上記第1の基板10と、第2の基板20に挟まれた
液晶層30内に複数個分散されて配置されている。以上
の構造において、電極層15と、電極層25とによって
挟まれた領域が、液晶表示装置1としての表示領域とな
り、その外側の領域が非表示領域となる。
【0019】上記第1の基板10、および第2の基板2
0には、透明なガラス基板が好適に用いられるが、ガラ
ス基板に含まれるアルカリが液晶層30に溶出すると液
晶層30が劣化して、色むら、表示不良等の原因となる
ので、石英ガラス、無アルカリガラス等のアルカリが溶
出しないガラスを用いることが好ましい。
【0020】有機膜11には、感光性樹脂、熱硬化樹脂
などが用いられ、アクリル系レジスト、ポリスチレン系
レジスト、アジドゴム系レジスト、イミド系レジストな
どの感光性樹脂が好適に用いられる。また、有機膜11
の表面11Aには、多くの凹凸が形成されているため、
第2の基板20側から入射した光が金属反射膜12で反
射されるとともに散乱されるので、本反射型液晶表示装
置1は良好な視野角特性が得られるようになっている。
有機膜11の膜厚は、1μm〜5μmの範囲とされるこ
とが好ましい。膜厚を1μm未満とした場合、有機膜1
1に所望の凹凸形状を形成することが困難であり、5μ
mを越える厚さであると、有機膜11の膜厚むらが発生
しやすくなるためである。また、有機膜11を厚くする
と有機膜11と第1の基板10との密着性が低下するの
で、密着性を確保してより剥離しにくい構造とするため
には、有機膜11の膜厚は1〜3μmとされることがよ
り好ましい。
【0021】図2は、有機膜11と金属反射膜12を含
む部分を拡大して示した斜視図である。この図に示すよ
うに、有機膜11の表面は、その内面が球面の一部をな
す多数の凹部12Aが重なり合うように連続して形成さ
れており、その面上に金属反射膜12が積層されてい
る。上記凹部12Aの深さを0.1μm〜3μmの範囲
でランダムに形成し、隣接する凹部12Aのピッチを5
μm〜100μmの範囲でランダムに配置し、上記凹部
12A内面の傾斜角を−18度〜18度の範囲に設定す
ることが望ましい。特に、凹部12A内面の傾斜角分布
を−18度〜18度の範囲に設定する点、隣接する凹部
12Aのピッチを平面全方向に対してランダムに配置す
る点が特に重要である。なぜならば、仮に隣接する凹部
12Aのピッチに規則性があると、光の干渉色が出て反
射光が色付いてしまうという不具合があるからである。
また、凹部12A内面の傾斜角分布が−18度〜18度
の範囲を超えると、反射光の拡散角が広がりすぎて反射
強度が低下し、明るい表示が得られない(反射光の拡散
角が空気中で36度以上になり、液晶表示装置内部の反
射強度ピークが低下し、全反射ロスが大きくなるからで
ある。)からである。また、凹部12Aの深さが3μm
を超えると、後工程で凹部12Aを平坦化する場合に凸
部の頂上が平坦化膜(オーバーコート膜14)で埋めき
れず、所望の平坦性が得られなくなる。隣接する凹部1
2Aのピッチが5μm未満の場合、有機膜11を形成す
るために用いる転写型の製作上の制約があり、加工時間
が極めて長くなる、所望の反射特性が得られるだけの形
状が形成できない、干渉光が発生する等の問題が生じ
る。また、実用上、前記転写型の製作に使用しうる30
μm〜200μm径のダイヤモンド圧子を用いる場合、
隣接する凹部12Aのピッチを5μm〜100μmとす
ることが望ましい。
【0022】この有機膜11の形成方法の一例を図3を
参照して以下に簡単に説明する。図3は、図1に示す本
実施形態の反射型液晶表示装置の有機膜11を形成する
工程を模式的に示した断面工程図であり、符号A〜Dは
工程順を示す。まず、図3Aに示すように、第1の基板
10上に、スピンコート法などによりアクリル系レジス
トなどの感光性樹脂液を塗布した後、プリベークして感
光性樹脂層11aを形成する。次に、図3Bに示すよう
に、凹凸形状を有する凹凸面19aと、その周縁の平坦
面19bとからなる面を備える転写型19を、前記感光
性樹脂層11aの表面に押しつけて、転写型19の凹凸
面19aの形状を感光性樹脂層11aの表面に転写す
る。次に、図3Cに示すように、第1の基板10の感光
性樹脂層11aが形成された側の裏面10a側で、転写
型19の周縁の平坦面19bに相当する部分を、フォト
マスク18で覆う。続いて、第1の基板の裏面10a側
から、紫外線(g,h,i線)などの光線17を照射し、感
光性樹脂層11aを硬化させる。次に、図3Dに示すよ
うに、フォトマスク18を第1の基板10から取り除
き、転写型19を感光性樹脂層11aから取り外す。こ
の時、感光性樹脂層11aにおいて、転写型19の平坦
部19bに対応する部分は、前記フォトマスク18によ
って、マスクされているために硬化せず、転写型19を
取り外す際に、転写型19とともに取り除かれる。その
後、現像、純水リンスを行って、加熱炉、ホットプレー
トなどの加熱手段により焼成する。以上の作業により、
表面に凹凸の形状を有する有機膜11が第1の基板10
上の所定の領域に形成される。このように、有機膜11
を基板10の周縁部を除く領域に形成することにより、
後に形成するオーバーコート膜14により有機膜11の
端部まで覆うことが可能になる。これにより有機膜11
が外気に触れることが無く、湿分による劣化を抑えるこ
とができる。
【0023】金属反射膜12は、液晶層30に入射する
光を反射・散乱させて、明るい表示を得られるようにす
るために設けられているもので、有機膜11の凹凸の形
状を有する面11A上に形成されているものである。こ
の金属反射膜12には、Al、Agなどの反射率の高い
金属材料を用いることが好ましく、これらの金属材料を
スパッタリング、真空蒸着などの成膜法により形成する
ことができる。また、上記Al、Agなどの金属材料
は、必ずしもガラス製の基板10との密着性が良好でな
いため、オーバーコート膜14と基板10との間にこの
金属反射膜12の一部が形成されていると、膜の剥離の
原因となるおそれがある。そのため金属反射膜12を成
膜する際には、有機膜11が形成されていない基板10
の周縁部をマスク材で覆っておき、成膜後にそのマスク
材を取り除く処理を行い、第1の基板10上に上記金属
材料の膜が成膜されないようにすることが好ましい。金
属反射膜12の膜厚は、薄すぎると有機膜11表面の被
覆率が悪くなるために反射率が低下して表示が暗くな
り、厚すぎると金属反射膜12自身の応力で剥離しやす
くなる、また、金属薄膜の成膜に掛かる時間が長くなり
生産性が低下するので、好ましくは200Å〜2000
Åであり、より好ましくは500Å〜1500Åであ
る。
【0024】前記金属反射膜12上には、10μm程度
の間隔で赤、緑、青の各色を表示するためのカラーフィ
ルタ13が形成されている。このカラーフィルタ13
は、例えば顔料を分散した樹脂を金属反射膜12上に塗
布し、露光、現像する工程を各色ごとに繰り返すことに
より形成される。本発明の反射型液晶表示装置1におい
ては、図1に示すように、カラーフィルタ13を金属反
射膜12の直上に形成することにより、色ずれや視差を
抑えることができるので、良好な表示を得ることができ
る。また、カラーフィルタ13の膜厚は、0.3μmよ
りも薄い場合には色純度が低下するために色再現性が低
下し、また1.5μmよりも厚い場合にはカラーフィル
タ13の透過率が低下して表示が暗くなることから、
0.3μm〜1.5μmであることが好ましい。
【0025】前記カラーフィルタ13上には、基板10
上に形成された有機膜11やカラーフィルタ13などに
よる成膜面の凹凸を平坦化するためのオーバーコート膜
14が、カラーフィルタ13と、有機膜11と、基板1
0を覆うように形成されている。このオーバーコート膜
14は、有機膜11の表面11Aの形状および間隔をあ
けて形成されたカラーフィルタ13によって凹凸の形状
となった成膜面を平坦化して、第1の基板10と第2の
基板20の間隔を一定に保持して表示むらを防止すると
ともに、有機膜11と外気を遮断して外気からの湿分の
侵入を防いで有機膜11の剥離を防止して液晶表示装置
の信頼性を高めるために設けられている。オーバーコー
ト膜14は少なくとも有機膜11の外端部11Bを覆う
ように形成されていることが好ましい。このような構成
とすることで前記有機膜11が直接外気に触れないよう
にすることができるので、有機膜の劣化を防止すること
ができるからである。オーバーコート膜14には、アク
リル系の熱硬化樹脂などを使用することができ、特に吸
湿性、透湿性が低いものが好適に使用される。このオー
バーコート膜14の膜厚は、1.5μm〜5μmの範囲
とされることが好ましい。これは、膜厚が1.5μmよ
り薄い場合には、前記金属反射膜12やカラーフィルタ
13による表面の凹凸を十分に平坦化することができな
いために表示むらが発生しやすくなり、5μmよりも厚
い場合には、オーバーコート膜14の膜厚むらや、剥離
が発生しやすくなるためである。また、表示不良や、隣
接して形成された膜との密着性不良などによる不良率を
十分に低く抑えるためには、オーバーコート膜14の膜
厚は2〜3μmであることがより好ましい。
【0026】電極層15は、ITO(Indium Tin Oxid
e)などの透明導電膜からなる短冊状の平面形状のもの
を多数整列形成したもので、オーバーコート膜14上に
形成されたSiO2などからなる電極下地膜15a上に
形成されている。これらの電極層15は外部の駆動回路
(図示せず)に接続されて、液晶層30を駆動するため
の電極として設けられている。また、電極層25も、電
極層15と同様に短冊状の平面形状の透明導電膜が多数
整列形成されていて、電極層15の場合と同様に外部の
駆動回路に個々に接続されている。尚、電極層15と電
極層25は平面視互いに直角に向くように配置されて反
射型液晶表示装置1がパッシブマトリクス型とされてい
る。上記第2の基板20の電極層25上には、成膜面を
平坦化して液晶表示装置1を構成する基板10、20の
間隔を一定に保持するために、電極層25を覆うオーバ
ーコート膜26が形成されている。このオーバーコート
膜26を構成する材料には、シリコーン系樹脂などが好
適に用いられる。
【0027】第1の基板10の電極層15と、第2の基
板20のオーバーコート膜26の上には、それぞれ配向
膜16、27が形成されている。この配向膜16、27
は、液晶層30を構成する液晶分子の配向を制御する役
割を担っている。配向膜16、27は、ポリイミド樹脂
などからなる有機膜を形成後、表面にラビング処理を施
して形成される。配向膜16、27の膜厚は、薄すぎる
場合には、ラビング処理時の負荷に耐えられなくなり、
厚すぎる場合には、光の伝搬損失が大きくなり表示が暗
くなるため、好ましくは100〜1000Åであり、よ
り好ましくは500〜800Åである。また、配向膜1
6、27は液晶層30に接触するものであるので、液晶
層30へのイオン溶出などがないものであることが好ま
しい。
【0028】第2の基板20の液晶層30側と反対側、
すなわち基板20の外面側には、第1の位相差板28a
と、第2の位相差板28bが順に設けられている。この
位相差板28a、28bは、一般的には、ポリカーボネ
ートなどの高分子材料を延伸したフィルムが用いられる
が、2枚の位相差板28a、28bの材料、膜厚などの
組合せは液晶表示装置の電気光学特性に最適なものを選
択すればよい。本発明の反射型液晶表示装置1のよう
に、位相差板を2枚あるいは3枚以上積層する場合に
は、ある程度の自由度を持って波長分散性を制御するこ
とができるので、視野角の拡大やコントラストの改善の
面で効率的な設計が可能である。また、前記第2の位相
差板28b上には、偏光板29が設けられており、液晶
層30に入射する光、あるいは金属反射膜12により反
射されて戻る光の偏光を制御する役割を担っている。こ
の偏光板29は、反射型液晶表示装置1の最表面に位置
するため、表面の反射によるコントラストの低下を防ぐ
ために防眩処理や無反射処理などが施されたものを用い
ることが好ましい。
【0029】シール材40は、第1の基板10と第2の
基板20の間に液晶層30を挟持するために、基板1
0、20の周縁部に平面視環状に設けられて基板10と
基板20を接着するものである。このシール材40は、
熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂の溶液を基板10また
は基板20の周縁部に印刷し、両基板を所定の位置で圧
着した後、加熱処理や紫外線照射処理を施すことにより
硬化して形成される。また、シール材40は液晶層30
に直接接触するものであるため、液晶層30へのイオン
溶出などがないものであることが好ましい。
【0030】スペーサ50は、第1の基板10の配向膜
16と第2の基板20の配向膜27の間に挟持されて液
晶層30の厚さを一定に保持して、表示むらを抑えるた
めに設けられている。このスペーサ50の材質や寸法
は、セルギャップ(配向膜16と配向膜27の間隔)の
設計寸法や液晶表示装置1の寸法により適宜最適なもの
を使用することができるが、液晶層30内に分散されて
使用されるものであるので、イオン溶出、液晶材料との
相互作用などがないものが好ましい。
【0031】このような構成の反射型液晶表示装置1に
おいて、本発明の特徴であるシール材40と有機膜11
の位置関係は、有機膜11の外端部11Bがシール材4
0の外端部40Bよりも図1に示す距離dだけ外側にな
るような配置とされている。本発明の反射型液晶表示装
置1において上記の構成が採用されているのは、以下に
説明する理由による。有機膜11は、湿分を吸収すると
劣化したり剥離するので、それを防止するために、前記
オーバーコート膜14が有機膜11の外端部11Bを覆
うように形成されている。しかし有機膜11は、基板1
0の周縁部を除いて形成されているので有機膜11と基
板10とによる段差が基板10周縁部に生じる。そし
て、図1に示すように、オーバーコート膜14がこの段
差を乗り越えて形成されているため、電極層15表面に
おいて、前記段差の位置に相当する部分に傾斜部41が
形成される。上記の傾斜部41を含む基板10周縁部に
おいては、例えばシール材40が図1に示す傾斜部41
よりも外側に配置されているならば、配向膜16と配向
膜27の間隔はスペーサ50によって一定に保つことが
できるものの、傾斜部41と、第2の基板20との間隔
が、前記配向膜16、27の間隔よりも大きくなる。そ
のためシール材40を加熱硬化する工程において、第2
の基板20の上方から加圧される時に、基板10、20
周縁部の傾斜部41では、スペーサ50によるギャップ
の形成が正常に行われず、加圧によって第2の基板20
が歪み、表示むらの原因となる。
【0032】上記に対して、本発明の反射型液晶表示装
置1においては、図1に示すように有機膜11の外端部
11Bがシール材40の外周側の端部40Bよりも外側
に配置されているので、シール材40は上記の傾斜部4
1より内側の平坦な面上に配置されている。そのために
図1に示すスペーサ50により形成されたセルギャップ
をシール材40に囲まれた空間内で一定に保持すること
ができるので、表示むらのない高品質の表示を得ること
ができる。また、有機膜11が第1の基板10の周縁部
を除く領域に形成されて、この有機膜11の外端部11
Bを覆うようにオーバーコート膜14が形成されている
ので、外気の湿分をオーバーコート膜14が遮断して有
機膜11の劣化や剥離を防止することができる。これに
より高い信頼性を実現することができる。
【0033】このシール材40の外周側の端部40Bと
有機膜11の外端部11Bとは、図1に示す距離dだけ
離されて形成されているが、この距離dは、小さすぎる
とシール材40が形成される面の平坦性が低下し、大き
すぎると基板に対して表示領域が小さくなるので、0.
5〜3mmの範囲であることが好ましく、表示領域をよ
り大きく確保するためには、0.5〜1.5mmの範囲
であることがより好ましい。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
反射型液晶表示装置は、有機膜の外端部をシール材の外
周側の端部よりも外側に位置する構成としたので、シー
ル材を有機膜上方の平坦な面上に形成することができ
る。そのためにシール材に囲まれた液晶層の厚さである
セルギャップを一定の間隔で形成保持することができる
ので、表示むらのない、高品質の表示を得ることができ
る。
【0035】また、上記の反射型液晶表示装置におい
て、有機膜を基板周縁部を除く領域に形成し、この有機
膜の外端部を覆うようにオーバーコート膜を形成するな
らば、有機膜と外気をオーバーコート膜により遮断する
ことができるので外気の湿分による有機膜の劣化や剥離
を防止して、高い信頼性を備える反射型液晶表示装置を
提供することができる。
【0036】特に、有機膜の外端部とシール材の内周側
の端部との距離を0.5〜3mmの範囲とするならば、
外気からの湿分を十分に遮断するとともに、シール材4
0より外側の領域を小さくすることができるので、高い
信頼性と広い表示領域を備えた反射型液晶表示装置を提
供することができる。
【0037】また、上記の反射型液晶表示装置におい
て、カラーフィルタが金属反射膜の表面に形成された構
成とするならば、色ずれや視差を抑えることができるの
で、表示品質に優れた反射型液晶表示装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明に係る反射型液晶表示装置の部
分断面構造を示す図である。
【図2】 図2は有機膜と金属反射膜の表面を含む部分
を拡大して示した斜視図である。
【図3】 図3は本発明に係る反射型液晶表示装置にお
ける有機膜の製造工程の一例を示す断面構成図である。
【図4】 図4は従来の反射型液晶表示装置の部分断面
構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 反射型液晶表示装置 10、20 基板 11 有機膜 12 金属反射膜 12A 凹部 13 カラーフィルタ 14、26 オーバーコート膜 15、25 電極層 16、27 配向膜 30 液晶層 40 シール材 41 傾斜部 50 スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して配置された一対の基板
    と、前記一対の基板の周縁部に設けられたシール材とに
    よって液晶層が挟持されており、 前記一対の基板のうち、一方の基板の液晶層側に少なく
    とも有機膜と、金属反射膜と、オーバーコート膜と、電
    極層と、配向膜とが積層されており、 前記有機膜の外周側の端部が、前記基板周縁部に設けら
    れたシール材の外周側の端部より外側に配置されている
    ことを特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記有機膜が、前記周縁部に設けられた
    シール材の外周側の端部より0.5〜3mm外側の領域
    に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の反
    射型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記シール材が、前記有機膜と基板とが
    形成する段差をオーバーコート膜が乗り越えることによ
    り電極層表面に形成された傾斜部より内側に設けられて
    いることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型
    液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記オーバーコート膜が、前記金属反射
    膜の端面を覆って形成されていることを特徴とする前記
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射型液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】 カラーフィルタが、前記金属反射膜上に
    直接形成されてなるものであることを特徴とする前記請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の反射型液晶表示装
    置。
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DE60109870T DE60109870T2 (de) 2000-09-18 2001-09-12 Reflexive Flüssigkristallanzeige mit organischer Schicht, die vor Zersetzung aufgrund von Feuchtigkeitsabsorption geschützt ist
EP01307763A EP1197787B1 (en) 2000-09-18 2001-09-12 Reflective liquid crystal display device including organic film prevented from being degraded due to moisture absorption
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US09/953,670 US6958800B2 (en) 2000-09-18 2001-09-17 Reflective liquid crystal display device including organic film prevented from being degraded due to moisture absorption
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110297343A (zh) * 2018-03-22 2019-10-01 夏普株式会社 液晶面板

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