JP2002090471A - 噴煙等の観測システム - Google Patents

噴煙等の観測システム

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JP2002090471A JP2000286548A JP2000286548A JP2002090471A JP 2002090471 A JP2002090471 A JP 2002090471A JP 2000286548 A JP2000286548 A JP 2000286548A JP 2000286548 A JP2000286548 A JP 2000286548A JP 2002090471 A JP2002090471 A JP 2002090471A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋外における噴煙等の移動する領域を抽出
し、噴煙等の高さと形状、任意の領域に対し噴出速度の
時系列変化を連続的に計測できるようにする。 【解決手段】 固定点から撮影した時系列的に連続する
画像を入力する画像入力手段1と、画像入力手段より入
力された画像の任意の時間間隔の差分画像から得られる
画素単位の輝度差を読み取って輪郭を認識し噴煙領域を
抽出する噴煙領域抽出手段2と、噴煙領域抽出手段によ
り抽出された噴煙領域の噴煙高さを求める噴煙高さ観測
手段3と、画像入力手段より入力された画像の画像の任
意の範囲に対し任意の時間間隔の画像フレーム間相関演
算によりオプティカルフローを検出する画像間相関解析
手段4と、画像間相関解析手段により検出されたオプテ
ィカルフローから噴出速度を求める噴出速度観測手段5
とを備え、噴煙等の領域を抽出し、噴煙等の高さと噴出
速度の時系列変化を連続的に計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、噴煙等の領域を抽
出し、噴煙等の形状・高さと噴出速度の時系列変化を連
続的に計測する噴煙等の観測システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】火山に
おいて非噴火時に常時放出されている噴気は、マグマか
ら供給される熱によって地下水が熱せられて発生した水
蒸気やマグマ起源の火山ガスが大気中に放出されること
によって生じている。また、爆発的噴火時の噴煙は、マ
グマ起源の固形物あるいは火道周辺の岩盤を起源とする
固形物の細片と噴気との混合体である。これらはいずれ
も地下のマグマの規模やその活動状況を目に見える形で
示すものとして、火山活動の監視項目として重視されて
いる。特に噴煙の量、噴出速度は、爆発的な噴火の際に
急増することが定性的に知られており、その変化を継続
的にかつリアルタイムに知ることは、予警報的情報を発
信して火山災害を軽減することに役立つ。
【0003】また、火山から放出されるエネルギーのな
かで主要な部分を占める熱エネルギーと噴煙や噴気と
は、深い関係があると考えられている。マグマが供給す
る熱エネルギーを見積もる方法として、噴火時について
は噴出固形物総量から見積もる方法、噴煙の最高高度か
らの放熱率を推定する方法などがある。噴火時の噴煙の
高さから放熱率を簡便に求める方法は確立しているが、
放熱量を求めるには、噴煙高度を時系列的に把握する必
要がある。噴火において噴煙高度は定常的でないことが
多く、噴煙高度を把握するためには連続的な観測が必要
である。また非噴火時については噴気の上昇速度を指標
として見積もる方法がある。噴気の上昇速度は、噴気の
特徴点の移動を追跡することなどによって得た事例もあ
るが、噴気の形は絶えず変化しているため、連続的かつ
面的な観測が必要となる。
【0004】次に、従来の噴煙等に関する観測手法の概
要について述べる。まず、噴煙、噴気からの熱エネルギ
ー放出量の推定についての従来の方法を外観する。手法
の内容としては、噴煙の高さと放出される熱エネルギー
の関係とについてはいくつかの研究事例がある。例えば
Morton et al.(1956)は、煙の最高
高度 H〔m]と熱エネルギー放出率Q〔watt〕と
の関係式を与えている。
【0005】
【数1】 また、Lucas(1976)は、風と地表付近の乱流
の影響を考慮して次の式を与えている。
【0006】
【数2】 これらの2式は、噴煙のように固形物を含み最高高度が
観測できる場合に適用できるものである。
【0007】また、Briggs(1969)は、熱源
からの水平距離のx〔m〕の地点での煙の高さh〔m〕
をμ〔m/sec〕の風がある場合に次の式を与えてい
る。
【0008】
【数3】 全熱エネルギー量と噴煙高度の関係については、Mor
ton et al.(1956)は標準大気の場合に
ついて、最高高度H〔m〕と全熱エネルギーQ〔J〕と
は次の式で表されるとしている。
【0009】
【数4】 これらの手法では、煙の最高高度については既知の観測
値を用いる。しかし煙の高度について時系列的な観測を
行うわけではなく、最高高度がいつ観測されるかは予測
できないので、リアルタイムに熱エネルギーの放出率や
全熱エネルギー量を知ることはできない。また時系列的
な解析を行うわけではないので、噴煙高度や放熱率の変
化からマグマ活動の変化の程度を推測することはできな
い。そして、既存の観測手法としては、次のような手法
がある。
【0010】(1)鍵山恒臣:火山からの噴気による熱
エネルギーとH2 Oの放出量(1978、火山第2集、
第23巻、第3号) この手法では、噴気の連続写真を撮り、画面上の特徴あ
る点を追跡することで、基準点からの噴気の高さを時系
列的に把握し、Briggs(1969)による一定の
風速下における噴気の熱源からの水平距離、高さと熱エ
ネルギー放出率との関係式を適用して、非噴火時の噴気
の放熱量を求めている。
【0011】しかし、この手法では、静止画像を手動に
よって撮影しており、撮影時間の制御は撮影とは連動し
ないシステムで行うので、これらをマッチングさせる作
業が必要である。さらに噴気の高さの算出は画像上から
手動で行っている。このため観測をリアルタイムに行う
ことはできず、取得デー夕を時系列的に解析することも
充分にはできない。また噴気の特徴点の抽出は静止画像
から肉眼によって行うため、判読者による誤差は避けが
たい。
【0012】(2)神宮司元治・江原幸雄:三代噴気直
径を利用した火山噴気放出量および放熱量測定法(19
96、火山第41巻、第1号) この手法では、火山噴気のモデルを、噴気口付近で最大
の噴気中心密度と最小の拡散半値幅をとり、時間と共に
中心密度が減少して半値幅が増大していくものとしたと
き、噴気流量は次式で求められることを利用して、噴気
の最大直径と流速を観測している。
【0013】
【数5】 この手法は、観測結果の解析にパーソナルコンピュータ
を用い、ビデオ画像を読み込んで、画像上の特徴点の動
きによって噴気の流速を、さらに噴気として指定したピ
クセルの色の点数から噴気直径を測定して、噴気放出量
を求めるものである。この解析システムにおいては、画
像を任意のサンプリング時間(0.1〜1秒)で読み込
むことができ、また画像の色数を16色に落として解析
しやすいような工夫がなされている。
【0014】しかし、この報告によれば、この手法はビ
デオ画像による大量の画像データを利用した統計的な計
算により、測定誤差の低減をはかることができることが
期待されると指摘してされているが、開発されたシステ
ム自体にはそのような機能が付加されていない。またこ
のシステムは屋外での観測に必要な画像の調整機能、リ
アルタイムに時系列的な解析を行う機能は付加されてい
ない。さらに噴気速度の計測は画像の特徴点の抽出によ
るものであり、またこの特徴点の選択は自動化されてい
ない。
【0015】(3)福井敬一:阿蘇火山から非噴火時に
放出されるH2 Oと熱エネルギー(1995、火山第4
0巻、第4号) この手法では、気象条件(外気の温度、密度、水蒸気
量、気圧)、赤外線カメラによって測定された噴気の温
度と、リモートセンシング手法を利用した観測装置によ
って得られるビデオ画像で計測した噴気の大きさと上昇
速度から、非噴火時のH2 Oと熱エネルギーを算出して
いる。この手法では、遠隔にある観測点から噴気のビデ
オ画像を取得し、噴煙の形状に関する次の量を求め、さ
らに噴煙塊の明瞭な点を追跡して上昇速度を求める。
【0016】しかし、このシステムでは、画像から噴煙
の形状に関する量を、動画像を静止画像にした上で手動
によって求めている。さらに上昇速度は画像上の特徴点
を肉眼で選択し、それらを手動で計測している。またこ
のシステムは屋外での観測に必要な画像の調整機能、リ
アルタイムに時系列的な解析を行う機能は付加されてお
らず、統計的な解析機能は付加されていない。
【0017】また、画像解析による流体などの計測手法
の現状は、例えば小林敏雄、岡本孝司ほか:(200
0、Particle Image Velocime
toryの展開、可視化情報、Vol.20.No.7
7)で紹介されている。可視化された二次元画像の解析
により流速を定量的に計測することは、粒子画像流速測
定法(Particle Image Velocim
etory:PIV)と呼ばれ、近年のハードウェアや
ソフトウェアの進歩により一般的な手法として認められ
つつある。この手法は、流れ場に粒子を混入することに
より、流れを可視化し、そのデジタル画像を解析すると
いう手段をとるが、トレーサーとして混入される粒子と
して煙が用いられることがある。流速の測定自体のアル
ゴリズムは比較的単純であり、画像相関法、粒子追跡法
を基本としたソフトウェアがいくつか開発されている。
【0018】しかし、PIV技術は、様々な分野に応用
が試みられているが、現在のところ液体の流動や液面形
状などを測定する室内実験などの工業的計測技術として
使用されることが多く、そのための精度の高い画像取得
技術、解析アルゴリズムの開発、測定に最適な粒子の開
発、三次元化測定技術の開発などが行われている。しか
し、これらの技術が野外における自然現象の観測手段と
して用いられるた例は極めて少ない。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであって、屋外における噴煙等の移動する領
域を抽出し、噴煙等の高さと形状の時系列変化を連続的
に計測でき、さらに噴煙等の任意の領域に対し噴出速度
の時系列変化を連続的に計測できるようにするものであ
る。
【0020】屋外における噴煙あるいは噴気は、いずれ
も気魂、または細粒な固体と気体との混合物として大気
中を上昇する過程を持つ。これはplume rise
と呼ばれる。Plume riseの原動力のタイプは
2つあり、一方は初速度がなく密度差による浮力だけで
上昇するもの、もう一方は密度差がなく初速度だけで上
昇するjetである。一般的には噴煙、噴気ともこれら
の両方の要素を持つ。噴煙は、固体を含むので周囲の大
気との境界が明瞭であるため、移動体を容易に認識で
き、最高高度も知ることができる。噴気は上端部が拡散
により不明瞭になることが多く、拡散した水蒸気密度分
布を直接測定することはできない。しかし水蒸気が過飽
和状態になった水滴を白い雲として認識することは容易
なので、気魂の領域を近似的に把握することができる。
可視光の領域では、これらのplumeの内部は比較的
均質な色調を持ち、背景である空や雲、地表面との比較
が容易であることから、判別に必要な特徴量として比較
的単純な色の要素を使うことができる。
【0021】また噴気は、噴出するガスが持つ熱に加え
て、流入する空気との混合による水蒸気の凝縮に伴う潜
熱により暖気を形成する。噴煙は、それに加えて含有す
る固形物から放出される熱エネルギーにより暖気を形成
する。したがってこれらの気塊は、周囲の大気とは熱的
に不連続な領域として区別することができる。これらの
特徴から、噴煙や噴気は、可視光領域の光学的画像、あ
るいは熱赤外線の領域の熱画像など、可視化した画像を
用いて有効に識別することができる。
【0022】一方噴煙、噴気は、屋外において一般に立
体的な形状を持って広範囲に分布し、拡散に伴う渦や風
の影響によって初期の形状が絶えず変形していくが、基
本的にはplumeの形状を一定の時間保っている。し
たがって適当な断面による2次元平面でその形状の特徴
を近似的に抽出することができる。また噴煙や噴気の内
部では対流や拡散のために細部の形状は絶えず変化して
いる。したがって個別の点を追跡することによってその
全体の動きを把握することは困難であるが、ある領域と
しての動きを追跡することによって気魂全体の動きを捉
えることができる。したがって噴煙、噴気の観測には、
ある程度遠隔地からの2次元平面の画像を用いる手法が
簡便で有効である。これらのことから、屋外における噴
煙や噴気の観測には遠隔地で取得したビデオ画像などの
連続した画像を用いて解析することが有効である。
【0023】そのために本発明は、画像録画手段と移動
領域抽出手段さらに速度/変位ベクトル計測手段を組合
せることにより、屋外における自然現象としての噴煙等
の噴出高度と噴出速度の計測を連続して行うようにした
ものであり、噴煙等の領域を抽出し、噴煙等の形状・高
さと噴出速度の時系列変化を連続的に計測する噴煙等の
観測システムとして、固定点から撮影した時系列的に連
続する画像を入力する画像入力手段と、前記画像入力手
段より入力された画像の任意の時間間隔の差分画像から
得られる画素単位の輝度差を読み取って輪郭を認識し噴
煙領域を抽出する噴煙領域抽出手段と、前記噴煙領域抽
出手段により抽出された噴煙領域の噴煙形状・高さを求
める噴煙高さ観測手段と、前記画像入力手段より入力さ
れた画像の画像の任意の範囲に対し任意の時間間隔の画
像フレーム間相関演算によりオプティカルフローを検出
する画像間相関解析手段と、前記画像間相関解析手段に
より検出されたオプティカルフローから噴出速度を求め
る噴出速度観測手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0024】前記噴煙領域抽出手段は、検出領域の前記
差分画像について時間軸方向の積算を行って噴煙領域の
輪郭全体を抽出し、前記抽出した噴煙領域の輪郭全体の
内部を埋める拡大縮小による穴埋め処理を行い、噴煙形
状・高さ観測手段は、検出画像の水平ラインごとに検出
画素数を数えて検出画素数のヒストグラムから噴煙高さ
を判定し、前記噴煙領域の面積と判定した噴煙高さを用
いて正規化した噴煙幅を算出することを特徴とするもの
である。
【0025】画像間相関解析手段は、参照画像と未知画
像の対応ピクセルの輝度の乗算一致量を、計測ウインド
ウ領域全体の輝度の平均値に対して正規化して画像フレ
ーム間相関演算によりオプティカルフローを検出し、画
素単位で求められた画像フレーム間相関係数の最大一致
ずらし位置を中央に含む隣接3係数を使用し、3点を通
る2次曲線の連立方程式を解くことで2次元補間を行っ
て画素単位以下の精度での相関を得、噴出速度観測手段
は、計測ウインドウで参照画像を指定して評価関数で各
ずらし位置に対するもっとも似ている位置との差を速度
または変位として求め、計測回数または計測時間を設定
して複数回測定した速度を統計処理することにより噴出
ベクトル値を算出することを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る噴煙等の観
測システムの実施の形態を説明するための図であり、1
は画像入力部、2は噴煙領域抽出部、3は噴煙高さ観測
部、4は画像間相関解析部、5は噴出速度観測部、6は
観測データファイル、7は観測データ出力部を示す。
【0027】図1において、画像入力部1は、固定点か
ら撮影した時系列的に連続する画像を入力するものであ
り、その画像としては、例えばビデオ画像(デジタル、
アナログ)、高感度テレビ画像、赤外線熱映像画像、ス
チールカメラ画像(デジタル、アナログ)である。
【0028】噴煙領域抽出部2は、任意の時間間隔の差
分画像から得られる画素単位の輝度差を読みとり、時間
軸積算や拡大縮小による穴埋め、特定輝度部分の排除な
どによって移動体の領域、つまり噴煙領域を抽出するも
のである。このように噴煙を画像上で判別する際には画
素単位で輝度の差が生じることによって輪郭を認識する
のが有効である。また、噴煙のような移動体は内部も同
様に移動するから、輪郭および若干の移動点を把握し、
これらの内側を穴埋めすることによって移動領域全体の
抽出は可能となる。
【0029】噴煙高さ観測部3は、噴煙領域抽出部2に
より得られた移動体領域に対し、非移動領域とを最も有
効に2分する閾値を判別分析の手法により求め、噴煙の
領域と判定して噴煙高さを算出し、また噴煙形状を、抽
出した領域の面積と算出した高さを用いて正規化した噴
煙幅で算出するものである。
【0030】画像間相関解析部4は、画像の任意の範囲
に対し任意の時間間隔の画像フレーム間相関演算により
オプティカルフローを検出するものであり、噴出速度観
測部5は、このオプティカルフローから噴出速度を算出
するものである。噴煙のように連続的に形態が変化する
ものは、適当な時間間隔をとった画像フレーム問で最も
類似した形態を探し、その変化を座標値で読みとること
によって移動の方向および速度を把握することができ
る。
【0031】観測データファイル6は、噴煙高さ観測部
3及び噴出速度観測部5により観測されたデータを格納
するファイルであり、観測データ出力部7は、噴煙の最
大高さの時系列的変化、噴煙形状の時系列的変化、噴煙
の任意の領域の噴出速度の時系列的変化を一覧表および
リアルタイムのグラフ表示で可視化すると共にそれぞれ
のデータファイルを出力するものである。
【0032】本発明に係る噴煙等の観測システムにおい
て、上記のようなビデオ画像の録画、差分画像の選定、
画像上の輝度の読みとり、移動領域の判別、画像相関の
演算、解析結果の表示はパーソナルコンピュータによっ
て制御される。
【0033】次に、本発明に係る噴煙等の観測システム
による処理を具体的に詳述する。図2は本発明に係る噴
煙等の観測システムによる噴煙解析フローチャート、図
3は画像上での基準点、対地目標、噴出速度計測領域の
設定例を示す図、図4は差分画像による移動領域の認識
を説明するための図、図5はグレースケール化した噴煙
ビデオ画像の差分画像の例を示す図、図6は噴煙高さの
算出及び判別分析により閾値を設定し誤判別を防止する
例を説明するための図、図7は最大一致位置の検索及び
補間処理を説明するための図、図8は観測結果の視覚化
した表示例を示す図、図9は噴煙高さの時間変化を視覚
化した出力例を示す図である。
【0034】本発明に係る噴煙等の観測システムでは、
図2に示すようにまず、ビデオ画像入力条件を設定し、
屋外において噴煙、噴気を撮影したビデオ画像などを取
り込む。録画にあたっては、録画するメモリの大きさ、
録画フレーム数、休止フレーム数、録画時間、録画色
数、録画解像度を設定し、また、画像をデジタル信号化
した後に、明るさ、コントラスト、色の濃さ、色合いに
ついて適宜調整を行う。さらに、屋外において観測地点
を限定できないような条件で撮影された、噴煙、噴気の
ようにバターンの変化が著しい対象を計測するには、画
像サイズを適切に選ぶ必要があるので、そのような場合
には、撮影条件に合わせて画像のサイズを選択する(ス
テップS11)。
【0035】屋外において噴煙、噴気の領域を遠隔地か
ら測定する際には、最も測定に有利な位置を観測者が選
択できないこともある。したがって観測地点の自然条件
に合わせ、対象物との距離、周囲の視界、測定から排除
したい雑音などを考慮して計測条件を設定する。そし
て、噴煙、噴気の領域を検出する領域を画像の範囲内に
設定する。また、噴煙、噴気が大気中を上昇する現象で
あることから、画像の範囲内に任意の高さを基準として
それより高い位置に計測領域を設定する(ステップS1
2)。噴出速度を計測する領域aの位置と大きさを任意
に設定する(ステップS13)。画像上での噴出速度計
測領域aの設定例を示したのが図3(B)である。
【0036】また、検出領域の実座標での大きさや速度
を近似的に求めるため、その変換方法を選択する。この
方法の選択では、レンズ焦点距離によって光学的に求め
る方法と、画像座標と実座標および画像撮影位置の座標
との関係から幾何学的に対地標定を行う方法とを選択で
きる。前者は機械的、後者は幾何学的な誤差を内在する
が、計測対象が剛体でなく特徴点が一定しないことや、
求めたい領域の大きさや速度値の大きさと精度を考慮す
ると、これらの誤差は無視できる。幾何学的な対地標定
は、2点対地目標を設定して行う(ステップS14)。
画像上での基準点、対地目標、の設定例を示したの
が図3(A)である。
【0037】次に、フレーム間差分処理、時間軸方向の
積算、拡大縮小による穴埋め、特定輝度部分の排除を行
って噴煙領域の抽出を行う(ステップS15、S1
6)。 A.噴煙領域の抽出 図4に示すように背景が変化しないで対象物のみが動く
とき、その対象物を追跡する手法として差分画像があ
る。この手法は、一般には対象物の形状が変化しない剛
体であることを前提としている。本発明では、噴煙、噴
気は屋外において一般的に不定形であるが、背景に対し
て移動する速度が速く、適当な時間間隔を設定すれば気
魂としての領域を動体として認識することが充分可能で
あることを利用し、噴煙領域の抽出に差分画像を用い
る。
【0038】本発明では、動体を計測する特徴量とし
て、画像データの輝度情報を使用し、輝度情報は、カラ
ーRGB画像からグレースケール白黒情報に変換する。
【0039】(1)フレーム間差分 噴煙領域の抽出は、基本的に2フレームの画像の差分情
報を使う。時刻t、位置(x,y)の輝度をI(t,
x,y)とすると、2時刻t=tlとt=t2(t2>
tl)の画像を使って、差分情報D(x,y)を作る。
【0040】
【数6】 一定の閾値thを設定して、D(x,y)の値がthよ
りも大きいときに、動領域とする。噴煙領域内の全ての
位置に明確なパターンがあれば、この処理だけで噴煙領
域を抽出することができるが、ビデオ画像の場合には撮
影可能な輝度範囲に制限があるため、噴煙領域内部に情
報が欠落している領域がある。従って、上記差分処理を
行うだけでは噴煙領域の輪郭が一部のみ抽出されること
が多い。また、画像上のノイズを輝度差と認識して誤検
出が起こることを免れない。グレースケール化した噴煙
ビデオ画像の例を示したのが図5(A)であり、その差
分画像の例を示したのが図5(B)である。
【0041】(2)時間軸方向の積算 噴煙領域の輪郭全体を抽出するために、検出領域につい
て時間軸方向に積算する。この時間軸方向の積算では、
aを1以下の定数として、a倍した1フレーム前の輝度
差の差分情報を積算していくと、過去の差分情報は次第
に減衰して、やがて影響がなくなり、誤検出した領域で
も、次回の画像サンプリング時以降には、検出範囲外に
なる。
【0042】(3)拡大縮小による穴埋め フレーム間差分を用い時間軸方向の積算を行った後、噴
煙領域全体を抽出するためには、輪郭の内部を埋める必
要がある。一般的な画像計測手法で、分離した形状を一
つのカテゴリーに統一したり、2値化で一部が欠損した
領域の穴埋めをする手法に、拡大縮小法がある。この処
理では、オリジナル画像で離れた位置にある検出点を総
合し、結合した結果の周囲を削り取る操作を行う。
【0043】まず画像サイズと同じ大きさの、一時記憶
領域T1(x,y)とT2(x,y)を確保する。Tl
は全て「非検出」に初期化し、T2は全て「検出」に初
期化する。次に検出した結果の画像を1画素ずつ調査
し、「検出」と「非検出」画素に分離する。「検出」画
素を中心として指定した半径rlの領域を全て検出領域
として一時記憶領域に登録する。さらに、一時記憶領域
Tlを調査する。「非検出」画素の位置について一時記
憶領域T2で半径r2の領域を全て非検出領域とする。
この結果得られた一時記憶領域T2を最終結果とする。
オリジナル画像で、2×rl以内の離れた検出点を結合
することができる。
【0044】(4)特定輝度部分の排除 噴煙領域を輝度情報によって分離する場合、屋外におい
て噴煙は白い水蒸気を多量に含むことが多いので、地面
などの輝度が低い部分とは明確に分離できる。地面の輝
度を抽出するために、地面の輝度の平均と分散を求め、
適当な輝度値以上の領域に噴煙があると考える。また、
空の輝度と噴煙領域の輝度も異なる。噴煙領域の輝度
は、空の輝度よりも高い可能性も低い可能性もあるの
で、地面領域を排除するときのように大きさ比較だけで
はなく、適当な範囲を指定して排除する。
【0045】(5)噴煙高さの検出 噴煙の高さは、噴煙領域から孤立した誤検出点や誤検出
領域をできるだけ排除したうえで求める必要がある。噴
煙領域では、噴煙の幅が比較的一定になることを仮定す
ると、検出画像の水平ラインごとに検出画素数を数え、
検出画素数ヒストグラムを「放出」領域と「非検出」領
域に最も有効に2分割する画素数を求め、その画素数を
元に検出画像から噴煙高さを判定する手法が考えられ
る。
【0046】ある水平ラインyを考えたとき、その水平
ラインが噴煙領域に含まれると、噴煙の幅によって検出
画素数の総和がある一定値に近くなることが予想され
る。また、噴煙領域に含まれないときには、噴煙領域以
外のある一定値(0)に近くなることが予想される。従
って、噴煙領域の幅と0を最も有効に2分割する閾値を
求めることができれば、検出画像上部から順次検索し
て、初めて閾値を越すような水平ラインを求めること
で、噴煙高を求めることができる。
【0047】閾値を求めるためには、大津の方法を使用
する。これはグレースケール画像を2値化するときの最
も有効な閾値を求める方法である。判別分析の手法を使
って、画像の輝度で2グループに分離したときの2グル
ープ間のクラス間距離が最大になる閾値を探す。
【0048】(6)正規化噴煙幅の算定 噴煙の形状を正確に記述するのは難しい。既存の研究報
告では、噴煙の三次元的な形状を楕円体あるいは逆円錐
とみなして計測した例がある。本発明を用いるような噴
煙、噴気の観測の場合には、噴出条件や大気の気象条件
によって噴煙の向きが異なるため、かならずしも体積を
計算できる断面形状が観測できるとは限らない。そこ
で、本発明では噴煙の形状を2次元的な断面で表現する
ものとし、検出できた噴煙領域面積を噴煙高さで割った
値を、正規化噴煙幅として表示する。この値は幅広い噴
煙か細長い噴煙かを単純に判別するために用いる。
【0049】噴煙、噴気の噴出速度の計測を行う(ステ
ップS17)。 B.噴煙、噴気の噴出速度の計測 噴煙、噴気の噴出速度を求めるには、画像の隣接フレー
ムを用いた速度ベクトルの算出を行う(ステップS1
8)。画像の移動ベクトル(オプティカルフロー)を求
める方法は、動体の特徴点を追跡する方法と、2枚の画
像をずらして面的な画像フレーム間相関を求める方法と
がある。噴煙や噴気は、移動体としては形状が連続的に
なめらかに変化する。しかし形状は常に変化し、しかも
全体に均一には変化しない。そのためある特徴点を追跡
することが必ずしも領域の移動量を代表するとは限らな
い。画像フレーム間相関を求めるやり方では、いろいろ
な変位に対して相互相関関数を計算し、結果の最大値を
与える変位を探すことで物体位置の変位量を求めること
ができる。そこで本発明では画像フレーム間相関を求め
る手法を用いる。また画像相関関数の計算は、入力画像
を2値化してからのレベルの一致面積を求める方法を用
いる。
【0050】(1)画像フレーム間相関演算 画像フレーム間相関を求めるためには、参照画像(テン
プレート)と未知画像がどの程度似ているかを評価する
関数が必要である。このときに使う評価関数には、一般
的には「輝度差の総和」と「正規化相関」がある。これ
らの演算量は大幅に異なり、「輝度差の総和」の方が演
算時間が短い。しかし屋外において噴煙のような変位ベ
クトルを求めるときには、フレームとともに画像の明る
さが異なると、「輝度差の総和」では正確にベクトルを
検出できない場合がある。そこで本発明では正規化相互
演算を採用している。
【0051】「正規化相関」は、参照画像と未知画像の
対応ピクセルの輝度の乗算一致量を、計測ウインドウ領
域全体の輝度の平均値に対して正規化したものである。
完全に一致するときには「1」、無相関(全く関係のな
い2枚の画像など)のときには「0」になる。
【0052】速度/変位ベクトルの計測では、設定した
計測ウインドウで参照画像を指定する。次のフレーム
で、この領域がどちらの方向にどれくらいの大きさ移動
したかを検出するためには、計測ウインドウの位置を参
照画像の周囲で少しずつずらしながら、評価関数で各ず
らし位置に対する「似ている度合い」を求める。この中
からもっとも似ている位置との差を、求める速度または
変位とする。
【0053】(2)サブピクセル堆定 屋外において噴煙、噴気等を遠隔観測する際には、デジ
タル化した画像の画素分解能が限られるため、画素単位
でオプティカルフローを求めるだけでは相関を充分に得
られない。本発明では、図7(A)に示すような画素単
位で求められた画像フレーム間相関係数の最大値(最大
一致ずらし位置)を中央に含む隣接3係数を使用し、図
7(B)に示すような3点を通る2次曲線の連立方程式
を解くことで2次元補間を行って画素単位以下の精度で
の相関を得る。
【0054】(3)信頼性の検討 本システムでは計測結果に対して計測データの信頼性や
使用した画像の適合性についての確認を行う。計測に使
用したフレーム間の類似度については、サブピクセル最
大一致位置における相関関数値を計測ウインドウ面積で
正規化し、完全一致時に100%になるように補正した
Pk値(正規化ピーク高)を用いる。また最大一致位置
の明確さについては、最大一致位置周辺の値を使って2
次補間したときの、相関関数の原点ピークの鋭さをあら
わす値を用いて判定する。これらの値は速度ベクトル計
測値と共にデータ一覧として出力される。
【0055】(4)データの統計処理、噴出速度ベクト
ルの算出 屋外における噴煙や噴気の噴出は必ずしも定常的ではな
いので、噴出速度ベクトルは、計測回数や計測時間を設
定して複数回測定し、平均値や分散を求める統計的な処
理を行い、統計処理を行った噴出ベクトル値を算出す
る。 C.結果の表示、データの出力 上記の処理を行い計測した噴煙、噴気の高さ、正規化噴
煙幅、および噴出速度を実距離に換算して出力する(ス
テップS19、S20)。本発明では、これらの結果を
一覧表、および簡易グラフに表示することにより、観測
結果を視覚化している。また、時系列に記述した計測結
果をリアルタイムに表示すると共に、データファイルと
して出力し、噴出速度ベクトルについては統計処理を行
う前の各測定ごとの計測値をデータファイルとして出力
する。これらのデータファイルは観測結果についてより
高度な解析を行うために用いられる。設定した計測領域
内の速度ベクトルの表示例を示したのが図8(A)であ
り、噴出速度ベクトルが比較的小さい表示例を示したの
が図8(B)である。また、噴煙高さの時間変化を視覚
化した出力例を示したのが図9である。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下のような効果が得られる。
【0057】屋外における自然現象としての噴煙や噴
気をリアルタイムに計測できる。すなわち、ビデオ画像
を用いた動体の追跡、流動体の運動形態の解析は、室内
実験のような場において近年は盛んに用いられるように
なってきた。しかし動画像を用いて、屋外における自然
現象としての噴煙や噴気を直接観測するためのシステム
は少なく、従来の動画像を利用した屋外用観測機器も、
監視を行う目的で単に画像記録機器のみを設置するもの
であった。本発明によれば、パーソナルコンピュータの
制御によって動画像の記録、画像の処理、解析結果の出
力を一貫して行うことができ、また、野外の条件の下で
の画像を取得し、解析をシステム内でリアルタイムに行
うために、観測地点の位置情報の設定や計測範囲を調節
する機能を有するほか、解析を行うために必要な計測条
件、解析条件の設定を容易に行うことができる。
【0058】画像処理により噴煙や噴気の形態を連続
的、自動的、定量的に計測できる。すなわち、これまで
のシステムは、ビデオカメラ等によって取得した噴煙や
噴気の動画像について、それらの画像上の計測に画像処
理のアルゴリズムを用いたものはない。本発明によれ
ば、動画像を用い、任意の時間間隔の差分画像から画素
単位の輝度差を読みとって、時間軸積算や拡大縮小によ
る穴埋め、特定輝度部分の排除などの画像処理アルゴリ
ズムにより移動体の領域を抽出することができる。さら
に画像の任意の範囲に対し、任意の時間間隔の画像間相
関演算によりオプティカルフローを検出する、という画
像処理アルゴリズムを用いて噴出速度を算出することが
できる。このことにより計測を自動化し、長期間にわた
って時系列的に連続した計測を定量的かつ容易に行うこ
とができるところに本発明の特徴がある。
【0059】解析手段に応じた観測結果を出力でき
る。すなわち、これまでの噴煙、噴気の観測システムで
は、計測結果は生データとしてシステム外に取り出して
解析を行うのが一般的であった。本発明によれば、解析
目的にあわせて、任意の時間間隔で時系列的に連続した
データを取得し、画像処理による計測結果を可視化した
グラフや、一覧表、データファイルなどの形でリアルタ
イムに出力することができる。さらにこれらのデータを
解析し統計的な処理を加えて出力することもできるとこ
ろに大きな特徴がある。
【0060】以上のように本発明によれば、火山等の噴
煙の画像による連続的監視を行い、噴煙の量、到達高
度、噴出口付近の噴出速度を定量的にかつ連続的に自動
測定することができる。噴煙の量および噴出速度は地下
のマグマの活動と密接な関連があると考えられ、噴出速
度と噴煙の直径から放熱量を推定することは既に行われ
ている。本発明は、噴煙の速度を遠隔地点から連続的、
自動的に観測することにより計測値の統計的な解析も容
易に行うことができる。さらに噴出速度と噴煙量や噴煙
高さとの比較を定量的かつリアルタイムで行うことがで
きるので、現在人間の目視によって定性的に行われてい
る画像による火山活動の監視を、定量的かつ効率的に行
うことができる。観測者はこのシステムによって連続的
に得られた計測値から大きな変化を読みとって警報を発
することもできる。またこのシステムは噴煙の各部分の
速度分布を計測することにより噴煙の内部構造や発達過
程を堆定することができるため、基礎研究用の観測機器
としても有用である。
【0061】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上
記実施の形態では、噴煙・噴気の観測を行うものとして
説明したが、噴煙等として噴煙、噴気だけでなく雲や
霧、工場排煙、雪崩の挙動解析、火災のモニタリングな
ど、上記と同様な現象に対する観測にも使用できる。し
たがって、例えば局地的な雲・霧発生や工場排煙のモニ
タリングなどの環境分野、雪崩の挙動解析などの雪氷分
野、火災のモニタリングなど消防分野などへの適用も可
能である。さらに、斜面の崩壊や地すべりなどの不定形
の輪郭をもち、かつ一定方向に移動する動体を追跡し、
領域を抽出したり移動速度を計測したりすることにも適
用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る噴煙等の観測システムの実施の
形態を説明するための図である。
【図2】 本発明に係る噴煙等の観測システムによる噴
煙解析フローチャートである。
【図3】 画像上での基準点、対地目標、噴出速度計測
領域の設定例を示す図である。
【図4】 差分画像による移動領域の認識を説明するた
めの図である。
【図5】 グレースケール化した噴煙ビデオ画像の差分
画像の例を示す図である。
【図6】 噴煙高さの算出及び判別分析により閾値を設
定し誤判別を防止する例を説明するための図である。
【図7】 最大一致位置の検索及び補間処理を説明する
ための図である。
【図8】 観測結果の視覚化した表示例を示す図であ
る。
【図9】 噴煙高さの時間変化を視覚化した出力例を示
す図である。
【符号の説明】
1…画像入力部、2…噴煙領域抽出部、3…噴煙高さ観
測部、4…画像間相関解析部、5…噴出速度観測部、6
…観測データファイル、7…観測データ出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/20 G01C 15/00 104Z // G01C 15/00 104 G01B 11/24 K Fターム(参考) 2F065 AA00 AA22 AA24 AA52 AA58 BB15 BB24 CC00 FF04 FF26 FF32 FF61 GG09 GG10 JJ03 JJ26 KK01 QQ04 QQ13 QQ17 QQ25 QQ29 QQ38 QQ41 QQ42 QQ43 QQ45 RR02 SS01 SS13 UU05 5B057 AA19 BA02 CA08 CA12 CA16 CE11 DA08 DB02 DB09 DC03 DC04 DC08 DC09 DC16 DC19 DC32 DC34 5L096 BA02 CA02 EA02 FA32 FA34 FA36 FA54 FA59 FA64 GA08 HA04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴煙等の領域を抽出し、噴煙等の形状・
    高さと噴出速度の時系列変化を連続的に計測する噴煙等
    の観測システムであって、固定点から撮影した時系列的
    に連続する画像を入力する画像入力手段と、前記画像入
    力手段より入力された画像の任意の時間間隔の差分画像
    から得られる画素単位の輝度差を読み取って輪郭を認識
    し噴煙領域を抽出する噴煙領域抽出手段と、前記噴煙領
    域抽出手段により抽出された噴煙領域の噴煙形状・高さ
    を求める噴煙高さ観測手段と、前記画像入力手段より入
    力された画像の画像の任意の範囲に対し任意の時間間隔
    の画像フレーム間相関演算によりオプティカルフローを
    検出する画像間相関解析手段と、前記画像間相関解析手
    段により検出されたオプティカルフローから噴出速度を
    求める噴出速度観測手段とを備えたことを特徴とする噴
    煙等の観測システム。
  2. 【請求項2】 前記噴煙領域抽出手段は、検出領域の前
    記差分画像について時間軸方向の積算を行って噴煙領域
    の輪郭全体を抽出することを特徴とする請求項1記載の
    噴煙等の観測システム。
  3. 【請求項3】 前記噴煙領域抽出手段は、前記抽出した
    噴煙領域の輪郭全体の内部を埋める拡大縮小による穴埋
    め処理を行うことを特徴とする請求項2記載の噴煙等の
    観測システム。
  4. 【請求項4】 噴煙形状・高さ観測手段は、検出画像の
    水平ラインごとに検出画素数を数えて検出画素数のヒス
    トグラムから噴煙高さを判定することを特徴とする請求
    項1記載の噴煙等の観測システム。
  5. 【請求項5】 噴煙形状・高さ観測手段は、前記噴煙領
    域の面積と判定した噴煙高さを用いて正規化した噴煙幅
    を算出することを特徴とする請求項1記載の噴煙等の観
    測システム。
  6. 【請求項6】 画像間相関解析手段は、参照画像と未知
    画像の対応ピクセルの輝度の乗算一致量を、計測ウイン
    ドウ領域全体の輝度の平均値に対して正規化して画像フ
    レーム間相関演算によりオプティカルフローを検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の噴煙等の観測システ
    ム。
  7. 【請求項7】 画像間相関解析手段は、画素単位で求め
    られた画像フレーム間相関係数の最大一致ずらし位置を
    中央に含む隣接3係数を使用し、3点を通る2次曲線の
    連立方程式を解くことで2次元補間を行って画素単位以
    下の精度での相関を得ることを特徴とする請求項6記載
    の噴煙等の観測システム。
  8. 【請求項8】 噴出速度観測手段は、計測ウインドウで
    参照画像を指定して評価関数で各ずらし位置に対するも
    っとも似ている位置との差を速度または変位として求め
    ることを特徴とする請求項1記載の噴煙等の観測システ
    ム。
  9. 【請求項9】 噴出速度観測手段は、計測回数または計
    測時間を設定して複数回測定した速度を統計処理するこ
    とにより噴出ベクトル値を算出することを特徴とする請
    求項8記載の噴煙等の観測システム。
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