JP2002089984A - 超流動ヘリウム発生装置の制御方法 - Google Patents

超流動ヘリウム発生装置の制御方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期冷却するときに、或は超流動ヘリウム温
度で定常に保つときに、安定して操業することのできる
制御方法を提供する。 【解決手段】 非飽和超流動ヘリウム槽内に、この槽内
を冷却するための飽和超流動ヘリウム管路を配置し、上
記飽和超流動ヘリウム管路内にジュールトムソン弁を介
して冷却用液体ヘリウムを流通する様にした超流動ヘリ
ウム発生装置を制御するに当たり、前記ジュールトムソ
ン弁入側温度および出側温度と上記非飽和超流動ヘリウ
ム槽内温度から算出される必要熱交換面積が、前記飽和
超流動ヘリウム管路の全内表面積未満となる様にジュー
ルトムソン弁の開度を制御して、上記非飽和ヘリウム槽
内を液体ヘリウム温度から超流動ヘリウム温度まで冷却
し、更に当該温度を保つ様に操業する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば超電導磁石
装置等の様な極低温装置で冷媒として用いる非飽和超流
動ヘリウムを発生させる装置を、効果的に制御する為の
有用な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、NMR装置等に用いられる超電導
磁石装置では、発生する磁場をより高くすることが要求
されている。また、こうした超電導磁石装置では、冷媒
として液体ヘリウムが用いられるのが一般的である。一
方、例えば超電導材料であるNbTiを主材料とするい
わゆる合金系材料や、Nb3Snに代表される化合物系
材料では、液体ヘリウムの沸点である約4.2Kにおけ
る上部臨界磁場が、夫々約11.5T、約22Tであ
る。
【0003】上記の様な超電導材料を用いて、上記の臨
界磁場よりも更に高い磁場を発生する超電導磁石装置を
実現しようとする場合には、2.17K以下の超流動状
態の液体ヘリウムを発生させることによって、超電導材
料の上部臨界磁場を上昇させ、その結果として超電導磁
石装置が発生する磁場を高める方法が採用される。この
様に、超電導磁石装置における性能を向上させる為に
は、冷媒として用いる液体ヘリウムを2.17K以下の
超流動状態にする必要がある。
【0004】図1は従来の超流動ヘリウム発生装置の構
成例を模式的に示した説明図であり、図中1は4.2K
の液体ヘリウム、2はヘリウム槽、3は非飽和超流動ヘ
リウム槽、4はコミュニケーションチャンネル、5は飽
和超流動ヘリウム管路、6はジュールトムソン弁、7は
熱交換器、8は真空ポンプ、9はコンプレッサー、10
は冷凍機、11は非飽和超流動ヘリウムを夫々示す。
尚、上記において、「飽和超流動ヘリウム」とは、圧力
がその領域での温度に対応する飽和蒸気圧である超流動
ヘリウムを意味し、「非飽和超流動ヘリウム」とは、圧
力がその領域での温度に対応する飽和蒸気圧以上である
超流動ヘリウムを意味する。
【0005】図1に示した装置において、4.2Kの液
体ヘリウム1を収納したヘリウム槽2は、コミュニケー
ションチャンネル4を介して非飽和超流動ヘリウム槽3
と接続されている。この非飽和超流動ヘリウム槽3内に
は、その槽3内を冷却する為の飽和超流動ヘリウム管路
5が配置されている。飽和超流動ヘリウム管路5の一端
側は、ジュールトムソン弁(以下、「JT弁」と略称す
ることがある)6、熱交換器7の一次側7aを介して前
記ヘリウム槽2に接続され、他端側は上記熱交換器7の
二次側7bを介して真空ポンプ8の吸い込み口に接続さ
れている。真空ポンプ8の吐出し口8aは、コンプレッ
サー9を介して冷凍機10に接続されている。そして、
上記冷凍機10で、ヘリウム槽2内に導入する液体ヘリ
ウム1を冷却する様にしている。
【0006】上記の様な装置において、非超流動ヘリウ
ム槽3内の非超流動ヘリウム11を超流動化させる原理
は、次の通りである。まず非飽和超流動ヘリウム槽3内
をコミュニケーションチャンネル4の微小な隙間を通じ
て1気圧に保つと共に、真空ポンプ8、コンプレッサー
9および冷凍機10を動作させる。このときの真空ポン
プ8の動作によって、ヘリウム槽2内における4.2K
の液体ヘリウム1の一部が、熱交換器7の一次側7a、
JT弁6、飽和超流動ヘリウム管路5、および熱交換器
7の二次側7bの経路で流れることになる。
【0007】そして、飽和超流動ヘリウム管路5内が、
真空ポンプ8によって非飽和超流動ヘリウム槽3内の温
度に対応する飽和蒸気圧よりも低い圧力に減圧されてい
るものとすると、ヘリウム槽2から吸い込まれた液体ヘ
リウムは、熱交換器7の一次側7aを通る間に、例えば
2.2K程度にまで冷却される。この冷却された液体ヘ
リウムは、JT弁6で膨張冷却されて、温度がTsまで
低下したガスと液になる。そして、この液が飽和超流動
ヘリウム管路5内を通る間に蒸発することによって、非
飽和超流動ヘリウム槽3内の液体ヘリウムが冷却される
ことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この様な装
置にあっては、特に初期冷却するときに、或は超流動ヘ
リウム温度で定常に保つときに、JT弁6をどの様に制
御すれば良いかという点が問題になる。例えば、JT弁
6を絞り過ぎると、飽和超流動ヘリウム管路5内を通過
する冷媒量が減って冷凍能力が低下することになる。逆
に、JT弁6を開け過ぎると、飽和超流動ヘリウム管路
5内で液体ヘリウムが全て蒸発しきれず、飽和超流動ヘ
リウム管路5の中が液で溢れ、熱交換器7の二次側7b
に液体ヘリウムが入り込み、非飽和超流動ヘリウム槽3
の冷却に直接関与しない熱交換器7、或は真空ポンプ8
との間を接続する排気管内で液体ヘリウムが蒸発し、冷
凍能力が著しく低下することになる。
【0009】上記の様な不都合を回避する方法として、
超電導線材を使用した液面計で非飽和超流動ヘリウムを
流通させる槽の液面を検知し、それを指針としてJT弁
6を制御する方法も考えられる。しかしながら、飽和超
流動ヘリウム管路5内では、重力に逆らって路壁を液膜
が這い上がるフィルムフローという特異現象があるの
で、特に冷却条件がJT弁6の開度によって大きく変わ
る環境条件下では、液体ヘリウムに浸かっていない部分
を常電導化する為に、超電導液面計に流す電流値を最適
化することは困難であるという事情がある。また飽和超
流動ヘリウムを流通させる槽の形状を、図1に示した様
にコイル状(管路状)にして熱交換表面積を増加させて
いる場合には、こうした技術は適用できないという問題
がある。
【0010】上記の様な問題を解決するという観点か
ら、例えば特開昭60−101455号の様な技術も提
案されている。この技術は、非飽和超流動ヘリウム槽3
の温度Tbと飽和超流動ヘリウム管路5の温度Tsを監
視し、これらの温度TbとTsの関係が冷凍能力最大と
なる様に、上記TsをJT弁6の開度で制御するもので
ある。
【0011】しかしながら、図1に示した様な装置を運
転する際には、上記ヘリウム槽2には消費された液体ヘ
リウム量を度々補填する必要があり、これによってヘリ
ウム槽2の底やそれに通じたJT弁6の入口温度が変化
するという懸念がある。従って、この方法では最大冷凍
能力を常時発揮させることは殆ど困難であり、また飽和
超流動ヘリウム管路内温度が目標温度に到達した後も、
その温度を一定に保持することは難しくなる。即ち、飽
和超流動ヘリウム管路5による冷凍能力は、主にJT弁
6を通過した後の液体ヘリウム部分の蒸発潜熱で賄われ
るものであるが、この液体部分の比率がJT弁6の入口
温度によって大きく変化するため、上記冷却能力を正確
に算定することは困難である。
【0012】本発明はこうした状況の下でなされたもの
であって、その目的は、初期冷却するときに、或は超流
動ヘリウム温度で定常に保つときに、安定して操業する
ことのできる超流動ヘリウム発生装置の制御方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明の制御方法とは、非飽和超流動ヘリウム槽内に、こ
の槽内を冷却するための飽和超流動ヘリウム管路を配置
し、上記飽和超流動ヘリウム管路内にジュールトムソン
弁を介して冷却用液体ヘリウムを流通する様にした超流
動ヘリウム発生装置を制御するに当たり、前記ジュール
トムソン弁入側温度および出側温度と上記非飽和流動ヘ
リウム槽内温度から算出される必要熱交換面積が、前記
飽和超流動ヘリウム管路の全内表面積未満となる様にジ
ュールトムソン弁の開度を制御して、上記非飽和ヘリウ
ム槽内を液体ヘリウム温度から超流動ヘリウム温度まで
冷却し、更に当該温度を保つ様に操業する点に要旨を有
するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面に基づき、本発明方法の
構成および作用効果についてより具体的に説明するが、
本発明は図示した構成に限定されるものではなく、前・
後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明
の技術的範囲に含まれるものである。例えば、図2に示
した冷凍機10の部分は、通常の液体ヘリウム貯槽から
の液体ヘリウム移送で置き換えることも可能である。
【0015】図2は、本発明を実施する為の装置構成例
を模式的に示した説明図であり、その基本的な構成は前
記図1に示した装置に類似し、対応する部分には同一の
参照符号を付すことによって重複説明を回避する。尚、
図2中、12は液体ヘリウム槽2内における液体ヘリウ
ム1の対流を抑える為の邪魔板である。
【0016】図2に示した装置において、21はJT弁
6を通過する直前の液体ヘリウム温度Tjt in(JT弁
入側温度)を測定する為の温度センサー、22はJT弁
出側温度Tjt out(即ち、飽和超流動ヘリウム管路5の
入口温度)を検出する為の温度センサー、23は飽和超
流動ヘリウム管路5の出口温度を測定する為の温度セン
サー、24は非飽和超流動ヘリウム槽3内の温度Tbを
測定する為の温度センサー、25はヘリウム槽2の底の
温度Tjt suctionを測定する為の温度センサーである。
【0017】また、温度センサー21,22,23およ
び24の出力は、夫々インターフェイス31,32,3
3,34を介してコントローラ42に入力される。そし
て、JT弁6の駆動軸はステッピングモータ41に連結
されており、またステッピングモータ41はコントロー
ラ42によって制御されており、ステッピングモータ4
1を制御することによって、JT弁6の開度が調整され
る様に構成されている。また、前記真空ポンプ8は、コ
ントローラ42によって制御される様に構成っされてい
る。
【0018】本発明では、上記の様な装置を用い、JT
弁6の入側および出側の夫々における液体ヘリウム温度
(Tjt inおよびTjt out)を温度センサー21、22
によって計測すると共に、温度センサー24によって上
記非飽和超流動ヘリウム槽3内温度Tbを計測し、これ
らの温度(Tjt in、Tjt outおよびTb)を用いて算
出される必要熱交換面積が、前記飽和超流動ヘリウム管
路5の内面積未満となる様にしたものである。
【0019】本発明の制御における原理は、次の通りで
ある。まず、初期冷却過程では、前記温度Tjt in、Tj
t outおよびTbを監視しながらJT弁6の開度を調整
し、温度Tjt outが温度Tbよりも低くなる様にする。
ここで、JT弁6の開度が大き過ぎると、温度Tjt out
とTbの温度差が小さ過ぎ、飽和超流動ヘリウム管路5
内の蒸発量が減少して飽和超流動ヘリウム管路5に液が
溢れるという問題がある。そこで本発明では、飽和超流
動ヘリウム管路5内に貯留している液体ヘリウムが、飽
和超流動ヘリウム管路5の内壁と接している面積A(前
記必要熱交換面積)を、飽和超流動ヘリウム管路5の全
内面積未満になる様にJT弁6の開度を制御する。
【0020】そして上記面積Aは、次の様にして算出さ
れる。前記図2に示した装置において、JT弁6の開度
がある開度になり、十分な時間を経て温度センサー2
1,22,23,24の温度指示値が一定値を示したと
き、JT弁6を通過した後の液体の質量比率yは、温度
Tjt inに対応したエンタルピー(Hjt in)、上記Tjt
outに対応した液体ヘリウムのガスエンタルピー(Hs g
as)、および潜熱σを用いて下記(1)式の様に表わせ
る。 y=(Hs gas−Hjt in)/σ ……(1)
【0021】次に、JT弁6を通過する液体ヘリウムの
質量流量をmと表すと、飽和超流動ヘリウム管路5の冷
凍能力(即ち、非飽和超流動ヘリウム槽3から飽和超流
動ヘリウム管路5の壁面を介して、その内部の飽和超流
動ヘリウムに吸収される熱量Q)は、下記(2)式の様
に表される。 Q=m・y・σ ……(2)
【0022】一方、前述の如く、飽和超流動ヘリウム管
路5内に貯留する飽和液体ヘリウムが内壁と接する面積
をAとすると、Qは下記(3)式の様にも表現できる
(例えば“Design Issues For a Superfluid Helium Sub
cooler”,J.M.Pfotenhauerp33,HTD-Vol.211,Heat Tra
nsfer and Superconducting Magnetic Energy Storage,
ASME, 1992)。尚下記(3)式において、定数a,
nは飽和超流動ヘリウム管路5の壁面の材質と表面状態
で決まる定数であり、飽和超流動ヘリウム管路5の壁面
が銅の場合には、前記定数a,nは夫々0.05,3.
5付近の値を取ることが知られている(例えば「The In
ternational Cryogenics Monograph Series:Herim Cryo
genics」Table5.2)。 Q=0.5・a・A・(Tbn−Tjt outn) ……(3) 従って、上記(1)式〜(3)式により、面積Aは下記
(4)式で算出されることになる。 A=m・y・σ/[0.5・a・(Tbn−Tjt outn)]……(4)
【0023】上記(4)式において、質量流量mの値は
JT弁6の開度のみで決まる量であり、一方Tjt outも
JT弁6の開度によって決まる量であるので、mはTjt
outの関数と考えて良い。同様に、σもTjt outのみの
関数であり、yはTjt inとTjt outのみの関数であ
る。従って、上記面積Aは、Tjt in、Tjt outおよび
Tbが与えられれば求めることができる。
【0024】逆に、飽和超流動ヘリウム管路5の全内表
面積がAcoolerである様な図2で示された装置を運転
中、前記温度センサー21,24で温度Tjt in、Tb
が夫々観測されたとき、下記(5)式で示される様なT
jt outの範囲は一意的に求められるから、JT弁6の開
度を調整して、温度Tjt outを下記(5)式で求められ
る範囲となる様に制御すれば、前述した様な問題を回避
しながら効率的に装置を運転することが可能となる。 A(Tjt in,Tjt out,Tb)<Acooler ……(5)
【0025】尚、温度Tjt outが大きいほど、ポンプ8
によって排気される液体ヘリウムの流量が大きく、飽和
超流動ヘリウム管路5による冷凍能力が大きくなるの
で、特に初期冷却過程においては、TbとTjt outの温
度差が小さいほど、つまりTjt outが大きいほど、非飽
和超流動ヘリウム槽3を速く冷却することができる。従
って、上記(5)式を満足する範囲内で、Tjt outがで
きるだけ高い値となる条件で操業することが、飽和超流
動ヘリウム管路5における冷却能力を最大限に発揮させ
るという観点から好ましい。
【0026】上記のことを考慮しながら、前記図2に示
した装置を用いて本発明者らが実験を行なったところ、
Tjt in,Tjt out,Tb,Tjt suctionの時間経過と
して、図3に示す結果が得られた。また、前記図3にお
ける各時点のTjt in,Tbを前記(5)式に代入し、
最大冷却能力に対応するTb−Tjt outの値を求めた結
果、図4の実線に示す結果が得られた。即ち、前記図3
のTjt outの値は、図4の実線の値となる様にJT弁6
の開度を制御して得られたものである。
【0027】従来方法の様に、Tjt inを計測しない制
御方法では、Tjt inを暗黙のうちにTjt suctionと等
しいと仮定することが多かったが、実際は前記図3から
明らかな様に、初期冷却においてTjt inは大きく変化
しており、飽和超流動ヘリウム管路5の冷却能力を算出
するには、Tjt inの計測が不可欠であることが分か
る。仮に、JT弁6の入側温度Tjt inが常にTjt suct
ionに等しいと仮定した場合、上記(5)式を満足する
Tb−Tjt outの最小値は、図4の破線の様になるが、
計測されたTjt inを用いた計算結果よりも小さくなっ
ている。即ち、不必要にJT弁6を開け、飽和超流動ヘ
リウム管路5内の温度を高める結果、前述した不具合を
招いたことが想像される。
【0028】本発明では、上記の様にして制御すること
によって、飽和超流動ヘリウム管路5内に内部の液面を
計測する為の手段を講じなくても、また液体ヘリウム補
填作業中においても、JT弁6の絞り過ぎや、開き過ぎ
によって起こる前述した不都合を確実に防止することが
でき、目的の温度まで装置が持つ最大の速度で初期冷却
し、且つ目的の温度を容易に維持することができるので
ある。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、初
期冷却するときに、或は超流動ヘリウム温度で定常に保
つときに、安定して操業することのできる超流動ヘリウ
ム発生装置の制御方法が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の超流動ヘリウム発生装置の構成例を模式
的に示した説明図である。
【図2】本発明を実施する為の装置構成例を模式的に示
した説明図である。
【図3】Tjt in,Tjt out,Tb,Tjt suctionの時
間経過の例を示すグラフである。
【図4】前記図3の各時点で最大冷凍能力に対応するT
b−Tjt outの値を求めた結果を示したグラフである。
【符号の説明】
1 4.2Kの液体ヘリウム 2 ヘリウム槽 3 非飽和超流動ヘリウム槽 4 コミュニケーションチャンネル 5 飽和超流動ヘリウム槽 6 ジュールトムソン弁 7 熱交換器 8 真空ポンプ 9 コンプレッサー 10 冷凍機 21,22,23,24,25 温度センサー 31,32,33,34 インターフェイス 41 ステッピングモータ 42 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 孝史 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 伊藤 聡 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 吉川 正敏 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非飽和超流動ヘリウム槽内に、この槽内
    を冷却するための飽和超流動ヘリウム管路を配置し、上
    記飽和超流動ヘリウム管路内にジュールトムソン弁を介
    して冷却用液体ヘリウムを流通する様にした超流動ヘリ
    ウム発生装置を制御するに当たり、前記ジュールトムソ
    ン弁入側温度および出側温度と上記非飽和超流動ヘリウ
    ム槽内温度から算出される必要熱交換面積が、前記飽和
    超流動ヘリウム管路の全内表面積未満となる様にジュー
    ルトムソン弁の開度を制御して、上記非飽和ヘリウム槽
    内を液体ヘリウム温度から超流動ヘリウム温度まで冷却
    し、更に当該温度を保つ様に操業することを特徴とする
    超流動ヘリウム発生装置の制御方法。
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CN114812095A (zh) * 2022-05-07 2022-07-29 中国科学院理化技术研究所 一种超流氦制冷机
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