JP2002089537A - ケーブル固定構造 - Google Patents

ケーブル固定構造

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JP2002089537A
JP2002089537A JP2000281956A JP2000281956A JP2002089537A JP 2002089537 A JP2002089537 A JP 2002089537A JP 2000281956 A JP2000281956 A JP 2000281956A JP 2000281956 A JP2000281956 A JP 2000281956A JP 2002089537 A JP2002089537 A JP 2002089537A
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fixing structure
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JP2000281956A
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Hidetoshi Mori
森  英俊
Keiji Yamamoto
啓二 山本
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Nippon Cable System Inc
Suzuki Motor Corp
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Nippon Cable System Inc
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コラムシフト式A/Tのセレクトケーブル固
定構造において、部品点数を少なくし、かつ、管理を容
易にする。 【解決手段】 ダッシュパネル32に固定されるケーブ
ルブラケット31にインナケーブル22とアウタケーブ
ル23とから成るセレクトケーブル21を、所定方向に
指向させるガイドパイプ33を取り付け、このガイドパ
イプ33に挿通したアウタケーブル23のエンジン室2
7側及び車室24内側の部位に夫々ケーブルストッパ
1,2を固定する。ケーブルストッパ1,2に、ガイド
パイプ33とアウタケーブル23との間に挿入する挿入
部1b,2bと、ガイドパイプ33の端部に当接して、
セレクトケーブル21の軸方向の位置決めをする位置決
め部1f,2fとを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インナケーブル
と、該インナケーブルを摺動自在に保持するアウタケー
ブルとからなるケーブル、例えば、コラムシフト式A/
T(オートマチックトランスミッション)またはフロア
シフト式A/Tのセレクトケーブルの、車体パネルの貫
通部位における移動を規制するケーブル固定構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のコラムシフト式A/Tのセレクト
ケーブルの配索レイアウトを図7に基づいて説明する
(この配索はフロアシフト式A/Tの場合でも略同様で
ある)。図に示すように、セレクトケーブル21は、イ
ンナケーブル22と、インナケーブル22を摺動自在に
保持するアウタケーブル23とから形成されると共に、
インナケーブル22によってケーブル軸方向の運動が伝
達されるようになっている。
【0003】そして、このセレクトケーブル21は、ア
ウタケーブル23の車室24側の端部に設けたケーシン
グキャップ25(図9)を車体側ブラケット26に固定
し、アウタケーブル23のエンジン室27側の端部に設
けたケーシングキャップ28をトランスミッションケー
ス29に設けたブラケット30に固定すると共に、アウ
タケーブル23が挿通するガイドパイプ33が装着され
たケーブルブラケット31をエンジン室27と車室24
とを区画する車体パネル、すなわちダッシュパネル32
に固定すること等により配索の位置決めが行われてい
る。
【0004】また、インナケーブル22の車室24側の
端部はシフトレバー34の下端部に接続され、インナケ
ーブル22のエンジン室27側の端部はトランスミッシ
ョンケース29のセレクトレバー35に接続される。
【0005】しかしながら、セレクトケーブル21を最
適な長さに設計したとしても、工場での組み付けの際、
作業者がセレクトケーブル21のアウタケーブル23を
引っ張ってしまうと、ダッシュパネル32を境として、
設計者たちが想定していたよりも車室24側のケーブル
長と、エンジン室27側のケーブル長とが変化してしま
い、セレクトケーブル21が引っ張られた方向に余って
しまい、セレクトケーブル21が他の部品に干渉してし
まう不具合が生じる。
【0006】そこで、現在では、ケーブルブラケット3
1に設けたガイドパイプ33を挿通するセレクトケーブ
ル21の、ガイドパイプ33の近傍(図7のX部位)を
図8に示すように改良して、作業者が組み付けの際に引
っ張っても、セレクトケーブル21が動き過ぎないよう
に、セレクトケーブル21にストッパ部材36を組み付
けている(特開2000−110935号公報参照)。
【0007】ストッパ部材36は、PVC(ポリ塩化ビ
ニル)製のプロテクタチューブを短く切断したストッパ
37と、このストッパ37を固定するカシメリング38
とからなっている。すなわち、図8に示すように、ガイ
ドパイプ33に挿通したセレクトケーブル21のエンジ
ン室27側及び車室24側にストッパ37を嵌合させ、
適宜位置においてカシメリング38により固定してい
る。ストッパ部材36をガイドパイプ33の両端部に当
接させることによりセレクトケーブル21が固定され
る。
【0008】ガイドパイプ33の、エンジン室27側の
端部はテーパー状に拡径しているので、この拡径部33
aの内側にストッパ部材36が当接している。また、エ
ンジン室27側のセレクトケーブル21の、ストッパ部
材36が挿着されている部位及び、ガイドパイプ33の
拡径部33aの部位には、エンジン室27側の水や埃が
車室24内に浸入するのを避けるブーツ39が装着され
ている。
【0009】また、車室24側のセレクトケーブル21
の、ガイドパイプ33の内側にはPVCのテープ40
(斜線部)が巻回されている。これはガイドパイプ33
の内周部と、セレクトケーブル21の外周部との間に若
干の隙間があり、エンジンの始動時のような車両振動が
大きいときに、セレクトケーブル21が動き、セレクト
ケーブル21とガイドパイプ33とが接触、非接触を繰
り返してビビリ音が発生するので、これを防止するため
に、テープ40によって隙間を埋めている。なお、図7
において、符号41で示すものは、フートパーキングで
ある。図8において、符号42で示すものは、シールゴ
ムであり、符号43で示すものはシールゴム部材であ
る。
【0010】なお、ケーブルのダッシュパネル貫通部構
造として、実公平4−42633号公報に開示されてい
るものがある。この公報のものは、ダッシュパネルを貫
通してエンジンルーム側から車室内側にケーブルを引き
込む貫通部の構造を、ダッシュパネルを貫通させた補強
パイプにケーブルを挿通し、ケーブルに補強パイプの端
部を閉鎖するグロメットを設けるようにしたものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した従来技術においては、セレクトケーブル21の動
きを止めるための手段を、二つのストッパ部材36,3
6、二つのカシメリング38,38、さらに、ブーツ3
9及びテープ40の六部品で構成しているため、部品点
数が多くなる問題があった。また、セレクトケーブル2
1にテープ40を巻回しているが、これはアウタケーブ
ル23の外径と、ガイドパイプ33の内径とを調整して
巻回しなければならず、巻数が非常に厳格であるため管
理が困難で、かつ、テープ40の巻き作業が煩雑である
という問題がある。
【0012】なお、実公平4−42633号公報に開示
されているケーブルのダッシュパネル貫通部構造は、本
発明のものに比べて構造が複雑であり、また、取り付け
が難しい問題がある。
【0013】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あり、部品点数を少なくし、かつ、管理が容易なケーブ
ル固定構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項1に記載された発明
は、他部品に固定されるブラケットに、インナケーブル
とアウタケーブルとから成るケーブルを挿通して所定方
向に指向させるガイドパイプを設け、該ガイドパイプに
挿通した前記アウタケーブルの車室外側の部位及び車室
内側の部位に夫々ケーブルストッパを固定し、該ケーブ
ルストッパは、前記ガイドパイプと前記アウタケーブル
との間に挿入される挿入部と、前記ガイドパイプの端部
に当接して、ケーブルの軸方向の移動を規制をする位置
決め部とが設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項1記載の発明によれば、ガイドパイ
プとアウタケーブルとの間に夫々のケーブルストッパの
挿入部を挿入させて、ケーブルの軸垂直方向の位置決め
をする。また、ガイドパイプとアウタケーブルとの間に
夫々のケーブルストッパの挿入部を挿入させることによ
り、ガイドパイプの内径をアウタケーブルに対して大き
くし、ガイドパイプへのアウタケーブルの挿入を容易に
させると共に、アウタケーブルの振動による、ガイドパ
イプとの当接音(ビビリ音)の発生を防止させる。さら
に、アウタケーブルに固定したケーブルストッパの位置
決め部にガイドパイプの端部を当接させて、ケーブル
(アウタケーブル)の軸方向の移動を規制する。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載のも
のにおいて、前記ガイドパイプの端部の少なくとも一端
をテーパー状の拡径部に形成したことを特徴とするもの
である。
【0017】請求項2記載の発明によれば、ガイドパイ
プの少なくとも一端をテーパー状の拡径部に形成させ
て、アウタケーブルの外径に対してガイドパイプの内径
を大きくし、ガイドパイプへのアウタケーブルの挿入を
容易にさせる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のものにおいて、前記アウタケーブルに固定したケ
ーブルストッパの少なくとも一方のケーブルストッパの
挿入部をテーパー状に形成したことを特徴とするもので
ある。
【0019】請求項3記載の発明によれば、車室内側の
ケーブルストッパ及び、車室外側のケーブルストッパの
少なくとも一方のケーブルストッパの挿入部をテーパー
状に形成させて、ケーブルストッパのガイドパイプへの
挿入を容易にさせる。また、ガイドパイプの端部にケー
ブルストッパの挿入部を押し込んで、アウタケーブルと
ガイドパイプとの隙間をなくす。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載のものにおいて、前記車室外側のケーブル
ストッパをゴムで製作したことを特徴とするものであ
る。
【0021】請求項4記載の発明によれば、車室外側の
ケーブルストッパをゴムで製作し、このゴム製のケーブ
ルストッパをガイドパイプにゴムの弾性にて密着させ、
車室外の水や埃が、アウタケーブルとガイドパイプとの
間に浸入するのを防止させる。さらに、車室外側のケー
ブルストッパの挿入部をテーパー状に形成させ、かつ、
ゴムで形成させて、車室外側のケーブルストッパをガイ
ドパイプ及びアウタケーブルに密着させて、水や埃が浸
入しないようにして浸入の防止効果を高める。また、車
室外側のケーブルストッパをゴムにより製作して密着性
を高め、ケーブルストッパにシール機能を持たせる。こ
れにより、従来のブーツを廃止して、部品点数を削減さ
せる。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載のものにおいて、前記車室外側のケーブル
ストッパの内周部に防水条線を形成したことを特徴とす
るものである。
【0023】請求項5記載の発明によれば、車室外側の
ケーブルストッパの内周部に防水条線を設けて、ケーブ
ルストッパとアウタケーブルとを防水条線で密着させ、
車室外の水や埃がアウタケーブルとケーブルストッパと
の隙間を通じて、アウタケーブルとガイドパイプとの間
に浸入するのを防止させる。また、ケーブルストッパの
内周部に防水条線を設けて、ケーブルストッパとアウタ
ケーブルとの接触面積を少なくし、ケーブルストッパの
アウタケーブル上の移動を容易にさせる。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載のものにおいて、前記車室外側のケーブル
ストッパに前記ガイドパイプの車室外側の端部を覆い、
かつ、ガイドパイプ外周部が当接するシール部を設けた
ことを特徴とするものである。
【0025】請求項6記載の発明によれば、車室外側の
ケーブルストッパでガイドパイプの車室外側の端部を覆
い、かつ、ガイドパイプ外周部が当接するシール部を設
けて、車室外側のストッパをガイドパイプにゴムの弾性
にて密着させ、車室外の水や埃がアウタケーブルとガイ
ドパイプとの間に侵入するのを防止させる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、要
部を模式的に示した図1乃至図4に基づいて説明する。
なお、図7及び図8と同一の部分には同一の符号を付
す。図1において、車室24内と車室外(エンジン室2
7)とを区画する、他部品である車体パネル、例えばダ
ッシュパネル32にはシールゴム42を介してケーブル
ブラケット31(図2)が固定されており、ケーブルブ
ラケット31にはガイドパイプ33が貫通して設けられ
ている。したがって、ガイドパイプ33はダッシュパネ
ル32を貫通して設けられていることになる。このガイ
ドパイプ33のエンジン室27側の端部はテーパー状の
拡径部33aに形成されている。また、図2に示すよう
に、ケーブルブラケット31には、ダッシュパネル32
への固定用のボルト挿通孔44が二個設けられていると
共に、シールゴム42を固定するための孔45が三個設
けられている。図2において、符号46で示すものは、
ダッシュパネル32の開口部に対応する部分である。
【0027】上記ガイドパイプ33には、図1に示すよ
うに、コラムシフト式A/Tのセレクトケーブル21が
挿通して所定方向に指向されている。セレクトケーブル
21は、インナケーブル22と、インナケーブル22を
摺動可能に保持するアウタケーブル23とから成ってい
る。これらインナケーブル22及びアウタケーブル23
の夫々の端部は従来と同様に接続されている(図7参
照)。すなわち、インナケーブル22のエンジン室27
側の端部は、トランスミッションケース29に設けられ
たセレクトレバー35に接続されており、インナケーブ
ル22の車室24内側の端部はシフトレバー34の下端
部に接続されている。また、アウタケーブル23の車室
24側の端部は、車体側ブラケット26に固定されてお
り、アウタケーブル23のエンジン室27側の端部はト
ランスミッションケース29のブラケット30に固定さ
れている。
【0028】そして、セレクトケーブル21を構成する
アウタケーブル23(以下、単にアウタケーブル23と
いう)のエンジン室27側の部位及び車室24側の部位
には、夫々、アウタケーブル23の軸方向及び軸垂直方
向の動きを規制して位置決めをするケーブルストッパ
1,2が装着されている。これらケーブルストッパ1,
2は、ゴムまたは合成樹脂のいずれで製作してもよい
が、本実施の形態においては、エンジン室27側のケー
ブルストッパ1をゴムで製作し、車室24側のケーブル
ストッパ2を合成樹脂で製作している。
【0029】上記ケーブルストッパ1、2について説明
する。先ず、エンジン室27側に取り付けるケーブルス
トッパ1を図5に基づいて説明する。このケーブルスト
ッパ1は、アウタケーブル23を挿通させる挿通孔1a
が軸方向に設けられており、その外周部にはガイドパイ
プ33内に挿入するテーパー状の挿入部1bと、拡径し
た膨出部1cと、カシメリング装着部1dと、鍔状のカ
シメリング抜止部1eとが設けられている。
【0030】そして、膨出部1cの内部にはガイドパイ
プ33の端部が当接する位置決め部1fと、ガイドパイ
プ33の外周部に接触するシール部1gとが設けられて
いると共に、挿通孔1aの内部には、挿通孔1aに直交
する防水条線(シール用突部)1hが三本設けられてい
る。このように形成したケーブルストッパ1をアウタケ
ーブル23に取り付ける場合、挿入部1bの部位をガイ
ドパイプ33側にして組み付けるようにする(図1及び
図3)。
【0031】次に、車室24内側に取り付けるケーブル
ストッパ2を図6に基づいて説明する。ケーブルストッ
パ2は、アウタケーブル23を挿通させる挿通孔2aが
軸方向に設けられており、その外周部にはガイドパイプ
33内に挿入する円筒状の挿入部2bと、拡径した膨出
部2cと、カシメリング装着部2dと、鍔状のカシメリ
ング抜止部2eとが設けられている。そして膨出部2c
の壁端面は、ガイドパイプ33の端部が当接する位置決
め部2fとなっている。このように形成したケーブルス
トッパ2をアウタケーブル23に取り付ける場合、挿入
部2bの部位をガイドパイプ33側にして組み付けるよ
うにする(図1及び図4)。
【0032】本発明は以上説明したように構成したの
で、ダッシュパネル32に、ガイドパイプ33を貫通さ
せて設けたケーブルブラケット31を固定すると共に、
ガイドパイプ33にインナケーブル22とアウタケーブ
ル23とから成るセレクトケーブル21を挿通させる。
アウタケーブル23を挿入するガイドパイプ33のエン
ジン室27側の端部は、テーパー状の拡径部33aに形
成されているため(図3)、この部位のガイドパイプ3
3の内径は、アウタケーブル23の外径よりも大きくな
っており、ガイドパイプ33へのアウタケーブル23の
挿入が容易になる。
【0033】このようにガイドパイプ33に挿通させた
アウタケーブル23のエンジン室27側に、図1及び図
3に示すように、前記構成のケーブルストッパ1(図
5)を挿通して組み付ける。アウタケーブル23にケー
ブルストッパ1を組み付けたら、ケーブルストッパ1を
ガイドパイプ33の方向に移動させて、ケーブルストッ
パ1の挿入部1bをガイドパイプ33の内側に押し込む
ようにする。挿入部1bはテーパー状に形成されている
ため、ケーブルストッパ1のガイドパイプ33への挿入
が容易になる。また、挿入部1bがテーパー状に形成さ
れていると、挿入部1bと、ガイドパイプ33のテーパ
ー状の拡径部33aとが強く密着するので、水や埃等が
ガイドパイプ33とアウタケーブル23との間に浸入す
るのが防止される。そして、組み付けの際に、挿入部1
bがガイドパイプ33とアウタケーブル23との間に配
置されると、アウタケーブル23の軸垂直方向の位置決
めが可能になる。
【0034】また、挿入部1bをガイドパイプ33の内
側に押し込めば、挿入部1bを介してガイドパイプ33
の端部近傍とアウタケーブル23とが当接することにな
り、ガイドパイプ33の端部近傍とアウタケーブル23
との間の隙間をなくすことができる。これによって、ガ
イドパイプ33の接触及び非接触が回避されるので、セ
レクトケーブル21の振動等による損傷を防止すること
ができるようになる。さらに、ガイドパイプ33とアウ
タケーブル23との接触が回避されると、セレクトケー
ブル1の振動によるガイドパイプ33との当接音(ビビ
リ音)をなくすことができ、従来のように隙間をなくす
ためのテープを廃止することができると共に、部品点数
の削減が可能になる。
【0035】また、ケーブルストッパ1の挿入部1bを
ガイドパイプ33の内側に押し込んで組み付ける際、ガ
イドパイプ33のテーパー状に拡径した端部、すなわち
拡径部33aを膨出部1cの位置決め部1fに当接させ
れば、セレクトケーブル21の軸方向の位置決めをする
ことができる。
【0036】このとき、ガイドパイプ33の拡径部33
aの端部外周部で膨出部1cのシール部1gを広げるよ
うにして位置決め部1fに押し込めば、拡径部33aの
端部外周部が膨出部1cのシール部1gで覆われると共
に、シール部1gが端部外周部に強く当接する。これに
よって、ゴム製のケーブルストッパ1がガイドパイプ3
3にゴムの弾性にて密着するため、車室外の水や埃がガ
イドパイプ33とアウタケーブル23との間に浸入する
のが防止される。このようにしてケーブルストッパ1を
セレクトケーブル21に組み付けたら、カシメリング装
着部1dにカシメリング38を装着してケーブルストッ
パ1をアウタケーブル23に固定する。
【0037】また、図5に示すように、ケーブルストッ
パ1の挿通孔1aの内周部に防水条線1hを設けている
ので、この防水条線1hを介してケーブルストッパ1と
アウタケーブル23とが密着するようになり、これによ
っても車室外の水や埃がアウタケーブル23とケーブル
ストッパ1との間に浸入するのを防止することができ
る。
【0038】ケーブルストッパ1をゴムで製作し、水や
埃等の浸入を阻止するために挿通孔1aの径を小さく設
定すると、組み付けの際、ケーブルストッパ1のアウタ
ケーブル23上の移動が困難になるが、挿通孔1aの径
を小さく設定しても、防水条線1hを挿通孔1aの内周
部に設けることにより、ケーブルストッパ1とアウタケ
ーブル23との接触が少なくなり、ケーブルストッパ1
のアウタケーブル23上の移動が容易になって組付性が
良くなると共に、シール性が確実に向上する。
【0039】次に、ガイドパイプ33に挿通させたアウ
タケーブル23の車室24内側に、図1及び図4に示す
ように、前記構成のケーブルストッパ2(図6)を組み
付ける。アウタケーブル23にケーブルストッパ2を組
み付けたら、ケーブルストッパ2をガイドパイプ33の
方向に移動させて、ケーブルストッパ2の挿入部2bを
ガイドパイプ33の内側に押し込んで取り付けるように
する。このようにすれば、挿入部2bがガイドパイプ3
3とアウタケーブル23との間に配置され、アウタケー
ブル23の軸垂直方向の位置決めをすることができる。
【0040】このように挿入部2bをガイドパイプ33
の内側に押し込んで配置すれば、ガイドパイプ33の端
部近傍と、アウタケーブル23との接触が回避されるの
で、セレクトケーブル21の振動等による損傷を防止す
ることができるようになる。さらに、ガイドパイプ33
とアウタケーブル23との接触が回避されると、アウタ
ケーブル23の振動によるガイドパイプ33との当接音
(ビビリ音)を防止することができ、隙間をなくすため
のテープ40(図8)を廃止することができ、部品点数
を削減することが可能になる。
【0041】また、ケーブルストッパ2の挿入部2bを
ガイドパイプ33の内側に押し込んで組み付ける際、ガ
イドパイプ33の端部を膨出部1cの壁端面の位置決め
部2fに突き当てれば、セレクトケーブル21の軸方向
の位置決めをすることができる。このようにしてケーブ
ルストッパ2をアウタケーブル23に組み付けたら、カ
シメリング装着部2dにカシメリング38を取り付けて
ケーブルストッパ2をアウタケーブル23に固定する。
【0042】なお、ガイドパイプ33のエンジン室27
側の端部をテーパー状の拡径部33aにしたが、この拡
径部33aは、ガイドパイプ33の両端またはいずれか
一方側の端部に形成してもよい。また、本実施の形態の
ケーブル固定構造をコラムシフト式A/Tのセレクトケ
ーブルを例にして説明したが、これに限定されることな
く、インナケーブル及びアウタケーブルから成る、車両
の各プッシュプルケーブルに適用することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
たケーブル固定構造であるから、請求項1に記載された
発明においては、ガイドパイプ両側の、ガイドパイプと
アウタケーブルとの間にケーブルストッパの挿入部を夫
々挿入したので、アウタケーブルの軸垂直方向の位置決
めをすることができる。
【0044】また、ガイドパイプの両側の、ガイドパイ
プとアウタケーブルとの間にケーブルストッパの挿入部
を夫々挿入したので、アウタケーブルの振動による、ア
ウタケーブルとガイドパイプとの当接音(ビビリ音)の
発生及びケーブルの振動等による損傷を防止することが
できる。また、ケーブルストッパの挿入部によって、ガ
イドパイプとアウタケーブルとの間の隙間をなくすこと
ができるので、従来、隙間をなくすために巻回していた
テープを廃止することができることになり、部品点数及
び組付工数の削減を図ることができる。
【0045】上記のようにビビリ音や損傷等が回避され
たことにより、セレクトケーブルを所定方向に指向させ
るガイドパイプの働きを確実なものとすることができ
る。さらに、ガイドパイプの両端部が当接する位置決め
部を備えたケーブルストッパを夫々アウタケーブルに固
定したので、アウタケーブルの軸方向の位置決めを確実
に行うことができる。したがって、設計通りの配索をす
ることができる。
【0046】請求項2記載の発明においては、ガイドパ
イプの少なくとも一側をテーパー状の拡径部に形成した
ので、アウタケーブルの外径に対してガイドパイプの内
径を大きくすることができ、ガイドパイプへのアウタケ
ーブルの挿入を容易に行うことができる。挿入時、ガイ
ドパイプの端部によるアウタケーブルへの損傷を防止す
ることができる。
【0047】請求項3記載の発明においては、車室外側
のケーブルストッパ及び車室内側のケーブルストッパの
少なくとも一方のケーブルストッパの挿入部をテーパー
状に形成したので、ケーブルストッパのガイドパイプへ
の挿入を容易に行うことができる。このように挿入部を
テーパー状に形成すれば、挿入部の径出しの煩雑さが回
避されるので、挿入部の外径管理精度を厳密に設定する
必要がなくなり、生産性を向上することができる。
【0048】請求項4記載の発明においては、車室外側
のケーブルストッパをゴムで形成したので、このケーブ
ルストッパがガイドパイプにゴムの弾性にて密着するた
め、車外の水や埃が、アウタケーブルとガイドパイプの
間に浸入するのを防止することができる。さらに、ケー
ブルストッパをゴムで形成すると共に、車室外側のケー
ブルストッパの挿入部をテーパー状に形成したので、ケ
ーブルストッパと、ガイドパイプとが相互に密着するこ
とになり、これによっても水や埃等の浸入防止効果を高
めることができる。
【0049】また、車室外側のケーブルストッパをゴム
で形成したので、ケーブルストッパにシール機能を持た
せることができ、従来装着していたブーツを廃止するこ
とができ、部品点数を削減することができると共に、組
付性を向上させることができる。
【0050】請求項5記載の発明においては、車室外側
のケーブルストッパの内周部に防水条線を設けたので、
ケーブルストッパとアウタケーブルとが防水条線にて密
着することになり、車室外の水や埃がアウタケーブルと
ケーブルストッパとの隙間を通じて、アウタケーブルと
ガイドパイプとの間に浸入するのを防止することができ
る。このように防水条線をケーブルストッパの内周部に
設ければ、シール性を確実に高めることができる。
【0051】また、ケーブルストッパの内周部に防水条
線を設ければ、ケーブルストッパとアウタケーブルとの
接触面積を少なくすることができ、ケーブルストッパの
アウタケーブル上の移動が容易になり、組付性を向上さ
せることができる。
【0052】請求項6記載の発明においては、車室外側
のケーブルストッパにガイドパイプの車室外側の端部を
覆い、かつ、ガイドパイプ外周部が当接するシール部を
設けたので、このシール部がガイドパイプの外周部にゴ
ムの弾性にて密着するため、車室外の水や埃がアウタケ
ーブルとガイドパイプとの間に浸入するのを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の要部を概略的に示した一
部断面図である。
【図2】図1のもののケーブルブラケットの概略図であ
る。
【図3】図1に示すエンジン室側のケーブルストッパの
取付態様を拡大して示す一部断面図である。
【図4】図1に示す車室内側のケーブルストッパの取付
態様を拡大して示す一部断面図である。
【図5】図1に示すエンジン室側のケーブルストッパを
拡大して示す一部断面図である。
【図6】図1に示す車室側のケーブルストッパを拡大し
て示す一部断面図である。
【図7】従来のコラムシフト式A/Tのセレクトケーブ
ルの配索レイアウトを示す概略図である。
【図8】図7のX部を詳細に示す一部断面図である。
【図9】ケーシングキャップの正面図である。
【符号の説明】
1 ケーブルストッパ 1b 挿入部 1f 位置決め部 1g シール部 1h 防水条線 2 ケーブルストッパ 2b 挿入部 2f 位置決め部 21 セレクトケーブル 22 インナケーブル 23 アウタケーブル 31 ケーブルブラケット 32 ダッシュパネル 33 ガイドパイプ 33a 拡径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 啓二 兵庫県宝塚市栄町1丁目12番28号 日本ケ ーブル・システム株式会社内 Fターム(参考) 3J032 AB12 BB01 BC07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 他部品に固定されるブラケットに、イン
    ナケーブルとアウタケーブルとから成るケーブルを挿通
    して所定方向に指向させるガイドパイプを設け、該ガイ
    ドパイプに挿通した前記アウタケーブルの車室外側の部
    位及び車室内側の部位に夫々ケーブルストッパを固定
    し、該ケーブルストッパは、前記ガイドパイプと前記ア
    ウタケーブルとの間に挿入される挿入部と、前記ガイド
    パイプの端部に当接して、ケーブルの軸方向の移動を規
    制をする位置決め部とが設けられていることを特徴とす
    るケーブル固定構造。
  2. 【請求項2】 前記ガイドパイプの端部の少なくとも一
    端をテーパー状の拡径部に形成したことを特徴とする請
    求項1記載のケーブル固定構造。
  3. 【請求項3】 前記アウタケーブルに固定したケーブル
    ストッパの少なくとも一方のケーブルストッパの挿入部
    をテーパー状に形成したことを特徴とする請求項1また
    は2記載のケーブル固定構造。
  4. 【請求項4】 前記車室外側のケーブルストッパをゴム
    で製作したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のケーブル固定構造。
  5. 【請求項5】 前記車室外側のケーブルストッパの内周
    部に防水条線を形成したことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載のケーブル固定構造。
  6. 【請求項6】 前記車室外側のケーブルストッパに前記
    ガイドパイプの車室外側の端部を覆い、かつ、ガイドパ
    イプ外周部が当接するシール部を設けたことを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載のケーブル固定構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE10227873A1 (de) * 2002-06-22 2004-01-08 Bayerische Motoren Werke Ag Bowdenzug mit einem gekrümmten Führungsteil
US7201081B2 (en) 2002-06-22 2007-04-10 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Bowden cable with a curved guide part

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