JP2002085049A - 複合培養装置 - Google Patents

複合培養装置

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JP2002085049A
JP2002085049A JP2000271311A JP2000271311A JP2002085049A JP 2002085049 A JP2002085049 A JP 2002085049A JP 2000271311 A JP2000271311 A JP 2000271311A JP 2000271311 A JP2000271311 A JP 2000271311A JP 2002085049 A JP2002085049 A JP 2002085049A
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tank
tanks
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microorganisms
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Masayuki Taniguchi
正之 谷口
Itsuki Kuroiwa
巖 黒岩
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Chiyoda Manufacturing Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12M29/00Means for introduction, extraction or recirculation of materials, e.g. pumps
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各槽に貯留されている培養液の混合程度を、
フィルターの濾過流速を可及的に一定に保持して変更で
きると共に、培養液の成分調整を容易に行うことがで
き、且つ培養槽を三槽以上としても各槽の培養液相互の
混合程度を容易に同一程度とすることのできる複合培養
装置を提供する。 【解決手段】 培養槽10a,10bの各々で培養され
る微生物や細胞が互いに異なる複合培養装置において、
該培養槽10a,10bの各々に設けられ、微生物や細
胞の代謝物を含む培養液のみが通過するフィルターを具
備する濾過装置としての精密濾過膜モジュール22と、
精密濾過膜モジュール22のフィルターを通過した培養
液の一部を抜き出す抜出手段と、培養槽10a,10b
の各々から抜き出した培養液を集めて混合する一槽の混
合槽30と、培養槽10a,10bの各培養液量が一定
量となるように、混合槽30で混合された培養液を各培
養槽に還流する還流手段とが設けられていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合培養装置に関
し、更に詳細には複数槽の培養槽の各々で培養される微
生物や細胞が互いに異なる複合培養装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微生物を利用した有用物質の生産
は、純粋分離した微生物の純粋培養を基本としている。
しかし、資源のリサイクル等に微生物を活用する場合に
は、複数種の微生物を用いることが必要となることがあ
る。この様な場合には、複数種の微生物が、互いの代謝
物による影響等について解析し、所期の目的に適合する
ように培養雰囲気等を制御することを要する。しかしな
がら、複数種の微生物を単一の培養槽で混合培養して
も、微生物の各々の特性を解析することは極めて困難で
ある。このことを図10に示す、図10は、炭素源とし
てキシロースとグルコースとを用いた培養液に、キシロ
ースから乳酸を高濃度に生産する菌株としてのL.vaccin
ostercusと、グルコースから乳酸を高濃度に生産する菌
株としてのE.casseliflavusとを同時に植菌して混合培
養を行った結果を示すグラフである。図10からは、キ
シロースとグルコースとの消費速度、乳酸及び酢酸の生
成速度は判明するものの、各菌株の混合培養における挙
動、例えば各菌株の生育程度、キシロースとグルコース
との各消費に対する各菌株の寄与率等については不明で
ある。
【0003】ところで、特開2000−69954号公
報には、図11に示す複合培養装置が提案されている。
図11に示す複合培養装置では、二槽の培養槽100
a,100bに貯留された培養液102a,102b
は、培養槽100a,100bに挿入された攪拌翼10
4a,104bによって攪拌される。かかる培養槽10
0a,100bには、培養槽100aの培養液102a
の一部を培養槽100bに送液(矢印A方向に送液)す
る配管106と、培養槽100bの培養液102bの一
部を培養槽100aに送液(矢印B方向に送液)する配
管108が配設されている。この配管106,108の
各々には、その途中に送液ポンプ110,110が設け
られていると共に、両端部にフィルター112,112
が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図11に示す複合培養
装置によれば、培養槽100a,100bの各々に、互
いに異なる微生物を培養し、その際に、各槽の培養液1
02a,102bの液量が一定量となるように、配管1
06,108を経由して各槽の培養液102a,102
bの一部を送液することによって、各槽の培養液102
a,102bの一部を相互に混合できる。したがって、
各槽で培養されている微生物は、自槽及び他槽で培養さ
れている微生物の代謝物の影響を受けつつ培養されるた
め、各槽で培養されている微生物を混合培養した場合の
各微生物の挙動を明確にできる。ところで、図11に示
す複合培養装置では、各槽の培養液102a,102b
の送液量を変更することによって、培養槽100a,1
00bの培養液相互の混合程度を変更できる。
【0005】しかし、培養液102a,102bの送液
量を変更することは、フィルター112,112の濾過
流速を変更することになり、培養中の微生物に対して加
えられるストレス等も変更されるため好ましくない。ま
た、培養液102a,102bの所定成分を滴下し、微
生物に対する影響を検討するような場合、培養槽100
a,100bの各々に所定成分を同一量滴下することを
要するが、所定成分の各槽への滴下量を厳密に同一量に
制御することは至難のことである。更に、図11に示す
複合培養装置では、培養槽の数は二槽までである。培養
槽を三槽以上とすると、各槽の培養液相互の混合程度を
同一程度とするには、各槽の培養液の送液システムが複
雑化するからである。このため、三種以上の微生物の共
生関係を解析する手段としては、図11に示す複合培養
装置は使用できなかった。そこで、本発明の課題は、各
槽に貯留されている培養液の相互の混合程度を、フィル
ターの濾過流速を可及的に一定に保持して変更できると
共に、培養液の成分調整を容易に行うことができ、且つ
培養槽を三槽以上としても各槽の培養液相互の混合程度
を容易に同一程度とすることのできる複合培養装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく検討を重ねた結果、複数の培養槽と一槽の
混合槽とを設け、各培養槽からフィルターを通過した培
養液の一定量を混合槽に抜出して混合し、各培養槽に還
流することによって、各槽に貯留されている培養液の相
互の混合程度をフィルターの濾過流速を可及的に一定に
保持して変更できると共に、培養液の成分調整を容易に
行うことができること、及び培養槽を三槽以上としても
各槽の培養液相互の混合程度を容易に同一程度にできる
ことを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、複数槽の培養槽の各々で培養される微生物や細胞が
互いに異なる複合培養装置において、該培養槽の各々に
設けられ、前記微生物や細胞の代謝物を含む培養液のみ
が通過するフィルターを具備する濾過装置と、前記濾過
装置のフィルターを通過した培養液の一部を抜き出す抜
出手段と、前記複数槽の培養槽の各々から抜き出した培
養液を集めて混合する一槽の混合槽と、前記培養槽の各
培養液量が一定量となるように、前記混合槽で混合され
た培養液を各培養槽に還流する還流手段とが設けられて
いることを特徴とする複合培養装置にある。かかる本発
明において、濾過装置のフィルターとして、複数本の多
孔中空繊維を用いることによって、長期間の安定した混
合培養を可能とすることができる。また、培養槽を三槽
以上とすることによって、三種以上の微生物や細胞の共
生関係等を解析できる。
【0007】本発明に係る複合培養装置によれば、混合
槽に貯留する培養液の液量を変更することによって、各
培養槽に設けられている濾過装置のフィルターの濾過流
速を可及的に一定に保持しつつ、各槽に貯留されている
培養液の相互の混合速度を変更できる。つまり、混合槽
に貯留する培養液量を増加することによって、各槽に貯
留されている培養液の相互の混合速度を緩慢とすること
ができ、他方、混合槽に貯留する培養液量を減少するこ
とによって、各槽に貯留されている培養液の相互の混合
速度を急速とすることができる。更に、各培養槽の培養
液の成分調整を容易に行うことができる。例えば、所定
成分の微生物に対する影響を検討するような場合、混合
槽に所定成分を滴下することによって、所定成分が所定
量滴下された混合槽の培養液が、混合槽から各培養槽に
供給される。このため、各培養槽の培養液中に含まれる
所定成分の含有量を可及的に同一量とすることができ
る。また、培養槽を三槽以上としても、各培養槽からの
培養液の一部が混合槽に抜き出されて混合され、各培養
槽に還流されるため、各培養槽の培養液相互の混合程度
を同一程度とすることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る複合培養装置の一例
を図1に示す。図1に示す複合培養装置は、二槽の培養
槽10a,10bと、一槽の混合槽30とから構成され
ている。この培養槽10a,10bには、異なる種類の
微生物や細胞が培養される所定量の培養液が貯留された
筒状の容器12,12が、培養液を攪拌する攪拌装置1
4,14及び培養液の温度を加温するヒータ(図示せ
ず)等を制御する制御装置16,16上に載置されてい
る。かかる容器12,12に貯留された培養液には、所
定のpH値に保持されるように、pHコントロール装置1
8,18によってアルカリ液が滴下され、且つ流量調節
計20,20によって調整された窒素ガスがフィルター
21,21を通過して吹き込まれる。
【0009】更に、容器12,12に貯留された培養液
の一定量は、循環ポンプ23によって濾過装置としての
精密濾過膜モジュール22を経由して循環している。こ
の精密濾過膜モジュール22は、フィルターとしてポリ
オレフィン系合成高分子から成る複数本の多孔中空繊維
が集束されて成る束状体がケーシング内に収容されてい
るものである。多孔中空繊維の微細孔は、培養槽10
a、10bで培養されている微生物や細胞が通過できな
い孔径であり、多孔中空繊維の内側を微生物や細胞を含
む培養液が通液され、微生物や細胞の代謝物を含む培養
液(以下、単に培養液と称することがある)のみが微細
孔を通過して多孔中空繊維の外側に濾出される。
【0010】かかる精密濾過膜モジュール22の多孔中
空繊維の外側に濾出された培養液の所定量は、抜出用ポ
ンプ24,24によって混合槽30に抜き出される。混
合槽30は、筒状の容器32が、培養液を攪拌する攪拌
装置34及び培養液の温度を加温するヒータ(図示せ
ず)等を制御する制御装置36上に載置されている。こ
の混合槽30では、培養槽10a,10bの各々から抜
き出された培養液を混合し、均一組成とした培養液を培
養槽10a,10bに還流する。かかる培養液の還流
は、液面計40,40によって培養槽10a,10bの
培養液レベルを一定に保持するように、還流ポンプ3
8,38によって行った。
【0011】ここで、図1に示す培養槽10a,10b
及び混合槽30を完全混合槽とすると共に、各槽の培養
液の容量を700ml、精密濾過膜モジュール22,2
2の各々からの培養液の抜出量を350ml(混合槽3
0から培養槽10a,10bへの各々の培養液の還流
量)を350mlとし、各槽の応答特性を計算した結果
を図2(a)に示す。図2(a)は、培養槽10aにト
レーサを投入した場合、各槽でのトレーサ濃度の経時変
化を示すグラフであり、約10時間程度で各槽が平均化
される。更に、図2(b)は、図1に示す培養槽10a
にトレーサとしてグルコースを投入した場合、各槽での
グルコース濃度の経時変化を実測した結果を示すグラフ
であり、図2(a)に示す計算値と略一致していた。
【0012】かかる図2(a)(b)は、培養槽10a
にトレーサを添加した場合、各槽のトレーサ濃度の経時
変化を示したものであるが、図3(a)には、混合槽3
0にトレーサを投入した場合について、各槽でのトレー
サの濃度変化を計算した結果を示すグラフである。図3
(a)は、図2(a)での前提と同一条件、すなわち各
槽は完全混合槽であり、各槽の培養液量は等しく、精密
濾過膜モジュール22,22の各々からの培養液の抜出
量(混合槽30から培養槽10a,10bへの各々の培
養液の還流量)も等しいとして計算したものである。図
3(a)から明らかな様に、培養槽10a,10bのト
レーサ濃度の経時変化は互いに等しい。このことから、
図1に示す複合培養装置では、混合槽30に所定成分を
添加することによって、培養槽10a,10bの培養液
の成分調整を容易に行うことができることが判る。更
に、図3(a)の培養槽10a,10bの培養液量をそ
のままにして、混合槽30の培養液量を変更した場合、
各槽のトレーサ濃度の経時変化を計算した結果を図3
(b)及び図3(c)に示す。図3(b)は、混合槽3
0の培養液量を二倍にした場合(培養槽10a,10
b:混合槽30=1:2)であり、図3(c)は、混合
槽30の培養液量を半分にした場合(培養槽10a,1
0b:混合槽30=1:0.5)である。図3(b)
(c)から明らかな様に、混合槽30の培養液量を調整
することによって、各槽のトレーサ濃度の経時変化を変
更することができる。つまり、混合槽30の培養液量を
増加すると、各槽のトレーサ濃度が平均化されるに要す
る時間が長くなる。一方、混合槽30の培養液量を減少
すると、各槽のトレーサ濃度が平均化されるに要する時
間が短くなる。このことから、図1に示す複合培養装置
では、混合槽30に貯留する培養液の液量を変更するこ
とによって、培養槽10a,10bに設けられている精
密濾過膜モジュール22の濾過流速を可及的に一定に保
持しつつ、各槽に貯留されている培養液相互の混合程度
を変更できる。
【0013】次に、図1に示す複合培養装置を用い、炭
素源としてキシロースとグルコースとを用いた培養液を
用い、キシロースから乳酸を高濃度に生産する菌株とし
てのL.vaccinostercusを培養槽10aで培養し、グルコ
ースから乳酸を高濃度に生産する菌株としてのE.cassel
iflavusを培養槽10bで培養した。培養槽10aにお
ける培養液の組成の経時変化を図4(a)に示し、培養
槽10bにおける培養液の組成の経時変化を図4(b)
に示す。図4(a)(b)の濁度は、培養槽10a,1
0bで培養されている微生物の多少を示し、濁度が高い
程、微生物量が多いことを示す。かかる図4(a)
(b)に示す炭素源としてのグルコース及びキシロース
について、各槽の経時変化をまとめた結果を図5(a)
(b)に示す。更に、図4(a)(b)に示す乳酸及び
酢酸について、各槽の経時変化をまとめた結果を図6
(a)(b)に示す。かかる図5及び図6から、L.vacc
inostercusは、E.casseliflavusに比較して、キシロー
スを多く消費して酢酸を多く生産すること、及びE.cass
eliflavusは、L.vaccinostercusに比較して、グルコー
スを多く消費して乳酸を多く生産することが判る。この
様に、L.vaccinostercusとE.casseliflavusとを単一の
培養槽で混合培養した場合、解析することが極めて困難
であった、L.vaccinostercusとE.casseliflavusとの各
々のキシロースとグルコースとの各消費に対する寄与
率、及び乳酸と酢酸との生産に対する寄与率等を解析で
きる。
【0014】図1〜図6においては、二槽の培養槽10
a,10bと一槽の混合槽30とが組み合わされて成る
複合培養装置について説明したが、図7には、三槽の培
養槽10a,10b,10cと一槽の混合槽30とが組
み合わされて成る複合培養装置を示す。図7において、
図1に示す複合培養装置と相違する部分は、培養槽10
cを付加した点である。培養槽10cは、培養槽10
a,10bと同様に、微生物や細胞が培養される所定量
の培養液が貯留された筒状の容器12が、培養液を攪拌
する攪拌装置14及び培養液の温度を加温するヒータ
(図示せず)等を制御する制御装置16上に載置されて
いる。かかる容器12に貯留された培養液には、所定の
pH値に保持されるように、pHコントロール装置18によ
ってアルカリ液が滴下され、且つ流量調節計20によっ
て調整された窒素ガスがフィルター21を通過して吹き
込まれる。更に、容器12に貯留された培養液の一定量
は、循環ポンプ23によって濾過装置としての精密濾過
膜モジュール22を経由して循環している。かかる精密
濾過膜モジュール22で濾出された培養液の所定量は、
抜出用ポンプ24によって混合槽30に抜き出される。
また、培養槽10a,10b,10cから抜き出され混
合槽30で混合された培養液は、液面計40,40,4
0によって培養槽10a,10b,10cの各々の培養
液レベルを一定に保持するように、還流ポンプ38,3
8,38によって培養槽10a,10b,10cの各々
に還流されている。尚、図7には、図1に示す複合培養
装置と同一部材を用いている部材は、図1と同一番号を
付して詳細な説明を省略する。
【0015】ここで、図7に示す培養槽10a,10
b,10c及び混合槽30を完全混合槽とすると共に、
各槽の培養液の容量を700ml、精密濾過膜モジュー
ル22,22,22の各々からの培養液の抜出量を35
0ml(混合槽30から培養槽10a,10b,10c
への各々の培養液の還流量)を350mlとし、各槽の
応答特性を計算した結果を図8(a)に示す。図8
(a)は、培養槽10aにトレーサを投入した場合、各
槽でのトレーサ濃度の経時変化を示すグラフであり、図
1に示す二槽の培養槽10a,10bが設けられた図1
に示す複合培養装置と同様に、約10時間程度で各槽が
平均化される。更に、図8(b)は、図7に示す培養槽
10aにトレーサとしてグルコースを投入した場合、各
槽でのグルコース濃度の経時変化を実測した結果を示す
グラフであり、図8(a)に示す計算値と略一致してい
た。
【0016】かかる図8(a)(b)は、培養槽10a
にトレーサを添加した場合、各槽のトレーサ濃度の経時
変化を示したものであるが、図9(a)には、混合槽3
0にトレーサを投入した場合について、各槽でのトレー
サの濃度変化を計算した結果を示すグラフである。図9
(a)は、図8(a)での前提と同一条件、すなわち各
槽は完全混合槽であり、各槽の培養液量は等しく、精密
濾過膜モジュール22,22,22の各々からの培養液
の抜出量(混合槽30から培養槽10a,10b,10
cへの各々の培養液の還流量)も等しいとして計算した
ものである。図9(a)から明らかな様に、培養槽10
a,10b,10cのトレーサ濃度の経時変化は互いに
等しい。このことから、図7に示す複合培養装置では、
図1に示す複合培養装置と同様に、混合槽30に所定成
分を添加することによって、培養槽10a,10b,1
0cの培養液の成分調整を容易に行うことができること
が判る。
【0017】更に、図9(a)の培養槽10a,10
b,10cの培養液量をそのままにして、混合槽30の
培養液量を変更した場合、各槽のトレーサ濃度の経時変
化を計算した結果を図9(b)及び図9(c)に示す。
図9(b)は、混合槽30の培養液量を二倍にした場合
(培養槽10a,10b,10c:混合槽30=1:
2)であり、図9(c)は、混合槽30の培養液量を半
分にした場合(培養槽10a,10b,10c:混合槽
30=1:0.5)である。図9(b)(c)から明ら
かな様に、混合槽30の培養液量を調整することによっ
て、各槽のトレーサ濃度の経時変化を変更することがで
きる。つまり、混合槽30の培養液量を増加すると、各
槽のトレーサ濃度が平均化されるに要する時間が長くな
る。一方、混合槽30の培養液量を減少すると、各槽の
トレーサ濃度が平均化されるに要する時間が短くなる。
このことから、図7に示す複合培養装置では、図1に示
す複合培養装置と同様に、混合槽30に貯留する培養液
の液量を変更することによって、培養槽10a,10
b,10cに設けられている精密濾過膜モジュール22
の濾過流速を可及的に一定に保持しつつ、各槽に貯留さ
れている培養液の均一化速度を変更できる。
【0018】この様に、図1に示す複合培養装置と図7
に示す複合培養装置とについて、構成する各槽の応答特
性を比較すると、培養槽が増加しても各槽の応答特性は
略同一である。したがって、培養槽を三槽以上として
も、各培養槽からの培養液の一部が混合槽30に抜き出
されて混合され、各培養槽に還流されるため、各培養槽
の培養液相互の混合程度を同一程度とすることができ
る。このため、従来の図11に示す複合培養装置では困
難であった、三種以上の微生物や細胞について、互いの
代謝物による影響等について解析可能となった。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る複合培養装置によれば、共
生する複数種の微生物や細胞について、互いの代謝物に
よる影響等について解析できる。その結果、資源のリサ
イクル等に複数種の微生物や細胞を活用する場合、用い
る複数種の微生物や細胞について、互いの代謝物による
影響等について解析し、所期の目的に適合するように培
養雰囲気等の条件を定めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合培養装置の一例を示す概略図
である。
【図2】図1に示す複合培養装置を構成する各槽の応答
特性を示すグラフである。
【図3】図1に示す複合培養装置を構成する各槽の応答
特性を示す他のグラフである。
【図4】図1に示す複合培養装置を用いて二種の微生物
を培養した結果を示すグラフである。
【図5】図1に示す複合培養装置を用いて二種の微生物
を培養した結果を解析した結果を示すグラフである。
【図6】図1に示す複合培養装置を用いて二種の微生物
を培養した結果を解析した結果を示す他のグラフであ
る。
【図7】本発明に係る複合培養装置の他の例を示す概略
図である。
【図8】図7に示す複合培養装置を構成する各槽の応答
特性を示すグラフである。
【図9】図7に示す複合培養装置を構成する各槽の応答
特性を示す他のグラフである。
【図10】二種の微生物を一槽の培養槽で培養した結果
を示すグラフである。
【図11】従来の複合培養装置を示す概略図である。
【符号の説明】
10a,10b,10c 培養槽 12,32 容器 14,34 攪拌装置 16 制御装置 18 pHコントロール装置 22 精密濾過膜モジュール(濾過装置) 23 循環ポンプ 24 抜出用ポンプ 30 混合槽 38 還流ポンプ 40 液面計

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数槽の培養槽の各々で培養される微生
    物や細胞が互いに異なる複合培養装置において、 該培養槽の各々に設けられ、前記微生物や細胞の代謝物
    を含む培養液のみが通過するフィルターを具備する濾過
    装置と、 前記濾過装置のフィルターを通過した培養液の一部を抜
    き出す抜出手段と、前記複数槽の培養槽の各々から抜き
    出した培養液を集めて混合する一槽の混合槽と、前記培
    養槽の各培養液量が一定量となるように、前記混合槽で
    混合された培養液を各培養槽に還流する還流手段とが設
    けられていることを特徴とする複合培養装置。
  2. 【請求項2】 濾過装置のフィルターが、複数本の多孔
    中空繊維から成る請求項1記載の複合培養装置。
  3. 【請求項3】 培養槽が、三槽以上設けられている請求
    項1又は請求項2記載の複合培養装置。
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