JP2002084175A - 電子制御装置及びソレノイド駆動装置 - Google Patents

電子制御装置及びソレノイド駆動装置

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JP2002084175A
JP2002084175A JP2001072142A JP2001072142A JP2002084175A JP 2002084175 A JP2002084175 A JP 2002084175A JP 2001072142 A JP2001072142 A JP 2001072142A JP 2001072142 A JP2001072142 A JP 2001072142A JP 2002084175 A JP2002084175 A JP 2002084175A
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drive
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Atsushi Yamada
篤志 山田
Toru Itabashi
板橋  徹
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のソレノイドへの通電電流を同時に制御
する際の、ノイズレベルと電源電圧変動とを抑制する。 【解決手段】 複数のソレノイドLへの通電電流を制御
する電子制御装置1は、ソレノイド通電用のFET12
と、三角波STとマイコン10からの信号SDに応じた
電圧Vfdとを大小比較して、FET12のゲートへ駆
動信号SGを供給する比較器26とを有した駆動回路2
を、駆動対象のソレノイドL1,L2毎に夫々備えてい
る。そして、両駆動回路2の比較器26には、共通の三
角波発生回路24で生成される三角波STが供給される
が、一方の駆動回路2(2−2)の比較器26には、三
角波発生回路24からの三角波STが遅延回路3で1/
2周期分だけ遅延されて入力される。よって、各FET
12への駆動信号SGの位相がほぼ180度ずれたもの
となり、ノイズレベルや電源電圧変動が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のソレノイド
への通電電流を制御する電子制御装置と、その電子制御
装置に用いられるソレノイド駆動装置とに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば車両の自動変速機(オ
ートマチックトランスミッション)を制御する電子制御
装置では、自動変速機の油圧経路に設けられた複数の各
ソレノイドへの通電電流を夫々制御して、自動変速機の
減速比などを詳細に制御するようにしている。
【0003】ここで、このような電子制御装置の従来の
構成例について、図7を用い具体的に説明する。尚、図
7は、駆動対象のソレノイドLが2個である場合を示し
ている。図7に示すように、複数のソレノイドLへの通
電電流を制御する電子制御装置100は、マイコン(マ
イクロコンピュータ)10を備えると共に、そのマイコ
ン10からの信号に応じて動作する電流制御タイプの駆
動回路102を、駆動対象の各ソレノイドL毎に夫々備
えている。
【0004】尚、図7に例示する駆動回路102は、駆
動対象のソレノイドLへと電流を流し出すハイサイド駆
動タイプのものである。一方、以下の説明において、各
ソレノイドLを夫々区別する場合には、それらの符号と
して「L1」,「L2」を用い、また、ソレノイドL1
に対応する駆動回路102と、ソレノイドL2に対応す
る駆動回路102とを、夫々区別する場合には、それら
の符号として「102−1」,「102−2」を用い
る。
【0005】各駆動回路102は、ソースが電源電圧
(この例では車両のバッテリ電圧VB)に接続され、ド
レインが駆動対象のソレノイドLの一端に接続される出
力トランジスタとしてのPチャネルMOSFET(以下
単に、FETという)12と、ソレノイドLのFET1
2側とは反対側の端部と接地電位との間に接続された電
流検出用抵抗14と、その電流検出用抵抗14の両端に
生じる電位差を増幅し、更に平滑することにより、ソレ
ノイドLに実際に流れている電流値を滑らかに表す電圧
信号Viを出力する電流検出回路16と、アノードが接
地電位に接続され、カソードがFET12のドレインに
接続されたフライバック電圧吸収用のダイオード18と
を備えている。
【0006】また、各駆動回路102は、マイコン10
から出力されるデューティ信号SDを入力して、そのデ
ューティ信号SDのデューティ比に比例した電圧を出力
するデューティ(DUYT)/電圧変換回路20と、そのデ
ューティ/電圧変換回路20から出力される電圧を、電
流検出回路16の出力Viに応じて補正して出力する電
流フィードバック(F/B)回路22とを備えている。
【0007】尚、電流フィードバック回路22は、デュ
ーティ/電圧変換回路20から出力される電圧を非反転
入力とし、電流検出回路16の出力Viを反転入力とし
た差動増幅回路からなり、Viの電圧値が高くなるほ
ど、デューティ/電圧変換回路20の出力を、より低い
電圧に補正して出力する。
【0008】そして更に、各駆動回路102は、一定周
波数の三角波STを発生して出力する三角波発生回路2
4と、その三角波発生回路24で発生される三角波ST
が反転入力端子(−端子)に入力されると共に、電流フ
ィードバック回路22の出力電圧Vfbが非反転入力端
子(+端子)に入力されて、反転入力端子の電圧(即ち
三角波STの電圧)よりも非反転入力端子の電圧(即ち
電流フィードバック回路22の出力電圧Vfb)の方が
大きい時にハイレベルの信号を、そうでない時にロウレ
ベルの信号を出力する比較器26(図8の(A)及び
(B)参照)と、比較器26の出力がハイレベルの時
に、FET12の制御端子としてのゲートに該FET1
2をオンさせることが可能なアクティブレベルの電圧
(例えば接地電位である0V)を出力し、逆に、比較器
26の出力がロウレベルの時には、FET12のゲート
に該FET12をオフさせることが可能なパッシブレベ
ルの電圧(この例ではバッテリ電圧VB)を印加する駆
動用バッファ28とを備えている。
【0009】このような駆動回路102においては、図
8の(A)〜(D)に示すように、比較器26の出力を
論理反転させた信号が、駆動用バッファ28を介してF
ET12のゲートへ、該FET12をオン/オフさせる
ための駆動信号SGとして供給される。そして、FET
12は、その駆動信号SGがアクティブレベルとしての
ロウレベルの時(換言すれば、比較器26の出力がアク
ティブレベルとしてのハイレベルの時)にオンして、駆
動対象のソレノイドLに電流(通電電流)Iを流すこと
となるが、その駆動信号SGは、三角波発生回路24で
発生される三角波STと同じ周波数で、且つ、電流フィ
ードバック回路22の出力電圧Vfbに応じたデューテ
ィ比の信号となる。つまり、前述した比較器26の機能
により、電流フィードバック回路22の出力電圧Vfb
が大きくなるほど、比較器26から駆動用バッファ28
を介してFET12のゲートへ供給される駆動信号SG
のデューティ比(信号1周期当たりのアクティブレベル
時間の割合)が大きくなるからである。
【0010】そして更に、駆動回路102では、デュー
ティ(DUYT)/電圧変換回路20が、マイコン10から
のデューティ信号SDのデューティ比に比例した電圧を
出力すると共に、電流検出回路16が、駆動対象のソレ
ノイドLに実際に流れている電流値に応じた電圧信号V
iを出力し、電流フィードバック回路22が、デューテ
ィ/電圧変換回路20の出力電圧を、電流検出回路16
の出力Viに応じて前述の如く補正して、比較器26の
非反転入力端子へ出力するようにしている。
【0011】このため、比較器26の非反転入力端子に
入力される電圧は、マイコン10からデューティ/電圧
変換回路20に入力される指令信号としてのデューティ
信号SDのデューティ比に応じた電圧となり、その結
果、FET12のゲートへの駆動信号SGは、上記三角
波STに同期すると共に該三角波STと同じ周波数で、
且つ、マイコン10からのデューティ信号SDのデュー
ティ比に応じたデューティ比の信号となる。そして、図
7の電子制御装置100では、マイコン10が、車両の
運転状態を表す各種センサ信号(図示省略)等に基づい
て、駆動対象のソレノイドLに流すべき目標通電電流を
算出し、その目標通電電流に応じたデューティ比のデュ
ーティ信号SDを駆動回路102に出力すれば、その駆
動回路102にて、駆動対象のソレノイドLに実際に流
れる電流Iが上記目標通電電流となるように、FET1
2への駆動信号SGのデューティ比が調節されることと
なる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
電子制御装置100において、各駆動回路102の三角
波発生回路24としては、同じ回路構成のものが用いら
れると共に、その各三角波発生回路24は、電子制御装
置100に電源が投入された時点から動作を開始して、
内部のコンデンサや抵抗からなる発振用素子の定数によ
って決まる一定周波数の三角波を発生することとなる。
【0013】このため、各駆動回路102毎の三角波発
生回路24で夫々発生される各三角波の位相が互いに同
じになり易く、その結果、以下のような問題が生じる。
まず、各駆動回路102毎の三角波発生回路24で夫々
発生される各三角波の位相が同じになると、各FET1
2に夫々供給される各駆動信号SGの位相が同じになり
易くなる。
【0014】そして、各駆動信号SGの位相が同じにな
ると、各FET12のオン/オフタイミング(特にオン
のタイミング)が同じになって、その各FET12のス
イッチング動作に伴い発生するノイズのレベルが増大し
てしまう。また更に、各ソレノイドLへの通電開始が同
時に行われることとなるため、瞬時の総消費電流が大き
くなり、その結果、電源電圧の変動を招いてしまうこと
となる。
【0015】例えば、図8の(A)〜(C)が、ソレノ
イドL1に対応して設けられた駆動回路102−1の動
作状態を表すと共に、図8の(D)が、その駆動回路1
02−1によってソレノイドL1へ流される電流I1を
表し、更に、図8の(E)が、他方の駆動回路102−
2によってソレノイドL2へ流される電流I2を表して
いるとすると、図8(F)に示すように、2つのソレノ
イドL1,L2に流れる総電流(=I1+I2)のピー
ク値が、各ソレノイドL1,L2毎の電流I1,I2の
ピーク値のほぼ2倍となってしまう。
【0016】このため、ノイズレベルや電源電圧(この
例ではバッテリ電圧VB)の変動が大きくなってしま
い、当該電子制御装置100自身や、車両に搭載された
他の電子機器に悪影響を与える可能性が大きくなってし
まう。一方、上記では、各駆動回路102毎に三角波発
生回路24を夫々設けた場合について述べたが、複数の
ソレノイドLを駆動する場合、1つの三角波発生回路2
4を各駆動回路102で共用することにより、回路の小
型化や低コスト化を図ることも考えられる。具体的に説
明すると、図7の電子制御装置100において、例え
ば、駆動回路102−1側の三角波発生回路24を削除
すると共に、駆動回路102−2側の三角波発生回路2
4で発生される三角波STを、駆動回路102−1側の
比較器26の反転入力端子にも入力するように構成すれ
ば良い。
【0017】しかしながら、このように各駆動回路10
2で1つの三角波発生回路24を共用する構成を採った
場合には、各駆動回路102の比較器26に入力される
各三角波の位相が必ず同じになるため、前述した問題が
一層発生し易くなる。本発明は、こうした問題に鑑みな
されたものであり、複数のソレノイドへの通電電流を同
時に制御する際の、ノイズレベル及び電源電圧変動を抑
制することが可能な電子制御装置と、その電子制御装置
を構成するのに好適なソレノイド駆動装置とを、提供す
ることを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1に記載の電子制御装
置は、制御端子に供給される駆動信号に応じてオンする
ことによりソレノイドへ電流を流す出力トランジスタ
を、駆動対象の複数の各ソレノイド毎に夫々備えてい
る。
【0019】そして、この電子制御装置は、上記各出力
トランジスタの制御端子へ、デューティ比を制御した駆
動信号を夫々供給することにより、駆動対象の各ソレノ
イドへの通電電流を制御するが、特に、上記複数の出力
トランジスタのうちの少なくとも1つの出力トランジス
タの制御端子へは、他の出力トランジスタの制御端子に
供給する駆動信号とは位相がずれた駆動信号を供給する
ようになっている。
【0020】このため、請求項1の電子制御装置によれ
ば、各出力トランジスタへの駆動信号の位相が全て同じ
にならず、少なくとも1つの出力トランジスタは、他の
出力トランジスタとは異なったタイミングでオン/オフ
することとなる。よって、この電子制御装置によれば、
複数のソレノイドへの通電電流を同時に制御する際にお
いて、各出力トランジスタのスイッチング動作に伴い発
生するノイズのトータルレベルと電源電圧の変動とを、
抑制することができる。
【0021】尚、駆動対象のソレノイドが3個以上であ
る場合には、各出力トランジスタへの駆動信号の位相
が、全て互いにずれるように構成するのが望ましい。つ
まり、各出力トランジスタを、位相が互いにずれた駆動
信号でオン/オフさせるのである。
【0022】また例えば、駆動対象のソレノイドが2個
である場合には、2つの出力トランジスタへの各駆動信
号の位相が夫々180度ずつずれるようにし、駆動対象
のソレノイドが3個である場合には、3つの出力トラン
ジスタへの各駆動信号の位相が夫々120度ずつずれる
ようにし、駆動対象のソレノイドが4個である場合に
は、4つの出力トランジスタへの各駆動信号の位相が夫
々90度ずつずれるようにすれば良い。つまり、駆動対
象のソレノイド及び出力トランジスタの数がn個(但
し、nは2以上の整数)とすると、n個の出力トランジ
スタへの各駆動信号の位相が夫々「(360÷n)度」
ずつずれるように構成すれば、より効果的である。
【0023】ところで、上記請求項1の電子制御装置
は、例えば請求項2に記載の如く構成することができ
る。即ち、まず、請求項2の電子制御装置は、各出力ト
ランジスタの制御端子へ駆動信号を供給する手段とし
て、その各出力トランジスタ毎に夫々設けられた駆動信
号生成手段を備えている。そして、その各駆動信号生成
手段は、基準信号発生源から出力される所定周波数の基
準信号を受けて、該基準信号に同期した所定デューティ
比の駆動信号を生成し、その生成した駆動信号を自己に
対応する出力トランジスタの制御端子へ出力する。
【0024】そして特に、この請求項2の電子制御装置
では、上記複数の駆動信号生成手段のうちの少なくとも
1つと前記基準信号発生源との間の信号経路に、その基
準信号発生源から出力される基準信号の位相をずらして
前記駆動信号生成手段に供給することにより、その駆動
信号生成手段に、他の駆動信号生成手段へ供給される基
準信号とは位相がずれた基準信号が供給されるようにす
る位相変更手段が設けられている。
【0025】このような請求項2の電子制御装置では、
複数の駆動信号生成手段のうちの少なくとも1つ(以
下、特定の駆動信号生成手段という)には、他の駆動信
号生成手段へ供給される基準信号とは位相がずれた基準
信号が供給されるため、その特定の駆動信号生成手段に
対応する出力トランジスタへの駆動信号は、他の出力ト
ランジスタへの駆動信号とは確実に位相がずれたものと
なる。
【0026】そして、この請求項2の電子制御装置によ
れば、各出力トランジスタへの駆動信号の位相が全て同
じにならないようにするために、ソフトウエア的な対策
を施す必要がなく、前述した請求項1の電子制御装置に
よる効果を非常に簡単に得ることができる。
【0027】尚、請求項2の電子制御装置において、出
力トランジスタが3以上のm個(但し、mは整数)であ
る場合には、少なくとも(m−1)個の各駆動信号生成
手段に対して位相変更手段を夫々設け、全ての各駆動信
号生成手段に供給される基準信号の位相が、全て互いに
ずれるように構成するのが望ましい。つまり、全ての出
力トランジスタの各々を、位相が互いにずれた駆動信号
でオン/オフさせることができるからである。
【0028】また、請求項2の電子制御装置において、
位相変更手段としては、請求項3に記載の如く、基準信
号発生源から出力される基準信号を遅延させて駆動信号
生成手段に供給する遅延回路を用いることができる。そ
して、このような遅延回路を用いれば、位相変更手段を
簡単に構成でき有利である。
【0029】一方、上記請求項1の電子制御装置は、例
えば請求項4に記載の如く構成することもできる。即
ち、まず、請求項4の電子制御装置は、各出力トランジ
スタの制御端子へ駆動信号を供給する手段として、その
各出力トランジスタ毎に夫々設けられた駆動信号生成手
段を備えている。そして、その各駆動信号生成手段は、
互いに同調して所定デューティ比の駆動信号を生成し、
その生成した駆動信号を自己に対応する出力トランジス
タの制御端子へ出力する。
【0030】このため、各駆動信号生成手段から夫々出
力される駆動信号は、互いに同調したものとなり、各駆
動信号のアクティブレベル(即ち、出力トランジスタを
オンさせる方のレベル)への変化タイミングは、ほぼ同
時となる。そこで特に、この請求項4の電子制御装置で
は、上記複数の駆動信号生成手段のうちの少なくとも1
つと出力トランジスタの制御端子との間の信号経路に、
その駆動信号生成手段から出力される駆動信号の位相を
ずらして前記出力トランジスタの制御端子に供給するこ
とにより、その出力トランジスタの制御端子に、他の出
力トランジスタの制御端子へ供給される駆動信号とは位
相がずれた駆動信号が供給されるようにする位相変更手
段を設けている。
【0031】そして、この請求項4の電子制御装置によ
っても、各出力トランジスタへの駆動信号の位相をずら
すことを、ソフトウエア的な対策を一切を施すことなく
実現することができ、前述した請求項1の電子制御装置
による効果を簡単に達成することができる。
【0032】尚、請求項4の電子制御装置において、出
力トランジスタが3以上のm個(但し、mは整数)であ
る場合には、少なくとも(m−1)個の各駆動信号生成
手段に対して位相変更手段を夫々設け、全ての各出力ト
ランジスタに供給される駆動信号の位相が、全て互いに
ずれるように構成するのが望ましい。
【0033】また、請求項4の電子制御装置において、
位相変更手段としては、請求項5に記載の如く、駆動信
号生成手段から出力される駆動信号を遅延させて出力ト
ランジスタの制御端子に供給する遅延回路を用いること
ができる。そして、このような遅延回路を用いれば、位
相変更手段を簡単に構成でき有利である。
【0034】次に、請求項6に記載の本発明のソレノイ
ド駆動装置は、複数の各ソレノイドへの通電電流を制御
する電子制御装置に用いられるものであり、制御端子に
供給される駆動信号に応じてオンすることによりソレノ
イドへ電流を流す出力トランジスタと、電圧発生手段及
び比較手段とを有した駆動回路を、駆動対象の複数の各
ソレノイド毎に夫々備えている。
【0035】そして、その各駆動回路においては、電圧
発生手段が、外部から供給される指令信号に応じた電圧
を、比較手段の第2入力端子に出力する。また、比較手
段の第1入力端子には、三角波発生源から出力される所
定周波数の三角波が入力される。そして、比較手段は、
上記第1入力端子の入力レベル(即ち、上記三角波の電
圧)と上記第2入力端子の入力レベル(即ち、上記電圧
発生手段の出力電圧)とを大小比較することにより、上
記三角波と同じ周波数で且つ電圧発生手段の出力電圧に
応じたデューティ比の駆動信号を生成して、その駆動信
号を上記出力トランジスタの制御端子に供給する。より
具体的に説明すると、比較手段は、第1入力端子の入力
レベルよりも第2入力端子の入力レベルの方が大きい時
に、ハイレベルとロウレベルとのうちの一方である第1
レベルの信号を出力し、そうでない時に、ハイレベルと
ロウレベルとのうちの他方である第2レベルの信号を出
力する。そして、このように出力する信号を、駆動信号
として出力トランジスタの制御端子に供給する。
【0036】このため、請求項6のソレノイド駆動装置
によれば、外部のマイコン等から各駆動回路の電圧発生
手段に供給する指令信号により、その各駆動回路の出力
トランジスタに対する駆動信号のデューティ比を調節す
ることができ、延いては、その各駆動回路に夫々対応し
たソレノイドへの通電電流を制御することができる。
【0037】ここで特に、請求項6のソレノイド駆動装
置では、上記複数の駆動回路のうちの少なくとも1つの
駆動回路における比較手段の第1入力端子と前記三角波
発生源との間の信号経路に、その三角波発生源から出力
される三角波の位相をずらして前記比較手段の第1入力
端子に供給することにより、その比較手段の第1入力端
子に、他の駆動回路の比較手段の第1入力端子へ入力さ
れる三角波とは位相がずれた三角波が供給されるように
する三角波位相変更手段が設けられている。
【0038】このような請求項6のソレノイド駆動装置
において、複数の駆動回路のうちの少なくとも1つの駆
動回路(以下、特定の駆動回路という)における比較手
段の第1入力端子には、他の駆動回路の比較手段の第1
入力端子へ入力される三角波とは位相がずれた三角波が
供給されるため、その特定の駆動回路の出力トランジス
タに供給される駆動信号は、他の駆動回路の出力トラン
ジスタに供給される駆動信号とは確実に位相がずれたも
のとなる。
【0039】よって、請求項6のソレノイド駆動装置に
よれば、各出力トランジスタへの駆動信号の位相が全て
同じにならず、少なくとも1つの出力トランジスタは、
確実に他の出力トランジスタとは異なったタイミングで
オン/オフすることとなる。従って、このソレノイド駆
動装置を電子制御装置に用いれば、複数のソレノイドへ
の通電電流を同時に制御する際において、各出力トラン
ジスタのスイッチング動作に伴い発生するノイズのトー
タルレベルと電源電圧の変動とを、抑制することができ
る。
【0040】尚、請求項6のソレノイド駆動装置におい
て、駆動回路が3以上のm個(但し、mは整数)である
場合には、少なくとも(m−1)個の各駆動回路に三角
波位相変更手段を設けて、全ての各駆動回路の比較手段
の第1入力端子へ入力される三角波の位相が、全て互い
にずれるように構成するのが望ましい。つまり、全ての
出力トランジスタの各々を、位相が互いにずれた駆動信
号でオン/オフさせることができるからである。
【0041】また例えば、駆動回路が2個である場合に
は、各駆動回路の比較手段への三角波の位相が夫々18
0度ずつずれるように、駆動回路が3個である場合に
は、各駆動回路の比較手段への三角波の位相が夫々12
0度ずつずれるように、駆動回路が4個である場合に
は、各駆動回路の比較手段への三角波の位相が夫々90
度ずつずれるように、三角波位相変更手段を設ければ良
い。つまり、駆動回路の数がn個(但し、nは2以上の
整数)とすると、n個の比較手段への各三角波の位相が
夫々「(360÷n)度」ずつずれるように構成すれ
ば、より効果的である。
【0042】一方、請求項6のソレノイド駆動装置にお
いて、三角波位相変更手段としては、請求項7に記載の
如く、三角波発生源から出力される三角波を遅延させて
比較手段の第1入力端子に供給する遅延回路を用いるこ
とができる。そして、遅延回路を用いれば、三角波位相
変更手段を簡単に構成することができる。
【0043】また、上記請求項6,7のソレノイド駆動
装置において、各駆動回路の比較手段に三角波を供給す
る三角波発生源は、各駆動回路毎に夫々設けるようにし
ても良いが、請求項8に記載の如く、三角波発生源を、
複数の各駆動回路に共通の1つの三角波発生回路とすれ
ば、特に大きな効果が得られる。
【0044】即ち、1つの三角波発生回路から出力され
る三角波を各駆動回路の比較手段の第1入力端子へ供給
するように構成することにより、当該ソレノイド駆動装
置の小型化及び低コスト化を図ることができ、しかも、
上記三角波位相変更手段の作用により、各駆動回路の比
較手段に入力される各三角波の位相が全て同じにならな
いため、複数のソレノイドへの通電電流を同時に制御す
る際のノイズレベル及び電源電圧変動を抑制することが
できるからである。
【0045】そして、このことから、上記請求項8のソ
レノイド駆動装置において、請求項9に記載の如く、少
なくとも、複数の各駆動回路に共通の前記1つの三角波
発生回路と、複数の駆動回路の電圧発生手段及び比較手
段と、前記三角波位相変更手段とを、1個の半導体集積
回路内に形成すれば、半導体のチップ面積が小さく、且
つ、ノイズレベル及び電源電圧変動を抑制可能なソレノ
イド駆動装置を得ることができる。
【0046】次に、請求項10に記載のソレノイド駆動
装置は、請求項6のソレノイド駆動装置と同様の、出力
トランジスタと電圧発生手段と比較手段とを有した駆動
回路を、駆動対象の複数の各ソレノイド毎に夫々備えて
いる。このため、請求項10のソレノイド駆動装置によ
っても、外部のマイコン等から各駆動回路の電圧発生手
段に供給する指令信号により、その各駆動回路の出力ト
ランジスタに対する駆動信号のデューティ比を調節する
ことができ、延いては、その各駆動回路に夫々対応した
ソレノイドへの通電電流を制御することができる。
【0047】ここで特に、請求項10のソレノイド駆動
装置では、上記複数の駆動回路のうちの少なくとも1つ
の駆動回路における比較手段と出力トランジスタの制御
端子との間の信号経路に、その比較手段から出力される
駆動信号の位相をずらして前記出力トランジスタの制御
端子に供給することにより、その出力トランジスタの制
御端子に、他の駆動回路の出力トランジスタの制御端子
へ供給される駆動信号とは位相がずれた駆動信号が供給
されるようにする駆動信号位相変更手段が設けられてい
る。
【0048】このような請求項10のソレノイド駆動装
置において、複数の駆動回路のうちの少なくとも1つの
駆動回路の出力トランジスタに供給される駆動信号は、
他の駆動回路の出力トランジスタに供給される駆動信号
とは確実に位相がずれたものとなる。
【0049】よって、この請求項10のソレノイド駆動
装置によっても、請求項6のソレノイド駆動装置と同様
に、各出力トランジスタへの駆動信号の位相が全て同じ
にならず、少なくとも1つの出力トランジスタは、確実
に他の出力トランジスタとは異なったタイミングでオン
/オフすることとなる。従って、複数のソレノイドへの
通電電流を同時に制御する際において、各出力トランジ
スタのスイッチング動作に伴い発生するノイズのトータ
ルレベルと電源電圧の変動とを、抑制することができ
る。
【0050】尚、請求項10のソレノイド駆動装置にお
いて、駆動回路が3以上のm個(但し、mは整数)であ
る場合には、少なくとも(m−1)個の各駆動回路に駆
動信号位相変更手段を設けて、全ての各駆動回路の出力
トランジスタの制御端子へ供給される駆動信号の位相
が、全て互いにずれるように構成するのが望ましい。つ
まり、全ての出力トランジスタの各々を、位相が互いに
ずれた駆動信号でオン/オフさせるのである。
【0051】また例えば、駆動回路が2個である場合に
は、各駆動回路の出力トランジスタへの駆動信号の位相
が夫々180度ずつずれるように、駆動回路が3個であ
る場合には、各駆動回路の出力トランジスタへの駆動信
号の位相が夫々120度ずつずれるように、駆動回路が
4個である場合には、各駆動回路の出力トランジスタへ
の駆動信号の位相が夫々90度ずつずれるように、駆動
信号位相変更手段を設ければ良い。つまり、駆動回路の
数がn個(但し、nは2以上の整数)とすると、n個の
出力トランジスタへの各駆動信号の位相が夫々「(36
0÷n)度」ずつずれるように構成すれば、より効果的
である。
【0052】一方、請求項10のソレノイド駆動装置に
おいて、駆動信号位相変更手段としては、請求項11に
記載の如く、比較手段から出力される駆動信号を遅延さ
せて出力トランジスタの制御端子に供給する遅延回路を
用いることができる。そして、遅延回路を用いれば、駆
動信号位相変更手段を簡単に構成することができる。
【0053】また、上記請求項10,11のソレノイド
駆動装置において、各駆動回路の比較手段に三角波を供
給する三角波発生源は、各駆動回路毎に夫々設けるよう
にしても良いが、請求項12に記載の如く、三角波発生
源を、複数の各駆動回路に共通の1つの三角波発生回路
とすれば、特に大きな効果が得られる。
【0054】即ち、1つの三角波発生回路から出力され
る三角波を各駆動回路の比較手段の第1入力端子へ供給
するように構成することにより、当該ソレノイド駆動装
置の小型化及び低コスト化を図ることができ、しかも、
上記駆動信号位相変更手段の作用により、各駆動回路の
出力トランジスタに入力される各駆動信号の位相が全て
同じにならないため、複数のソレノイドへの通電電流を
同時に制御する際のノイズレベル及び電源電圧変動を抑
制することができるからである。
【0055】そして、このことから、上記請求項12の
ソレノイド駆動装置において、請求項13に記載の如
く、少なくとも、複数の各駆動回路に共通の前記1つの
三角波発生回路と、複数の駆動回路の電圧発生手段及び
比較手段と、前記駆動信号位相変更手段とを、1個の半
導体集積回路内に形成すれば、半導体のチップ面積が小
さく、且つ、ノイズレベル及び電源電圧変動を抑制可能
なソレノイド駆動装置を得ることができる。
【0056】次に、請求項14に記載の電子制御装置
は、請求項1の電子制御装置と同様に、制御端子に供給
される駆動信号に応じてオンすることによりソレノイド
へ電流を流す出力トランジスタを、駆動対象の複数の各
ソレノイド毎に夫々備えている。
【0057】そして、この請求項14の電子制御装置に
おいても、上記各出力トランジスタの制御端子へ、デュ
ーティ比を制御した駆動信号を夫々供給することによ
り、駆動対象の各ソレノイドへの通電電流を制御する
が、特に、上記複数の出力トランジスタのうちの少なく
とも1つの出力トランジスタの制御端子へは、他の出力
トランジスタの制御端子に供給する駆動信号とはアクテ
ィブレベル(出力トランジスタをオンさせる方のレベ
ル)への変化タイミングがずれた駆動信号を供給するよ
うになっている。
【0058】よって、この請求項14の電子制御装置に
よっても、全ての出力トランジスタのオンタイミングが
重なることが回避され、複数のソレノイドへの通電電流
を同時に制御する際において、各出力トランジスタのス
イッチング動作に伴い発生するノイズのトータルレベル
と電源電圧の変動とを、抑制することができる。
【0059】尚、駆動対象のソレノイドが3個以上であ
る場合には、各出力トランジスタへの駆動信号のアクテ
ィブレベルへの変化タイミングが、全て互いにずれるよ
うに構成するのが望ましい。ところで、上記請求項14
の電子制御装置は、例えば請求項15に記載の如く構成
することができる。
【0060】即ち、まず、請求項15の電子制御装置
は、前記複数の出力トランジスタへの各駆動信号を夫々
出力するマイクロコンピュータを備えている。そして、
そのマイクロコンピュータは、各駆動信号を夫々出力す
るために該各駆動信号毎に設けられた処理であって、出
力対象の駆動信号の出力レベルを該駆動信号のデューテ
ィ比に対応するオン時間だけアクティブレベルにする出
力処理を、その出力対象の駆動信号の1周期毎に実行す
るようになっているが、特に、この電子制御装置におい
て、上記各駆動信号毎の出力処理のうちの少なくとも1
つは、他の出力処理に対して実行タイミングがずらされ
ている。
【0061】つまり、各駆動信号毎の出力処理のうちの
少なくとも1つ(以下、特定の出力処理という)の実行
タイミングが、他の出力処理の実行タイミングとは故意
にずらされているため、その特定の出力処理によって出
力される駆動信号は、他の出力処理によって出力される
駆動信号とはアクティブレベルへの変化タイミングがず
れることとなる。
【0062】そして、この請求項15の電子制御装置に
よれば、特別なハードウエアを追加することなく、前述
した請求項14の電子制御装置による効果を得ることが
でき、コストアップを招くことがないという点で有利で
ある。ところで、上記請求項15の電子制御装置におい
て、各駆動信号の周期が同一であるならば、マイクロコ
ンピュータは、各出力処理を請求項16に記載の如く実
行するように構成することができる。
【0063】即ち、マイクロコンピュータは、出力すべ
き駆動信号の数をnとすると、前記駆動信号の周期Tを
nで割った周期(=T/n)で起動される割込ルーチン
にて、前記各出力処理を択一的に実行するのである。よ
り詳しくは、「T/n」の周期で起動される割込ルーチ
ンにて、何れかの駆動信号に対応する出力処理を1つ実
行すると共に、その割込ルーチンが起動される毎に、実
行対象の出力処理を順次切り替えていくことにより、各
出力処理を周期T毎に且つ互いに「T/n」だけずれた
タイミングで実行するのである。
【0064】そして、このような請求項15の電子制御
装置によれば、マイクロコンピュータは、1つの割込を
用いるだけで、複数の駆動信号を、アクティブレベルへ
の変化タイミングをずらしつつ出力することができる。
尚、この請求項15の電子制御装置では、複数の駆動信
号の位相が互いにずれることとなる。よって、請求項1
5の電子制御装置は、請求項1の電子制御装置を具体化
したものとも言える。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施形
態の電子制御装置について、図面を用いて説明する。ま
ず図1は、第1実施形態の電子制御装置1の構成を表す
構成図である。
【0066】尚、本実施形態の電子制御装置1は、例え
ば車両の自動変速機の油圧経路に設けられた複数の各ソ
レノイドLへの通電電流を夫々制御して、その自動変速
機の減速比やロックアップ状態などを制御するものであ
る。また、ここでは、駆動対象のソレノイドLが、ソレ
ノイドL1とソレノイドL2との2個であるものとす
る。
【0067】図1に示すように、本第1実施形態の電子
制御装置1は、前述した図7の電子制御装置100に対
して、以下の(1)〜(4)の点が異なっている。尚、
図1において、図7の電子制御装置100と同じ構成要
素については、同一の符号を付しているため、詳細な説
明は省略する。
【0068】(1):まず、本第1実施形態の電子制御
装置1は、図7の電子制御装置100における駆動回路
102から三角波発生回路24を除いた構成の駆動回路
2を、駆動対象の各ソレノイドL毎に夫々備えている。
尚、以下の説明において、一方のソレノイドL1に対応
する駆動回路2と、他方のソレノイドL2に対応する駆
動回路2とを、夫々区別する場合には、それらの符号と
して「2−1」,「2−2」を用いる。
【0069】(2):そして、本第1実施形態の電子制
御装置1は、一定周波数の三角波STを発生して出力す
る三角波発生回路24を、1つだけ備えている。 (3):また、本第1実施形態の電子制御装置1は、三
角波発生回路24からの三角波STを受けて、その三角
波STを1/2周期(2分の1周期)分だけ遅延させて
出力する遅延回路3を備えている。
【0070】そして、本第1実施形態の電子制御装置1
では、一方の駆動回路2−1の比較器26の反転入力端
子には、上記1つの三角波発生回路24から出力される
三角波STが、そのまま入力される。これに対して、他
方の駆動回路2−2の比較器26の反転入力端子には、
上記遅延回路3で1/2周期分だけ遅延された三角波が
入力される。
【0071】(4):また更に、本第1実施形態の電子
制御装置1では、図1の二点鎖線で示すように、2つの
各駆動回路2のデューティ/電圧変換回路20,電流フ
ィードバック回路22,比較器26,駆動用バッファ2
8,及び電流検出回路16と、各駆動回路2に共通の上
記1つの三角波発生回路24と、遅延回路3とが、1個
の半導体集積回路(IC)5内に形成されてており、そ
のIC5という形で当該電子制御装置1に搭載されてい
る。
【0072】そして、このIC5では、上記三角波発生
回路24で発生される三角波STの周波数が、当該IC
5の外部に接続するコンデンサ4の静電容量によって任
意に設定できるようになっている。以上のような第1実
施形態の電子制御装置1では、図1におけるマイコン1
0以外の回路(即ち、FET12,電流検出用抵抗1
4,及びダイオード18からなる2組の回路とIC5か
らなる部分)が、マイコン10からのデューティ信号S
Dに応じて複数の各ソレノイドL1,L2を駆動するた
めのソレノイド駆動装置として設けられている。
【0073】そして、この電子制御装置1においても、
図7の電子制御装置100と同様に、マイコン10が、
車両の運転状態を表す各種センサ信号等に基づいて、駆
動対象のソレノイドLに流すべき目標通電電流を算出
し、その目標通電電流に応じたデューティ比のデューテ
ィ信号SDを出力すれば、各駆動回路2−1,2−2の
一部を成すIC5により、駆動対象のソレノイドLに実
際に流れる電流Iが上記目標通電電流となるように、F
ET12への駆動信号SGのデューティ比が調節される
こととなる。
【0074】ここで特に、本第1実施形態の電子制御装
置1では、前述した図7の電子制御装置100と比較す
ると、遅延回路3の作用により、駆動回路2−2の比較
器26の反転入力端子には、駆動回路2−1の比較器2
6の反転入力端子に入力される三角波STとは位相が1
80度だけずれた三角波が供給されることとなる。つま
り、各駆動回路2−1,2−2の比較器26の反転入力
端子には、位相が互いに180度ずつずれた三角波が供
給される。このため、駆動回路2−1のFET12のゲ
ートに供給される駆動信号SG(図1におけるSG1)
と、駆動回路2−2のFET12のゲートに供給される
駆動信号SG(図1におけるSG2)とは、確実に位相
がずれたものとなる。
【0075】よって、本第1実施形態の電子制御装置1
によれば、両ソレノイドL1,L2への通電電流を同時
に制御する際において、各駆動回路2−1,2−2のF
ET12が異なったタイミングでオン/オフすることと
なり、複数のFET12が同時にオンすることが無くな
るため、そのFET12のスイッチング動作に伴って発
生するノイズのトータルレベルと、電源電圧(本実施形
態では、バッテリ電圧VB)の変動とを、抑制すること
ができる。
【0076】例えば、図2の(A)〜(C)が、ソレノ
イドL1に対応する駆動回路2−1の動作状態を表すと
共に、図2の(D)が、その駆動回路2−1によってソ
レノイドL1へ流される電流I1を表しているとする
と、図2(E)に示すように、他方の駆動回路2−2に
よってソレノイドL2へ流される電流I2の波形は、ソ
レノイドL1への通電電流I1の波形に対して位相が1
80度ずれたものとなる。よって、図2(F)に示すよ
うに、2つのソレノイドL1,L2に流れる総電流(=
I1+I2)がほぼフラットになり、発生されるノイズ
のトータルレベルと、電源電圧(バッテリ電圧VB)の
変動とが抑制されるのである。
【0077】また、本第1実施形態の電子制御装置1に
おいては、1つの三角波発生回路24を各駆動回路2で
共用した上で、上記遅延回路3により、各駆動回路2の
比較器26に供給される三角波の位相を互いに異ならせ
るようにしているため、装置の小型化及び低コスト化を
図りつつ、複数のソレノイドL1,L2への通電電流を
同時に制御する際のノイズレベル及び電源電圧変動を、
確実に抑制することができる。
【0078】尚、本第1実施形態では、各駆動回路2に
おけるデューティ/電圧変換回路20,電流フィードバ
ック回路22,及び電流検出回路16が、電圧発生手段
に相当し、比較器26が比較手段に相当している。そし
て、比較器26の反転入力端子が第1入力端子に相当
し、比較器26の非反転入力端子が第2入力端子に相当
している。そして更に、各駆動回路2に共通の1つの三
角波発生回路24が、三角波発生源に相当し、遅延回路
3が、三角波位相変更手段に相当している。
【0079】また、本第1実施形態では、各駆動回路2
のデューティ/電圧変換回路20,電流フィードバック
回路22,電流検出回路16,及び比較器26により、
基準信号としての三角波に同期した駆動信号が生成され
るため、そのデューティ/電圧変換回路20,電流フィ
ードバック回路22,電流検出回路16,及び比較器2
6が、請求項2の駆動信号生成手段に相当し、基準信号
としての三角波を出力する三角波発生回路24が、請求
項2の基準信号発生源に相当する。そして、遅延回路3
が、請求項2の位相変更手段にも相当している。
【0080】一方、上記第1実施形態の電子制御装置1
において、駆動回路2の数が3以上のm個である場合に
は、(m−1)個の各駆動回路2について、その比較器
26の反転入力端子と上記1つの三角波発生回路24と
の間の信号経路上に、上記遅延回路3と同様の遅延回路
を夫々設けて、全ての各駆動回路2の比較器26へ入力
される三角波の位相が、全て互いにずれるように構成す
れば、効果的である。
【0081】そして、この場合、各遅延回路での遅延時
間を、m個の比較器26への各三角波の位相が夫々
「(360÷m)度」ずつずれるように設定すれば、よ
り効果的である。例えば、駆動回路2が3個であれば、
各比較器26への三角波の位相が夫々120度ずつずれ
るようにし、駆動回路2が4個である場合には、各比較
器26への三角波の位相が夫々90度ずつずれるように
すれば良い。
【0082】次に、第2実施形態の電子制御装置につい
て、図3を用いて説明する。尚、図3において、図1,
7の電子制御装置1,100と同じ構成要素について
は、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略す
る。図3に示すように、第2実施形態の電子制御装置6
は、図1に示した第1実施形態の電子制御装置1と比較
して、以下の(a)及び(b)の点が異なっている。
【0083】(a):遅延回路3が設けられておらず、
両駆動回路2−1,2−2の各比較器26の反転入力端
子には、1つの三角波発生回路24から出力される三角
波STが、そのまま入力される。 (b):その代わりに、2つの駆動回路2−1,2−2
のうちで、例えば駆動回路2−2の方の比較器26と駆
動用バッファ28との間には、その比較器26の出力信
号を上記三角波STの1/2周期分(換言すれば、駆動
信号SGの1/2周期分)だけ遅延させて駆動用バッフ
ァ28へ出力する遅延回路8が設けられている。
【0084】つまり、本第2実施形態では、2つの駆動
回路2のうちの一方の駆動回路2(図3では駆動回路2
−2)における比較器26とFET12のゲートとの間
の信号経路に、その比較器26から出力される駆動信号
の位相を180度だけずらしてFET12のゲートに供
給する遅延回路8を設けることにより、そのFET12
のゲートに、他方の駆動回路2のFET12へ供給され
る駆動信号とは位相がずれた駆動信号が供給されるよう
にしている。
【0085】尚、本第2実施形態の電子制御装置6にお
いても、図3の二点鎖線で示すように、2つの各駆動回
路2のデューティ/電圧変換回路20,電流フィードバ
ック回路22,比較器26,駆動用バッファ28,及び
電流検出回路16と、各駆動回路2に共通の1つの三角
波発生回路24と、上記遅延回路8とが、1個の半導体
集積回路(IC)7内に形成されてており、そのIC7
という形で当該電子制御装置6に搭載されている。
【0086】以上のような本第2実施形態の電子制御装
置6では、図3におけるマイコン10以外の回路(即
ち、FET12,電流検出用抵抗14,及びダイオード
18からなる2組の回路とIC7からなる部分)が、マ
イコン10からのデューティ信号SDに応じて複数の各
ソレノイドLを駆動するためのソレノイド駆動装置とし
て設けられている。
【0087】そして、この電子制御装置6においても、
1つの三角波発生回路24を各駆動回路2で共用してい
るにも拘わらず、第1実施形態の電子制御装置1と同様
に、駆動回路2−1のFET12のゲートに供給される
駆動信号SG(図3におけるSG1)と、駆動回路2−
2のFET12のゲートに供給される駆動信号SG(図
3におけるSG2)との位相が、常にほぼ180度ずれ
たものとなる。
【0088】よって、本第2実施形態の電子制御装置6
によっても、前述した第1実施形態の電子制御装置1と
同じ効果を得ることができる。尚、本第2実施形態にお
いても、各駆動回路2のデューティ/電圧変換回路2
0,電流フィードバック回路22,及び電流検出回路1
6が、電圧発生手段に相当し、比較器26が比較手段に
相当し、三角波発生回路24が、三角波発生源に相当し
ている。そして、遅延回路8が、駆動信号位相変更手段
に相当している。
【0089】また、本第2実施形態において、各駆動回
路2のデューティ/電圧変換回路20,電流フィードバ
ック回路22,電流検出回路16,及び比較器26は、
同じ三角波から駆動信号を生成するため、両駆動回路2
−1,2−2のもの同士が互いに同調して駆動信号を生
成することとなる。よって、本第2実施形態では、その
デューティ/電圧変換回路20,電流フィードバック回
路22,電流検出回路16,及び比較器26が、請求項
4の駆動信号生成手段に相当し、遅延回路8が、請求項
4の位相変更手段にも相当している。
【0090】一方、上記第2実施形態の電子制御装置6
において、駆動回路2の数が3以上のm個である場合に
は、(m−1)個の各駆動回路2について、その比較器
26の出力端子と駆動用バッファ28との間に、上記遅
延回路8と同様の遅延回路を夫々設けて、全ての駆動回
路2の各FET12のゲートへ供給される駆動信号SG
の位相が、全て互いにずれるように構成すれば、効果的
である。
【0091】そして、この場合、各遅延回路での遅延時
間を、m個の駆動回路2の各FET12への駆動信号S
Gの位相が夫々「(360÷m)度」ずつずれるように
設定すれば、より効果的である。例えば、駆動回路2が
3個であれば、各FET12への駆動信号SGの位相が
夫々120度ずつずれるようにし、駆動回路2が4個で
ある場合には、各FET12への駆動信号SGの位相が
夫々90度ずつずれるようにすれば良い。
【0092】次に、第3実施形態の電子制御装置につい
て、図4〜図6を用いて説明する。まず図4は、第3実
施形態の電子制御装置30の構成を表す構成図である。
尚、図4において、前述した図1,3,7の電子制御装
置1,6,100と同じ構成要素については、同一の符
号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0093】図4に示すように、本第3実施形態の電子
制御装置30は、図1に示した第1実施形態の電子制御
装置1と比較して、大きくは以下の(A)及び(B)の
2点が異なっている。 (A):まず第1に、駆動回路2に代えて、駆動対象の
各ソレノイドL毎に、駆動回路32を夫々備えている。
尚、以下の説明において、一方のソレノイドL1に対応
する駆動回路32と、他方のソレノイドL2に対応する
駆動回路32とを、夫々区別する場合には、それらの符
号として「32−1」,「32−2」を用いる。
【0094】そして、各駆動回路32は、駆動回路2と
比較すると、デューティ/電圧変換回路20と、電流フ
ィードバック回路22と、比較器26と、駆動用バッフ
ァ28とを備えておらず、その代わりに、マイコン10
から出力されるデューティ信号SDに応じてFET12
をオン/オフさせるトランジスタ駆動回路34と、電流
検出回路16の出力Viをデジタル信号に変換して、マ
イコン10へ電流モニタ信号SMとして出力するA/D
変換器36とを備えている。
【0095】尚、トランジスタ駆動回路34は、駆動回
路2の駆動用バッファ28と同じ機能を有するものであ
り、マイコン10からのデューティ信号SDがアクティ
ブレベルに相当するハイレベルの時に、FET12のゲ
ートへ該FET12をオンさせることが可能な電圧(こ
の例では0V)を出力し、逆に、マイコン10からのデ
ューティ信号SDがパッシブレベルに相当するロウレベ
ルの時には、FET12のゲートに該FET12をオフ
させることが可能な電圧(この例ではバッテリ電圧V
B)を印加する。
【0096】このため、本第3実施形態の電子制御装置
30では、マイコン10から出力されるデューティ信号
SDが、トランジスタ駆動回路34により論理反転され
た形で、FET12のゲートへ駆動信号として供給され
ることとなる。そこで、以下、マイコン10からのデュ
ーティ信号SDを、駆動信号SDという。
【0097】(B):そして第2に、ソフトウエアの面
において、マイコン10は、車両の運転状態を表す各種
センサ信号(図示省略)等に基づいて、駆動対象のソレ
ノイドLに流すべき目標通電電流を算出すると共に、A
/D変換器36からの電流モニタ信号SMを定期的に入
力して、ソレノイドLに実際に流れている電流の値(以
下、実電流値という)を検出し、その実電流値と上記目
標通電電流との差に応じたデューティ比で、該当する駆
動回路32への駆動信号(デューティ信号)SDを出力
する、といった電流フィードバック制御の処理を行う。
【0098】つまり、本第3実施形態では、マイコン1
0におけるソフトウエア処理によって、ソレノイドLの
実電流値を目標通電電流にするための電流フィードバッ
ク制御を実施するようにしている。次に、このような本
第3実施形態の電子制御装置30において、マイコン1
0は、駆動回路32−1のFET12に対する駆動信号
SD1と、駆動回路32−2のFET12に対する駆動
信号SD2とを、図5に示す割込ルーチンによって出力
している。尚、本第3実施形態においても、両駆動信号
SD1,SD2の周期は同じである。
【0099】まず、図5の割込ルーチンは、一定時間毎
に起動される定期割込ルーチンであり、当該割込ルーチ
ンの起動周期は、両駆動信号SD1,SD2の周期T
を、出力すべきの駆動信号の数(本実施形態では2)で
割った時間(=T/2)に設定されている。
【0100】そして、この割込ルーチンが開始される
と、最初のステップ(以下、単に「S」と記す)110
にて、今回の処理対象が駆動信号SD1と駆動信号SD
2とのどちらであるかを示す指標Nの値が、“1”と
“2”との何れであるかを判定し、指標Nの値が“1”
であれば、S120とS130とからなる駆動信号SD
1用の出力処理を実行する。尚、指標Nの初期値は、
“1”と“2”の何れかに設定されているが、ここでは
“1”であるものとする。
【0101】即ち、駆動信号SD1用の出力処理では、
まずS120にて、その時点で算出されている駆動信号
SD1のデューティ比から、該駆動信号SD1をアクテ
ィブレベルとしてのハイレベルにすべきオン時間Ton
1を算出し、続くS130にて、その算出したオン時間
Ton1を、当該マイコン10の内部レジスタであるタ
イマ出力用のコンペアレジスタR1にセットする。
【0102】すると、図6の時刻t1に示すように、そ
のコンペアレジスタR1へのオン時間Ton1のセット
時点で、駆動信号SD1を出力するための当該マイコン
10の出力ポート(以下、出力ポートP1と記す)のレ
ベル(即ち当該マイコン10から出力される駆動信号S
D1)がハイレベルとなり、また、その時点から上記コ
ンペアレジスタR1にセットされたオン時間Ton1が
経過したことが当該マイコン10内の周知のタイマ出力
用ハードウエアによって検知されると、上記出力ポート
P1のレベル(駆動信号SD1)がローレベルに戻る。
【0103】尚、上記S120で用いられる駆動信号S
D1のデューティ比は、図示しない定期的な電流フィー
ドバック制御用の演算処理によって逐次更新して算出さ
れている。また、オン時間Ton1は、駆動信号SD1
の周期Tにデューティ比を乗じた値である。
【0104】そして、上記S120及びS130の出力
処理が終わると、S140に進んで、指標Nの値を
“2”に設定し、当該割込ルーチンを終了する。一方、
上記S110にて、指標Nの値が“2”であると判定し
た場合には、S150とS160とからなる駆動信号S
D2用の出力処理を実行する。
【0105】即ち、駆動信号SD2用の出力処理では、
まずS150にて、その時点で算出されている駆動信号
SD2のデューティ比から、該駆動信号SD2をアクテ
ィブレベルとしてのハイレベルにすべきオン時間Ton
2を算出し、続くS160にて、その算出したオン時間
Ton2を、当該マイコン10の内部レジスタであるタ
イマ出力用のコンペアレジスタR2にセットする。
【0106】すると、図6の時刻t2に示すように、そ
のコンペアレジスタR2へのオン時間Ton2のセット
時点で、駆動信号SD2を出力するための当該マイコン
10の出力ポート(以下、出力ポートP2と記す)のレ
ベル(即ち当該マイコン10から出力される駆動信号S
D2)がハイレベルとなり、また、その時点から上記コ
ンペアレジスタR2にセットされたオン時間Ton2が
経過したことが当該マイコン10内の周知のタイマ出力
用ハードウエアによって検知されると、上記出力ポート
P2のレベル(駆動信号SD2)がローレベルに戻る。
【0107】尚、上記S150で用いられる駆動信号S
D2のデューティ比も、図示しない定期的な電流フィー
ドバック制御用の演算処理によって逐次更新して算出さ
れている。また、オン時間Ton2は、駆動信号SD2
の周期Tにデューティ比を乗じた値である。
【0108】そして、上記S150及びS160の出力
処理が終わると、S170に進んで、指標Nの値を
“1”に設定し、当該割込ルーチンを終了する。このよ
うな割込ルーチンでは、S110で判定される指標Nの
値が“1”と“2”とに交互に変化する。
【0109】このため、図6にて「△」印で示される当
該割込ルーチンの起動タイミング(即ち割込タイミン
グ)のうち、“Ch1”と記した1回おきの割込タイミ
ング毎に、S120及びS130からなる駆動信号SD
1用の出力処理が実行され、また、“Ch2”と記した
1回おきの割込タイミング毎に、S150及びS160
からなる駆動信号SD2用の出力処理が実行されること
となる。
【0110】つまり、駆動信号SD1用の出力処理と駆
動信号SD2用の出力処理は、「T/2」毎の割込ルー
チンの1回おきに交互に実行されることとなり、その結
果、各出力処理は、駆動信号SDの1周期T毎に且つ互
いに「T/2」だけずれたタイミングで実行されること
となる。
【0111】このような本第3実施形態の電子制御装置
30では、マイコン10にて、駆動信号SD1の出力レ
ベルを該駆動信号SD1のデューティ比に対応するオン
時間Ton1だけハイレベルにする出力処理(S12
0,S130)と、駆動信号SD2の出力レベルを該駆
動信号SD2のデューティ比に対応するオン時間Ton
2だけハイレベルにする出力処理(S150,S16
0)とが、交互に且つ駆動信号の1周期T毎に実行され
ると共に、その各出力処理の実行タイミングが、図6の
如く、駆動信号SDの位相の180度分に相当する「T
/2」だけずれることとなる。
【0112】よって、この電子制御装置30によれば、
図6に示すように、両ソレノイドL1,L2への通電電
流I1,I2を同時に制御する際において、各駆動信号
SD1,SD2の立ち上がりタイミング(アクティブレ
ベルへの変化タイミング)及び各ソレノイドL1,L2
への通電開始タイミングが、「T/2」だけずれること
となる。
【0113】このため、本第3実施形態の電子制御装置
30によっても、各駆動回路32−1,32−2のFE
T12が同時にオンされず、そのFET12のスイッチ
ング動作に伴い発生するノイズのトータルレベルと、電
源電圧(この例では、バッテリ電圧VB)の変動とを、
抑制することができる。
【0114】しかも、本第3実施形態の電子制御装置3
0では、マイコン10が、駆動信号SDの周期Tの半分
の周期(=T/2)毎に起動される割込ルーチンにて、
各駆動信号SD1,SD2の出力処理を択一的に交互に
実行するようにしているため、1つの割込だけで、2つ
の駆動信号SD1,SD2を、それらの立ち上がりタイ
ミングをずらしつつ出力することができる。つまり、例
えば、各出力処理を、起動タイミングが互いにずらされ
た周期T毎の複数の割込ルーチンで夫々実行することも
可能であるが、その場合には、出力する駆動信号の数だ
け別々の定期割込が必要となる。これに対して、本第3
実施形態の手法を採れば、1つの定期割込だけで済む。
【0115】尚、上記第3実施形態の電子制御装置30
において、駆動対象のソレノイドL及び出力トランジス
タとしてのFET12が例えば3個である場合には、割
込ルーチンの起動周期を「T/3」に設定し、その割込
ルーチンにて、3つの各駆動信号SDに夫々対応する出
力処理を択一的に切り替えて実行すれば良い。そして、
このようにすれば、各FET12への駆動信号SDの立
ち上がりタイミングが「T/3」ずつずれる(換言すれ
ば、各駆動信号の位相が夫々120度ずつずれる)こと
となる。また同様に、駆動対象のソレノイドL及びFE
T12が例えば4個である場合には、割込ルーチンの起
動周期を「T/4」に設定し、その割込ルーチンにて、
4つの各駆動信号SDに夫々対応する出力処理を択一的
に切り替えて実行すれば良い。
【0116】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまで
もない。例えば、上記第1及び第2実施形態では、1つ
の三角波発生回路24を各駆動回路2で共用したが、図
7の電子制御装置100のように、各駆動回路102毎
に三角波発生源又は基準信号発生源としての三角波発生
回路24を設けた場合にも、各三角波発生回路24で夫
々発生される三角波の位相が互いに同じになり易いた
め、前述した各実施形態と同様の構成を採ることができ
る。
【0117】具体例を挙げて説明すると、例えば図7の
電子制御装置100にて、一方の駆動回路102−2に
おける三角波発生回路24と比較器26の反転入力端子
との間に、図1に示した第1実施形態と同様の遅延回路
3を設けるか、或いは、一方の駆動回路102−2にお
ける比較器26と駆動用バッファ28との間に、図3に
示した第2実施形態と同様の遅延回路8を設けるように
すれば良い。
【0118】また、上記第1及び第2実施形態におい
て、各駆動回路2の電流フィードバック回路22を削除
すると共に、デューティ/電圧変換回路20の出力電圧
が、比較器26の非反転入力端子にそのまま入力される
ようにし、更に、電流検出回路16の出力Viが、マイ
コン10側へ出力されるようにしても良い。
【0119】つまり、この場合、マイコン10は、電流
検出回路16の出力ViをA/D変換して、ソレノイド
Lに実際に流れている電流値をモニタし、その電流値が
目標通電電流となるように、デューティ/電圧変換回路
20へ出力するデューティ信号SDのデューティ比を制
御する、といった電流フィードバック制御の処理を行え
ば良い。尚、このように構成した場合には、デューティ
/電圧変換回路20が電圧発生手段として機能すること
となる。
【0120】一方、上記各実施形態では、電子制御装置
1,6,30が車両の自動変速機を制御するものとして
説明したが、本発明は、車両の自動変速機に限らず、他
の制御対象を制御するためのソレノイドを駆動対象とし
た様々な用途の電子制御装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電子制御装置の構成を表す構
成図である。
【図2】 第1実施形態の電子制御装置の作用を表すタ
イムチャートである。
【図3】 第2実施形態の電子制御装置の構成を表す構
成図である。
【図4】 第3実施形態の電子制御装置の構成を表す構
成図である。
【図5】 第3実施形態の電子制御装置のマイコンで実
行される割込ルーチンを表すフローチャートである。
【図6】 第3実施形態の電子制御装置の作用を表すタ
イムチャートである。
【図7】 複数のソレノイドへの通電電流を制御する従
来の電子制御装置の構成例を表す構成図である。
【図8】 図7の電子制御装置の問題を説明する説明図
である。
【符号の説明】
1,6,30…電子制御装置、2,2−1,2−2,3
2,32−1,32−2…駆動回路、3,8…遅延回
路、4…コンデンサ、5,7…IC(半導体集積回
路)、10…マイコン、12…FET(出力トランジス
タ)、14…電流検出用抵抗、16…電流検出回路、1
8…ダイオード、20…デューティ/電圧変換回路、2
2…電流フィードバック回路、24…三角波発生回路、
26…比較器、28…駆動用バッファ、L,L1,L2
…ソレノイド、34…トランジスタ駆動回路、36…A
/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J055 AX25 AX39 AX55 AX64 BX16 CX28 DX12 EX07 EX12 EX21 EY01 EY05 EY12 EZ00 EZ07 EZ09 FX12 FX17 FX35 GX01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御端子に供給される駆動信号に応じて
    オンすることによりソレノイドへ電流を流す出力トラン
    ジスタを、駆動対象の複数の各ソレノイド毎に夫々備
    え、 前記各出力トランジスタの制御端子へ、デューティ比を
    制御した駆動信号を夫々供給することにより、前記各ソ
    レノイドへの通電電流を制御する電子制御装置であっ
    て、 前記複数の出力トランジスタのうちの少なくとも1つの
    出力トランジスタの制御端子へは、他の出力トランジス
    タの制御端子に供給する駆動信号とは位相がずれた駆動
    信号を供給するように構成されていること、 を特徴とする電子制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御装置におい
    て、 前記各出力トランジスタの制御端子へ前記駆動信号を供
    給する手段として、 基準信号発生源から出力される所定周波数の基準信号を
    受けて、該基準信号に同期した所定デューティ比の駆動
    信号を生成し出力する駆動信号生成手段を、前記各出力
    トランジスタ毎に夫々備え、 更に、前記複数の駆動信号生成手段のうちの少なくとも
    1つと前記基準信号発生源との間の信号経路には、その
    基準信号発生源から出力される基準信号の位相をずらし
    て前記駆動信号生成手段に供給することにより、その駆
    動信号生成手段に、他の駆動信号生成手段へ供給される
    基準信号とは位相がずれた基準信号が供給されるように
    する位相変更手段が設けられていること、 を特徴とする電子制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子制御装置におい
    て、 前記位相変更手段は、前記基準信号発生源から出力され
    る基準信号を遅延させて前記駆動信号生成手段に供給す
    る遅延回路であること、 を特徴とする電子制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電子制御装置におい
    て、 前記各出力トランジスタの制御端子へ前記駆動信号を供
    給する手段として、 互いに同調して所定デューティ比の駆動信号を生成し出
    力する駆動信号生成手段を、前記各出力トランジスタ毎
    に夫々備え、 更に、前記複数の駆動信号生成手段のうちの少なくとも
    1つと前記出力トランジスタの制御端子との間の信号経
    路には、その駆動信号生成手段から出力される駆動信号
    の位相をずらして前記出力トランジスタの制御端子に供
    給することにより、その出力トランジスタの制御端子
    に、他の出力トランジスタの制御端子へ供給される駆動
    信号とは位相がずれた駆動信号が供給されるようにする
    位相変更手段が設けられていること、 を特徴とする電子制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子制御装置におい
    て、 前記位相変更手段は、前記駆動信号生成手段から出力さ
    れる駆動信号を遅延させて前記出力トランジスタの制御
    端子に供給する遅延回路であること、 を特徴とする電子制御装置。
  6. 【請求項6】 制御端子に供給される駆動信号に応じて
    オンすることによりソレノイドへ電流を流す出力トラン
    ジスタと、 外部から供給される指令信号に応じた電圧を出力する電
    圧発生手段と、 三角波発生源から出力される所定周波数の三角波が第1
    入力端子に入力されると共に、前記電圧発生手段の出力
    電圧が第2入力端子に入力され、その両入力端子の入力
    レベルを大小比較することにより、前記三角波と同じ周
    波数で且つ前記電圧発生手段の出力電圧に応じたデュー
    ティ比の駆動信号を生成して、その駆動信号を前記出力
    トランジスタの制御端子に供給する比較手段と、 を有した駆動回路を、駆動対象の複数の各ソレノイド毎
    に夫々備えたソレノイド駆動装置において、 前記複数の駆動回路のうちの少なくとも1つの駆動回路
    における前記比較手段の第1入力端子と前記三角波発生
    源との間の信号経路には、その三角波発生源から出力さ
    れる三角波の位相をずらして前記比較手段の第1入力端
    子に供給することにより、その比較手段の第1入力端子
    に、他の駆動回路の比較手段の第1入力端子へ入力され
    る三角波とは位相がずれた三角波が供給されるようにす
    る三角波位相変更手段が設けられていること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のソレノイド駆動装置に
    おいて、 前記三角波位相変更手段は、前記三角波発生源から出力
    される三角波を遅延させて前記比較手段の第1入力端子
    に供給する遅延回路であること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は請求項7に記載のソレノイ
    ド駆動装置において、 前記三角波発生源は、前記複数の各駆動回路に共通の1
    つの三角波発生回路であること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のソレノイド駆動装置に
    おいて、 少なくとも、前記1つの三角波発生回路と、前記複数の
    駆動回路の電圧発生手段及び比較手段と、前記三角波位
    相変更手段とが、1個の半導体集積回路内に形成されて
    いること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  10. 【請求項10】 制御端子に供給される駆動信号に応じ
    てオンすることによりソレノイドへ電流を流す出力トラ
    ンジスタと、 外部から供給される指令信号に応じた電圧を出力する電
    圧発生手段と、 三角波発生源から出力される所定周波数の三角波が第1
    入力端子に入力されると共に、前記電圧発生手段の出力
    電圧が第2入力端子に入力され、その両入力端子の入力
    レベルを大小比較することにより、前記三角波と同じ周
    波数で且つ前記電圧発生手段の出力電圧に応じたデュー
    ティ比の駆動信号を生成して、その駆動信号を前記出力
    トランジスタの制御端子に供給する比較手段と、 を有した駆動回路を、駆動対象の複数の各ソレノイド毎
    に夫々備えたソレノイド駆動装置において、 前記複数の駆動回路のうちの少なくとも1つの駆動回路
    における前記比較手段と前記出力トランジスタの制御端
    子との間の信号経路には、その比較手段から出力される
    駆動信号の位相をずらして前記出力トランジスタの制御
    端子に供給することにより、その出力トランジスタの制
    御端子に、他の駆動回路の出力トランジスタの制御端子
    へ供給される駆動信号とは位相がずれた駆動信号が供給
    されるようにする駆動信号位相変更手段が設けられてい
    ること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のソレノイド駆動装
    置において、 前記駆動信号位相変更手段は、前記比較手段から出力さ
    れる駆動信号を遅延させて前記出力トランジスタの制御
    端子に供給する遅延回路であること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は請求項11に記載のソ
    レノイド駆動装置において、 前記三角波発生源は、前記複数の各駆動回路に共通の1
    つの三角波発生回路であること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のソレノイド駆動装
    置において、 少なくとも、前記1つの三角波発生回路と、前記複数の
    駆動回路の電圧発生手段及び比較手段と、前記駆動信号
    位相変更手段とが、1個の半導体集積回路内に形成され
    ていること、 を特徴とするソレノイド駆動装置。
  14. 【請求項14】 制御端子に供給される駆動信号に応じ
    てオンすることによりソレノイドへ電流を流す出力トラ
    ンジスタを、駆動対象の複数の各ソレノイド毎に夫々備
    え、 前記各出力トランジスタの制御端子へ、デューティ比を
    制御した駆動信号を夫々供給することにより、前記各ソ
    レノイドへの通電電流を制御する電子制御装置であっ
    て、 前記複数の出力トランジスタのうちの少なくとも1つの
    出力トランジスタの制御端子へは、他の出力トランジス
    タの制御端子に供給する駆動信号とはアクティブレベル
    への変化タイミングがずれた駆動信号を供給するように
    構成されていること、 を特徴とする電子制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の電子制御装置にお
    いて、 前記複数の出力トランジスタへの各駆動信号を夫々出力
    するマイクロコンピュータを備えると共に、 該マイクロコンピュータは、 前記各駆動信号を夫々出力するために該各駆動信号毎に
    設けられた処理であって、出力対象の駆動信号の出力レ
    ベルを該駆動信号のデューティ比に対応するオン時間だ
    けアクティブレベルにする出力処理を、その出力対象の
    駆動信号の1周期毎に実行するようになっており、 更に、前記各駆動信号毎の出力処理のうちの少なくとも
    1つは、他の出力処理に対して実行タイミングがずらさ
    れていること、 を特徴とする電子制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の電子制御装置にお
    いて、 前記各駆動信号の周期は同一であると共に、 前記マイクロコンピュータは、 出力すべき駆動信号の数をnとすると、前記駆動信号の
    周期をnで割った周期で起動される割込ルーチンにて、
    前記各出力処理を択一的に実行すること、 を特徴とする電子制御装置。
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