JP2002081700A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2002081700A
JP2002081700A JP2000262409A JP2000262409A JP2002081700A JP 2002081700 A JP2002081700 A JP 2002081700A JP 2000262409 A JP2000262409 A JP 2000262409A JP 2000262409 A JP2000262409 A JP 2000262409A JP 2002081700 A JP2002081700 A JP 2002081700A
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雅章 竹上
Motozo Nishimoto
素三 西本
Terubumi Wada
光史 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加熱タンク内を常に満液にして、空焚きを防止
する。 【解決手段】第1回路(50)では、冷却熱交換器(41)
及び第1蒸発器(23)で冷却された熱媒体を利用側に供
給する。第2回路(60)では、第2蒸発器(24)で冷却
された熱媒体を利用側に供給する。利用側に供給する熱
媒体を一旦貯溜する貯溜タンク(53,63)を備える。貯
溜タンク(53,63)には、所定量以上の熱媒体を貯溜す
る。熱媒体の加熱手段(59,69)を加熱タンク(57,67)
内にヒータ(52,62)を収納して構成する。加熱手段(5
9,69)を第1蒸発器(23)又は第2蒸発器(24)と貯溜
タンク(53,63)との間に、貯溜タンク(53,63)の液面
より下方に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、
特に安全対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、利用側との間で循環する熱媒
体(ブライン)の冷却を冷凍サイクルにより行う冷凍装
置が、いわゆるチリングユニットとして知られている。
例えば、特開平5−280809号公報には、冷却した
ブラインで工作機械の冷却を行う冷凍装置が開示されて
いる。具体的に、上記冷凍装置では、冷媒回路の蒸発器
と利用側である工作機械との間でブラインを循環させ、
冷媒が蒸発器においてブラインから吸熱することによっ
てブラインの冷却を行っている。そして、蒸発器の出口
におけるブラインの温度を検出し、この温度に基づいて
圧縮機の起動時期を制御することにより、ブラインの温
度を制御している。
【0003】一方、ブラインの温度が所定温度以下まで
下がることがあるため、ブラインを貯溜するタンク内に
ヒータを設けることが一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の冷
凍装置は、工場の生産設備を冷却するために設けられる
ことが多く、ブラインの温度管理が厳しく要求される
が、ブラインを貯溜するタンクの容量が大きく、タンク
内のブライン温度にばらつきが生じやすい。そこで、上
記タンクとは別に小容量の加熱タンクを設け、この加熱
タンク内のブラインを加熱する構成にすることにより、
温度の応答性を上げ、ブラインの温度管理に対する要求
に応える必要が生じる。
【0005】しかしながら、ヒータを設ける加熱タンク
を小容量に構成すると、温度の応答性は良くなるが、加
熱タンク内を常にブラインで満液にしておかないと、空
焚き状態となって加熱タンクが瞬時に異常に昇温すると
いう問題があった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、加熱タンク内を常に満液にすることにより、空
焚きを防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱タンク
(57,67)を、冷媒を貯溜する貯溜タンク(53,63)の下
方に設けるようにしたものである。
【0008】具体的に、第1の解決手段は、熱源側熱交
換器(23,24,41)で冷却された熱媒体を利用側に供給す
る冷凍装置を前提として、上記利用側に供給する熱媒体
を一旦貯溜する貯溜タンク(53,63)と、加熱タンク(5
7,67)内にヒータ(52,62)が収納されて構成されると
共に、上記熱源側熱交換器(23,24,41)と貯溜タンク
(53,63)との間に設けられ、該加熱タンク(57,67)が熱
媒体によって常時満たされるように構成された熱媒体の
加熱手段(59,69)とを備えている。
【0009】また、第2の解決手段は、熱源側熱交換器
(23,24,41)で冷却された熱媒体を利用側に供給する冷
凍装置を前提として、上記利用側に供給する熱媒体を一
旦貯溜する貯溜タンク(53,63)と、該貯溜タンク(53,
63)に所定量の熱媒体を貯溜する液面保持手段(81)
と、加熱タンク(57,67)内にヒータ(52,62)が収納さ
れて構成されると共に、上記熱源側熱交換器(23,24,4
1)と貯溜タンク(53,63)との間に設けられ、上記貯溜
タンク(53,63)の液面より下方に配置されている熱媒
体の加熱手段(59,69)とを備えている。
【0010】また、第3の解決手段は、上記第1又は第
2の解決手段において、第1設定温度に冷却された第1
の熱媒体を利用側に供給する高温側回路(50)と、該第
1設定温度より低温の第2設定温度に冷却された熱媒体
を利用側に供給する低温側回路(60)とを備え、熱源側
熱交換器は、第1の熱媒体と冷却水回路(40)の冷却水
とを熱交換する冷却熱交換器(41)と、第1の熱媒体と
冷媒とを熱交換する高温側蒸発器(23)と、第2の熱媒
体と冷媒とを熱交換する低温側蒸発器(24)とにより構
成される一方、上記高温側蒸発器(23)と低温側蒸発器
(24)とは、冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルの
冷媒回路(20)を構成すると共に、該高温側蒸発器(2
3)と低温側蒸発器(24)とは、冷媒が互いに並列に流
れるように構成されている。
【0011】また、第4の解決手段は、上記第1から第
3の何れか1つの解決手段において、加熱手段(59,6
9)は、貯溜タンク(53,63)の下方に配置され、加熱タ
ンク(57,67)の出口が貯溜タンク(53,63)の最下部の
入口に接続されている。
【0012】また、第5の解決手段は、上記第1から第
4の何れか1つの解決手段において、加熱手段(59,6
9)には、加熱タンク(57,67)内の熱媒体量が低下する
と加熱動作を停止するために加熱タンク(57,67)内の
液面を検出する液面検出手段(58,68)が設けられてい
る。
【0013】また、第6の解決手段は、上記第1から第
5の何れか1つの解決手段において、加熱手段(59,6
9)には、加熱タンク(57,67)内の熱媒体量が低下する
と加熱動作を停止するために加熱タンク(57,67)内の
熱媒体の温度を検出する温度検出手段(T5,T6)が設け
られている。
【0014】すなわち、上記第1の解決手段では、熱源
側熱交換器(23,24,41)において冷却された熱媒体が加
熱タンク(57,67)に流入する。その際、該加熱タンク
(57,67)内は、常時熱媒体により満たされているの
で、加熱手段(59,69)が空焚きを起こすことがない。
その後、ヒータ(52,62)が熱媒体を加熱タンク(57,6
7)において加熱し、貯溜タンク(53,63)に一旦貯溜し
た後、利用側に供給する。
【0015】また、上記第2の解決手段では、熱源側熱
交換器第(23,24,41)において冷却された熱媒体が加熱
タンク(57,67)に流入する。液面保持手段(81)によ
り貯溜タンク(53,63)には所定量以上の熱媒体が貯溜
し、加熱タンク(57,67)が貯溜タンクの下方に配置さ
れているので、加熱タンク(57,67)は常時熱媒体によ
って満たされている。ヒータ(52,62)が熱媒体を加熱
タンク(57,67)において加熱し、貯溜タンク(53,63)
に一旦貯溜した後、利用側に供給する。
【0016】また、上記第3の解決手段では、第1又は
第2の解決手段において、高温側回路(50)を循環する
第1の熱媒体は、冷却熱交換器(41)において冷却水の冷
熱を受け、冷媒回路(20)の高温側蒸発器(23)におい
て冷媒の冷熱を受け、加熱タンク(57)に流入する。第1
の熱媒体が第1設定温度より低温のときは、ヒータ(5
2)が、第1設定温度になるまで第1の熱媒体を加熱す
る。このとき、加熱タンク(57)は、常時第1の熱媒体
により満たされている。
【0017】第1設定温度の第1の熱媒体を貯溜タンク
(53)に貯溜し、その後利用側に供給する。
【0018】一方、低温側回路(60)を循環する第2の
熱媒体は、冷媒回路(20)の低温側蒸発器(24)におい
て冷媒の冷熱を受け、加熱タンク(67)に流入する。第2
の熱媒体が第2設定温度より低温のときは、ヒータ(6
2)が、第2設定温度になるまで第2の熱媒体を加熱す
る。このとき、加熱タンク(67)は、常時第2の熱媒体
により満たされている。
【0019】第2設定温度の第2の熱媒体を貯溜タンク
(63)に貯溜し、その後利用側に供給する。
【0020】また、上記第4の解決手段では、第1から
第3の何れか1つの解決手段において、加熱タンク(5
7,67)から流出した熱媒体が貯溜タンク(53,63)の最
下部に設けられる入口から、該貯溜タンク(53,63)に
流入する。
【0021】また、上記第5解決手段では、上記第1か
ら第4の何れか1つの解決手段において、液面検出手段
(58,68)が加熱タンク(57,67)内の熱媒体の液面を検
出する。何らかの原因により、加熱タンク(57,67)内
の熱媒体量が低下すると、加熱タンク(57,67)内の液
面が下がるので、加熱動作を停止する。
【0022】また、上記第6の解決手段では、上記第1
から第5の何れか1つの解決手段において、温度検出手
段(T5,T6)が加熱タンク(57,67)内の熱媒体の温度を
検出する。何らかの原因により、加熱タンク(57,67)
内の熱媒体量が低下すると、加熱タンク(57,67)内の
熱媒体の温度が上昇するので、加熱動作を停止する。
【0023】
【発明の効果】従って、上記解決手段によれば、加熱タ
ンク(57,67)内を常に熱媒体により満液状態にするよ
うにしたために、ヒータ(52,62)よる空焚きを防止す
ることができ、加熱タンク(57)の異常加熱を未然に防
止することができる。
【0024】また、上記第2の解決手段によれば、加熱
手段(59,69)を貯溜タンク(53,63)の液面より下方に
配置するようにしたために、加熱タンク(57,67)は確
実に熱媒体によって満たされることになり、確実にヒー
タ(52,62)による空焚きを防止することができる。
【0025】また、上記第3の解決手段によれば、加熱
手段(59,69)が空焚きを起こすことなく、第1の熱媒
体を第1設定温度に、第2の熱媒体を第2設定温度に確
実に保持することができるので、利用側に安定した温度
の熱媒体を供給することができる。
【0026】また、上記第5の解決手段によれば、液面
検出手段(58,68)が加熱タンク(57,67)内の熱媒体の
液面を検出するようにしたために、何らかの原因によ
り、加熱タンク(57,67)内の熱媒体量が低下すると、
加熱動作を停止することができ、安全対策に万全を期す
ことができる。
【0027】また、上記第6の解決手段によれば、温度
検出手段(T5,T6)が加熱タンク(57,67)内の温度を検
出するようにしたために、何らかの原因により、加熱タ
ンク(57,67)内の熱媒体量が低下すると、加熱動作を
停止することができ、安全対策に万全を期すことができ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る
冷凍装置により構成された、ブラインのチリングユニッ
トである。
【0029】図1に示すように、上記チリングユニット
(10)は、冷媒回路(20)、冷却水回路(40)、高温側
回路である第1回路(50)、低温側回路である第2回路
(60)、及びコントローラ(80)を備えている。このチ
リングユニット(10)は、半導体の製造工程におけるシ
リコンウェハーの冷却を行うために、温度レベルの異な
る第1ブラインと第2ブラインとを、利用側である半導
体の生産設備に供給するためのものである。
【0030】《冷媒回路》上記冷媒回路(20)は、圧縮
機(21)、凝縮器(22)、第1膨張弁(E1)、第2膨張
弁(E2)、高温側蒸発器である第1蒸発器(23)、低温
側蒸発器である第2蒸発器(24)、及びアキュームレー
タ(25)を配管接続して構成されている。また、第1蒸
発器(23)と第2蒸発器(24)とは、冷媒回路(20)に
おいて並列接続されている。この冷媒回路(20)には、
R407Cが冷媒として充填されている。冷媒回路(2
0)では、この冷媒が相変化しつつ循環し、冷凍サイク
ルが行われる。
【0031】上記冷媒回路(20)において、圧縮機(2
1)の吐出側は、吐出ガス配管(31)を介して凝縮器(2
2)における冷媒流路(22a)の上端に接続されている。
凝縮器(22)における冷媒流路(22a)の下端には、液
配管(32)の一端が接続されている。液配管(32)は、
他端側で2つの分岐管に分岐されている。液配管(32)
の第1分岐管(32a)は、第1膨張弁(E1)を介して、
第1蒸発器(23)における1次側流路(23a)の上端に
接続されている。一方、液配管(32)の第2分岐管(32
b)は、第2膨張弁(E2)を介して、第2蒸発器(24)
における1次側流路(24a)の上端に接続されている。
【0032】第1蒸発器(23)と第2蒸発器(24)と
は、吸入ガス配管(33)を介して圧縮機(21)の吸入側
に接続されている。具体的に、吸入ガス配管(33)は、
一端側で2つの分岐管に分岐されている。そして、吸入
ガス配管(33)は、その第1分岐管(33a)が第1蒸発
器(23)における1次側流路(23a)の下端に接続さ
れ、その第2分岐管(33b)が第2蒸発器(24)におけ
る1次側流路(24a)の下端に接続されている。また、
吸入ガス配管(33)の他端は、アキュームレータ(25)
を介して圧縮機(21)の吸入側に接続されている。
【0033】上記第1膨張弁(E1)及び第2膨張弁(E
2)は、冷媒の膨張機構を構成している。また、第1膨
張弁(E1)及び第2膨張弁(E2)としては、共に、モー
タで駆動されて開度が変更される、いわゆる電子膨張弁
が用いられている。
【0034】上記凝縮器(22)は、いわゆるプレート式
熱交換器により構成されている。凝縮器(22)には、冷
媒流路(22a)と冷却水流路(22b)とが区画形成されて
いる。この凝縮器(22)は、冷媒流路(22a)の冷媒と
冷却水流路(22b)の冷却水とを熱交換させ、この熱交
換によって冷媒を凝縮させるためのものである。
【0035】上記第1蒸発器(23)は、熱源側熱交換器
を構成し、いわゆるプレート式熱交換器により構成され
ている。第1蒸発器(23)には、1次側流路(23a)と
2次側流路(23b)とが区画形成されている。この第1
蒸発器(23)は、1次側流路(23a)の冷媒と2次側流
路(23b)のブラインとを熱交換させ、この熱交換によ
ってブラインを冷却するためのものである。
【0036】上記第2蒸発器(24)は、熱源側熱交換器
を構成し、いわゆるプレート式熱交換器により構成され
ている。第2蒸発器(24)には、1次側流路(24a)と
2次側流路(24b)とが区画形成されている。この第2
蒸発器(24)は、1次側流路(24a)の冷媒と2次側流
路(24b)のブラインとを熱交換させ、この熱交換によ
ってブラインを冷却するためのものである。
【0037】上記圧縮機(21)は、全密閉型のスクロー
ル圧縮機(21)によって、容量可変に構成されている。
つまり、この圧縮機(21)の電動機には、図外のインバ
ータを介して電力が供給される。そして、インバータの
出力周波数を調節して電動機の回転数を変更することに
より、圧縮機(21)の容量が変更される。
【0038】更に、上記冷媒回路(20)には、液冷媒導
入管(34)、ガス冷媒導入管(35)、第3膨張弁(E
3)、及び第4膨張弁(E4)が設けられている。
【0039】上記液冷媒導入管(34)の一端は、上記液
配管(32)における第1及び第2膨張弁(E1,E2)の上
流側に接続されている。また、液冷媒導入管(34)の他
端は、上記吸入ガス配管(33)におけるアキュームレー
タ(25)の上流側に接続されている。液冷媒導入管(3
4)には、第3膨張弁(E3)が設けられている。この第
3膨張弁(E3)は、上述の電子膨張弁によって構成され
ている。
【0040】上記ガス冷媒導入管(35)の一端は、上記
吐出ガス配管(31)に接続されている。また、液冷媒導
入管(34)の他端は、上記吸入ガス配管(33)における
アキュームレータ(25)の上流側に接続されている。ガ
ス冷媒導入管(35)には、第4膨張弁(E4)が設けられ
ている。この第4膨張弁(E4)は、上述の電子膨張弁に
よって構成されている。
【0041】《冷却水回路》上記冷却水回路(40)は、
流入配管(42)及び流出配管(43)を備えている。ま
た、冷却水回路(40)には、冷却熱交換器(41)が接続
されている。この冷却水回路(40)では、上記凝縮器
(22)及び冷却熱交換器(41)と、図外の冷却塔との間
で冷却水が循環する。
【0042】上記流入配管(42)の一端は、図外のポン
プを介して冷却塔に接続されている。また、流入配管
(42)は、他端側で2つの分岐管に分岐されている。流
入配管(42)の第1分岐管(42a)は、第1電動弁(S
1)を介して冷却熱交換器(41)における冷却水流路(4
1b)の下端に接続されている。一方、流入配管(42)の
第2分岐管(42b)は、第2電動弁(S2)を介して凝縮
器(22)における冷却水流路(22b)の下端に接続され
ている。
【0043】上記冷却熱交換器(41)と凝縮器(22)と
は、流出配管(43)を介して冷却塔に接続されている。
具体的に、流出配管(43)は、その一端側で2つの分岐
管に分岐されている。流出配管(43)の第1分岐管(43
a)は、冷却熱交換器(41)における冷却水流路(41b)
の上端に接続されている。一方、流入配管(42)の第2
分岐管(43b)は、凝縮器(22)における冷却水流路(2
2b)の上端に接続されている。また、流入配管(42)
は、その他端が図外の冷却塔に接続されている。
【0044】上記冷却熱交換器(41)は、熱源側熱交換
器を構成し、いわゆるプレート式熱交換器により構成さ
れている。冷却熱交換器(41)には、冷却水流路(41
b)とブライン流路(41a)とが区画形成されている。こ
の冷却熱交換器(41)は、冷却水流路(41b)の冷却水
とブライン流路(41a)のブラインとを熱交換させ、こ
の熱交換によってブラインを冷却するためのものであ
る。
【0045】《第1回路、第2回路》上記第1回路(5
0)は、冷却熱交換器(41)、第1蒸発器(23)、第1
の加熱手段(59)、及び貯溜タンクである第1タンク
(53)を順に配管接続して構成された閉回路である。こ
の第1回路(50)には、第1の熱媒体である第1ブライ
ンが充填されている。冷却熱交換器(41)と第1蒸発器
(23)とが熱源側熱交換器を構成している。つまり、第
1回路(50)では、第1ブラインは、冷却熱交換器(4
1)及び第1蒸発器(23)において冷却され、第1設定
温度となって利用側へ供給される。尚、第1ブラインと
して、フッ素系不活性液体である3M社のフロリナート
(商標)が用いられている。また、第1設定温度は、例
えば30℃〜120℃の範囲内の設定温度に設定され
る。
【0046】上記第1回路(50)において、利用側から
延びるブラインの戻り管(51)は、冷却熱交換器(41)
におけるブライン流路(41a)の下端に接続されてい
る。冷却熱交換器(41)におけるブライン流路(41a)
の上端は、第1蒸発器(23)における2次側流路(23
b)の下端と配管接続されている。第1蒸発器(23)に
おける2次側流路(23b)の上端は、第1の加熱手段(5
9)を介して第1タンク(53)の最下部と配管接続され
ている。
【0047】第1タンク(53)内には、その底部に第1
ブラインポンプ(54)が設置されている。この第1ブラ
インポンプ(54)には、利用側へ延びるブラインの送出
管(55)が接続されている。第1ブラインポンプ(54)
は、第1タンク(53)内の第1ブラインを吸入し、送出
管(55)を通じて利用側へ送り出すためのものである。
また、送出管(55)には、第1逆止弁(CV1)が設けら
れている。この第1逆止弁(CV1)は、第1タンク(5
3)から利用側へ向かう第1ブラインの流通のみを許容
する。
【0048】上記第2回路(60)は、低温側蒸発器であ
る第2蒸発器(24)、第2の加熱手段(69)、及び貯溜
タンクである第2タンク(63)を順に配管接続して構成
された閉回路である。この第2回路(60)には、第2の
熱媒体である第2ブラインが充填されている。第2蒸発
器(24)が熱源側熱交換器を構成している。つまり、第
2回路(60)では、第2ブラインは、第2蒸発器(24)
において冷媒回路(20)の冷媒から冷熱を受け、第2設
定温度となって利用側へ供給される。尚、第2ブライン
として、フッ素系不活性液体である3M社のフロリナー
ト(商標)が用いられている。また、第2設定温度は、
例えば−30℃〜60℃の範囲内の設定温度に設定され
る。ただし、第2ブラインの設定温度は、上記第1ブラ
インの設定温度よりも低い値に設定される。
【0049】上記第2回路(60)において、利用側から
延びるブラインの戻り管(61)は、第2蒸発器(24)に
おける2次側流路(24b)の下端に接続されている。第
2蒸発器(24)における2次側流路(24b)の上端は、
第2の加熱手段(69)を介して第2タンク(63)の最下
部と配管接続されている。
【0050】第2タンク(63)内には、その底部に第2
ブラインポンプ(64)が設置されている。この第2ブラ
インポンプ(64)には、利用側へ延びるブラインの送出
管(65)が接続されている。第2ブラインポンプ(64)
は、第2タンク(63)内の第2ブラインを吸入し、送出
管(65)を通じて利用側へ送り出すためのものである。
また、送出管(65)には、第2逆止弁(CV2)が設けら
れている。この第2逆止弁(CV2)は、第2タンク(6
3)から利用側へ向かう第2ブラインの流通のみを許容
する。
【0051】《第1タンク、第2タンク》上記第1タン
ク(53)及び第2タンク(63)は、同様の形状に構成さ
れ、共に直方体形状の容器で構成されている。両タンク
(53,63)は、容量が18リットル程度に構成されてい
る。第1タンク(53)には、第1の加熱手段(59)を通
過した第1ブラインが貯留されている。つまり、第1タ
ンク(53)には、第1設定温度の第1ブラインが貯留さ
れている。第2タンク(63)には、第2の加熱手段(6
9)を通過した第2ブラインが貯留されている。つま
り、第2タンク(63)には、第2設定温度の第2ブライ
ンが貯留されている。
【0052】上記両タンク(53,63)には、電極式の液
面センサ(56,66)が設けられている。上記液面センサ
(56,66)は、下限検知部(56a,66a)と、上限検知部
(56b,66b)とを備えている。下限検知部(56a,66a)
は、各タンク(53,63)における液面の下限位置に設け
られ、所定量の第1ブライン又は第2ブラインが貯溜す
るときの液面位置を検出する。上限検知部(56b,66b)
は、各タンク(53,63)における液面の上限位置に設け
られている。
【0053】上記各液面センサ(56,66)は、各下限検
知部(56a,66a)が第1ブライン又は第2ブラインの液
面を検知すると検出信号として下限信号を出力し、各上
限検知部(56b,66b)が第1ブライン又は第2ブライン
の液面を検知すると検出信号として上限信号を出力す
る。
【0054】上記両タンク(53,63)には、それぞれド
レンポート(71)が1つずつ設けられている。このドレ
ンポート(71)は、各タンク(53,63)の底部に接続し
ている。また、各ドレンポート(71)には、ドレン弁
(72)が1つずつ設けられている。このドレンポート
(71)は、各タンク(53,63)からブラインを抜き取る
際に用いられる。
【0055】《第1の加熱手段、第2の加熱手段》上記
第1の加熱手段(59)は、第1加熱タンク(57)と第1
ブラインを加熱する第1ヒータ(52)とを備えている。
上記第1の加熱手段(59)は、第1蒸発器(23)と第1
タンク(53)との間に設けられ、第1タンク(53)の液
面より下方に配置されている。つまり、第1加熱タンク
(57)は、上端面の出口と第1タンク(53)の底面の入
口とが接続され、第1タンク(53)の下方に配置され、
第1加熱タンク(57)から流出した第1ブラインが第1
タンク(53)の最下部から該第1タンク(53)に流入す
るように構成されている。第1ヒータ(52)は、第1加
熱タンク(57)に設けられている。
【0056】上記第1加熱タンク(57)は、図2に示す
ように、縦に細長い筒状の容器により構成されている。
この第1加熱タンク(57)は、容量が第1タンク(53)
のおよそ9分の1程度であり、第1タンク(53)に比
べ、かなり小さく構成されている。
【0057】上記第1ヒータ(52)は、電極部(52a)が
接続しており、この電極部(52a)を経由して供給され
る電力により第1加熱タンク(57)内の第1ブラインを
加熱するように構成されている。
【0058】上記第1加熱タンク(57)は、第1ヒータ
(52)と、液面検出手段である目視窓(58)とを備えて
いる。この目視窓(58)により、第1加熱タンク(57)
が満液状態にあるか否かを監視することができる。
【0059】尚、第1タンク(53)における第1加熱タ
ンク(57)との接続部は、第1タンク(53)の最下部に
設けなくても、下限検知部(56a)によって検出される
液面より下方であれば、第1加熱タンク(57)は常に満
液状態となるため、下限検知部(56a)より下方であれ
ば、どこに設けてもよい。
【0060】上記第2の加熱手段(69)は、第2加熱タ
ンク(67)と第2ブラインを加熱する第2ヒータ(62)
とを備えている。上記第2の加熱手段(69)は、第2蒸
発器(24)と第2タンク(63)との間に設けられ、第2
タンク(63)の液面より下方に配置されている。つま
り、第2加熱タンク(67)は、上端面の出口と第2タン
ク(63)の底面の入口とが接続され、第2タンク(63)
の下方に配置され、第2加熱タンク(63)から流出した
熱媒体が第2タンク(63)の最下部から該第2タンク
(63)に流入するように構成されている。第2ヒータ
(62)は、第2加熱タンク(67)に設けられている。
【0061】上記第2加熱タンク(67)は、縦に細長い
筒状の容器により構成されている。第2加熱タンク(6
7)は、容量が第2タンク(63)のおよそ9分の1程度
であり、第2タンク(63)に比べ、かなり小さく構成さ
れている。
【0062】上記第2ヒータ(62)は、上記第1ヒータと
同様に構成され、電極部(62a)が接続している。
【0063】上記第2加熱タンク(67)は、上記第1加
熱タンク(57)と同様に構成され、第2ヒータ(62)
と、液面検出手段である目視窓(68)とを備えている。
【0064】尚、第2タンク(63)における第2加熱タ
ンク(67)との接続部は、第2タンク(63)の最下部に
設けなくても、下限検知部(66a)によって検出される
液面より下方であれば、第2加熱タンク(67)は常に満
液状態となるため、下限検知部(66a)より下方であれ
ば、どこに設けてもよい。
【0065】《各種センサ》上記冷媒回路(20)、第1
回路(50)、及び第2回路(60)には、各種のセンサが
設けられている。
【0066】具体的に、上記冷媒回路(20)には、第1
圧力センサ(P1)、第2圧力センサ(P2)、第1サーミ
スタ(T1)、第2サーミスタ(T2)、及び第3サーミス
タ(T3)が設けられている。第1圧力センサ(P1)は、
吸入ガス配管(33)に接続され、圧縮機(21)が吸入す
る冷媒の圧力を検出する。第2圧力センサ(P2)は、吐
出ガス配管(31)に接続され、圧縮機(21)が吐出する
冷媒の圧力を検出する。第1サーミスタ(T1)は、吸入
ガス配管(33)に取り付けられ、この吸入ガス配管(3
3)の温度を検出することによって、圧縮機(21)が吸
入する冷媒の温度を検出する。第2サーミスタ(T2)
は、吐出ガス配管(31)に取り付けられ、この吐出ガス
配管(31)の温度を検出することによって、圧縮機(2
1)が吐出する冷媒の温度を検出する。第3サーミスタ
(T3)は、吸入ガス配管(33)の第2分岐管(33b)に
設けられ、この第2分岐管(33b)の温度を検出するこ
とによって、第2蒸発器(24)から流出した冷媒の温度
を検出する。
【0067】上記第1回路(50)には、第1白金温度計
(Pt1)、第2白金温度計(Pt2)、第4白金温度計(Pt
4)、及び第3圧力センサ(P3)が設けられている。第
1白金温度計(Pt1)は、第1回路(50)の戻り管(5
1)に設けられ、利用側から戻ってきた第1ブラインの
温度を検出する。第2白金温度計(Pt2)は、第1回路
(50)における冷却熱交換器(41)の出口付近に設けら
れ、冷却熱交換器(41)から流出する第1ブラインの温
度を検出する。第4白金温度計(Pt4)は、第1回路(5
0)における第1加熱タンク(57)の出口付近に設けら
れ、第1加熱タンク(57)から流出する第1ブラインの
温度を検出する。第3圧力センサ(P3)は、第1回路
(50)の送出管(55)に接続され、第1ブラインポンプ
(54)から吐出された第1ブラインの圧力を検出する。
【0068】上記第1加熱タンク(57)には、温度検出
手段である第1温度スイッチ(T5)が設けられている。
第1温度スイッチ(T5)は、第1加熱タンク(57)内の
温度を検出し、所定温度に達するとオフとなって、検出
信号を出力する。
【0069】上記第2回路(60)には、第5白金温度計
(Pt5)、第7白金温度計(Pt7)、及び第4圧力センサ
(P4)が設けられている。第5白金温度計(Pt5)は、
第2回路(60)の戻り管(61)に設けられ、利用側から
戻ってきた第2ブラインの温度を検出する。第7白金温
度計(Pt7)は、第2回路(60)における第2加熱タン
ク(67)の出口付近に設けられ、第2加熱タンク(67)
から流出する第2ブラインの温度を検出する。第4圧力
センサ(P4)は、第2回路(60)の送出管(65)に接続
され、第2ブラインポンプ(64)から吐出された第2ブ
ラインの圧力を検出する。尚、上記の各白金温度計は、
白金測温抵抗体を用いた温度センサである。
【0070】上記第2加熱タンク(67)には、温度検出
手段である第2温度スイッチ(T6)が設けられている。
第2温度スイッチ(T6)は、第2加熱タンク(67)内の
温度を検出し、所定温度に達するとオフとなって検出信
号を出力する。
【0071】上記コントローラ(80)は、チリングユニ
ット(10)の運転制御を行うものである。このコントロ
ーラ(80)には、上記のサーミスタ(T1,…)、圧力セ
ンサ(P1,…)、白金温度計(Pt1,…)、液面センサ(5
6,66)、及び温度スイッチ(T5,T6)の検出信号が入力
される。そして、コントローラ(80)は、入力された信
号に基づき、第1〜第4膨張弁(E1〜E4)の開度調節、
第1,第2電動弁(S1,S2)の開度調節、圧縮機(21)
の容量調節、第1,第2ヒータ(52,62)の出力調節、
第1,第2ブラインポンプ(54,64)の停止動作などを
行う。
【0072】また、コントローラ(80)は、液面保持手
段である液面保持制御部(81)を備えている。該液面保
持制御部(81)は、第1タンク(53)の液面センサ(5
6,66)が下限信号を出力した場合に、第1ブラインポン
プ(54)を停止するように構成されている。従って、第
1タンク(53)には、下限検知部(56a)の位置以下に
は液面が下がらず、常に所定量以上の第1ブラインが貯
溜する。また、上記液面保持制御部(81)は、第2タン
ク(63)の液面センサ(66)が下限信号を出力した場合
に、第2ブラインポンプ(64)を停止するように構成さ
れている。従って、第2タンク(63)には、下限検知部
(66a)の位置以下には液面が下がらず、常に所定量以
上の第2ブラインが貯溜する。
【0073】−運転動作− 上記チリングユニット(10)の運転動作について説明す
る。
【0074】《冷媒回路、冷却水回路における動作》冷
媒回路(20)において、圧縮機(21)を運転すると、圧
縮されたガス冷媒が圧縮機(21)から吐出される。この
ガス冷媒は、吐出ガス配管(31)を通って凝縮器(22)
の冷媒流路(22a)に導入される。凝縮器(22)の冷媒
流路(22a)では、導入された冷媒が冷却水流路(22b)
の冷却水に放熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、凝縮器
(22)から出て液配管(32)を流れる。その後、液配管
(32)の冷媒は、二手に分流されて、一方が第1分岐管
(32a)に流入し、他方が第2分岐管(32b)に流入す
る。
【0075】液配管(32)の第1分岐管(32a)に流入
した冷媒は、第1膨張弁(E1)で減圧された後に、第1
蒸発器(23)の1次側流路(23a)に導入される。この
1次側流路(23a)では、導入された冷媒が2次側流路
(23b)の第1ブラインから吸熱して蒸発する。蒸発し
た冷媒は、第1蒸発器(23)から出て吸入ガス配管(3
3)の第1分岐管(33a)に流入する。
【0076】一方、液配管(32)の第2分岐管(32b)
に流入した冷媒は、第2膨張弁(E2)で減圧された後
に、第2蒸発器(24)の1次側流路(24a)に導入され
る。この1次側流路(24a)では、導入された冷媒が2
次側流路(24b)の第2ブラインから吸熱して蒸発す
る。蒸発した冷媒は、第2蒸発器(24)から出て吸入ガ
ス配管(33)の第2分岐管(33b)に流入する。
【0077】吸入ガス配管(33)において、第1分岐管
(33a)の冷媒と第2分岐管(33b)の冷媒とが合流す
る。この合流後の冷媒は、アキュームレータ(25)を通
って圧縮機(21)に吸入される。圧縮機(21)は、吸入
した冷媒を圧縮して再び吐出する。冷媒回路(20)で
は、以上のように冷媒が循環して、冷凍サイクルが行わ
れる。
【0078】冷却水回路(40)において、ポンプ(図
外)を運転すると、冷却塔(図外)で冷却された冷却水
が、流入配管(42)を通じて送り込まれる。流入配管
(42)を流れる冷却水は、二手に分流され、一方が第1
分岐管(42a)に流入し、他方が第2分岐管(42b)に流
入する。
【0079】流入配管(42)の第1分岐管(42a)に入
った冷却水は、第1電動弁(S1)を通過して冷却熱交換
器(41)の冷却水流路(41b)に導入される。冷却熱交
換器(41)では、導入された冷却水がブライン流路(41
a)の第1ブラインから吸熱する。吸熱後の冷却水は、
冷却熱交換器(41)から出て流出配管(43)の第1分岐
管(43a)を流れる。
【0080】一方、流入配管(42)の第2分岐管(42
b)に入った冷却水は、第2電動弁(S2)を通過して凝
縮器(22)の冷却水流路(22b)に導入される。凝縮器
(22)では、導入された冷却水が冷媒流路(22a)の冷
媒から吸熱する。吸熱後の冷却水は、凝縮器(22)から
出て流出配管(43)の第2分岐管(43b)を流れる。
【0081】流出配管(43)において、第1分岐管(43
a)の冷却水と第2分岐管(43b)の冷却水とが合流す
る。この合流後の冷却水は、冷却塔(図外)に送られて
冷却され、再び流入配管(42)を通じて送り込まれる。
【0082】《第1回路、第2回路における動作》第1
回路(50)において、第1ブラインポンプ(54)を運転
すると、第1ブラインが循環する。利用側で対象物から
吸熱した第1ブラインは、戻り管(51)を流れて冷却熱
交換器(41)のブライン流路(41a)に導入される。冷
却熱交換器(41)では、ブライン流路(41a)の第1ブ
ラインが冷却水流路(41b)の冷却水と熱交換する。こ
の熱交換により、第1ブラインは、冷却水に放熱して冷
却される。冷却熱交換器(41)で冷却された第1ブライ
ンは、第1蒸発器(23)の2次側流路(23b)に導入さ
れる。第1蒸発器(23)では、2次側流路(23b)の第
1ブラインが1次側流路(23a)の冷媒と熱交換する。
この熱交換により、第1ブラインは、冷媒に放熱して更
に冷却される。
【0083】第1蒸発器(23)から出た第1ブライン
は、第1加熱タンク(57)に導入される。このとき、第
1タンク(53)に流入する前の第1ブラインの温度が第
1設定温度未満のとき、第1ブラインは、第1ヒータ
(52)により、第1設定温度になるように加熱された
後、第1タンク(53)に流入して貯留される。
【0084】第1タンク(53)に貯留された第1設定温
度の第1ブラインは、第1ブラインポンプ(54)に吸入
され、送出管(55)に送り出される。送出管(55)を通
じて供給された第1ブラインは、利用側において対象物
の冷却に利用される。利用側で対象物から吸熱した第1
ブラインは、戻り管(51)を通じて再び冷却熱交換器
(41)へ送り込まれる。
【0085】第2回路(60)において、第2ブラインポ
ンプ(64)を運転すると、第2ブラインが循環する。利
用側で対象物から吸熱した第2ブラインは、戻り管(6
1)を流れて第2蒸発器(24)の2次側流路(24b)に導
入される。第2蒸発器(24)では、2次側流路(24b)
の第2ブラインが1次側流路(24a)の冷媒と熱交換す
る。この熱交換により、第2ブラインは、冷媒に放熱し
て冷却される。
【0086】第2蒸発器(24)から出た第2ブライン
は、第2加熱タンク(67)に導入される。このとき、第
2タンク(63)に流入する前の第2ブラインの温度が第
2設定温度未満のとき、第2ブラインは、第2ヒータ
(62)により、第2設定温度になるように加熱された
後、第2タンク(63)に流入して貯留される。
【0087】第2タンク(63)に貯留された所定温度の
第2ブラインは、第2ブラインポンプ(64)に吸入さ
れ、送出管(65)に送り出される。送出管(65)を通じ
て供給された第2ブラインは、利用側において対象物の
冷却に利用される。利用側で対象物から吸熱した第2ブ
ラインは、戻り管(61)を通じて再び第2蒸発器(24)
へ送り込まれる。
【0088】《コントローラの制御動作》上述のよう
に、上記コントローラ(80)は、チリングユニット(1
0)の運転制御を行う。ここでは、その内容について説
明する。
【0089】上記コントローラ(80)は、冷却熱交換器
(41)における熱交換量の調節を行う。つまり、第1電
動弁(S1)の開度を調節し、冷却熱交換器(41)に対す
る冷却水の供給量を変更することによって、冷却熱交換
器(41)における第1ブラインからの放熱量を調節す
る。
【0090】上記コントローラ(80)は、第1蒸発器
(23)及び第2蒸発器(24)における熱交換量の調節を
行う。つまり、第1膨張弁(E1)の開度を調節し、第1
蒸発器(23)に対する冷媒の供給量を変更することによ
って、第1蒸発器(23)における第1ブラインからの放
熱量を調節する。また、第2膨張弁(E2)の開度を調節
し、第2蒸発器(24)に対する冷媒の供給量を変更する
ことによって、第2蒸発器(24)における第2ブライン
からの放熱量を調節する。その際、コントローラ(80)
は、圧縮機(21)の容量調節も行う。つまり、第2蒸発
器(24)における冷却能力の過不足に応じてインバータ
(図外)の出力周波数を変更し、圧縮機(21)における
電動機の回転数を変更することによって、圧縮機(21)
の容量を調節する。
【0091】尚、冷却熱交換器(41)の出口において、
第1ブラインの温度が既に所定温度以下となっている場
合には、第1蒸発器(23)における第1ブラインの冷却
を停止する。つまり、このような場合には、上記コント
ローラ(80)が第1膨張弁(E1)を全閉し、第1蒸発器
(23)に対する冷媒の供給を遮断する。
【0092】上記液面保持制御部(81)は、第1ブライ
ンポンプ(54)と第2ブラインポンプ(64)の停止制御
を行う。ここでは第1ブラインポンプ(54)の場合を例
に説明するが、第2ブラインポンプ(64)の場合も同様
である。
【0093】この第1ブラインポンプ(54)は、原則と
して常時運転されるものである。しかし、第1タンク
(53)の液面センサ(56)が下限信号を出力した場合に
は、上記液面保持制御部(81)が第1ブラインポンプ
(54)を停止する。つまり、下限信号が出力された場
合、第1タンク(53)内の第1ブラインがなくなってし
まい、第1加熱タンク(57)が第1ブラインによって満
たされなくなってしまうおそれがあるので、第1ブライ
ンポンプ(54)の運転を停止する。そして、第1設定温
度の第1ブラインを補充することにより、第1タンク
(53)には、常に所定量以上の第1ブラインが貯溜する
ことになる。
【0094】従って、第1加熱タンク(57)は、第1タ
ンク(53)内に貯溜する第1ブラインの液面位置が下限
検知部(56a)により検知されており、また、第1タン
ク(53)の最下部に接続されているため、第1ブライン
が常に満液状態にある。
【0095】上記コントローラ(80)は、第1ヒータ
(52)及び第2ヒータ(62)の出力調節を行う。つま
り、第1ヒータ(52)については、第4白金温度計(Pt
4)の検出温度が所定温度となるように、その出力が調
節される。また、第2ヒータ(62)については、第7白
金温度計(Pt7)の検出温度が所定温度となるように、
その出力が調節される。
【0096】更に、上記コントローラ(80)は、各加熱
タンク(57,67)の温度を監視することにより、安全対
策に万全を期している。通常は、各下限検知部(56a,66
a)が、第1タンク(53)又は第2タンク(63)の液面
位置の下限を監視するため、第1加熱タンク(57)又は
第2加熱タンク(67)は、第1ブライン又は第2ブライ
ンが常に満たされるので、空焚きすることがない。しか
し、何らかの原因により、第1ブライン又は第2ブライ
ンが減り、各加熱タンク(57,67)の温度が所定温度に
達すると、各温度スイッチ(T5,T6)が作動し、各ヒー
タ(52,62)を停止する。この結果、確実に空焚きを防
止することができる。
【0097】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、各加熱タンク(57,67)内を常に
熱媒体により満液状態にするようにしたために、各ヒー
タ(52,62)よる空焚きを防止することができ、各加熱
タンク(57)の異常加熱を未然に防止することができ
る。
【0098】また、各加熱手段(59,69)を各貯溜タン
ク(53,63)の液面より下方に配置するようにしたため
に、各加熱タンク(57,67)は確実に熱媒体によって満
たされることになり、確実に各ヒータ(52,62)による
空焚きを防止することができる。
【0099】また、加熱手段(59,69)が空焚きを起こ
すことなく、第1ブラインを第1設定温度に、第2ブラ
インを第2設定温度に確実に保持することができるの
で、利用側に安定した温度の熱媒体を供給することがで
きる。
【0100】また、目視窓(58,68)が各加熱タンク(5
7,67)内の熱媒体の液面を検出するようにしたために、
何らかの原因により、各加熱タンク(57,67)内の熱媒
体量が低下すると、加熱動作を停止することができ、安
全対策に万全を期すことができる。
【0101】また、各温度スイッチ(T5,T6)が各加熱
タンク(57,67)内の温度を検出するようにしたため
に、何らかの原因により、各加熱タンク(57,67)内の
熱媒体量が低下すると、加熱動作を停止することがで
き、安全対策に万全を期すことができる。
【0102】<発明のその他の実施の形態>本発明は、
上記実施形態について、以下のような構成としてもよ
い。
【0103】高温側回路(50)は、冷却熱交換器(41)のみ
が接続され、第1蒸発器(23)を省略する構成にしても
よい。
【0104】また、高温側回路(50)又は低温側回路
(60)のみ設ける構成にしてもよい。
【0105】上記実施形態では、第1,第2ブラインと
してフロリナートを用いているが、これ以外の物質をブ
ラインとして用いることも可能である。
【0106】また、上記実施形態では、スクロール型の
圧縮機(21)を用いているが、その他の形式の圧縮機、
例えばローリングピストン型の圧縮機を用いてもよい。
【0107】また、上記実施形態では、第1蒸発器(2
3)、第2蒸発器(24)、凝縮器(22)、及び冷却熱交
換器(41)をプレート式熱交換器により構成している
が、その他の形式の熱交換器、例えば二重管式の熱交換
器を用いて構成してもよい。
【0108】また、上記実施形態では、各タンク(53,6
3)は、直方体形状の容器より構成しているが、底に傾
斜を付け、底の最も低い位置に各加熱タンク(57,67)
との接続部を設けるようにしてもよい。
【0109】また、上記実施形態では、各加熱タンク
(57,67)の液面検出手段として、目視窓(58,68)を設
けているが、目視窓(58,68)に代えて、液面センサを
設けるようにしてもよい。
【0110】また、上記実施形態では、各加熱タンク
(53,63)には、目視窓(58,68)及び温度スイッチ(T
5,T6)を設けているが、目視窓(58,68)又は温度スイ
ッチ(T5,T6)のみを設ける構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るチリングユニットの全体構成を
示す配管系統図である。
【図2】実施形態に係る第1タンク(第2タンク)及び
第1の加熱手段(第2の加熱手段)の概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
(20) 冷媒回路 (23) 第1蒸発器 (24) 第2蒸発器 (41) 冷却熱交換器 (50) 第1回路 (52) 第1ヒータ (53) 第1タンク (56a) 下限検知部 (57) 第1加熱タンク (58) 目視窓 (59) 加熱手段 (60) 第2回路 (62) 第2ヒータ (63) 第2タンク (66a) 下限検知部 (67) 第2加熱タンク (68) 目視窓 (69) 加熱手段 (81) 液面保持制御部 (T5) 第1温度スイッチ (T6) 第2温度スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 光史 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3L054 BG01 BG08 BH05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源側熱交換器(23,24,41)で冷却され
    た熱媒体を利用側に供給する冷凍装置において、 上記利用側に供給する熱媒体を一旦貯溜する貯溜タンク
    (53,63)と、 加熱タンク(57,67)内にヒータ(52,62)が収納されて
    構成されると共に、上記熱源側熱交換器(23,24,41)と
    貯溜タンク(53,63)との間に設けられ、該加熱タンク
    (57,67)が熱媒体によって常時満たされるように構成さ
    れた熱媒体の加熱手段(59,69)とを備えていることを
    特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 熱源側熱交換器(23,24,41)で冷却され
    た熱媒体を利用側に供給する冷凍装置において、 上記利用側に供給する熱媒体を一旦貯溜する貯溜タンク
    (53,63)と、 該貯溜タンク(53,63)に所定量の熱媒体を貯溜する液
    面保持手段(81)と、 加熱タンク(57,67)内にヒータ(52,62)が収納されて
    構成されると共に、上記熱源側熱交換器(23,24,41)と
    貯溜タンク(53,63)との間に設けられ、上記貯溜タン
    ク(53,63)の液面より下方に配置されている熱媒体の
    加熱手段(59,69)とを備えていることを特徴とする冷
    凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 第1設定温度に冷却された第1の熱媒体を利用側に供給
    する高温側回路(50)と、 該第1設定温度より低温の第2設定温度に冷却された熱
    媒体を利用側に供給する低温側回路(60)とを備え、 熱源側熱交換器は、第1の熱媒体と冷却水回路(40)の
    冷却水とを熱交換する冷却熱交換器(41)と、第1の熱
    媒体と冷媒とを熱交換する高温側蒸発器(23)と、第2
    の熱媒体と冷媒とを熱交換する低温側蒸発器(24)とに
    より構成される一方、 上記高温側蒸発器(23)と低温側蒸発器(24)とは、冷
    媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(20)
    を構成すると共に、該高温側蒸発器(23)と低温側蒸発
    器(24)とは、冷媒が互いに並列に流れるように構成さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3の何れか1項において、 加熱手段(59,69)は、貯溜タンク(53,63)の下方に配
    置され、加熱タンク(57,67)の出口が貯溜タンク(53,
    63)の最下部の入口に接続されていることを特徴とする
    冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1項において、 加熱手段(59,69)には、加熱タンク(57,67)内の熱媒
    体量が低下すると加熱動作を停止するために加熱タンク
    (57,67)内の液面を検出する液面検出手段(58,68)が
    設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5の何れか1項において、 加熱手段(59,69)には、加熱タンク(57,67)内の熱媒
    体量が低下すると加熱動作を停止するために加熱タンク
    (57,67)内の熱媒体の温度を検出する温度検出手段(T
    5,T6)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
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