JP2002079929A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

車両の挙動制御装置

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JP2002079929A JP2000270041A JP2000270041A JP2002079929A JP 2002079929 A JP2002079929 A JP 2002079929A JP 2000270041 A JP2000270041 A JP 2000270041A JP 2000270041 A JP2000270041 A JP 2000270041A JP 2002079929 A JP2002079929 A JP 2002079929A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイドロプレーン状態時に車両の挙動が不安
定になることを防止することができる車両の挙動制御装
置を得る。 【解決手段】 ハイドロプレーン検出部6で、車両のハ
イドロプレーン状態を検出するとハイドロプレーン状態
の度合Hを算出し、車両状態演算部7で、該ハイドロプ
レーン状態の度合Hに応じたヨーレート偏差Δωを算出
することによって、車両がハイドロプレーン状態になる
と、ハイドロプレーン状態の度合に応じて挙動制御の実
施を抑制するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーバステア又は
アンダステア状態を解消するために、それぞれ所定の制
動力制御及び駆動力制御を行って車両の挙動制御を行う
車両の挙動制御装置に関するものであり、特に、走行時
における車両のドリフトアウトやスピン等の異常な車両
挙動を抑制するための車両の挙動制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】車両がハイドロプレーン状態になると、
前輪が水膜に浮いた状態となることから、操舵が効かな
い状態になる。そこで、特開平5−106477号公報
では、ハイドロプレーン状態検出時にハイドロプレーン
対策制御を行う車両用トラクション制御装置が開示され
ている。該公報では、車両がハイドロプレーン状態にな
ったことを検出すると、制御情報を加速スリップ状態に
替えて車速とし、該車速を維持するようにエンジン出力
を制御して、トラクション制御を過度に行わないように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各種センサか
ら得られるデータを基にして算出される目標ヨーレート
とヨーレートセンサから得られる車両のヨーレートとの
偏差から、車両のオーバステア又はアンダステアの判定
を行い、オーバステア又はアンダステア状態を解消する
ために、それぞれ所定の制動力制御及び駆動力制御を行
って車両の挙動制御を行う挙動制御装置においては、こ
のようなハイドロプレーン状態で挙動制御を実施する
と、逆に車両の挙動が不安定な状態になる可能性があっ
た。
【0004】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、車両がハイドロプレーン状態
になると、車両の挙動制御の実施判定に使用するヨーレ
ート偏差をハイドロプレーン状態の度合に応じて算出し
挙動制御の実施を抑制することによって、ハイドロプレ
ーン状態時に車両の挙動が不安定になることを防止する
ことができる車両の挙動制御装置を得ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る車両の挙
動制御装置は、各種センサから得られるデータを基にし
て算出される目標ヨーレートとヨーレートセンサから得
られる車両のヨーレートとの偏差であるヨーレート偏差
から、車両のオーバステア又はアンダステアの判定を行
い、オーバステア又はアンダステア状態であると判定す
ると、オーバステア又はアンダステア状態を解消するた
めに、それぞれ所定の制動力制御及び駆動力制御を行っ
て車両の挙動制御を行う挙動制御装置において、車両に
おけるハイドロプレーン状態の検出を行うと共に、ハイ
ドロプレーン状態を検出すると該検出したハイドロプレ
ーン状態の度合を所定の方法で算出するハイドロプレー
ン検出部と、該ハイドロプレーン検出部からの検出結果
及び算出された度合に応じてヨーレート偏差を算出する
と共に、該算出したヨーレート偏差と車両の状態を判定
するための各しきい値とを比較して車両のオーバステア
及びアンダステアを判定する車両状態演算部とを備える
ものである。
【0006】具体的には、上記車両状態演算部は、ハイ
ドロプレーン検出部によって車両のハイドロプレーン状
態が検出されると、ハイドロプレーン検出部で算出され
た度合に応じて絶対値が小さくなるようにヨーレート偏
差を算出するようにした。
【0007】また、上記ハイドロプレーン検出部は、ハ
イドロプレーン状態の度合を、前輪と後輪の速度差から
算出するようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の実
施の形態における車両の挙動制御装置の例を示した概略
のブロック図である。図1において、車両の挙動制御装
置1は、対応する車輪の車輪速度を検出する車輪速度セ
ンサ2a〜2dと、ステアリングの操舵角を検出する舵
角センサ3、車両に発生しているヨーレートを検出する
ヨーレートセンサ4、及び車両の横方向の加減速度を検
出する横加速度センサ5の各種センサと、各車輪速度セ
ンサ2a〜2dから得られる各車輪の車輪速度における
前輪と後輪の車輪速度差から公知の方法で車両のハイド
ロプレーン状態の検出を行うハイドロプレーン検出部6
とを備えている。
【0009】また、挙動制御装置1は、上記各センサか
らの入力信号より車両の状態を判定するための様々なデ
ータを算出すると共に該算出したデータ及びハイドロプ
レーン検出部6からの検出結果から、オーバステア状態
を解消するように行われる制御であるオーバステア制御
及びアンダステア状態を解消するように行われる制御で
あるアンダステア制御の実施判定を行う車両状態演算部
7とを備えている。
【0010】更に、挙動制御装置1は、車両状態演算部
7からの様々なデータ及び各種判定に応じて各車輪に対
する制動力の制御量を算出する制動力演算部8と、車両
状態演算部7からの各データ及び各種判定に応じて駆動
力の制御量を算出する駆動力演算部9と、制動力演算部
8からの制動力制御信号に応じて各車輪のブレーキ制御
を行うブレーキアクチュエータを有する制動力調整部1
0と、駆動力演算部5からの駆動力制御信号に応じてス
ロットルの制御を行うスロットルアクチュエータを有す
る駆動力調整部11とを備えている。
【0011】図2は、図1における制動力調整部10の
構成例を示した概略の制御系統図であり、ダイアゴナル
2系統ブレーキシステムを例にして示している。なお、
図2では、2系統のブレーキシステムの内、右前輪(F
R)及び左後輪(RL)からなる1系統のみを示してい
る。
【0012】図2において、マスタシリンダ21とそれ
ぞれ左右前輪及び左右後輪に対応するホイールシリンダ
22a〜22dとの間に、ON/OFF型電磁バルブか
らなるハイドロプレーン制御用バルブ29A,29Bを
介して、ON/OFF型電磁バルブからなるインレット
・バルブ23a〜23dを配置する一方、ホイールシリ
ンダ22a〜22dからON/OFF型電磁バルブより
なるアウトレット・バルブ24a〜24d、逆止弁30
A,30B及びポンプ25を介してマスタシリンダ21
にブレーキ液を還流する還流ライン26を設けている。
該還流ライン26のアウトレット・バルブ24a〜24
dとポンプ25との間には、バッファチャンバ27を配
置している。逆止弁30A,30Bは、還流ライン26
からポンプ25を介してアウトレット・バルブ24a〜
24d及びバッファチャンバ27へのブレーキ液の流れ
を阻止する。
【0013】更に、ポンプ25及び逆止弁30A,30
Bを接続するブレーキ液の流路と、マスタシリンダ21
のブレーキ液タンク32との間には、ON/OFF型電
磁バルブからなるハイドロプレーン制御用バルブ31
A,31Bが設けられている。なお、ホイールシリン
ダ、インレット・バルブ及びアウトレット・バルブを示
す符号のa〜dは、それぞれ車両の左右前輪及び左右後
輪を示し、ハイドロプレーン制御用バルブ及び逆止弁を
示す符号のA,Bは、それぞれ右前輪(FR)及び左後
輪(RL)からなるブレーキ系統及び左前輪(FL)及
び右後輪(RR)からなるブレーキ系統を示している。
また、図2で示した各電磁バルブは、動作していないと
きの状態をそれぞれ示しており、ハイドロプレーン制御
用バルブ29A,29B,31A,31Bは、ハイドロ
プレーン状態が検出されていないときは、常時図2で示
した状態になっている。
【0014】車輪速度センサ2a〜2dは、ハイドロプ
レーン検出部6、車両状態演算部7、制動力演算部8及
び駆動力演算部9をなす信号処理装置28に接続されて
おり、該車輪速度センサ2a〜2dは、対応する左右前
輪及び左右後輪のそれぞれの車輪速度を検出し、該検出
した車輪速度を車輪速度信号として信号処理装置28に
出力する。制動力調整部10は、図2におけるホイール
シリンダ22a〜22d、インレット・バルブ23a〜
23d、アウトレット・バルブ24a〜24d、ポンプ
25、バッファチャンバ27、ハイドロプレーン制御用
バルブ29A,29B,31A,31B及び逆止弁30
A,30Bを示している。
【0015】このような構成において、ハイドロプレー
ン検出部6は、車輪速度センサ2a〜2dからの入力信
号よりそれぞれ得られた各車輪の車輪速度から、例えば
前輪と後輪の車輪速度差が所定値を超えると車両がハイ
ドロプレーン状態にあると判定するといったように所定
の方法でハイドロプレーン状態の検出を行う。更に、ハ
イドロプレーン検出部6は、ハイドロプレーン状態を検
出すると、ハイドロプレーン状態の度合Hを所定の方
法、例えば前輪と後輪との車輪速度差に応じて算出し、
ハイドロプレーン状態の検出結果と該算出した度合Hと
を車両状態演算部7に出力する。なお、ハイドロプレー
ン状態の検出方法は、公知であるのでその説明を省略す
る。
【0016】一方、車両状態演算部7は、車輪速度セン
サ2a〜2dからの入力信号よりそれぞれ得られた各車
輪の車輪速度から推定車体速度Vを算出すると共に、舵
角センサ3からの入力信号よりステアリング舵角δを、
ヨーレートセンサ4からの入力信号より実ヨーレートω
rを、横加速度センサ5からの入力信号より横方向加速
度Gyをそれぞれ得る。車両状態演算部7は、これら各
センサからのそれぞれの入力信号から得られた各値並び
にハイドロプレーン検出部6からの検出結果及び算出さ
れた度合Hから、車両の状態を判定するための様々なデ
ータの算出を行い、該算出した各データからオーバステ
ア制御及びアンダステア制御の実施判定を行う。
【0017】制動力演算部8は、車両状態演算部7で算
出された各データ及び制御実施判定から各車輪の制動力
の制御量を算出して制動力調整部10の制御を行う。ま
た、駆動力演算部9は、車両状態演算部7で算出された
各データ及び制御実施判定から駆動力の制御量を算出し
て駆動力調整部11の制御を行う。
【0018】次に、車両状態演算部7によるオーバステ
ア制御及びアンダステア制御からなる車両の挙動制御の
実施判定方法について説明する。車両状態演算部7は、
上記各センサから得られた値の内、推定車体速度V及び
ステアリング舵角δ及び横方向加速度Gyから公知の車
両モデルを用いて目標ヨーレートωtを算出する。ここ
では、ハイドロプレーン状態の度合に応じてヨーレート
偏差を調整し制御量を変更する方法について説明する。
【0019】車両状態演算部7は、目標ヨーレートωt
とヨーレートセンサ4から得られた実ヨーレートωrと
の偏差であるヨーレート偏差Δωを算出する。この際、
車両状態演算部7は、ハイドロプレーン検出部6からハ
イドロプレーン状態を検出していないという検出結果が
入力されると、ヨーレート偏差Δωを下記(1)式を用
いて算出する。 Δω=ωr−ωt………………(1)
【0020】これに対して、車両状態演算部7は、ハイ
ドロプレーン検出部6からハイドロプレーン状態を検出
したという検出結果と共にハイドロプレーン状態の度合
Hが入力されると、ヨーレート偏差Δωを下記(2)式
及び(3)式を用いて算出する。 Δω=(ωr−ωt)×f(H)………………(2) 但し、Hは、0≦H≦1で表される度合であり、 f(H)=1−H………………(3)
【0021】ここで、例えば、ヨーレートセンサ4の極
性が左回りのときに正、右回りのときに負とすると、車
両状態演算部7は、車両が左旋回を行っている場合、算
出したヨーレート偏差Δωが、正の値であるオーバステ
アしきい値Thosを超えるとオーバステア制御開始判定
を行い、ヨーレート偏差Δωが、負の値であるアンダス
テアしきい値Thus未満であるとアンダステア制御開始
判定を行う。また、車両が右旋回を行っている場合、車
両状態演算部7は、算出したヨーレート偏差Δωが、負
の値であるオーバステアしきい値Thos未満であるとオ
ーバステア制御開始判定を行い、ヨーレート偏差Δω
が、正の値であるアンダステアしきい値Thusを超える
とアンダステア制御開始判定を行う。
【0022】制動力演算部8及び駆動力演算部9は、制
動力調整部10及び駆動力調整部11に対して、車両状
態演算部7がオーバステア制御開始判定を行うと所定の
オーバステア制御を行わせ、車両状態演算部7がアンダ
ステア制御開始判定を行うと所定のアンダステア制御を
行わせる。
【0023】オーバステア制御として、制動力演算部8
は、オーバステア状態を解消するために外前輪に付加す
る制動力制動量を算出する。該制動力制御量は、ヨーレ
ート偏差Δωが大きい、すなわちオーバステアの度合が
大きいときほど大きい値が、ヨーレート偏差Δωが小さ
い、すなわちオーバステアの度合が小さいときほど小さ
い値が算出される。同時に、駆動力演算部9は、所定の
方法で駆動力制御量を算出し、例えば駆動力を減少させ
るようにする。
【0024】また、アンダステア制御として、制動力演
算部8は、アンダステア状態を解消するために内後輪に
付加する制動力制動量を算出する。該制動力制御量は、
ヨーレート偏差Δωが大きい、すなわちアンダステアの
度合が大きいときほど大きい値が、ヨーレート偏差Δω
が小さい、すなわちアンダステアの度合が小さいときほ
ど小さい値が算出される。同時に、駆動力演算部9は、
所定の方法で駆動力制御量を算出し、例えば駆動力を減
少させるようにする。
【0025】このように、挙動制御装置1は、ハイドロ
プレーン状態のときには、上記(2)式及び(3)式を
使用してハイドロプレーン状態の度合Hに応じたヨーレ
ート偏差Δωを算出することにより、車両がハイドロプ
レーン状態になると、ハイドロプレーン状態の度合Hに
応じて挙動制御の実施を抑制することができる。ここで
は、Δωを度合Hに応じて変更したが、Δωから計算さ
れる制動力制御量及び駆動力制御量に度合Hの関数f
(H)を乗じて、制動力制御量及び駆動力制御量を度合H
に応じて小さく算出するようにしてもよく、このように
した場合も同様の効果を得ることができる。
【0026】次に、図3は、図1で示した車両の挙動制
御装置1の動作例を示したフローチャートである。図3
を用いて車両の挙動制御装置1の動作の流れについても
う少し詳細に説明する。図3において、まず最初に、車
両状態演算部7は、車輪速度センサ2a〜2dからの入
力信号よりそれぞれ得られる各車輪の車輪速度から推定
車体速度Vを算出すると共に、舵角センサ3からの入力
信号よりステアリング舵角δを、ヨーレートセンサ4か
らの入力信号より実ヨーレートωrを、横加速度センサ
5からの入力信号より横方向加速度Gyをそれぞれ得る
(ステップS1)。
【0027】次に、車両状態演算部7は、上記推定車体
速度Vとステアリング舵角δと横方向加速度Gyから目
標ヨーレートωtを算出し(ステップS2)、ハイドロ
プレーン検出部6は、車輪速度センサ2a〜2dからの
入力信号よりそれぞれ得られる各車輪の車輪速度から車
両におけるハイドロプレーン状態の検出を行う(ステッ
プS3)。次に、ハイドロプレーン検出部6は、車両が
ハイドロプレーン状態か否かを判定し(ステップS
4)、ハイドロプレーン状態であると判定すると(YE
S)、所定の方法でハイドロプレーン状態の度合Hを算
出し、判定結果と共に該算出した度合Hを車両状態演算
部7に出力する(ステップS5)。
【0028】車両状態演算部7は、ハイドロプレーン検
出部6から入力された検出結果から、ステップS1で得
た実ヨーレートωr、ステップS2で算出した目標ヨー
レートωt及びハイドロプレーン検出部6から入力され
た度合Hから、上記(2)式及び(3)式を用いてヨー
レート偏差Δωを算出する(ステップS6)。
【0029】次に、車両状態演算部7は、算出したヨー
レート偏差Δωとあらかじめ設定されたオーバステアし
きい値Thosとの比較を行い、オーバステア制御を開始
するか否かの判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4
の極性が左回りのとき正、右回りのときに負であるとす
ると、左旋回時においては、オーバステアしきい値Th
osは正の値となり、ヨーレート偏差Δωがオーバステア
しきい値Thosを超えているか否かを調べ(ステップS
7)、ヨーレート偏差Δωがオーバステアしきい値Th
osを超え、オーバステア制御を開始する判定を行うと
(YES)、制動力演算部8は外前輪制動力の制動量の
算出を行い、駆動力演算部9は駆動力の制御量を算出す
る(ステップS8)。
【0030】次に、制動力演算部8は該算出した制動量
の外前輪制動力制御の実施を制動力調整部10に実行さ
せ、駆動力演算部9は駆動量の駆動制御の実施を駆動力
調整部11に実行させて(ステップS9)、ステップS
1に戻る。
【0031】また、ステップS7で、例えばヨーレート
偏差Δωがオーバステアしきい値Thos以下であって、
オーバステア制御開始の判定が行われなかった場合(N
O)、車両状態演算部7は、算出したヨーレート偏差Δ
ωとあらかじめ設定されたアンダステアしきい値Thus
との比較を行い、アンダステア制御を開始するか否かの
判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回
りのとき正、右回りのときに負であるとすると、左旋回
時においては、アンダステアしきい値Thusは負の値と
なり、ヨーレート偏差Δωがアンダステアしきい値Th
os未満であるか否かを調べ(ステップS10)、ヨーレ
ート偏差Δωがアンダステアしきい値Thus未満であ
り、アンダステア制御を開始する判定を行うと(YE
S)、制動力演算部8は内後輪制動力の制動量の算出を
行い、駆動力演算部9は駆動力の制御量を算出した後、
ステップS9の処理を行ってステップS1に戻る。
【0032】また、ステップS10で、例えばヨーレー
ト偏差Δωがアンダステアしきい値Thus以上であっ
て、アンダステア制御開始の判定が行われなかった場合
(NO)、ステップS1に戻る。一方、ステップS4
で、ハイドロプレーン検出部6は、ハイドロプレーン状
態でないと判定した場合(NO)、該判定結果を車両状
態演算部7に出力し、車両状態演算部7は、上記(1)
式を用いてヨーレート偏差Δωを算出して(ステップS
12)、ステップS7に進む。
【0033】このように、本実施の形態における車両の
挙動制御装置は、ハイドロプレーン検出部6で、車両の
ハイドロプレーン状態を検出するとハイドロプレーン状
態の度合Hを算出し、車両状態演算部7で、該ハイドロ
プレーン状態の度合Hに応じたヨーレート偏差Δωを算
出することによって、車両がハイドロプレーン状態にな
ると、ハイドロプレーン状態の度合に応じて挙動制御の
実施を抑制するようにした。このことから、ハイドロプ
レーン状態時に車両の挙動制御を行うことによって車両
の挙動が不安定になることを防止することができる。
【0034】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の車両の挙動制御装置によれば、車両のハイドロプレー
ン状態を検出すると、該ハイドロプレーン状態の度合に
応じてヨーレート偏差を算出するようにした。このこと
から、ハイドロプレーン状態を検出すると、車両がオー
バステア又はアンダステア状態であると判定し難くして
挙動制御の実施を抑制することができ、ハイドロプレー
ン状態時に車両の挙動制御を行うことによって車両の挙
動が不安定になることを防止することができる。
【0035】具体的には、検出したハイドロプレーン状
態の度合に応じて絶対値が小さくなるようにヨーレート
偏差を算出するようにした。このことから、ハイドロプ
レーン状態を検出すると、該検出したハイドロプレーン
状態の度合に応じて挙動制御の実施を抑制することがで
き、ハイドロプレーン状態時に車両の挙動制御を行うこ
とによって車両の挙動が不安定になることを更に防止す
ることができる。
【0036】また、ハイドロプレーン状態の度合を前輪
と後輪との速度差から算出するようにしたことから、比
較的容易にハイドロプレーン状態の度合を算出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における車両の挙動制御
装置の例を示した概略のブロック図である。
【図2】 図1における制動力調整部10の構成例を示
した概略の制御系統図である。
【図3】 図1で示した車両の挙動制御装置1の動作例
を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両の挙動制御装置 2a〜2d 車輪速度センサ 3 舵角センサ 4 ヨーレートセンサ 5 横加速度センサ 6 ハイドロプレーン検出部 7 車両状態演算部 8 制動力演算部 9 駆動力演算部 10 制動力調整部 11 駆動力調整部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 F02D 29/02 K 311 311A Fターム(参考) 3D041 AA48 AB01 AD00 AD51 AE00 AE04 AE41 AF01 3D046 BB21 DD04 GG02 HH00 HH08 HH21 HH25 HH36 HH41 LL23 LL50 3G093 BA01 CB01 DB00 DB03 DB04 DB17 EA09 EB04 EC01 FA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種センサから得られるデータを基にし
    て算出される目標ヨーレートとヨーレートセンサから得
    られる車両のヨーレートとの偏差であるヨーレート偏差
    から、車両のオーバステア又はアンダステアの判定を行
    い、オーバステア又はアンダステア状態であると判定す
    ると、オーバステア又はアンダステア状態を解消するた
    めに、それぞれ所定の制動力制御及び駆動力制御を行っ
    て車両の挙動制御を行う挙動制御装置において、 車両におけるハイドロプレーン状態の検出を行うと共
    に、ハイドロプレーン状態を検出すると該検出したハイ
    ドロプレーン状態の度合を所定の方法で算出するハイド
    ロプレーン検出部と、 該ハイドロプレーン検出部の検出結果及び算出された上
    記度合に応じて上記ヨーレート偏差を算出すると共に、
    該算出したヨーレート偏差と車両の状態を判定するため
    の各しきい値とを比較して車両のオーバステア及びアン
    ダステアを判定する車両状態演算部と、を備えることを
    特徴とする車両の挙動制御装置。
  2. 【請求項2】 上記車両状態演算部は、ハイドロプレー
    ン検出部によって車両のハイドロプレーン状態が検出さ
    れると、ハイドロプレーン検出部で算出された度合に応
    じて絶対値が小さくなるように上記ヨーレート偏差を算
    出することを特徴とする請求項1に記載の車両の挙動制
    御装置。
  3. 【請求項3】 上記ハイドロプレーン検出部は、ハイド
    ロプレーン状態の度合を、前輪と後輪の速度差から算出
    することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか
    に記載の車両の挙動制御装置。
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