JP2002079843A - 異径タイヤ判別方法および駆動力配分制御装置 - Google Patents

異径タイヤ判別方法および駆動力配分制御装置

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JP2002079843A
JP2002079843A JP2000269916A JP2000269916A JP2002079843A JP 2002079843 A JP2002079843 A JP 2002079843A JP 2000269916 A JP2000269916 A JP 2000269916A JP 2000269916 A JP2000269916 A JP 2000269916A JP 2002079843 A JP2002079843 A JP 2002079843A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異径タイヤ装着の検出精度の向上を図るこ
と。 【解決手段】 前後輪8,12の車輪速度の大小関係を
判別する大小関係判別ステップと、前後輪8,12の一
方の車輪速度が大きいと判別されている状態が継続され
ている時間に基づいて継続カウンタDAIKをカウント
するカウントステップと、前後の車輪速度の速度差に基
づいて、前後車輪速度の相対関係を示す相対演算値VH
Iを演算する相対値演算ステップと、前記継続カウンタ
DAIKのカウント数が所定時間を超えときに、前記相
対演算値VHIの平均を径差割合値VHI_AVEとし
て求める径差割合演算ステップと、前記径差割合値VH
I_AVEが所定の値を示すときに、異径タイヤ装着と
判断する異径判断ステップと実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異径タイヤを装着
しているか否かを判別する方法、および、4輪駆動車の
駆動力を前後に配分する駆動力配分制御装置において、
この異径タイヤ判別方法を実行する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】4輪駆動車において、通常は、前輪と後
輪とのいずれか一方を駆動させる2輪駆動状態とし、駆
動輪がスリップして前後輪で回転速度に差が生じると、
前後で駆動力を伝達する伝達機構の間に設けている締結
手段を前記回転速度差に応じて締結させ、それまでの従
動輪にも駆動力を与えて4輪駆動状態とする駆動力配分
制御装置を備えた4輪駆動車が知られている。なお、前
記締結手段は、例えば駆動輪側と従動輪側との間に設け
られたプロペラシャフトを分割し、このプロペラシャフ
トの間に設けるもので、このような締結手段としては、
例えば多板クラッチ機構などを用いることができ、この
多板クラッチ機構の締結状態を変化させることにより上
述のように従動輪に対して前後輪の回転速度差応じて駆
動トルクを伝達させることができる。このような駆動力
配分式の4輪駆動車において、車輪がパンクして一般に
テンパータイヤと呼ばれるスペアタイヤを装着したり、
あるいは運転者が純正品とは異なるタイヤを装着したり
して、前後で径が異なるタイヤを装着して走行した場合
には、前後で車輪速差が生じるため、駆動力配分制御装
置は、異径タイヤを装着している間、常に駆動輪がスリ
ップしていると判断して、前後輪の間に設けている締結
手段を締結させてしまう。ところが、この場合には実際
には前後のいずれにもスリップが生じていないため、異
径タイヤを装着している間、多板クラッチのような締結
手段においてクラッチ板間の滑りが発生して継続的な発
熱を招いたり、タイヤと路面との間で滑りが発生して走
行安定性が損なわれたりするという問題が生じる。
【0003】そこで、このような問題を解決するため
に、異径タイヤを装着しているか否か判別し、異径タイ
ヤを装着していると判別すると、駆動力配分制御をキャ
ンセルして、2輪駆動状態とする装置が、例えば、特開
平3−37424号公報により提案されている。この従
来技術は、車両の走行速度に対する前輪と後輪との車輪
速度の差が所定の割合以上となると、異径タイヤが装着
されていると判断していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、異径タイヤの判別を、前後の車輪
速度の差に基づいて行っていたために、以下に述べる問
題点を有していた。例えば、路面凹凸や砂利や波状路や
石畳の突起などを有した悪路走行時にあっては、路面か
らの外乱が車輪の回転挙動に影響を与え、車輪速度が不
規則な値を示すことがある。このような場合に、実際に
は異径タイヤを装着していないにも拘わらず、前後輪の
速度差の割合が異径タイヤの判別しきい値を越える事態
が生じて、異径タイヤ装着と誤判断するおそれがある。
さらに、上記のように、誤判断した場合、駆動力配分制
御を中止するために悪路走破性が低下する。
【0005】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、異径タイヤ装着の検出精度の向上を図
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の異径タイヤ判別方法は、前後輪の車輪速
度の大小関係を判別する大小関係判別ステップと、前後
輪の一方の車輪速度が大きいと判別されている状態が継
続されている時間に基づいて継続カウンタDAIKをカ
ウントするカウントステップと、前後の車輪速度の速度
差に基づいて、前後車輪速度の相対関係を示す相対演算
値VHIを演算する相対値演算ステップと、前記継続カ
ウンタDAIKのカウント数が所定時間を超えときに、
前記相対演算値VHIの平均を径差割合値VHI_AV
Eとして求める径差割合演算ステップと、前記径差割合
値VHI_AVEが所定の値を示すときに、異径タイヤ
装着と判断する異径判断ステップと、を実行することを
特徴とする。また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の異径タイヤ判別方法の前記カウントステップに
おいて、継続カウンタDAIKの積算値は、前記大小関
係判別ステップにおける前後輪の車輪速度の大小関係判
別結果が逆転した場合には減算することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の異
径タイヤ判別方法の前記径差割合演算ステップにおい
て、前記カウントステップにおける継続カウンタDAI
Kの積算値が所定の値以下である場合には、前記径差割
合値VHI_AVEを0とすることを特徴とする。請求
項4に記載の発明は、請求項1ないし3に記載の異径タ
イヤ判別方法において、前記異径判断ステップは、前記
径差割合値VHI_AVEが所定の値を示す状態が、あ
る一定以上継続した時をもって異径タイヤ装着と判断す
ることを特徴とする。
【0007】また、請求項5に記載の駆動力配分制御装
置は、エンジンの駆動力を前後輪の一方に伝達するとと
もに、他方の輪は、クラッチを介して駆動力が伝達され
る駆動力配分装置と、この駆動力配分装置の作動を制御
して駆動力を前後輪に任意に配分する駆動力配分制御手
段とを備え、この駆動力配分制御手段には、請求項1な
いし4に記載の大小関係判別ステップと、カウントステ
ップと、相対値演算ステップと、径差割合演算ステップ
と、異径判断ステップと、を順に実行して異径タイヤ装
着の判断を行う異径タイヤ判断手段が設けられ、この異
径タイヤ判断手段が異径タイヤ装着と判断したときに
は、所定の異径時処理を実行することを特徴とする。
【0008】
【発明の作用および効果】本発明の異径タイヤ判別方法
にあっては、まず、大小関係判別ステップによって、前
後輪の車輪速度の大小関係を判別し、前後輪で車輪速差
が生じている場合には、次のカウントステップにおい
て、前後輪の一方の車輪速度が大きいと判別されている
状態が継続されている時間に基づいて継続カウンタDA
IKをカウントする。さらに、相対値演算ステップによ
り、前後の車輪速度の速度差に基づいて、前後車輪速度
の相対関係を示す相対演算値VHIを演算し、続いて、
径差割合演算ステップにより、継続カウンタDAIKの
カウント数が所定時間を超えときに、相対演算値VHI
の平均を径差割合値VHI_AVEとして求める。次
に、異径判断ステップを実行して、径差割合値VHI_
AVEが所定の値を示すときに、異径タイヤ装着と判断
する。したがって、前後のいずれかに異径タイヤを装着
した場合には、前後の一方の車輪速度が他方の車輪速度
よりも早い状態が継続され、カウントステップにおい
て、継続カウンタDAIKがカウントされ続け、このカ
ウント数が所定時間を超えることになる。これに対応し
て、相対演算値VHIの平均を径差割合値VHI_AV
Eとして求めるが、この場合、径差割合値VHI_AV
Eは、前後輪の径差に応じた値となる。よって、この径
差割合値VHI_AVEが、所定の値を示していると、
前後輪に径差があるとして、異径タイヤを装着している
と判断することができる。一方、悪路走行による路面入
力により前後輪に車輪速差が生じた場合、まず、前後輪
で車輪速差が生じている状態が所定時間を超えて継続さ
れることが生じ難い。これにより、異径タイヤ誤検出の
第1段階の防止が図られる。また、悪路が続いて前後車
輪速差が生じている状態が所定時間を超えた場合には、
相対演算値VHIの平均を径差割合値VHI_AVEと
して求めるが、路面入力により前後車輪速差が生じた場
合、この前後車輪速差はランダムであり、径差割合値V
HI_AVEも径差に応じた値に成り難い。よって、異
径判断ステップにおいて異径タイヤ装着と判断され難
い。これにより、異径タイヤ誤検出の第2段階の防止が
図られる。
【0009】以上のように、本発明では、前後車輪速差
が生じている状態が所定時間を超えた場合に、前後車輪
速度の相対関係を示す相対演算値VHIの平均を径差割
合値VHI_AVEとして求め、この径差割合値VHI
_AVEに基づいて異径タイヤを装着しているか否か判
別するようにしているため、異径タイヤを装着している
ときには、これを確実に検出することができ、かつ、異
径タイヤを装着していない場合には、悪路などの路面入
力により前後輪に車輪速差が生じても、誤判断し難いも
のであり、検出精度の向上を図ることができるという効
果が得られる。請求項2に記載の発明では、カウントス
テップにおいて、前後輪の車輪速度の大小関係判別結果
が逆転した場合には、継続カウンタDAIKの積算値を
減算する。例えば、前輪の車輪速度が後輪の車輪速度よ
りも遅いことに対応して、継続カウンタDAIKを積算
している場合、その後、前輪の車輪速度が後輪の車輪速
度よりも速くなった場合には、この継続カウンタDAI
Kの積算値を減算する。したがって、異径タイヤを装着
した場合には、前後の一方の車輪速度が他方の車輪速度
よりも高い状態が継続されて継続カウンタDAIKの積
算値は加算され続ける。従って、継続カウンタDAIK
の値が所定値を超えて、異径判断が成され易くなる。そ
れに対して、異径タイヤを装着していないのに悪路など
の路面入力により前後に車輪速差が生じた場合には、前
後輪の一方の車輪速が高い状態に維持されることはな
く、高い方の車輪速が入れ替わる。したがって、車輪速
の高い方の輪が入れ替わる度に、継続カウンタDAIK
が減算され、その積算値が所定値を超え難くなり、よっ
て、異径判断が成され難くなる。これにより、異径タイ
ヤ誤検出の第3段階の防止が図られる。個のように、請
求項2に記載の発明では、さらに検出精度の向上を図る
ことができる。請求項3に記載の発明では、径差割合演
算ステップにおいて、継続カウンタDAIKの積算値が
所定の値以下である場合には、径差割合値VHI_AV
Eを0とする。したがって、継続カウンタDAIKが所
定値を超えない限り、異径判断ステップにおいて異径と
判断されることが無く、誤検出をいっそう防止すること
ができる。請求項4に記載の発明では、径差割合値VH
I_AVEが所定の値を示す状態が、ある一定以上継続
した時をもって異径タイヤ装着と判断する。すなわち、
異径タイヤを装着した場合には、径差割合値VHI_A
VEが所定の値を示す状態が継続されるため、この状態
が一定以上継続した時に異径タイヤ装着と判別すること
ができる。これに対して、異径タイヤ非装着時に、路面
入力により前後に車輪差が生じた場合には、径差割合値
VHI_AVEが所定の値を示す状態が継続されること
はない。よって、誤検出をよりいっそう防止して、検出
精度の向上を図ることができる。請求項5に記載の駆動
力配分制御装置では、駆動力配分制御手段に設けられて
いる異径タイヤ判断手段が、請求項1ないし4に記載の
異径タイヤ判別方法による判別処理を実行し、異径タイ
ヤ判断手段が異径タイヤ装着と判断したときには、所定
の異径時処理を実行する。したがって、駆動力配分制御
装置において、異径タイヤの装着を高い精度で判別し
て、異径タイヤ装着時には、所定の異径時処理を的確に
実行することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。実施の形態1の駆動力配分制御
装置は、請求項1ないし5に記載の発明に対応している
もので、前輪駆動をベースとする四輪駆動車に適用した
例であり、まず、その構成について説明する。
【0011】図1は、実施の形態1の駆動力配分制御装
置を示す概略図であって、図において1はエンジンであ
り、エンジン1の出力はトランスアクスル2を介してト
ランスファ3に伝達され、このトランスファ3によりフ
ロントディファレンシャル4およびプロペラシャフト5
に振り分けられる構成となっている。
【0012】前記フロントディファレンシャル4に伝達
された駆動力は、左右のアクスル7,7を介して前輪
8,8に伝達される。一方、プロペラシャフト5は、電
子制御カップリング9を介してリヤディファレンシャル
10に連結され、さらに、左右のアクスル11,11を
介して後輪12,12に連結されている。
【0013】前記電子制御カップリング9は、詳細な説
明は省略するが、内部に電磁ソレノイド9aならびに多
板クラッチ9bを備え、コントロールユニット(特許請
求の範囲の駆動力配分手段ならびに異径タイヤ判断手段
に相当する)ECUから電磁ソレノイド9aにデューテ
ィ駆動信号が出力されると、図外のアマチュアが移動す
ることにより多板クラッチ9bが締結して、プロペラシ
ャフト5の駆動力をリヤディファレンシャル10、さら
にアクスル11,11を介して後輪12,12に伝達す
る一方、デューティ駆動信号が出力されない場合には、
多板クラッチ9bが解放されて後輪12,12へは駆動
力が伝達されない構成となっている。また、上述のデュ
ーティ駆動信号は、前後輪回転差に応じて可変出力され
るものであり、したがって、このデューティ駆動信号に
基づいて多板クラッチ9bの締結状態が変化し、従動輪
である後輪12,12に対してトルクを変化させながら
伝達するものである。
【0014】前記コントロールユニットECUは、各輪
8,8,12,12の回転速度である車輪速Vwを検出
する4つの車輪速センサ13の他、前後方向加速度を検
出する前後Gセンサ14が接続されている。
【0015】次に、前記コントロールユニットECUに
おいて、本実施の形態の特徴である異径タイヤ判別方法
を実行する制御流れについて図2のフローチャートによ
り説明する。ステップ101は、特許請求の範囲の大小
関係判別ステップに相当し、前輪8,8の車輪速平均値
(VwFR+VwFL)/2が後輪12,12の車輪速
平均値(VwRR+VwRL)/2よりも大きいか否か
判定し、大きい場合にはステップ102に進み、大きく
ない場合にはステップ103に進む。これらステップ1
02およびステップ103は、特許請求の範囲のカウン
トステップに相当し、前輪8,8の車輪速平均値の方が
大きい場合に進むステップ102では、前輪8,8が後
輪12,12に比べて小径であることから、大径を意味
する前輪大径カウンタFDAIKを2だけ減算するとと
もに、後輪大径カウンタRDAIKを1だけ加算する処
理を行う。一方、後輪12,12の車輪速平均値の方が
大きい場合に進むステップ103では、前輪大径カウン
タFDAIKを1だけ加算するとともに、後輪大径カウ
ンタRDAIKを2だけ減算する処理を行う。なお、こ
れらステップ102,103において、各カウンタDA
IKを減算するのは、請求項2に記載の発明に対応し、
車輪速が高くて小径と判断した側のカウント値を減算し
ている。
【0016】ステップ102あるいはステップ103の
処理の次に進むステップ104は、特許請求の範囲の相
対値演算ステップに相当し、前後車輪速度差の相対関係
を示す相対演算値VHIを、VHI=|[(VwFR+
VwFL)/2]−[(VwRR+VwRL)/2]|
/[(VwFR+VwFL)/2]により演算する。こ
の相対演算値VHIは、前輪車輪速平均値に対する前輪
車輪速平均値と後輪車輪速平均値との差の割合である
が、この相対演算値VHIとしては、単に前後輪車輪速
の差を用いるようにしてもよい。
【0017】次のステップ105〜107は、特許請求
の範囲の径差割合演算ステップに相当し、まず、ステッ
プ105において、前輪大径カウンタFDAIKと後輪
大径カウンタRDAIKの両方が所定値である100m
s未満であるか否か判定し、両者とも100ms未満の
場合は、ステップ106に進んで、径差割合値VHI_
AVE=0とし、一方、両カウンタFDAIK,RDA
IKのいずれかが100msを超えていたらステップ1
07に進んで、相対演算値VHIの5秒間の平均値によ
り径差割合値VHI_AVEを求める。なお、相対演算
値VHIは、常に5秒分だけ積分しておきこの積分値に
基づいて径差割合値VHI_AVEを求める。
【0018】続くステップ108〜ステップ112は、
特許請求の範囲の異径判断ステップに相当し、まず、ス
テップ108において、径差割合値VHI_AVEが所
定値である2.3%を越えたか否か判定し、超えている
場合はステップ109に進んで、異径判断カウンタHT
CNTを1加算し、2.3%を超えていない場合は、異
径判断カウンタHTCNTを0にリセットする。なお、
所定値2.3%は、実験などにより異径と判断するに足
り得る値を選択するもので、電子制御カップリング9に
おける熱耐久性や標準で装着されるタイヤの種類などに
基づき、例えば2%〜5%程度の値を適宜選択すればよ
い。続くステップ111では、異径判断カウンタHTC
NTが設定値200Sを越えたか否か判定し、すなわ
ち、径差割合値VHI_AVEが2.3%を越えて異径
タイヤを装着していると判断できる状態が200Sを超
えて継続しているか否か判定し、超えている場合には異
径タイヤを装着していると判断してステップ112に進
んで、ワーニングランプを点灯させるとともに、電子制
御カップリング9の締結を解除する処理を実行する。ま
た、異径判断カウンタHTCNTが設定値200Sを越
えていない場合には、異径タイヤ判別を続行する。
【0019】次に、実施の形態の作用について説明す
る。 イ)異径タイヤ非装着時 図3は、異径タイヤ非装着状態で悪路を走行した場合の
一例を示すタイムチャートである。悪路走行時には、車
輪速Vwが路面の凹凸の影響を受けて、前輪の平均車輪
速(VwFR+VwFL)/2と後輪の平均車輪速(V
wRR+VwRL)/2とが、図示のように変化して、
一方が他方を上回ったり、下回ったりすることがある。
この時、従来では、前後輪の速度差の割合が異径タイヤ
の判別しきい値を越える事態が生じて、異径タイヤ装着
と誤判別を行うことがあったが、本実施の形態では、さ
らに、以下の処理を実行することになる。
【0020】まず、前輪の平均車輪速(VwFR+Vw
FL)/2と後輪の平均車輪速(VwRR+VwRL)
/2との大小を比較し、小さい値の方の車輪が大径であ
るとして、その大小関係が継続する間だけ継続カウンタ
DAIKをカウントする。また、大小関係が入れ替わる
と、そのカウント値は、2倍の減算を行う。したがっ
て、同図(a)のように平均車輪速(VwFR+VwF
L)/2,(VwRR+VwRL)/2が変化した場
合、継続カウンタFDAIK,RDAIKは、同図
(c)(d)に示すように、交互に増加しては減算され
る。このように、悪路走行時には、前後輪の平均車輪速
(VwFR+VwFL)/2,(VwRR+VwRL)
/2の大小関係が、一定の状態で継続し難く、継続カウ
ンタFDAIK,RDAIKは、ステップ105におい
て所定値100msを超えることは、極めてまれとな
る。
【0021】しかしながら、まれには、継続カウンタF
DAIK,RDAIKが所定値100msを超えること
があり、その場合を(d)に示している。このような場
合、相対演算値VHIの5秒間の平均値を求める。ここ
で、相対演算値VHIは、 VHI=|[(VwFR+VwFL)/2]−[(Vw
RR+VwRL)/2]|/[(VwFR+VwFL)
/2] により求めるものであり、これは、同じ径差であって
も、車輪速自体が高くなれば前後車輪速差も大きくなる
ことから、前後車輪速差をそのまま用いるのではなく径
差に換算した値を得るようにしているものである。そし
て、上述のように継続カウンタFDAIK,RDAIK
が所定値100msを超えた場合には、上記相対演算値
VHIの5秒間の平均値である径差割合値VHI_AV
Eを求める。この径差割合値VHI_AVEを示すの
が、図3の(f)である。さらに、本実施の形態では、
この径差割合値VHI_AVEが、所定値2.3%を超
えている状態が200S継続した場合に、異径タイヤ装
着と判断するが、この図3に示すように、悪路走行によ
る車輪速変化では、径差割合値VHI_AVEが所定値
2.3%を超える状態が形成されず、よって、異径タイ
ヤ装着と誤判断されることはない。
【0022】ロ)異径タイヤ装着時 異径タイヤ装着時には、図3(a)において点線で示す
ように、前後の車輪速平均値(VwFR+VwFL)/
2,(VwRR+VwRL)/2の大小関係が一定の状
態で継続されることになる。また、相対演算値VHI
も、同図(b)に示すように、高い値で所定値に収束し
ていく。そこで、継続カウンタFDAIK,RDAIK
は、所定時間100msを超えて加算され続けられる。
また、この時、前後輪8,12が突起などに乗り上げて
一時的に、前後車輪速の大小関係が入れ替わった場合、
継続カウンタFDAIK,RDAIKのうち、加算を続
けていた方は、一時的に加算の2倍のカウントで減算さ
れるが、0にクリアされることはなく、大小関係が復帰
した時点から、再び加算される。よって、前後輪で径差
が生じている場合には、継続カウンタFDAIK,RD
AIKが的確に加算され、所定値100msを超える。
【0023】そこで、同図(e)において点線で示すよ
うに、相対演算値VHIの積分値が積分され続けられ、
よって、同図(f)において点線で示されるように、径
差割合値VHI_AVEが所定値2.3%を超える状態
が継続されて、異径判断カウンタHTCNTがカウント
され、これが設定値200Sを超えた時点で異径タイヤ
装着と判断される。このように、異径タイヤを装着して
いるときには、これを確実に検出することができる。な
お、このように異径タイヤを装着していると判断したと
きには、電子制御カップリング9の多板クラッチ9bの
締結を解放して、前後輪の径差により、この多板クラッ
チ9bあるいは車輪8,12と、路面との間で滑りが発
生するのを防止して、多板クラッチ9bや車輪8,12
において発熱したり走行安定性が損なわれたりするのを
防止することができる。
【0024】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更などがあっても本発明に含まれる。例え
ば、実施の形態にあっては、カウントステップにおい
て、継続カウンタDAIKは、前後車輪速の大小関係が
入れ替わったときには、加算時の2倍で減算するように
して、誤った加算は素早く取り除きながら、0にクリア
しないことにより路面突起などによる一時的な変化では
再び途中から加算を再開して、それまでの積算値が無駄
にならないようにして、できるだけ短時間に異径タイヤ
判断を行うことができるようにしたが、大小関係が入れ
替わった際の減算は、加算時と同じ割合で減算するよう
にしてもよいし、あるいは、大小関係が入れ替わった際
には、減算することなく0にクリアしてもよい。
【0025】また、実施の形態では、相対演算値VHI
は、前後車輪速の平均値の差を前輪の車輪速の平均値で
割って求めるようにしたが、後輪の車輪速の平均値で割
っても、同じ作用効果を得ることができる。あるいは、
単に前後車輪速差を相対演算値VHIとしてもよい。こ
の場合、精度は多少落ちるが、従来技術よりも高い検出
精度は確保できる。
【0026】また、異径判断ステップにおいて、実施の
形態では、径差割合値VHI_AVEと比較する値を
2.3%としたが、その値はこれに限定されず、車輪径
などの車両諸元に基づいて適宜選択してよい。また、実
施の形態では、異径判断ステップにおいて、異径判断カ
ウンタHTCNTが所定値を超えて異径タイヤ装着と判
断するようにしたが、精度は多少落ちるが、径差割合値
VHI_AVEが所定値を超えた時点で異径タイヤ装着
と判断するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態1の駆動力配分制御装置を示
す概略図である。
【図2】実施の形態1の異径タイヤ判別の制御流れを示
すフローチャートである。
【図3】実施の形態1の作動例を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トランスアクスル 3 トランスファ 4 フロントディファレンシャル 5 プロペラシャフト 7,7 アクスル 8 前輪 9 電子制御カップリング 9a 電磁ソレノイド 9b 多板クラッチ 10 リヤディファレンシャル 11 アクスル 12 後輪 13 車輪速センサ 14 前後Gセンサ ECU コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F069 AA39 BB28 DD30 GG15 GG41 GG58 GG71 HH30 NN00 NN26 QQ03 3D043 AA01 AA10 AB17 EA03 EA18 EA39 EA42 EB03 EB07 EB13 EE07 EF02 EF09 EF19 EF26 FA09 FA14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪の車輪速度の大小関係を判別する
    大小関係判別ステップと、 前後輪の一方の車輪速度が大きいと判別されている状態
    が継続されている時間に基づいて継続カウンタDAIK
    をカウントするカウントステップと、 前後の車輪速度の速度差に基づいて、前後車輪速度の相
    対関係を示す相対演算値VHIを演算する相対値演算ス
    テップと、 前記継続カウンタDAIKのカウント数が所定時間を超
    えときに、前記相対演算値VHIの平均を径差割合値V
    HI_AVEとして求める径差割合演算ステップと、 前記径差割合値VHI_AVEが所定の値を示すとき
    に、異径タイヤ装着と判断する異径判断ステップと、を
    実行することを特徴とする異径タイヤ判別方法。
  2. 【請求項2】 前記カウントステップにおいて、継続カ
    ウンタDAIKの積算値は、前記大小関係判別ステップ
    における前後輪の車輪速度の大小関係判別結果が逆転し
    た場合には減算することを特徴とする請求項1に記載の
    異径タイヤ判別方法。
  3. 【請求項3】 前記径差割合演算ステップにおいて、前
    記カウントステップにおける継続カウンタDAIKの積
    算値が所定の値以下である場合には、前記径差割合値V
    HI_AVEを0とすることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の異径タイヤ判別方法。
  4. 【請求項4】 前記異径判断ステップは、前記径差割合
    値VHI_AVEが所定の値を示す状態が、ある一定以
    上継続した時をもって異径タイヤ装着と判断することを
    特徴とする請求項1ないし3に記載の異径タイヤ判別方
    法。
  5. 【請求項5】 エンジンの駆動力を前後輪の一方に伝達
    するとともに、他方の輪は、クラッチを介して駆動力が
    伝達される駆動力配分装置と、 この駆動力配分装置の作動を制御して駆動力を前後輪に
    任意に配分する駆動力配分制御手段とを備え、 この駆動力配分制御手段には、請求項1ないし4に記載
    の大小関係判別ステップと、カウントステップと、相対
    値演算ステップと、径差割合演算ステップと、異径判断
    ステップと、を順に実行して異径タイヤ装着の判断を行
    う異径タイヤ判断手段が設けられ、この異径タイヤ判断
    手段が異径タイヤ装着と判断したときには、所定の異径
    時処理を実行することを特徴とする駆動力配分制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007223370A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Honda Motor Co Ltd 四輪駆動車両の制御装置
JP2015000589A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 スズキ株式会社 車両の操舵角推定装置

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