JP2002078774A - 薬剤容器連結体 - Google Patents

薬剤容器連結体

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JP2002078774A
JP2002078774A JP2000271981A JP2000271981A JP2002078774A JP 2002078774 A JP2002078774 A JP 2002078774A JP 2000271981 A JP2000271981 A JP 2000271981A JP 2000271981 A JP2000271981 A JP 2000271981A JP 2002078774 A JP2002078774 A JP 2002078774A
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Hideshi Okamoto
英志 岡本
Keiichi Kawakami
啓一 河上
Fujio Inoue
冨士夫 井上
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液の調製処理時における作業者の危険性お
よび作業負担の軽減、ならびに汚染物質等の混入防止を
実現し、しかも薬剤等の注入・排出処理をスムーズに行
うことのできる薬剤容器連結体を提供する。 【解決手段】 本発明の薬剤容器連結体1は、粉末また
は固形状の薬剤Pが封入されたプラスチック製の薬剤容
器10を薬剤導出具20に接続してなるものである。薬
剤容器10は伸縮自在な蛇腹状の収容部11と、収容部
11に連通する円筒状の導出部12とを備えており、薬
剤導出具20は導出部11を摺動自在に嵌着する有底略
筒状の導出具本体21と、導出具本体21の内部にあっ
て尖端を開口端21a側に向けて配置された中空針と、
当該中空針よりも下流D側に配置された吐出口36とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末または固形の
薬剤が封入されたプラスチック製の薬剤容器に、当該薬
剤を排出するための薬剤導出具を接続した薬剤容器連結
体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】粉末
または固形状の注射用薬剤は、一般にガラスバイアル瓶
に収容される。従って、かかる薬剤を実際に使用する際
には、バイアル瓶内に生理食塩水、蒸留水等の溶解液を
注入して薬剤を溶解させた後、こうして調整された薬液
を注射器等によって採取するという面倒な操作が必要で
あった。そこで上記操作の簡便化を目的として、ガラス
バイアル瓶(容器本体)の開口部に刺通針を備えた薬剤
容器が提案されている(特開平6−7409号公報)。
この公報に開示の薬剤容器によれば、刺通針を薬剤容器
の口栓に刺通するだけで溶解操作を行うことができるこ
とから、薬液調製時における使用者の負担を軽減するこ
とができる。
【0003】しかしながら、上記公報に開示の薬剤容器
は、容器本体への溶解液の注入や、薬液の採取、移動
を、刺通針を介した溶解液等の自然落下に任せているこ
とから、溶解液や薬液のスムーズな注入・排出が困難で
時間がかかるといった問題がある。さらに、容器本体と
刺通針との分別が困難で、薬剤容器の廃棄処理に手間が
かかるといった問題もある。そこで本発明の目的は、薬
液の調製処理時における作業者の危険性および作業負担
の軽減、ならびに汚染物質等の混入防止を実現し、しか
も薬剤等の注入・排出処理をスムーズに行うことのでき
る薬剤容器と薬剤排出具とを供えた薬剤容器連結体を提
供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するための本発明の薬剤容器連結体は、粉末ま
たは固形状の薬剤が封入されたプラスチック製の薬剤容
器を薬剤導出具に接続してなる薬剤容器連結体であっ
て、前記薬剤容器は、伸縮自在な蛇腹状の収容部と、当
該収容部に連通する円筒状の導出部とを備えており、前
記薬剤導出具は、前記薬剤容器の導出部を摺動自在に嵌
着する有底略筒状の導出具本体と、当該導出具本体の内
部にあって、導出具本体の底部からその尖端を導出具本
体の開口端側に向けて配置された中空針と、当該中空針
よりも下流側に配置された円筒状または中空針状の吐出
口とを備えていることを特徴とする。
【0005】上記本発明の薬剤容器連結体によれば、薬
剤が密封されたプラスチック製薬剤容器における導出部
の先端を薬剤導出具内の中空針で貫穿することによっ
て、薬剤容器の導出部と薬剤導出具の吐出口とを連通さ
せることができる。また、薬剤容器の収容部を伸縮させ
ることによって、薬剤導出具を介して、薬剤容器への溶
解液等の注入および薬剤容器からの薬液等の排出を行う
ことができる。具体的には、薬剤導出具の吐出口に薬液
ボトル等を連結させた上で前記収容部の蛇腹を伸ばすこ
とにより、前記薬液ボトル等に収容されている溶解液を
採取して、収容部内に注入することができる。さらに、
こうして注入した溶解液によって薬剤容器内で薬剤を溶
解させた上で、前記収容部の蛇腹を押し縮めることによ
り、調製した薬液を収容部から排出することができる。
【0006】上記本発明の薬剤容器連結体は薬剤容器の
収容部が蛇腹状となっていることから、この収容部を伸
縮させることにより、収容部内への溶解液の注入と収容
部からの薬液の排出との操作を容易にかつ速やかに行う
ことができる。しかも、上記本発明の薬剤容器連結体に
よれば、薬剤容器がプラスチック製のものであることか
ら廃棄処理が簡単である。薬剤導出具を含めて全てをプ
ラスチック製のものとした場合には、全体を焼却処分に
より廃棄することもできる。
【0007】上記本発明の薬剤容器連結体は、薬剤容器
の把持性を良好なものにするという観点から、(i) 薬剤
容器の導出部の両側にひれ状の保持部が設けられている
のが好ましく、さらには、(ii)前記導出部の表面と前記
保持部の表面とが略同一平面となるように形成されてい
るのがより好ましい。
【0008】特に前記(ii)の、導出部表面と保持部表面
とを略同一平面とする場合には、導出部表面および保持
部表面を薬剤容器の内容物や商品名を表示したラベルを
添付するスペースとして活用することができる。これに
より、薬剤容器内に封入された薬剤の確認を容易に行う
ことができ、薬剤容器を取り違えるといったミスが生じ
るおそれを低減させることができる。なお、本発明にお
いて「略同一平面」とは、必ずしも厳密に水平な面であ
る必要はなく、全体的に緩やかに湾曲した面であっても
よい。
【0009】本発明の薬剤容器連結体においては、さら
に、導出具本体がその開口端側の外周面にフランジ部
と、開口端側の内周面に前記導出部と係合する係止部と
を備え、前記導出部はその外周面に凸部を備え、前記保
持部はその導出部先端側にフック部を備えており、か
つ、前記導出部をその外周面の凸部と前記係止部との係
合によって区画される係止位置よりもさらに導出具本体
の底部側に摺動させると、導出部の先端が前記中空針に
よって貫穿されるとともに、前記フランジ部と前記フッ
ク部とが係合して導出部が導出具本体内に繋止されるも
のであるのが好ましい。
【0010】かかる好適様態によれば、薬剤容器の導出
部を薬剤導出具内に嵌着させたときに、薬剤導出具の導
出具本体に備えられたフランジ部と薬剤容器の保持部に
備えられたフック部とを係合させて、薬剤容器と薬剤導
出具とを確実に繋ぎ止めることができる。従って、薬剤
容器の使用時に薬剤導出具との接続部分が動いたり、両
者の接続が解かれたりするのを防止することができ、そ
の操作性(使い勝手)を良好なものとすることができ
る。
【0011】また、薬剤容器と薬剤導出具とは、前記係
止位置にて軽く固定させた状態で保管することができ
る。このため、薬剤容器と薬剤導出具とを連結させた状
態で保管しても、実際に使用するまでは薬剤容器の導出
部先端を貫穿させないで、その密封状態を維持すること
ができる。上記好適様態において、薬剤導出具は、その
内周面に熱可塑性エラストマー製のパッキンを備えたも
のであるのがより好ましい。
【0012】この場合、薬剤容器の導出部先端が中空針
によって穿刺される前の状態、すなわち、導出部を導出
具本体内の係止位置にて係止させた状態における安定性
をより一層向上させることができる。従って、薬剤容器
の導出部先端が誤って貫穿されてしまうのを防止でき
る。本発明の薬剤容器連結体において、収容部は、前記
導出部の軸方向と直交する方向における断面形状が略楕
円形または円形であって、かつ、平面状の底部を有する
ものであるのが好ましい。
【0013】薬剤容器の収容部を上記の形状とすること
により、収容部を手で圧縮する操作が容易になる。とり
わけ、収容部の底部を平面状とすることにより、収容部
を親指で圧縮する際の指の当たりが柔らかくなり、操作
性がより一層向上する。上記本発明の薬剤容器におい
て、薬剤容器は別個に成形された導出部と収容部とから
なり、前記収容部の開口より薬剤を充填した後、当該収
容部のフランジ部と前記導出部の台座とを溶着し、密閉
してなるものであるのが好ましい。
【0014】この場合、薬剤容器の成形および当該容器
内への薬剤の充填を容易に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る薬剤容器連結
体について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。図1
は、本発明に係る薬剤容器連結体1の一実施形態を示す
分解斜視図であって、当該連結体1を構成する薬剤容器
10および薬剤導出具20と、吐出口36に取り付けら
れるキャップ50を示す。
【0016】図2は図1に示す薬剤容器10の一部欠截
正面図であって、図3は側面図、図4は図2のA−A矢
視断面図である。図5は図1に示す薬剤容器10の収容
部11を示す斜視図である。図6および図7は、図1に
示す薬剤容器連結体1の要部を示す一部欠截正面図であ
って、図6は導出部12の先端12aに中空針30が貫
穿されていない状態を、図7は導出部12の先端12a
に中空針30が貫穿された状態(使用状態)を、それぞ
れ示す。
【0017】図8は図1に示す薬剤容器連結体1の使用
方法を示す説明図であって、同図(a) は溶解液62を収
容した薬液ボトル60、および薬剤容器10と薬剤導出
具20とを連結した薬剤容器連結体1を示す。また、図
8(b) は蛇腹状の収容部11を圧縮した状態で、薬液ボ
トル60の口部61に薬剤導出具20の吐出口36を刺
通したところを示し、同図(c) は収容部11の形状を復
元させて溶解液62を薬剤容器10内に取り込み、薬剤
容器10内に収容されていた薬剤16を溶解させて、薬
液17を調製したところを示す。
【0018】図9は、本発明に係る薬剤容器連結体の他
の実施形態を示す一部欠截正面図である。 〔薬剤容器〕本発明の薬剤容器連結体1における薬剤容
器10は、例えば図1〜図3および図8に示すように、
粉末または固形状の薬剤16が封入されたプラスチック
製の容器であって、伸縮自在な蛇腹状の収容部11と、
収容部11に連通する円筒状の導出部12と、を備えた
ものである。
【0019】(収容部)図1に示す実施形態において、
薬剤容器10の収容部11は伸縮自在な蛇腹状の部材で
あって、手で容易に押し潰すことができる程度の可撓性
を有するものである。収容部11を構成する蛇腹の高さ
やピッチは特に限定されるものではないが、収容部11
の伸縮に伴う容積変化量に伴って吸引し得る溶解液の量
が異なることから、収容部11に求められる容量、ある
いは必要な溶解液の吸引量に応じて適宜設定すればよ
い。
【0020】収容部11は、導出部12の軸方向xと直
交する方向yにおける断面形状が図4に示すように略楕
円形であって、かつ、その底部11aが図3に示すよう
に平面状に形成されているものであるのが好ましい。収
容部11の前記軸方向xと直交する方向yにおける断面
形状を略楕円形とすることによって、薬剤容器10を把
持し易くなり、かつ、机上等に載置した場合に転がりに
くくなる。また、収容部の底部11aを平面状とするこ
とにより、収容部11を手で圧縮する際の指の当たりが
柔らかくなり、操作性が良好なものとなる。一方、図示
しないが、収容部11の上記断面形状を円形とする場合
には、成形の容易性や形状安定性の点で有利である。
【0021】本発明の薬剤容器10は、収容部11と、
後述する導出部12および保持部13とを一体に成形す
るのであってもよく、さらには薬剤容器10の成形と、
収容部11への薬剤の充填および密封とを同一の工程で
行うのであってもよい。薬剤容器10の成形を簡易なも
のにするという観点からは、上記のように薬剤容器10
を一体成形により形成するのではなく、蛇腹状の収容部
11と、導出部12および保持部13とを別々の工程に
て成形するのが好ましい。
【0022】収容部11を個別に成形する場合には、例
えばブロー成形法等の、従来公知の種々の方法を採用す
ることができる。また、収容部11を導出部12や保持
部13とは別の部材として成形する場合には、収容部1
1と導出部12の底部12cとを、それぞれの成形後に
おいて互いに溶着させればよい。収容部11を個別に成
形する場合において、その形状は、例えば図5に示すよ
うに設計すればよい。すなわち、蛇腹状の収容部11の
天面部分に、導出部12の底部12cと溶着させるため
のフランジ部11bを設ければよい。収容部11の開口
11cは、薬剤16を充填しやすいように広めにとるの
が好ましい。
【0023】本発明の薬剤容器に封入される薬剤16は
特に限定されるものではなく、例えば抗生物質、抗菌
剤、抗潰瘍剤、血管拡張剤、ホルモン剤等の薬剤が挙げ
られる。薬剤の充填方法は、粉末充填法、凍結乾燥法等
の、従来公知の種々の方法を採用することができる。か
かる充填方法は、薬剤の種類や充填時の形態に応じて適
宜選択すればよい。収容部11の容量は特に限定される
ものではないが、通常、1〜200mL、好ましくは5
〜100mLに設定される。
【0024】(導出部)薬剤容器10の円筒状の導出部
12は、さらにその外周面に凸部15を備えている。こ
の凸部15は、図6に示すように、薬剤容器10を薬剤
導出具20の導出具本体21内に係止させる、すなわち
薬剤容器10を導出具本体21内の係止位置25にて軽
く固定するために設けられたものである。また、凸部1
5は、導出具本体21の開口端21a側における内周面
22bに設けられた係止部24と十分に係合することが
できる程度の突起である。
【0025】前記凸部15と前記係止部24との係合の
程度は、薬剤容器10と薬剤導出具20とが互いに強固
に固定される程度の強いものではなく、図6に示すよう
に、薬剤容器連結体1の保存時等に、導出部11の先端
12aが導出具本体21内の中空針30によって誤って
突き破られることがない程度であればよい。また、凸部
15と係止部24との係合の程度は、図7に示すよう
に、薬剤容器連結体1の使用時に、薬剤容器10を薬剤
導出具20内に押し込むことで容易に導出具本体の底部
21b側に摺動させることができる程度であることが求
められる。
【0026】凸部15の形状は特に限定されるものでは
なく、後述する導出具本体21における係止部24の形
状に応じて設計すればよい。例えば図1等に示す薬剤容
器10において、凸部15は、導出部12の外周面に沿
って周方向に形成された2本の凸条により構成されるも
のである。導出部の先端12aは、図7に示すように、
薬剤容器10を導出具本体21の係止位置25(図6参
照)よりさらに底部21b側に進入させたときに、導出
具本体21に備えられた中空針30によって容易に貫穿
させる程度の柔らかさを持ったものであることが求めら
れる。
【0027】本発明の薬剤容器10における導出部12
は、前述のように、収容部11と後述する保持部13と
ともに一体成形されるものであってもよい。一方、収容
部11と、導出部12および保持部13とを別々に成形
する場合には、収容部11と互いに溶着する素材を用い
ることが望まれる。導出部12を収容部11とは別個に
成形する場合には、例えば射出成形法等の、従来公知の
種々の方法を採用することができる。
【0028】(保持部およびフック部)薬剤容器10の
保持部13は、導出部12の両側に設けられた一対のひ
れ状部材である。保持部13を一対とすることによっ
て、薬剤容器10を手で保持し易くなる。保持部13
は、図4に示すように、中空の板状部材に形成されたも
のであるのが好ましい。保持部13を中空状とすること
により、保持部13が柔軟になり、薬剤容器10を実際
に手で持った場合に手の当たりが柔らかくなることか
ら、薬剤容器10の使用時に手が痛くなってしまうのを
防止することができる。さらに、保持部13を中空状に
することで保持部13の厚みを容易に調整することがで
き、前記導出部の表面12bと保持部の表面13aとが
略同一平面となるように設計した場合においても、保持
部13の形成に過剰のプラスチックを使用する必要がな
くなるため、経済的である。
【0029】本発明の薬剤容器10における導出部の表
面12bと保持部の表面13aとは、略同一平面となる
ように形成されているのが好ましい。この場合、薬剤容
器10の把持性がより一層良好なものとなる。さらに、
この場合には、導出部の表面12bと保持部の表面13
aとに亘って容易にラベル(図示せず)を添付すること
ができるようになる。これにより、薬剤容器10に充填
された内容液の確認を容易に行うことができ、薬剤容器
10を取り違えて使用するといったミスが生じるおそれ
を低減させることができる。
【0030】薬剤容器10の導出部12の先端12a側
には、さらにフック部14が備えられている。このフッ
ク部14は、図7に示すように、薬剤容器連結体1の使
用時に薬剤導出具20に設けられたフランジ部23と係
合するものであって、薬剤容器10と薬剤導出具20と
を強固に繋止させるためのものである。薬剤容器10の
フック部14と薬剤導出具20のフランジ部23とを係
合させて、薬剤容器10と薬剤導出具20とを強固に繋
ぎ止めることにより、薬剤容器10の使用時に両者の接
続部が動いたり、接続が外れたりするのを防止すること
ができる。
【0031】(薬剤容器の材質)本発明の薬剤容器10
における各部を形成するためのプラスチックは特に限定
されるものではなく、医療器具用として許容された従来
公知の種々のプラスチック(ポリマー、エラストマーを
含む)が挙げられる。例えばポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ4−メチルペンテン〔例えば、三井化学
(株)の商品名「TPX」〕、ポリテトラフルオロエチ
レン等のポリオレフィン;エチレン−テトラシクロドデ
セン共重合体〔例えば、三井化学(株)の商品名「アペ
ル」〕等のポリ環状オレフィン;ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリアリレート等のポリエステルなどが挙げられ
る。
【0032】また、上記薬剤容器10は、多層構造のプ
ラスチック(フィルム)を用いて形成することもでき
る。この場合、多層構造のプラスチック(フィルム)に
おける中間層等の適当な層にガスバリア性、水蒸気バリ
ア性、紫外線吸収性等の特性を備えた樹脂を配すること
により、それぞれの特性を薬剤容器に適宜付与すること
ができる。〔薬剤導出具〕本発明に係る薬剤容器連結体
1は、前述のように、本発明の薬剤容器10を薬剤導出
具20に接続したものである。薬剤導出具20は、その
内部に中空針30を備えた導出具本体21と、当該中空
針30よりも下流D側に配置された吐出口36とを備え
ている。
【0033】この導出具本体21は有底略筒状の部材で
あって、その開口端21aおよび導出具本体21の内表
面は、薬剤容器10の導出部12を摺動自在に嵌着する
嵌着口を区画するものである。また、導出具本体21
は、その開口端21a側の内周面22bに薬剤容器10
の導出部12における凸部15と係合する係止部24と
を備えている。この係止部24は、図6に示すように、
本発明に係る薬剤容器10の導出部12を導出具本体2
1の嵌着口に挿入した場合に、当該導出部12を導出具
本体21内に軽く固定するために設けられたものであっ
て、前記導出部12の凸部15と十分に係合することが
できる程度の突起である。前記係止部24と前記凸部1
5との係合の程度は前述のとおりである。
【0034】係止部24の形状は特に限定されるもので
はなく、前述の凸部15形状に応じて設計すればよい。
図1,図6および図7に示す薬剤導出具20における係
止部24は、例えば後述するエラストマー製のパッキン
からなるものであって、内周面22bに沿って周方向に
形成された突起により構成されるものである。導出具本
体21は、さらにその開口端21a側の外周面22aに
フランジ部23を備えている。このフランジ部23は、
図7に示すように、本発明に係る薬剤容器10の導出部
12を導出具本体21の係止位置25よりさらに底部2
1b側に侵入させたときに、薬剤容器10の保持部13
に設けられたフック部14と係合するものであって、薬
剤容器10と薬剤導出具20とを強固に繋ぎ止めるもの
である。なお、両者が強固に繋ぎ止められたことによっ
て得られる効果は前述のとおりである。
【0035】導出具本体21の内部に設けられた中空針
30は、その尖端30aを導出具本体の開口端21a側
(上流U側)に向けて、導出具本体21の内周面22b
または底部21bに取り付けたものである。この中空針
30は、図7に示すように、薬剤容器10の導出部12
を導出具本体21の係止位置25よりさらに底部21b
側に進入させると導出部の先端12aを貫穿して、薬剤
容器10と薬剤導出具20とを連通させる。これによ
り、薬剤容器10内に溶解液等を注入したり、薬剤容器
内で調製された薬液を排出したりすることが可能にな
る。
【0036】前記中空針30は、後述する吐出口36を
構成する円筒状または中空針状の部材と一体になった、
いわゆる両頭針であってもよい。薬剤導出具20の吐出
口36は、図1に示すような中空針状の部材(中空の穿
刺針)であるほか、円筒状の部材であってもよい。溶解
液等を収容する薬液容器の口部は一般にゴム栓等で封じ
られていることから、当該薬剤容器内に他の薬液等を注
入する場合には、薬剤容器連結体1における薬剤導出具
20に中空針状の(中空の穿刺針状の)吐出口36を設
ける必要がある。これに対し、前記口部にスリットが設
けられ、かつ先端が鋭利でない針であっても容易に挿入
することのできる弾性体の栓で封じられている場合には
穿刺針を設ける必要がなく、これに代えて、先端が鋭利
でない円筒状の吐出口が設けられているので十分であ
る。
【0037】図9に示す本発明に係る他の実施形態のよ
うに、薬剤導出具20’の吐出口36’の先端は、筒状
または鞘状のカバー51によって覆うこともできる。上
記カバー51は、医療器具用として許容された従来公知
の種々のプラスチック(前出)からなるものであっても
よい。また、医療器具用として許容された従来公知の種
々のゴム、熱可塑性エラストマー等の弾性体からなる、
弾性カバーであってもよい。かかる弾性体としては、後
述する逆止弁の弁体として使用可能なゴムや熱可塑性エ
ラストマーと同じものが挙げられる。
【0038】上記カバー51が弾性カバーである場合に
は、穿刺針状の吐出口36’と弾性カバー51とを、そ
のまま薬液容器の口部等に押し当てることによって使用
できる。すなわち、この場合には、弾性カバー51が撓
んで吐出口36’が外部に露出することから、カバー5
1を取り外す操作が不要になる。それゆえ、使用時に誤
って手指を刺すおそれをより一層低くすることができ
る。薬剤導出具の導出具本体21は、さらにその内周面
22bに、熱可塑性エラストマー製のパッキン(図6お
よび図7に示す係止部24)を備えたものであるのが好
ましい。この場合、図6に示すように、薬剤容器10の
導出部の先端12aが導出具本体21の係止位置25に
て係止された状態であって、薬剤容器10のフック部1
4と薬剤導出具20のフランジ部23とが係合していな
い状態であっても、薬剤導出具を導出具本体21内にて
安定に保持させることができる。また、導出部12と薬
剤導出具20本体との密閉性を著しく向上させることが
できることから、薬剤導出具20内への気体の混入や、
薬剤導出具20からの薬液等の漏出等を十分に防止する
ことができる。
【0039】薬剤導出具20の各部分はプラスチックか
ら形成されているのが好ましい。この場合、薬剤導出具
20を一体成形により形成できるほか、中空針30や中
空針状の吐出口をもプラスチックから形成することで、
薬剤導出具20を使用した後の廃棄処理を簡易なものと
することができる。前記各部分を形成するためのプラス
チックは特に限定されるものではなく、医療器具用とし
て許容された従来公知の種々のプラスチック(ポリマ
ー、エラストマーを含む)が挙げられる。例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン〔例
えば、三井化学(株)の商品名「TPX」〕、ポリテト
ラフルオロエチレン等のポリオレフィン;エチレン−テ
トラシクロドデセン共重合体〔例えば、三井化学(株)
の商品名「アペル」〕等のポリ環状オレフィン;ポリア
セタール(POM);アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体(ABS);ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリアリレート等のポリエステル;ポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)等のベンゼン系重合体などが
挙げられる。
【0040】薬剤導出具20の製造方法は特に限定され
るものではなく、従来公知の種々の方法を採用すること
ができるが、薬剤導出具20全体がプラスチックからな
る場合には、射出成形等によって形成するのが好まし
い。〔本発明の薬剤容器連結体の使用方法〕本発明の薬
剤容器連結体1は、例えば図8(a) 〜(c) に示すように
して用いられる。
【0041】すなわち、まず、粉末または固形状の薬剤
16が封入された薬剤容器10の導出部を、薬剤導出具
20の導出具本体21内に嵌着させる(図8(a) 参
照)。この際、薬剤容器10と薬剤導出具20との接続
を確実なものとするため、薬剤容器10のフック部14
と薬剤導出具20のフランジ部23とを互いに係合させ
るのが好ましい。次いで、薬剤容器10の収容部11
を、当該収容部11内に収容された薬剤16が排出され
ないように留意しつつ、圧縮する。さらに、収容部11
を圧縮した状態で、薬剤導出具20の吐出口36を、溶
解液62を収容する薬液ボトル60の口部61に刺通さ
せる(図8(b) 参照)。なお、収容部11の圧縮と、吐
出口36の口部61への刺通との順序は、これと逆であ
ってもよい。
【0042】さらに、圧縮されていた薬剤容器10の収
容部11を元の形状に復元させる。この際、薬液ボトル
60内の溶解液62が、吐出口36を介して、薬剤容器
10の収容部内に注入され、これにより、薬剤16を溶
解液62に溶解させてなる薬液17を収容部11内にて
調製することができる(図8(c) 参照)。なお、図示し
ないが、薬剤容器10内にて薬液17を調整した後にお
いては、吐出口36を薬液ボトル60の口部61から抜
き去り、さらに薬剤容器10と薬剤導出具20との接続
を解くことなく、そのままの状態で薬液17の排出操作
を行えばよい。
【0043】例えば薬液17を点滴液と混合して使用す
る場合においては、前記点滴液を収容した輸液バッグ等
の口部に薬剤導出具20の吐出口36を突き刺し、薬剤
容器10の収容部11を圧縮すればよい。これにより、
収容部11内にて調整された薬液17の排出を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薬剤容器連結体の一実施形態を示
す分解斜視図である。
【図2】図1に示す薬剤容器10の一部欠截正面図であ
る。
【図3】図1に示す薬剤容器10の側面図である。
【図4】図2のA−A矢視断面図である。
【図5】薬剤容器10の収容部11を示す斜視図であ
る。
【図6】図1に示す薬剤容器連結体1の一部欠截正面図
である。
【図7】図1に示す薬剤容器連結体1の使用状態を示す
一部欠截正面図である。
【図8】図1に示す薬剤容器連結体1の使用方法を示す
説明図である。
【図9】本発明に係る薬剤容器連結体の他の実施形態を
示す一部欠截正面図である。
【符号の説明】
1 薬剤容器連結体 10 薬剤容器 11 収容部 12 導出部, 12a 先端, 12b 表面 13 保持部, 13a 表面 14 フック部, 15 凸部, 16 薬剤 20,20’ 薬剤導出具 21 導出具本体, 21a 開口端, 21b 底部 22a 外周面, 22b 内周面 23 フランジ部, 24 係止部, 25 係止位置 30 中空針, 30a 尖端 36,36’ 吐出口 U 上流側, D 下流側, x 軸方向, y 直交
する方向

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末または固形状の薬剤が封入されたプラ
    スチック製の薬剤容器を薬剤導出具に接続してなる薬剤
    容器連結体であって、 前記薬剤容器は、伸縮自在な蛇腹状の収容部と、当該収
    容部に連通する円筒状の導出部とを備えており、 前記薬剤導出具は、前記薬剤容器の導出部を摺動自在に
    嵌着する有底略筒状の導出具本体と、当該導出具本体の
    内部にあって、導出具本体の底部からその尖端を導出具
    本体の開口端側に向けて配置された中空針と、当該中空
    針よりも下流側に配置された円筒状または中空針状の吐
    出口とを備えていることを特徴とする薬剤容器連結体。
  2. 【請求項2】前記導出部の両側にひれ状の保持部が設け
    られている請求項1記載の薬剤容器連結体。
  3. 【請求項3】前記導出部の表面と前記保持部の表面とが
    略同一平面となるように形成されている請求項2記載の
    薬剤容器連結体。
  4. 【請求項4】前記導出具本体は、その開口端側の外周面
    にフランジ部と、開口端側の内周面に前記導出部と係合
    する係止部とを備え、 前記導出部はその外周面に凸部を備え、 前記保持部はその導出部先端側にフック部を備えてお
    り、かつ、 前記導出部をその外周面の凸部と前記係止部との係合に
    よって区画される係止位置よりもさらに導出具本体の底
    部側に摺動させると、導出部の先端が前記中空針によっ
    て貫穿されるとともに、前記フランジ部と前記フック部
    とが係合して導出部が導出具本体内に繋止される請求項
    2または3記載の薬剤容器連結体。
  5. 【請求項5】前記薬剤導出具の内周面に熱可塑性エラス
    トマー製のパッキンを備えた請求項4記載の薬剤容器連
    結体。
  6. 【請求項6】前記収容部は、前記導出部の軸方向と直交
    する方向における断面形状が略楕円形または円形であっ
    て、かつ、平面状の底部を有するものである請求項1〜
    5のいずれかに記載の薬剤容器連結体。
  7. 【請求項7】前記薬剤容器は別個に成形された導出部と
    収容部とからなり、前記収容部の開口より薬剤を充填し
    た後、当該収容部のフランジ部と前記導出部の台座とを
    溶着し、密閉してなるものである請求項1〜6のいずれ
    かに記載の薬剤容器連結体。
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