JP2002075291A - 電球および電球の製造方法 - Google Patents

電球および電球の製造方法

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JP2002075291A JP2000267188A JP2000267188A JP2002075291A JP 2002075291 A JP2002075291 A JP 2002075291A JP 2000267188 A JP2000267188 A JP 2000267188A JP 2000267188 A JP2000267188 A JP 2000267188A JP 2002075291 A JP2002075291 A JP 2002075291A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電球において廃棄処分時の分別を不要とし廃
棄し易くする。電球の製造方法において製造工程を簡素
化する。 【解決手段】 電球部保持体2は、導電性樹脂製のシェ
ル部10と、シェル部10内に充填されガラス球3を埋
設させた絶縁樹脂部12と、絶縁樹脂部12の下部に取
付けられた導電性樹脂製のアイレット部11とを有す
る。電球部1の一方の電極線5はシェル部10と絶縁樹
脂部12との間に配置され、他方の電極線6は絶縁樹脂
部12に埋設され且つその先端部がアイレット部11に
埋設される。製造方法は、電球部1をインサートとし
て、絶縁樹脂部12を成形する一次成形工程と、シェル
部10及びアイレット部11を成形する二次成形工程と
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電球およびその製
造方法の技術分野に属し、従来の口金部に相当するもの
を合成樹脂により形成すると共に電球部の2本の電極線
と結線させる部分を導電性樹脂により形成したものに関
する。
【0002】
【従来の技術】豆球等の電球は、図12に示すように、
ガラス製の電球部101と、この電球部101を保持す
る金属製の口金部102とを有する。前記電球部101
は、前記口金部102に接着剤113により接着固定さ
れている。前記電球部101は、真空または不活性ガス
を注入したガラス球103と、このガラス球103の内
部に配置されたフィラメント104と、このフィラメン
ト104に接続されてガラス球103の外部に引出され
た2本の電極線105,106とを有する。前記口金部
102は、略円筒状のシェル部107と、このシェル部
107の底部に配設されたガラス絶縁部108と、この
ガラス絶縁物108にて固定されたアイレット109と
を有する。前記シェル部107と前記アイレット109
は、Niメッキ黄銅やアルミニウム等の金属製で、導電
性を有するものである。前記シェル部107と前記アイ
レット109は前記ガラス絶縁物108にて絶縁されて
いる。そして、前記2本の電極線105,106のう
ち、一方の電極線105は、前記シェル部107の内壁
面に半田110により接続され、他方の電極線106
は、前記アイレット109に半田111により接続され
る。このように電球部101からの2本の電極線10
5,106がシェル部107とアイレット109に結線
されて電気的接続されているから、口金部102をソケ
ットに組み込むと前記シェル部107と前記アイレット
109とを介して前記電球部101のフィラメント10
4に電力供給を可能とする。
【0003】次に、前記電球の製造方法を説明する。前
記口金部102のシェル部107とアイレット109
は、別々に金属プレスで打ち抜いて製造する。そして、
前記シェル部107の底部側にガラス絶縁物108を注
入すると共に前記アイレット109を接着させる。この
とき、ガラス絶縁物108の中心には、電極線106を
配置させるための孔部112を形成しておく。一方、前
記電球部101は、前記口金部102とは別に製造して
用意しておく。そして、電球部101の前記口金部10
2への組み付けは、まず、電球部101を2本の電極線
105,106が前記口金部102内に収容されるよう
にして一方の電極線105を前記シェル部107の内壁
面に半田付け等により接続させる。また、他方の電極線
106は、前記ガラス絶縁部108の孔部112を通し
て口金部底部より外部に引出しておく。次いで、ガラス
球103とシェル部102の間に接着剤113を塗布
し、電球部101を口金102部に固定させる。最後
に、口金部102の底部から引出された電極線106を
アイレット109に半田付け等により接続させると、図
11に示すような電球が完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記電球に
おける口金部102は、シェル部107とアイレット1
09が金属で形成されており、また、所望箇所にガラス
絶縁物108や接着剤113が用いられている。このよ
うに口金部102は、金属(シェル部107、アイレッ
ト109)、ガラス(ガラス絶縁物108)、樹脂(接
着剤113)等、材質の異なる部材が混在して用いられ
るから、電球を廃棄処分する際、特に電球部101を取
り除いた口金部102の廃棄処分の際に同じ材質ごとに
分別するのが非常に面倒で手間がかかり、また、廃棄コ
ストも高くつく。
【0005】一方、前記製造方法においては、金属製の
シェル部107やアイレット109を別々に製造し、し
かも、ガラス絶縁物108にてアイレット109をシェ
ル部107に固定させる工程も別に行われており、多く
の製造工程を要する。しかも、前記シェル部107や前
記アイレット109の作製のための金属プレス加工、ガ
ラス絶縁物108によるアイレット109の固定や絶縁
を行うためのガラス成形等のように工程内容も異なって
おり、製造コストが高くつく。また、前記シェル部10
7の表面には電球の規格等を現す刻印を付ける必要があ
るが、金属プレス加工で打刻できない場合は別途にこの
刻印工程を更に行う必要があった。
【0006】本発明は、『ガラス球から2本の電極線が
引出された電球部と、前記電極線が内部に配置されるよ
うに前記電球部が組み付けられ且つ前記電極線が接続さ
れた口金部となる電球部保持体とを具備する電球』にお
いて、従来の口金部に相当する部分を合成樹脂により形
成すると共に電球の廃棄処分時の分別を簡素とし廃棄し
易くすることを課題とする。また、本発明は、『ガラス
球から2本の電極線が引出された電球部にインサート成
形することにより前記電球部が組み付けられ且つ前記電
極線が接続された口金部となる電球部保持体を成形する
電球の製造方法』において、従来の口金部に相当する部
分をすべて合成樹脂により形成して製造工程を簡素化す
ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に講じた技術的手段は、次のようである。 (1)電球 『前記電球部保持体は、導電性樹脂からなる筒状のシェ
ル部と、前記シェル部内に充填されてその上部側に前記
ガラス球の底面を埋設させた絶縁樹脂からなる絶縁樹脂
部と、前記絶縁樹脂部の下部に前記シェル部と非接触的
に取付けられた導電性樹脂からなる鋲状のアイレット部
とを有し、前記2本の電極線のうち、一方の電極線は前
記シェル部と接続されるように配置され、他方の電極線
は前記絶縁樹脂部に埋設され且つその先端部が前記アイ
レット部に埋設されている』ことである。前記一方の電
極線は、例えば、前記シェル部と前記絶縁樹脂部との間
に配置されている。また、前記アイレット部は、全体が
円盤状で中心に突起を有した鋲状のものでも良い。
【0008】前記技術的手段は、次のように作用する。
前記電球部保持体を構成する前記シェル部、前記絶縁樹
脂部および前記アイレット部は、いずれも樹脂にて形成
されている。また、前記電球部保持体の絶縁樹脂部に前
記電球部のガラス球の底面が埋設され、且つ前記他方の
電極線が前記絶縁樹脂部に埋設されているから、接着剤
を用いることなく前記電球部が前記電球部保持体に安定
して固定される。
【0009】さらに、前記電球部の一方の電極線は、例
えば前記シェル部と前記絶縁樹脂部との間に配置されて
前記シェル部と接続され、他方の電極線は、その先端部
が前記アイレット部に埋設されているから前記アイレッ
ト部と接続される。そして、前記シェル部と前記アイレ
ット部は、いずれも導電性樹脂製であるから、これらシ
ェル部、アイレット部を介して前記2本の電極線に外部
からの電気的接続を可能とする。しかも、前記アイレッ
ト部は、前記絶縁樹脂部の下部に前記シェル部と非接触
的に取付けられたから前記シェル部とは絶縁される。従
って、電球部保持体をソケットに組み込むと前記シェル
部と前記アイレット部が従来の口金部を構成する金属製
シェルや金属製アイレットと同様に正負の各電極となっ
て電球部への電力供給を可能とする。また、前記技術的
手段において、『前記一方の電極線は、前記絶縁樹脂部
に埋設され且つその先端部が前記シェル部に埋設されて
いる』ものでは、前記2本の電極線は、いずれも前記絶
縁樹脂部に埋設されているから、前記技術的手段のもの
よりも前記電球部保持体に対する前記電球部の固定をさ
らに強固にできる。
【0010】(2)電球の製造方法 『コア型の合わせ部に前記電球部のガラス球を狭持させ
ると共に当該ガラス球の頂部を裏面にバネ弾性体が取付
けられたガラス球受け部に支承させてコア型に電球部を
取付ける電球部取付け工程と、前記コア型に取付けた電
球部の各々の電極線の先端からの一定範囲が成形用の空
隙内に露出するように形成した第1キャビティ型と前記
コア型とを用いて型締めし前記空隙を形成し、次いで当
該空隙内に絶縁性の溶融樹脂を流し込んで前記ガラス球
の底面に絶縁性樹脂からなる一次成形体を成形する一次
成形工程と、前記コア型と前記第1キャビティ型の型開
き後、前記一次成形体を保持した前記コア型に前記電球
部保持体の外形形状に沿った凹状部を有する第2キャビ
ティ型を型締めして空隙を形成し、次いで当該空隙内に
導電性の溶融樹脂を流し込んで前記一次成形体の側壁部
および底部に導電性樹脂からなる二次成形体を成形する
二次成形工程とを有する』ことである。前記電球部取付
け工程としては、例えば、一方の電極線を第1キャビテ
ィ型の凹状部の内壁面に当接させるか、前記内壁面に設
けた溝部に収容させるかし、他方の電極線の先端部を前
記第1キャビティ型の凹状部の底部中央の孔部に収容さ
せるようにする。
【0011】前記技術的手段は、次のように作用する。
前記電球部取付け工程では、ガラス球の頂部をガラス球
受け部に支承させるから、2本の電極線が引出されたガ
ラス球の底面は前記第1キャビティ型に対向した状態と
なる。なお、前記合わせ部をゴム系等のクッション材と
することでガラス球の狭持に際してガラス球を破損させ
ることもない。前記一次成形工程に際して溶融樹脂がガ
ラス球の底面に接触されて負荷がかかるが、ガラス球は
頂部を裏面にバネ弾性体が取付けられたガラス球受け部
に支承させているから、前記バネ弾性体の伸縮によりガ
ラス球を支承させたガラス球受け部が進退し、これによ
り、ガラス球の底面にかかる溶融樹脂の負荷が和らげら
れてガラス球が破損するようなこともない。
【0012】この一次成形工程としては、例えば、一方
の電極線を第1キャビティ型の凹状部の内壁面に配置さ
せると共に他方の電極線の先端部を前記凹状部の底部中
央の孔部に収容させると、一方の電極線は前記一次成形
体の側壁部に密着して露出し、他方の電極線の先端部は
前記一次成形体の底部から露出した状態となる。なお、
他方の電極線の先端部を収容する前記第1キャビティ型
の孔部は、当該電極線の太さとほぼ同じ大きさに設定さ
れるから、溶融樹脂が前記孔部内に浸入して電極線を埋
没させてしまうこともない。前記一次成形工程によりガ
ラス球の底部に成形された一次成形体が前記(1)技術
的手段における絶縁樹脂部となる。
【0013】前記二次成形工程により、前記一次成形体
の側壁部に筒状の二次成形体が成形されると共に、前記
一次成形体の底部に鋲状の二次成形体が成形される。こ
れにより、前記一方の電極線は、前記一次成形体の側壁
部に密着して露出するから、前記一次成形体と前記筒状
の二次成形体との間に配置され、他方の電極線は、先端
部が前記一次成形体の底部から露出するから、その先端
部が前記鋲状の二次成形体に埋設される。前記二次成形
体は、導電性樹脂からなるので従来の口金部を構成する
金属製シェルや金属製アイレットと同様に正負の各電極
となって電球部への電力供給を可能とする。この二次成
形工程により成形された筒状の二次成形体が前記(1)
技術的手段における筒状のシェル部となり、鋲状の二次
成形体が前記(1)技術的手段におけるアイレット部と
なるから、以上の二次成形工程を経ると電球部に口金部
となる樹脂製の電球部保持体を組み付けた電球が得られ
る。
【0014】また、前記技術的手段において、『前記一
次成形工程は、一方の電極線の先端部を第1キャビティ
型の凹状部の内壁面に設けた孔部に収容させるようにし
た』ものでは、前記一方の電極線の先端部は、前記一次
成形体の側壁部から露出したものとなるから、前記筒状
の二次成形体に埋設されるようになる。また、この場合
も、一方の電極線の先端部を収容する孔部は、当該電極
線の太さとほぼ同じ大きさに設定されるから、溶融樹脂
が前記孔部内に浸入して電極線を埋没させてしまうこと
もない。
【0015】また、前記技術的手段において、『前記一
次成形工程の型締め時に、前記他方の電極線の先端部を
前記第1キャビティ型の凹状部における底部中央の孔部
に案内させるガイド部材を前記凹状部より突出させるよ
うにした』ものでは、前記一次成形工程の型締め時に前
記他方の電極線の先端部を底部中央の孔部に確実に収容
させることができる。
【0016】また、前記技術的手段において、『前記一
次成形工程の型締め時に、前記一方の電極線の先端部を
前記第1キャビティ型の凹状部の内壁面に設けた孔部に
案内させるガイド部材を前記凹状部より突出させるよう
にした』ものでは、前記一次成形工程の型締め時にさら
に前記一方の電極線の先端部をも前記第1キャビティ型
の凹状部の内壁面に設けた孔部に確実に収容させること
ができる。
【0017】また、前記技術的手段において、『前記一
次成形工程と前記二次成形工程とを二色成形法により行
う』ものでは、1回の成形サイクルで前記筒状二次成形
体(シェル部)や前記鋲状二次成形体(アイレット部)
を一体成形した前記電球を製造できるから生産効率が更
に向上するうえ、前記一次成形体(絶縁樹脂部)の取出
しや二次成形用金型への装着が不要となり、成形工程を
一層簡素化できる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明の電球によると、
電球部の2本の電極線を接続する前記シェル部と前記ア
イレット部は、いずれも、導電性樹脂製であるから、従
来の口金部を構成する金属製シェルや金属製アイレット
と同様に正負の各電極となって電球部への電力供給を可
能とする。そして、前記シェル部、前記アイレット部お
よび前記絶縁樹脂部は、いずれも樹脂にて形成されてい
るから、電球部を取り除いた後の口金部に相当する電球
部保持体の廃棄処分に際して分別する必要がなく廃棄し
易いものとなる。
【0019】また、本発明の電球の製造方法によると、
従来の金属製の口金部に代わる樹脂製の電球部保持体を
備えた電球を前記一次成形工程と前記二次成形工程とか
らなる成形工程のみで得られる。しかも、前記二次成形
工程ではアイレット部を一体成形するから、従来のよう
に金属製アイレットを固定するガラス絶縁物の形成工程
が不要となる。従って、電球の製造工程を大幅に簡素化
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図面を参照しながら説明する。図1は、実施の形態に
よる豆球等の電球の一部断面図を示す。図1に示す電球
は、ガラス製の電球部1と、この電球部1を保持する電
球部保持体2とを有する。前記電球部保持体2が従来の
口金に相当するものである。
【0021】前記電球部1は、ガラス球3と、このガラ
ス球3の内部に配置されたフィラメント4と、このフィ
ラメント4に接続された2本の電極線5,6とを有す
る。前記ガラス球3は、図1に示すものではラグビーボ
ール形状をしているが、球形状、マッシュルーム形状等
のものでも良い。このガラス球3は、内部にアルゴン、
クリプトンまたはキセノン等の不活性ガスや種々のハロ
ゲンガスが封入されるか、あるいは真空状態にある。前
記フィラメント4は、タングステン線またはニクロム線
等が用いられ、碍子7から引出された2本の導入線8,
9の先端部に接続されている。そして、前記フィラメン
ト4は、前記ガラス球3の中正位置に配置される。前記
導入線8,9は、ジュメット線またはモリブデン線等の
導電率の大きい材質のものが用いられる。前記電極線
5,6は、前記導入線8,9を延長させたものであり、
前記ガラス球3の外部にそれぞれ導出されている。そし
て、一方の電極線5はガラス球3の底面16側部から側
方に引出されて引出部分で直角に折り曲げられて前記電
球部保持体2のシェル部10に接続され、他方の電極線
6はガラス球3の底面16中央からほぼ垂直に引出され
て前記電球部保持体2のアイレット部11に接続されて
いる。
【0022】前記電球部保持体2は、この電球の一方の
電極端子となるシェル部10と、他方の電極端子となる
アイレット部11と、前記シェル部10内に充填された
絶縁樹脂部12とを備える。前記シェル部10は、円筒
形状をしており全体が導電性樹脂にて形成されている。
この導電性樹脂としては、PBT、PPS、またはPB
TとASの重合物などの高分子材料に、カーボンブラッ
ク、金属繊維、炭素繊維、金属フレーク、金属化ガラス
ビーズ、金属化ガラス繊維、導電性ポリマー等の導電性
材料を配合し、導電性を付与したもの等が使用される。
そして、このシェル部10の上縁部においては全周にわ
たって外方へ延びるフランジ部13が形成されている。
なお、図1に示した前記シェル部10の外表面は平滑面
となっているが、ネジ溝を設けるようにしても良い。
【0023】前記絶縁樹脂部12は、前記シェル部10
内に充填されて形成されており、PET、PBTなどの
絶縁性樹脂のほかに、エポキシ樹脂、シリコン樹脂や、
絶縁性のある熱可塑性エラストマー樹脂(例えば、旭化
成が製造販売の商品名「タフテック」(スチレン系樹
脂))等が使用される。そして、この絶縁樹脂部12
は、その上部側の凹部14内に前記ガラス球3の底面1
6を埋設させている。これにより、前記電球部1を電球
部保持体2において接着固定させている。また、この絶
縁樹脂部12の下部側は、隆起しておりその頂部には環
状突起部15が形成されている。
【0024】前記アイレット部11は、鋲形状をしてお
り全体が導電性樹脂にて形成されている。この導電性樹
脂としても前記シェル部10と同様のものが使用され
る。そして、前記絶縁樹脂部12下部の環状突起部15
を被覆するようにして形成されている。すなわち、この
アイレット部11は、前記絶縁樹脂部12によって前記
シェル部10と非接触に取付けられている。また、この
アイレット部11と前記シェル部10とは、前記絶縁樹
脂部12によって電気的にも絶縁されている。
【0025】そして、前記ガラス球3の底面16側部か
ら側方に引出された一方の電極線5は、前記シェル部1
0と前記絶縁樹脂部2との間に配置されて前記シェル部
10と接続され、また、他方の電極線6は、前記ガラス
球3の底面16中央から下方に引出されて前記絶縁樹脂
部12に埋設されその先端部がアイレット部11に埋設
されて前記アイレット部11と接続される。このよう
に、前記電球部保持体2の絶縁樹脂部12に前記電球部
1のガラス球3の底面16が埋設され、且つ前記他方の
電極線6が前記絶縁樹脂部12に埋設されているから、
接着剤を用いることなく前記電球部1が前記電球部保持
体2に安定して固定される。
【0026】そして、本電球の電球部保持体2をソケッ
トに取付けた際、前記シェル部10のフランジ部13が
ソケットに当接して位置決めされると共に一方の外部電
極端子と接触し、また、前記アイレット部11が他方の
外部電極端子と接触し、これらシェル部10とアイレッ
ト部11とが電球部1に電力供給を行う役目をする。し
かも、前記アイレット部11は、前記絶縁樹脂部12の
下部に前記シェル部10と非接触的に取付けられ、且つ
前記絶縁樹脂部12によって前記シェル部10とは電気
的に絶縁されている。従って、電球部保持体2をソケッ
トに組み込むと前記シェル部10と前記アイレット部1
1が従来の口金部を構成する金属製シェルや金属製アイ
レットと同様に正負の各電極となって電球部1への電力
供給を可能とする。また、前記シェル部10、前記アイ
レット部11および前記絶縁樹脂部12は、いずれも樹
脂にて形成されているから、電球部1を取り除いた後の
口金部に相当する電球部保持体2の廃棄処分に際して分
別する必要がなく廃棄し易いものとなる。
【0027】なお、本発明の電球として、図2に示すよ
うに、ガラス球3から引出された一方の電極線5も前記
絶縁樹脂部12に埋設させてその先端部が前記シェル部
10に埋設されたタイプのものでも良い。このもので
は、2本の電極線5,6は、いずれも前記絶縁樹脂部1
2に埋設されているから、図1に示すものよりも前記電
球部保持体2に対する前記電球部1の固定をさらに強固
にできる。また、前記一方の電極線5の先端部が前記シ
ェル部10に埋設されているから、当該一方の電極線5
と前記シェル部10との結線をより確実に行える。
【0028】次に、前記電球の製造方法を説明する。図
3〜図8は、前記電球の製造工程を示す断面図である。
本例では、二色成形法により前記電球部1をインサート
として成形し電球を製造する方法を説明する。なお、二
色成形法とは一次成形体と二次成形体とに対応した空隙
を有する一面の金型に2本のスクリューで可塑化した2
種類の溶融樹脂材料を各々の空隙内に流し込んで成形体
を得る方法である。なお、以下の例では、一次成形を注
入成形法によって行い、二次成形を射出成形法によって
行うこととする。ここで、注入成形法とは、粘性が比較
的低い溶融樹脂材料を用いて成形圧力をかけずに金型の
空隙内に樹脂を充填する方法であり、一方、射出成形法
とは、溶融樹脂材料を所定の成形圧力(射出圧)により
金型の空隙内に充填する方法であり、両者の大きな違い
は、金型の空隙内に溶融樹脂材料を充填する際、注入成
形法では成形圧力がほとんどかからないのに対し、射出
成形法では比較的大きな成形圧力(射出圧)がかかるこ
とである。
【0029】前記電球部1は、一方の電極線5をガラス
球3の底面16の側部から側方に引出しほぼ直角に折り
曲げておき、他方の電極線6をガラス球3の底面16の
中央から下方にほぼ垂直に引出したものを予め用意す
る。そして、図3に示すように、前記電球部1をコア型
61に取付ける(電球部取付け工程)。
【0030】前記コア型61は、一次成形側の第1スラ
イドコア型63と、二次成形側の第2スライドコア型6
4とを有するが、ともに同形および同構造のものであ
る。前記電球部1のコア型61への取付けとしては、第
1スライドコア型63の上部の合わせ部67に前記電球
部1のガラス球3を狭持させることによる。そして、当
該ガラス球3の頂部17を、第1スライドコア型63の
底部に設置されたガラス球受け部68に支承させる。こ
のガラス球受け部68の表面には、前記ガラス球3の頂
部17の形状とほぼ一致する球状凹部681が形成され
ており、この球状凹部681内に前記ガラス球3の頂部
17がセットされる。これにより、前記電球部1が第1
スライドコア型63に安定して固定される。前記合わせ
部67は、例えばゴム系のクッション材から形成されて
おり、これにより、ガラス球3の狭持に際してガラス球
3を破損させることもない。また、前記ガラス球受け部
67は、裏面にバネ弾性体69が取付けられており、電
球部1が押さえ込まれてもガラス球受け部68が後退し
当該押圧力を吸収できるようにしている。
【0031】この電球部取付け工程において、ガラス球
3の頂部17をガラス球受け部68に支承させるから、
2本の電極線5,6が引出されたガラス球3の底面16
は後述のキャビティ型62に対向した状態となる。ま
た、第1スライドコア型63および第2スライドコア型
64の上面には、窪み部70が設けられており、キャビ
ティ型62の第1キャビティ型65にもこの窪み部70
に嵌合う突部72が設けられている。前記窪み部70
は、電球部保持体2のフランジ部13上面における突起
を形成するためのものである。なお、前記第1キャビテ
ィ型65と前記第1,2スライドコア型63,64との
互いの型合せ面で内部の密閉は確実に行われるので、前
記第1キャビティ型65には前記突部72が形成されず
平滑面であっても良い。
【0032】次に、図4に示すように、前記電球部1を
取付けたコア型61と、キャビティ型62とを型締めす
る(一次成形工程の型締め工程)。前記キャビティ型6
2は、一次成形側の第1キャビティ型65と、二次成形
側の第2キャビティ型66とを有する。前記第1キャビ
ティ型65は、前記絶縁樹脂部12の外部形状をかたど
った円形凹状部71が形成されている。この第1キャビ
ティ型65の円形凹状部71は、他方の電極線6の先端
部を収容させる孔部73が底部中央に形成されている。
この孔部73は、当該電極線6の太さとほぼ同じ大きさ
に設定されるから、溶融樹脂が当該孔部73内に浸入し
て電極線6を埋没させてしまうこともない。また、前記
円形凹状部71の底部には、環状溝74が形成されてお
り、この環状溝74に対応して電球部保持体2の環状突
起部15が成形される。
【0033】一方、第2キャビティ型66は、前記電球
部保持体2の外部形状をかたどった円形凹状部77が形
成されている。この円形凹状部77の底部には、縮径凹
部76が形成されており、この縮径凹部76によって前
記電球部保持体2の底部(アイレット部11を含む)を
形成する。また、円形凹状部77の開放周縁部には、拡
径凹部78が形成されており、この拡径凹部78によっ
て前記電球部保持体2のフランジ部13が形成される。
【0034】前記コア型61と前記キャビティ型62と
を型締めすると、図4に示すように、前記第1スライド
コア型63と前記第1キャビティ型65によって一次成
形体の空隙81が形成され、他方の前記第2スライドコ
ア型64と前記第2キャビティ型66によって二次成形
体の空隙82が形成される。前記一次成形体の空隙81
においては、前記第1スライドコア型63に取付けられ
た電球部1の一方の電極線5は、前記第1キャビティ型
65の円形凹状部71の内壁面75に当接され、他方の
電極線6は、前記空隙81の中央に配置されると共にそ
の先端部が前記円形凹状部71の底部中央に設けられた
孔部73に収容された状態となる。
【0035】また、第1、第2キャビティ型65,66
には、前記各空隙81,82に通じた溶融樹脂供給のノ
ズル83,84がそれぞれ形成されている。なお、第2
キャビティ型66に形成されたノズル84は、さらに中
心部と周縁部とに分岐された樹脂通路841,842が
形成されている。そして、前記各ノズル83,84は、
2つシリンダを備えた押出機(図示せず)の各シリンダ
にそれぞれ接続されている。
【0036】前記型締めが完了すると、図4に示すよう
に、図示しない押出機からノズル83を通じて一次成形
体側の空隙81内に溶融樹脂材料Rを流し込む(一次成
形工程の樹脂注入工程)。この工程は、例えば、液状の
溶融樹脂材料Rを使用して成形圧力をかけずに空隙81
内に流し込む注入成形法により行う。この溶融樹脂材料
Rは、粘度の低いエポキシ樹脂やシリコン樹脂等の絶縁
性樹脂である。なお、図4では、第1回目の成形サイク
ルを示すので、第2キャビティ型66でのノズル84か
らは溶融樹脂材料は注入されない。
【0037】ところで、この樹脂注入工程のとき、溶融
樹脂材料Rがガラス球3に直接接触しその押圧力によっ
てガラス球3に負荷がかかるが、当該ガラス球3を支承
するガラス球受け部68が裏面のバネ弾性体69の伸縮
によって後退し前記押圧力を吸収するから、溶融樹脂材
料Rによる押圧力によってガラス球3を破損させること
もない。
【0038】そして、前記空隙81に充填された溶融樹
脂材料Rが冷却し硬化すると、第1キャビティ型65の
円形凹状部71に沿った円柱状の一次成形体85が成形
される(図5を参照。)。この一次成形体85は、前記
第1スライドコア型63に取付けたガラス球3の底面を
埋設させるものとなる。そして、ガラス球3から引出さ
れた一方の電極線5が前記一次成形体85の側壁部85
1に密着して配置され、他方の電極線6が中心部に埋設
されその先端部を環状突起部15の中心に露出させる。
つまり、この一次成形体85は、前記電球部1を固定さ
せる絶縁樹脂部12となる。
【0039】次に、二次成形工程に移る。まず、図5に
示すように、型開きする。このとき、第1スライドコア
型63に形成された前記一次成形体85は突き出さずに
そのまま第1スライドコア型63上に保持しておく。こ
の状態でコア型61を180度回転させる。すると、図
6に示すように、一次成形体85を保持した第1スライ
ドコア型63が他方の第2キャビティ型66の対応位置
に配置される。
【0040】そして、図7に示すように、型締めする
(二次成形工程の型締め工程)。すると、前記一次成形
体85を保持した第1スライドコア型63に前記第2キ
ャビティ型66が嵌め込まれる。これにより、第2キャ
ビティ型66の円形凹状部77の内壁面によって前記一
次成形体85の側壁外周面に前記シェル部10をかたど
った空隙821が形成され、また、前記円形凹状部77
の底部において前記一次成形体85の底面部に前記アイ
レット部11をかたどった空隙822が形成される。そ
して、前記一方の電極線5は前記シェル部10をかたど
った空隙821内に配置され、前記他方の電極線6の先
端部は前記アイレット部11をかたどった空隙822内
に配置される。また、これら空隙821,822は、繋
がっておらず独立した状態にあるが、前述のようにノズ
ル84から分岐された樹脂通路841,842がそれぞ
れの空隙821,822に導入されている。
【0041】そして、図示しない押出機から前記ノズル
84を通して溶融樹脂材料R2を射出し、前記各樹脂通
路841,842より各空隙821,822に前記溶融
樹脂材料R2が充填される(二次成形工程の射出工
程)。この溶融樹脂材料R2は、導電性樹脂である。こ
の射出工程のとき、前記溶融樹脂材料R2は一次成形体
85に接触するがガラス球3に直接接触することがない
ので、前記一次成形を注入成形法に代えて射出成形法に
よる場合、ガラス球3そのものに与える射出圧力の負荷
は小さくてすむ。ただし、この二次成形時の射出圧力に
よって一次成形体85に負荷がかかる結果、ガラス球3
にもその押圧力が加わるが、この場合も、ガラス球受け
部68が裏面のバネ弾性体69の伸縮によって後退し前
記押圧力を吸収するから、ガラス球3の破損を確実に防
止できる。
【0042】そして、この充填された前記溶融樹脂材料
R2が冷却し硬化すると、前記一次成形体85の側壁部
全周に密着した円筒状二次成形体86および前記一次成
形体85の環状突起部15を被覆した鋲状二次成形体8
7が同時に成形される(図8を参照。)。これにより、
前記一方の電極線5は、前記一次成形体85の側壁部に
密着して露出するから、前記一次成形体85と前記筒状
二次成形体86との間に配置され、他方の電極線6は、
先端部が前記一次成形体85の底部から露出するから、
その先端部が前記鋲状二次成形体87に埋設される。な
お、前記筒状二次成形体86が電球部保持体2のシェル
部10となり、また、前記鋲状二次成形体87が電球部
保持体2のアイレット部11となる。よって、前記二次
成形工程では、これらシェル部10とアイレット部11
とが同時に成形されることとなる。
【0043】また、他方の第2スライドコア型64に取
付けた電球部と第1キャビティ型65とによって形成さ
れた空隙81にはノズル83から溶融樹脂材料Rを流し
込み、前記一次成形工程が行われ、一次成形体85が成
形される。そして、図8に示すように、型開き後、他方
の第2スライドコア型64に形成された一次成形体85
はそのまま保持し、第1スライドコア型63に形成され
た成形体88を突き出して取り出す。この成形体88が
図1に示す電球部保持体2となり、その結果、以上の工
程を経て図1に示す電球の製造が完了する。
【0044】なお、この後、再びコア型61を180度
回転させ、図3〜図8に示した前記同様の射出成形を繰
り返し行うことで逐次電球が得られる。以上のように、
前記製造方法によると、従来の口金部102に代わる電
球部保持体2が前記一次成形工程と前記二次成形工程と
からなる成形工程のみで得られる。しかも、前記二次成
形工程ではシェル部10とアイレット部11を一体成形
するから、従来のように金属製アイレット109を固定
するガラス絶縁物108の形成工程が不要となる。従っ
て、口金部102となる電球部保持体2の製造工程を大
幅に簡素化できる。
【0045】また、前記一次成形工程と前記二次成形工
程とを二色成形法により行うことにより、1回の成形サ
イクルでシェル部10やアイレット部11を一体成形し
た前記電球部保持体2を製造できるから生産効率が更に
向上するうえ、前記一次成形体85の取出しや二次成形
用金型への装着が不要となり、成形工程を一層簡素化で
きる。さらに、電球部保持体2の表面には規格で定めら
れた刻印(電球の規格を示す等)を付す必要があるが、
図3に示すように、前記第1キャビティ型65の円形凹
状部71の肩部711に刻印部を形成することで、前記
一次成形工程内で刻印ができ、別に刻印工程を行うこと
もなくなる。
【0046】一方、前記絶縁樹脂部12として、絶縁性
のある熱可塑性エラストマー樹脂(例えば、旭化成が製
造販売の商品名「タフテック」(スチレン系樹脂))を
用いた場合は、すなわち、前記一次成形工程で溶融樹脂
材料Rとして熱可塑性エラストマー樹脂を用いた場合
は、図8に示した前記二次成形工程完了後、取出した成
形体88をアニール炉内で所定時間加熱処理するアニー
ル工程を行うことで、一次成形体85(前記絶縁樹脂部
12となるもの。)の熱可塑性エラストマー樹脂が軟化
してガラス球3を一層密着させることができる。従っ
て、この場合は、電球部保持体2に対する電球部1の固
定がより一層確実に行われる。
【0047】なお、前記第1キャビティ型65として、
前記一方の電極線5の先端部を収容させる溝部をその円
形凹状部71の内壁面の途中から開放部に至るように形
成したものを用いても良い(図示せず。)。この場合
は、前記溝部に一方の電極線5を配置させることによっ
て一次成形後には一方の電極線5の先端部が一次成形体
85の側壁部で確実に露出させることができる。また、
図9に示すように、前記一次成形工程の型締め時に、前
記他方の電極線6の先端部を前記第1キャビティ型65
の円形凹状部71における底部中央の孔部73に案内さ
せるガイド部材91を前記円形凹状部71より突出させ
るようにしても良い。この場合は、前記一次成形工程の
型締め時に前記他方の電極線6の先端部を前記孔部73
に確実に収容させることができる。
【0048】また、図10に示すように、第1キャビテ
ィ型65の円形凹状部71の内壁面に電極線5の太さと
ほぼ同じ程度の孔部94を設け、前記一次成形工程の型
締め時に、一方の電極線5の先端部を前記孔部94に収
容させるようにして一次成形工程を行うようにしても良
い。この場合、前述のように他方の電極線6の先端部を
前記第1キャビティ型65の孔部73に案内させるガイ
ド部材91を突出させるほか、さらに前記一方の電極線
5の先端部を前記第1キャビティ型65の円形凹状部7
1の内壁面に設けた孔部94に案内させるガイド部材9
2,93を前記円形凹状部71より突出させるようにし
ても良い。これにより、前記一次成形工程の型締め時に
さらに前記一方の電極線5の先端部をも前記第1キャビ
ティ型65の前記孔部94に確実に収容させることがで
きる。するとこの場合、図10に示す第2スライドコア
型64側を参照して、一次成形工程で前記一方の電極線
5の先端部は、前記一次成形体85の側壁部から露出し
たものとなる。従って、図11に示すように、二次成形
工程では当該一方の電極線5の先端部が溶融樹脂材料R
2内に埋没される結果、前記筒状二次成形体86に埋設
されるようになる。なお、この場合も、一方の電極線5
の先端部を収容する第1キャビティ型65での孔部94
は、当該電極線5の太さとほぼ同じ大きさに設定される
から、溶融樹脂材料Rが前記孔部94内に浸入して電極
線5を埋没させてしまうこともない。以上の製造方法に
より、図2に示す電球が得られる。また、前記製造方法
では、二色成形法により一次工程と二次工程を行ってい
るが、各工程を別々に行うようにしても良い。
【0049】一方、前記一次成形を注入成形法によらず
に、PET、PBT等の絶縁性樹脂を所定の射出圧力に
より空隙81内に射出する射出成形法により行っても良
い。この場合に使用するPET、PBT等の溶融樹脂
は、注入成形法のときのように粘性が低くなくても良
い。溶融樹脂材料Rは、所定の射出圧力により前記空隙
81内に確実に充填されるからである。しかしながら、
この一次成形の射出工程のとき溶融樹脂材料Rがガラス
球3に直接接触しその射出圧力によってガラス球3に負
荷がかかるが、この場合でも、当該ガラス球3を支承す
るガラス球受け部68が裏面のバネ弾性体69の伸縮に
よって後退し前記射出圧力を吸収するから、溶融樹脂材
料Rの射出圧力によってガラス球3を破損させることも
ない。ただし、この一次成形工程の射出工程における射
出圧力は、前記二次成形工程の射出工程における射出圧
力よりも小さくするのが好ましい。一次成形工程では、
上述のように溶融樹脂材料Rがガラス球3に直接接触す
るので、このように一次成形工程での射出圧力を小さく
することにより、前記第1スライドコア型63に取付け
たガラス球3そのものに与える負荷を低減でき、さらに
は射出圧力によるガラス球3の破損を確実に防止するこ
とができるからである。このときの射出圧力としては、
例えば、前記空隙81内に溶融樹脂材料Rが充填可能な
最小圧力程度とすれば良い。なお、二次成形工程での射
出工程では、既述のとおりガラス球3に溶融樹脂材料R
2が直接接触しないので、二次成形時の射出圧力による
ガラス球3への負荷は一次成形時よりも小さい。従っ
て、二次成形では、例えば射出時間が長くならない程度
に射出圧力を高くすれば良い。
【0050】さらに、前記製造方法においては、電球部
保持体2が円柱形状のものに限らず、四角形等の多角柱
形状のものにも応じてコア型61、キャビティ型62を
形成して製造する場合にも適用できる。さらにまた、前
記第2キャビティ型66の円形凹状部77にネジ溝を形
成したものを用いて、前記シェル部10(筒状二次成形
体86と等価)の外表面にネジ溝を設けるようにしても
良い。ただし、この場合、成形体88の取り出しのため
に第2キャビティ型66が左右に割れるように形成させ
る必要がある。なお、前記第2キャビティ型66を割れ
るようにした場合、前記前記第1キャビティ型65の円
形凹状部71の肩部711に形成した刻印部を前記第2
キャビティ型66の円形凹状部77の内壁面に形成し、
二次成形工程内で刻印を行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による豆球等の電球を示した一部断
面図である。
【図2】実施の形態による他の豆球等の電球を示した一
部断面図である。
【図3】図1の電球の製造工程において、電球部の取付
け工程を示した断面図である。
【図4】図1の電球の製造工程において、最初の一次成
形工程の型締め状態を示した断面図である。
【図5】図1の電球の製造工程において、最初の一次成
形工程の型開き状態を示した断面図である。
【図6】図1の電球の製造工程において、コア型を18
0度回転させたときの状態を示した断面図である。
【図7】図1の電球の製造工程において、二次成形工程
の型締め状態を示した断面図である。
【図8】図1の電球の製造工程において、二次成形工程
の型開き状態を示した断面図である。
【図9】図1の電球の製造工程において、第1スライド
コア型にガイド部材を設けた例を示した断面図である。
【図10】図2の電球の製造工程において、第1スライ
ドコア型にガイド部材を設けた他の例を示した断面図で
ある。
【図11】図2の電球の製造工程において、樹脂充填工
程を示した断面図である。
【図12】従来の豆球等の電球を示した一部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 電球部 2 電球部保持体 3 ガラス球 4 フィラメント 5 一方の電極線 6 他方の電極線 7 碍子 8,9 導入線 10 シェル部 11 アイレット部 12 絶縁樹脂部 13 フランジ部 14 凹部 15 環状突起部 16 ガラス球の底面 17 ガラス球の頂部 61 コア型 62 キャビティ型 63 第1スライドコア型 64 第2スライドコア型 65 第1キャビティ型 66 第2キャビティ型 67 合わせ部 68 ガラス球受け部 69 バネ弾性体 71 第1キャビティ型の円形凹状部 73 電極線6を収容する孔部 74 環状溝部 75 円形凹状部71の内壁面 76 円形凹状部77の縮径部 77 第2キャビティ型の円形凹状部 81 一次成形体の空隙 82 二次成形体の空隙 83,84 ノズル 85 一次成形体 86 筒状二次成形体 87 鋲状二次成形体 88 成形体 91,92,93 ガイド部材 94 電極線5を収容する孔部 R 一次成形の溶融樹脂材料(絶縁性樹脂) R2 二次成形の溶融樹脂材料(導電性樹脂)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス球から2本の電極線が引出された
    電球部と、前記電極線が内部に配置されるように前記電
    球部が組み付けられ且つ前記電極線が接続された口金部
    となる電球部保持体とを具備する電球において、 前記電球部保持体は、導電性樹脂からなる筒状のシェル
    部と、前記シェル部内に充填されてその上部側に前記ガ
    ラス球の底面を埋設させた絶縁樹脂からなる絶縁樹脂部
    と、前記絶縁樹脂部の下部に前記シェル部と非接触的に
    取付けられた導電性樹脂からなるアイレット部とを有
    し、 前記2本の電極線のうち、一方の電極線は前記シェル部
    と接続されるように配置され、他方の電極線は前記絶縁
    樹脂部に埋設され且つその先端部が前記アイレット部に
    埋設されていることを特徴とする電球。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電球において、 前記一方の電極線は、前記シェル部と前記絶縁樹脂部と
    の間に配置されていることを特徴とする電球。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電球において、 前記一方の電極線は、前記絶縁樹脂部に埋設され且つそ
    の先端部が前記シェル部に埋設されていることを特徴と
    する電球。
  4. 【請求項4】 ガラス球から2本の電極線が引出された
    電球部にインサート成形することにより前記電球部が組
    み付けられ且つ前記電極線が接続された口金部となる電
    球部保持体を成形する電球の製造方法であって、 コア型の合わせ部に前記電球部のガラス球を狭持させる
    と共に当該ガラス球の頂部を裏面にバネ弾性体が取付け
    られたガラス球受け部に支承させてコア型に電球部を取
    付ける電球部取付け工程と、 前記コア型に取付けた電球部の各々の電極線の先端から
    の一定範囲が成形用の空隙内に露出するように形成した
    第1キャビティ型と前記コア型とを用いて型締めし前記
    空隙を形成し、次いで当該空隙内に絶縁性の溶融樹脂を
    流し込んで前記ガラス球の底面に絶縁性樹脂からなる一
    次成形体を成形する一次成形工程と、 前記コア型と前記第1キャビティ型の型開き後、前記一
    次成形体を保持した前記コア型に前記電球部保持体の外
    形形状に沿った凹状部を有する第2キャビティ型を型締
    めして空隙を形成し、次いで当該空隙内に導電性の溶融
    樹脂を流し込んで前記一次成形体の側壁部および底部に
    導電性樹脂からなる二次成形体を成形する二次成形工程
    とを有することを特徴とする電球の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電球の製造方法におい
    て、 前記一次成形工程は、一方の電極線の先端部を第1キャ
    ビティ型の凹状部の内壁面に設けた孔部に収容させるよ
    うにしたことを特徴とする電球の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の電球の製造方
    法において、 前記一次成形工程の型締め時に、前記他方の電極線の先
    端部を前記第1キャビティ型の凹状部における底部中央
    の孔部に案内させるガイド部材を前記凹状部より突出さ
    せるようにしたことを特徴とする電球の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の電球の製造方
    法において、 前記一次成形工程の型締め時に、前記一方の電極線の先
    端部を前記第1キャビティ型の凹状部の内壁面に設けた
    孔部に案内させるガイド部材を前記凹状部より突出させ
    るようにしたことを特徴とする電球の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4から7のいずれかに記載の電球
    の製造方法において、 前記一次成形工程と前記二次成形工程とを二色成形法に
    より行うことを特徴とする電球の製造方法。
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