JP2002073031A - アコーステックギターのピックアップ部構造 - Google Patents

アコーステックギターのピックアップ部構造

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JP2002073031A
JP2002073031A JP2000255707A JP2000255707A JP2002073031A JP 2002073031 A JP2002073031 A JP 2002073031A JP 2000255707 A JP2000255707 A JP 2000255707A JP 2000255707 A JP2000255707 A JP 2000255707A JP 2002073031 A JP2002073031 A JP 2002073031A
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pickup
saddle
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acoustic guitar
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JP2000255707A
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Ichiro Katayama
一朗 片山
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TAKAMINE GAKKI SEISAKUSHO KK
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TAKAMINE GAKKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原状のアコーステックギターの形態を大幅に
変更することなく、ピックアップ部構成部材相互の接触
不良が起きないようにし、ピックアップを使用して電気
的に音量増幅した時の聴覚上の各弦の音量バランスを良
好にするピックアップ部構造を提供する。 【解決手段】 サドル溝3内に、サドル2と圧力/電気
信号変換型のピックアップ6を配装したアコーステック
ギターにおいて、サドル2とピックアップ6との接触
面、又はピックアップ6とサドル溝3底との接触面のう
ち、少なくとも一つ接触面を円弧面8bにし、該円弧面
8bを対応する平面中央部に線接触させる。円弧面8b
を挟装部材8に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アコーステックギ
ターのピックアップ部構造に関するものであり、更に詳
しくは、アコーステックギターの各弦の真下に位置して
圧電素子を配し、サドルを通して伝わる各弦の振動を、
圧力/電気信号変換型のピックアップで電気信号に変換
するアコーステックギターのピックアップ部構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、図5に示すように、アコース
テックギターの駒1にサドル2が填め込まれるサドル溝
3を設け、このサドル溝3内に収まるサイズで、金属製
のピックアップケース4に6個の独立した圧電素子5を
内蔵した圧力/電気信号変換型のピックアップ6をサド
ル2の下に配装し、各圧電素子5を各弦7の真下に位置
させ、サドル2を通して伝わる弦振動を最短距離で感知
し、その振動をピックアップ6で電気信号に変換して音
量増幅を行うアコーステックギターが実用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のアコーステッ
クギターでは、サドルの下に配装されるピックアップ
は、対応する部材面に対し等間隔で平行する正しい面接
触を保ち、各弦固有の弦圧力がサドルを通して最短距離
で各圧電素子に伝達されるセッティングが求められる。
【0004】また、ギターの各弦から発する生の音量
は、それぞれの弦の太さ、質量、発弦時の総体エネルギ
ー量とギター本体の固有の音響特性に左右されるが、ギ
ターを生で弾く時は、ある特定の弦だけが他に比べて極
端に音量的に劣ることはまれにしかないのに対し、ピッ
クアップを通して電気的な音量増幅を行うと、聴感上か
らある特定の弦(単数又は複数)のみ、他の弦に比べて
極端な音量差が出ることがある。この現象は、多くの場
合、1弦と6弦を中心に起きやすく、ギターの演奏を著
しく阻害することになる。
【0005】このような現象が起きる原因は、サドル、
ピックアップ、サドル溝底のそれぞれの接触面で、全面
的に一様の接触圧が保持できないことによるものと考え
られる。つまり、サドル下面とピックアップ上面との接
触不良、又はピックアップ下面とサドル溝底面との接触
不良のどちらか、あるいはその両方が発生している場合
が大半であると考えられる。
【0006】また、圧力/電気信号変換型のピックアッ
プを使用する構造上の特性として、サドル溝に対するサ
ドルの填め合いは、適度の緩み(隙間)がある方が音量
増幅時の聴感上の各弦音量バランスが良好とされるた
め、サドルはサドル溝に僅かな隙間を設けて填め込む構
成が採用される。
【0007】従って、上記するような接触面の接触不良
は、いずれも極めて狭小な物理的スケール内で発生し、
その発生原因には、さらに、以下の分析を加えることが
できる。
【0008】(a)図6に示すように、弦7の張力によ
りサドル2がサドル溝幅内で前倒れ状態となり、サドル
下面の後側がピックアップ上面から浮いて隙間sができ
る。
【0009】(b)図7に示すように、サドル2が前倒
れ状態となるのに伴い、ピックアップ6も前倒れ状態と
なり、ピックアップ下面の後側がサドル溝底面から浮い
て隙間sができる。 (c)上記(a)と(b)が同時に起こる。
【0010】さらに、上記するサドルの前倒れ現象は、
全体的な弦張力の集積する形になる3弦、4弦を中心と
してサドルそのものを前方に湾曲させる形で起きる。こ
れによりサドルを通してピックアップに掛かる下向きの
圧力は、3弦、4弦付近で大きく働き、1弦、6弦に向
かって弱まる傾向を示す。つまり、サドル下面では全面
的に一様の接触圧が保持できなくなる。
【0011】従って、サドル、ピックアップ及びサドル
溝底のそれぞれの接触面に生じる接触不良は、そのまま
電気信号の強弱、すなわち、ギターアンプを通した聴感
上の音量バランス不良として評価される結果となる。
【0012】そこで、本発明は、原状のアコーステック
ギターの形態を大幅に変更することなく、サドルの前倒
れがあっても、サドル、ピックアップ及びサドル溝底の
それぞれの接触面における接触不良が起きないように
し、ピックアップを使用して電気的に音量増幅した時の
聴覚上の各弦の音量バランスを良好にするアコーステッ
クギターのピックアップ部構造を提供することを目的と
したものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のアコーステックギターのピックアップ部
構造は、駒に設けたサドル溝内に、サドルとサドルの下
に圧力/電気信号変換型のピックアップを配装したアコ
ーステックギターにおいて、サドルとピックアップとの
接触面、又はピックアップとサドル溝底との接触面のう
ち、少なくとも一つ接触面を円弧面にし、該円弧面を対
応する平面中央部に線接触させたことを特徴とする。
【0014】ここで、円弧面の曲率半径は任意に設定で
きる。
【0015】このように構成した本発明のピックアップ
によれば、弦張力の下でサドルがサドル溝幅内で前倒れ
すると、円弧面が平面中央部に線接触する個所を境にし
て上側の部材がサドルと一体に傾き、この傾きにより、
円弧面が平面中央部に線接触する位置は平面中央ライン
から僅かに横ずれするが、圧力的には二つの平面が全面
的に完全接触による場合と変わらない接触圧が保持でき
る。
【0016】こうして、各弦固有の弦圧力がサドルを通
して最短距離で各圧電素子に伝達されるようになり、音
量増幅時の聴覚上の各弦の音量バランスを良好にする。
【0017】本発明において、上記する円弧面は、サド
ル下面又はピックアップの上下両面のどちらかに直接的
に形成する構成に限られるものではなく、片方の面を円
弧面に形成した挟装部材を、サドルとピックアップとの
間、又はピックアップとサドル溝底面との間に挟装して
もよい。
【0018】この場合、挟装部材の材質については、特
に制限はなく、厚みと円弧面の曲率半径は任意に設定で
きる。また、挟装部材の幅は、ピックアップの幅より広
く、サドル溝幅よりは狭くするのがよい。挟装部材の長
さは、サドル溝底面長と同じ程度にし、ピックアップケ
ースに内蔵する個々の圧電素子の全体を充分にカバーす
る長さにする。
【0019】挟装部材は、既製のギターに対し追加的に
適用し、平面とする片面が対応の部材の接触面に全面的
に接触して部材同士の同体化が図られるので、部品交換
等が必要なく取り扱い易く、既製ピックアップ部の機能
を向上できる。
【0020】また、挟装部材は独立した構成にしない
で、ピックアップケースの片方の面に一体型に組み付け
てもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0022】図1は本発明の実施の形態を示すアコース
ティックギターの弦テールエンド部の弦支持構造の概略
を示す正面から見た断面図、図2は挟装部材の斜視図で
ある。
【0023】なお、以下の説明において、図5と共通の
部分については同一符号を付けて説明する。
【0024】図1において、1はアコーステックギター
の駒、2はサドル、3はサドル溝、6はサドル2の下で
サドル溝3内に配装したピックアップを示す。
【0025】駒1はアコーステックギターのボディ上に
設けられて弦テールエンド部の支持部材を構成する。サ
ドル2は、サドル溝3に僅かな隙間を設けて填め込まれ
ている。ピックアップ6は金属製のピックアップケース
4に6個の独立した圧電素子5を内蔵し、各圧電素子5
を各弦7の真下に位置させ、サドル2を通して伝わる弦
振動を最短距離で感知し、その振動を電気信号に変換す
る圧力/電気信号変換型のものである。
【0026】上記するサドル2の下面、ピックアップ6
の上下両面及びサドル溝3底面が、それぞれに平面構成
とされ、常態における対応する部材面の接触は、二つの
平面が全面的に完全接触して一様の接触圧が保持できる
ように仕上げられている。
【0027】実施の形態においては、サドル2とピック
アップ6の間に挟装部材8を挟装している。この挟装部
材8は、図2に示すように、片方の面(上面)を平面8
aにし、他方の面を円弧面8bに形成したもので、材質
については、特に制限はないが、実施の形態では、金属
製のものを使用している。また、円弧面8bの曲率半径
と部材の厚みは任意に設定でき、幅は、ピックアップの
幅より広く、サドル溝幅よりは狭くしている。長さは、
ピックアップケース4に内蔵する個々の圧電素子5の全
体を充分にカバーする長さにし、各弦固有の弦圧力がサ
ドル2を通して最短距離で各圧電素子5に伝達されるよ
うにしている。
【0028】なお、挟装部材8はピックアップケース4
の片方の面に一体型にに組み付けてよく、ピックアップ
ケース4自体の片方の面を円弧面に形成してもよい。
【0029】上記構成において、サドル2とピックアッ
プ6との間に挟装部材8を挟装すると、サドル下面と挟
装部材上面(平面8a)は平面同士で全面的に完全接触
し、挟装部材下面の円弧面8bは、平面をなすピックア
ップ上面の中央部で長手方向に線接触する。
【0030】ここで、図3に示すように、弦7の張力の
下でサドル2がサドル溝幅内で前倒れ状態になると、サ
ドル下面と挟装部材上面の接触関係は変りがなく、挟装
部材8はサドル2と一体に傾き、この傾きにより、円弧
面8bがピックアップ6上面の中央ラインから僅かに横
ずれするが、圧力的には二つの平面が全面的に完全接触
による場合と変わらない接触圧が保持できる。
【0031】また、サドル2の前倒れ現象が全体的な弦
7の張力の集積する形になる3弦、4弦を中心としてサ
ドル2そのものを前方に湾曲させる形で起きても、サド
ル下面と挟装部材上面との接触関係にはほとんど影響を
与えない。
【0032】こうして、サドル2、ピックアップ6、サ
ドル溝底のそれぞれの接触面における接触圧不足あるい
は接触不良が解消され、各弦固有の弦圧力がサドル2を
通して最短距離で各圧電素子5に的確に伝達されるよう
になり、電気信号の強弱、すなわち、ギターアンプを通
して電気的に音量増幅した時の聴覚上の各弦の音量バラ
ンスを良好にする。
【0033】なお、本発明が適用されるギターは、アコ
ーステックギターの他、各種のエレクトリックギターに
適用できるものである。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、本発明によれば、一つの円弧面を対応する平面
中央部に線接触させた簡単な構造で、サドル、ピックア
ップ及びサドル溝底間における部材相互の接触不良を解
消するから、ピックアップを使用して音量増幅した時の
聴覚上の各弦の音量バランスが良くなる。また、挟装部
材を既製のギターに対し追加的に適用すると、部品交換
等が必要なく、既製ピックアップ部の機能を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すアコースティックギ
ターの弦テールエンド部の弦支持構造の概略を示す正面
から見た断面図である。
【図2】挟装部材の斜視図である。
【図3】アコースティックギターの弦テールエンド部の
弦支持構造の概略を示す側面から見た断面図である。
【図4】アコースティックギターの弦テールエンド部の
弦支持構造の概略を示す側面から見た断面である。
【図5】従来のアコースティックギターの弦テールエン
ド部の弦支持構造の概略を示す正面から見た断面図であ
る。
【図6】従来のアコースティックギターの弦テールエン
ド部の弦支持構造の概略を示す側面から見た断面図であ
る。
【図7】従来のアコースティックギターの弦テールエン
ド部の弦支持構造の概略を示す側面から見た断面図であ
る。
【符号の説明】
1 駒 2 サドル 3 サドル溝 4 ピックアップケース 5 圧電素子 6 ピックアップ 7 弦 8 挟装部材 8a 平面 8b 円弧面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駒に設けたサドル溝内に、サドルとサドル
    の下に圧力/電気信号変換型のピックアップを配装した
    アコーステックギターにおいて、サドルとピックアップ
    との接触面、又はピックアップとサドル溝底との接触面
    のうち、少なくとも一つの接触面を円弧面にし、該円弧
    面を対応する平面中央部に線接触させたことを特徴とす
    るアコーステックギターのピックアップ部構造。
  2. 【請求項2】片方の面を円弧面に形成した挟装部材を、
    サドルとピックアップとの間、又はピックアップとサド
    ル溝底との間に挟装したことを特徴とする請求項1記載
    のアコーステックギターのピックアップ部構造。
  3. 【請求項3】ピックアップケースの片方の面に挟装部材
    を一体型に組み付けたことを特徴とする請求項2記載の
    アコーステックギターのピックアップ部構造。
JP2000255707A 2000-08-25 2000-08-25 アコーステックギターのピックアップ部構造 Pending JP2002073031A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013200427A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Yamaha Corp ピックアップ機能付サドル
JP2014026127A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Yamaha Corp ピックアップ機能付サドル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013200427A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Yamaha Corp ピックアップ機能付サドル
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