JP2002071410A - 超音波流速測定方法 - Google Patents

超音波流速測定方法

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JP2002071410A
JP2002071410A JP2000263503A JP2000263503A JP2002071410A JP 2002071410 A JP2002071410 A JP 2002071410A JP 2000263503 A JP2000263503 A JP 2000263503A JP 2000263503 A JP2000263503 A JP 2000263503A JP 2002071410 A JP2002071410 A JP 2002071410A
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ultrasonic
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clock
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JP2000263503A
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English (en)
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Hiroshi Matsushita
博 松下
Tadayuki Minami
忠幸 南
Shigeru Tagawa
滋 田川
Akio Kono
明夫 河野
Eiji Nakamura
英司 中村
Kazuo Eshita
和雄 江下
Tetsuya Yasuda
哲也 保田
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Osaka Gas Co Ltd
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
Kansai Gas Meter Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波の伝搬時間を精度良く求めることがで
きる超音波の流速測定方法の提供を課題とする。 【解決手段】 超音波振動子2から超音波を送信すると
同時に、一定周期T0のクロック波Lを別途出力する。
クロック波Lのうち、受信タイミング特定用波Nが出力
された後であって、かつ前記受信波W1がゼロクロスす
る時点A2において、再び超音波振動子2から超音波を
送信する。受信波W2のゼロクロス時点A2から、その直
後のクロック波の出力時点(N+1)までのずれ時間τ
1を求め、該ずれ時間τ1に基づいて、次の受信波の受信
タイミングを特定するための受信タイミング特定用波
(N−ΔN)を算出する。この超音波の送受信を繰り返
し、式[1]により超音波の伝搬時間tを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波を利用し
てガスその他の流体の流速を測定する超音波流速測定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスその他の流体の流量を求めるに際
し、まず流体の流速を連続的ないし定期的に測定し、こ
れに基いて流量を演算することが行われている。そし
て、このような流体の流速測定方法の一つとして、超音
波を利用した方法が知られている。
【0003】かかる超音波流速測定方法の原理を、図8
にて説明すると次のとおりである。図8において、
(1)は内部をガス等の流体が流れる超音波流速測定管
である。この超音波流速測定管(1)内には、流れ方向
の上流側及び下流側に、所定距離を隔てて超音波振動子
(2)(3)が配置されている。この超音波振動子
(2)(3)は、駆動パルス発生回路(4)からの駆動
パルスにより駆動されて振動し、超音波を発生送信する
一方、送信されてきた超音波を受信するもので、その超
音波振動子(3)(2)が振動したときの受信波が受信
増幅回路(5)から出力されるものとなされている。
【0004】そして、上流側の超音波振動子(2)から
流れに対して順方向に送信された超音波が下流側の超音
波振動子(3)で受波されるまでの伝搬時間と、下流側
の超音波振動子(3)から流れに対して逆方向に送信さ
れた超音波が上流側の超音波振動子(2)で受信される
までの伝搬時間との差は、流速に関係することから、こ
の伝搬時間差を求めることにより流体の流速を測定する
ものとなされている。
【0005】なお、図8において、(6)は各超音波振
動子(2)(3)と駆動パルス発生回路(4)及び受信
増幅回路(5)の接続を切替える切替回路であり、まず
駆動パルス発生回路(4)と上流側の超音波振動子
(2)、下流側の超音波振動子(3)と受信増幅回路
(5)を接続して、上流側から下流側への伝搬時間を測
定したのち、該切替回路(6)の作動により駆動パルス
発生回路(4)と下流側の超音波振動子(3)、上流側
の超音波振動子(2)と受信増幅回路(5)とが接続さ
れるように切替えて、下流側から上流側への伝搬時間を
測定するものとなされている。
【0006】ところで、超音波の伝搬時間のばらつきに
よる誤差を軽減するために、超音波の送受信を複数回行
って複数個の伝搬時間を測定し、それら複数個の超音波
の伝搬時間の平均値を求める場合が多い。そして、従
来、この超音波の送受信を複数回行う方法として、シン
グアラウンド法が知られている。
【0007】このシングアラウンド法は、図9に示すよ
うに、超音波が受信側の超音波振動子(3)(2)に受
信されると同時に(ここでは、受信波(W)が最初にゼ
ロクロスする時を受信時としている)、パルス発生回路
(4)から駆動パルス(K)を別個独立に発生し、該駆
動パルス(K)を送信側の超音波振動子(2)(3)に
印可して超音波を送信することを連続して複数回繰り返
す(ここでは3回とする)。そして、最初に送信側の超
音波振動子(2)(3)から超音波が送信された時刻
(A’)から、最後に受信側の超音波振動(3)(2)
に超音波が受信される時刻(B3’)までの伝搬時間和
Tを求め、その伝搬時間和Tを超音波の送信回数で除算
することにより超音波の伝搬時間tを求める。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、受信側
の超音波振動子(3)(2)に超音波が受信されると同
時に、送信側の超音波振動子(2)(3)から超音波を
送信するものとすると、そのときの送信側および受信側
の超音波振動子(2)(3)の振動が、その前に超音波
を送受信したときの超音波振動子(2)(3)の残存振
動と重畳し、超音波の受信を検知しにくかったため、超
音波の伝搬時間tを精度良く求めることができないとい
う問題があった。
【0009】この発明は、上述の問題に鑑みてなされた
ものであって、シングアラウンド法に改良を加えたもの
で、超音波の伝搬時間を精度良く求めることができる超
音波の流速測定方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、超音波流速測定管を流れる計測流体の
上流側と下流側にそれぞれ超音波振動子が配置され、前
記各超音波振動子から相互に超音波を送信するととも
に、送信された超音波を相互に受信し、それら超音波の
伝搬時間の差に基づいて流速を測定する超音波流速測定
方法において、送信側の超音波振動子から超音波を送信
すると同時に、一定周期T0のクロック波を別途出力
し、送信された超音波を受信側の超音波振動子で受信し
たあと、前記クロック波のうち、受信側の超音波振動子
から出力される受信波の受信タイミングを特定するため
の受信タイミング特定用波Nが出力された後であって、
かつ前記受信波がゼロクロスする時点において、再び送
信側の超音波振動子から超音波を送信するとともに、前
記受信波がゼロクロスする時点から、その直後にクロッ
ク波が出力される時点までのずれ時間τnを求め、該ず
れ時間τnに基づいて、次に受信側の超音波振動子から
出力される受信波の受信タイミングを特定するための受
信タイミング特定用波(N−ΔN)を算出し、該受信タ
イミング特定用波(N−ΔN)が出力された後であっ
て、かつ次の前記受信波がゼロクロスする時点におい
て、再び送信側の超音波振動子から超音波を送信し、こ
のような超音波の送受信を連続して所定回数nだけ行
い、上式[1]により超音波の伝搬時間tを求めること
を特徴とする。
【0011】これによれば、クロック波の受信タイミン
グ特定用波Nを適当に選択することによって、送信され
た超音波が受信側の超音波振動子に受信され始めた時刻
と、再び送信側の超音波振動子から超音波が送信される
時刻との間に一定の遅延時間が生じるので、送信側およ
び受信側の超音波振動子の新たな振動がその前の超音波
振動子の残存振動と重畳することが防止され、受信波の
受信を正確に検知することができる。
【0012】また、受信波がゼロクロスする時点におい
て、次に受信側の超音波振動子から出力される受信波の
受信タイミングを特定するための受信タイミング特定用
波(N−ΔN)を算出するので、各受信波とも同じゼロ
クロス時点を受信タイミングとすることができる。
【0013】しかして、超音波の送信回数n、クロック
波の最初の受信タイミング特定用波N、最後の受信波の
ゼロクロス時点からその直後のクロック波の出力時まで
のずれ時間τnをそれぞれ上式[1]に代入することに
よって、超音波の伝搬時間を精度良く求めることがで
き、ひいては高精度な流速測定が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明を実施するため
の超音波流速測定装置を示すものである。図1におい
て、(1)は超音波流速測定管、(2)(3)は流れ方
向の上流側及び下流側に所定距離を隔てて配置された超
音波振動子、(4)は駆動パルスを発生する駆動パルス
発生回路、(5)は超音波振動子(2)(3)で超音波
を受信したときに受信波(Wn)を出力する受信増幅回
路、(6)は超音波振動子(2)(3)と駆動パルス発
生回路(4)及び受信増幅回路(5)の接続を切り替え
る切替回路であり、これらは図8に示したものと同じ
で、後述のCPU(7)により統括的に制御されるもの
となされている。
【0015】また、(8)は、一定周期T0のクロック
波(L)を連続的に出力するクロック回路、(9)は立
上がり緩やかで立ち下がり急峻な三角波(P)を出力す
る回路であり、これらも後述のCPU(7)により統括
的に制御されるものとなされている。
【0016】前記CPU(7)は、主に上述の各部を統
括的に制御する制御部(7a)と、超音波の流速を求め
るために様々な演算を行う演算部(7b)とを備え、図
示略のプログラムによりその動作がコントロールされて
いる。
【0017】前記制御部(7a)は、切替回路(6)を
制御することによって、駆動パルス発生回路(4)と上
流側の超音波振動子(2)、下流側の超音波振動子
(3)と受信増幅回路(5)をそれぞれ接続して、超音
波を所定回数(この実施形態では3回とする)だけ送信
したあと、再び切替回路(6)を制御することによっ
て、駆動パルス発生回路(4)と下流側の超音波振動子
(3)、上流側の超音波振動子(2)と受信増幅回路
(5)がそれぞれ接続されるように切替える。
【0018】また、制御部(7a)は、駆動パルス発生
回路(4)を制御することによって、図2に示すよう
に、送信時点A1、A2、A3において、駆動パルス発生
回路(4)から駆動パルス(K1)(K2)(K3)を発
生させる。送信時点A1は、1回目の超音波の送信時点
である。また、送信時点A2、A3は、受信波(W1)
(W2)の受信タイミングを特定するための後述の受信
タイミング特定用波N、(N−ΔN)が出力された後で
あって、かつ受信波(W1)(W2)がゼロクロスする時
刻である。なお、受信波(W1)(W2)(W3)は、そ
れぞれ駆動パルス(K1)(K2)(K3)に対応する。
【0019】また、制御部(7a)は、クロック回路
(8)を制御することによって、図2に示すように、1
回目の超音波の送信時点A1において、クロック回路
(8)から一定周期T0のクロック波(L)を出力せし
める。このクロック波(L)は、後述の演算部(7b)
の演算において、超音波の伝搬時間tを測定するのに用
いられるほか、その一部が受信波(W1)(W2)(W
3)の受信タイミングを特定するための後述の受信測定
タイミング用波N、(N−ΔN)として用いられる。
【0020】さらに、制御部(7a)は、三角波発生回
路(9)を制御することによって、図3に示すように、
送信時点A2、A3、A4において、三角波発生回路
(9)から三角波(P)を出力せしめる。この三角波
(P)は、図4に示すように、立上がりが緩やかで立ち
下がりが急峻な形状となされ、最高電圧値V0および周
期T0の比例直線部を有するものである。
【0021】一方、演算部(7b)は、前記三角波発生
回路(9)から出力される三角波(P)を利用して、前
記受信波(Wn)がゼロクロスする時点(An)から、そ
の直後にクロック波(L)の出力される時点までのずれ
時間τnを求める。
【0022】例えば、1回目の超音波送信におけるずれ
時間τ1について説明すると、図4に示すように、前記
受信波(W1)のゼロクロスする時点A2の直後のクロッ
ク波(N+1)が出力される時点において、前記三角波
(P)の電圧値Vを測定し、その電圧値Vと前記三角波
(P)の最高電圧値V0との比例関係からずれ時間τ1を
求める。具体的には、下式[2]によりずれ時間τ1を
求めることができ、2回目および3回目の超音波送信に
おけるずれ時間τ2、τ3についても同様である。 τ1=T0×V/V0・・・[2] また、演算部(7a)は、上述の演算により算出された
ずれ時間τnを下式[3]に代入することにより減算波
数ΔNを求め、クロック回路(8)から出力されるクロ
ック波(L)のうち、次の受信波(Wn)の受信タイミ
ングを特定するための受信タイミング特定用波(N−Δ
N)を特定する。 ΔN=[τn/T0]の整数部+1・・・[3] n:超音波の送信回数 τn:ずれ時間 T0:クロック波の周期 このように、クロック波(L)の2回目以降の受信タイ
ミング特定用波をNではなく(N−ΔN)とするのは、
受信タイミング特定用波が出力されたあとに受信波(W
n)のゼロクロス時点がくることを確実にするためであ
る。なお、受信タイミング特定用波(N−ΔN)は、前
回の受信波(Wn)のゼロクロス時点(ただし、ゼロク
ロス時点直後のクロック波は除く)から数えたものであ
る。
【0023】例えば、図5に示すように、超音波の受信
時刻(横軸、T0/目盛)と送信回数(縦軸、回/目
盛)との関係を示す図において、超音波の各受信時刻が
横軸の1目盛内に収まっている場合、1回目〜3回目の
いずれも[τn/T0]<1なので、上式[3]によりΔ
N=1となり、受信波(W1)(W2)(W3)の受信タ
イミングを特定するための受信タイミング特定用波は
(N−1)となる。
【0024】さらに、演算部(7b)は、最後の超音波
送信におけるずれ時間τnを求めたあと、下式[1]に
より超音波の伝搬時間tを求める。 t={n×(N+1)×T0−τn}/n・・・[1] n:超音波の送信回数 N:最初の受信タイミング特定用波が出力されるまでの
クロック波の波数 τn:最後の超音波送信におけるずれ時間(この実施形
態ではn=3) 上式[1]におけるn×(N+1)は、最初に送信側の
超音波振動子(2)(3)から超音波が送信されてから
出力されたクロック波の波数であるから、この波数にク
ロック波(L)の周期T0を乗算したn×(N+1)×
0は、最初に送信側の超音波振動子(2)(3)から
超音波が送信されてからn×(N+1)のクロック波
(L)が出力されるまで時間をあらわす。そして、この
時間n×(N+1)×T0は、n回の超音波送信の中で
ずれ時間τnが含まれているので、そのずれ時間τn
減算した{n×(N+1)×T0−τn}は、最初に送信
側の超音波振動子(2)(3)から超音波が送信されて
から最後の超音波が受信されるまでの時間をあらわす。
従って、その時間{n×(N+1)×T0−τn}をnで
除算したものは、送信された各超音波の伝搬時間の平均
値となる。
【0025】次に、この発明にかかる超音波流速測定方
法を図6に示すフローチャートを用いて説明する。な
お、以下の説明および図面では「ステップ」を「S」と
略記する。
【0026】まず、S1にて、CPU(7)により切替
回路(6)を制御することによって、駆動パルス発生回
路(4)と上流側の超音波振動子(2)、下流側の超音
波振動子(3)と受信増幅回路(5)を接続したあと、
同じくCPU(7)により駆動パルス発生回路(4)を
制御することによって、駆動パルス発生回路(4)から
駆動パルス(K1)を発生せしめ、超音波振動子(2)
から1回目の超音波を送信し、S2に進む。また、1回
目の超音波の送信と同時に、CPU(7)によりクロッ
ク回路(8)を制御することによって、クロック回路
(8)から一定周期T0のクロック波(L)を連続して
出力する。
【0027】S2では、送信された超音波が下流側の超
音波振動子(3)に受信され、受信増幅回路(5)から
受信波(W1)が出力されるので、続いてS3にて、C
PU(7)によって、クロック波(L)の受信タイミン
グ特定用波Nが出力された後であって、受信波がゼロク
ロスする時点A2を受信波(W1)の受信タイミングと
して特定し、S4に進む。
【0028】S4では、超音波の送信回数が所定回数
(3回)であるか否かを判定し、超音波の送信回数が所
定回数(3回)でない場合は(S4でNO)、S5に進
む。
【0029】S5では、CPU(7)により駆動パルス
発生回路(4)を制御することによって、S3で受信タ
イミングとして特定した受信波(W1)のゼロクロス時
点A2において、駆動パルス発生回路(4)から駆動パ
ルス(K2)を発生せしめ、超音波振動子(2)から2回
目の超音波を送信し、S6に進む。
【0030】S6では、CPU(7)により三角波発生
回路(9)を制御することによって、S3で受信タイミ
ングとして特定した受信波(W1)のゼロクロス時点A2
において、三角波発生回路(9)から三角波(P)を出
力し、前記受信波(W1)のゼロクロス時点A1直後のク
ロック波(N+1)の出力時点における前記三角波
(P)の電圧値Vを測定し、該電圧値Vを上式[2]に
代入することによりずれ時間τ1を算出し、S7に進
む。
【0031】S7では、S6の処理で算出されたずれ時
間τ1を上式[3]に代入することにより減算波数ΔN
を求め、さらに2個目の受信波(W2)の受信タイミン
グを特定するための受信タイミング特定用波(N−Δ
N)を算出し、超音波の送信回数が所定回数(3回)に
なるまでこれらの操作を繰り返す。
【0032】一方、上述のS4の処理において、超音波
の送信回数が所定回数(3回)である場合は(S4でY
ES)、S8に進み、CPU(7)により三角波発生回
路(9)を制御することによって、S3で受信タイミン
グとして特定した受信波(W3)のゼロクロス時点A4に
おいて、三角波発生回路(9)から三角波(P)を出力
したあと、前記受信波(W3)のゼロクロス時点A4直後
のクロック波(N+1)の出力時点における前記三角波
(P)の電圧値Vを測定し、該電圧値Vを上式[2]に
代入することによりずれ時間τ3を算出し、S9に進
む。
【0033】S9では、S8の処理で算出したずれ時間
τ3を上式[1]に代入することにより、超音波の伝搬
時間t1を求める。
【0034】こうして順方向の超音波の伝搬時間t1を
求めたあとは、CPU(7)により切替回路(6)を制
御することによって、駆動パルス発生回路(4)と上流
側の超音波振動子(2)、下流側の超音波振動子(3)
と受信増幅回路(5)を接続し、上述のS1〜S9の処
理により、逆方向の超音波の伝搬時間t2を求める。こ
れら順方向の超音波の伝搬時間t1と逆方向の超音波の
伝搬時間t2とは、流速に応じて変化する伝搬時間差
(t2−t1)が生じているので、この伝搬時間差(t2
−t1)に基づいて流速を求め、さらに必要に応じて流
速を求める。
【0035】このように、クロック波(L)の受信タイ
ミング特定用波Nを適当に選択することによって、送信
された超音波が受信側の超音波振動子(3)(2)に受
信され始めた時刻と、再び送信側の超音波振動子(2)
(3)から超音波が送信される時刻との間に一定の遅延
時間が生じるので、送信側および受信側の超音波振動子
(2)(3)の新たな振動がその前の超音波振動子の残
存振動と重畳することが防止され、受信波の受信を正確
に検知することができる。
【0036】また、受信波(Wn)がゼロクロスする時
点(An)において、次に受信側の超音波振動子から出
力される受信波(Wn)の受信タイミングを特定するた
めの受信タイミング特定用波(N−ΔN)を算出するの
で、各受信波(Wn)とも同じゼロクロス時点を受信タ
イミングとすることができる。
【0037】しかして、超音波の送信回数n、クロック
波の最初の受信タイミング特定用波N、最後の受信波の
ゼロクロス時点からその直後のクロック波の出力時まで
のずれ時間τnをそれぞれ上式[1]に代入することに
よって、超音波の伝搬時間を精度良く求めることがで
き、ひいては高精度な流速測定が可能となる。
【0038】なお、この実施形態では、三角波(P)を
利用してずれ時間τnを測定するものとしたが、その他
の方法によりずれ時間τnを測定するものとしてもよ
い。
【0039】また、上式[3]に示すように、ΔN=
[τn/T0]の整数部+1としたが、[ΔN=[τn
0]の整数部+m(m:m>1の整数)]やその他の
設定式であってもよい。要は、受信タイミング特定用波
(N−ΔN)が出力されたあとに受信波(Wn)の同じ
ゼロクロス時点がくることを確実にするものであればよ
い。
【0040】例えば、図7に示すように、超音波の受信
時刻(横軸、T0/目盛)と送信回数(縦軸、回/目
盛)との関係を示す図において、超音波の受信時刻が各
回数ごとに1目盛ずつ短くなっている場合を考える。こ
の場合は、 ΔN=[τn/T0]の整数部+2・・・[3’] として、第1回については、[n×τn/T0]<1なの
で、上式[3’]によりΔN=2となり、2回目の受信
タイミング特定用波は(N−2)となる。さらに、第2
回については、1<[n×τn/T0]<2なので、上式
[3’]によりΔN=3となり、3回目のクロック波の
受信タイミング特定用波は(N−3)となる。
【0041】
【発明の効果】この発明によれば、クロック波の受信タ
イミング特定用波Nを適当に選択することによって、送
信された超音波が受信側の超音波振動子に受信され始め
た時刻と、再び送信側の超音波振動子から超音波が送信
される時刻との間に一定の遅延時間が生じるので、送信
側および受信側の超音波振動子の新たな振動がその前の
超音波振動子の残存振動と重畳することが防止され、受
信波の受信を正確に検知することができる。
【0042】また、受信波がゼロクロスする時点におい
て、次に受信側の超音波振動子から出力される受信波の
受信タイミングを特定するための受信タイミング特定用
波(N−ΔN)を算出するので、各受信波とも同じゼロ
クロス時点を受信タイミングとすることができる。
【0043】しかして、超音波の送信回数n、クロック
波の最初の受信タイミング特定用波N、最後の受信波の
ゼロクロス時点からその直後のクロック波の出力時まで
のずれ時間τnをそれぞれ上式[1]に代入することに
よって、超音波の伝搬時間を精度良く求めることがで
き、ひいては高精度な流速測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するための超音波流速測定装置
の一例を示す図である。
【図2】駆動パルスと受信波の相対関係を示す図であ
る。
【図3】受信波のゼロクロス時点と受信タイミング特定
用波の出力時点との関係を示す図である。
【図4】図3に示す三角波の拡大図である。
【図5】超音波の受信時刻と送信回数の関係を示す図で
ある。
【図6】この発明の一連の流れを示すフローチャート図
である。
【図7】この発明の他の実施形態に係る、超音波の受信
時刻と送信回数の関係を示す図である。
【図8】従来の超音波流速測定装置を示す図である。
【図9】従来の超音波流速測定装置における駆動パル
ス、受信波およびクロック波の相対関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・超音波流速測定管 2、3・・・超音波振動子 4・・・駆動パルス発生回路 5・・・受信増幅回路 6・・・切替回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 忠幸 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 田川 滋 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 河野 明夫 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 (72)発明者 中村 英司 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 (72)発明者 江下 和雄 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 (72)発明者 保田 哲也 京都市下京区中堂寺鍵田町10 関西ガスメ ータ株式会社内 Fターム(参考) 2F035 DA16 DA22 DA23

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波流速測定管を流れる計測流体の上
    流側と下流側にそれぞれ超音波振動子が配置され、前記
    各超音波振動子から相互に超音波を送信するとともに、
    送信された超音波を相互に受信し、それら超音波の伝搬
    時間の差に基づいて流速を測定する超音波流速測定方法
    において、 送信側の超音波振動子から超音波を送信すると同時に、
    一定周期T0のクロック波を別途出力し、送信された超
    音波を受信側の超音波振動子で受信したあと、前記クロ
    ック波のうち、受信側の超音波振動子から出力される受
    信波の受信タイミングを特定するための受信タイミング
    特定用波Nが出力された後であって、かつ前記受信波が
    ゼロクロスする時点において、再び送信側の超音波振動
    子から超音波を送信するとともに、 前記受信波がゼロクロスする時点から、その直後にクロ
    ック波が出力される時点までのずれ時間τnを求め、該
    ずれ時間τnに基づいて、次に受信側の超音波振動子か
    ら出力される受信波の受信タイミングを特定するための
    受信タイミング特定用波(N−ΔN)を算出し、 該受信タイミング特定用波(N−ΔN)が出力された後
    であって、かつ次の前記受信波がゼロクロスする時点に
    おいて、再び送信側の超音波振動子から超音波を送信
    し、このような超音波の送受信を連続して所定回数nだ
    け行い、下式[1]により超音波の伝搬時間tを求める
    ことを特徴とする超音波流速測定方法。 t={n×(N+1)×T0−τn}/n・・・[1] t:超音波の伝搬時間 n:超音波の送信回数 N:最初の受信タイミング特定用波が出力されるまでの
    クロック波の波数 T0:クロック波の周期 τn:n個目の受信波のゼロクロス時点からその直後の
    クロック波の出力時点までのずれ時間
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020063972A (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 アズビル株式会社 超音波流量計、流量計測方法、および流量演算装置
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