JP2002071015A - 変速機のシフトアシスト装置 - Google Patents

変速機のシフトアシスト装置

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JP2002071015A
JP2002071015A JP2000262927A JP2000262927A JP2002071015A JP 2002071015 A JP2002071015 A JP 2002071015A JP 2000262927 A JP2000262927 A JP 2000262927A JP 2000262927 A JP2000262927 A JP 2000262927A JP 2002071015 A JP2002071015 A JP 2002071015A
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Yasushi Yamamoto
康 山本
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフト操作における同期時間を変速段によっ
て異なることなく略一定にすることができる変速機のシ
フトアシスト装置を提供する。 【解決手段】 変速レバーに連結され変速機の同期装置
を作動をせしめるシフト機構を、該変速レバーのシフト
動作方向と同方向に作動せしめるためのシフトアシスト
アクチュエータを備えた変速機のシフトアシスト装置で
あって、シフトアシストアクチュエータの駆動を制御す
るコントローラを備えている。コントローラは、シフト
ストローク位置に対応した駆動力を設定するとともに同
期範囲について変速段毎に駆動力を設定し、シフトスト
ロークセンサーからの検出信号に基づいてシフトストロ
ーク位置に対応する駆動力を決定するとともに、該目標
変速段検出手段によって検出された目標変速段に対応し
て同期範囲の駆動力を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載された
変速機の変速操作におけるシフト操作力を軽減するため
のシフトアシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変速操作におけるシフト操作力が大きい
大型のトラックやバスにおいては、シフト操作力を軽減
するためのシフトアシスト装置を備えている。このよう
な大型車両に装備するシフトアシスト装置は、その作動
源として一般に圧縮空気が用いられている。作動源とし
て圧縮空気を用いるシフトアシスト装置は、変速レバー
に連結された変速操作機構を変速レバーのシフト動作と
同方向に作動せしめる空気圧シリンダからなるシフトア
クチュエータを具備している。しかるに、大型車両は一
般にブレーキの作動源として圧縮空気を使用しているの
でシフトアシスト装置にこの圧縮空気を利用することが
できるが、小型および中型車両のように圧縮空気源とし
てのコンプレッサーを具備していない車両においては空
気圧シリンダからなるシフトアクチュエータを用いたシ
フトアシスト装置を装備することはできない。しかしな
がら、近年小型および中型車両にもシフトアシスト装置
を装備する要望が高まり、電動モータを用いたシフトア
シスト装置が提案されており、例えば特開平5ー872
37号公報および特許第2987121号公報等に開示
されている。電動モータを用いたシフトアシスト装置に
おいて、円滑なシフト操作を行うためには、運転者によ
る変速レバーの操作状況に応じて電動モータの駆動力を
制御することが望ましい。上記特開平5ー87237号
公報および特許第2987121号公報に開示されたシ
フトアシスト装置は、変速レバーのシフト方向への操作
力を検出し、この操作力に応じて電動モータの駆動力を
制御している。また、特許第2987121号公報に
は、シフト操作速度を検出し、シフト操作速度が速くな
るに従い電動モータの駆動力の上昇速度を速くする技術
が開示されている。
【0003】同期装置を備えた変速機のシフト操作にお
いては、ギヤインには同期作用時に最も操作力を必要と
し、次にドッグ歯のチャンファとクラッチスリーブのス
プラインのチャンファとの係合時に操作力を必要とす
る。また、ギヤ抜き時にはギヤ抜き操作開始時からドッ
グ歯とクラッチスリーブのスプラインとの噛合が解除さ
れるまでの間が操作力を必要とする。しかるに、操作力
に応じて電動モータの駆動力を制御するシフトアシスト
装置においては、操作力が所定値に達してから電動モー
タを駆動するので、操作力が大きくなってからアシスト
力が発生するまでにタイムラグが存在する。従って、運
転者はシフト操作において電動モータが駆動してアシス
ト力が発生する直前で大きな力を感じることになる。こ
のような問題は、電動モータ以外のシフトアシストアク
チュエータ(流体圧作動式アクチュエータやソレノイド
式アクチュエータ等)を用いたシフトアシスト装置にお
いても発生する。上述したような問題を解決するために
本出願人は、シフト機構のシフトストローク位置を検出
するシフトストロークセンサーを備え、該シフトストロ
ークセンサーの検出信号に基づきシフトストローク位置
に対応してシフトアシスト用の電動モータを制御するよ
うにした変速機のシフトアシスト装置を特願2000ー
46173号として提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シフト操作時における
同期範囲の操作力は各変速段によって異なる。即ち、同
期範囲の操作力は、ギヤ比の大きい変速歯車(低速段)
程大きく、ギヤ比の小さい変速歯車(高速段)程小さ
い。従って、同じシフトアシスト力で同期範囲のシフト
操作を行うと、高速段では同期時間が速く、低速段にお
いては同期するまでに時間を要し、各変速段によって同
期時間が異なる。運転者の操作感覚からすれば、同期時
間は変速段によって異なることなく略一定であることが
望ましい。
【0005】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その主たる技術的課題は、同期時間を変速段によっ
て異なることなく略一定にすることができる変速機のシ
フトアシスト装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記主
たる技術的課題を解決するために、変速レバーに連結さ
れ変速機の同期装置を作動をせしめるシフト機構を、該
変速レバーのシフト動作方向と同方向に作動せしめるた
めの電動モータを備えた変速機のシフトアシスト装置に
おいて、該シフト機構のシフトストローク位置を検出す
るシフトストロークセンサーと、該シフト機構によって
ギヤインされる目標変速段を検出する目標変速段検出手
段と、該シフトストロークセンサーおよび該目標変速段
検出手段からの信号に基づいて該シフトアシストアクチ
ュエータの駆動力を制御するコントローラと、を具備
し、該コントローラは、シフトストローク位置に対応し
た駆動力を設定するとともに同期範囲について変速段毎
に駆動力を設定し、シフトストロークセンサーからの検
出信号に基づいてシフトストローク位置に対応する駆動
力を決定するとともに、該目標変速段検出手段によって
検出された目標変速段に対応して同期範囲の駆動力を決
定する、ことを特徴とする変速機のシフトアシスト装置
が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
変速機のシフトアシスト装置の好適実施形態を図示して
いる添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0008】図1には、本発明に従って構成された変速
機のシフトアシスト装置を備えた変速機構の概略構成図
が示されている。図1に示す変速機構は、同期装置を備
えた変速機2の変速操作を行う変速レバー3と、該変速
レバー3に連結された変速操作機構5と、該変速操作機
構5を変速レバー3のシフト動作方向と同方向に作動せ
しめるためのシフトアシスト装置8を具備している。
【0009】変速機2は図2に示すように前進5段、後
進1段の歯車機構を具備している。この変速機2は、入
力軸21と、該入力軸21と同一軸上に配設された出力
軸22と、該出力軸22と平行に配設されたカウンター
シャフト23とを具備している。入力軸21には駆動歯
車241(図示の実施形態においては第5速歯車)が装
着され、出力軸22には、第4速歯車242、第3速歯
車243、第2速歯車244、第1速歯車245、およ
び後進歯車246が回転可能に配設されている。また、
出力軸22には、第5速歯車241と第4速歯車242
との間と、第3速歯車243と第2速歯車244との
間、および第1速歯車245と後進歯車246との間に
それぞれ同期装置25a、25bおよび25cが配設さ
れている。一方、上記カウンターシャフト23には、上
記第5速歯車241、第4速歯車242、第3速歯車2
43、第2速歯車244、第1速歯車245と常時噛み
合うカウンター歯車261、262、263、264、
265が設けられているとともに、上記後進歯車246
と図示しないアイドル歯車を介して噛み合いするカウン
ター歯車266が設けられている。
【0010】次に、上記同期装置25a、25bおよび
25cについて図3を参照して説明する。なお、図示の
同期装置25a、25bおよび25cは実質的に同一の
構成であるので、第5速歯車241と第4速歯車242
との間に配設された同期装置25aについて説明する。
図示の同期装置25aは、周知のキー式同期装置からな
っており、出力軸22に装着されたクラッチハブ251
と、該クラッチハブ251の外周に設けられた外歯スプ
ラインに摺動可能に嵌合されたクラッチスリーブ252
と、上記クラッチハブ251に径方向に設けられた複数
個(例えば3個)のキー溝251a内にそれぞれ配設さ
れたキー253と、該キー253の両端部内側に配設さ
れキー253をクラッチスリーブ252に向けて押圧す
るキースプリング254、254と、第5速歯車241
および第4速歯車242にそれぞれ設けられたドッグ歯
241aおよび242aと、第5速歯車241および第
4速歯車242にそれぞれ設けられたコーン面241b
および242b上にそれぞれ配設されたシンクロナイザ
ーリング255および256とからなっている。このよ
うに構成された同期装置25aは、クラッチスリーブ2
52の外周に設けられた環状溝252aに後述する変速
操作機構5を構成するシフト機構のシフトロッドに装着
されたシフトフォークが嵌合され、このシフトフォーク
によってクラッチスリーブ252が図において左または
右方向に摺動せしめられることにより、該クラッチスリ
ーブ252のスプライン252bと上記シンクロナイザ
ーリング255の歯およびドッグ歯241aまたはシン
クロナイザーリング256およびドッグ歯242aと噛
み合うようになっている。なお、図示の同期装置は周知
の構成であるため、更に詳細な説明については省略す
る。
【0011】上述した同期装置25a、25bおよび2
5cは、変速レバー3と、該変速レバー3に連結された
変速操作機構5によって作動せしめられる。変速レバー
3は、図1において紙面に垂直な方向(セレクト方向)
および左右方向(シフト方向)に図示しない軸を中心と
して傾動可能に構成されている。この変速レバー3は、
上記同期装置25a、25bおよび25cを作動するた
めに図4に示す変速パターンに沿って操作される。変速
レバー3のノブ31にはシフトノブスイッチ4が配設さ
れている。シフトノブスイッチ4は、変速レバー3のノ
ブ31をシフト方向に傾動する際にその作動方向を検出
するために第1のスイッチ41(SWI)と第2のスイ
ッチ42(SW2)を備えている。このシフトノブスイ
ッチ4は、例えば変速レバー3のノブ31を図1におい
て左方(第1のシフト方向)に傾動すると第1のスイッ
チ41(SWI)がONし、変速レバー3を図1におい
て右方(第2のシフト方向)に傾動すると第2のスイッ
チ42(SW2)がONするように構成されている。ま
た、シフトノブスイッチ4は、変速レバー3のノブ31
から手を放すと第1のスイッチ41(SW1)および第
2のスイッチ42(SW2)ともOFFするように構成
されており、このON・OFF信号を後述するコントロ
ーラに送る。このようにシフトノブスイッチ4は、変速
レバー3の第1のシフト方向および第2のシフト方向へ
の作動に対応した信号を出力するシフト方向検出手段と
して機能する。なお、このようなシフトノブスイッチ
は、例えば実開昭56ー97133号公報に開示されて
いるように周知技術であるため、更に詳細な説明につい
ては省略する。
【0012】次に、上記変速レバー3に連結され上述し
た同期装置25a、25bおよび25cを作動する変速
操作機構5について図1および図5を参照して説明す
る。変速操作機構5は、シフト機構6とセレクト機構7
とからなっている。シフト機構6は、変速レバー3に一
端が連結されたプッシュプルケーブル61と、該プッシ
ュプルケーブル61の他端と一端部が連結されたコント
ロールレバー62と、該コントロールレバー62の他端
部に連結され変速機2の図示しないケースカバーに回動
可能に支持されたコントロールロッド63と、該コント
ロールロッド63に軸方向に摺動可能にスプライン嵌合
されたシフトレバー64を具備している。このシフトレ
バー64は、その先端部がシフトロッド651、65
2、653にそれぞれ装着されたシフトブロック66
1、662、663と選択的に係合するようになってい
る。シフトロッド651、652、653には上記同期
装置25a、25b、25cのクラッチスリーブの外周
に設けられた環状溝と係合する図示しないシフトフォー
クがそれぞれ装着されている。なお、上記各シフトロッ
ド651、652、653間には周知のインターロック
機構が配設されており、2本のシフトロッドが同時に作
動しないようになっている。なお、上記シフト機構6は
周知の構成であるため、更に詳細な説明については省略
する。
【0013】上記シフトレバー64は、セレクト機構7
によって軸方向に摺動され所定のセレクト位置に位置付
けられる。セレクト機構7は、変速レバー3に一端が連
結されたプッシュプルケーブル71と、該プッシュプル
ケーブル71の他端と一端部が連結され中間部が支軸7
3を中心として回動可能に支持されたセレクトレバー7
2とを具備しており、該セレクトレバー72の他端が上
記シフトレバー64の取付けボス部641の外周面に形
成された嵌合溝642に係合している。従って、変速レ
バー3をセレクト方向に作動することによりプッシュプ
ルケーブル71およびセレクトレバー72を介してシフ
トレバー64がコントロールロッド63上を軸方向に摺
動せしめられる。そして、シフトレバー64の他端が上
記シフトブロック661、662、663と選択的に係
合せしめられる。なお、上記セレクト機構7は周知の構
成であるため、更に詳細な説明については省略する。
【0014】図示の実施形態におけるセレクト機構7
は、シフトレバー64のセレクト方向の位置を検出する
ためのセレクト位置検出センサー75(SES)を備え
ている。このセレクト位置検出センサー75(SES)
は、上記セレクトレバー72とロッド76およびレバー
77を介して連結され、セレクトレバー72の作動角に
よってシフトレバー64のセレクト方向の位置を検出す
るポテンショメータからなっており、その検出信号をコ
ントローラ10に送る。
【0015】図示の実施形態においては、上述したシフ
ト機構6を変速レバー3のシフト動作方向と同方向に作
動せしめるためのシフトアシスト装置8を具備してい
る。シフトアシスト装置8は、動力源としての正転およ
び逆転駆動可能な電動モータ81(M1)を備えてい
る。この電動モータ81(M1)には減速機82が連結
されており、減速機82の出力軸821に作動レバー8
3の一端部が装着されている。作動レバー83の他端部
と上記コントロールレバー62が連結ロッド84によっ
て連結されている。このように構成されたシフトアシス
ト装置8は、電動モータ81(M1)を正転駆動すると
作動レバー83を矢印83aで示す方向に作動し、連結
ロッド84を介してコントロールレバー62を矢印62
aで示す方向に作動してアシストする。一方、シフトア
シスト装置8は、電動モータ81(M1)を逆転駆動す
ると作動レバー83を矢印83bで示す方向に作動し、
連結ロッド84を介してコントロールレバー62を矢印
62bで示す方向に作動してアシストする。
【0016】図示の実施形態におけるシフトアシスト装
置8は、シフト機構のシフトストローク位置を検出する
ためのシフトストロークセンサー85(SIS)を備え
ている。このシフトストロークセンサー85(SIS)
は、上記コントロールレバー62とロッド86およびレ
バー87を介して連結され、コントロールレバー62の
作動角によってシフトストローク位置を検出するポテン
ショメータからなっており、その検出信号をコントロー
ラ10に送る。
【0017】コントローラ10は、マイクロコンピュー
タによって構成されており、制御プログラムに従って演
算処理する中央処理装置(CPU)101と、制御プロ
グラムや後述するクラッチ接続速度制御マップ等を格納
するリードオンリメモリ(ROM)102と、演算結果
等を格納する読み書き可能なランダムアクセスメモリ
(RAM)103と、タイマー(T)104と、カウン
ター(C)105と、入力インターフェース106およ
び出力インターフェース107とを備えている。このよ
うに構成されたコントローラ10の入力インターフェー
ス106には、上記シフトノブスイッチ4を構成する第
1のスイッチ41(SWI)と第2のスイッチ42(S
W2)、セレクト位置検出センサー75(SES)およ
びシフトストロークセンサー85(SIS)の検出信号
が入力される。また、入力インターフェース106に
は、図示しないエンジンと変速機2との間に配設される
クラッチを作動するクラッチペダル9の操作状態を検出
するクラッチペダルスイッチ91(SW3)の検出信号
が入力される。このクラッチペダルスイッチ91(SW
3)は、クラッチペダル9が開放即ち踏み込まれていな
い状態(クラッチ接状態)ではOFFしており、クラッ
チを断するためにクラッチペダル9が踏み込まれるとO
N信号を出力する。なお、シフトノブスイッチ4および
シフトストロークセンサー85(SIS)からの信号に
基づいてクラッチを自動的に断・接制御するオートクラ
ッチを搭載した場合には、上記クラッチペダル9の代わ
りにクラッチの係合量を検出するクラッチストロークセ
ンサーの検出信号が入力インターフェース106に入力
される。一方、出力インターフェース107からは上記
電動モータ81(M1)等に制御信号を出力する。
【0018】次に、シフトストローク位置に対応したア
シスト力について図6に示す駆動電圧マップを参照して
説明する。なお、この駆動電圧マップは、コントローラ
10のリードオンリメモリ(ROM)102に格納され
ている。図6には上述したクラッチスリーブ252のス
プライン252bと、第5速歯車241用のシンクロナ
イザーリング255の歯255aおよびドッグ歯241
aと、第4速歯車242用のシンクロナイザーリング2
56の歯256aおよびドッグ歯242aとのニュート
ラル状態での位置関係が示されている。図6に示す実施
形態においてはニュートラル状態でのクラッチスリーブ
252のシフトストローク位置をP6としている。この
ニュートラル状態から第5速歯車241側(図6におい
て左側)へクラッチスリーブ252を移動し、第5速歯
車241用のシンクロナイザーリング255の歯255
aのチャンファ前端に達する位置のシフトストローク位
置(ギヤイン時における同期開始位置)がP5、第5速
歯車241用のシンクロナイザーリング255の歯25
5aのチャンファ後端に達する位置のシフトストローク
位置(ギヤイン時における同期終了位置)がP5a、シ
ンクロナイザーリング255の歯255aの後端に達す
る位置のシフトストローク位置がP4、第5速歯車24
1用のドッグ歯241aのチャンファ前端に達する位置
のシフトストローク位置がP3、ドッグ歯241aのチ
ャンファ後端に達する位置のシフトストローク位置(ギ
ヤ抜き時におけるクラッチスリーブ252のドッグ歯2
41aとの噛合が解除するシフトストローク位置)がP
2、ドッグ歯241aの後端に達する位置のシフトスト
ローク位置(ギヤイン最終シフトストローク位置)がP
1とされている。
【0019】一方、ニュートラル状態から第4速歯車2
42側(図6において右側)へクラッチスリーブ252
を移動し、第4速歯車242用のシンクロナイザーリン
グ256の歯256aのチャンファ前端に達する位置の
シフトストローク位置(ギヤイン時における同期開始位
置)がP7、第4速歯車242用のシンクロナイザーリ
ング256の歯256aのチャンファ後端に達する位置
のシフトストローク位置(ギヤイン時における同期終了
位置)がP7a、シンクロナイザーリング256の歯2
56aの後端に達する位置のシフトストローク位置がP
8、第4速歯車242用のドッグ歯242aのチャンフ
ァ前端に達する位置のシフトストローク位置がP9、ド
ッグ歯242aのチャンファ後端に達する位置のシフト
ストローク位置(ギヤ抜き時におけるクラッチスリーブ
252のドッグ歯242aとの噛合が解除するシフトス
トローク位置)がP10、ドッグ歯242aの後端に達
する位置のシフトストローク位置(ギヤイン最終シフト
ストローク位置)がP11とされている。このシフトス
トローク位置は、上記シフトストロークセンサー85
(SIS)によって検出される。なお、シフトストロー
クセンサー85(SIS)は、図示の実施形態において
はシフトストローク位置がP1のときに最も小さい値の
電圧信号を出力し、シフトストローク位置がP11側に
行くに従い出力電圧が漸次増大しP11のときに最も大
きい値の電圧信号を出力するように構成されている。
【0020】図6に示すニュートラル状態からクラッチ
スリーブ252を第4速歯車242側および第5速歯車
241側へシフト操作する際(ギヤイン時)に、変速レ
バー3には上記P7およびP5のシフトストローク位置
即ち同期作用が開始される位置から同期作用が終了する
P7aおよびP5a迄の同期範囲に最も大きな操作力が
作用する。従って、ギヤイン時には少なくとも同期範囲
に上記電動モータ81(M1)を駆動してシフト操作を
アシストすればよい。また、ギヤイン操作時に変速レバ
ー3には、上記P7aおよびP5aからP10およびP
2迄のシフトストローク位置即ちクラッチスリーブ25
2のスプライン252bのチャンファとドッグ歯242
aまたは241aのチャンファとの係合範囲に上記同期
範囲よりは小さいが比較的大きな力が作用する。従っ
て、ギヤイン時にはドッグ歯とクラッチスリーブのチャ
ンファとの係合期間にも上記電動モータ81(M1)を
駆動してシフト操作をアシストすることが望ましい。一
方、第4速歯車242または第5速歯車241にギヤイ
ンしている状態、即ちクラッチスリーブ252が上記P
11またはP1のシフトストローク位置にある状態から
ニュートラル状態に戻す際(ギヤ抜き時)には、クラッ
チスリーブ252のスプライン252bが上記P10ま
たはP2のシフトストローク位置即ちドッグ歯のチャン
ファ後端を通過する迄の期間に比較的大きな力が作用す
る。従って、このギヤ抜き時にはギヤイン状態からドッ
グ歯のチャンファ後端を通過する迄のシフトストローク
間(ドッグ歯とクラッチスリーブ252の噛合範囲)に
上記電動モータ81(M1)を駆動してシフト操作をア
シストすればよい。
【0021】ギヤ抜き時のアシスト力は上記ギヤイン時
のアシスト力より小さくてよい。このアシスト力の制御
は、電動モータ81(M1)に印加する電力(電圧また
は電流)を制御することによって実行される。なお、電
動モータ81(M1)を駆動する回転方向は、クラッチ
スリーブ252を図6において左方に向けて作動すると
き(上記シフトノブスイッチ4の第1のスイッチ41
(SWI)がONしているとき)は例えば正転で、クラ
ッチスリーブ252を図6において右方に向けて作動す
るとき(上記シフトノブスイッチ4の第2のスイッチ4
2(SW2)がONしているとき)は例えば逆転され
る。例えば、第5速歯車241にギヤインしている状態
から第4速にシフトダウンする場合には、図6に示すよ
うにP1からP2までの間即ちクラッチスリーブ252
のスプライン252bがドッグ歯241aのチャンファ
後端を通過する迄の期間(ドッグ歯とクラッチスリーブ
252の噛合期間)電動モータ81(M1)はV1の電
圧で逆転駆動され、その後P5までの間に徐々に電圧を
下げて電動モータ81(M1)の駆動を停止する。この
ギヤ抜き時におけるアシスト力、即ち電動モータ81
(M1)に印加する電圧V1は、図示の実施形態におい
ては例えば7ボルト(V)に設定されている。
【0022】そして、ニュートラル位置P6からクラッ
チスリーブ252が同期作用の開始位置であるP7に達
すると、電動モータ81(M1)は上記V1より高い電
圧V3で逆転駆動され、図6に示す実施形態においては
クラッチスリーブ252のスプライン252bが第4速
歯車242用のシンクロナイザーリング256の歯25
6aのチャンファ後端に達する位置のシフトストローク
位置P7aを通過する迄の期間(同期範囲)電圧V3で
の逆転駆動が維持される。この同期範囲においては、こ
れからギヤインする目標変速段の変速歯車の回転速度と
クラッチスリーブの回転速度を同期させるに必要な同期
操作力が異なるので、図示の実施形態においては各変速
段毎に駆動電圧が設定されている。即ち、図示の実施形
態においては図9の変速段毎の駆動電圧マップに示すよ
うに、各変速段毎に1速が24ボルト(V)、2速が2
0ボルト(V)、3速が18ボルト(V)、4速が16
ボルト(V)、5速が14ボルト(V)、そして後進が
24ボルト(V)に設定されている。なお、図9に示す
変速段毎の駆動電圧マップは、コントローラ10のリー
ドオンリメモリ(ROM)102に格納されている。
【0023】シフトストロークが上記P7aを通過した
ら、電動モータ81(M1)は上記電圧V1より高く電
圧V3より低い電圧V2で逆転駆動され、クラッチスリ
ーブ252のスプライン252bがドッグ歯242aの
チャンファ後端に相当する上記P10を通過する迄の期
間電圧V2での逆転駆動が維持される。このギヤイン時
におけるアシスト力、即ち電動モータ81(M1)に印
加する電圧V2は、図示の実施形態においては例えば1
0ボルト(V)に設定されている。なお、クラッチスリ
ーブ252が上記P10を通過すると電動モータ81
(M1)に印加する電圧を徐々に下げ、P11のシフト
ストローク位置で電動モータ81(M1)の駆動を停止
する。
【0024】以上のように、図示の実施形態におけるシ
フトアシスト装置においては、シフトストローク位置に
対応してアシスト力が制御されるので、電動モータの駆
動時にタイムラグが発生することがなく、シフト操作の
全ストロークに渡って変速レバーの操作力を均一化する
ことができる。そして、同期範囲においては、変速段毎
に電動モータ81(M1)に印加する駆動電圧が設定さ
れているので、同期時間を変速段によって異なることな
く略一定にすることができる。
【0025】次に、変速操作時における上記コントロー
ラ10のシフトアシスト制御について、図7および図8
に示すフローチャートを参照して説明する。図7はシフ
トアシスト制御のメインルーチンを示すフローチャート
であり、図8は目標変速段を判定するためのサブルーチ
ンを示すフローチャートである。先ず、コントローラ1
0は図7に示すメインルーチンのステップS1におい
て、クラッチペダルスイッチ91(SW3)がONされ
ているか否か、即ちクラッチペダル9が踏み込まれてク
ラッチが断されたか否かをチェックする。なお、オート
クラッチを搭載した場合には、クラッチの係合量を検出
するクラッチストロークセンサーからの信号に基づい
て、クラッチの係合量が半クラッチより断側か否かをチ
ェックする。ステップS1においてクラッチペダルスイ
ッチ91(SW3)がONされていない場合は、コント
ローラ10はクラッチが断されないので変速意思がない
ものと判断し、ステップS2に進んで電動モータ81
(M1)を停止して終了する。
【0026】ステップS1においてクラッチペダルスイ
ッチ91(SW3)がONされていればコントローラ1
0はクラッチが断され変速意思があるものと判断して、
ステップS3に進みセレクト位置検出センサー75(S
ES)によって検出されたシフトレバー64のセレクト
方向位置が所定のセレクト位置に位置付けられているか
否かをチェックする。即ちシフトレバー64が上記シフ
トロッド651、652、653にそれぞれ装着された
シフトブロック661、662、663のいずれか1つ
のみと係合する位置関係にあるか否かをチェックする。
ステップS3においてシフトレバー64が所定のセレク
ト位置に位置付けられていない場合には、コントローラ
10はこの状態で電動モータ81(M1)が駆動される
とシフトレバー64が2つのシフトブロックと係合する
ことになると判断し、ステップS2に進んで電動モータ
81(M1)を停止して終了する。もし、シフトレバー
64が所定のセレクト位置に位置付けられていない状態
で電動モータ81(M1)が駆動されると、シフトレバ
ー64が2つのシフトブロックと係合して2本のシフト
ロッドを同時に作動することになるため、インターロッ
ク機構が機能してシフトロッドの作動が規制されるの
で、駆動されている電動モータ81(M1)に焼付きが
発生する。しかるに、図示の実施形態においては上述し
たようにシフトレバー64が所定のセレクト位置に位置
付けられていない場合には、ステップS2に進んで電動
モータ81(M1)を停止するので、上記電動モータ8
1(M1)の焼付きを未然に防止することができる。
【0027】上記ステップS3においてセレクト位置検
出センサー75(SES)によって検出されたシフトレ
バー64のセレクト方向位置が所定のセレクト位置に位
置付けられている場合に、コントローラ10はステップ
S4に進んで上記シフトノブスイッチ4の第1のスイッ
チ41(SW1)がONされているか否か、即ち第1
速、第3速、第5速側へ変速操作を開始したか否かをチ
ェックする。ステップS4において第1のスイッチ41
(SW1)がONされていれば、コントローラ10はス
テップS5に進んで電動モータ81(M1)の回転方向
を正転に設定し、更にステップS6に進んでシフトスト
ロークセンサー85(SIS)によって検出されたシフ
トストローク位置PがP2より小さいか否か、即ちクラ
ッチスリーブ252がドッグ歯241aのチャンファ後
端よりギヤイン側か否かをチェックする。ステップS6
においてシフトストローク位置PがP2より小さい場合
には、コントローラ10はクラッチスリーブ252がド
ッグ歯241aのチャンファ後端よりギヤイン側にあ
り、シフトアシストをする必要がないと判断し、ステッ
プS7に進んで電動モータ81(M1)に印加する電圧
を徐々に低下してシフトストローク位置PがP1に達し
たら電圧を零(0)にする。
【0028】ステップS6においてシフトストローク位
置PがP2より大きい場合には、コントローラ10はス
テップS8に進んでシフトストローク位置PがP2以上
でP5aより小さいか否か、即ちクラッチスリーブ25
2が同期終了位置からドック歯のチャンファとの係合位
置の範囲にあるか否かをチェックする。ステップS8に
おいてシフトストローク位置PがP2以上でP5aより
小さい場合には、コントローラ10はクラッチスリーブ
252が同期終了位置からドック歯のチャンファとの係
合位置の範囲にありギヤイン時のシフトアシストをする
必要があると判断し、ステップS9に進み電動モータ8
1(M1)をV2の電圧で駆動する。
【0029】上記ステップS8においてシフトストロー
ク位置PがP2以上でP5aより小さい状態でない場合
には、コントローラ10はステップS10に進んでシフ
トストローク位置PがP5a以上でP5より小さいか否
か、即ちクラッチスリーブ252が同期範囲にあるか否
かをチェックする。ステップS10においてシフトスト
ローク位置PがP5a以上でP5より小さい場合には、
コントローラ10はクラッチスリーブ252が同期範囲
にありギヤイン時の同期範囲におけるシフトアシストを
する必要があると判断し、ステップS11に進み現在ギ
ヤインしようとしている変速歯車の目標変速段(GP)
判定を実行する。この目標変速段(GP)判定は、図8
に示すサブルーチンに従って次のように実行される。
【0030】目標変速段(GP)の判定に際しては、先
ずコントローラ10はステップP1においてセレクト位
置検出センサー75(SES)によって検出されたシフ
トレバー64のセレクト位置(SP)が図4に示す1速
ー後進セレクト位置SP1か否かをチェックする。ステ
ップP1においてセレクト位置(SP)が1速ー後進セ
レクト位置SP1である場合は、コントローラ10はス
テップP2に進んでシフトノブスイッチ4の第1のスイ
ッチ41(SW1)がONか否かをチェックする。第1
のスイッチ41(SW1)がONならばコントローラ1
0は変速レバー3による目標変速段(GP)が1速であ
ると判定する(ステップP3)。上記ステップP2にお
いて第1のスイッチ41(SW1)がONしていなけれ
ば、コントローラ10はステップP4に進んでシフトノ
ブスイッチ4の第2のスイッチ42(SW2)がONか
否かをチェックする。第2のスイッチ42(SW2)が
ONならばコントローラ10は変速レバー3による目標
変速段(GP)が後進(R)であると判定する(ステッ
プP5)。なお、ステップP4に第2のスイッチ42
(SW2)がONでない場合には、コントローラ10は
変速レバー3がシフト方向に作動されていないので終了
する。
【0031】上記ステップP1においてセレクト位置
(SP)が1速ー後進セレクト位置SP1でない場合
は、コントローラ10はステップP6に進んでセレクト
位置(SP)が図4に示す3速ー2速セレクト位置SP
2か否かをチェックする。ステップS6においてセレク
ト位置(SP)が3速ー2速セレクト位置SP2である
場合は、コントローラ10はステップP7に進んでシフ
トノブスイッチ4の第1のスイッチ41(SW1)がO
Nか否かをチェックする。第1のスイッチ41(SW
1)がONならばコントローラ10は変速レバー3によ
る目標変速段(GP)が3速であると判定する(ステッ
プP8)。上記ステップP7において第1のスイッチ4
1(SW1)がONしていなければ、コントローラ10
はステップP9に進んでシフトノブスイッチ4の第2の
スイッチ42(SW2)がONか否かをチェックする。
第2のスイッチ42(SW2)がONならばコントロー
ラ10は変速レバー3による目標変速段(GP)が2速
であると判定する(ステップP10)。なお、ステップ
S14に第2のスイッチ42(SW2)がONでない場
合には、コントローラ10は変速レバー3がシフト方向
に作動されていないので終了する。
【0032】上記ステップP6においてセレクト位置
(SP)が3速ー2速セレクト位置SP2でない場合
は、セレクト位置(SP)は図4に示す5速ー4速セレ
クト位置SP3であり、コントローラ10はステップP
11に進んでシフトノブスイッチ4の第1のスイッチ4
1(SW1)がONか否かをチェックする。第1のスイ
ッチ41(SW1)がONならばコントローラ10は変
速レバー3による目標変速段(GP)が5速であると判
定する(ステップP12)。上記ステップP11におい
て第1のスイッチ41(SW1)がONしていなけれ
ば、コントローラ10はステップP13に進んでシフト
ノブスイッチ4の第2のスイッチ42(SW2)がON
か否かをチェックする。第2のスイッチ42(SW2)
がONならばコントローラ10は変速レバー3による目
標変速段(GP)が4速であると判定する(ステップP
14)。なお、ステップS18に第2のスイッチ42
(SW2)がONでない場合には、コントローラ10は
変速レバー3がシフト方向に作動されていないので終了
する。
【0033】上述したように目標変速段(GP)は、セ
レクト位置検出センサー75(SES)からのセレクト
位置信号とシフトノブスイッチ4を構成する第1のスイ
ッチ41(SWI)と第2のスイッチ42(SW2)か
らのシフト方向信号に基づいて判定することができる。
従って、セレクト位置検出センサー75(SES)とシ
フトノブスイッチ4は、シフト機構によるによってギヤ
インする歯車を検出するギヤイン歯車検出手段として機
能する。
【0034】以上のようにして目標変速段(GP)が判
定されたら、図7に示すシフトアシスト制御のメインル
ーチンに戻り、ステップS12に進んで上記図8のサブ
ルーチンを実行することにより判定された目標変速段
(GP)に対応した電圧V3で電動モータ81(M1)
を駆動する。即ち、図8のサブルーチンを実行すること
により目標変速段(GP)が判定されたら、コントロー
ラ10は上記図9に示す変速段毎の駆動電圧マップから
判定された目標変速段(GP)に対応する駆動電圧V3
を求める。なお、上記ステップS5において電動モータ
81(M1)の回転方向を正転に設定した場合は、目標
変速段(GP)は1速か3速か5速である。従って、上
記ステップS11(図8のサブルーチン)において目標
変速段(GP)が例えば1速と判定された場合には、コ
ントローラ10は上記図9に示す変速段毎の駆動電圧マ
ップから駆動電圧V3を24ボルト(V)に選定し、電
動モータ81(M1)を24ボルト(V)で駆動する。
また、コントローラ10は、上記ステップS11におい
て目標変速段(GP)が例えば3速と判定された場合に
は上記駆動電圧マップから駆動電圧V3を18ボルト
(V)に選定し、上記ステップS11において目標変速
段(GP)が例えば5速と判定された場合には上記駆動
電圧マップから駆動電圧V3を14ボルト(V)に選定
し、それぞれ選定した電圧で電動モータ81(M1)を
駆動する。
【0035】上記ステップS10においてシフトストロ
ーク位置PがP5a以上でP5より小さい状態でない場
合には、コントローラ10はステップS13に進んでシ
フトストローク位置PがP5以上でP7より小さいか否
か、即ちクラッチスリーブ252が両シンクロナイザー
リング255と256との間に位置しているか否かをチ
ェックする。ステップS13においてシフトストローク
位置PがP5以上でP7より小さい場合には、コントロ
ーラ10はクラッチスリーブ252が両シンクロナイザ
ーリング255と256との間に位置しておりシフト操
作をアシストする必要がないと判断し、ステップS14
に進み電動モータ81(M1)の駆動を停止する。
【0036】ステップS13においてシフトストローク
位置PがP5以上でP7より小さい状態でない場合に
は、コントローラ10はステップS15に進んでシフト
ストローク位置PがP7以上でP10より小さいか否
か、即ちクラッチスリーブ252とドッグ歯242aと
の噛合が外れギヤ抜きが完了したか否かをチェックす
る。ステップS15においてシフトストローク位置Pが
P7以上でP10より小さい場合には、コントローラ1
0はクラッチスリーブ252とドッグ歯242aとの噛
合が外れギヤ抜きが完了したものと判断し、ステップS
16に進んで電動モータ81(M1)に印加する電圧を
徐々に低下してシフトストローク位置PがP7に達した
ら電圧を零(0)にする。
【0037】上記ステップS15においてシフトストロ
ーク位置PがP7以上でP10より小さい状態でない場
合には、コントローラ10はクラッチスリーブ252と
ドッグ歯242aとが噛合中でありギヤ抜き時のシフト
アシストをする必要があると判断し、ステップS17に
進んで電動モータ81(M1)をV1の電圧で駆動す
る。
【0038】次に、上記ステップS4においてシフトノ
ブスイッチ4の第1のスイッチ41(SW1)がONさ
れていない場合について説明する。ステップS4におい
てシフトノブスイッチ4の第1のスイッチ41(SW
1)がONされていない場合には、コントローラ10は
ステップS18に進んで第2のスイッチ42(SW2)
がONされているか否か、即ち第2速、第4速、後進側
へ変速操作を開始したか否かをチェックする。ステップ
S18において第2のスイッチ42(SW2)がONさ
れていない場合には、コントローラ10は変速意思がな
いものと判断し、ステップS2に進んで電動モータ81
(M1)を停止して終了する。
【0039】ステップS18において第2のスイッチ4
2(SW2)がONされていれば、コントローラ10は
ステップS19に進んで電動モータ81(M1)の回転
方向を逆転に設定し、更にステップS20に進んでシフ
トストロークセンサー85(SS)によって検出された
シフトストローク位置PがP10以上か否か、即ちクラ
ッチスリーブ252がドッグ歯242aのチャンファ後
端よりギヤイン側か否かをチェックする。ステップS2
0においてシフトストローク位置PがP10以上の場合
には、コントローラ10はクラッチスリーブ252がド
ッグ歯242aのチャンファ後端よりギヤイン側にあ
り、シフトアシストをする必要がないと判断し、上記ス
テップS7に進んで電動モータ81(M1)に印加する
電圧を徐々に低下してシフトストローク位置PがP11
に達したら電圧を零(0)にする。
【0040】ステップS20においてシフトストローク
位置PがP10より小さい場合には、コントローラ10
はステップS21に進んでシフトストローク位置PがP
7a以上でP10より小さいか否か、即ちクラッチスリ
ーブ252が同期終了位置からドック歯のチャンファと
の係合位置の範囲にあるか否かをチェックする。ステッ
プS21においてシフトストローク位置PがP7a以上
でP10より小さい場合には、コントローラ10はクラ
ッチスリーブ252が同期開始位置からドック歯のチャ
ンファとの係合位置の範囲にありギヤイン時のシフトア
シストをする必要があると判断し、上記ステップS9に
進んで電圧V2で電動モータ81(M1)を駆動する。
【0041】上記ステップS21においてシフトストロ
ーク位置PがP7a以上でP10より小さい状態でない
場合には、コントローラ10はステップS22に進んで
シフトストローク位置PがP7以上でP7aより小さい
か否か、即ちクラッチスリーブ252が同期範囲にある
か否かをチェックする。ステップS23においてシフト
ストローク位置PがP7以上でP7aより小さい場合に
は、コントローラ10はクラッチスリーブ252が同期
範囲にありギヤイン時の同期範囲におけるシフトアシス
トをする必要があると判断し、上記ステップS11に進
み現在ギヤインしようとしている変速歯車の目標変速段
(GP)判定を実行する。即ち、図8に示すサブルーチ
ンを実行して目標変速段(GP)を判定する。そして、
コントローラ10は上記ステップS12に進んで判定さ
れた目標変速段(GP)に対応した電圧V3で電動モー
タ81(M1)を駆動する。即ち、ステップS11(図
8のサブルーチン)を実行することにより目標変速段
(GP)が判定されたら、コントローラ10は上記図9
に示す変速段毎の駆動電圧マップから判定された目標変
速段(GP)に対応する駆動電圧V3を求める。なお、
上記ステップS19において電動モータ81(M1)の
回転方向を逆転に設定した場合は、目標変速段(GP)
は2速か4速か後進である。従って、上記ステップS1
1(図8のサブルーチン)において目標変速段(GP)
が例えば2速と判定された場合には上記図9の駆動電圧
マップから駆動電圧V3を20ボルト(V)に選定し、
電動モータ81(M1)を20ボルト(V)で駆動す
る。また、コントローラ10は、上記ステップS11
(図8のサブルーチン)において目標変速段GP)が例
えば4速と判定された場合には上記図9の駆動電圧マッ
プから駆動電圧V3を16ボルト(V)に選定し、上記
ステップS11(図8のサブルーチン)において目標変
速段GP)が例えば後進と判定された場合には上記図9
駆動電圧マップから駆動電圧V3を24ボルト(V)に
選定し、それぞれ選定した電圧で電動モータ81(M
1)を駆動する。
【0042】上記ステップS22においてシフトストロ
ーク位置PがP7以上でP7aより小さい状態でない場
合には、コントローラ10はステップS23に進んでシ
フトストローク位置PがP5以上でP7より小さいか否
か、即ちクラッチスリーブ252が両シンクロナイザー
リング255と256との間に位置しているか否かをチ
ェックする。ステップS23においてシフトストローク
位置PがP5以上でP7より小さい場合には、コントロ
ーラ10はクラッチスリーブ252が両シンクロナイザ
ーリング255と256との間に位置しておりシフト操
作をアシストする必要がないと判断し、上記ステップS
14に進み電動モータ81(M1)の駆動を停止する。
【0043】ステップS23においてシフトストローク
位置PがP5以上でP7より小さい状態でない場合に
は、コントローラ10はステップS24に進んでシフト
ストローク位置PがP2以上でP5より小さいか否か、
即ちクラッチスリーブ252とドッグ歯241aとの噛
合が外れギヤ抜きが完了したか否かをチェックする。ス
テップS24においてシフトストローク位置PがP2以
上でP5より小さい場合には、コントローラ10はクラ
ッチスリーブ252とドッグ歯241aとの噛合が外れ
ギヤ抜きが完了したものと判断し、上記ステップS16
に進んで電動モータ81(M1)に印加する電圧を徐々
に低下してシフトストローク位置PがP5に達したら電
圧を零(0)にする。
【0044】上記ステップS24においてシフトストロ
ーク位置PがP2以上でP5より小さい状態でない場合
には、コントローラ10はクラッチスリーブ252とド
ッグ歯241aとが噛合中でありギヤ抜き時のシフトア
シストをする必要があると判断し、上記ップS17に進
んで電圧V1で電動モータ81(M1)を駆動する。
【0045】以上、本発明を図示の実施形態に基づいて
説明したが、本発明は実施形態のみに限定されるもので
はない。例えば、図示の実施形態においては、シフトア
シストアクチュエータとして電動モータを用いた例を示
したが、シフトアシストアクチュエータとしては流体圧
作動式アクチュエータやソレノイド式アクチュエータ等
他の形式のアクチュエータを使用することもできる。
【0046】
【発明の効果】本発明による変速機のシフトアシスト装
置は以上のように構成されているので、以下に述べる作
用効果を奏する。
【0047】即ち、本発明によれば、シフトストローク
位置に対応した駆動力を設定するとともに同期範囲につ
いて変速段毎に駆動力を設定し、シフトストロークセン
サーからの検出信号に基づいてシフトストローク位置に
対応する駆動力を決定するとともに、目標変速段検出手
段によって検出された目標変速段に対応して同期範囲の
駆動力を決定するので、シフトアシストアクチュエータ
の駆動時にタイムラグが発生することがなくシフト操作
の全ストロークに渡って変速レバーの操作力を均一化す
ることができるとともに、同期時間を変速段によって異
なることなく略一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された変速機のシフトアシ
スト装置を備えた変速機構の概略構成図。
【図2】図1に示す変速機の歯車機構を示す概略構成
図。
【図3】図2の変速機に装備される同期装置の断面図。
【図4】図1に示す変速機構の変速レバーのシフトパタ
ーンを示す図。
【図5】図1に示す変速機構を構成するシフト機構の要
部斜視図。
【図6】図2に示す同期装置のクラッチスリーブのシフ
トストローク位置とシフトアシスト装置の電動モータに
印加する電圧との関係を示す説明図。
【図7】本発明に従って構成された変速機のシフトアシ
スト装置を構成するコントローラのシフトアシスト制御
の動作手順を示すフローチャート。
【図8】本発明に従って構成された変速機のシフトアシ
スト装置を構成するコントローラの目標変速段を判定す
る制御の動作手順を示すフローチャート。
【図9】目標変速段に対応する駆動電圧の関係を示す駆
動電圧マップ。
【符号の説明】
2:変速機 21:変速機の入力軸 22:変速機の出力軸 23:変速機のカウンターシャフト 241:駆動歯車(第5速歯車) 241a:ドッグ歯 242:第4速歯車 242a:ドッグ歯 243:第3速歯車 244:第2速歯車 25a、25b、25c:同期装置 261、262、263、264、265、266:カ
ウンター歯車 251:クラッチハブ 252:クラッチスリーブ 253:キー 254:キースプリング 255、256:シンクロナイザーリング 3:変速レバー 31:変速レバーのノブ 4:シフトノブスイッチ 41:第1のスイッチ(SWI) 42:第2のスイッチ(SW2) 5:変速操作機構 6:シフト機構 61:プッシュプルケーブル 62:コントロールレバー 63:コントロールロッド 64:シフトレバー 651、652、653:シフトロッド 661、662、663:シフトブロック 7:セレクト機構 71:プッシュプルケーブル 72:セレクトレバー 75:セレクト位置検出センサー(SES) 8:シフトアシスト装置 81:電動モータ(M1) 82:減速機 83:作動レバー 84:連結ロッド 85:シフトストロークセンサー(SIS) 86:ロッド 87:レバー 9:クラッチペダル 91:クラッチペダルスイッチ(SW3) 10:コントローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速レバーに連結され変速機の同期装置
    を作動をせしめるシフト機構を、該変速レバーのシフト
    動作方向と同方向に作動せしめるためのシフトアシスト
    アクチュエータを備えた変速機のシフトアシスト装置に
    おいて、 該シフト機構のシフトストローク位置を検出するシフト
    ストロークセンサーと、 該シフト機構によってギヤインされる目標変速段を検出
    する目標変速段検出手段と、 該シフトストロークセンサーおよび該目標変速段検出手
    段からの信号に基づいて該シフトアシストアクチュエー
    タの駆動力を制御するコントローラと、を具備し、 該コントローラは、シフトストローク位置に対応した駆
    動力を設定するとともに同期範囲について変速段毎に駆
    動力を設定し、シフトストロークセンサーからの検出信
    号に基づいてシフトストローク位置に対応する駆動力を
    決定するとともに、該目標変速段検出手段によって検出
    された目標変速段に対応して同期範囲の駆動力を決定す
    る、 ことを特徴とする変速機のシフトアシスト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009270598A (ja) * 2008-05-01 2009-11-19 Kenji Tateyama 車両の慣性力走行方法及び慣性力走行装置

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