JP2002069343A - インクジェット記録用水系インクの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用水系インクの製造方法

Info

Publication number
JP2002069343A
JP2002069343A JP2000259075A JP2000259075A JP2002069343A JP 2002069343 A JP2002069343 A JP 2002069343A JP 2000259075 A JP2000259075 A JP 2000259075A JP 2000259075 A JP2000259075 A JP 2000259075A JP 2002069343 A JP2002069343 A JP 2002069343A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dispersion
ink
disperser
dispersant
liquid medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000259075A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahito Chiba
隆人 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2000259075A priority Critical patent/JP2002069343A/ja
Publication of JP2002069343A publication Critical patent/JP2002069343A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 停滞安定性が良く長時間に亘り良好な出射性
を維持するインクジェット記録用水系インクの製造方法
の提供。 【解決手段】 水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物を
調製する場合に、分散実施時の温度を10℃〜80℃に
保つことを特徴とするインクジェット記録用水系インク
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用水系インク(以下、単にインクともいう)の製造方
法(以下、単に水系インク製造方法、製造方法ともい
う)、更に詳しくは、停滞安定性が良く、長時間に亘っ
てインクの出射性が良いインクジェット記録用水系イン
クの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録用水系インクは、一
般に、水やアルコール類等の水性液媒体中に色剤及び分
散剤を予備分散させた分散物を調製したのち、該分散物
をサンドミル等のメディア型分散機或いは高圧分散機な
どを用いて所定の程度にまで分散させる分散工程を行
い、次いで所定の濃度に希釈することにより調製されて
いる。
【0003】しかしながら、固形の分散物を含有するイ
ンクジェット記録用水系インクでは分散プロセス条件、
分散機の方式、材質によって分散物の停滞安定性、出射
性が大きく変化し長時間に亘り良好な出射性を維持する
ことが難しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は停滞安定性が良く長時間に亘り良好な出射性を維持す
るインクジェット記録用水系インクの製造方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0006】1.水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物
を調製する場合に、分散実施時の温度を10℃〜80℃
に保つことを特徴とするインクジェット記録用水系イン
クの製造方法。
【0007】2.水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物
を調製する場合に、メディア型分散機を用い、かつ、メ
ディア分散機の周速が7m/s〜15m/sであること
を特徴とするインクジェット記録用水系インクの製造方
法。
【0008】3.水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物
を調製する場合に、メディア型分散機を用いかつメディ
ア分散機のメディア接触部分の材質の曲げ強さが100
kg/mm2以上であることを特徴とするインクジェッ
ト記録用水系インクの製造方法。
【0009】4.水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物
を調製する場合に、メディア型分散機を用いかつメディ
ア分散機の下流側に熱交換機をつけることを特徴とする
インクジェット記録用水系インクの製造方法。
【0010】即ち、本発明者は鋭意検討した結果、出射
性には分散液の平均粒径、性状、及び分散機の材質コン
タミの影響があること及び停滞安定性には活性剤、分散
剤を用いた安定性付与技術に加え分散時の温度の影響が
大きいことを見いだし、更に検討を推し進めたところ、
分散装置の材質及び分散システム、分散条件を最適化す
ることにより上記目的を達成し得ることを見いだした。
【0011】以下、本発明を更に詳細に述べる。本発明
のインクジェット記録用水系インクの製造方法について
説明する。
【0012】インクジェット記録用水系インクの製造方
法は、分散剤及び水性液媒体を攪拌機で撹拌する工程
(1)、色剤を添加し攪拌機で更に撹拌(予備分散)す
る工程(2)、予備分散により得られた色剤分散物を、
サンドミル等のメディア型分散機などを用い、該色剤分
散物の所定の平均粒径に分散させる(本分散)工程
(3)及び前記色剤分散物を所定の濃度に希釈する工程
(4)を具備している。
【0013】以下、本発明のインクジェット記録用水系
インクの製造方法の好ましい一例を説明する。
【0014】前記工程(1)において、分散剤及び水性
液媒体を攪拌機で撹拌する。この場合、該分散剤と水性
液媒体との配合質量比は、予備分散及び分散時の分散
性、更には予備分散及び分散時の取り扱い性の点から、
前者(分散剤):後者(水性液媒体)=1:200〜
1:1とすることが好ましく、1:100〜1:2とす
ることが更に好ましい。また、撹拌時間は、分散剤と水
性液媒体との混合を均一にする観点から5〜120分で
あることが好ましく、10〜60分であることが更に好
ましい。
【0015】(1)の工程において攪拌機を槽内流動用
に1台以上、更に高速攪拌タイプの攪拌機を1台以上複
数台用いる事が生産効率化の観点から好ましい。
【0016】前記工程(2)において、前記工程(1)
で得られた分散剤と水性液媒体との混合物に、色剤を添
加し攪拌機で更に撹拌(予備分散)する。この場合、生
産効率化及び出射性の観点から(1)と同様に攪拌機を
槽内流動用に1台以上、更に高速攪拌タイプの攪拌機を
1台以上複数台用いる事が好ましい。
【0017】高速攪拌タイプのものは固定羽根と攪拌羽
根を持ちこの羽根の微小間隙を分散物が通りそのセン断
力が分散機構の一つとなっているステータ付高速攪拌機
が好ましい。攪拌羽根が直接槽内にでているディゾルバ
ータイプのものは高速攪拌すると槽内流動が激しくなり
泡立ち、ボルテックスが生じるため攪拌回転数に限界が
あり結果予備分散平均粒径が大きくなり好ましくない。
【0018】本発明の請求項2の発明においては、メデ
ィア型分散機の周速が7m/s〜15m/sであること
を特徴としている。
【0019】また、本発明においては、周速としては主
に破砕、分散を行う攪拌機は周速10m/s以上が好ま
しく、更に周速15m/s以上が好ましい。更に好まし
くは周速20m/s以上である。ステータ付高速攪拌機
の例としては例えばIKA社ウルトラタラックスUT−
65Dがあげられる。また槽内流動を主に行う分散機と
しては形式は問わないが3枚プロペラタイプ、パドルタ
イプなど槽内の循環に適したものが好ましい。
【0020】また、ディゾルバータイプは槽内流動もお
こし色剤の大きな固まりを砕き、分散速度を上げるとい
う観点から更に好ましい。槽内流動を行う攪拌機の周速
は槽内の流動状態を見て大きなボルテックスを起こさな
い範囲で設定されれば良く、最適化に攪拌レイノルズ
数、ウエーバー数などを用いても良いが5m/s以上更
に好ましくは8m/s以上であれば破砕力も持ちあわせ
るため好ましい。
【0021】複数の攪拌機の位置は槽内流動を見ながら
決めればよいがあまり釜底、釜壁に近い場合は全体の流
動が偏り、泡立ち等の原因になるので好ましくない。予
備分散釜には昇温防止のため保温ジャケットを付け冷水
等で保温して良い。
【0022】色剤の配合量は、予備分散及び分散時の分
散性、更には予備分散及び分散時の取り扱い性の点か
ら、水性液媒体との配合質量比を、色剤:水性液媒体=
1:33〜1:1とすることが好ましく、1:25〜
1:2とすることが更に好ましい。
【0023】また、撹拌時間は、顔料を高分子分散剤と
水性液媒体との混合物で十分に濡らすために、5〜12
0分であることが好ましく、生産効率化の観点から10
〜30分であることが更に好ましい。本工程において得
られた色剤分散物における色剤の濃度は、色剤を高分子
分散剤と水性液媒体との混合物で十分に濡らすために、
更には予備分散及び本分散時の取り扱い性、粘度制御の
点から、3〜50質量%であることが好ましく、7〜3
5質量%であることが更に好ましい。
【0024】また、分散時の温度は80℃以下が好まし
く、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃
以下である。分散時の温度を低く保つためにジャケット
釜を用いて分散液を冷却しても良い。また冷却水は水を
用いるが、更に冷却が必要な場合0℃付近の不凍液を用
いても良い。
【0025】前記本分散工程(3)において、前記工程
(2)での予備分散で得られた色剤分散物を更に強力な
分散機によって微粒化する。分散機としては分散ビーズ
を用いたサンドミル等のメディア型分散機、高圧ホモジ
ナイザ、ピンミル、コロイドミルなど強力な分散機構が
ありサブミクロンへ分散出来るものであれば形式を選ば
ないが 大量生産、効率性の観点からサンドミル等のメ
ディア型分散機が好ましい。メディア型分散機の中でも
形式を選ばず、縦型、横型の何れでも良く、また三菱重
工(株)ダイヤモンドファインミルなどの高エネルギー
密度のアニュラタイプでも良い。分散ビーズとしてはジ
ルコニアなど高比重のものが好ましく、ビーズ径として
は通常1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下、よ
り好ましくは0.3mm以下である。
【0026】本分散後の分散粒子径は出射性、安定性よ
り決められるべきものだが体積平均粒径で100nm〜
400nmが好ましく、100nm〜250nmがより
好ましい。更に好ましくは100nm〜200nmであ
る。
【0027】但し本分散を長時間行い色剤の分散平均粒
径を100nm未満にすると過分散による凝集及び/又
は増粘により良好な色剤分散物が得られず好ましくな
い。また粒径分布も小さいほうが好ましい。粒径分布を
揃えるためには予備分散を良好に行う事が重要であり予
備分散工程の分散後の色剤の平均粒径が本分散工程の分
散後の色剤の平均粒径に対し200倍以下である事が好
ましい。更に好ましくは150倍以下であり、更に好ま
しくは100倍以下である。
【0028】尚、平均粒径は後述する実施例中の平均粒
径の測定方法で測定した値である。本分散システムとし
ては分散液をタンクからポンプを用いて分散機を通して
別タンクに受け平均粒径が未達であればこれを繰り返す
パス方式と、分散液をタンクからポンプを用いて分散機
を通してもとのタンクに戻し、これを続ける循環方式と
がある。
【0029】初期コストの削減等より循環方式が好まし
いが原材料の性質によってはパス方式を用いても良く、
分散初期はパス方式を用いて中途より循環方式にする生
産方式も好ましく考えられる。
【0030】請求項1の発明においては、分散時高温に
なるとインク調製後の停滞安定性が悪くなる。本分散時
において温度は10℃〜80℃に保つことを特徴として
おり、好ましくは70℃以下、より好ましくは60℃以
下である。分散時の周速は分散時の温度、材質、目的平
均粒径により決められるべきものだが好ましくは8m/
s〜13m/sである。
【0031】また、本発明の請求項3の発明において
は、サンドミル等のメディア型分散機のメディア接触部
分材質も重要である。通常削れ易さ及び熱伝導度の観点
から選定される。分散機の材質を熱伝導度の観点のみで
決定すると材質コンタミによるインク出射性低下を招き
好ましくない。削れ易さの点からは曲げ強さが重要な因
子であり20℃における曲げ強さが100kg/mm2
以上であることを特徴としている。上限は特に限定され
るものではない。
【0032】熱伝導度は本発明の効果をより奏する観点
から好ましくは20℃において0.013J/cm・s
ec・℃以上、更に好ましくは0.025J/cm・s
ec・℃以上である。
【0033】請求項4の発明においては、インク調製後
の停滞安定性確保の観点から分散時の温度上昇防止のた
め分散機、配管、釜をジャケット仕様とし外側に冷水を
流す事も好ましく考えられる。特に分散機及び、その下
流配管にジャケットをつけることを特徴としており、効
率的な熱交換を行うという観点から好ましい。この場合
冷水は0℃付近の不凍液を用いて良い。
【0034】前記工程(4)において、前記工程(3)
で分散された色剤分散物を所定の濃度に希釈してインク
を得る。斯かる希釈により、各成分の濃度を最終的なイ
ンクの濃度とする。
【0035】本発明の製造方法は、前記製造方法の一例
に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り種々の変
更形態が可能である。本発明の製造方法においては、前
記分散物の処理量(質量)は、用いる分散装置の規模等
に応じて適宜調整することができる。
【0036】また、本発明の製造方法においては、前述
の成分に加えて必要に応じて後述する各種成分を添加し
てインクを製造してもよい。
【0037】例えば、前記工程(1)においては、分散
剤に加えて、アニオン界面活性剤等の界面活性剤やpH
調整剤等を、水性液媒体と共に撹拌してもよい。また、
インク調製時及び本分散終了後にフィルタ濾過を行い粗
大粒子の除去を行っても良い。また同様に遠心分離によ
る粗大粒子の除去を行っても良い。
【0038】前記水性液媒体としては、主に水が用いら
れる。また、水と水溶性溶剤との混合物を用いることも
できる。水は、インク中に70〜98質量%配合される
ことが好ましく、85〜95質量%配合されることが更
に好ましい。また、水溶性溶剤は0.1〜30質量%配
合されることが好ましく、0.1〜15質量%配合され
ることが更に好ましい。
【0039】前記水溶性溶剤は、湿潤剤ないし保湿剤と
しての機能を有するものであればその種類に特に制限は
無く、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール及びポリエチレングリコール
等のグリコール類;グリセリン;ジエチレングリコール
ジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトール
アセテート、ジエチルカルビトール、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等の多価アルコールのエーテル類、アセテー
ト類;チオジグリコール;N−メチル−2−ピロリド
ン;1,3−ジメチルイミダゾリジノン;トリエタノー
ルアミン;ホルムアミド;ジメチルホルムアミド等の含
窒素化合物類、ジメチルスルホキシドの一種又は二種以
上を使用することができる。
【0040】上前色剤は、その種類に特に制限は無く、
例えば、顔料としてカーボンブラック;C.I.ピグメ
ント・イエロー1、5、12、14、17、24、4
2、53、83、95、97、98、100;C.I.
ピグメント・レッド1、3、4、5、17、22、3
1、48、49、53、63、64、81:1、88、
101;C.I.ピグメント・ブルー1、15、16、
27、28、29、56、60、63及びC.I.ピグ
メント・ブラック1、11等を用いることができる。ま
た捺染用染料も使用することが出来る前記色剤は、イン
ク中に1〜15質量%配合されることが好ましく、2〜
10質量%配合されることが更に好ましい。該顔料の配
合量が1質量%に満たないと印字濃度が不十分であり、
15質量%を超えて使用しても印字濃度の大幅な向上が
図れないので、上記範囲内とすることが好ましい。
【0041】分散剤としては、インク中における顔料の
分散性を向上させ得るものが用いられる。分散剤として
は、ゼラチン、カゼイン等のタンパク質、アラビアゴム
等の天然ゴム、サポニン等のグルコキシド、アルキルセ
ルロース、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシ
アルキルセルロース等のセルロース誘導体、リグニンス
ルホン酸塩、セラック等の天然高分子、ポリアクリル酸
塩、スチレン−アクリル酸共重合物塩、ビニルナフタレ
ン−アクリル酸共重合物塩、スチレン−マレイン酸共重
合物塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物塩、β
−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム
塩、ポリリン酸等の陰イオン性高分子、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコ
ール等の非イオン性高分子等を用いることができる。こ
れらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0042】分散剤は、高分子量になると増粘して取り
扱い性に劣ること及びインクにした時にインクの粘度が
上昇しインクの性能を低下させるという虞れがあること
からその重量平均分子量が5000〜20万であること
が望ましく、5000〜10万であることが更に望まし
い。
【0043】分散剤は、インク中に0.05〜10質量
%配合されることが好ましい。高分子分散剤の配合量が
0.05質量%未満であると顔料を十分に安定させるだ
けの配合量に達していないので保存安定性に欠けること
があり、10質量%を超えると分散性や保存安定性がそ
れ以上向上しないばかりかインクの粘度を上昇させてし
まうことがある。該高分子分散剤の配合量は、0.1〜
4質量%であることがより好ましく、0.5〜3質量%
であることが特に好ましい。
【0044】本発明の製造方法で製造されるインクに
は、前記成分に加えて以下に述べる成分を必要に応じて
配合することもできる。
【0045】前記インクにおいては、前記工程(3)に
おける色剤の分散性の向上の点から前記分散剤と共に分
散性向上剤を併用しても良い。
【0046】該分散性向上剤としては、アニオン界面活
性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性
界面活性剤等の各種界面活性剤を用いることができる。
該界面活性剤は全体として、インク中に0.01〜10
質量%配合されることが好ましく、0.05〜5質量%
配合されることが更に好ましい。
【0047】アニオン界面活性剤としては、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、アルカン又はオレフィンスルホン酸塩、アルキル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル又はアルキ
ルアリールエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、エー
テルカルボキシレート、アルキルスルホコハク酸エステ
ル塩、α−スルホ脂肪酸エステル又は脂肪酸塩から選ば
れる少なくとも1種の界面活性剤及び高級脂肪酸とアミ
ノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等を用いることができる。
【0048】好ましく用いられるアニオン界面活性剤
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩(とりわけ直鎖アル
キル基誘導体)、アルカン又はオレフィンスルホン酸塩
(とりわけ第2級アルカンスルホン酸塩、α−オレフィ
ンスルホン酸塩)、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアルキル又はアルキルアリールエーテル硫酸
エステル塩(とりわけポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸エステル塩)、アルキルリン酸塩(とりわけモ
ノアルキル基誘導体)、エーテルカルボキシレート、ア
ルキルスルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル又
は脂肪酸塩から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤で
あり、特に好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩
(とりわけ直鎖アルキル基誘導体)、ポリオキシエチレ
ンアルキル又はアルキルアリールエーテル硫酸エステル
塩(とりわけポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル塩)及びアルキル硫酸エステル塩である。これ
らは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。
【0049】カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミ
ン塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム塩、及びホ
スフォニウム塩等を用いることができる。これらは単独
で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0050】ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル又はア
ルキル(ポリ)グリコキシドから選ばれる少なくとも1
種の界面活性剤等を用いることができる。好ましく用い
られるノニオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテルから選ばれる少なくとも1種の界面活性剤であ
る。これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0051】両性界面活性剤としては、アミノ酸型化合
物、ベタイン型化合物等を用いることができる。
【0052】特に、界面活性剤を用いる場合には、アニ
オン界面活性剤を用いるか、又はアニオン界面活性剤及
びノニオン界面活性剤とを併用し、両者の配合量をそれ
ぞれ通常0.01〜5質量%(0.01〜3質量%が好
ましく、より好ましくは0.05〜2質量%)とし、且
つ両者の配合比を通常アニオン界面活性剤:該ノニオン
界面活性剤=100:1〜1:100(90:1〜1:
70が好ましく、より好ましくは70:1〜1:50)
の質量比となるように用いることが、印刷像の印字濃
度、及び長期間保存下での分散安定性の向上の点から好
ましい。
【0053】本発明の製造方法により製造されたインク
は、インクジェット記録方式を用いたプリンターであれ
ば、如何なるプリンターにおいても用いることができ
る。例えば、プリンターヘッドに配設された発熱抵抗素
子のヒーター等による熱エネルギーを用いて記録を行う
熱ジェット記録方式のプリンター、及びプリンターヘッ
ドに配設された圧電素子を用いて記録を行う圧電素子記
録方式のプリンターの何れにも使用することができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0055】実施例1 予備分散工程として下記の成分をステータ付攪拌機を周
速13m/sでディゾルバーを周速5m/sで20分間
攪拌した。
【0056】 ・バニレックスRN(日本製紙(株))製リグニンスルホン酸ナトリウム塩 13部 ・グリセリン 12部 ・水 48部 次いで、27部の分散染料C.I.Disperse
Yellow149を上記攪拌機含有容器内に添加し、
更に撹拌を30分間行い該分散染料予備分散させて顔料
分散物を得た。前記色剤分散物を図1に示す循環型のシ
ステムでジルコニア材質のサンドミルに入れて0.3m
mジルコニアビーズを用いて周速13m/sで40時間
分散した後、すぐに下記分量に調節したのち、3μmメ
ンブランフィルターで濾過をして、インクとした。尚、
図1に本発明の製造方法に用いる製造装置の一例を示
す。
【0057】 ・上記インク 40部 ・ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム 0.5部 ・エチレングリコール 24部 ・グリセリン 24部 ・水 11.5部 本分散後の分散染料の平均粒径及びインク出射性を下記
の方法で評価した。
【0058】「分散後の平均粒径」malvern ゼ
ータサイザ−1000(マルバーン株式会社)により5
回測定し、測定された粒径を平均し体積平均粒径を得
た。
【0059】(評価) 「出射性」64本の出射ノズルを持つオンデマンド・ピ
エゾシェアーモード駆動方式のインクジェットプリンタ
ーを用い、駆動周波数8.2kHzで出射速度10m/
sで出射させ出射状態を目視で2時間観察し、時々出射
がなくなる間欠出射及び出射方向が斜めにずれる斜め出
射など通常出射状態を維持出来ないノズルの本数を数え
た。通常出射出来ないノズルの本数が少ないほど出射安
定性がよい。
【0060】出射出来ないノズル数が 0本:◎ 1〜2本:○ 3〜5本:△ 6本以上を×とした。
【0061】分散染料の平均粒径及び分散機出口の分散
液温度、インク製作直後と製作後2週間経過後のインク
出射性を表1に示す。表中材質Aとは20℃における曲
げ強度が110〜140kg/mm2で、熱伝導度が
0.03J/cm・sec・℃であるジルコニアセラミ
ックであり、材質Bとは20℃における曲げ強度が70
〜85kg/mm2で、熱伝導度が0.17J/cm・
sec・℃であるアルミニウム含有量の多いジルコニア
セラミックである。また分散機及びタンクには熱交換機
を有しており表中の熱交換機の有無とは図1中の熱交換
機5の有無を表している。
【0062】実施例2、3、4、比較例1 実施例1と同様に予備分散を実施しその後表1に示す条
件で本分散を行った。尚、予備分散及び本分散の処方は
実施例1と同様である。その結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1に示す結果から明らかなように、本分
散実施時の温度が10℃〜80℃で行って得られたイン
ク、メディア分散機の周速を7m/s〜15m/sで行
って得られたインク、メディア分散機のメディア接触部
分の材質を曲げ強さが100kg/mm2以上であり熱
伝導率が20℃において0.013J/cm・sec・
℃以上である材質とし本分散して得られたインク及びメ
ディア型分散機を用いかつメディア分散機の下流側に熱
交換機をつけて得られたインク各実施例1〜4のインク
は、比較例で得られたインクに比して停滞後も出射性に
優れるものであることが分かる。
【0065】
【発明の効果】本発明によるインクジェット記録用水系
インクの製造方法は、停滞安定性が良く長時間に亘り良
好な出射性を維持することができ優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いる製造装置の一例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 タンク 2 ポンプ 3 サンドミル分散機 4 温度計 5 熱交換機 6 モーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/00 B41J 3/04 101Y 4J039 Fターム(参考) 2C056 FC02 FC04 2H086 BA53 BA55 BA59 4G035 AB46 AB54 AE02 AE15 AE17 4G037 CA03 CA18 EA02 4G078 AA03 AA21 AA22 AB05 BA01 BA05 CA01 EA03 EA13 4J039 AB01 AB02 AB07 AB09 AB11 AD03 AD06 AD09 AD19 AE07 AE12 BD02 BE01 BE02 BE12 BE22 CA06 DA02 DA07 EA44 EA46 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物を
    調製する場合に、分散実施時の温度を10℃〜80℃に
    保つことを特徴とするインクジェット記録用水系インク
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物を
    調製する場合に、メディア型分散機を用い、かつ、メデ
    ィア分散機の周速が7m/s〜15m/sであることを
    特徴とするインクジェット記録用水系インクの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物を
    調製する場合に、メディア型分散機を用いかつメディア
    分散機のメディア接触部分の材質の曲げ強さが100k
    g/mm2以上であることを特徴とするインクジェット
    記録用水系インクの製造方法。
  4. 【請求項4】 水性液媒体中で色剤と分散剤の分散物を
    調製する場合に、メディア型分散機を用いかつメディア
    分散機の下流側に熱交換機をつけることを特徴とするイ
    ンクジェット記録用水系インクの製造方法。
JP2000259075A 2000-08-29 2000-08-29 インクジェット記録用水系インクの製造方法 Withdrawn JP2002069343A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000259075A JP2002069343A (ja) 2000-08-29 2000-08-29 インクジェット記録用水系インクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000259075A JP2002069343A (ja) 2000-08-29 2000-08-29 インクジェット記録用水系インクの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002069343A true JP2002069343A (ja) 2002-03-08

Family

ID=18747295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000259075A Withdrawn JP2002069343A (ja) 2000-08-29 2000-08-29 インクジェット記録用水系インクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002069343A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005089498A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット捺染インクおよびインクジェット記録方法
JP2008036626A (ja) * 2006-07-14 2008-02-21 Toray Ind Inc 無機粒子の分散液の製造方法、その製造方法を用いたペースト組成物および樹脂組成物の製造方法
JP2016010756A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 澁谷工業株式会社 スラリー分散システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005089498A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット捺染インクおよびインクジェット記録方法
JP2008036626A (ja) * 2006-07-14 2008-02-21 Toray Ind Inc 無機粒子の分散液の製造方法、その製造方法を用いたペースト組成物および樹脂組成物の製造方法
JP2016010756A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 澁谷工業株式会社 スラリー分散システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6949138B2 (en) Pigment dispersion liquid, manufacturing process thereof, pigment ink for ink jetting, and ink jet image recording method employing the same
JP3396739B2 (ja) インキジェットインキ及びその製造方法
TWI468477B (zh) 水性顏料分散液及噴墨記錄用印墨組成物
JP3981396B2 (ja) 水系顔料分散体の製造方法
WO1996023032A1 (fr) Fluide d'impression pour impression par jet d'encre et son procede de fabrication
US7794536B2 (en) Method for manufacturing pigment dispersion
JP2010260997A (ja) 顔料組成物、顔料分散体およびそれを使用したインクジェットインキ
JP2009132837A (ja) 顔料分散体の製造方法
JP3317162B2 (ja) インクジェット用記録液
JP4161562B2 (ja) 顔料分散体とその製造方法、インクジェット用顔料インク及びそれを用いたインクジェット画像記録方法
JP2001139863A (ja) インクジェット用記録液の製造方法
JP4320991B2 (ja) 水性顔料分散体およびそれを用いたインクジェット記録液
JP2001081372A (ja) インクジェット記録用インキ組成物およびその製造方法
JP2002069343A (ja) インクジェット記録用水系インクの製造方法
JP5451057B2 (ja) インクジェット記録用水分散体の製造方法
JP2003176431A (ja) インクジェット記録用インクセット、記録ユニット、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2002069342A (ja) インクジェット記録用水系インクの製造方法
JP2015206033A (ja) 水性インクジェット印刷用インク
JP6456223B2 (ja) 水性インク組成物を調製するためのプロセス
JP4679322B2 (ja) インクジェット記録用水系インク
JPH11269420A (ja) 顔料の処理方法およびインクジェット用記録液
JP2004285171A (ja) 水性顔料分散体の製造方法及び水性顔料記録液の製造方法
JPH09157569A (ja) インクジェット用記録液およびその製造方法
JP2002003758A (ja) インクジェット記録用水系インクの製造方法
JP2007169359A (ja) 水性顔料分散液およびそれを用いたインク組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070124

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20091214