JP2002066929A - 抗菌性砥石 - Google Patents
抗菌性砥石Info
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Abstract
る。 【解決手段】 回転側摩砕砥石10および固定側摩砕砥
石12は、酸化銀などの耐熱性抗菌剤を含む無機結合剤
によって砥粒が結合されたビトリファイド砥石組織から
成る抗菌性砥石である。上記耐熱性抗菌剤は、たとえば
900乃至1300℃程度のビトリファイド砥石の焼成
工程においてもその抗菌性が失われないので、たとえ樹
脂を含浸させないでも好適な抗菌力が得られる。
Description
な被加工物を微粒子化或いは流動体とするために加工す
る砥石であって、その砥石に付着した上記被加工物の存
在によるバクテリヤの繁殖や腐敗を抑制することができ
る抗菌性砥石に関するものである。
微粒子化或いは流動体化することにより、たとえば豆
乳、スープ、ジュース、ココア、コーヒー、ペーストな
どを得るための摩砕加工が行われている。このような摩
砕加工は、砥石を利用することによって高能率で行われ
る。しかし、その摩砕加工に用いられる砥石は、多数の
砥粒が無機結合剤によって結合された砥石組織から成る
ことから、砥粒の間に連続気孔が形成された多孔体であ
るため、摩砕加工によって澱粉、蛋白、肉などの微粒子
や汁が連続気孔内に侵入して時間経過とともにバクテリ
ヤが繁殖して腐敗する。そして、そのような腐敗物が食
品に混入して食品が汚染されるという問題があった。
(ポリマー)を砥石に含浸或いは充填させたり(特開昭
61−159375号)、銀(Ag)、銅(Cu)、亜
鉛(Zn)などの抗菌性金属を含む樹脂(抗菌ポリマ
ー)を砥石に含浸或いは充填させたり(特開平4−46
772号)、砥粒がエポキシ樹脂のような樹脂結合剤に
よって結合される所謂レジノイド砥石においてその砥石
の一部に銀、銅、または亜鉛などの抗菌性金属を有する
抗菌性ゼオライトを含有させたり(特開平3−1612
75号)、ビトリファイド砥石の砥粒の表面に抗菌性金
属を付着させたり(特開平4−19074号)すること
が提案されている。
来の抗菌性砥石には未だ解決されない問題が内在されて
いた。すなわち、食品などの摩砕効率を高く得るために
は気孔が多くて砥粒が適度に突き出したビトリファイド
砥石が優れているため、樹脂を含浸させないでも抗菌性
に優れたビトリファイド砥石が望まれる。このため、上
記特開昭61−159375号および特開平4−467
72号に開示された樹脂を含浸させる技術は適用できな
いし、特開平3−161275号に開示されたレジノイ
ド砥石の一部に抗菌性ゼオライトを含有させる技術も適
用されない。また、特開平4−19074号に開示され
たビトリファイド砥石の砥粒の表面に抗菌性金属を付着
させる技術は、抗菌性金属イオンを含む水溶液を含浸さ
せた後で加熱処理することにより連続気孔内の砥粒表面
に抗菌性金属を付着させるものであることから、所謂ガ
ラス質の無機結合剤の影響によってその抗菌性が失われ
る。また、上記抗菌性ゼオライトは約600℃以上の温
度においてその抗菌性が失われるので、たとえ前記抗菌
性ゼオライトをビトリファイド砥石の無機結合剤に含有
させたとしてもその焼成温度によって抗菌性ゼオライト
の抗菌効果が消滅するので、抗菌性のビトリファイド砥
石が得られない。摩砕効率をそれ程気にしない場合で
も、抗菌性金属を含む樹脂を含浸した砕石は被摩砕物の
食品等の摩砕により、気孔中に含有された金属性抗菌剤
成分Ag、Cu、Znが過度に被摩砕物の食品等に混入
される欠点を有する。
ものであり、その目的とするところは、抗菌性に優れた
ビトリファイド砥石を提供することにある。
るための第1発明の要旨とするところは、砥粒を無機結
合剤により結合したビトリファイド砥石組織からなる抗
菌性砥石であって、その無機結合剤が、耐熱性抗菌剤を
含むことにある。
含む無機結合剤によって砥粒が結合されたビトリファイ
ド砥石組織から成る抗菌性砥石が得られる。この耐熱性
抗菌剤は、たとえば900乃至1300℃程度のビトリ
ファイド砥石の焼成工程においてもその抗菌性が失われ
ないので、たとえ樹脂を含浸させないでも好適な抗菌力
を備えた抗菌性ビトリファイド砥石が得られる。また、
ビトリファイド砥石組織内の連続気孔内は樹脂によって
充填されていないので、摩砕された被加工物にその樹脂
が混入するおそれがない。
抗菌剤は、たとえば一酸化銀(Ag2 O)のような銀化
合物から成る銀含有物質とたとえば釉薬のように加熱に
よって溶融される無機物とを含むものであって、前記無
機結合剤に対して1〜30重量%の割合で混入させられ
たものである。このようにすれば、好適な抗菌力を備え
た抗菌性ビトリファイド砥石が得られる。ここで、上記
銀化合物の無機結合剤に対する混入割合が1重量%を下
まわると十分な抗菌力が得られなくなり、30重量%を
越えると無機結合剤に発泡が生じて砥石としては不合格
となる。
組織の空孔すなわち連続気孔内には、たとえば酸化亜鉛
(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)のような非金
属系の無機抗菌剤を含む熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂
が含浸或いは充填される。このようにすれば、抗菌力が
一層高められた抗菌性砥石が得られる。
の混合割合となるように秤量された溶融アルミナ系或い
は炭化珪素系などの砥粒、無機結合剤、および耐熱性抗
菌剤と成形バインダとが混合されることにより成形原料
(砥石成形坏土)が作製される調製工程と、その成形原
料が所定の成形金型内に充填され、且つ所定の密度が得
られる荷重でプレスされる成形工程と、上記無機結合剤
に対応した焼成温度たとえば900乃至1300℃の範
囲内の温度で上記成形品が焼成される焼成工程とを、含
む製造方法によって製造される。これにより、砥粒が耐
熱性抗菌剤を含む無機結合剤により結合され且つ連続気
孔を有するビトリファイド砥石組織を備えた抗菌性砥石
が得られる。
達成するための第2発明の要旨とするところは、砥粒を
無機結合剤により結合したビトリファイド砥石組織から
なる抗菌性砥石であって、非金属系の無機抗菌剤を含む
樹脂が前記ビトリファイド砥石組織の空孔に含浸されて
いることにある。
鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)のような非
金属系の無機抗菌剤を含む樹脂がビトリファイド砥石組
織の空孔に含浸或いは充填されていることから、Ag、
Cu、Zn等の金属系抗菌剤が被加工物の中に過度に混
入することなく好適な抗菌力を備えた抗菌性ビトリファ
イド砥石が得られる。
エポキシ樹脂或いはフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂
又は熱可塑性樹脂であり、前記非金属系の無機抗菌剤
は、その樹脂に対して1〜10重量%の割合で混入させ
られたものである。このようにすれば、好適な抗菌力を
備えた抗菌性ビトリファイド砥石が得られる。ここで、
上記無機抗菌剤の樹脂に対する混入割合が1重量%を下
まわると十分な抗菌力が得られなくなり、10重量%を
越えると無機抗菌剤の量が過多となって樹脂の含浸が不
良となり、商品性がそこなわれる。
の混合割合となるように秤量された溶融アルミナ系或い
は炭化珪素系などの砥粒、無機結合剤、および/または
耐熱性抗菌剤と成形バインダとが混合されることにより
成形原料(砥石成形坏土)が作製される調製工程と、そ
の成形原料が所定の成形金型内に充填され、且つ所定の
密度が得られる荷重でプレスされる成形工程と、上記無
機結合剤に対応した焼成温度たとえば900乃至130
0℃の範囲内の温度で上記成形品が焼成され、ビトリフ
ァイド砥石組織が焼結される焼成工程と、焼成後のビト
リファイド砥石組織が真空室内において非金属系の無機
抗菌剤を含む熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂に浸漬され
且つ真空脱泡されることにより、その無機抗菌剤を含む
熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂がビトリファイド砥石組
織の空孔に含浸される樹脂含浸工程と、そのビトリファ
イド砥石組織内に含浸させられた熱硬化性樹脂又は熱可
塑性樹脂が硬化される樹脂硬化工程とを、含む製造方法
によって製造される。これにより、非金属系の無機抗菌
剤を含む熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が連続気孔を有
するビトリファイド砥石組織内に含浸させられた抗菌性
砥石が得られる。
図面に基づいて詳細に説明する。
の回転側摩砕砥石10と上側の固定側摩砕砥石12から
成り環状円板型をなし砥粒をビトリファイドボンドすな
わち無機結合剤により結合したビトリファイド砥石組織
を有する。固定側摩砕砥石12の中央口から投入された
豆などの原料14は、相対回転駆動される回転側摩砕砥
石10と固定側摩砕砥石12との間で、摩砕されて、外
周部から放出される。このような摩砕用砥石を抗菌性砥
石とした場合、前述の無機結合剤は、一酸化銀(Ag2
O)のような銀化合物などの耐熱性抗菌剤を、その無機
結合剤に対して1〜30重量%の割合で含んでいる。こ
の耐熱性抗菌剤は、上記回転側摩砕砥石10および固定
側摩砕砥石12の焼成温度、たとえば900乃至130
0℃においても抗菌性が消滅しないものである。上記耐
熱性抗菌剤としては、たとえば70重量%の二酸化珪素
(SiO2 )と15重量%のアルミナ(Al2 O3 )と
15重量%の一酸化銀(Ag2 O)とを含むものが好適
に用いられる。したがって、無機結合剤は、無機結合剤
に対して0.15〜4.5重量%の割合で銀化合物を含
むものである。
砥石12は、たとえば図2の工程図に示すように製造さ
れる。先ず、原料秤量工程70では、溶融アルミナ系或
いは炭化珪素系などの砥粒、無機結合剤、および耐熱性
抗菌剤とデキストリンのような成形バインダが所定の混
合割合となるように秤量される。次いで調製工程72で
は、秤量された溶融アルミナ系或いは炭化珪素系などの
砥粒、無機結合剤、および耐熱性抗菌剤と成形バインダ
とが混合されることにより成形原料(砥石成形坏土)が
作製される。次いで、成形工程74では、その成形原料
が所定の成形金型内に充填され、且つ所定の密度が得ら
れる荷重でプレスされる。焼成工程76では、上記無機
結合剤に対応した焼成温度たとえば900乃至1300
℃の範囲内の温度で上記成形品が焼成される。これによ
り、砥粒が無機結合剤により結合され且つ連続気孔を有
するビトリファイド砥石組織が形成される。
る。先ず、二酸化珪素(SiO2 )が60重量%、酸化
アルミニウム(Al2 O3 )が25乃至30重量%、酸
化カルシウム(CaO)が2重量%、酸化マグネシウム
(MgO)が1乃至2重量%、酸化カリウム(K2 O)
が4乃至6重量%、酸化ナトリウム(Na2 O)が2乃
至4重量%から成る高温焼成用無機結合剤(以下、無機
ボンドという)と、二酸化珪素(SiO2 )が35重
量%、アルミナ(Al2 O3 )が30重量%、酸化カル
シウム(CaO)が2重量%、酸化カルシウム(Ca
O)が2重量%、酸化カリウム(K2 O)が2乃至4重
量%、酸化ナトリウム(Na2 O)が5乃至10重量
%、二酸化リチウム(LiO2 )が2重量%、酸化ホウ
素(B2 O3 )が15乃至20重量%から成る低温焼成
用無機結合剤(以下、無機ボンドという)とに対し
て、70重量%の二酸化珪素(SiO2 )と15重量%
のアルミナ(Al2 O3 )と15重量%の一酸化銀(A
g2 O)とを含む耐熱性抗菌剤を表1に示す割合で添加
し、ポットミルにて混合することにより抗菌性無機結合
剤とし、その抗菌性無機結合剤を20重量%と120番
のアランダム砥粒80重量%と、数重量%のデキストリ
ン及び水とを加えて混合攪拌して成形原料とした。この
成形原料を所定の密度が得られるようにプレス成形し
た。無機ボンドを用いた成形体は1100乃至130
0℃にて焼成し、無機ボンドを用いた成形体は900
乃至1100℃にて焼成し、各砥石から5cm×5cm角の
板状に切り出した検体を、試料1乃至4、および比較例
1乃至3とした。表1は、抗菌性試験結果を示してい
る。
製)で35℃、16乃至20時間培養した試験菌株の菌
体を1/500濃度0.2%肉エキス添加普通ブイヨン
(栄研化学株式会社製)に浮遊させ、1mlあたりの菌
数が約1×106 となるように調整した。 検体の前処理 :砥石から5cm×5cm角に切り出された
検体を純度99.5%のエタノールをしみ込ませた綿で
清掃後風乾し、試験に供した。 試験操作 :検体に菌液0.5mlを滴下し、その
上にポリエチレンフィルムを被せ、菌液と検体を密着さ
せた。これらを35℃で保存し、24時間後にSCDL
P培地(日本製薬株式会社製)で生残菌を洗い出した。
この洗出液の生菌数を菌数測定用培地を用いた寒天平板
培養法(35℃2日間)により測定し、検体一個当たり
の生菌数に換算した。また、対照として、検体に接種し
たものと同量の菌液をプラスチックシャーレに滴下して
同様に試験し、保存開始時の測定は対照で行った。
間後の大腸菌数が1×103 以下となると抗菌効果が存
在すると判定する基準を用いると、表1に示す試験結果
から明らかなように、試料1乃至4は抗菌効果を示すも
のであり、比較例1乃至2は抗菌効果を示していない。
また、比較例3は抗菌効果を示すものの、無機結合剤に
発泡が発生して砥石としては不合格となるものであっ
た。したがって、無機結合剤に対する抗菌剤の添加量が
1乃至30重量%の範囲内において、好適な抗菌力を備
えた抗菌性ビトリファイド砥石が得られる。ここで、上
記銀化合物の無機結合剤に対する混入割合が1重量%を
下まわると十分な抗菌力が得られなくなり、30重量%
を越えると無機結合剤に発泡が生じて砥石としては不合
格となる。
10および固定側摩砕砥石12は、耐熱性抗菌剤を含む
無機結合剤によって砥粒が結合されたビトリファイド砥
石から成る抗菌性砥石である。上記耐熱性抗菌剤は、た
とえば900乃至1300℃程度のビトリファイド砥石
の焼成工程においてもその抗菌性が失われないので、た
とえ樹脂を含浸させないでも好適な抗菌力が得られる。
び固定側摩砕砥石12では、ビトリファイド砥石組織内
の連続気孔内が樹脂によって充填されていないので、摩
砕された被加工物にその樹脂が混入するおそれがない。
なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分
には同一の符号を付して説明を省略する。
側摩砕砥石12は、図3に示す製造工程に従って製造さ
れたものである。すなわち、図2の製造工程に加えて、
樹脂含浸工程78および樹脂硬化工程80が加えられて
いる。樹脂含浸工程78では、焼成後の回転側摩砕砥石
10および固定側摩砕砥石12が真空室内において酸化
亜鉛(ZnO)および酸化マグネシウム(MgO)のよ
うな非金属系の無機抗菌剤を含む熱硬化性樹脂又は熱可
塑性樹脂に浸漬され且つ真空脱泡されることにより、そ
の無機抗菌剤を含む熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が回
転側摩砕砥石10および固定側摩砕砥石12のビトリフ
ァイド砥石組織の空孔に含浸される。次いで、常温の2
4時間放置、或いはたとえば90℃の乾燥後の110℃
の数時間熟成によって、含浸された上記熱硬化性樹脂又
は熱可塑性樹脂が硬化される。
る。先ず、液状のエポキシ樹脂に、酸化亜鉛(ZnO)
が13乃至15重量%、酸化マグネシウム(MgO)が
82乃至86重量%の非金属系の無機抗菌剤を表2に示
す割合で混合し、前記試料1および比較例1で得られた
試料片に上記エポキシ樹脂を真空脱泡により含浸率(気
孔に対する割合)90%程度まで含浸させ、常温24時
間放置によりそれを硬化させた。これらを試料5、試料
6、試料7、比較例4、比較例5とした。ただし、比較
例5においては、抗菌剤が過多であったためにそれを含
有し液性エポキシ樹脂の含浸が不十分となっていた。ま
た、液状のフェノール樹脂に、酸化亜鉛(ZnO)が1
3乃至15重量%、酸化マグネシウム(MgO)が82
乃至86重量%の非金属系の無機抗菌剤を表2に示す割
合で混合し、前記比較例1で得られた試料に上記フェノ
ール樹脂を真空脱泡により含浸率45%程度まで含浸さ
せ、90℃の乾燥および110℃の熟成によって硬化さ
せた。これらを試料8とした。また、液状のウレタン樹
脂に、酸化亜鉛(ZnO)が13乃至15重量%、酸化
マグネシウム(MgO)が82乃至86重量%の非金属
系の無機抗菌剤を表2に示す割合で混合し、前記比較例
1で得られた試料片に上記ウレタン樹脂を真空脱泡によ
り含浸率60%程度まで含浸させ、常温24時間放置に
よって硬化させた。これらを試料9とした。
示す試験結果から明らかなように、試料5乃至9は抗菌
効果を示すものであり、比較例4乃至5は抗菌効果を示
していない。また、比較例5は抗菌剤が過多であったた
めにそれを含有した液状エポキシ樹脂の含浸が不十分と
なって抗菌効果はみられるが、含浸不良で商品にならな
かった。したがって、含浸させる液状熱硬化性樹脂又は
熱可塑性樹脂に対して無機抗菌剤の添加量が1乃至10
重量%の範囲内において、好適な抗菌力を備えた抗菌性
ビトリファイド砥石が得られる。また、このような抗菌
性は、砥粒を結合させる無機結合剤に耐熱性抗菌剤が含
まれない場合(試料7、8、9)でも認められる。ここ
で、上記無機抗菌剤の含浸樹脂に対する混入割合が1重
量%を下まわると十分な抗菌力が得られなくなり、10
重量%を越えると抗菌剤が過多となって樹脂含浸が不良
となり、商品性がそこなわれる。
10および固定側摩砕砥石12は、たとえば酸化亜鉛
(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)のような非金
属系の無機抗菌剤を含む液状の熱硬化性樹脂又は熱可塑
性樹脂がビトリファイド砥石組織の空孔に含浸或いは充
填されていることから、好適な抗菌力を備えた摩砕用ビ
トリファイド砥石が得られる。このような効果は、砥粒
を結合させる無機結合剤に耐熱性抗菌剤が含まれない場
合でも認められる。
明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
12については、たとえばスープ、ジュース、ココア、
コーヒー、ペーストなどを得るための摩砕加工や他の目
的のために用いられる異なる形状の砥石であってもよ
い。要するに、食品、飼料のような被加工物を微粒子化
或いは流動体とするために加工する砥石であって、その
砥石に付着した上記被加工物の存在によるバクテリヤの
繁殖や腐敗を抑制することができる抗菌性砥石であれば
よい。
トリファイド砥石に対して含浸率が少なくとも45%程
度以上含浸させられていたが、使用される表層だけに含
浸させられていてもよい。
菌剤として、70重量%の二酸化珪素(SiO2 )と1
5重量%のアルミナ(Al2 O3 )と15重量%の一酸
化銀(Ag2 O)とを含むものが用いられていたが、ハ
ロゲン化銀、無機酸の銀塩、有機酸の銀塩、酸化銀、お
よび水酸化銀の群から選択された少なくとも1つの銀含
有物質と、焼成時においてガラス質状に溶融する無機物
とを含むものであればよい。このガラス質状に溶融する
無機物は、非晶質であってもよいが、結晶相を有するも
のであってもよい。
によって銀を担持しているイオン交換性化合物から選ば
れてもよい。
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
砕砥石および固定側摩砕砥石を示す図である。
製造工程を説明する工程図である。
定側摩砕砥石の製造工程を説明する工程図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 砥粒を無機結合剤により結合したビトリ
ファイド砥石組織からなる抗菌性砥石であって、 前記無機結合剤が、耐熱性抗菌剤を含むことを特徴とす
る抗菌性砥石。 - 【請求項2】 前記耐熱性抗菌剤は、銀含有物質と溶融
無機物とを含み、前記無機結合剤に対して1〜30重量
%の割合で混入させられたものである請求項1の抗菌性
砥石。 - 【請求項3】 非金属系の無機抗菌剤を含む樹脂が前記
ビトリファイド砥石組織の空孔に含浸されていることを
特徴とする抗菌性砥石。 - 【請求項4】 砥粒を無機結合剤により結合したビトリ
ファイド砥石組織からなる抗菌性砥石であって、 非金属系の無機抗菌剤を含む樹脂が前記ビトリファイド
砥石組織の空孔に含浸されていることを特徴とする抗菌
性砥石。 - 【請求項5】 前記樹脂は熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹
脂であり、前記非金属系の無機抗菌剤は該樹脂に対して
1〜10重量%の割合で混入させられたものである請求
項4の抗菌性砥石。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000267316A JP2002066929A (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 抗菌性砥石 |
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004112962A1 (en) * | 2003-06-17 | 2004-12-29 | Emerson Electric Co. | Food waste disposer having antimicrobial components |
-
2000
- 2000-09-04 JP JP2000267316A patent/JP2002066929A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004112962A1 (en) * | 2003-06-17 | 2004-12-29 | Emerson Electric Co. | Food waste disposer having antimicrobial components |
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