JP2002063943A - 密閉型鉛蓄電池 - Google Patents

密閉型鉛蓄電池

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JP2002063943A JP2000250527A JP2000250527A JP2002063943A JP 2002063943 A JP2002063943 A JP 2002063943A JP 2000250527 A JP2000250527 A JP 2000250527A JP 2000250527 A JP2000250527 A JP 2000250527A JP 2002063943 A JP2002063943 A JP 2002063943A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命特性に優れたモノブロック密閉型鉛蓄電
池を提供する。 【解決手段】 密閉型鉛蓄電池は20個のセル室に区切
られたモノブロック電槽を有している。セルフコントロ
ーラ1は、各セルC1〜C20のセル電圧を検出し、全
セルの平均電圧に近い順に18個のセルを選択して、ス
イッチSWに信号出力線SLを介してHレベル信号を出
力することにより、選択された18個のセルを直列接続
し、36Vの電源とする。選択されないセルは開放され
る(使用されない)ので劣化が進まない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は密閉型鉛蓄電池に係
り、特に、19以上のセル室に区切られたモノブロック
電槽の各セル室に正極、負極及びリテーナを有するセル
を収容した密閉型鉛蓄電池に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車には、起動時及びランプ類
等の電源として、12Vの液式鉛蓄電池が用いられてい
る。しかし、近年環境問題の観点から、この12V系鉛
蓄電池より高電圧の36V電源を自動車に搭載する新シ
ステムが考案され、欧州などでその開発が進められてい
る。この新システムは、炭酸ガスの排気量低減のため
に、36V系自動車用電源で、エンジン負荷の低下、ア
イドルストップ、始動、ブレーキ時の回生エネルギー充
電等を行うことにより、燃費を約25%低減しようとす
るものである。
【0003】この36V系自動車用電源に対し、ユーザ
側では優れたメンテナンスフリー性を要求している。従
って、新システムへの電源用途には、液式鉛蓄電池より
も、液漏れがなく補水不要の密閉型鉛蓄電池の方が適し
ていると考えられる。このような特徴を備えた密閉型鉛
蓄電池は、現在、各種ポータブル電子機器、電気自動
車、電話交換機、コンピュータのバックアップ用等の広
い用途の電源に用いられており、その優れたメンテナン
スフリー性から、今後とも用途、使用量が拡大する傾向
にある。
【0004】密閉型鉛蓄電池の電槽は、一般に、アクリ
ルブタジエンスチレン(ABS)等の高分子樹脂等を一
体成形することにより、電槽外壁の内部を仕切る内壁に
よって複数のセル室が画定されたモノブロック構造とさ
れている。各セル室内には正極板、負極板及びリテーナ
(セパレータ)で構成された極板群(セル)が収容され
ており、各極板群の化成(初充電)後の群電圧(セル電
圧)は約2.0V程度とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、36V
系密閉型鉛蓄電池にモノブロック電槽を用いた場合に
は、モノブロック電槽が18のセル室に仕切られている
ので、従来の12V系モノブロック電池の6セル構造に
比較して、各セル室間の容量、温度、内部抵抗、電圧の
バラツキ等が大きくなる。特に、この各セル室内のセル
電圧のバラツキにより、18個のセルのうち特定セルの
集中劣化を招き易く、しかも、これら18個のセルは直
列に接続されて使用されることから、密閉型鉛蓄電池全
体としては短寿命となってしまう、という問題点があ
る。
【0006】本発明は上記問題点に鑑み、寿命特性に優
れたモノブロック密閉型鉛蓄電池を提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、19以上のセル室に区切られたモノブロ
ック電槽の各セル室に正極、負極及びリテーナを有する
セルを収容した密閉型鉛蓄電池において、前記各セルを
開放又は接続するために各セルに直列に挿入されたスイ
ッチと、前記各セルのセル電圧を検出し、該検出電圧に
基づいて前記スイッチを開放又は接続状態とするセルフ
コントローラと、を備えたことを特徴とする。本発明で
は、各セルを開放又は接続するために各セルに直列に挿
入されたスイッチを有している。セルフコントローラに
より、各セルのセル電圧が検出され、該検出電圧に基づ
いて、スイッチが開放又は接続状態とされる。本発明に
よれば、各セルはスイッチにより個別に開放又は接続状
態とされるので、例えば、他のセルと比較して電圧が低
下したセルや、他のセルの電圧値からかけ離れた電圧値
を有するセルを、開放状態、すなわち、不使用の状態と
して使用を一時中断することができる。従って、特定の
セルに劣化が集中することを防止できるので、寿命特性
に優れた密閉型鉛蓄電池を得ることができる。
【0008】この場合において、セルフコントローラ
が、検出電圧に基づいて、全セルの中から18セルの組
み合わせを選択し、該選択されたセル間を直列につなぐ
ようにスイッチを接続状態とすれば、全セルの中から適
正なセルを選択することができるので、特定セルの集中
劣化を避けることができると共に、選択された18セル
により密閉型鉛蓄電池の定格電圧を確保することができ
る。このような選択態様には、例えば、全セルの中から
検出電圧の平均値に近い順に18セルを選択したり、又
は、全セルの中から検出電圧の大きい順に18セルを選
択するようにしてもよい。特に、全セルの中から検出電
圧の平均値に近い順に18セルを選択する場合には、選
択されたセル間の電圧差が小さく、選択されたセルのう
ち特定のセルが他のセルの負荷となる可能性が小さいの
で、選択されたセルの劣化を防止することができる。
【0009】このとき、セルフコントローラが、電池の
充放電を禁止する充放電禁止手段を更に備え、検出電圧
に基づいて、最大の検出電圧値と最小の検出電圧値との
差が予め設定された第1の設定値を超えるときに、充放
電禁止手段に電池の充放電を禁止させるようにすれば、
各セル間の検出電圧値のバラツキが大きくなると充放電
が禁止されるので、特定のセル(例えば、最小電圧値の
セル)が他のセル(例えば、最大電圧値のセル)の負荷
となり更に劣化することを防止することができる。ま
た、セルフコントローラが、セルを回復充電する回復充
電手段を更に備え、検出電圧に基づいて、最大の検出電
圧値と最小の検出電圧値との差が予め設定された第2の
設定値を超えるときに、回復充電手段に最小の電圧値が
検出されたセルを回復充電させるようにすれば、最小の
電圧値が検出されたセルは回復充電されるので、各セル
間のバラツキが小さくなると共に、最小の電圧値が検出
されたセルを継続使用することにより生ずる劣化を防止
することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面を参
照して本発明を車載用密閉型鉛蓄電池に適用した第1の
実施の形態について説明する。
【0011】<構成>図1に示すように、本実施形態の
密閉型鉛蓄電池10は密閉型鉛蓄電池10の容器となる
角形の電槽3を備えている。電槽3は成形性、電気的絶
縁性、耐腐食性及び耐久性等の点で優れる、例えば、ア
クリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリプロピレン
(PP)、ポリエチレン(PE)等の高分子樹脂が材質
とされている。
【0012】図2に示すように、電槽3は一体成形によ
り形成されており、外周壁(図2の符号3の箇所)の内
部を縦横に仕切る隔壁3Aによって2行10列の合計2
0個のセル室が画定されたモノブロック電槽である。電
槽3内に画定された各セル室には図示しない極板群(セ
ル)がそれぞれ1組ずつ収納されており、電槽3には合
計20組の極板群が収納されている。各極板群は、未化
成負極板6枚及び未化成正極板5枚がガラス繊維からな
るリテーナ(セパレータ)を介して積層されており、化
成(初充電)後の群電圧(セル電圧)は2.0Vとされ
ている。
【0013】この未化成負極板には、例えば、鉛粉と、
鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比重1.26:20
°C)と、鉛粉に対して12重量%の水と、を混練して
負極活物質ペーストを作り、ペースト40.0gを格子
体からなる集電体に充填してから、温度50°C、湿度
95%の雰囲気中に18時間放置して熟成させた後に、
温度25°C、湿度40%の雰囲気中に2時間放置し、
乾燥させて作製したものを用いることができる。一方、
未化成正極板には、例えば、鉛粉に対して0.01重量
%の硫酸ナトリウム(NaSO)及びカットファイ
バーを添加し、鉛粉に対して13重量%の希硫酸(比
重:1.26:20°C)と、鉛粉に対して12重量%
の水と、を混練して正極活物質ペーストを作り、正極活
物質ペースト40.0gを格子体からなる集電体に充填
してから、温度50°C、湿度95%の雰囲気中に18
時間放置して熟成させた後に、温度25°C、湿度40
%の雰囲気中に2時間放置し、乾燥させて作製したもの
を用いることができる。
【0014】図1に示すように、電槽3の上部は、電槽
3の上部開口部を密閉する上蓋4に接着(又は溶着)さ
れている。上蓋4の材質も電槽3と同様に、ABS、P
P、PE等の高分子樹脂とされている。上蓋4には、密
閉型鉛蓄電池10を電源として外部へ供給するためのロ
ッド状の正極外部出力端子5及び負極外部出力端子6が
対角隅部に立設固定されている。
【0015】上蓋4の上部には、それぞれ正極外部出力
端子5、負極外部出力端子6の立設位置を避けて上蓋4
長手両側面に沿うにように細長矩形状のスイッチアレイ
2a、2bが上蓋4に接着固定されている。スイッチア
レイ2a、2b内には、後述するスイッチがそれぞれ1
0個ずつ収容されている。また、上蓋4の上部中央に
は、後述するように、各セルのセル電圧を検出して、2
0個のセルの中から18個のセルを選択し、スイッチア
レイ2a、2b内のスイッチをオン/オフして、選択し
た18個のセルを直列に接続するためのセルフコントロ
ーラ1が、スイッチアレイ2a、2bに挟まれて上蓋4
に接着固定されている。このセルフコントローラ1は、
CPU、ROM、RAM、インターフェイス等からなる
マイコン7(図3参照)を含んで構成されている。
【0016】なお、図示しない各極板群(各セル)の正
極板及び負極板の耳部はそれぞれ群溶接されており、そ
こから立設された正極ポール及び負極ポールが電槽3内
の密封状態を維持したまま上蓋4を貫通し、後述するよ
うに、スイッチアレイ2a、2bの各スイッチ及びセル
フコントローラ1の信号線等に接続されている。
【0017】図3に示すように、各セルC1〜C20に
は直列に、セルに電流を流す状態(接続状態、SW1参
照)と、セルに電流を流さない開放状態(SW2参照)
と、の2つの状態を採るSW1〜SW20が挿入されて
いる。このようなスイッチは、例えば、図4に示すよう
に、2つのパワーFETQ1、Q3、これらのパワーF
ETQ1、Q3のゲートに電流を供給するトランジスタ
Q2、Q4、トランジスタQ4のベースにトランジスタ
Q2のベースと相反する信号を入力させるためのNOT
素子(インバータ)IC1、及びこれらの素子を安定状
態で作動させるための抵抗R1〜R8で構成することが
できる。
【0018】図3に示すように、スイッチSW1の端子
BはセルC1の正極に接続されており、端子CはセルC
1をバイパスする(開放する)バイパス回路に接続され
ている。このような接続態様は他のスイッチSW2〜S
W20についても同じである。なお、バイパス回路は、
各スイッチの端子Cと、当該スイッチより下位のスイッ
チ、すなわち、参照番号が1つ大きいスイッチの端子A
(換言すれば、同じ参照番号を有するセルの負極)と、
を接続する導体により構成されている。正極外部出力端
子5に接続されたスイッチSW1の端子Aを除き、他の
スイッチSW2〜SW20の端子Aは上位のセル、すな
わち、参照番号数が1つ小さいセルの負極に接続されて
いる。
【0019】スイッチSW1〜SW20は、セルフコン
トローラ1内のマイコン7に信号出力線SL1〜SL2
0でそれぞれ接続されている。また、各セルC1〜C2
0の正極は、各セルのセル電圧を検出するために、電圧
検出線CV1〜CV20でマイコン7に接続されてい
る。なお、セルC20の負極は負極外部出力端子6に接
続されている。
【0020】<動作>次に、図5に示すフローチャート
を参照して、本実施形態の密閉型鉛蓄電池10の動作に
ついて説明する。なお、このフローチャートでは、既に
マイコン1に電源が投入されROMに格納された初期設
定値等がRAM上に展開されているものとして説明す
る。
【0021】図5に示すように、まず、ステップ100
において所定時刻となるまで待機する。この所定時刻
は、マイコン1内の内部時計により、例えば、30秒等
に設定することができる。次に、ステップ102では、
電圧検出線CV1〜CV20の電圧を取り込んで所定の
演算をすることにより、各セルの電圧を測定する。
【0022】次のステップ104では、全セルの中から
電圧の高い順に上位18セルを選択し、ステップ106
において、選択した18セルを直列に接続するために、
当該選択した18セルに対応する信号出力線SLにH
(ハイ)レベル信号を出力して、ステップ100へ戻
る。
【0023】これにより、例えば、スイッチSW1の信
号出力線SL1にHレベル信号が出力された場合を例に
とれば、図4に示すトランジスタQ2のベースには微弱
電流が流れるので、トランジスタQ2のコレクタ側から
エミッタ側に電流が流れる。この結果、パワーFETQ
1のゲートに電流が流れるので、パワーFETQ1のソ
ース、ドレイン間が通電することとなる。従って、スイ
ッチSW1は端子Aと端子Bとが接続され、図3に示し
た状態となる。一方、マイコン7が信号出力線SLにL
(ロー)レベル信号を出力する場合を、図4に即して説
明すれば、NOT素子IC1の入力はLレベルのため出
力はHレベルとなるので、上記と同様の動作で今度は端
子Aと端子Cとが接続される(図3のスイッチSW2参
照)。従って、選択されないセルはそのまま開放状態と
され、バイパス回路により選択された18個のセルは直
列に接続される。
【0024】本実施形態では、開放状態とされたセルは
一時的に使用されないので、セル電圧が最小となる(選
択されなかった)2つのセルが負荷となり劣化を起こす
ことを防止することができる。
【0025】また、本実施形態では、全セルの中から電
圧の高い順に上位18セルを選択して使用するので、3
6V系自動車用電源として燃費を効率的に節約すること
が可能となる。
【0026】更に、本実施形態では、セルフコントロー
ラ1とスイッチアレイ2a、2bを上蓋4の上に配置し
信号線等の長さを最短としたので、セルフコントローラ
1がノイズを拾うことにより発生する誤作動を防止する
ことができる。
【0027】なお、本実施形態では、上蓋4、セルフコ
ントローラ1及びスイッチアレイ2a、2bをそれぞれ
別体としたが、これらを一体とするようにしてもよい。
この場合には、電槽3内のリテーナに含浸保持された希
硫酸の影響を電子素子が受けない構造を採用すればよ
い。また、本実施形態では、車載用密閉型鉛蓄電池につ
いて説明したが、本発明がこれに限定されることはない
ことは論を待たない。
【0028】(第2実施形態)次に、本発明を車載用密
閉型鉛蓄電池に適用した第2の実施の形態について説明
する。本実施形態において、上述した第1実施形態と同
一構成部材には同一の符号を付してその説明を省略し、
異なる箇所のみ説明する。
【0029】図3に示すように、本実施形態では、セル
フコントローラ1が、密閉型鉛蓄電池10の充放電を許
容又は禁止するための充放電禁止手段としての充放電禁
止部8、及び、最小のセル電圧(Vmin)のセルを回
復充電するための回復充電手段としての回復充電部9を
備えている。ここに、回復充電とは、放電したセルを、
次回の放電に備えて、電圧(容量)が他のセルとほぼ同
じに回復するまで充電することをいう。また、マイコン
7と充放電禁止部8とは信号線SPにより、マイコン7
と回復充電部9とは通信線SRにより接続されている。
【0030】充放電禁止部8は、スイッチ回路で構成さ
れている。このスイッチ回路は信号線SPにマイコン7
からLレベル信号が出力されている状態(信号が出力さ
れていない状態)ではオンとなり、信号線SPにマイコ
ン7からHレベル信号が出力されるとオフとなるロジッ
クを有する回路である。充放電禁止部8は、その一端に
スイッチSW1の端子Aが接続されており、他端に正極
外部出力端子5が接続されている。
【0031】回復充電部9は、全セルの中で最小電圧値
を有するセルを0.2Cで3時間回復充電をするもので
ある。このような回復充電には種々の態様を採ることが
できるが、本実施形態の回復充電部9は、車載用の密閉
型鉛蓄電池を考慮して、全セルの中で最大電圧値を有す
るセルで最小電圧値を有するセルを回復充電することが
できると共に、外部電源が外部供給電源端子に供給され
たときは最大電圧値を有するセルからの回復充電を中止
し、外部電源により継続して(合計3時間)当該最小電
圧値を有するセルを回復充電するロジックを有する回路
である。この回復充電部9は、このようなロジックを有
するので、各セルC1〜C20の正極及びセルC20の
負極にそれぞれ接続されていると共に、外部供給電源端
子を有している。
【0032】次に、フローチャートを参照して本実施形
態の密閉型鉛蓄電池10の動作について説明する。
【0033】図6に示すように、まずステップ120で
所定時刻となるまで待機し、次のステップ122におい
て、各セルのセル電圧を測定する。ステップ124で
は、各セル間の電圧のバラツキ状態を把握するために、
全セルのセル電圧のうち最大セル電圧(Vmax)と最
小セル電圧(Vmin)との電圧差Dvを演算し、次の
ステップ126において、電圧差Dvが設定電圧値であ
る0.1Vより大きいか否かを判断する。
【0034】ステップ126での判断が肯定されたとき
には、すなわち、各セル間のセル電圧のバラツキが大き
いと判定されたときには、次のステップ127におい
て、信号線SPにHレベル信号を出力する。これによ
り、充放電禁止部8はスイッチ回路をオフとするので、
密閉型鉛蓄電池10の充放電は禁止される。次にステッ
プ128で最小電圧値及び最大電圧値を有するセルを特
定し、次のステップ130において、通信線SRで回復
充電部9に最大電圧値のセルから最小電圧値のセルへ回
復充電を行わせるための信号を出力してステップ120
へ戻る。これにより、最小電圧値のセルは最大電圧値の
セルから0.2Cで3時間の回復充電がなされる。
【0035】一方、ステップ126での判断が否定され
たときには、次のステップ132において、最大電圧値
及び最小電圧値を有するセル以外の18個のセルを選択
し、次にステップ134において、第1実施形態のステ
ップ106と同様に、信号出力線SLにHレベル信号を
出力してステップ120へ戻る。
【0036】本実施形態では、ステップ127におい
て、各セル間のセル電圧のバラツキが設定電圧値0.1
Vを超えて大きくなると充放電禁止部8により充放電が
禁止されるので、換言すれば、各セルはほぼ同電圧を維
持し特定のセルに劣化が集中することがないので、密閉
型鉛蓄電池10全体の寿命を設計寿命にほぼ同じとする
ことができる。
【0037】また、本実施形態では、ステップ130に
おいて、最小電圧値のセルのみに対して回復充電を行う
ようにしたので、換言すれば、最も劣化しやすいセルが
この回復充電により効率的に劣化が防止され他のセルと
ほぼ同じ電圧となるので、密閉型鉛蓄電池10の寿命特
性を向上させることができる。
【0038】更に、本実施形態では、ステップ132に
おいて最大電圧値及び最小電圧値を有するセル以外の1
8個のセルを選択し使用するようにしたので、換言すれ
ば、バラツキの最も少ないセルを選択し使用するように
したので、使用中のセルの劣化を最小に抑えることがで
きる。
【0039】なお、本実施形態では、セル電圧のバラツ
キが少ないセルを選択するために、20個のセルのうち
最大電圧値及び最小電圧値を有するセル以外の18個の
セルを選択したが、セル数が20個を超える場合には、
全セルの平均電圧に近い順に18セルを選択して直列接
続するようにすればよい。
【0040】また、本実施形態では、上述したステップ
130において、回復充電時間(3時間)はマイコン7
のCPUが計測しても回復充電部9が計測してもよい
が、外部供給電源端子からの電源供給がなされた場合を
考慮すると、回復充電部9側で計測すれば処理ステップ
数が少なくなる。
【0041】(第3実施形態)次に、本発明を車載用密
閉型鉛蓄電池に適用した第3の実施の形態について説明
する。
【0042】第3実施形態の密閉型鉛蓄電池10では、
図6に示したステップ126の設定電圧値を0.05V
とした以外は第2実施形態と同じとした。
【0043】本実施形態では、各セルの電圧のバラツキ
を第2実施形態より小さくなるようにしたので、各セル
の劣化はより小さくなるものと考えられる。一方、本実
施形態では、経時により各セルが徐々に劣化すると、第
2実施形態に比べ、充放電禁止部8による密閉型鉛蓄電
池10の充放電禁止頻度が多くなるものと思われる。従
って、ステップ126の電圧設定値は、使用サイクル数
をカウントすることにより、例えば、1000サイクル
毎に電圧設定値を変更するようにしてもよい。
【0044】(試験)上述した第1実施形態〜第3実施
形態に従って、それぞれ実施例1〜実施例3の密閉型鉛
蓄電池を実際に作製して、サイクル試験を行ってみた。
このサイクル試験では、比較のために、セルフコントロ
ーラ1やスイッチアレイ2a、2bを有さず、単に18
個のセルを直列に接続した比較例の密閉型鉛蓄電池も作
製して、併せて試験を行った。
【0045】サイクル試験では、これらの電池を軽負荷
に接続し、エージング促進のために60°Cの温度雰囲
気下で、充電:44.4V、25Aカット、10分、放
電:25A、4分のサイクルを繰り返した。
【0046】図7にサイクル試験の試験結果を示す。図
7から明らかなように、実施例1〜実施例3の電池は、
比較例の電池に比べ、良好なサイクル(寿命)特性を示
している。特に、セルフコントローラ1でバラツキが小
さいセルを選択使用するように制御した実施例2及び実
施例3の電池は比較例の電池のほぼ2倍の寿命があるこ
とが判明した。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セルフコントローラにより各セルはスイッチで個別に開
放又は接続状態され、特定のセルに劣化が集中すること
を防止できるので、寿命特性に優れた密閉型鉛蓄電池を
得ることができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される第1乃至第3実施形態の密
閉型鉛蓄電池の外観斜視図である。
【図2】第1乃至第3実施形態の密閉型鉛蓄電池の電槽
の平面図である。
【図3】第1乃至第3実施形態の密閉型鉛蓄電池のブロ
ック回路図である。
【図4】スイッチSW1の回路図である。
【図5】第1実施形態の密閉型鉛蓄電池のセルフコント
ローラのマイコンが実行するフローチャートである。
【図6】第2及び第3実施形態の密閉型鉛蓄電池のセル
フコントローラのマイコンが実行するフローチャートで
ある。
【図7】実施例及び比較例の密閉型鉛蓄電池のサイクル
試験の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 セルフコントローラ 2a、2b スイッチアレイ 3 電槽 7 マイコン 8 充放電禁止部(充放電禁止手段) 9 回復充電部(回復充電手段) SW1、SW2、・・・、SW20 スイッチ C1、C2、・・・、C20 セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02J 7/02 H02J 7/02 G 7/04 7/04 G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 19以上のセル室に区切られたモノブロ
    ック電槽の各セル室に正極、負極及びリテーナを有する
    セルを収容した密閉型鉛蓄電池において、 前記各セルを開放又は接続するために各セルに直列に挿
    入されたスイッチと、 前記各セルのセル電圧を検出し、該検出電圧に基づいて
    前記スイッチを開放又は接続状態とするセルフコントロ
    ーラと、を備えたことを特徴とする密閉型鉛蓄電池。
  2. 【請求項2】 前記セルフコントローラは、前記検出電
    圧に基づいて、全セルの中から18セルの組み合わせを
    選択し、該選択されたセル間を直列につなぐように前記
    スイッチを接続状態とすることを特徴とする請求項1に
    記載の密閉型鉛蓄電池。
  3. 【請求項3】 前記セルフコントローラは、全セルの中
    から前記検出電圧の平均値に近い順に18セルを選択す
    ることを特徴とする請求項2に記載の密閉型鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】 前記セルフコントローラは、電池の充放
    電を禁止する充放電禁止手段を更に備え、前記検出電圧
    に基づいて、最大の検出電圧値と最小の検出電圧値との
    差が予め設定された第1の設定値を超えるときに、前記
    充放電禁止手段に電池の充放電を禁止させることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の密
    閉型鉛蓄電池。
  5. 【請求項5】 前記セルフコントローラは、前記セルを
    回復充電する回復充電手段を更に備え、前記検出電圧に
    基づいて、最大の検出電圧値と最小の検出電圧値との差
    が予め設定された第2の設定値を超えるときに、前記回
    復充電手段に前記最小の電圧値が検出されたセルを回復
    充電させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
    ずれか1項に記載の密閉型鉛蓄電池。
  6. 【請求項6】 前記セルフコントローラは、全セルの中
    から前記検出電圧の大きい順に18セルを選択すること
    を特徴とする請求項2に記載の密閉型鉛蓄電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012105448A1 (ja) * 2011-01-31 2012-08-09 三洋電機株式会社 バッテリモジュール、バッテリシステム、電源装置、及び移動体
JP2013045507A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Hitachi Ltd 二次電池制御システム
CN110797939A (zh) * 2019-10-18 2020-02-14 惠州志顺电子实业有限公司 电池供电控制电路及装置

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