JP2002062242A - 接触角測定方法 - Google Patents
接触角測定方法Info
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Abstract
を降下させることにより、又は雰囲気を過飽和蒸気圧状
態に変化させることにより試料上に液滴を結露させ、こ
の液滴の高さもしくは径の少なくとも一方を任意の手段
により上方から測定し、この測定した液滴の高さもしく
は径の値の少なくとも一方を含む複数のパラメーターに
より液滴の接触角を算出する。
Description
ぬれを評価する尺度として用いられる接触角の測定方法
に関する。
面上の液滴の接触角により評価される。この接触角と
は、固体、液体及び気体の3相の接触点において液体に
引いた接線と固体面のなす角度のうち、液体を含む側の
角度をいう。このような接触角の測定は、従来、ゴニオ
メータ付きの光学顕微鏡を用い液滴を側面から観察する
ことにより行っていた。
滴のみしか測定することができず、かつ液体、空気及び
固体の3相の接触点を判別することが困難であり、また
測定する試料の大きさにも限度があった。そこで液滴を
上部から観察する方法が提案された(特開平1−126523
号及び特開平5−232009号)。これらの方法は、既知の
体積もしくは質量の液滴を試料に付着させ、この液滴の
径を上部から測定し、この体積もしくは質量と測定した
径の2つのパラメーターを用いて接触角を算出するもの
である。
液滴はシリンジもしくは霧吹きによって試料上に定量吐
出されるため、均一な体積もしくは質量の液滴を試料上
に一様に付着させることが困難であり、個々の液滴にば
らつきが生ずる。さらに、液滴の径を測定する間に蒸発
等によって液滴の物理量が既知の値から変化してしま
う。これらの結果、接触角の測定において誤差が大きく
なり、精度の点で問題があった。
囲気中において試料の温度を降下させることにより、又
は雰囲気を過飽和蒸気圧状態に変化させることにより試
料上に液滴を結露させ、この液滴の高さもしくは径の少
なくとも一方を任意の手段により上方から測定し、この
測定した液滴の高さもしくは径の値の少なくとも一方を
含む複数のパラメーターにより液滴の接触角を算出する
ことを特徴とする接触角測定方法である。
て、試料表面にあらかじめ結露形成用の核を付与した後
に液滴を結露させることを特徴とする接触角測定方法で
ある。
形成することにより、均一な分布の液滴を形成すること
ができ、測定値のばらつきを低減することができる。さ
らに、結露の核を試料上に前もって形成しておいて結露
させることにより、さらに均一な分布の液滴が得られ、
あるいは意図した部位のみに液滴を形成することもでき
る。
気圧雰囲気中において試料の温度を降下させることによ
り、又は雰囲気を過飽和蒸気圧状態に変化させることに
より試料上に液滴を結露させ、この液滴の高さもしくは
径の少なくとも一方を任意の手段により上方から測定
し、この測定した液滴の高さもしくは径の値の少なくと
も一方を含む複数のパラメーターにより液滴の接触角を
算出することを特徴とする接触角測定方法である。
くは径を測定する手段としては、各種の方法を用いるこ
とができる。例えば、光学顕微鏡を用いて上方から液滴
を観察し、得られたデータを画像解析装置を用いること
により個々の液滴の半径を算出することができる。
を用い、試料上の液滴の高さを上方から測定し、個々の
液滴の高さを算出することができる。このようにレーザ
ー顕微鏡を用いることにより、試料上の液滴の高さを直
接測定することができるため、この高さの値と任意の手
段によって測定した径の値より、個々の液滴の体積もし
くは質量のばらつきにより影響を受けることなく、接触
角を正確に算出することができる。
料上の液滴の頂部までの距離を上方から測定し、測定さ
れた距離からこの液滴の高さを算出することができる。
非接触式距離測定手段としては、レーダ方式、赤外線方
式、超音波方式等を用いることができる。このような非
接触式距離測定手段を用いることにより、レーザー顕微
鏡を用いた場合と同様に、試料上の液滴の高さを直接測
定することができるため、接触角を正確に算出すること
ができる。
る際に、液滴の質量を測定し、測定された液滴の高さも
しくは径の値と液滴の質量の値から液滴の接触角を算出
することが好ましい。液滴の径もしくは高さを測定する
際に、液滴の質量を測定することによって、液滴の蒸発
があっても正確に接触角を求めることができる。
る本発明の方法を説明する。試料20を雰囲気槽40内
において温度調節機能付きの試料台30上に乗せる。そ
して試験液気50より雰囲気槽40内を飽和試験液蒸気
圧に設定する。次いで試料台30を冷却することによ
り、又はさらに試験液気を加えることにより、試料20
付近を過飽和蒸気雰囲気とし、その結果、試料20の表
面に試験液が結露する。このようにして試料上に付着し
た液滴10をレーザ顕微鏡60により観察し、得られた
データを画像解析装置70により解析し、個々の液滴の
半径rと高さhを求める。
光源を走査する方式の共焦点型顕微鏡である。このレー
ザ顕微鏡は被写界深度が浅く、すなわち焦点の合う位置
が限られており、試料上の液滴の焦点の合う位置を高さ
方向にずらしながら観測し、ある焦点距離(液滴の高さ
に相当する)のみの画像データをフレームメモリーに加
算しコンピュータによって画像解析することにより、液
滴の立体的な像が得られ、その高さを直接求めることが
できる。このレーザ顕微鏡による観察によって液滴の径
も求めることができるが、この径は従来の方法、例えば
光学顕微鏡による観察によって求めてもよい。
体の一部と見なすことができる。液滴を球体の一部と仮
定すると、図2に示すように、幾何学に基づいて上記の
ようにして測定した液滴の半径rと高さhより試料表面
と液滴の接触角2θを算出することができる。すなわ
ち、r≧hである場合、h=rtan θより、r<hであ
る場合、h=2rsin2θより接触角が求められる。
を説明する。試料20を雰囲気槽40内において温度調
節機能付きの試料台30上に乗せる。試料台30の下部
には高精度の荷重測定器35(ロードセル)を挿入して
おく。上記と同様にして結露により試料20上に液滴1
0を付着させる。この液滴を光学顕微鏡80により観察
し、得られたデータを画像解析装置100で解析し、個
々の液滴の半径rとその個数nを求める。
に付着した液滴10の総質量mを測定する。液滴10の
大きさ、すなわち質量がすべて同じとみなし、液滴総質
量mを個数n及び密度αで除すことにより、平均の液滴
体積Vが得られる(V=m/nα)。以上のようにして
液滴の半径rと体積Vが得られる。
に示すように、幾何学に基づき半径rと体積Vから試料
表面と液滴の接触角2θを算出することができる。すな
わち、図4に示す2式を連立させることにより接触角を
算出することができる。
明する。レーザ顕微鏡の代わりに非接触式距離測定手段
90を用いることを除いて他は実施例1と同様である。
前記のように液滴10は結露によって付着させ、また、
液滴の体積は既知としてもよく、あるいは実施例2に示
すように荷重測定器35を試料台30の下部に挿入し、
求めた液滴の質量より体積を求めてもよい。この方法に
おいて、非接触式距離測定手段90により液滴10を観
察し、得られたデータを画像解析装置110で解析し、
個々の液滴の高さhとその個数を求める。
式、赤外線方式、超音波方式等を用いることができる
が、超音波距離測定手段が、プローブのエネルギー密度
が最も小さく、液滴の物理量に変化を与えることがない
ため好ましい。特に、走査型超音波距離測定手段は、図
5に示すようにスキャナー部92と超音波プローブ94
を有し、平面走査により液滴全面の凹凸を測定すること
ができ、その凹凸データを画像解析部で解析することに
より液滴の高さhと個数nを求めることができるため最
も好ましい。
何学に基づいて液滴10の高さhと体積Vから試料表面
と液滴の接触角2θを算出することができる。
に液滴を付着させているが、試料の目的の部位に迅速か
つ確実に結露させるため、試料表面に結露核を付与する
ことが好ましい。この核を付与する方法を以下に説明す
る。
30上に試料20を乗せ、試料の上方に電子線照射等に
より数μmオーダーの穴を開けた金属板アパーチャー1
20を設置し、この穴を通して蒸着により試料20上に
結露の核を付与させる。この場合、付与された核の大き
さがこの核に付着される液滴の径よりも十分小さい場
合、この核の影響を受けることなく接触角の測定が可能
になる。
にきずを付けることにより核を形成する。 (3) 核小片接着法 図9に示すように、円錐状の核小片150を試料20上
に接着することにより核を形成する。
料20表面をエッチングし、試料表面をけずり、凹部を
形成する。 (5) イオン打ち込み法 図11に示すように、イオン銃170を用い、試料20
表面にイオンを打ち込み、試料表面に凸部を形成する。
上記のエッチング及びイオン打ち込み法により、試料表
面に凹凸部が形成される。このような凹凸部は平滑な部
位よりも結露しやすくなる。
結露によって付着させることにより、大きさの分布が均
一な液滴を付着させることができ、接触角の測定精度を
高めることができる。また試料上に結露核を付与してお
いて結露させることにより、試料上の意図する部位にの
み液滴を付着させることができる。
角測定装置の構成を示す図である。
r、高さh及び接触角の関係を示す図である。
方法による接触角測定装置の構成を示す図である。
V、半径r、高さh及び接触角の関係を示す図である。
よる接触角測定装置の構成を示す図である。
V、半径r、高さh及び接触角の関係を示す図である。
する方法を示す図である。
付けることにより付与する方法を示す図である。
ることにより付与する方法を示す図である。
より付与する方法を示す図である。
みにより付与する方法を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 飽和蒸気圧雰囲気中において試料の温度
を降下させること、又は雰囲気を過飽和蒸気圧状態に変
化させることにより試料上に液滴を結露させ、この液滴
の高さもしくは径の少なくとも一方を任意の手段により
上方から測定し、この測定した液滴の高さもしくは径の
値の少なくとも一方を含む複数のパラメーターにより液
滴の接触角を算出することを特徴とする接触角測定方
法。 - 【請求項2】 試料表面にあらかじめ結露形成用の核を
付与した後に液滴を結露させることを特徴とする、請求
項1記載の方法。
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