JP2002062199A - 配管の優先検査箇所選定方法及びその選定システム - Google Patents

配管の優先検査箇所選定方法及びその選定システム

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JP2002062199A JP2000250543A JP2000250543A JP2002062199A JP 2002062199 A JP2002062199 A JP 2002062199A JP 2000250543 A JP2000250543 A JP 2000250543A JP 2000250543 A JP2000250543 A JP 2000250543A JP 2002062199 A JP2002062199 A JP 2002062199A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優先的に検査する箇所を高い信頼性で選定す
ることができる配管の優先検査箇所選定方法及びそのシ
ステムを提供する。 【解決手段】 高温配管1のすべてのハンガ点2aの変
位δの大きさをレーザ変位計などで測定し、高温配管1
の当該変位δ及び、温度、内部圧力、使用時間等を演算
処理装置などに入力し、高温配管1の経年変化によるク
リープ変形δc を考慮した高温配管1の材料特性を上記
温度、内部圧力、使用時間等に基づいてデータベースか
ら求め、当該材料特性に基づいて、上記変位δの大きさ
からハンガ点2aにかかる荷重Pを求め、有限要素法に
基づき、このハンガ点2aにかかる荷重Pから高温配管
1の溶接部1aに作用する応力解析を行い、当該応力解
析の結果に対して、高温配管1の溶接部1aの不純物量
と損傷速度との関係を考慮することにより、優先的に検
査する溶接部1aが選定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管で優先的に検
査する箇所を選定する方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電プラントや原子力発電プラント
などでボイラとタービンとの間を接続する高温配管(直
径:約1m、肉厚:約100mm)においては、その溶
接部が超音波探傷試験(Ultrasonic Test:UT)法やT
OFD(Time of Flight Diffraction)法などのような
非破壊検査法により定期的に検査され、亀裂の有無やそ
の長さ等から寿命を診断している。
【0003】このような高温配管の検査においては、当
該配管の全長が長く(約100m)、溶接部が多いため
(約50箇所)、設計図面の構造から求められる弾性応
力解析の結果に基づいて、特に大きな応力のかかる溶接
部を数箇所選定して優先的に検査し、当該溶接部の検査
結果から、他の溶接部(負荷の小さな溶接部)の検査の
有無やその検査内容等を決定することにより、検査作業
の効率化を図るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たようにして検査した溶接部の測定結果を検討してみる
と、前述したような弾性応力解析の結果に基づいて選定
された応力の大きな溶接部の損傷が大きくなっていると
は必ずしも限らないことがあった。
【0005】このようなことから、本発明は、優先的に
検査する箇所を高い信頼性で選定することができる配管
の優先検査箇所選定方法及びそのシステムを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による配管の優先検査箇所選定
方法は、複数箇所を拘束支持された配管の複数の検査箇
所から優先的に検査する箇所を選定する方法において、
前記配管の拘束支持箇所の当初の位置からの変位量をそ
れぞれ測定し、当該変位量に基づいて、当該配管の検査
箇所の応力解析を行って、当該配管の優先的に検査する
箇所を選定することを特徴とする。
【0007】第二番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第一番目の発明において、前記応力解析
が、前記配管の温度、内部圧力および使用時間に基づい
て求められる当該配管の材料特性を考慮して行われてい
ることを特徴とする。
【0008】第三番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第二番目の発明において、前記配管の材料
特性が、当該配管の温度および内部圧力から求められる
応力から当該配管の材料のクリープ速度を求めて、当該
クリープ速度と当該配管の使用時間とからクリープ歪み
を算出して、予め求められている上記材料の応力と歪み
との特性関係に当該クリープ歪みを考慮したものである
ことを特徴とする。
【0009】第四番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第二番目または第三番目の発明において、
前記配管の材料特性に基づいて、当該配管の前記拘束支
持箇所の前記変位量から当該拘束支持箇所にかかる荷重
を求め、当該荷重から当該配管の検査箇所に作用する応
力解析を行うことを特徴とする。
【0010】第五番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第一番目から第四番目の発明のいずれかに
おいて、前記応力解析の結果に対して、前記配管の検査
箇所の材料中の不純物量と当該検査箇所の損傷速度との
関係を考慮することを特徴とする。
【0011】第六番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第一番目から第五番目の発明のいずれかに
おいて、前記配管の前記変位量を室温と使用温度とでそ
れぞれ測定し、室温での当該変位量および使用温度での
当該変位量を各々用いて当該配管の検査箇所の応力解析
をそれぞれ行って、当該配管の優先的に検査する箇所を
選定することを特徴とする。
【0012】また、前述した課題を解決するための、第
七番目の発明による配管の優先検査箇所選定システム
は、複数箇所を拘束支持された配管の複数の検査箇所か
ら優先的に検査する箇所を選定するシステムであって、
前記配管の拘束支持箇所の当初の位置からの変位量をそ
れぞれ測定する変位量測定手段と、前記変位量測定手段
で求められた前記変位量に基づいて、当該配管の検査箇
所の応力解析を行って、当該配管の優先的に検査する箇
所を選定する優先検査箇所選定手段とを備えたことを特
徴とする。
【0013】第八番目の発明による配管の優先検査箇所
選定システムは、第七番目の発明において、前記優先検
査箇所選定手段が、前記配管の温度、内部圧力および使
用時間に基づいて求められる当該配管の材料特性を考慮
して行うことを特徴とする。
【0014】第九番目の発明による配管の優先検査箇所
選定システムは、第八番目の発明において、前記配管の
材料特性が、当該配管の温度および内部圧力から求めら
れる応力から当該配管の材料のクリープ速度を求めて、
当該クリープ速度と当該配管の使用時間とからクリープ
歪みを算出して、予め求められている上記材料の応力と
歪みとの特性関係に当該クリープ歪みを考慮したもので
あることを特徴とする。
【0015】第十番目の発明による配管の優先検査箇所
選定システムは、第八番目または第九番目の発明におい
て、前記優先検査箇所選定手段が、前記配管の材料特性
に基づいて、当該配管の前記拘束支持箇所の前記変位量
から当該拘束支持箇所にかかる荷重を求め、当該荷重か
ら当該配管の検査箇所に作用する応力解析を行うことを
特徴とする。
【0016】第十一番目の発明による配管の優先検査箇
所選定システムは、第七番目から第十番目の発明のいず
れかにおいて、前記優先検査箇所選定手段が、前記応力
解析の結果に対して、前記配管の検査箇所の材料中の不
純物量と当該検査箇所の損傷速度との関係を考慮するこ
とを特徴とする。
【0017】第十二番目の発明による配管の優先検査箇
所選定システムは、第七番目から第十一番目の発明のい
ずれかにおいて、前記変位量測定手段が、前記配管の前
記変位量を室温と使用温度とでそれぞれ測定し、前記優
先検査箇所選定手段が、室温での前記変位量および使用
温度での前記変位量を各々用いて前記配管の検査箇所の
応力解析をそれぞれ行って、当該配管の優先的に検査す
る箇所を選定することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による配管の優先検査箇所
選定方法及びそのシステムを、火力発電プラントや原子
力発電プラントなどのボイラとタービンとを接続する高
温配管の溶接部の検査に適用する場合の実施の形態を図
1〜5を用いて説明する。図1は、高温配管の配置状態
の説明図、図2は、優先検査箇所選定方法の手順説明
図、図3は、応力解析法の説明図、図4は、経年変化し
た材料特性の算出方法の説明図、図5は、損傷データベ
ースの一例である材料中の不純物量と損傷速度との関係
を表すグラフである。
【0019】図1に示すように、火力発電プラントや原
子力発電プラントなどのボイラとタービンとを接続する
高温配管(直径:約1m、肉厚:約100mm)1は、
プラント設備の配置状態に応じたルートを経るように直
管とエルボ管とが組み合わされて多数(約50本)溶接
接合されている(全長:約100m)。このような高温
配管1は、複数箇所(10〜20箇所程度)がハンガ2
により構造物等に拘束支持されている。
【0020】このような高温配管1においては、内部に
高温高圧の蒸気が流れ、その溶接部1aが損傷しやすい
ため、当該溶接部1aを定期的に検査する必要がある。
このとき、特に大きな応力のかかる溶接部1aを数箇所
選定して優先的に検査し、当該溶接部1aの検査結果か
ら、他の溶接部(負荷の小さな溶接部)1aの検査の有
無やその検査内容等を決定することにより、検査作業の
効率化を図ることができる。
【0021】このような高温配管1の優先検査箇所の選
定には、高温配管1の室温から使用温度(約550℃)
への温度変化に伴う弾性変形δe を考慮し、設計図面の
構造に基づく弾性応力解析行われていた。
【0022】しかしながら、長期にわたって使用された
(数年〜20年)高温配管1においては、長期高温使用
によるクリープ変形δc を生じてしまっているため、上
記クリープ変形δc も併せて考慮した弾塑性応力解析
(非弾性応力解析)を行う必要がある。
【0023】さらに、高温配管1は、ハンガ2により拘
束支持されているため、上記応力解析を行うにあたっ
て、当該拘束支持による影響も考慮しなければならな
い。
【0024】このとき、上記ハンガ2は、高温配管1の
上述した弾性変形δe やクリープ変形δc により、その
高温配管1のハンガ2による拘束支持位置(ハンガ点)
2aが次第に変位していってしまう。このため、長期に
わたって使用された(数年〜20年)高温配管1におい
て、ハンガ2による拘束支持の影響を考慮する際には、
当初のハンガ点2aからの変位δの大きさを実測し、当
該変位δによる高温配管1への影響を考慮しなければな
らないのである。
【0025】従来は、このような因子をすべて考慮する
ことなく設計図面の構造に基づく弾性応力解析の結果か
ら、大きな応力の作用する溶接部1aを選定していたた
め、当該応力解析の結果に基づいて選定された溶接部1
aの損傷が大きくなっているとは必ずしも限らなかっ
た。
【0026】これに対し、本発明では、高温配管1のハ
ンガ点2aの変位δを含めた上述の因子を考慮して応力
解析を行うことにより、損傷の大きい溶接部1aを確実
に選定することができるようにしたのである。
【0027】このような高温配管1の優先検査箇所選定
方法を以下に具体的に説明する。
【0028】まず、図2に示すように、高温配管1のす
べてのハンガ点2a(約10〜20箇所)の変位δの大
きさをレーザ変位計などのような変位量測定手段により
それぞれ測定する。この変位δは、図3の応力解析法の
概念図に示すように、前述した弾性変形δe とクリープ
変形δc との和力により生じ、設計図面に基づいた当初
の位置と、レーザ変位計等により計測した現在の位置と
を比較することにより、容易に求めることができる。
【0029】次に、高温配管1の上記変位δの大きさを
始めとして、温度、内部圧力、使用時間等を演算処理装
置などのような優先検査箇所選定手段に入力し、図2に
示すように、当該配管1の経年変化によるクリープ変形
δc を考慮した高温配管1の材料特性を上記温度、内部
圧力、使用時間等に基づいてデータベースから求める。
【0030】この高温配管1の材料特性は、図4に示す
ように、高温配管1の温度および内部圧力から求められ
る応力σから当該高温配管1の材料のクリープ速度を求
め、下記の式(1)に示すように、当該クリープ速度と
使用時間tとからクリープ歪みεc を算出して、予め求
められている上記材料の応力σと歪みεとの特性関係に
上記クリープ歪みεc を考慮することにより得ることが
できる。
【数1】
【0031】このようにして得られた高温配管1の材料
特性に基づいて、図3の非弾性解析の模式図に示すよう
に、上記変位δの大きさからハンガ点2aにかかる荷重
Pが求められ、有限要素法に基づき、このハンガ点2a
にかかる荷重Pから高温配管1の溶接部1aに作用する
応力解析を行う。
【0032】続いて、図2に示すように、上記応力解析
の結果に対して、高温配管1の溶接部1aの損傷データ
ベースが考慮される。すなわち、溶接部1aの材料中の
不純物量が多いと、溶接部1a中の傷の成長が早くなる
ことから、図5に示すように、溶接部1aの材料中の不
純物量と損傷速度との関係が損傷データベースとして予
め入力され、予め求められている各溶接部1a中の不純
物量から上記応力解析の結果とあわせて解析されるので
ある。このようにして各溶接部1aごとに求められた応
力解析の結果に基づいて、優先的に検査する溶接部1a
が選定される。
【0033】このようにして選定された溶接部1aは、
高温配管1のハンガ点2aの変位δを含めて上述した因
子が考慮されているので、特に損傷の大きい箇所である
確率が極めて高くなっている。
【0034】したがって、本発明によれば、特に損傷の
大きい溶接部1aを高い信頼性で選定することができる
ので、溶接部1aの検査作業の効率化を図ることができ
る。
【0035】なお、本実施の形態では、高温配管1の前
記変位δの大きさを室温で求め、当該変位δの大きさに
基づいて高温配管1の各溶接部1aの応力解析を行っ
て、高温配管1の優先的に検査する溶接部1aを選定す
るようにしたが、例えば、高温配管1の前記変位δの大
きさを室温と使用温度とでそれぞれ測定し、室温での当
該変位δr および使用温度での当該変位δh を各々用い
て高温配管1の各溶接部1aの応力解析をそれぞれ行っ
て、高温配管1の優先的に検査する箇所を選定すれば、
前述した弾性変形δe による影響をさらに考慮すること
ができるので、損傷の大きい溶接部1aの選定にかかる
信頼性をさらに向上させることができる。
【0036】また、このような高温配管1の溶接部1a
の優先検査箇所の選定を含めて、複数のプラントの高温
配管1の溶接部1aの検査を行うにあたっては、例え
ば、個々のプラントに設置した各種計測装置からの各種
データを各種通信回線を利用して保守管理センタに定期
的に送信して当該保守管理センタで集中的に管理するよ
うにすれば、個々のプラントの高温配管1の溶接部1a
の状態を一括して把握することができ、各プラントごと
の実情に合わせた適切な保守点検サービスを効率よく提
供することができる。
【0037】また、本実施の形態では、火力発電プラン
トや原子力発電プラントなどのボイラとタービンとを接
続する高温配管1の溶接部1aの検査に適用する場合に
ついて説明したが、これに限らず、複数箇所を拘束支持
された配管の複数の検査箇所から優先的に検査する箇所
を選定する場合であれば、本実施の形態の場合と同様に
適用することができる。
【0038】
【発明の効果】第一番目の発明による配管の優先検査箇
所選定方法は、複数箇所を拘束支持された配管の複数の
検査箇所から優先的に検査する箇所を選定する方法にお
いて、前記配管の拘束支持箇所の当初の位置からの変位
量をそれぞれ測定し、当該変位量に基づいて、当該配管
の検査箇所の応力解析を行って、当該配管の優先的に検
査する箇所を選定するので、損傷の大きい検査箇所を高
い信頼性で選定することができ、検査作業の効率化を図
ることができる。
【0039】第二番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第一番目の発明において、前記応力解析
が、前記配管の温度、内部圧力および使用時間に基づい
て求められる当該配管の材料特性を考慮して行われてい
るので、損傷の大きい検査箇所の選定にかかる信頼性を
さらに向上させることができる。
【0040】第三番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第二番目の発明において、前記配管の材料
特性が、当該配管の温度および内部圧力から求められる
応力から当該配管の材料のクリープ速度を求めて、当該
クリープ速度と当該配管の使用時間とからクリープ歪み
を算出して、予め求められている上記材料の応力と歪み
との特性関係に当該クリープ歪みを考慮したものである
ので、損傷の大きい検査箇所の選定にかかる信頼性の向
上を確実に行うことができる。
【0041】第四番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第二番目または第三番目の発明において、
前記配管の材料特性に基づいて、当該配管の前記拘束支
持箇所の前記変位量から当該拘束支持箇所にかかる荷重
を求め、当該荷重から当該配管の検査箇所に作用する応
力解析を行うので、損傷の大きい検査箇所を高い信頼性
で選定することができる。
【0042】第五番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第一番目から第四番目の発明のいずれかに
おいて、前記応力解析の結果に対して、前記配管の検査
箇所の材料中の不純物量と当該検査箇所の損傷速度との
関係を考慮するので、損傷の大きい検査箇所の選定にか
かる信頼性をさらに向上させることができる。
【0043】第六番目の発明による配管の優先検査箇所
選定方法は、第一番目から第五番目の発明のいずれかに
おいて、前記配管の前記変位量を室温と使用温度とでそ
れぞれ測定し、室温での当該変位量および使用温度での
当該変位量を各々用いて当該配管の検査箇所の応力解析
をそれぞれ行って、当該配管の優先的に検査する箇所を
選定するので、損傷の大きい検査箇所の選定にかかる信
頼性をさらに向上させることができる。
【0044】また、第七番目の発明による配管の優先検
査箇所選定システムは、複数箇所を拘束支持された配管
の複数の検査箇所から優先的に検査する箇所を選定する
システムであって、前記配管の拘束支持箇所の当初の位
置からの変位量をそれぞれ測定する変位量測定手段と、
前記変位量測定手段で求められた前記変位量に基づい
て、当該配管の検査箇所の応力解析を行って、当該配管
の優先的に検査する箇所を選定する優先検査箇所選定手
段とを備えたので、損傷の大きい検査箇所を高い信頼性
で選定することができ、検査作業の効率化を図ることが
できる。
【0045】第八番目の発明による配管の優先検査箇所
選定システムは、第七番目の発明において、前記優先検
査箇所選定手段が、前記配管の温度、内部圧力および使
用時間に基づいて求められる当該配管の材料特性を考慮
して行うので、損傷の大きい検査箇所の選定にかかる信
頼性をさらに向上させることができる。
【0046】第九番目の発明による配管の優先検査箇所
選定システムは、第八番目の発明において、前記配管の
材料特性が、当該配管の温度および内部圧力から求めら
れる応力から当該配管の材料のクリープ速度を求めて、
当該クリープ速度と当該配管の使用時間とからクリープ
歪みを算出して、予め求められている上記材料の応力と
歪みとの特性関係に当該クリープ歪みを考慮したもので
あるので、損傷の大きい検査箇所の選定にかかる信頼性
の向上を確実に行うことができる。
【0047】第十番目の発明による配管の優先検査箇所
選定システムは、第八番目または第九番目の発明におい
て、前記優先検査箇所選定手段が、前記配管の材料特性
に基づいて、当該配管の前記拘束支持箇所の前記変位量
から当該拘束支持箇所にかかる荷重を求め、当該荷重か
ら当該配管の検査箇所に作用する応力解析を行うので、
損傷の大きい検査箇所を高い信頼性で選定することがで
きる。
【0048】第十一番目の発明による配管の優先検査箇
所選定システムは、第七番目から第十番目の発明のいず
れかにおいて、前記優先検査箇所選定手段が、前記応力
解析の結果に対して、前記配管の検査箇所の材料中の不
純物量と当該検査箇所の損傷速度との関係を考慮するの
で、損傷の大きい検査箇所の選定にかかる信頼性をさら
に向上させることができる。
【0049】第十二番目の発明による配管の優先検査箇
所選定システムは、第七番目から第十一番目の発明のい
ずれかにおいて、前記変位量測定手段が、前記配管の前
記変位量を室温と使用温度とでそれぞれ測定し、前記優
先検査箇所選定手段が、室温での前記変位量および使用
温度での前記変位量を各々用いて前記配管の検査箇所の
応力解析をそれぞれ行って、当該配管の優先的に検査す
る箇所を選定するので、損傷の大きい検査箇所の選定に
かかる信頼性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による配管の優先検査箇所選定方法及び
そのシステムを適用する、火力発電プラントや原子力発
電プラントなどのボイラとタービンとを接続する高温配
管の実施の形態の配置状態の説明図である。
【図2】本発明による配管の優先検査箇所選定方法及び
そのシステムの実施の形態の手順説明図である。
【図3】本発明による配管の優先検査箇所選定方法及び
そのシステムの実施の形態の応力解析法の説明図であ
る。
【図4】本発明による配管の優先検査箇所選定方法及び
そのシステムの実施の形態の経年変化した材料特性の算
出方法の説明図である。
【図5】本発明による配管の優先検査箇所選定方法及び
そのシステムの実施の形態の損傷データベースの一例で
ある材料中の不純物量と損傷速度との関係を表すグラフ
である。
【符号の説明】
1 高温配管 1a 溶接部 2 ハンガ 2a ハンガ点(拘束支持位置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 宣彦 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 阿座上 正信 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)発明者 今本 敏彦 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 Fターム(参考) 2G024 AD34 BA11 CA04 CA16 CA17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数箇所を拘束支持された配管の複数の
    検査箇所から優先的に検査する箇所を選定する方法にお
    いて、 前記配管の拘束支持箇所の当初の位置からの変位量をそ
    れぞれ測定し、当該変位量に基づいて、当該配管の検査
    箇所の応力解析を行って、当該配管の優先的に検査する
    箇所を選定することを特徴とする配管の優先検査箇所選
    定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記応力解析が、前記配管の温度、内部圧力および使用
    時間に基づいて求められる当該配管の材料特性を考慮し
    て行われていることを特徴とする配管の優先検査箇所選
    定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記配管の材料特性が、当該配管の温度および内部圧力
    から求められる応力から当該配管の材料のクリープ速度
    を求めて、当該クリープ速度と当該配管の使用時間とか
    らクリープ歪みを算出して、予め求められている上記材
    料の応力と歪みとの特性関係に当該クリープ歪みを考慮
    したものであることを特徴とする配管の優先検査箇所選
    定方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、 前記配管の材料特性に基づいて、当該配管の前記拘束支
    持箇所の前記変位量から当該拘束支持箇所にかかる荷重
    を求め、当該荷重から当該配管の検査箇所に作用する応
    力解析を行うことを特徴とする配管の優先検査箇所選定
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかにおいて、 前記応力解析の結果に対して、前記配管の検査箇所の材
    料中の不純物量と当該検査箇所の損傷速度との関係を考
    慮して当該配管の優先的に検査する箇所を選定すること
    を特徴とする配管の優先検査箇所選定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかにおいて、 前記配管の前記変位量を室温と使用温度とでそれぞれ測
    定し、室温での当該変位量および使用温度での当該変位
    量を各々用いて当該配管の検査箇所の応力解析をそれぞ
    れ行って、当該配管の優先的に検査する箇所を選定する
    ことを特徴とする配管の優先検査箇所選定方法。
  7. 【請求項7】 複数箇所を拘束支持された配管の複数の
    検査箇所から優先的に検査する箇所を選定するシステム
    であって、 前記配管の拘束支持箇所の当初の位置からの変位量をそ
    れぞれ測定する変位量測定手段と、 前記変位量測定手段で求められた前記変位量に基づい
    て、当該配管の検査箇所の応力解析を行って、当該配管
    の優先的に検査する箇所を選定する優先検査箇所選定手
    段とを備えたことを特徴とする配管の優先検査箇所選定
    システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記優先検査箇所選定手段が、前記配管の温度、内部圧
    力および使用時間に基づいて求められる当該配管の材料
    特性を考慮して行うことを特徴とする配管の優先検査箇
    所選定システム。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記配管の材料特性が、当該配管の温度および内部圧力
    から求められる応力から当該配管の材料のクリープ速度
    を求めて、当該クリープ速度と当該配管の使用時間とか
    らクリープ歪みを算出して、予め求められている上記材
    料の応力と歪みとの特性関係に当該クリープ歪みを考慮
    したものであることを特徴とする配管の優先検査箇所選
    定システム。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、 前記優先検査箇所選定手段が、前記配管の材料特性に基
    づいて、当該配管の前記拘束支持箇所の前記変位量から
    当該拘束支持箇所にかかる荷重を求め、当該荷重から当
    該配管の検査箇所に作用する応力解析を行うことを特徴
    とする配管の優先検査箇所選定システム。
  11. 【請求項11】 請求項7から10のいずれかにおい
    て、 前記優先検査箇所選定手段が、前記応力解析の結果に対
    して、前記配管の検査箇所の材料中の不純物量と当該検
    査箇所の損傷速度との関係を考慮して当該配管の優先的
    に検査する箇所を選定することを特徴とする配管の優先
    検査箇所選定システム。
  12. 【請求項12】 請求項7から11のいずれかにおい
    て、 前記変位量測定手段が、前記配管の前記変位量を室温と
    使用温度とでそれぞれ測定し、 前記優先検査箇所選定手段が、室温での前記変位量およ
    び使用温度での前記変位量を各々用いて前記配管の検査
    箇所の応力解析をそれぞれ行って、当該配管の優先的に
    検査する箇所を選定することを特徴とする配管の優先検
    査箇所選定システム。
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