JP2002060954A - 成膜装置の評価方法および調整方法ならびにTiN膜の成膜方法 - Google Patents

成膜装置の評価方法および調整方法ならびにTiN膜の成膜方法

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JP2002060954A
JP2002060954A JP2000243737A JP2000243737A JP2002060954A JP 2002060954 A JP2002060954 A JP 2002060954A JP 2000243737 A JP2000243737 A JP 2000243737A JP 2000243737 A JP2000243737 A JP 2000243737A JP 2002060954 A JP2002060954 A JP 2002060954A
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Takashi Harada
剛史 原田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CVDによりTiN膜を成膜する成膜装置の
ガス濃度および基板温度の評価・調整方法を提供する。 【解決手段】 まず、He流量制御機構105の設定流
量を変化させて基板102の表面にTiN膜を成膜し、
設定流量を横軸に成膜速度を縦軸にとるグラフを作成す
る。He流量制御機構105の設定流量が小さい領域に
おけるTiN膜の成膜速度から混合ガス中のTDMAT
濃度を、He流量制御機構105の設定流量が大きい領
域におけるTiN膜の成膜速度から基板102の温度を
求める。混合ガス中のTDMAT濃度が異なる場合には
アンプル加熱機構106の、基板102の温度が異なる
場合にはサセプタ加熱機構103の設定温度を調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜装置のガス濃
度または基板温度の評価方法および調整方法、ならびに
CVDによりTIN膜を成膜状態・段差被覆性を制御し
つつ成膜するTiN膜の成膜方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化・高機能化に伴い、
拡散防止材料である窒化チタン(TiN)膜の成膜にあ
たっては、化学的気相成長(CVD)法を用いることが
一般的になっている。
【0003】CVD法によるTiN膜の成膜には、材料
や励起方法などの違いにより様々な形態があるが、以上
のような目的には、テトラキスジメチルチタン(TDM
AT)のような、チタンを含む有機化合物を原材料とす
る方法が用いられる。これは、250〜450℃といっ
た比較的低い温度でTiN膜の成膜が可能なためであ
る。
【0004】TIN膜をCVD法で成膜する場合、TI
N膜の膜厚は、成膜装置のチャンバ圧力を一定としサセ
プタ(基板保持台)の温度を制御することにより行なっ
ていた。
【0005】図6にTiN膜の成膜に使用される成膜装
置の構造を示す。図6において、1はチャンバ、2は基
板、3はサセプタ、4はサセプタ加熱機構、5はHe流
量制御機構、6はアンプル、7はアンプル加熱機構、8
は液体TDMAT、9はN2流量制御機構、10はガス
導入口、11はガス排気口、12は圧力計、13は排気
速度制御機構である。
【0006】この成膜装置の動作は以下の通りである。
まず、チャンバ1の内部に基板2を導入し、サセプタ加
熱機構4によって加熱されたサセプタ3の上部に設置す
る。次に、ヘリウム(He)流量制御機構5を動作さ
せ、アンプル加熱機構7によって加熱されたアンプル6
の内部にHeを導入する。アンプル6の内部に導入した
Heは、液体TDAMT8の内部を気泡となって通過す
る。この際、気泡の内部でTDMATの気化が起こるた
め、アンプル6からはHeとTDMATの混合ガスが取
り出される。窒素(N2)流量制御機構9によりN2を
導入し、アンプル6から取り出したHeとTDMATの
混合ガスを希釈する。希釈した混合ガスをガス導入口1
0からチャンバ1内に導入し、ガス排気口11から排気
する。チャンバ1の内部の圧力を圧力計12を用いて計
測し、チャンバ1の内部の圧力が一定になるように、ガ
ス排気口11に接続された排気速度制御機構13を制御
する。これにより、混合ガス中に含まれるTDMATが
基板2の表面で熱分解反応を起こし、TiN膜が成膜さ
れる。
【0007】さて、半導体装置の製造にあたっては、T
iN膜を成膜する厚さが、半導体装置の性能や歩留まり
を大きく左右する。そこで、所望の厚さのTiN膜が成
膜されるように、装置の状態を調整することが必要とな
る。このような調整は、以下のようにして行われる。
【0008】まず、He流量制御機構5およびN2 流量
制御機構9を動作させ、排気速度制御機構13によって
チャンバ1の内部の圧力を一定に制御して、基板2の表
面にTiN膜を成膜する。次に、分光エリプソメトリー
法もしくは蛍光X線法により基板2の表面に成膜された
TiN膜の厚さを測定する。このようにして得られたT
iN膜の厚さが所望の値よりも大きければサセプタ加熱
機構4の温度を低下させ、所望の値よりも小さければ、
サセプタ加熱機構4の温度を上昇させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のような方法で成
膜装置の調整を行なうと、以下のような課題が発生する
ことが、発明者により見出された。
【0010】混合ガス中に含まれるTDMATの濃度
は、アンプル6とガス導入口10を接続する配管の内部
の状態によって大きく変化する。この機構は以下の通り
である。配管の内部の状態が変わると、配管のコンダク
タンスが変わり、結果的にアンプル6の内部の圧力が変
化する。ところが、アンプル6内のTDMATの分圧
は、液体TDMAT8の温度で決まる一定の値であるた
め、アンプル6の内部の圧力が高い場合には混合ガス中
のTDMAT濃度は低く、逆に、アンプル6の内部の圧
力が低い場合には混合ガス中のTDMAT濃度は高くな
ることになる。
【0011】混合ガスに含まれるTDMATの濃度が低
くなると、チャンバ1の内部におけるTDMATの分圧
が低くなるため、TiN膜の成膜速度が低下する。この
効果を補償するために、サセプタ加熱機構4の温度を高
くすると、TDMATの熱分解反応が供給律速的にな
る。この結果、成膜されるTiN膜の段差被覆性が低下
し、スルーホール内部における拡散防止性能が低下する
ため、半導体装置の歩留まりが低下する。
【0012】また、混合ガスに含まれるTDMATの濃
度が高くなると、チャンバ1の内部におけるTDMAT
の分圧が高くなるため、TiN膜の成膜速度が増大す
る、この効果を補償するために、サセプタ加熱機構4の
温度を低く設定すると、TDMATの熱分解反応が反応
律速的になる。この結果、成膜されるTiN膜の段差被
覆性が向上し、スルーホール内部において過剰な厚さの
TiN膜が成膜されることになる。過剰な厚さのTiN
膜は、タングステン膜の成膜を妨げることにより半導体
装置の歩留まりを低下させ、スルーホールの接続抵抗を
増大させることにより半導体装置の性能を低下させる。
【0013】このように、アンプル(液体状のチタンを
含む有機化合物を溜めておくところ)内部の圧力が変化
するのに成膜に寄与する原料ガスのアンプル内部の圧力
が変化する分圧は温度で決まる一定の値であるため、結
果としてTiN膜の原料ガスの濃度が変化してしまう。
すなわち、配管のコンダクタンスが変化すると、Heと
TDMATの混合ガスが流れにくくなるため、アンプル
内部の圧力が変化する。ところが、TDMATの分圧は
アンプル内で気液平衡が成立しているため、温度で決ま
る一定の値に保たれる。よって、結局アンプル内のHe
分圧のみが変化することになるので、配管のコンダクタ
ンスが変化するとTDMTとHeの分圧比すなわち濃度
が変わることとなる。
【0014】その結果、成膜速度が安定化せず、成膜速
度の安定化をサセプタの温度制御で行なうと、今度はT
iN膜の段差被覆性が悪化する。
【0015】以上の課題に鑑み、本発明のTiN膜の成
膜方法は、化学的気層成長法によりTiN膜を成膜する
場合においても、半導体装置の製造に適した状態に成膜
装置を調整制御でき、高性能の半導体装置を高い歩留ま
りで提供することができることを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の成膜装置
の評価方法は、チャンバと、このチャンバ内に設置され
たサセプタと、このサセプタを加熱するサセプタ加熱機
構と、サセプタ上に設置された基板と、チャンバ内に設
置されたガス導入口と、このガス導入口に接続されたア
ンプルと、このアンプル内に貯蔵された原材料と、アン
プルを加熱するアンプル加熱機構と、アンプルに接続さ
れた流量制御機構とを備えた成膜装置のガス濃度評価方
法であって、流量制御機構の設定流量を変化させて基板
の表面に成膜することにより得られる設定流量に対する
成膜速度の関係から、ガス導入口よりチャンバ内に導入
される原材料のガス濃度を評価することを特徴とするも
のである。
【0017】請求項1記載の成膜装置の評価方法によれ
ば、チャンバ内に導入される原材料の濃度を評価するこ
とが可能となるので、半導体装置の製造に適した状態に
成膜装置を調整制御でき、高性能の半導体装置を高い歩
留まりで提供することが可能となる。
【0018】請求項2記載の成膜装置の調整方法は、請
求項1記載の成膜装置の評価方法により評価される原材
料の濃度を標準値になるようにアンプル加熱機構の設定
温度を調節することを特徴とするものである。
【0019】請求項2記載の成膜装置の調整方法によれ
ば、成膜速度を安定化できるとともに請求項1と同効果
がある。
【0020】請求項3記載の成膜装置の評価方法は、チ
ャンバと、このチャンバ内に設置されたサセプタと、こ
のサセプタを加熱するサセプタ加熱機構と、サセプタ上
に設置された基板と、チャンバ内に設置されたガス導入
口と、このガス導入口に接続されたアンプルと、このア
ンプル内に貯蔵された原材料と、アンプルを加熱するア
ンプル加熱機構と、アンプルに接続された流量制御機構
とを備えた成膜装置の基板温度の評価方法であって、流
量制御機構の設定流量を変化させて基板の表面に成膜す
ることにより得られる設定流量に対する成膜速度の関係
から、基板の温度を評価することを特徴とするものであ
る。
【0021】請求項3記載の成膜装置の評価方法によれ
ば、基板温度が評価できるので、請求項1と同様な効果
がある。
【0022】請求項4記載の成膜装置の調整方法は、請
求項3記載の評価方法により評価される基板の温度を標
準値になるようにサセプタ加熱機構の設定温度を調節す
ることを特徴とするものである。
【0023】請求項4記載の成膜装置の調整方法によれ
ば、段差被覆性を向上できるとともに請求項1と同様な
効果がある。
【0024】請求項5記載のTiN膜の成膜方法は、チ
ャンバと、このチャンバ内に設置されたサセプタと、こ
のサセプタを加熱するサセプタ加熱機構と、サセプタ上
に設置された基板と、チャンバ内に設置されたガス導入
口と、このガス導入口に接続されたアンプルと、このア
ンプル内に貯蔵された原材料と、アンプルを加熱するア
ンプル加熱機構と、アンプルに接続された流量制御機構
とを備えたTiN膜の成膜方法であって、あらかじめ求
めておいたTiN膜の成長速度と流量制御機構の設定流
量との関係から、設定流量が小さい領域における成膜速
度からガス濃度を求め、設定流量が大きい領域における
成膜速度から基板温度を求め、ガス濃度が標準値と異な
るときアンプル加熱機構の設定温度を調節し、基板の温
度が異なるときサセプタ加熱機構の設定温度を調節する
ことを特徴とするものである。
【0025】請求項5記載のTiN膜の成膜方法によれ
ば、原料ガス流量を変化させる機構を設けて原材料の濃
度を制御して成膜速度を安定化する一方、あらかじめ求
めておいたTiN膜の成長速度の違いと流量制御機構の
設定流量との関係から、基板温度を求めてサセプタ加熱
機構の温度制御機構へとフィードバックさせて、段差被
覆性の向上を図ることができ、請求項1と同様な効果が
ある。
【0026】
【発明の実施の形態】図1に、TiN膜の成膜に使用さ
れる成膜装置の構造を示す。図1において、101はチ
ャンバ、102は基板、103はサセプタ、104はサ
セプタ加熱機構、105はHe流量制御機構、106は
アンプル、107はアンプル加熱機構、108は液体T
DMAT、109はHe流量制御機構、110はN2流
量制御機構、111はガス導入口、112はガス排気
口、113は圧力計、114は排気速度制御機構であ
る。
【0027】この成膜装置の動作は以下の通りである。
まず、チャンバ101の内部に基板102を導入し、サ
セプタ加熱機構104によってあらかじめ450℃に加
熱されたサセプタ103の上部に設置する。次に、He
流量制御機構105を動作させ、アンプル加熱機構10
7によってあらかじめ50℃に加熱されたアンプル10
6の内部にHeを導入する。本実施の形態では、He流
量制御機構105の設定流量を225sccmとしてい
る。アンプル106の内部に導入したHeは、液体TD
AMT108の内部を気泡となって通過する。この際、
気泡の内部でTDMATの気化が起こるため、アンプル
106からはHeとTDMATの混合ガスが取り出され
る。He流量制御機構109によりHeを、N2 流量制
御機構110によりN2 をそれぞれ導入し、アンプル1
06から取り出したHeとTDMATの混合ガスを希釈
する。本実施の形態では、He流量制御機構109の設
定流量を275sccm、N2 流量制御機構110の設
定流量を300sccmとしている。希釈した混合ガス
をガス導入口111からチャンバ101内に導入し、ガ
ス排気口112から排気する。チャンバ101の内部の
圧力を圧力計113を用いて計測し、チャンバ101の
内部の圧力が1.5Torrになるように、ガス排気口
112に接続された排気速度制御機構114を制御す
る。これにより、混合ガス中に含まれるTDMATが基
板102の表面で熱分解反応を起こし、TiN膜が成膜
される。
【0028】本発明による成膜装置の調整方法は以下の
通りである。まず、標準流量計を用いてHe流量制御機
構105、He流量制御機構109、N2 流量制御機構
110を、標準圧力計を用いて圧力計113を、それぞ
れ校正する。次に、He流量制御機構105の設定流量
を50sccm、He流量制御機構109の設定流量を
450sccm、N2 流量制御機構110の設定流量を
300sccmとし、排気速度制御機構114によって
チャンバ101の内部の圧力を1.5Torrに制御し
て、基板102の表面にTiN膜を成膜する。混合ガス
の導入時間は30secとする。次に、分光エリプソメ
トリー法もしくは蛍光X線法により基板102の表面に
成膜されたTiN膜の膜さを測定することにより、Ti
N膜の成膜速度を算出する。以降、同様に、表1に示す
ような条件でTiN膜の成膜を行ない、TiN膜の成膜
速度を算出する。
【0029】表1は、実施の形態におけるHe流量制御
機構105、He流量109、N2流量制御機構110
の設定流量を示す。
【0030】
【表1】
【0031】このようにして得られた実験結果に基づ
き、He流量制御機構105の設定流量を横軸に、Ti
N膜の成膜速度を縦軸にとり、図2のようなグラフを作
成する。
【0032】このようにして作成したグラフから、成膜
装置の状態を詳細に把握することが可能となる。例え
ば、混合ガス中に含まれるTDMATの濃度が正常な場
合に比べて小さいと、流量制御機構105の設定流量と
TiN膜の成膜速度の関係は図3中の(b)のようにな
る。この場合、流量制御機構105の設定流量が小さい
領域においては、図3中の(a)で示した標準の状態に
比べてTiN膜の成膜速度が小さくなる。これは、TD
MATの分解反応が供給律速的になり、TiN膜の成長
速度がTDMATの分圧のみの関数となるので、TDM
AT濃度の違いが成膜速度に反映されるようになるため
である。すなわち、流量制御機構105の設定流量が小
さい領域におけるTiN膜の成長速度の違いは、混合ガ
ス中に含まれるTDMATの濃度の違いを反映してい
る。
【0033】このように、混合ガス中に含まれるTDM
ATの濃度が低いことが判明した場合には、加熱機構1
07の設定温度を高くしてTDMATの飽和蒸気圧を上
げ、混合ガス中に含まれるTDMATの濃度を増大させ
ることにより、流量制御機構105の設定流量とTiN
膜の成膜速度の関係を合わせ込む。これにより、TiN
膜の段差被覆性を一致させることができる。
【0034】また、基板102の温度が正常な場合に比
べて高いと、流量制御機構105の設定流量とTiN膜
の成膜速度の関係は図5中の(b)のようになる。この
場合、流量制御機構105の設定流量が大きい領域にお
いては、図5中の(a)で示した標準の状態に比べてT
iN膜の成膜速度が大きくなる。これは、TDMATの
分解反応が反応律速的になり、TiN膜の成長速度が基
板102の温度のみの関数となるので、基板102の温
度の違いが成膜速度に反映されるようになるためであ
る。すなわち、流量制御機構105の設定流量が大きい
領域におけるTiN膜の成長速度の違いは、基板102
の温度の違いを反映している。
【0035】このように、基板102の温度が高いこと
が判明した場合には、サセプタ加熱機構104の設定温
度を低くして、サセプタ103の温度、ひいては基板1
02の温度を低下させることにより、流量制御機構10
5の設定流量とTiN膜の成膜速度の関係を合わせ込
む。これにより、TiN膜の段差被覆性を一致させるこ
とができる。
【0036】また、混合ガス中に含まれるTDMATの
濃度が正常な場合に比べて小さく、基板102の温度が
正常な場合に比べて高いと、流量制御機構105の設定
流量とTiN膜の成膜速度の関係は図5中の(b)のよ
うになる。この場合、流量制御機構105の設定流量が
小さい領域においては、図3中の(a)で示した標準の
状態に比べてTiN膜の成膜速度が小さくなり、流量制
御機構105の設定流量が大きい領域においては、図4
中の(a)で示した標準の状態に比べてTiN膜の成膜
速度が大きくなる。これは、すでに説明したように、流
量制御機構105の設定流量が小さい領域でのTiN膜
の成長速度の違いは混合ガス中におけるTDMATの濃
度の違いを反映し、流量制御機構105の設定流量が大
きい領域でのTiN膜の成長速度の違いは基板102の
温度の違いを反映しているためである。
【0037】このように、混合ガス中に含まれるTDM
ATの濃度が正常な場合に比べて小さく、基板102の
温度が正常な場合に比べて高いことが判明した場合に
は、加熱機構107の設定温度を高くしてTDMATの
飽和蒸気圧を上げ、サセプタ加熱機構104の設定温度
を低くすることにより、流量制御機構105の設定流量
とTiN膜の成膜速度の関係を合わせ込む。これによ
り、TiN膜の段差被覆性を一致させることができる。
【0038】以上、実施の形態に沿って本発明の説明を
行ってきたが、本発明は以上の実施の形態に限定される
ものではない。例えば、以上の実施の形態では、原材料
としてTDMATを用いているが、TDMATの代わり
に他の物質を用いることができる。この場合、原材料に
対応して成膜される膜が変化することは言うまでもな
い。また、以上の実施の形態では、原材料であるTDM
ATをチャンバ101に導入するためにHeを使用して
いるが、原材料に対して不活性なガスを代わりに使用す
ることができる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で、種々の形態に変形して実施可能である。
【0039】
【発明の効果】請求項1記載の成膜装置の評価方法によ
れば、チャンバ内に導入される原材料の濃度を評価する
ことが可能となるので、半導体装置の製造に適した状態
に成膜装置を調整制御でき、高性能の半導体装置を高い
歩留まりで提供することが可能となる。
【0040】請求項2記載の成膜装置の調整方法によれ
ば、成膜速度を安定化できるとともに請求項1と同効果
がある。
【0041】請求項3記載の成膜装置の評価方法によれ
ば、基板温度が評価できるので、請求項1と同様な効果
がある。
【0042】請求項4記載の成膜装置の調整方法によれ
ば、段差被覆性を向上できるとともに請求項1と同様な
効果がある。
【0043】請求項5記載のTiN膜の成膜方法によれ
ば、原料ガス流量を変化させる機構を設けて原材料の濃
度を制御して成膜速度を安定化する一方、あらかじめ求
めておいたTiN膜の成長速度の違いと流量制御機構の
設定流量との関係から、基板温度を求めてサセプタ加熱
機構の温度制御機構へとフィードバックさせて、段差被
覆性の向上を図ることができ、請求項1と同様な効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における成膜装置を示す
構成図である。
【図2】He流量制御機構105の設定流量とTiN膜
の成膜速度の関係を示すグラフである。
【図3】He流量制御機構105の設定流量とTiN膜
の成膜速度の関係を示すグラフ(混合ガス中に含まれる
TDMATの濃度が低い場合)である。
【図4】He流量制御機構105の設定流量とTiN膜
の成膜速度の関係を示すグラフ(基板102の温度が高
い場合)である。
【図5】He流量制御機構105の設定流量とTiN膜
の成膜速度の関係を示すグラフ(混合ガス中に含まれる
TDMATの濃度が低く基板102の温度が高い場合)
である。
【図6】従来例の説明に使用した成膜装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 チャンバ 2 基板 3 サセプタ 4 サセプタ加熱機構 5 He流量加熱機構 6 アンプル 7 アンプル加熱機構 8 液体TDMAT 9 N2流量制御機構 10 ガス導入口 11 ガス排気口 12 圧力計 13 排気速度調節機構 101 チャンバ 102 基板 103 サセプタ 104 サセプタ加熱機構 105 He流量加熱機構 106 アンプル 107 アンプル加熱機構 108 液体TDMAT 109 He流量制御機構 110 N2流量制御機構 111 ガス導入口 112 ガス排気口 113 圧力計 114 排気速度調節機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバと、このチャンバ内に設置され
    たサセプタと、このサセプタを加熱するサセプタ加熱機
    構と、前記サセプタ上に設置された基板と、前記チャン
    バ内に設置されたガス導入口と、このガス導入口に接続
    されたアンプルと、このアンプル内に貯蔵された原材料
    と、前記アンプルを加熱するアンプル加熱機構と、前記
    アンプルに接続された流量制御機構とを備えた成膜装置
    のガス濃度評価方法であって、前記流量制御機構の設定
    流量を変化させて前記基板の表面に成膜することにより
    得られる設定流量に対する成膜速度の関係から、前記ガ
    ス導入口より前記チャンバ内に導入される原材料のガス
    濃度を評価することを特徴とする成膜装置の評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成膜装置の評価方法によ
    り評価される原材料の濃度を標準値になるようにアンプ
    ル加熱機構の設定温度を調節することを特徴とする成膜
    装置の調整方法。
  3. 【請求項3】 チャンバと、このチャンバ内に設置され
    たサセプタと、このサセプタを加熱するサセプタ加熱機
    構と、前記サセプタ上に設置された基板と、前記チャン
    バ内に設置されたガス導入口と、このガス導入口に接続
    されたアンプルと、このアンプル内に貯蔵された原材料
    と、前記アンプルを加熱するアンプル加熱機構と、前記
    アンプルに接続された流量制御機構とを備えた成膜装置
    の基板温度の評価方法であって、前記流量制御機構の設
    定流量を変化させて前記基板の表面に成膜することによ
    り得られる設定流量に対する成膜速度の関係から、前記
    基板の温度を評価することを特徴とする成膜装置の評価
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の成膜装置の評価方法によ
    り評価される基板の温度を標準値になるようにサセプタ
    加熱機構の設定温度を調節することを特徴とする成膜装
    置の調整方法。
  5. 【請求項5】 チャンバと、このチャンバ内に設置され
    たサセプタと、このサセプタを加熱するサセプタ加熱機
    構と、前記サセプタ上に設置された基板と、前記チャン
    バ内に設置されたガス導入口と、このガス導入口に接続
    されたアンプルと、このアンプル内に貯蔵された原材料
    と、前記アンプルを加熱するアンプル加熱機構と、前記
    アンプルに接続された流量制御機構とを備えたTiN膜
    の成膜方法であって、あらかじめ求めておいたTiN膜
    の成膜速度と前記流量制御機構の設定流量との関係か
    ら、前記設定流量が小さい領域における前記成膜速度か
    らガス濃度を求め、前記設定流量が大きい領域における
    前記成膜速度から基板温度を求め、前記ガス濃度が標準
    値と異なるとき前記アンプル加熱機構の設定温度を調節
    し、前記基板の温度が異なるとき前記サセプタ加熱機構
    の設定温度を調節することを特徴とするTiN膜の成膜
    方法。
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