JP2002060817A - 冷却水圧損を低減したステーブクーラー - Google Patents

冷却水圧損を低減したステーブクーラー

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JP2002060817A
JP2002060817A JP2000244854A JP2000244854A JP2002060817A JP 2002060817 A JP2002060817 A JP 2002060817A JP 2000244854 A JP2000244854 A JP 2000244854A JP 2000244854 A JP2000244854 A JP 2000244854A JP 2002060817 A JP2002060817 A JP 2002060817A
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Akira Kato
亮 加藤
Yukinobu Matsumoto
幸信 松本
Takaaki Okuda
隆昭 奥田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉炉壁等の冷却に使用されるステーブクー
ラーにおいて、圧延材や鍛造材で製造されるステーブ本
体に穿孔加工で形成する冷却水路の冷却水圧損を低減
し、冷却水の流通を滑らかにして冷却効率を向上させ
る。 【解決手段】 穿孔加工で生じたステーブ端面の開口を
密封した栓が、冷却水路と給排水口の交わる位置まで達
し、該位置に達した栓の端面が湾曲し、冷却水路内面お
よび給排水口内面と連続面を形成して接している。冷却
水路と給排水口が交わって形成される相貫線の周縁角部
が面取りされているのが好ましい。 【効果】 冷却水循環ポンプの負荷が軽減され、循環ポ
ンプ駆動用電動機の電力も削減できる。停電時など循環
ポンプが停止しても、冷却水路内に発生する蒸気は容易
に排出され、冷却水の自然循環を阻害しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉炉壁等の冷却
に利用される冷却水圧損を低減したステーブクーラーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉操業において、炉内の高温反応から
鉄皮を保護するために、ステーブクーラーを使用し鉄皮
を冷却している。従来のステーブクーラーの一例を示す
と、図3のように鉄皮8の内側に金属製のステーブ本体
1を配し、ステーブ本体1内に設けられた冷却水路2に
冷却水を流して鉄皮8を冷却する。図3はステーブ本体
1の上部のみを示しているが、下部は上部とほぼ対称に
なっていて、冷却水は図示しない下部の給水口から流入
し、上部の排水口4から流出する。
【0003】ステーブ本体1には、鋳造品と、鍛造材や
圧延材から加工したものとがある。冷却水路2および給
排水口4は、鋳造品では鋳造時にパイプを鋳込み、ある
いは中子による鋳抜きにより一体に形成される。しか
し、鍛造材や圧延材から加工したものでは、冷却水路2
は板材の端面から穿孔し、冷却水路2に通じる給排水口
4は板材の外面側から穿孔し、冷却水路2の端面開口に
図3のような栓3を埋め込んで形成される。5は冷却水
配管である。
【0004】鋳造品では任意の形状の冷却水路2を形成
できるが、鋳造組織が粗いこともあって鍛造材や圧延材
よりも熱伝導率が低く強度も低い。そのうえ、鋳込まれ
たパイプとの間の熱膨張差によって、冷却水路2と鋳造
材の境界に空隙が生じ、熱伝導性が損なわれて冷却性能
が劣化しやすいという問題もある。鍛造材や圧延材から
加工したものは熱伝導性および強度が優れているが、穿
孔加工により形成される冷却水路2の形状に制約があ
る。
【0005】鍛造材や圧延材から加工した熱伝導性のよ
いステーブクーラーとして、特公昭63−56283号
公報には、銅または銅合金製のものが開示されている。
その構造は図3と同様、板材の端面から穿孔した直線状
の冷却水路2の端面の開口に栓3を埋め込んでおり、栓
3は溶接、ろう接、ネジ込みにより取り付けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図3のような従来のス
テーブクーラーには、つぎのような問題があった。 (1)ステーブ本体1の冷却水路2と給排水口4がほぼ
直角に交わり、冷却水路2の端は栓3にて密閉している
だけなので、冷却水の滑らかな流動が得られ難い。この
ため冷却水が冷却水路2から排水路4に向けて直角に方
向を変えて流出する際、渦を発生し圧力損失が生じる。
図示しない給水口から冷却水路2にも直角に方向を変え
て流入し同様に圧力損失が生じる。
【0007】(2)一般に高炉の炉壁には複数段のステ
ーブクーラーが縦方向に連設され、下段側の排水管が上
段側の給水管に接続され、循環ポンプや熱交換器を有す
る循環冷却システムの一部をなしている。したがって、
個々のステーブクーラーの圧力損失が大きいと循環ポン
プの負荷も大きくせざるを得ない。
【0008】(3)停電時に循環ポンプが停止するよう
な場合、冷却水の一部が蒸発し、冷却水路2端部の栓3
と給排水口4の間に形成される袋路に溜まり、冷却水の
自然循環を阻害するおそれがある。
【0009】そこで本発明が解決しようとする課題は、
高炉炉壁等の冷却に使用されるステーブクーラーにおい
て、熱伝導率が高く強度も高い圧延材や鍛造材で製造さ
れるステーブ本体に、穿孔加工で形成する冷却水路の冷
却水圧損を低減することにより、冷却水の流通を滑らか
にして冷却効率を向上させることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、冷却水路を穿孔加工により形成したステー
ブクーラーにおいて、該穿孔加工で生じたステーブ端面
の開口を密封した栓が、冷却水路と給排水口の交わる位
置まで達し、該位置に達した栓の端面が湾曲し、冷却水
路内面および給排水口内面と連続面を形成して接してい
ることを特徴とする冷却水圧損を低減したステーブクー
ラーである。そして上記本発明ステーブクーラーにおい
て、冷却水路と給排水口が交わって形成される相貫線の
周縁角部が面取りされているのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明ステーブクーラーを図1お
よび図2の例により説明する。図1は断面図、図2は栓
3の正面図である。板状のステーブ本体1にはステーブ
端面からドリル等での穿孔加工により冷却水路2が形成
され、ステーブ端面の開口が栓3により密封されてい
る。またステーブ本体1の外表面から、冷却水路2に通
じる給排水口4が穿孔され冷却水配管5が取付けられて
いる。図1の例はステーブ本体1の上部のみを示し、排
水口4を示しているが、下部は上部とほぼ対称になって
いて、冷却水は下部の図示しない給水口から流入し、上
部の排水口4から流出するようになっている。
【0012】本発明ステーブクーラーは、ステーブ本体
1に冷却水路2を穿孔加工により形成した際に生じたス
テーブ端面の開口を密封する栓3が、図1の例のよう
に、冷却水路2と給排水口4の交わる位置まで達してい
る。そして、該位置に達した栓の端面6が湾曲し、冷却
水路2の内面および給排水口4の内面と連続面を形成し
て接している。栓3のみを示すと、図2の例のように端
面6が湾曲し、例えば凹球面の一部をなしている。
【0013】このような栓3は、ステーブ端面から給排
水口4に達する長さで、栓の端面6には予め所定の湾曲
加工を施しておき、ステーブ端面の開口からネジ込み等
により挿入し、端面6が冷却水路2の内面および給排水
口4の内面と連続面を形成する位置に固定されるよう
に、栓3と開口の内面とを溶接等により密封する。
【0014】本発明ステーブクーラーは、冷却水路2
に、図3の従来例のような給排水口4と栓3の間の袋路
がないので、高炉の炉壁に取付けて冷却水を流すとき冷
却水が滞留せず、かつ冷却水ポンプが停止しても水蒸気
が溜まることがない。また栓の端面6が湾曲し、冷却水
路2の内面および給排水口4の内面と連続面を形成して
いるので、冷却水流が、給水口から冷却水路2へ、また
冷却水路2から排水口4へ、それぞれほぼ直角に曲がる
とき、外側の流路が滑らかとなって渦流発生が抑制さ
れ、圧損が著しく低減される。
【0015】つぎに本発明ステーブクーラーにおいて、
図1の例のように、冷却水路2と給排水口4が交わって
形成される相貫線7の周縁角部が面取りされていると、
上記のように冷却水流がほぼ直角に曲がるとき、内側の
流路も滑らかとなって渦流の発生がより抑制され、圧損
がさらに低減される。以上述べたような本発明ステーブ
クーラーは、図3に示す従来例と同様にして高炉炉壁な
どに取付けることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明ステーブクーラーを使用して高炉
炉壁等を冷却することにより、以下のような優れた効果
が発揮される。 (1)ステーブ本体を緻密かつ均質な組織を有する圧延
材や鍛造材で構成することができ、かつドリル等による
穿孔加工で形成した冷却水路と給排水口の境界にて冷却
水の圧損が著しく低減されるので、冷却効果が向上す
る。 (2)冷却水路と給排水口の境界で渦流が発生せず、圧
損を従来の約1/7に低減できる。 (3)複数段のステーブクーラーを縦方向に連設し、下
段側の排水管を上段側の給水管に連結配管して循環冷却
システムの一部を構成した場合、圧損低減により循環ポ
ンプの負荷が軽減できる。 (4)循環ポンプ駆動用電動機の運転に要する電力費も
削減できる。 (5)停電時など循環ポンプが停止するようなことがあ
っても、冷却水路内に発生する蒸気は容易に配水管側に
排出され、冷却水の自然循環を阻害しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明例を示す断面図である。
【図2】本発明における栓の例を示す正面図である。
【図3】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ステーブ本体 2…冷却水路 3…栓 4…排水口(給排水口) 5…冷却水配管 6…栓の端面 7…相貫線 8…鉄皮
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 隆昭 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社エンジニアリング事業本 部内 Fターム(参考) 4K015 CA05 4K051 AA01 AB03 HA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水路を穿孔加工により形成したステ
    ーブクーラーにおいて、該穿孔加工で生じたステーブ端
    面の開口を密封した栓が、冷却水路と給排水口の交わる
    位置まで達し、該位置に達した栓の端面が湾曲し、冷却
    水路内面および給排水口内面と連続面を形成して接して
    いることを特徴とする冷却水圧損を低減したステーブク
    ーラー。
  2. 【請求項2】 冷却水路と給排水口が交わって形成され
    る相貫線の周縁角部が面取りされていることを特徴とす
    る請求項1記載の冷却水圧損を低減したステーブクーラ
    ー。
JP2000244854A 2000-08-11 2000-08-11 冷却水圧損を低減したステーブクーラー Ceased JP2002060817A (ja)

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