JP2002060554A - 電磁波シールドゴム材 - Google Patents

電磁波シールドゴム材

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JP2002060554A
JP2002060554A JP2000250188A JP2000250188A JP2002060554A JP 2002060554 A JP2002060554 A JP 2002060554A JP 2000250188 A JP2000250188 A JP 2000250188A JP 2000250188 A JP2000250188 A JP 2000250188A JP 2002060554 A JP2002060554 A JP 2002060554A
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electromagnetic wave
wave shielding
rubber
rubber material
base rubber
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Application number
JP2000250188A
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English (en)
Inventor
Yuhei Kurata
雄平 倉田
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TSUCHIYA RUBBER KK
Original Assignee
TSUCHIYA RUBBER KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波から高周波の全帯域における電磁波を
シールドできる電磁波シールドゴム材を提供する。 【解決手段】 導電性を有する基材ゴムに粉末及び/又
は薄片状の非晶質磁性合金及びカーボン繊維を混練して
構成しているので、カーボン繊維により機材ゴムの体積
抵抗率を小さくできると共に、粉末及び/又は薄片状の
非晶質磁性合金を基材ゴムにより強固に一体化してでき
ることとなり低周波から高周波の全帯域における電磁波
をシールドできると共に、シート体の厚みを薄くしてシ
ールド効果及び高いフレキシビリティを維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波をシールド
する電磁波シールドゴム材に関し、特に低周波から高周
波の全帯域において電磁波をシールドする電磁波シール
ドゴム材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電磁波シールドゴム材と
して特開平2−39599号公報に開示されるものがあ
る。この従来の電磁波シールドゴム材は、厚さ0.5〜
5.0μm、アスペクト比5以上のフレーク状非晶質磁
性合金、及び短径と長径が25〜1000μm、アスペ
クト比5以上の粉末状非晶質磁性合金の少なくとも一方
を5〜30容量%となるように基材ゴムに分散させる構
成である。
【0003】このフレーク状又は粉末状の非晶質磁性合
金を基材ゴムのシートに分散配向することにより、静磁
界・低周波磁界に対して優れた保護効果を有し、フレキ
シビリティの高いシートを提供できることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁波シールド
ゴム材は以上のように構成されていたことから、低周波
帯域の電磁波に対するシールド効果を有するのみで、高
周波帯域における電磁波をシールドすることについて何
ら行うことができないという課題を有していた。特に、
高周波帯域の電磁波に対するシールド効果を得るために
カーボン粉末の含有量を増加させて混練形成すると、成
形されたシート体のフレキシビリティが低下するという
課題を有する。
【0005】さらに、フレーク状又は粉末状の非晶質磁
性合金を基材ゴムに混練し、この混練した基材ゴムを金
型に必要量セットして加圧形成するようにしているの
で、シート体の厚みを薄くできないという課題を有す
る。即ち、シート体の厚みが薄すぎると非晶質磁性合金
が安定して保持できないことから、シールド効果が得ら
れなくなる。
【0006】本発明は、前記課題を解消するためになさ
れたもので、低周波から高周波の全帯域における電磁波
をシールドできる電磁波シールドゴム材を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁波シー
ルドゴム材は、導電性を有する基材ゴムの原料ゴム10
0重量部に対して、粉末状及び/又は薄片状の非晶質磁
性合金を20重量部以上及びカーボン繊維を5重量部以
上少なくとも含有してなるものである。このように本発
明においては、導電性を有する基材ゴムに粉末及び/又
は薄片状の非晶質磁性合金及びカーボン繊維を混練して
構成しているので、カーボン繊維により基材ゴムの体積
抵抗率を小さくできると共に、粉末及び/又は薄片状の
非晶質磁性合金を基材ゴムにより強固に一体化してでき
ることとなり低周波から高周波の全帯域における電磁波
をシールドできると共に、シート体の厚みを薄くしてシ
ールド効果及び高いフレキシビリティを維持できる。
【0008】また、本発明に係る電磁波シールドゴム材
は必要に応じて、基材ゴムに少なくともカーボン繊維を
混練し、当該カーボン繊維を混練した基材ゴムを有機溶
剤に溶解させて液状とし、前記溶解した液状の基材ゴム
に前記非晶質磁性合金を分散させて混合させ、前期非晶
質磁性合金が混合された液状の基材ゴムを所定形状に形
成するものである。このように本発明においては、カー
ボン繊維が混練された基材ゴムを有機溶剤で溶解し、こ
の溶解した基材ゴムに非晶質磁性合金を分散混合させて
所定形状に形成するようにしているので、カーボン繊維
及び非晶質磁性合金をより均一に分散混合できることと
なり、シールド効果が均一で且つ極めて薄いシート体を
形成することができる。
【0009】また、本発明に係る電磁波シールドゴム材
は必要に応じて、カーボン繊維を混練した基材ゴムが、
体積抵抗率10-3ないし102Ω/cmであるものであ
る。このように本発明においては、体積抵抗率が10-3
ないし102Ω/cmとなるように基材ゴムにカーボン
繊維を混練するようにしているので、基材ゴムの導電性
を高くできることとなり、より確実な低周波から高周波
の全帯域における電磁波をシールドができる。
【0010】また、本発明に係る電磁波シールドゴム材
は必要に応じて、基材ゴムが、原料ゴム100重量部に
対して微小粒径の導電性カーボン粉末を5ないし70重
量部を含有してなるものである。このように本発明にお
いては、原料ゴム100重量部に対して微小粒径の導電
性カーボン粉末を5ないし70重量部を加えて導電性の
基材ゴムを生成するようにしているので、基材ゴム全体
に満遍なくカーボン粉末が分散されて均一な導電性を帯
びると共に、この導電性カーボン粉末と網目状に分散さ
れるカーボン繊維とが一体となって導電性を向上させる
ことができることとなり、より確実な低周波から高周波
の全帯域における電磁波をシールドできる。
【0011】また、本発明に係る電磁波シールドゴム材
は必要に応じて、カーボン繊維が、繊維直径20μm以
下で、長さ10μmないし24mmであるものである。
このように本発明においては、繊維直径が20μm以下
で長さが10μmないし24mmでありカーボン繊維と
することにより、基材ゴム全体を網目状に漏れなく連結
できることから、より確実な低周波から高周波の全帯域
における電磁波をシールドできる。
【0012】
【発明の実施の形態】(本発明の第1の実施形態)以
下、本発明の第1の実施形態に係る電磁波シールドゴム
材を図1ないし図6に示す試験データに基づいて説明す
る。この図1は本実施形態に係る電磁波シールドゴム材
の配合例を他の電磁波シールドゴム材の配合例と比較す
る配合説明図、図2は図1記載の各配合例における導電
値、抵抗値等の特性図、図3は図1の配合例No.4と
して示す本実施形態に係る電磁波シールドゴム材の電磁
波シールド特性図、図4ないし図6は図1の配合例N
o.1ないしNo.3として示す他の電磁波シールドゴ
ム材の電磁波シールド特性図を示す。
【0013】前記図1の配合例No.4として示すよう
に本実施形態に係る電磁波シールドゴム材は、合成ゴム
を基本素材とし、この合成ゴムに複数種類の導電性剤
(補強剤)を添加して導電性の合成ゴムとし、この合成
ゴム100重量部(以下phr;pan hundred rubber)
に対して薄片状(フレーク状)の非晶質磁性合金である
コバルト・アモルファス172phrを添加すると共
に、カーボン繊維50phrを添加する構成である。
【0014】このフレーク状のコバルト・アモルファス
は、平均厚さ0.5〜5μm・平均アスペクト比(フレ
ーク径/厚さ)5以上の薄片状である。また、前記カー
ボン繊維は、平均繊維直径10μm、平均繊維長さ6μ
mである。前記導電性剤(補強剤)は、導電性カーボン
ブラックを用い、前記合成ゴム100phrに対して導
電性カーボンブラック50phrを添加する構成であ
る。さらにこの基本素材となる合成ゴムには、加硫助剤
として亜鉛華3号、軟化剤、加工助剤、加硫促進剤、老
化防止剤、硫黄の配合剤が添加される。この各種添加す
る配合剤の混合比率は、合成ゴム100phrに対し
て、亜鉛華5phr、軟化剤(ステアリン酸)1ph
r、軟化剤30phr、加工助剤5phr、加硫促進剤
4phr、老化防止剤2.5phr、硫黄4phrであ
る。
【0015】前記配合により混練された合成ゴムからシ
ート体の電磁波シールドゴム材を製作するには、160
℃で15分間の加硫圧縮成形し、さらに150℃で3時
間の二次加硫によって合成ゴムシート体を成形した。次
に、前記成形されたシート体の電磁波シールドゴム材を
アドバンティスト法により他の電磁波シールドゴム材と
共に1KHzないし1GHzの周波数帯域で磁界及び電
界について電磁波シールド特性の測定を行い、この測定
結果を図2ないし図6に示す。
【0016】なお、前記他の電磁波シールドゴム材は図
1の配合例No.1ないしNo.3に示すような配合比
で構成される。この配合例No.1及びNo.2の電磁
波シールドゴム材は、合成ゴム100phrに対して亜
鉛華3号5phr、軟化剤(ステアリン酸)1phr、
導電カーボンブラック10phr、カーボンブラック1
0phr、充填剤60phr、軟化剤10phr、加工
助剤8phr、加硫促進剤3phr、老化防止剤2ph
r、硫黄2phrを共通して配合される。この配合に加
え配合例No.2の電磁波シールドゴム材は、本実施形
態に係る電磁波シールドゴム材(配合例No.4)と同
じフレーク状のコバルト・アモルファスを141phr
追加して添加する構成である。また、配合例No.3の
電磁波シールドゴム材は、本実施形態にカーボンロック
アップ電磁波シールドゴム材(配合例No.4)と同様
の配合比率で、コバルト・アモルファスを添加しない構
成である。
【0017】このように構成された本実施形態に係る電
磁波シールドゴム材(配合例No.4)と他の電磁波シ
ールドゴム材(配合例No.1ないしNo.3)との導
電値及び各種抵抗値は、図2に示す実験結果が得られ
た。同図において本実施形態に係る電磁波シールドゴム
材(配合例No.4)は、配合例No.1及びNo.2
の電磁波シールドゴム材に対して導電値で極めて高い値
であると共に、各抵抗値で極めて小さい値である。ま
た、配合例No.3の電磁波シールドゴム材に対して
も、導電値が高い値であり、各抵抗値が小さい値となっ
ている。なお、本測定で用いたシート体は抵抗値107
以上について測定不能であることから、配合剤No.1
の導電値及び各抵抗値を測定できなかった。
【0018】このような導電値及び各種抵抗値の特性を
有する配合例No.1ないしNo.4の各電磁波シール
ドゴム材の電磁波シールド特性は図3ないし図6のよう
に実験結果が得られた。前記配合例No.1の電磁波シ
ールドゴム材は、図4に示すように低周波の1KHzか
ら高周波の1GHzの全帯域において電界及び磁界の各
電磁波シールド特性が認められない。前記配合例No.
2の電磁波シールドゴム材は、図5に示すように低周波
の1KHzないし100MHzでは全体として5db程
度の電磁波シールド特性が認められるものの、100M
Hzないし1GHzでは電磁波シールド特性が全く認め
られない。
【0019】また、前記配合例No.3の電磁波シール
ドゴム材は、図6に示すように低周波から中間周波の1
KHzないし1MHzでは電磁波シールド特性が全く認
められず、中間周波以上の高周波(1MHzないし1G
Hz)で電磁波シールド特性が認められるに止まるもの
である。上記配合例No.1ないしNo.3の電磁波シ
ールドゴム材に対して、No.4の本実施形態に係る電
磁波シールドゴム材は、低周波の1KHzから高周波の
1GHzまで総ての周波数帯域において極めて大きな電
磁波シールド特性が認められる。
【0020】よって、本実施形態に係る電磁波シールド
ゴム材は、導電性カーボンブラックの微粒粉末が合成ゴ
ム全体に分散され、さらにカーボン繊維が合成ゴム全体
に網目状に連結して分布することから、この導電性カー
ボンブラック及びカーボン繊維がフレーク状のコバルト
・アモルファスに結合することとなり、電磁波を確実に
減衰させて電磁波シールド特性を低周波から高周波まで
の全帯域において高めることができることとなる。
【0021】(本発明の第2の実施形態)以下、本発明
の第2の実施形態に係る電磁波シールドゴム材を図1な
いし図7に基づいて説明する。この図1は本実施形態に
係る電磁波シールドゴム材の配合例を他の電磁波シール
ドゴム材の配合例と比較する配合説明図、図7は本実施
形態に係る電磁波シールドゴム材の電磁波シールド特性
図を示す。
【0022】前記図1の配合例No.5として示すよう
に本実施形態に係る電磁波シールドゴム材は、前記第1
の実施形態に係る電磁波シールドゴム材と同様に合成ゴ
ム、亜鉛華3号、軟化剤(ステアリン酸)、導電性カー
ボンブラック、カーボンブラック、充填剤、軟化剤、加
工助剤、加硫促進剤、老化防止剤、硫黄、カーボン繊維
及びコバルト・アモルファスを同一の配合比率で配合し
て構成され、この構成に加え、有機溶剤を前記合成ゴム
100phrに対して1285.5phr加えて合成ゴ
ムを溶解させ、この溶解した前記各配合剤を含む合成ゴ
ムから成形されるシート体からなる構成である。
【0023】次に、前記シート体からなる電磁波シール
ドゴム材の成形動作について説明する。まず、基本素材
の合成ゴムに亜鉛華3号、軟化剤(ステアリン酸)、導
電性カーボンブラック、カーボンブラック、充填剤、軟
化剤、加工助剤、加硫促進剤、老化防止剤、硫黄を加え
て混練する。この導電性カーボンブラック及びカーボン
ブラックは、複数回に分けて投入し、総ての配合材が均
一に分散するように混練することが望ましい。
【0024】このように配合材が合成ゴムに混練された
後に、カーボン繊維を投入して混練する。この混連に際
してカーボン繊維に剪断力が加わり、繊維が切断される
ことを極力防止するように実行する。このカーボン繊維
が合成ゴムに混練された後に、有機溶剤を加えて合成ゴ
ムを溶解させて、全体をペースト状の半流動体の状態に
する。
【0025】このペースト状の半流動体の合成ゴム及び
配合材にフレーク状のコバルト・アモルファスを分散混
合する。このコバルト・アモルファスが混合された合成
ゴムを基本素材とする半流動体からシート体を成形す
る。この半流動体の合成ゴムを離型紙上に塗布し、この
塗布された離型紙を駆動ロール上で移動させつつこの駆
動ロールに所定間隔で対向配設されたナイフコーターで
外形寸法200mm×200mm・厚さ1mmのシート
状に成形する。この離型紙上に形成されるシート状の合
成ゴムが60℃の温度で1時間オーブンで過熱処理して
有機溶剤を揮発させ、次に160℃で15分間の加硫圧
縮成形し、さらに150℃で3時間の二次加硫処理し、
離型紙を剥がして合成ゴムのシート体を成形する。
【0026】また他の成形方法としては、平滑面を底面
とする基板枠内に前記半流動体を流込み、この流込んだ
半流動体をスキージ等により所定厚みに成形することも
できる。このスキージ等による成形は、フレーク状のコ
バルト・アモルファスの所定方向に鱗状に配向するよう
にスキージを同一方向にのみ繰返し移動等の移動制御に
より行うこともできる。この基板枠内で半流動体の合成
ゴムを乾燥させて有機溶剤を揮発させることにより、配
合材が混練された合成ゴムが所定形状のシート体に固体
化する。この固体化したシート体の合成ゴムを所定の圧
力でプレス成形する。このようにフレーク状のコバルト
・アモルファスの配向を揃えることにより、シート体全
体が隙間なくコバルト・アモルファスを配列できること
となり、より高い電磁波シールド特性が得られることと
なる。
【0027】このように成形されたシート状の本実施形
態に係る電磁波シールドゴム材は図2に示すように、他
の配合例No.1ないしNo.4に比べ導電性が極めて
高い値を示し、各抵抗値が極めて低い値を示している。
また、本実施形態に係る電磁波シールドゴム材は、図7
に示すように低周波の1KHzから高周波の1GHzま
での全帯域において極めて高い電磁波シールド特性が得
られることが解る。特に、1MHzから100MHzの
中間周波数帯域において高周波(100MHzないし1
GHz)とほぼ同様の電磁波シールド特性認められる。
【0028】(本発明の他の実施形態)なお、前記各実
施形態においては、導電性剤を導電性カーボンブラッ
ク、カーボンブラックを用いる構成としたが、ケッチン
ブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック等
の小粒子径でストラクチャーの高いカーボンを用いるこ
ともできる。
【0029】また、前記第2の実施形態においては、有
機溶剤で合成ゴムを溶解させた後に、フレーク状のコバ
ルト・アモルファスを分散・混合させる構成としたが、
溶解前にフレーク状のコバルト・アモルファスを混練
し、このコバルト・アモルファスを混練した合成ゴムを
有機溶剤で溶解させることもできる。また、前記第2の
実施形態においては、有機溶剤で合成ゴムを溶解させる
前にカーボン繊維を混練する構成としたが、合成ゴムを
溶解された後にカーボン繊維を分散・混合させることも
できる。
【0030】また、前記各実施形態においては非晶質磁
性合金にフレーク状のコバルト・アモルファスを用いる
構成としたが、他の非晶質磁性合金又は粉末状、粒状の
非晶質磁性合金を用いることもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明においては、導電性を有する基材
ゴムに粉末及び/又は薄片状の非晶質磁性合金及びカー
ボン繊維を混練して構成しているので、カーボン繊維に
より機材ゴムの体積抵抗率を小さくできると共に、粉末
及び/又は薄片状の非晶質磁性合金を基材ゴムにより強
固に一体化してできることとなり低周波から高周波の全
帯域における電磁波をシールドできると共に、シート体
の厚みを薄くしてシールド効果及び高いフレキシビリテ
ィを維持できるという効果を奏する。
【0032】また、本発明においては、カーボン繊維が
混練された基材ゴムを有機溶剤で溶解し、この溶解した
基材ゴムに非晶質磁性合金を分散混合させて所定形状に
形成するようにしているので、カーボン繊維及び非晶質
磁性合金をより均一に分散混合できることとなり、シー
ルド効果が均一で且つ極めて薄いシート体を形成するこ
とができるという効果を有する。
【0033】また、本発明においては、体積抵抗率が1
-3ないし102Ω/cmとなるように基材ゴムにカー
ボン繊維を混練するようにしているので、基材ゴムの導
電性を高くできることとなり、より確実な低周波から高
周波の全帯域における電磁波をシールドができるという
効果を有する。また、本発明においては、原料ゴム10
0重量部に対して微小粒径の導電性カーボン粉末を5な
いし70重量部を加えて導電性の基材ゴムを生成するよ
うにしているので、基材ゴム全体に満遍なくカーボン粉
末が分散されて均一な導電性を帯びると共に、このカー
ボン粉末と網目状に分散されるカーボン繊維とが一体と
なって導電性を向上させることができることとなり、よ
り確実な低周波から高周波の全帯域における電磁波をシ
ールドできるという効果を有する。
【0034】さらに、本発明においては、繊維直径が2
0μm以下で長さが10μmないし24mm でありカ
ーボン繊維とすることにより、基材ゴム全体を網目状に
漏れなく連結できることから、より確実な低周波から高
周波の全帯域における電磁波をシールドできるという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電磁波シールドゴム材
の配合例を他の電磁波シールドゴム材の配合例と比較す
る配合説明図である。
【図2】図1記載の各配合例における導電値、抵抗値等
の特性図である。
【図3】図1の配合例No.4として示す第1の実施形
態に係る電磁波シールドゴム材の電磁波シールド特性図
である。
【図4】図1の配合例No.1ないしNo.3として示
す他の電磁波シールドゴム材の電磁波シールド特性図で
ある。
【図5】図1の配合例No.1ないしNo.3として示
す他の電磁波シールドゴム材の電磁波シールド特性図で
ある。
【図6】図1の配合例No.1ないしNo.3として示
す他の電磁波シールドゴム材の電磁波シールド特性図で
ある。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る電磁波シールド
ゴム材の電磁波シールド特性図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月20日(2000.9.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】このフレーク状のコバルト・アモルファス
は、平均厚さ0.5〜5μm・平均アスペクト比(フレ
ーク径/厚さ)5以上の薄片状である。また、前記カー
ボン繊維は、平均繊維直径10μm、平均繊維長さ6m
である。前記導電性剤(補強剤)は、導電性カーボン
ブラックを用い、前記合成ゴム100phrに対して導
電性カーボンブラック50phrを添加する構成であ
る。さらにこの基本素材となる合成ゴムには、加硫助剤
として亜鉛華3号、軟化剤、加工助剤、加硫促進剤、老
化防止剤、硫黄の配合剤が添加される。この各種添加す
る配合剤の混合比率は、合成ゴム100phrに対し
て、亜鉛華5phr、軟化剤(ステアリン酸)1ph
r、軟化剤30phr、加工助剤5phr、加硫促進剤
4phr、老化防止剤2.5phr、硫黄4phrであ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電磁波シールドゴム材
の配合例を他の電磁波シールドゴム材の配合例と比較す
る配合説明図である。
【図2】図1記載の各配合例における導電値、抵抗値等
の特性図である。
【図3】図1の配合例No.4として示す第1の実施形
態に係る電磁波シールドゴム材の電磁波シールド特性図
である。
【図4】図1の配合例No.1として示す他の電磁波シ
ールドゴム材の電磁波シールド特性図である。
【図5】図1の配合例No.2として示す他の電磁波シ
ールドゴム材の電磁波シールド特性図である。
【図6】図1の配合例No.3として示す他の電磁波シ
ールドゴム材の電磁波シールド特性図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る電磁波シールド
ゴム材の電磁波シールド特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/08 C08K 3/08 7/00 7/00 7/06 7/06 H05K 9/00 H05K 9/00 X Fターム(参考) 4F070 AA04 AC04 AC05 AC07 AC40 AD01 AD02 AE01 AE02 AE03 AE06 AE08 CA11 CB05 CB11 FA03 FB06 4F072 AA02 AA05 AB10 AB14 AB15 AD02 AE08 AF01 AF02 AK05 AL11 4J002 AC001 DA017 DA018 DA038 DC006 FA016 FA047 FD017 FD020 FD118 FD140 FD206 GQ02 GT00 5E321 BB34 BB44 BB53 BB60 GG05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する基材ゴムの原料ゴム10
    0重量部に対して、粉末状及び/又は薄片状の非晶質磁
    性合金を20重量部以上及びカーボン繊維を5重量部以
    上少なくとも含有してなることを特徴とする電磁波シー
    ルドゴム材。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の電磁波シールドゴ
    ム材において、 前記基材ゴムに少なくともカーボン繊維を混練し、当該
    カーボン繊維を混練した基材ゴムを有機溶剤に溶解させ
    て液状とし、 前記溶解した液状の基材ゴムに前記非晶質磁性合金を分
    散させて混合させ、 前期非晶質磁性合金が混合された液状の基材ゴムを所定
    形状に形成することを特徴とする電磁波シールドゴム
    材。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の電磁波シー
    ルドゴム材において、 前記カーボン繊維を混練した基材ゴムが、体積抵抗率1
    -3ないし102Ω/cmであることを特徴とする電磁
    波シールドゴム材。
  4. 【請求項4】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の電磁波シールドゴム材において、 前記基材ゴムが、原料ゴム100重量部に対して微小粒
    径の導電性カーボン粉末を5ないし70重量部を含有し
    てなること特徴とする電磁波シールドゴム材。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし4のいずれかに記載
    の電磁波シールドゴム材において、 前記カーボン繊維が、繊維直径20μm以下で、長さ1
    0μmないし24mmであることを特徴とする電磁波シ
    ールドゴム材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006176766A (ja) * 2004-11-25 2006-07-06 Kitagawa Ind Co Ltd 緩衝性樹脂組成物及び緩衝材
JP2008013654A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Nippon Valqua Ind Ltd 充填材入りフッ素樹脂シートの製造方法および充填材入りフッ素樹脂シート
US10398068B2 (en) 2016-09-28 2019-08-27 Molex, Llc Electromagnetic shielding sheet and manufacturing method for same

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