JP2002059051A - オイル塗布装置 - Google Patents
オイル塗布装置Info
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- JP2002059051A JP2002059051A JP2000253599A JP2000253599A JP2002059051A JP 2002059051 A JP2002059051 A JP 2002059051A JP 2000253599 A JP2000253599 A JP 2000253599A JP 2000253599 A JP2000253599 A JP 2000253599A JP 2002059051 A JP2002059051 A JP 2002059051A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 最表面であるオイル塗布制御層表面へのトナ
ー紛の付着を防止し、動作初期において過剰な離型オイ
ルの吐出を防止し、且つオイル保持部材に当初保持され
た離型オイルを有効に使用できる塗布寿命の長いオイル
塗布装置を提供すること。 【解決手段】 離型オイル保持部材に、又は離型オイル
保持部材のオイル塗布側に付設されるオイル移行層に、
オイル塗布量制御層を接着剤とシリコーンオイルとの混
合物にて接着してなり、前記オイル塗布量制御層の開孔
には、前記混合物が充填されているオイル塗布装置。
ー紛の付着を防止し、動作初期において過剰な離型オイ
ルの吐出を防止し、且つオイル保持部材に当初保持され
た離型オイルを有効に使用できる塗布寿命の長いオイル
塗布装置を提供すること。 【解決手段】 離型オイル保持部材に、又は離型オイル
保持部材のオイル塗布側に付設されるオイル移行層に、
オイル塗布量制御層を接着剤とシリコーンオイルとの混
合物にて接着してなり、前記オイル塗布量制御層の開孔
には、前記混合物が充填されているオイル塗布装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子複写機や電子
印刷機のトナー定着部において、定着ローラに離型オイ
ルを塗布するためのオイル塗布装置に関するものであ
る。
印刷機のトナー定着部において、定着ローラに離型オイ
ルを塗布するためのオイル塗布装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子複写機や電子印刷機などにおける定
着装置では、記録上に転写されたトナーを定着させる
際、加熱定着ロールにトナーが付着することがあり、そ
のトナーが次の記録紙を汚損するのを防止するため、定
着ロールに微量のシリコーンオイルなどの離型オイルを
オイル塗布ローラにて塗布し、加熱定着ロールにトナー
が付着したり、記録紙が付着して巻き上がらないように
している。
着装置では、記録上に転写されたトナーを定着させる
際、加熱定着ロールにトナーが付着することがあり、そ
のトナーが次の記録紙を汚損するのを防止するため、定
着ロールに微量のシリコーンオイルなどの離型オイルを
オイル塗布ローラにて塗布し、加熱定着ロールにトナー
が付着したり、記録紙が付着して巻き上がらないように
している。
【0003】例えば、特開2000−79365号公報
には、多孔質セラミックス材料からなる円柱形状のオイ
ル保持部材の表面にフェルト層を配置し、さらにフェル
ト層の上にPTFE多孔質膜を配置したオイル塗布装置
が開示されている。このオイル塗布装置は、オイル保持
部材からフェルトに浸みだしたオイルを多孔質膜で制御
しつつ塗布するものである。
には、多孔質セラミックス材料からなる円柱形状のオイ
ル保持部材の表面にフェルト層を配置し、さらにフェル
ト層の上にPTFE多孔質膜を配置したオイル塗布装置
が開示されている。このオイル塗布装置は、オイル保持
部材からフェルトに浸みだしたオイルを多孔質膜で制御
しつつ塗布するものである。
【0004】
【発明を解決するための課題】しかしながら、上述した
PTFE多孔質膜を最表面に配置したオイル塗布装置
は、PTFE多孔質膜の表面に定着ローラに付着したト
ナー粉が転写され、この付着したトナー粉がPTFE多
孔質膜の表面にこびり付いてしまうという問題がある
(トナー粉付着の問題)。これは、PTFE多孔質膜表
面に形成される微小開孔にトナー粉が入り込み、これが
加熱され溶着することによって発生する。このため、離
型シリコーンオイルの塗布が不均一になったり、離型シ
リコーンオイル塗布能力が徐々に低下するといった不都
合が起きる。
PTFE多孔質膜を最表面に配置したオイル塗布装置
は、PTFE多孔質膜の表面に定着ローラに付着したト
ナー粉が転写され、この付着したトナー粉がPTFE多
孔質膜の表面にこびり付いてしまうという問題がある
(トナー粉付着の問題)。これは、PTFE多孔質膜表
面に形成される微小開孔にトナー粉が入り込み、これが
加熱され溶着することによって発生する。このため、離
型シリコーンオイルの塗布が不均一になったり、離型シ
リコーンオイル塗布能力が徐々に低下するといった不都
合が起きる。
【0005】一方、離型オイルの塗布動作の初期におい
て、過剰な離型オイルの吐出が生じるという問題がある
(離型オイル過剰吐出の問題)。この離型オイルの過剰
吐出は、定着装置の加熱手段(トナーを定着させるため
には加熱が必要とされる)から受ける熱により、PTF
E多孔質膜の空隙部分に存在する離型シリコーンオイル
が膨張し、PTFE多孔質膜の外へ溢れだすことにより
発生する。
て、過剰な離型オイルの吐出が生じるという問題がある
(離型オイル過剰吐出の問題)。この離型オイルの過剰
吐出は、定着装置の加熱手段(トナーを定着させるため
には加熱が必要とされる)から受ける熱により、PTF
E多孔質膜の空隙部分に存在する離型シリコーンオイル
が膨張し、PTFE多孔質膜の外へ溢れだすことにより
発生する。
【0006】更に一方、オイル塗布装置の動作が進み、
離型シリコーンオイルのそれ以上の塗布が行えなくなっ
た状態において、オイル塗布装置を取出し点検してみる
と、オイル保持部材やフェルトなどのオイル移行層に離
型シリコーンオイルが未だ残存しており、当初のオイル
塗布装置に保持させた塗布オイルを有効に利用しきれ
ず、従って、オイル塗布装置の塗布寿命を制限している
という問題がある(未利用離型オイル残存の問題)。
離型シリコーンオイルのそれ以上の塗布が行えなくなっ
た状態において、オイル塗布装置を取出し点検してみる
と、オイル保持部材やフェルトなどのオイル移行層に離
型シリコーンオイルが未だ残存しており、当初のオイル
塗布装置に保持させた塗布オイルを有効に利用しきれ
ず、従って、オイル塗布装置の塗布寿命を制限している
という問題がある(未利用離型オイル残存の問題)。
【0007】従って、本発明の目的は、上記課題を解決
するものであって、最表面であるオイル塗布制御層表面
へのトナー紛の付着を防止し、動作初期において過剰な
離型オイルの吐出を防止し、且つオイル保持部材に当初
保持された離型オイルを有効に使用できる塗布寿命の長
いオイル塗布装置を提供するものである。
するものであって、最表面であるオイル塗布制御層表面
へのトナー紛の付着を防止し、動作初期において過剰な
離型オイルの吐出を防止し、且つオイル保持部材に当初
保持された離型オイルを有効に使用できる塗布寿命の長
いオイル塗布装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を行った結果、最表面層となるオイ
ル塗布量制御層を離型オイル保持部材又はオイル移行層
の上に接着する際、接着剤とシリコーンオイルとの混合
物を使用し、これをオイル塗布量制御層の開孔を充填す
るように接着すれば、トナー粉付着の問題及び離型オイ
ル過剰吐出の問題を解決でき、更に、接着剤とシリコー
ンオイルとの混合物の各配合比率と粘度を特定範囲のも
のとすれば、上記混合物に含まれる接着剤成分を離型オ
イル保持部材又はオイル移行層の表面付近に浸透させる
ことができ、上記課題の他、未利用離型オイル残存の問
題も解決できることなどを見出し、本発明を完成するに
至った。
発明者らは鋭意検討を行った結果、最表面層となるオイ
ル塗布量制御層を離型オイル保持部材又はオイル移行層
の上に接着する際、接着剤とシリコーンオイルとの混合
物を使用し、これをオイル塗布量制御層の開孔を充填す
るように接着すれば、トナー粉付着の問題及び離型オイ
ル過剰吐出の問題を解決でき、更に、接着剤とシリコー
ンオイルとの混合物の各配合比率と粘度を特定範囲のも
のとすれば、上記混合物に含まれる接着剤成分を離型オ
イル保持部材又はオイル移行層の表面付近に浸透させる
ことができ、上記課題の他、未利用離型オイル残存の問
題も解決できることなどを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0009】すなわち、請求項1記載の発明は、離型オ
イル保持部材に、又は離型オイル保持部材のオイル塗布
側に付設されるオイル移行層に、オイル塗布量制御層を
接着剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着してな
り、前記オイル塗布量制御層の開孔には、前記混合物が
充填されていることを特徴とするオイル塗布装置を提供
するものである。また、請求項2記載の発明は、前記オ
イル塗布量制御層の開孔は、前記接着剤で一部が塞がれ
ていることを特徴とするオイル塗布装置を提供するもの
である。
イル保持部材に、又は離型オイル保持部材のオイル塗布
側に付設されるオイル移行層に、オイル塗布量制御層を
接着剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着してな
り、前記オイル塗布量制御層の開孔には、前記混合物が
充填されていることを特徴とするオイル塗布装置を提供
するものである。また、請求項2記載の発明は、前記オ
イル塗布量制御層の開孔は、前記接着剤で一部が塞がれ
ていることを特徴とするオイル塗布装置を提供するもの
である。
【0010】かかる構成を採ることにより、離型オイル
保持部材又はオイル移行層にオイル塗布量制御層である
多孔質膜を全面接着することができ、接着強度を高める
ことができると共に、多孔質膜の開孔に接着剤とシリコ
ーンオイルとの混合物が充填され、トナー粉による開孔
の目詰まりを防止できる。すなわち、多孔質膜の開孔に
接着剤とシリコーンオイルとの混合物が充填され、乾燥
後は、接着剤成分が固化状態でシリコーンオイル中に分
散して開孔内部の一部に存在するため、トナー粉の開孔
への進入が防止される。また、開孔内部に接着剤成分が
存在することで、多孔質膜中の空隙体積が小さくなり、
多孔質膜中に含まれるシリコーンオイル量を減らすこと
ができ、オイル塗布装置の動作初期における加熱による
過剰の離型オイルの吐出を抑制できる。更にまた、全面
接着され、且つ開孔内に接着成分が存在することから多
孔質膜の強度と耐久性を一層高めることができる。一
方、接着剤とシリコーンオイルの混合物は、ミクロに見
て、シリコーンオイル中に接着剤が分散された状態にあ
るため、シリコーンオイル領域が開孔内部における離型
オイルの通路となる。従って、当該混合物が多孔質膜の
開孔に充填されることで、開孔は塞がれていながら離型
オイルの通路は確保され、離型オイルの適量塗布及び塗
布量制御を可能にしている。
保持部材又はオイル移行層にオイル塗布量制御層である
多孔質膜を全面接着することができ、接着強度を高める
ことができると共に、多孔質膜の開孔に接着剤とシリコ
ーンオイルとの混合物が充填され、トナー粉による開孔
の目詰まりを防止できる。すなわち、多孔質膜の開孔に
接着剤とシリコーンオイルとの混合物が充填され、乾燥
後は、接着剤成分が固化状態でシリコーンオイル中に分
散して開孔内部の一部に存在するため、トナー粉の開孔
への進入が防止される。また、開孔内部に接着剤成分が
存在することで、多孔質膜中の空隙体積が小さくなり、
多孔質膜中に含まれるシリコーンオイル量を減らすこと
ができ、オイル塗布装置の動作初期における加熱による
過剰の離型オイルの吐出を抑制できる。更にまた、全面
接着され、且つ開孔内に接着成分が存在することから多
孔質膜の強度と耐久性を一層高めることができる。一
方、接着剤とシリコーンオイルの混合物は、ミクロに見
て、シリコーンオイル中に接着剤が分散された状態にあ
るため、シリコーンオイル領域が開孔内部における離型
オイルの通路となる。従って、当該混合物が多孔質膜の
開孔に充填されることで、開孔は塞がれていながら離型
オイルの通路は確保され、離型オイルの適量塗布及び塗
布量制御を可能にしている。
【0011】また、請求項3記載の発明は、離型オイル
保持部材に、又は離型オイル保持部材のオイル塗布側に
付設されるオイル移行層に、オイル塗布量制御層を接着
剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着してなり、前
記オイル移行層の表面から内側方向途中までに前記接着
剤が浸透していることを特徴とするオイル塗布装置を提
供するものである。かかる構成を採ることにより、離型
オイル保持部材又はオイル移行層の表面に接着剤とシリ
コーンオイルが塗布されることで、当該表面層近傍にお
ける空隙部分は、固化状態の接着成分が微細に分散され
た状態となり、当該領域の空隙部分は、該混合物の塗布
前と比して、更に細かい空隙を形成することになる。こ
のため、離型オイル保持部材又はオイル移行層におい
て、表面方向への毛管力が作用する構造が得られ、毛管
力によって、最表面のオイル塗布制御層である多孔質膜
方向への離型オイルの移行が促進され、塗布オイルの有
効利用を図ることができる。このように、オイル塗布制
御層が付設される離型オイル保持部材又はオイル移行層
において、上述した毛管力がオイル塗布側方向に働く構
造となるのは、オイル塗布制御層である多孔質膜を接着
剤とシリコーンオイルの混合物で接着する際、該混合物
が離型オイル保持部材又はオイル移行層の表面からしみ
込み、当該表面では空隙が埋められてより微細な空隙状
態が形成され、表面から離れたより深い部分では当該混
合物は浸透せず、浸透部分と未浸透部分との間で細孔径
の分布に違いが生じることに起因する。
保持部材に、又は離型オイル保持部材のオイル塗布側に
付設されるオイル移行層に、オイル塗布量制御層を接着
剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着してなり、前
記オイル移行層の表面から内側方向途中までに前記接着
剤が浸透していることを特徴とするオイル塗布装置を提
供するものである。かかる構成を採ることにより、離型
オイル保持部材又はオイル移行層の表面に接着剤とシリ
コーンオイルが塗布されることで、当該表面層近傍にお
ける空隙部分は、固化状態の接着成分が微細に分散され
た状態となり、当該領域の空隙部分は、該混合物の塗布
前と比して、更に細かい空隙を形成することになる。こ
のため、離型オイル保持部材又はオイル移行層におい
て、表面方向への毛管力が作用する構造が得られ、毛管
力によって、最表面のオイル塗布制御層である多孔質膜
方向への離型オイルの移行が促進され、塗布オイルの有
効利用を図ることができる。このように、オイル塗布制
御層が付設される離型オイル保持部材又はオイル移行層
において、上述した毛管力がオイル塗布側方向に働く構
造となるのは、オイル塗布制御層である多孔質膜を接着
剤とシリコーンオイルの混合物で接着する際、該混合物
が離型オイル保持部材又はオイル移行層の表面からしみ
込み、当該表面では空隙が埋められてより微細な空隙状
態が形成され、表面から離れたより深い部分では当該混
合物は浸透せず、浸透部分と未浸透部分との間で細孔径
の分布に違いが生じることに起因する。
【0012】また、請求項4記載の発明は、前記オイル
移行層は、耐熱性フェルトであり、前記オイル塗布量制
御層はPTFE膜であることを特徴とするオイル塗布装
置を提供するものである。耐熱性フェルトは表面が剛直
なものではなく、ある程度の柔軟性を有しているため、
定着ローラに接触しつつ離型オイルを供給するに際して
一定の接触面積を確保しつつ、均一にかつ所定の塗布量
を確保することができる。また、耐熱性フェルトはPT
FE膜と併用することで、離型オイルの保持力、離型オ
イルの適量塗布及び塗布量制御などの安定した塗布性
能、構造的な信頼性といった面でバランスのとれたオイ
ル塗布装置を得ることができる。
移行層は、耐熱性フェルトであり、前記オイル塗布量制
御層はPTFE膜であることを特徴とするオイル塗布装
置を提供するものである。耐熱性フェルトは表面が剛直
なものではなく、ある程度の柔軟性を有しているため、
定着ローラに接触しつつ離型オイルを供給するに際して
一定の接触面積を確保しつつ、均一にかつ所定の塗布量
を確保することができる。また、耐熱性フェルトはPT
FE膜と併用することで、離型オイルの保持力、離型オ
イルの適量塗布及び塗布量制御などの安定した塗布性
能、構造的な信頼性といった面でバランスのとれたオイ
ル塗布装置を得ることができる。
【0013】また、請求項5記載の発明は、前記オイル
塗布量制御層の開孔径は、0.1〜2μm のものが、全
開孔の50%以上であり、前記混合物の25℃における
粘度は50×10-6〜10000×10-6m2/ 秒(50
〜10000cSt )であり、該シリコーンワニスと前記
シリコーンオイルの混合割合が、シリコーンワニス:シ
リコーンオイルで、20:80〜20:80であること
を特徴とするオイル塗布装置を提供するものである。か
かる構成を採ることにより、混合液がオイル塗布制御層
である多孔質膜及びオイル移行層の開孔中に効率よく充
填される。また、混合物の粘度が上記特定の範囲にある
ため、離型オイル保持部材又はオイル移行層への浸透が
制御され、毛管力を利用できる。また、PTFEなどの
多孔質膜の接着性を確保することができる。
塗布量制御層の開孔径は、0.1〜2μm のものが、全
開孔の50%以上であり、前記混合物の25℃における
粘度は50×10-6〜10000×10-6m2/ 秒(50
〜10000cSt )であり、該シリコーンワニスと前記
シリコーンオイルの混合割合が、シリコーンワニス:シ
リコーンオイルで、20:80〜20:80であること
を特徴とするオイル塗布装置を提供するものである。か
かる構成を採ることにより、混合液がオイル塗布制御層
である多孔質膜及びオイル移行層の開孔中に効率よく充
填される。また、混合物の粘度が上記特定の範囲にある
ため、離型オイル保持部材又はオイル移行層への浸透が
制御され、毛管力を利用できる。また、PTFEなどの
多孔質膜の接着性を確保することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
るオイル塗布装置を図1〜3に基づいて詳述する。図1
は本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の定着装置
における設置状態を示す側面図、図2は本発明の実施の
形態であるオイル塗布装置の径方向の断面図、図3
(A)は本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の軸
方向の一部の模式断面図であり、図3(B)は接着剤と
シリコーンオイルとの混合物の浸透状態を説明する図で
ある。図において、1はオイル塗布装置を示し、オイル
塗布装置1は、離型オイル保持部材2にオイル塗布量制
御層3を接着剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着
してなることを基本構成要素とするものである。そし
て、このオイル塗布装置1は、定着装置4に組み込ま
れ、定着装置4は、加熱定着ロール5と加圧ロール6と
の間に記録紙7を通し、記録紙7の表面7aに転写され
たトナー8を定着させるものであるが、加熱定着ロール
5に記録紙7の表面7a上のトナー8が付着しないよう
に、加熱定着ロール5にオイル塗布装置1を対接させ、
離型オイルであるシリコーンオイルを加熱定着ロール5
に塗布している。
るオイル塗布装置を図1〜3に基づいて詳述する。図1
は本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の定着装置
における設置状態を示す側面図、図2は本発明の実施の
形態であるオイル塗布装置の径方向の断面図、図3
(A)は本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の軸
方向の一部の模式断面図であり、図3(B)は接着剤と
シリコーンオイルとの混合物の浸透状態を説明する図で
ある。図において、1はオイル塗布装置を示し、オイル
塗布装置1は、離型オイル保持部材2にオイル塗布量制
御層3を接着剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着
してなることを基本構成要素とするものである。そし
て、このオイル塗布装置1は、定着装置4に組み込ま
れ、定着装置4は、加熱定着ロール5と加圧ロール6と
の間に記録紙7を通し、記録紙7の表面7aに転写され
たトナー8を定着させるものであるが、加熱定着ロール
5に記録紙7の表面7a上のトナー8が付着しないよう
に、加熱定着ロール5にオイル塗布装置1を対接させ、
離型オイルであるシリコーンオイルを加熱定着ロール5
に塗布している。
【0015】離型オイル保持部材2は、離型オイルを保
持出来る構造のものであれば特に限定されない。この実
施の形態例の離型オイル保持部材2は、例えば、気孔の
径が50〜2000μm 、気孔率60〜80%の大容量
の気孔群中に多量の離型オイルを保持する円筒状多孔質
セラミック成形体ものであり、更にシャフト10が装着
されている。保持された離型オイルは、微細な繊維間空
隙を経由して毛細管現象によりオイル移行層である耐熱
性フェルト11に移行し、次いで、多孔質膜のオイル塗
布制御層に浸透して、最後にオイル塗布量制御層表面に
しみ出す。離型オイルは、通常25℃で10×10-6〜
10000×10-6m2/ 秒(10〜10000cSt )、
好ましくは50×10-6〜3000×10-6m2/ 秒(5
0〜3000cSt )の低粘度シリコーンオイルが使用さ
れる。このような多孔質のセラミック成形体からなる離
型オイル保持部材は、大気孔に離型オイルが保持され、
繊維間空隙が毛細管による離型オイルの移動を担うこと
で、高いオイル保持能力と経時変化のないオイル塗布性
能を得ることができる。離型オイル保持部材2は、多孔
質のセラミック成形体が好ましいが、上記構造のものに
限定されず、ひとつの気孔の径が50μm 未満の気孔群
からなるものや、スポンジ状、その他各種の多孔質材料
を用いることもできる。
持出来る構造のものであれば特に限定されない。この実
施の形態例の離型オイル保持部材2は、例えば、気孔の
径が50〜2000μm 、気孔率60〜80%の大容量
の気孔群中に多量の離型オイルを保持する円筒状多孔質
セラミック成形体ものであり、更にシャフト10が装着
されている。保持された離型オイルは、微細な繊維間空
隙を経由して毛細管現象によりオイル移行層である耐熱
性フェルト11に移行し、次いで、多孔質膜のオイル塗
布制御層に浸透して、最後にオイル塗布量制御層表面に
しみ出す。離型オイルは、通常25℃で10×10-6〜
10000×10-6m2/ 秒(10〜10000cSt )、
好ましくは50×10-6〜3000×10-6m2/ 秒(5
0〜3000cSt )の低粘度シリコーンオイルが使用さ
れる。このような多孔質のセラミック成形体からなる離
型オイル保持部材は、大気孔に離型オイルが保持され、
繊維間空隙が毛細管による離型オイルの移動を担うこと
で、高いオイル保持能力と経時変化のないオイル塗布性
能を得ることができる。離型オイル保持部材2は、多孔
質のセラミック成形体が好ましいが、上記構造のものに
限定されず、ひとつの気孔の径が50μm 未満の気孔群
からなるものや、スポンジ状、その他各種の多孔質材料
を用いることもできる。
【0016】多孔質セラミックスオイル保持部材は、次
のような方法で製造できる。すなわち、シリカ繊維、シ
リカアルミナ繊維、アルミナ繊維及びガラス繊維から選
ばれた一種又は複数種類のセラミックス繊維と、シリカ
粒子、シリカアルミナ粒子、アルミナ粒子及びガラス粒
子から選ばれた一種又は複数種類の必要に応じて配合さ
れるセラミックス粒子と、シリカゾル、アルミナゾル及
びガラスフリットから選ばれた一種または複数種類の無
機バインダーと、ポリプロピレン等の有機樹脂粒と、有
機バインダーと、水とを原料とするもので、これら原料
混練物を押し出し成型法等により所定の形状の成形体と
し、さらにこの成形体を乾燥させ焼成することで得られ
る。セラミックス繊維としては、繊維径が2〜30μm
で繊維長が100〜5000μm であるものが選択さ
れ、セラミックス粒子としては、粒径が10〜50μm
のものが選択される。有機樹脂としては、粒径が200
〜2000μm のものが用いられる。
のような方法で製造できる。すなわち、シリカ繊維、シ
リカアルミナ繊維、アルミナ繊維及びガラス繊維から選
ばれた一種又は複数種類のセラミックス繊維と、シリカ
粒子、シリカアルミナ粒子、アルミナ粒子及びガラス粒
子から選ばれた一種又は複数種類の必要に応じて配合さ
れるセラミックス粒子と、シリカゾル、アルミナゾル及
びガラスフリットから選ばれた一種または複数種類の無
機バインダーと、ポリプロピレン等の有機樹脂粒と、有
機バインダーと、水とを原料とするもので、これら原料
混練物を押し出し成型法等により所定の形状の成形体と
し、さらにこの成形体を乾燥させ焼成することで得られ
る。セラミックス繊維としては、繊維径が2〜30μm
で繊維長が100〜5000μm であるものが選択さ
れ、セラミックス粒子としては、粒径が10〜50μm
のものが選択される。有機樹脂としては、粒径が200
〜2000μm のものが用いられる。
【0017】上記多孔質セラセラミックス材料は、焼成
時に有機バインダー、水分、有機樹脂粒が気化すること
で多孔質構造が付与される。より詳しくは、有機バイン
ダーと水分が気化することで、主な気孔径が10〜10
0μm の繊維間空隙が形成され、有機樹脂粒が気化する
ことで、200〜2000μm の径を有する大型気孔が
得られる。この多孔質セラミックス材料では、大型気孔
がシリコーンオイルを蓄える役割を担い、繊維間空隙が
毛管力によるシリコーンオイルを移動させる役割を担っ
ている。
時に有機バインダー、水分、有機樹脂粒が気化すること
で多孔質構造が付与される。より詳しくは、有機バイン
ダーと水分が気化することで、主な気孔径が10〜10
0μm の繊維間空隙が形成され、有機樹脂粒が気化する
ことで、200〜2000μm の径を有する大型気孔が
得られる。この多孔質セラミックス材料では、大型気孔
がシリコーンオイルを蓄える役割を担い、繊維間空隙が
毛管力によるシリコーンオイルを移動させる役割を担っ
ている。
【0018】この離型オイル保持部材2の外周にはオイ
ル移行層11が形成されている。このオイル移行層11
は、耐熱性繊維フェルトが使用できる。この耐熱性繊維
フェルトは例えば、繊維材料群をローラー成形等により
板状のウエブに成形した後、ニードルパンチ法で加工す
ることにより得られる。耐熱性繊維フェルトは直径が約
10μm 程度の繊維材料からなり、目付が100〜10
00g/m2、厚みが0.5〜5mm、密度170〜260kg
/m3の柔軟性のある3次元網目構造である。オイル移行
層11は異なる種類のものを多層に配置してもよい。こ
のようなオイル移行層11を離型オイル保持部材2の外
周に付設することにより、定着ローラに接触しつつ離型
オイルを供給するに際して一定の接触面積を確保しつ
つ、均一にかつ所定の塗布量を確保することができる。
ル移行層11が形成されている。このオイル移行層11
は、耐熱性繊維フェルトが使用できる。この耐熱性繊維
フェルトは例えば、繊維材料群をローラー成形等により
板状のウエブに成形した後、ニードルパンチ法で加工す
ることにより得られる。耐熱性繊維フェルトは直径が約
10μm 程度の繊維材料からなり、目付が100〜10
00g/m2、厚みが0.5〜5mm、密度170〜260kg
/m3の柔軟性のある3次元網目構造である。オイル移行
層11は異なる種類のものを多層に配置してもよい。こ
のようなオイル移行層11を離型オイル保持部材2の外
周に付設することにより、定着ローラに接触しつつ離型
オイルを供給するに際して一定の接触面積を確保しつ
つ、均一にかつ所定の塗布量を確保することができる。
【0019】オイル塗布量制御層3は、その透気度が1
0〜2000秒/100cc であり、シリコーンオイルを通
過させるものであれば、特に限定されない。この実施例
のオイル塗布量制御層3では、延伸したポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)多孔質膜(以下、PTFE多
孔質膜という)が使用されている。このPTFE多孔質
膜は、例えば、表面粗さがRa:0.7〜0.8mm、厚
み:20〜100μm、透気度:60〜100秒/100c
c 、開孔径:0.05〜2.0μm、開孔率:50〜9
0%のものが使用される。開孔径0.05〜2.0μm
は全開孔の(50%)を占めるものであり、「透気度」
はB型ガーレー式デンソメータにより測定されるガーレ
ー数(単位:秒/100cc )であり、「開孔率」は比重測
定値から次式:開孔率(%)=(1−嵩比重/真比重)
×100 により計算される値である。
0〜2000秒/100cc であり、シリコーンオイルを通
過させるものであれば、特に限定されない。この実施例
のオイル塗布量制御層3では、延伸したポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)多孔質膜(以下、PTFE多
孔質膜という)が使用されている。このPTFE多孔質
膜は、例えば、表面粗さがRa:0.7〜0.8mm、厚
み:20〜100μm、透気度:60〜100秒/100c
c 、開孔径:0.05〜2.0μm、開孔率:50〜9
0%のものが使用される。開孔径0.05〜2.0μm
は全開孔の(50%)を占めるものであり、「透気度」
はB型ガーレー式デンソメータにより測定されるガーレ
ー数(単位:秒/100cc )であり、「開孔率」は比重測
定値から次式:開孔率(%)=(1−嵩比重/真比重)
×100 により計算される値である。
【0020】そして、このオイル塗布量制御層3は、離
型オイル保持部材2の外周に形成されたオイル移行層1
1に、接着剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着さ
れる。この混合物は接着剤とシリコーンオイルとが充分
に混合され、互いに分散していることが重要である。接
着は、例えば、オイル塗布量制御層3の裏面(接着面)
に該混合物を20〜300g/m2の密度で塗り、その面を
オイル移行層11に張り合わせ、次いで、1〜4時間乾
燥させ、接着成分を固化させることで行う。図3(A)
は混合物で接着する前の状態、図3(B)は混合物で接
着した後の状態を示すが、接着はオイル移行層11外周
に接触するオイル塗布量制御層3の全面を前記混合物に
て接着すると共に、オイル塗布量制御層3の開孔9に該
混合物(網目状で示される)が充填されるように行う。
更に、図3(B)に示すように、混合物12は、オイル
移行層11の表面から内側方向途中まで浸透するように
接着される。浸透領域は、オイル移行層11の厚み方向
のある程度の深さ部分(図中、記号Xで示される領域)
までとし、混合物の粘度、塗布量、オイル移行層の材質
との関係を勘案して、厚み方向全体に亘って浸透しない
ようにする。オイル移行層の厚さ方向全体に混合液が浸
透すると、オイル移行層の表面方向に毛管力を働かせる
作用が弱くなったり、オイル移行層全体に接着成分が浸
透し、その柔軟性が失われてしまったりする。上記オイ
ル移行層11の厚さ方向の深さXはオイル移行層11の
厚さの20〜70%とすることが好ましい。そして、乾
燥後は、接着成分が開孔9の一部を閉塞し、オイル移行
層11の混合物の浸透部分で空隙を狭くする。接着成分
が開孔9の一部を閉塞している状態や、オイル移行層1
1の混合物の浸透部分で空隙を狭くしている状態は、装
置を分解、脱油処理など公知の処置を施した後、SEM
(走査型電子線顕微鏡)写真によって観察できる。この
ように多孔質膜の開孔9に接着剤とシリコーンオイルと
の混合物12が充填されるため、トナー粉による開孔の
目詰まりを防止できる。すなわち、多孔質膜の開孔9に
接着剤とシリコーンオイルとの混合物12が充填され、
乾燥後は、接着剤成分が固化状態でシリコーンオイル中
に分散して開孔9内部の一部に存在するため、トナー粉
の開孔への進入が防止される。また、開孔9内部に接着
剤成分が存在することで、多孔質膜中の空隙体積が小さ
くなり、多孔質膜中に含まれるシリコーンオイル量を減
らすことができ、オイル塗布装置の動作初期における加
熱による過剰の離型オイルの吐出を抑制できる。更にま
た、全面接着され、且つ開孔内に接着成分が存在するこ
とから多孔質膜の強度と耐久性を一層高めることができ
る。一方、接着剤とシリコーンオイルの混合物は、ミク
ロに見て、シリコーンオイル中に接着剤が分散された状
態にあるため、シリコーンオイル領域が開孔9内部にお
ける離型オイルの通路となる。従って、当該混合物が多
孔質膜の開孔に充填されることで、開孔は塞がれていな
がら離型オイルの通路は確保され、離型オイルの適量塗
布及び塗布量制御を可能にする。
型オイル保持部材2の外周に形成されたオイル移行層1
1に、接着剤とシリコーンオイルとの混合物にて接着さ
れる。この混合物は接着剤とシリコーンオイルとが充分
に混合され、互いに分散していることが重要である。接
着は、例えば、オイル塗布量制御層3の裏面(接着面)
に該混合物を20〜300g/m2の密度で塗り、その面を
オイル移行層11に張り合わせ、次いで、1〜4時間乾
燥させ、接着成分を固化させることで行う。図3(A)
は混合物で接着する前の状態、図3(B)は混合物で接
着した後の状態を示すが、接着はオイル移行層11外周
に接触するオイル塗布量制御層3の全面を前記混合物に
て接着すると共に、オイル塗布量制御層3の開孔9に該
混合物(網目状で示される)が充填されるように行う。
更に、図3(B)に示すように、混合物12は、オイル
移行層11の表面から内側方向途中まで浸透するように
接着される。浸透領域は、オイル移行層11の厚み方向
のある程度の深さ部分(図中、記号Xで示される領域)
までとし、混合物の粘度、塗布量、オイル移行層の材質
との関係を勘案して、厚み方向全体に亘って浸透しない
ようにする。オイル移行層の厚さ方向全体に混合液が浸
透すると、オイル移行層の表面方向に毛管力を働かせる
作用が弱くなったり、オイル移行層全体に接着成分が浸
透し、その柔軟性が失われてしまったりする。上記オイ
ル移行層11の厚さ方向の深さXはオイル移行層11の
厚さの20〜70%とすることが好ましい。そして、乾
燥後は、接着成分が開孔9の一部を閉塞し、オイル移行
層11の混合物の浸透部分で空隙を狭くする。接着成分
が開孔9の一部を閉塞している状態や、オイル移行層1
1の混合物の浸透部分で空隙を狭くしている状態は、装
置を分解、脱油処理など公知の処置を施した後、SEM
(走査型電子線顕微鏡)写真によって観察できる。この
ように多孔質膜の開孔9に接着剤とシリコーンオイルと
の混合物12が充填されるため、トナー粉による開孔の
目詰まりを防止できる。すなわち、多孔質膜の開孔9に
接着剤とシリコーンオイルとの混合物12が充填され、
乾燥後は、接着剤成分が固化状態でシリコーンオイル中
に分散して開孔9内部の一部に存在するため、トナー粉
の開孔への進入が防止される。また、開孔9内部に接着
剤成分が存在することで、多孔質膜中の空隙体積が小さ
くなり、多孔質膜中に含まれるシリコーンオイル量を減
らすことができ、オイル塗布装置の動作初期における加
熱による過剰の離型オイルの吐出を抑制できる。更にま
た、全面接着され、且つ開孔内に接着成分が存在するこ
とから多孔質膜の強度と耐久性を一層高めることができ
る。一方、接着剤とシリコーンオイルの混合物は、ミク
ロに見て、シリコーンオイル中に接着剤が分散された状
態にあるため、シリコーンオイル領域が開孔9内部にお
ける離型オイルの通路となる。従って、当該混合物が多
孔質膜の開孔に充填されることで、開孔は塞がれていな
がら離型オイルの通路は確保され、離型オイルの適量塗
布及び塗布量制御を可能にする。
【0021】当該接着剤は、シリコーンオイルと共存し
た状態で、オイル移行層11とオイル塗布量制御層3と
を接着出来るものであれば、特に限定されず、例えば、
接着剤としてシリコーンワニスが採用される。シリコー
ンワニスは、一般的にシリコーンワニスと称されるもの
が使用できる。すなわち、シリコーンゴムの架橋密度を
極端に高くしたものがシリコーンレジンであり、シリコ
ーンワニスは未反応のシリコーンレジンを溶剤に溶かし
て得られる。このシリコーンワニスは3〜4官能成分が
多く、シリコーンゴムに比べて接着能力が優れる。シリ
コーンワニスの粘度は、25℃で10×10-6〜600
00×10-6m2/ 秒(10〜60000cSt )、好まし
くは、25℃で10×10-6〜10000×10-6m2/
秒(10〜10000cSt )である。なお、本明細書に
おいて、粘度は特に断らない限りは25℃での粘度を意
味する。
た状態で、オイル移行層11とオイル塗布量制御層3と
を接着出来るものであれば、特に限定されず、例えば、
接着剤としてシリコーンワニスが採用される。シリコー
ンワニスは、一般的にシリコーンワニスと称されるもの
が使用できる。すなわち、シリコーンゴムの架橋密度を
極端に高くしたものがシリコーンレジンであり、シリコ
ーンワニスは未反応のシリコーンレジンを溶剤に溶かし
て得られる。このシリコーンワニスは3〜4官能成分が
多く、シリコーンゴムに比べて接着能力が優れる。シリ
コーンワニスの粘度は、25℃で10×10-6〜600
00×10-6m2/ 秒(10〜60000cSt )、好まし
くは、25℃で10×10-6〜10000×10-6m2/
秒(10〜10000cSt )である。なお、本明細書に
おいて、粘度は特に断らない限りは25℃での粘度を意
味する。
【0022】シリコーンワニスと混合させるシリコーン
オイルの具体例としては、直鎖状メチルシリコーンオイ
ル、分岐状メチルシリコーンオイル、メチルフェニルシ
リコーンオイル及びジメチル基のいくつかを他の有機基
に置換えられた変性シリコーンオイルが挙げられ、その
粘度は、通常10×10-6〜10000×10-6m2/秒
(10〜10000cSt )、好ましくは、50×10-6
〜3000×10-6m2/ 秒(50〜3000cSt )であ
る。また、当該混合シリコーンオイルの粘度が、離型シ
リコーンオイルの粘度の30倍以下、好ましくは10倍
以下、特に好ましくは同一粘度のものが、シリコーンオ
イルの滲み出し現象を防止できる点で好ましい。混合シ
リコーンオイルの粘度が、離型シリコーンオイルの粘度
に比べて大きすぎる、すなわち、高重合度過ぎると、離
型オイル保持部材などの多孔質部材を介して、あるいは
多孔質部材中において、低粘度のシリコーンオイルが高
粘度のシリコーンオイルに拡散していき、静置状態にお
いて、PTFE膜の表面に滲み出してしまう。しかし、
上記混合シリコーンオイルと離型シリコーンオイルの粘
度の関係が上記範囲にあれば、離型シリコーンオイルが
混合シリコーンオイルに拡散する現象が抑制され、静置
状態において、PTFE膜の表面にシリコーンオイルが
滲み出すことはない。
オイルの具体例としては、直鎖状メチルシリコーンオイ
ル、分岐状メチルシリコーンオイル、メチルフェニルシ
リコーンオイル及びジメチル基のいくつかを他の有機基
に置換えられた変性シリコーンオイルが挙げられ、その
粘度は、通常10×10-6〜10000×10-6m2/秒
(10〜10000cSt )、好ましくは、50×10-6
〜3000×10-6m2/ 秒(50〜3000cSt )であ
る。また、当該混合シリコーンオイルの粘度が、離型シ
リコーンオイルの粘度の30倍以下、好ましくは10倍
以下、特に好ましくは同一粘度のものが、シリコーンオ
イルの滲み出し現象を防止できる点で好ましい。混合シ
リコーンオイルの粘度が、離型シリコーンオイルの粘度
に比べて大きすぎる、すなわち、高重合度過ぎると、離
型オイル保持部材などの多孔質部材を介して、あるいは
多孔質部材中において、低粘度のシリコーンオイルが高
粘度のシリコーンオイルに拡散していき、静置状態にお
いて、PTFE膜の表面に滲み出してしまう。しかし、
上記混合シリコーンオイルと離型シリコーンオイルの粘
度の関係が上記範囲にあれば、離型シリコーンオイルが
混合シリコーンオイルに拡散する現象が抑制され、静置
状態において、PTFE膜の表面にシリコーンオイルが
滲み出すことはない。
【0023】シリコーンワニス(SW)とシリコーンオ
イル(SO)との混合比は、20:80〜20:80
(SW:SO=20:80〜20:80)である。シリ
コーンワニスの量が多すぎると、接着部分が多くシリコ
ーンオイルの通油路が少なく塗布量が不足することにな
る。逆に、混合シリコーンオイルの量が多すぎると、接
着部分が少なくなりオイル移行層11とオイル塗布量制
御層3との接着強度が不足することになる。また、シリ
コーンワニスとシリコーンオイルの混合物の粘度は、5
0×10-6〜10000×10-6m2/ 秒(50〜100
00cSt )、好ましくは、200×10-6〜3000×
10-6m2/ 秒(200〜3000cSt )である。混合物
の粘度が小さすぎると、オイル塗布量制御層3をオイル
移行層11へ接着する際、初期接着強度が小さくなり、
該混合物をオイル塗布量制御層3に塗布した直後にオイ
ル塗布量制御層3の開孔から該混合物が流れ出てしま
う。一方、混合物の粘度が大きすぎると、オイル塗布量
制御層3の開孔に混合物が充填され難くなる。
イル(SO)との混合比は、20:80〜20:80
(SW:SO=20:80〜20:80)である。シリ
コーンワニスの量が多すぎると、接着部分が多くシリコ
ーンオイルの通油路が少なく塗布量が不足することにな
る。逆に、混合シリコーンオイルの量が多すぎると、接
着部分が少なくなりオイル移行層11とオイル塗布量制
御層3との接着強度が不足することになる。また、シリ
コーンワニスとシリコーンオイルの混合物の粘度は、5
0×10-6〜10000×10-6m2/ 秒(50〜100
00cSt )、好ましくは、200×10-6〜3000×
10-6m2/ 秒(200〜3000cSt )である。混合物
の粘度が小さすぎると、オイル塗布量制御層3をオイル
移行層11へ接着する際、初期接着強度が小さくなり、
該混合物をオイル塗布量制御層3に塗布した直後にオイ
ル塗布量制御層3の開孔から該混合物が流れ出てしま
う。一方、混合物の粘度が大きすぎると、オイル塗布量
制御層3の開孔に混合物が充填され難くなる。
【0024】本実施の形態例では、ローラ形状のオイル
塗布装置を例として挙げたが、形状はロール形状のもの
に限定されず、被塗布部材に接触しながら離型オイルを
塗布する形式のものに広く利用することができる。
塗布装置を例として挙げたが、形状はロール形状のもの
に限定されず、被塗布部材に接触しながら離型オイルを
塗布する形式のものに広く利用することができる。
【0025】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、これは単に例示であって、本発明を制限する
ものではない。 実施例1 繊維径15μm 、繊維長3000μm のガラス繊維90
重量部、繊維径15μm 、繊維長200μm のシリカア
ルミナ繊維10重量部、粒径400μm のポリエチレン
樹脂粒70重量部、5μm 以下に粉砕したガラスフリッ
ト70重量部、有機バインダーとしてメチルセルロース
20重量部、及び水100重量部を混練した。上記混練
物から押し出し成型法により、長さが300mm、直径が
33mmの円柱成形体を得た。次に、120℃、2時間の
乾燥を行い、さらに480℃、8時間の焼成を行った。
この工程で水及び有機バインダーが気化することで10
〜100μm に主な径の分布を有する繊維間空隙が形成
され、また、樹脂粒が焼失することで400μm の大型
気孔が形成された多孔質セラミックスオイル保持部材を
得た。次に、オイル移行層を多孔質セラミックスオイル
保持部材の塗布側に付設した。オイル移行層は、厚さ2
mm、密度300g/m2で幅が30mmのリボン形状とした耐
熱性繊維フェルトの縁にRTVシリコーンゴムを塗り、
隣り合う同士を付け合わせたスパイラル巻きに保持部材
に巻き付けることによって固定した。
明するが、これは単に例示であって、本発明を制限する
ものではない。 実施例1 繊維径15μm 、繊維長3000μm のガラス繊維90
重量部、繊維径15μm 、繊維長200μm のシリカア
ルミナ繊維10重量部、粒径400μm のポリエチレン
樹脂粒70重量部、5μm 以下に粉砕したガラスフリッ
ト70重量部、有機バインダーとしてメチルセルロース
20重量部、及び水100重量部を混練した。上記混練
物から押し出し成型法により、長さが300mm、直径が
33mmの円柱成形体を得た。次に、120℃、2時間の
乾燥を行い、さらに480℃、8時間の焼成を行った。
この工程で水及び有機バインダーが気化することで10
〜100μm に主な径の分布を有する繊維間空隙が形成
され、また、樹脂粒が焼失することで400μm の大型
気孔が形成された多孔質セラミックスオイル保持部材を
得た。次に、オイル移行層を多孔質セラミックスオイル
保持部材の塗布側に付設した。オイル移行層は、厚さ2
mm、密度300g/m2で幅が30mmのリボン形状とした耐
熱性繊維フェルトの縁にRTVシリコーンゴムを塗り、
隣り合う同士を付け合わせたスパイラル巻きに保持部材
に巻き付けることによって固定した。
【0026】次に、オイル塗布制御層であるPTFE多
孔質膜をオイル移行層の塗布側に付設した。PTFE多
孔質膜は、粘度が100×10-6m2/ 秒(100cSt )
のシリコーンオイル(信越化学工業(株)製:KF−9
6)と、粘度が700×10 -6m2/ 秒(700cSt )の
シリコーンワニス(信越化学工業(株)製:KR−10
5)とを30:70(重量比)で混合した混合物を用い
て接着した。この混合物の粘度は約300×10-6m2/
秒(300cSt )であった。PTFE多孔質膜の接着
は、PTFE多孔質膜に上記混合物を120g/m2の面密
度で塗布し、PTFE多孔質膜を耐熱性繊維フェルトの
表面に巻き付けることで行った。PTFE多孔質膜を巻
き付けた後は、3時間乾燥させ、シリコーンワニス成分
を固化させた。そして、減圧容器中において多孔質セラ
ミックスオイル保持部材中に離型オイルであるシリコー
ンオイルを含浸させた。本実施例では、このシリコーン
オイル(塗布用のシリコーンオイル)と先にシリコーン
ワニスと混合したシリコーンオイル(混合用シリコーン
オイル)とは同一なものを用いた。得られたオイル塗布
装置は、PTFE膜の表面(接着していない面側)をS
EMで観察すると共に、次に示すトナーの付着試験、オ
イルの滲み出し試験、オイルの初期吐出試験及びオイル
塗布寿命試験を行いそれぞれ評価した。SEM写真を図
4に、諸試験の結果を表1に示す。なお、PTFE膜の
表面のSEM写真は、PTFE膜を溶剤によって接着面
のワニス成分を除去することで、フェルト層から剥が
し、さらに含まれるシリコーンオイル成分を除去した状
態のものである。
孔質膜をオイル移行層の塗布側に付設した。PTFE多
孔質膜は、粘度が100×10-6m2/ 秒(100cSt )
のシリコーンオイル(信越化学工業(株)製:KF−9
6)と、粘度が700×10 -6m2/ 秒(700cSt )の
シリコーンワニス(信越化学工業(株)製:KR−10
5)とを30:70(重量比)で混合した混合物を用い
て接着した。この混合物の粘度は約300×10-6m2/
秒(300cSt )であった。PTFE多孔質膜の接着
は、PTFE多孔質膜に上記混合物を120g/m2の面密
度で塗布し、PTFE多孔質膜を耐熱性繊維フェルトの
表面に巻き付けることで行った。PTFE多孔質膜を巻
き付けた後は、3時間乾燥させ、シリコーンワニス成分
を固化させた。そして、減圧容器中において多孔質セラ
ミックスオイル保持部材中に離型オイルであるシリコー
ンオイルを含浸させた。本実施例では、このシリコーン
オイル(塗布用のシリコーンオイル)と先にシリコーン
ワニスと混合したシリコーンオイル(混合用シリコーン
オイル)とは同一なものを用いた。得られたオイル塗布
装置は、PTFE膜の表面(接着していない面側)をS
EMで観察すると共に、次に示すトナーの付着試験、オ
イルの滲み出し試験、オイルの初期吐出試験及びオイル
塗布寿命試験を行いそれぞれ評価した。SEM写真を図
4に、諸試験の結果を表1に示す。なお、PTFE膜の
表面のSEM写真は、PTFE膜を溶剤によって接着面
のワニス成分を除去することで、フェルト層から剥が
し、さらに含まれるシリコーンオイル成分を除去した状
態のものである。
【0027】(トナーの付着試験)オイル塗布装置をカ
ラー電子プリンターに装着し、A4普通紙の3000枚
連続通紙試験(全面イエロー印刷)を行った後、トナー
成分の付着をSEM写真により観察する。評価基準は次
の通りで、トナーの非付着性を示すものである。 「×」・・・トナー成分が目立つ程度に付着している。 「△」・・・トナー成分が少し付着している。 「○」・・・トナー成分が付着していない。
ラー電子プリンターに装着し、A4普通紙の3000枚
連続通紙試験(全面イエロー印刷)を行った後、トナー
成分の付着をSEM写真により観察する。評価基準は次
の通りで、トナーの非付着性を示すものである。 「×」・・・トナー成分が目立つ程度に付着している。 「△」・・・トナー成分が少し付着している。 「○」・・・トナー成分が付着していない。
【0028】(オイルの滲み出し試験)離型オイルを保
持した新品のオイル塗布装置を1週間室温で静置し、P
TFE膜の表面にシリコーンオイルが滲み出している程
度を観察する。評価基準は次の通りで、オイルの汗かき
度を示すものである。 「×」・・・オイルが目立つ程度に滲み出している。 「△」・・・滲み出しが少し認められる。 「○」・・・滲み出しが認められない。
持した新品のオイル塗布装置を1週間室温で静置し、P
TFE膜の表面にシリコーンオイルが滲み出している程
度を観察する。評価基準は次の通りで、オイルの汗かき
度を示すものである。 「×」・・・オイルが目立つ程度に滲み出している。 「△」・・・滲み出しが少し認められる。 「○」・・・滲み出しが認められない。
【0029】(オイルの初期吐出試験)オイル塗布装置
をカラー電子プリンターに装着し、A4普通紙の150
0枚連続通紙試験(全面イエロー印刷)を行った場合に
おけるA4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化を調
べる。評価基準は次の通りで、オイルの初期過剰吐出度
を示すものである。なお、連続通紙枚数を1500枚と
したのは、従来のオイル塗布装置におけるオイルの初期
過剰吐出度は、通紙開始直後に塗布量が大きく、通紙を
重ねる毎に徐々に塗布量が減少していき、通紙が150
0枚を過ぎたあたりから塗布量が一定値に落ち着く傾向
を示すことからである。 「×」・・A4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化
が50%以上のもの。 「△」・・A4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化
が5〜50%未満のもの。 「○」・・A4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化
が5%未満のもの。
をカラー電子プリンターに装着し、A4普通紙の150
0枚連続通紙試験(全面イエロー印刷)を行った場合に
おけるA4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化を調
べる。評価基準は次の通りで、オイルの初期過剰吐出度
を示すものである。なお、連続通紙枚数を1500枚と
したのは、従来のオイル塗布装置におけるオイルの初期
過剰吐出度は、通紙開始直後に塗布量が大きく、通紙を
重ねる毎に徐々に塗布量が減少していき、通紙が150
0枚を過ぎたあたりから塗布量が一定値に落ち着く傾向
を示すことからである。 「×」・・A4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化
が50%以上のもの。 「△」・・A4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化
が5〜50%未満のもの。 「○」・・A4普通紙1枚当たりのオイル塗布量の変化
が5%未満のもの。
【0030】(オイル塗布寿命試験)離型塗布オイルの
初期保持量70gで保持させたオイル塗布装置をカラー
電子プリンターに装着し、平均塗布量1mg/枚でA4普
通紙の連続通紙試験(全面イエロー印刷)を行った。A
4普通紙1枚当たりの離型オイルの塗布量が20重量%
以下に低下するまでの通紙枚数を調べる。評価基準は次
の通りで、オイル塗布寿命を示すものである。 「×」・・・20000枚未満 「△」・・・20000枚以上30000枚未満 「○」・・・30000枚以上45000枚未満
初期保持量70gで保持させたオイル塗布装置をカラー
電子プリンターに装着し、平均塗布量1mg/枚でA4普
通紙の連続通紙試験(全面イエロー印刷)を行った。A
4普通紙1枚当たりの離型オイルの塗布量が20重量%
以下に低下するまでの通紙枚数を調べる。評価基準は次
の通りで、オイル塗布寿命を示すものである。 「×」・・・20000枚未満 「△」・・・20000枚以上30000枚未満 「○」・・・30000枚以上45000枚未満
【0031】比較例1 シリコーンワニスとして粘度1000×10-6m2/ 秒
(1000cSt )を用い、混合用シリコーンオイルとし
て粘度が20万×10-6m2/ 秒(20万cSt )を用い、
混合物の粘度を30000×10-6m2/ 秒(30000
cSt )とした以外は、実施例1と同様にして行った。得
られたオイル塗布装置は、PTFE膜の表面(接着して
いない面側)をSEMで観察した。結果を図5に示す。
また、諸試験の結果を表1に示す。なお、トナーの付着
試験のSEM写真を図6に示す。
(1000cSt )を用い、混合用シリコーンオイルとし
て粘度が20万×10-6m2/ 秒(20万cSt )を用い、
混合物の粘度を30000×10-6m2/ 秒(30000
cSt )とした以外は、実施例1と同様にして行った。得
られたオイル塗布装置は、PTFE膜の表面(接着して
いない面側)をSEMで観察した。結果を図5に示す。
また、諸試験の結果を表1に示す。なお、トナーの付着
試験のSEM写真を図6に示す。
【0032】比較例2 シリコーンワニスとして粘度15万×10-6m2/ 秒(1
5万cSt )を用い、混合用シリコーンオイルとして粘度
が100×10-6m2/ 秒(100cSt )を用い、混合物
の粘度を20000×10-6m2/ 秒(20000cSt )
とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表
1に示す。
5万cSt )を用い、混合用シリコーンオイルとして粘度
が100×10-6m2/ 秒(100cSt )を用い、混合物
の粘度を20000×10-6m2/ 秒(20000cSt )
とした以外は、実施例1と同様にして行った。結果を表
1に示す。
【0033】比較例3 シリコーンワニスとして粘度10000×10-6m2/ 秒
(10000cSt )を用い、混合用シリコーンオイルと
して粘度が15000×10-6m2/ 秒(15000cSt
)を用い、混合物の粘度を13000×10-6m2/ 秒
(13000cSt)とした以外は、実施例1と同様にし
て行った。結果を表1に示す。
(10000cSt )を用い、混合用シリコーンオイルと
して粘度が15000×10-6m2/ 秒(15000cSt
)を用い、混合物の粘度を13000×10-6m2/ 秒
(13000cSt)とした以外は、実施例1と同様にし
て行った。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】図5から明らかなように、比較例1のオイ
ル塗布装置におけるPTFE膜の表面には、無数の開孔
が観察される。この表面状態は、新品のPTFE膜の表
面状態と何ら変わりはない。また、図6から明らかなよ
うに、A4普通紙の3000枚連続通紙試験後における
比較例1のPTFE膜の表面には、溶融したトナー成分
が付着し、開孔がかなり塞がれている。一方、図4から
明らかなように、実施例1のオイル塗布装置におけるP
TFE膜の表面は、開孔が均一な状態で塞がれ、表面は
緻密で滑らかになっている。このような状態が観察され
るのは、膜中の空隙にシリコーンオイルとシリコーンワ
ニスの混合物が浸透し、シリコーンワニス成分が開孔中
に分散して存在しているからである。図4のPTFE膜
の表面は開孔の平均孔径が0.02μm 以下(下限は観
測困難な分子レベルの隙間となっていると思われる)と
なっており、元のPTFE膜が有する空隙の50〜80
%がシリコーンワニス成分で埋められたものとなってい
る。なお、写真は省略するが、A4普通紙の3000枚
連続通紙試験後における実施例1のPTFE膜の表面
は、トナー成分の付着は無く、図4と同様の状態であっ
た。
ル塗布装置におけるPTFE膜の表面には、無数の開孔
が観察される。この表面状態は、新品のPTFE膜の表
面状態と何ら変わりはない。また、図6から明らかなよ
うに、A4普通紙の3000枚連続通紙試験後における
比較例1のPTFE膜の表面には、溶融したトナー成分
が付着し、開孔がかなり塞がれている。一方、図4から
明らかなように、実施例1のオイル塗布装置におけるP
TFE膜の表面は、開孔が均一な状態で塞がれ、表面は
緻密で滑らかになっている。このような状態が観察され
るのは、膜中の空隙にシリコーンオイルとシリコーンワ
ニスの混合物が浸透し、シリコーンワニス成分が開孔中
に分散して存在しているからである。図4のPTFE膜
の表面は開孔の平均孔径が0.02μm 以下(下限は観
測困難な分子レベルの隙間となっていると思われる)と
なっており、元のPTFE膜が有する空隙の50〜80
%がシリコーンワニス成分で埋められたものとなってい
る。なお、写真は省略するが、A4普通紙の3000枚
連続通紙試験後における実施例1のPTFE膜の表面
は、トナー成分の付着は無く、図4と同様の状態であっ
た。
【0036】表1から明らかなように、比較例1におい
て、トナーの非付着性が悪いのは、シリコーンワニスと
シリコーンオイルの混合物の粘度が高いためにPTFE
膜の開孔が埋まらず、このため、トナーがPTFE膜表
面の開孔に入り込んだためである(図6参照)。また、
オイルの汗かき度が悪いのは、シリコーンワニスと混合
した混合用シリコーンオイルの粘度が塗布用シリコーン
オイルの粘度よりかなり大きい(即ち、重合度がかなり
大きい)ため、非動作状態において塗布用シリコーンオ
イルが混合物の存在するフェルト層とPTFE膜の界面
付近に拡散してしまい、その結果、当該近辺でのシリコ
ーンオイル濃度が高まり、この濃度の上昇に起因して一
部がPTFE膜の表面に押し出されためである。また、
オイルの初期過剰吐出度が悪いのは、前述したように比
較例1においては、PTFE膜の開孔が埋まっていない
ので空隙率が高く、当該空隙部分に塗布用オイルが含浸
し、これが加熱時の内圧の上昇によってPTFE膜表面
に押し出されるためである。また、オイルの塗布寿命が
短いのは、混合用シリコーンオイルの粘度が大きく、そ
のためにフェルト層への混合液の浸透が少なくなり、フ
ェルト層中において表面方向へ働く毛管力の作用が小さ
くて、最終的に多孔質セラミックス材料とフェルト層中
に残存してしまうオイルを有効利用できないからであ
る。
て、トナーの非付着性が悪いのは、シリコーンワニスと
シリコーンオイルの混合物の粘度が高いためにPTFE
膜の開孔が埋まらず、このため、トナーがPTFE膜表
面の開孔に入り込んだためである(図6参照)。また、
オイルの汗かき度が悪いのは、シリコーンワニスと混合
した混合用シリコーンオイルの粘度が塗布用シリコーン
オイルの粘度よりかなり大きい(即ち、重合度がかなり
大きい)ため、非動作状態において塗布用シリコーンオ
イルが混合物の存在するフェルト層とPTFE膜の界面
付近に拡散してしまい、その結果、当該近辺でのシリコ
ーンオイル濃度が高まり、この濃度の上昇に起因して一
部がPTFE膜の表面に押し出されためである。また、
オイルの初期過剰吐出度が悪いのは、前述したように比
較例1においては、PTFE膜の開孔が埋まっていない
ので空隙率が高く、当該空隙部分に塗布用オイルが含浸
し、これが加熱時の内圧の上昇によってPTFE膜表面
に押し出されるためである。また、オイルの塗布寿命が
短いのは、混合用シリコーンオイルの粘度が大きく、そ
のためにフェルト層への混合液の浸透が少なくなり、フ
ェルト層中において表面方向へ働く毛管力の作用が小さ
くて、最終的に多孔質セラミックス材料とフェルト層中
に残存してしまうオイルを有効利用できないからであ
る。
【0037】比較例2において、トナーの非付着性が悪
いのは、シリコーンワニスとシリコーンオイルとの混合
物の粘度が高く、該混合物がPTFE膜の開孔を埋める
ことができなかったからである。また、オイルの汗かき
度で良い結果が得られたのは、シリコーンワニスと混合
する混合用シリコーンオイルとして塗布用シリコーンオ
イルと同一粘度のものを用いたため、高粘度(高重合
度)のシリコーンオイルに低粘度(重合度)のシリコー
ンオイルが拡散していく現象を抑制できたからである。
また、オイルの初期過剰吐出度が悪いのは、シリコーン
ワニスとシリコーンオイルの混合物の粘度が高いために
該混合物がPTFE膜の開孔に充填されず、開孔が塗布
用シリコーンオイルで占められ、該シリコーンオイル
が、加熱された際、内圧上昇によって外部に押し出され
て過剰吐出となったためである。また、オイルの塗布寿
命が実施例に比較して短いのは、シリコーンオイルとシ
リコーンワニスとの混合物の粘度が高く、フェルト層へ
の混合物の含浸が不足し、フェルト層における表面方向
への毛管力の作用が弱かったためである。
いのは、シリコーンワニスとシリコーンオイルとの混合
物の粘度が高く、該混合物がPTFE膜の開孔を埋める
ことができなかったからである。また、オイルの汗かき
度で良い結果が得られたのは、シリコーンワニスと混合
する混合用シリコーンオイルとして塗布用シリコーンオ
イルと同一粘度のものを用いたため、高粘度(高重合
度)のシリコーンオイルに低粘度(重合度)のシリコー
ンオイルが拡散していく現象を抑制できたからである。
また、オイルの初期過剰吐出度が悪いのは、シリコーン
ワニスとシリコーンオイルの混合物の粘度が高いために
該混合物がPTFE膜の開孔に充填されず、開孔が塗布
用シリコーンオイルで占められ、該シリコーンオイル
が、加熱された際、内圧上昇によって外部に押し出され
て過剰吐出となったためである。また、オイルの塗布寿
命が実施例に比較して短いのは、シリコーンオイルとシ
リコーンワニスとの混合物の粘度が高く、フェルト層へ
の混合物の含浸が不足し、フェルト層における表面方向
への毛管力の作用が弱かったためである。
【0038】比較例3において、トナーの非付着性が多
少改善されているのは、シリコーンオイルとシリコーン
ワニスとの混合物の粘度が実施例程ではないにしても低
く、このためにPTFE膜表面の開孔がある程度塞がれ
たためである。また、オイルの汗かき度が少し悪いの
は、シリコーンワニスと混合したシリコーンオイルの粘
度が塗布用シリコーンオイルに比較して150倍も大き
く、そのために混合用シリコーンオイルへの塗布用シリ
コーンオイルの拡散現象が生じてしまったためである。
ただし、両シリコーンオイルの粘度の違いが比較例1の
場合程大きくないため、上記の拡散現象はそれほど顕著
ではなく、比較例1に対してやや良くなったものであ
る。また、オイルの初期過剰吐出度が少し悪いのは、シ
リコーンワニスとシリコーンオイルとの混合物の粘度が
やや高く、PTFE膜中の空隙を該混合物によって埋め
る効果が少し不足したためである。また、オイル塗布寿
命が実施例1と同程度なのは、シリコーンワニスとシリ
コーンオイルの混合物の粘度がある程度低いために、該
混合物がフェルト層にある程度浸透し、オイルの有効利
用に関し所定の効果が得られたからである。
少改善されているのは、シリコーンオイルとシリコーン
ワニスとの混合物の粘度が実施例程ではないにしても低
く、このためにPTFE膜表面の開孔がある程度塞がれ
たためである。また、オイルの汗かき度が少し悪いの
は、シリコーンワニスと混合したシリコーンオイルの粘
度が塗布用シリコーンオイルに比較して150倍も大き
く、そのために混合用シリコーンオイルへの塗布用シリ
コーンオイルの拡散現象が生じてしまったためである。
ただし、両シリコーンオイルの粘度の違いが比較例1の
場合程大きくないため、上記の拡散現象はそれほど顕著
ではなく、比較例1に対してやや良くなったものであ
る。また、オイルの初期過剰吐出度が少し悪いのは、シ
リコーンワニスとシリコーンオイルとの混合物の粘度が
やや高く、PTFE膜中の空隙を該混合物によって埋め
る効果が少し不足したためである。また、オイル塗布寿
命が実施例1と同程度なのは、シリコーンワニスとシリ
コーンオイルの混合物の粘度がある程度低いために、該
混合物がフェルト層にある程度浸透し、オイルの有効利
用に関し所定の効果が得られたからである。
【0039】以上、実施例及び比較例の結果から判るよ
うに、シリコーンワニスとシリコーンオイルの混合物の
粘度をPTFE膜の開孔を埋める程度に小さくすること
で、PTFE膜の開孔が前記混合物で埋まり、そのこと
によりトナー成分の付着とシリコーンオイルの過剰な吐
出を防ぐことができる。また、シリコーンワニスと混ぜ
るシリコーンオイルの粘度を塗布用シリコーンオイルの
粘度に近づけることで、オイル塗布ローラの非使用時に
おけるシリコーンオイルのPTFE膜表面からの滲みだ
しを防ぐことができる。また、シリコーンワニスとシリ
コーンオイルの混合物の粘度をある程度下げることで、
フェルト層の表層に該混合物を浸透させ、フェルト層中
において、表面方向への毛管力を利用して塗布オイルの
有効利用を図ることができる。
うに、シリコーンワニスとシリコーンオイルの混合物の
粘度をPTFE膜の開孔を埋める程度に小さくすること
で、PTFE膜の開孔が前記混合物で埋まり、そのこと
によりトナー成分の付着とシリコーンオイルの過剰な吐
出を防ぐことができる。また、シリコーンワニスと混ぜ
るシリコーンオイルの粘度を塗布用シリコーンオイルの
粘度に近づけることで、オイル塗布ローラの非使用時に
おけるシリコーンオイルのPTFE膜表面からの滲みだ
しを防ぐことができる。また、シリコーンワニスとシリ
コーンオイルの混合物の粘度をある程度下げることで、
フェルト層の表層に該混合物を浸透させ、フェルト層中
において、表面方向への毛管力を利用して塗布オイルの
有効利用を図ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明のオイル塗布装置によれば、オイ
ル塗布装置表面へのトナー成分の付着を防ぐことがで
き、さらにシリコーンオイルのオイル塗布装置からの過
剰な吐出を防ぐことができる。また非使用時におけるシ
リコーンオイルのオイル塗布装置表面からの滲みだしを
防止することができる。また、オイル塗布装置に保持さ
れる塗布オイルを無駄なく有効に利用することができ
る。
ル塗布装置表面へのトナー成分の付着を防ぐことがで
き、さらにシリコーンオイルのオイル塗布装置からの過
剰な吐出を防ぐことができる。また非使用時におけるシ
リコーンオイルのオイル塗布装置表面からの滲みだしを
防止することができる。また、オイル塗布装置に保持さ
れる塗布オイルを無駄なく有効に利用することができ
る。
【図1】本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の定
着装置における設置状態を示す側面図である。
着装置における設置状態を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の径
方向の断面図である。
方向の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態であるオイル塗布装置の軸
方向の一部の模式断面図であり、(A)は混合物の塗布
前、(B)は混合物の塗布後の状態を示す。
方向の一部の模式断面図であり、(A)は混合物の塗布
前、(B)は混合物の塗布後の状態を示す。
【図4】実施例1のオイル塗布装置のPTFE膜の表面
のSEM写真である。
のSEM写真である。
【図5】比較例1のオイル塗布装置のPTFE膜の表面
のSEM写真である。
のSEM写真である。
【図6】3000枚連続通紙後の比較例1のオイル塗布
装置のPTFE膜表面のSEM写真である。
装置のPTFE膜表面のSEM写真である。
1 オイル塗布装置 2 オイル保持部材 3 オイル塗布量制御層 4 定着装置 5 加熱定着ロール 6 加圧ロール 7 記録紙 7a 表面 8 トナー 9 開孔 10 シャフト 11 オイル移行層 12 混合物の浸透領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅沼 洋介 静岡県浜松市新都田1−8−1 ニチアス 株式会社浜松研究所内 (72)発明者 中間 茂 静岡県浜松市新都田1−8−1 ニチアス 株式会社浜松研究所内 Fターム(参考) 2H033 AA23 AA39 BA43 BA46 4F040 AA05 AB08 AC01 BA14 CB02 CB05 CB28 CB31
Claims (5)
- 【請求項1】 離型オイル保持部材に、又は離型オイル
保持部材のオイル塗布側に付設されるオイル移行層に、
オイル塗布量制御層を接着剤とシリコーンオイルとの混
合物にて接着してなり、前記オイル塗布量制御層の開孔
には、前記混合物が充填されていることを特徴とするオ
イル塗布装置。 - 【請求項2】 前記オイル塗布量制御層の開孔は、前記
接着剤で一部が塞がれていることを特徴とする請求項1
記載のオイル塗布装置。 - 【請求項3】 離型オイル保持部材に、又は離型オイル
保持部材のオイル塗布側に付設されるオイル移行層に、
オイル塗布量制御層を接着剤とシリコーンオイルとの混
合物にて接着してなり、前記離型オイル保持部材にオイ
ル塗布制御層が接着される場合、前記離型オイル保持部
材の表面から内側方向途中までに前記接着剤が浸透し、
前記オイル移行層にオイル塗布制御層が接着される場
合、前記オイル移行層の表面から内側方向途中までに前
記接着剤が浸透していることを特徴とするオイル塗布装
置。 - 【請求項4】 前記オイル移行層は、耐熱性フェルトで
あり、前記オイル塗布量制御層はPTFE膜であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のオイル
塗布装置。 - 【請求項5】 前記オイル塗布量制御層の開孔径は、
0.1〜2μm のものが、全開孔の50%以上であり、
前記混合物の25℃における粘度は50×10 -6〜10
000×10-6m2/ 秒であり、該シリコーンワニスと前
記シリコーンオイルの混合割合が、シリコーンワニス:
シリコーンオイルで、20:80〜20:80であるこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のオイ
ル塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000253599A JP2002059051A (ja) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | オイル塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000253599A JP2002059051A (ja) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | オイル塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002059051A true JP2002059051A (ja) | 2002-02-26 |
Family
ID=18742668
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000253599A Pending JP2002059051A (ja) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | オイル塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002059051A (ja) |
-
2000
- 2000-08-24 JP JP2000253599A patent/JP2002059051A/ja active Pending
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Legal Events
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|
A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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