JP2002058942A - 脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法及び圧損解析用シミュレータ - Google Patents

脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法及び圧損解析用シミュレータ

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JP2002058942A
JP2002058942A JP2000289588A JP2000289588A JP2002058942A JP 2002058942 A JP2002058942 A JP 2002058942A JP 2000289588 A JP2000289588 A JP 2000289588A JP 2000289588 A JP2000289588 A JP 2000289588A JP 2002058942 A JP2002058942 A JP 2002058942A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温になる脱塵システムの圧損挙動を逆洗時
を含めて幅広く解析し、燃料炭の種類や運用負荷に依ら
ず適用可能な圧損特性式を導出して圧損挙動をシミユレ
ートすることができ、最大圧損が最小でかつ圧損変動の
少ない逆洗方法等の最適化を行うことのできる脱塵シス
テムの圧損解析方法を提供し、これを適用した圧損解析
用シミュレータを提供する。 【解決手段】 火力発電所や流動床燃焼プロセス等の燃
焼プラント、石炭ガス化プロセスで発生する含じん排ガ
スからダストを除去する脱塵システムの挙動を模擬する
脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法であっ
て、脱塵システム13の圧損特性式により相互に関連付
けられた電気回路要素を有して構成され、前記燃焼プラ
ントの排ガス系と等価な電気回路モデルを設定する工程
と、前記電気回路モデルの挙動により前記排ガス系を模
擬して前記脱塵システムの適正運転条件を設定する工程
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は火力発電所や加圧並
びに常圧流動床燃焼プラント等の燃焼プラント、石炭等
のガス化設備の含じん高温排ガスのクリーンアップに用
いられるセラミックチューブフィルタ等を備えた脱塵シ
ステムの圧損解析シミュレーション方法及び圧損解析用
シミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から各種燃焼プラントから排出され
る含じん排ガス中のダストによる周辺環境への影響が問
題となっている。一方、CO問題等に対応するために
さらなるプラント効率の向上が急務であり、このために
高温の燃焼ガスを用いた複合サイクルが着目されてい
る。この複合サイクルで固体化石燃料等を燃焼する場合
には含じん排ガス中にダストが含まれるため、高温での
精密脱塵技術が必要となる。この脱塵を行う脱塵装置
(脱塵システム)には、高温下でのフィルタ耐性や脱塵
性能が要求されると共に、灰(ダスト)の捕捉に伴って
発生する圧損の特性を把握して付着ダストを適切に払い
落とす逆洗の操作が重要である。
【0003】脱塵装置のフィルタに捕捉された付着ダス
トを払い落とすための逆洗には各種の方式があるが、高
温脱塵装置ではフィルタとしてセラミックフィルタ等の
リジット型を採用することが多いため、バグフィルタの
ようにフィルタ基材を変形させて付着ダストを払い落と
す方法を取ることが不可能であり、圧縮ガス等を逆方向
に瞬時に吹付けるパルス噴射方式が主流となっている。
例えば、特開平6−63327号公報(以下イ号公報と
いう)には、逆洗作業時に、吸引送風機の吸引通路を開
閉ダンパによって遮断して、逆洗ノズルから噴出される
圧縮空気が吸引空気によって弱められないようにして、
吸引空気の通過障害を防止したフィルタ逆洗装置が開示
されている。このようなパルス噴射方式による付着ダス
トの払い落としは、逆洗気流によって付着ダスト層に生
じる圧力差や通過気流によるものと考えられている。逆
洗時の圧力や付着ダスト層に加わる応力と払い落とし性
の関係はCilibertiらやBerbnerらによ
って研究されている。また、逆洗時のダスト剥離挙動を
高速ビデオやCCDで観察したDittler & K
asperやKanaokaらによる研究が報告されて
いる。さらに、Sevilleらは逆洗時の圧損とガス
流速分布を流体力学的に求め、Fererらは払い落と
し後の残留ダスト状態のモデル解析を試みている。Hu
rleyらは燃焼前後の石炭中灰分の化学的、物理的変
化をCCSEMにより解析し、ダスト付着に関係する液
相の量を推定している。KanaokaらやKamiy
aらも温度やガス性状と言った因子が、ダスト層の物
性、及びダストの払い落とし性等に及ぼす影響について
研究している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法において
は、以下のような課題を有していた。 (1)単純な実験系とは異なる実プラントでは、その規
模に応じて相当数のフィルタが必要となり、逆洗の単位
として適当数のフィルタを一まとめにした脱塵室も多数
構成されることから、それぞれの室の洗浄度合により各
脱塵室間の差圧(Δp)が相互に影響されることにな
り、これらの関係を規定する圧損特性式の把握が非常に
困難であるという課題があった。 (2)燃焼プラントにおける脱塵システムにおいては、
ダストの捕捉性能のみならず、捕捉した付着ダストを効
果的に払い落として機器の圧損を安定的に運用すること
が特に重要であるが、高温であるため実際の測定が困難
であり、しかも流路抵抗等がダストの付着に伴って変動
するために、脱塵システムの圧損挙動を逆洗時を含めて
正確に把握するのが困難であるという課題があった。 (3)セラミックチューブフィルタ(CTF)を用いる
脱塵システムにおいてはダストの付着状況を把握するの
が難しく、また燃料として使用する炭種等によっても付
着状況が変動するために、充分な信頼性を有する圧損特
性式が導出できないという課題があった。 (4)含じん排ガスの流れやこれを支配する要因が複雑
に絡み合うために、流動床式ボイラ〜CTF〜ガスター
ビン〜煙突までの排ガス系統の各ステップ毎に、簡単な
モデル系を適用してCTFの圧損の状態を模擬すること
は困難であった。 (5)イ号公報のように、実際に開閉ダンパの取付けや
操作を行って圧損挙動を適正化させる方法では、この操
作の際に脱塵室のガス流れを一定期間停止することにな
り、他の脱塵室への影響も大となり、作業負荷が大きく
また、設備の中断による生産性の低下を招くという課題
があった。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、多数の脱塵室を有するような複雑な構成の脱塵シス
テムの圧損挙動を逆洗時を含めて幅広く解析し、使用す
る燃料炭の種類に依らず適用可能な圧損特性式を導出し
て圧損挙動を模擬する圧損解析用シミュレータを提供
し、最大圧損が最小でかつ圧損変動の少ない逆洗方法等
の最適化を行うことのできる脱塵システムの圧損解析シ
ミュレーション方法を提供し、及び多数の脱塵室を有す
る複雑な構成の脱塵システムの圧損挙動を逆洗時を含め
て広く解析することのできる圧損解析用シミュレータを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成を有している。本発明の請求項1
に記載の脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法
は、火力発電所や流動床燃焼プラント等の燃焼プラン
ト、石炭ガス化プロセスで発生する含じん排ガスからダ
ストを除去する脱塵システムの挙動を模擬する脱塵シス
テムの圧損解析シミュレーション方法であって、前記脱
塵システムの圧損特性式により相互に関連付けられた電
気回路要素を有して構成され、前記燃焼プラントの排ガ
ス系と等価な電気回路モデルを設定する工程と、前記電
気回路モデルの挙動により前記排ガス系を模擬して前記
脱塵システムの適正運転条件を設定する工程とを有して
構成されている。この構成によって以下の作用が得られ
る。 (1)圧損特性式に基づいて脱塵システムの排ガス系と
等価な電気回路モデルを設定するので、目的に応じた最
適な逆洗条件等の探索を実機を用いることなく適正かつ
精密に行うことができる。 (2)高温におけるフィルタの逆洗時を含む脱塵システ
ムの圧損挙動を、高温下での操作や測定の困難性に煩わ
されることなく解析することができる。 (3)燃料中に含まるダスト成分等のデータのみから、
炭種により変動する脱塵システムの圧損挙動を事前に予
測可能である。 (4)フィルタの圧損のみならず、燃焼プラントの排ガ
ス系の各部位における圧力や流量の状態が予測可能であ
る。 (5)電気回路モデルの挙動により排ガス系を模擬して
脱塵システムを含む燃焼プラントの適正設定条件を定め
るので、拡張性に優れると共に、モデルの再構築により
複雑で大型化した脱塵システムの設計を効率的に行うこ
とができる。
【0007】ここで脱塵システムは、加圧流動床複合発
電所(PFBC)等の燃焼プラントに設けられた高温用
セラミックチューブフィルタ(CTF:Ceramic
Tube Filter)やセラミックフィルタ等を
備えたCTFや除塵用サイクロン等を備えたシステムが
該当する。脱塵システムの排ガス系を規定する圧損特性
式は、セラミックチューブフィルタ(CTF)等におい
て、その圧損挙動を詳細に解析することで導出すること
ができる。例えば、フィルタ前後の差圧ΔPをフィルタ
基材に関わる固定項ΔPbaseと、ダストの堆積に関
わる変動項ΔPownとの和で表した圧損特性式(△P
=△Pbase+△Pown)として表現できる。
【0008】排ガス系と等価な電気回路モデルは、排ガ
ス系の過渡現象や物質移動等を表す微分方程式等が同形
式となる電気回路であり、この電気回路自体や、この電
気回路をコンピュータ上のメモリに記憶、構成させたモ
ジュール等を用いて排ガス系の圧損を類推して解析でき
るモデルをいう。電気回路モデルは、抵抗やコンデン
サ、コイル、定電源等の回路要素の集合で構成される。
これらの回路要素は例えば、式(iR+iR+1/
C∫idt=e(t))のような数式によって相互に関
連付けることができる。ここで、iは排ガス系のガス体
積流量ξに対応する電流、Rは排ガス系の配管抵抗R
pipeに対応する電気抵抗、Rは排ガス系のフィル
タ抵抗Rfilteと濾過面積Aとの比(Rfilte
r/A)に対応する電気抵抗、Cは排ガス系の系統容量
Vと系統圧力Pprocessとの比(V/Pproc
ess)に対応するコンデンサ容量、e(t)は排ガス
系の全圧損Dp(t)に対応する電位差である。なお、
におけるダストのフィルタへの付着抵抗は、燃料と
なる炭種等によって付着する灰の量が変動することか
ら、この変動分を特性式に組み込むようにしている。ま
た、電気抵抗やコンデンサの他に、電気要素としてのコ
イルを付加することにより、緩和時間による減衰や過渡
特性等を模擬することのできる電気回路モデルを設定す
ることもできる。このように電気回路モデルを記述する
式は、これに対応する排ガス系の流体モデルを規定する
関係式(ξRpipe+ξRfilter/A+(Pp
rocess/V)∫ξdt=DP(t))と数学的に
同形に表現されるので、電気回路モデルを用いて脱塵シ
ステムを含む燃焼プラントにおける排ガス系のシミュレ
ーションを適切かつ迅速に行うことができる。脱塵シス
テムの適正運転条件は、電気回路モデルにおける各部位
の設定条件を変化させて、これに伴う各部の電圧や電流
の変動を直接的に測定したり、あるいは電気回路モデル
をコンピュータのシミュレーションプログラム上に組み
込んで構成し、これを用いて演算したりすることで設定
できる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法におい
て、前記排ガス系に設けられた前記脱塵システムの含じ
ん排ガス中のダストを捕捉するフィルタと、除じんされ
た排ガスの流れと逆方向に洗浄ガスを前記フィルタに吐
出してフィルタ表面に捕捉した付着ダストを除去する逆
洗ノズルを備えた逆洗系とを有し、前記電気回路モデル
には前記逆洗系に対応する逆洗系モデルが付加されて構
成されている。この構成によって、請求項1に記載の作
用の他、以下の作用が得られる。 (1)予め実験結果をベースに用いることなく、セラミ
ックチューブフィルタ等のフィルタに捕捉されたダスト
による圧損特性や逆洗時の各部圧損変化等についてモデ
ル解析を行うことができる。これにより、通常操業時の
みならず逆洗時も含めて脱塵システムの圧損挙動を適正
かつ迅速に予測することができる。 (2)脱塵システムの運転時の条件を適正に定めること
ができ、効率的な操業を行って、燃焼プラントの稼動効
率や生産性を向上させることができる。 (3)多数の脱塵室で構成される複雑な脱塵システムに
おいても、逆洗時を含む圧損挙動の解析が可能になる。
【0010】ここで、フィルタには、チューブ状に形成
されたセラミックチューブフィルタや板状、キャンドル
状等のセラミックフィルタ、あるいは金属製のもの等が
使用できる。セラミックを素材とするフィルタは、アル
ミナ、シリカ又はこれらの複合酸化物等からなる多数の
微小な連通気孔を有した多孔質セラミックが適用でき
る。CTFは、例えば水冷支持板にて垂直方向に多段に
分割され、ガス入口部のトップチヤンバー、複数のCT
Fがそれぞれ組込まれた多段構成の脱塵室及び最下段の
ホッパーで構成される。セラミックフィルタにより精密
脱塵された清浄ガスは、各脱塵室から水平方向に配置さ
れたエゼクタ、連結管、集合管を通過して下流側のガス
タービン等に導入される。逆洗系は、フィルタの内面に
捕捉されたダストを定期的に逆方向の外面側から圧縮空
気を吹付けて払い落とすための逆洗ノズル、高速逆洗
弁、圧縮空気貯留タンク等を有して構成されている。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法であっ
て、前記フィルタの濾過抵抗Rが以下の圧損特性式
(A)で表されて構成されている。 R=(a・η+c・t)・D+b……………………(A) 但し、ηは排ガスの粘度、tは逆洗間隔(インターバ
ル)、Dは実ダスト濃度、aはフィルタに固有の定数、
bはフィルタに固有の定数、cは定数である。この構成
によって、請求項2の作用に加えて、以下の作用を有す
る。 (1)変動するフィルタの濾過抵抗Rを実ダスト濃度D
の関数として規定できるので、燃料として用いる炭種の
分析データ等から推定されるダスト濃度に基づいて排ガ
ス系の状態を適正にミュレーションすることができる。 (2)互いに区画された多数の脱塵室を有する脱塵シス
テムにおいて、各脱塵室のフィルタ毎にそれぞれ濾過抵
抗Rを規定して、複雑に関連しあう脱塵システムを的確
に模擬して、これらの挙動の解析を精密に行うことがで
きる。 (3)濾過抵抗RがR=(a・η+c・t)・D+bで
表されるので、これと等価な電気回路モデルを容易に構
成することができる。
【0012】請求項4に記載の脱塵システムの圧損解析
用シミュレータは、火力発電所や流動床燃焼プロセス等
の燃焼プラント、石炭ガス化プロセスで発生する含じん
排ガスからダストを除去する脱塵システムの圧損解析用
シミュレータであって、前記脱塵システムがフィルタに
捕捉したダストを定期的に除去する逆洗系を備えると共
に、前記脱塵システムの圧損特性式が設定され、前記燃
焼プラントの排ガス系と等価な電気回路部を有して構成
されている。この構成によって、以下の作用を有する。 (1)燃焼プラントの排ガス系と等価な電気回路部を有
して構成される圧損解析用シミュレータを用いて、逆洗
系を備えた脱塵システムを含む燃焼プラントの排ガス系
の挙動を模擬することができ、高温における脱塵システ
ムの圧損挙動を逆洗時を含めて効率的に解析できる。 (2)圧損解析用シミュレータを用いて、燃料中の灰分
等の分析データのみから特性式の設定変更を行うことに
より燃料炭の種類毎の圧損挙動が事前に予測可能であ
る。 (3)使用する燃料の種別や種類の異なる混合燃料の構
成割合毎に圧損及びその挙動が推定でき、かつ目的毎に
逆洗の最適化ができることから、この目的に応じて最適
な逆洗条件の探索が可能であり、機器やシステム設計、
コスト計算並びに燃料の選別等への適用ができる。 (4)CTFにおける圧損のみならず、排ガス系の各部
における圧力や流量の状態を予測可能である。 (5)圧損解析用シミュレータは電気回路で構成される
ため拡張性に優れ、モデルの再構築を簡単に行えると共
に、より複雑で大型化したボイラ等の燃焼プラント等の
設計ツールとしても活用できる。 (6)圧損解析用シミュレータを用いて脱塵システムの
実機特性に合わせて等価電気回路の各パラメータを変化
させながら脱塵システムの圧損等の解析を精密かつ効果
的に行うことができる。
【0013】ここで、電気回路部は、実際の排ガス系を
解析して得られる圧損特性式を基礎として、これと等価
な作動機能を有する回路に置き換えて構成されたもので
あり、例えば、市販のシミュレーションプログラムがR
OM等の記憶媒体に組み込まれた集積回路等が該当す
る。電気回路部は、例えばCTFや逆洗装置、自己循環
ブローダウン装置、エゼクタ等を備えて構成される排ガ
ス系をそれぞれ、これらと電気的に等価な作動をするコ
ンデンサや抵抗等の電気回路要素に置き換えて構成され
る回路である。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の脱塵システムの圧損解析用シミュレータにおいて、前
記電気回路部に、前記脱塵システムの含じん排ガス中の
ダストを捕捉するフィルタと、除じんされた排ガスの流
れと逆方向に洗浄ガスを前記フィルタに吐出してフィル
タ表面に捕捉した付着ダストを除去する前記逆洗ノズル
を備えた逆洗系に対応する逆洗系回路部が付加されて構
成されている。この構成によって、請求項4に記載の作
用の他、以下の作用が得られる。 (1)予め実験結果をベースに用いることなく、セラミ
ックチューブフィルタ等のフィルタに捕捉されたダスト
による圧損特性や逆洗時の各部圧損変化等についてモデ
ル解析を行うことができる。これにより、通常操業時の
みならず逆洗時も含めて脱塵システムの圧損挙動を適正
かつ迅速に予測することができる。 (2)脱塵システムの運転時の条件を適正に定めること
ができ、効率的な操業を行って、燃焼プラントの稼動効
率や生産性を向上させることができる。 (3)多数の脱塵室で構成される複雑な脱塵システムに
おいても、逆洗時を含む圧損挙動の解析が可能になる。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の脱塵システムの圧損解析用シミュレータにおいて、前
記圧損特性式が、下式(A)で表されて構成されてい
る。 R=(a・η+c・t)・D+b……………………(A) 但し、ηは排ガスの粘度、tは逆洗間隔(インターバ
ル)、Dは実ダスト濃度、aはフィルタに固有の定数、
bはフィルタに固有の定数、cは定数である。この構成
によって、請求項5の作用に加えて、以下の作用を有す
る。 (1)変動するフィルタの濾過抵抗Rを実ダスト濃度D
の関数として規定できるので、燃料として用いる炭種の
分析データ等から推定されるダスト濃度に基づいて排ガ
ス系の状態を適正にミュレーションすることができる。 (2)互いに区画された多数の脱塵室を有する脱塵シス
テムにおいて、各脱塵室のフィルタ毎にそれぞれ濾過抵
抗Rを規定して、複雑に関連しあう脱塵システムを的確
に模擬して、これらの挙動の解析を精密に行うことがで
きる。 (3)濾過抵抗RがR=(a・η+c・t)・D+bで
表されるので、これと等価な電気回路モデルを容易に構
成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本実施の形態の圧損解析用シミュ
レータは、71MWe加圧流動床複合発電所(PFB
C)に設置されたセラミックチューブフィルタ(以下C
TFという)を用いた脱塵システムにおける排ガス系の
圧損解析から得られた圧損特性式により動作が規定さ
れ、プラントの排ガス系に対応した等価電気回路モデル
並びに簡略逆洗モデルに対応するモジュールをシミュレ
ーションプログラムに組み込んで作成したものを用い
た。以下この圧損解析用シミュレータを用いた実証試験
の概要等について詳細に説明する。
【0017】(PFBC実証機の概要)シミュレーショ
ンの対象とした加圧流動床複合発電所(71MW−PF
BC)における実証試験は、ボイラ構造や脱塵システム
の構成方法の違いからPhase1及びPhase2の
2つに分けて行った。Phase1では脱塵システムと
して1次サイクロン(7基)とCTF(2基)を採用し
た。Phase2では脱塵システムとしてPhase1
の1次サイクロン全数を撤去して、ボイラ出口に2基の
ダスト循環サイクロンとその出口にCTF2基を並列に
設置して設定した。図1はPhase2に相当する実施
の形態の圧損解析用シミュレータを適用する脱塵システ
ム(脱塵装置)の構成図である。図1において、10は
加圧流動床複合発電所(燃焼プラント)、11は燃料を
燃焼させ高温のガス(含じん排ガス)が生成するボイ
ラ、12は圧力容器11a内に設けられたダスト循環サ
イクロン、13はボイラ11から排出された排ガスを脱
塵させるための脱塵システムを構成する2基のCTF、
14は脱塵された清浄な排ガスにより駆動されるガスタ
ービン(GT)、15は窒素酸化物除去装置(DeNO
x)、16は排熱をボイラ給水に回収するためのエコノ
マイザ、17はCTF不具合時のバックアップ用となる
排ガス中の微小なダストを貯留、除去するためのバグハ
ウス、18は大気中に使用後の排ガスを放出するための
煙突、19は蒸気タービン(ST)である。なお、CT
F13はAB2系統を併設しているが、図1では説明の
都合上1基のみを示している。
【0018】図1に示すPhase2ではボイラ11か
ら飛び出したダストのうち、粒径が略数十〜二百μmの
フライアッシュをダスト循環サイクロン12にて捕集し
てボイラ11に再循環するが、それ以下の大きさのフラ
イアッシュ(ダスト)は全量がCTF13に送られるた
め、CTF13のフィルタで捕集されるダスト量はPh
ase1に比べて約10倍となった。また、ダスト循環
サイクロン12の仕様からCTFで捕捉されるダストの
平均粒径は10〜20μm、最大粒径は約100μmで
あった。
【0019】(CTFの概要)図2はCTFの構成図で
ある。図2において、22はボイラ11からの含じん排
ガスが供給されるガス供給口、23はCTF13内に配
置されたフィルタ、24はガス供給口22から含じん排
ガスが導入、分配されるトップチヤンバー、25は上段
脱塵室、26は中段脱塵室、27は下段脱塵室、28は
最下部に配置されたダストホッパー、29はエゼクタ、
30は上段脱塵室25、中段脱塵室26、下段脱塵室2
7の各フィルタ23で清浄化された排ガスを集合させる
ための集合管、31は洗浄ガスをエゼクタ29に噴射す
るための逆洗ノズル、32は逆洗ガス(圧縮空気)を溜
めるためのタンク、33は空気を加圧するためのコンプ
レッサ、34は自己循環ブローダウン装置(SCB)、
35はタンク32内の逆洗ガスを逆洗ノズル31に供給
するための高速逆洗弁である。図2に示すように脱塵シ
ステムはCTF13、フィルタ23、逆洗系を構成する
逆洗ノズル31、高速逆洗弁35及び、自己循環ブロー
ダウン装置34を有して構成されている。
【0020】A/B系統の2塔から成るCTF13はそ
れぞれが4段の水冷支持板にて垂直方向に5つの室に分
割され、ガス入口部を有するトップチヤンバー24、各
81本のフィルタ23がそれぞれ組込まれている上中下
段3段構成の脱塵室25〜27及び最下段のホッパー2
8で構成されている。フィルタ23で精密脱塵された清
浄ガスは、各脱塵室25〜27から水平方向に配置され
たエゼクタ29、連絡管や集合管30を通過して発電機
等を駆動させるためのガスタービン14(GT)に導入
される。3段で構成されるCTF13の下段下部におい
て、ガス/ダスト粒子の滞留を防ぐために適切な下降ガ
ス流速を確保する目的で、自己循環ブローダウン装置3
4を設置した。自己循環ブローダウン装置34は循環流
を引き起こすためのディフューザ(ガス入口部に設置)
と各塔12本の上昇管(通常のフィルタと同じ)並びに
両者を繋ぐ金属製の連絡管から成る。フィルタ23の内
面側に付着、捕捉された付着ダストを定期的に外面から
圧縮空気を吹付けて払い落とすための逆洗ノズル31を
有した逆洗装置が装備されている。逆洗装置は高速逆洗
弁35、逆洗ノズル31並びに逆洗時のフィルタ23へ
の熱衝撃緩和用としてのエゼクタ29及び各脱塵室25
〜27の出口側に設置された再生器を有して構成され
る。以上の逆洗装置の逆洗系を規定する逆洗パラメータ
(1)〜(4)について以下に説明する。
【0021】(1)高速逆洗弁「開」時間:Fast
Reverse cleaningvalve ope
ntime(Base parameter) 高速逆洗弁「開」時間は逆洗時のフィルタ内外差圧(有
効逆洗差圧)を決定するパラメータであり、圧損の安定
性と逆洗空気消費量から適切な値があり、実機ではベー
スパラメータとして0.16〜0.25sの範囲で運用
した。なお、高速逆洗弁35の開閉には約0.5sを要
することから、全弁「開」時間は0.65〜0.75s
の範囲とした。
【0022】(2)逆洗圧力:Pulse clean
ing pressure(Baseparamete
r) フィルタ圧損に強く影響し、過少設定だと圧損は直ぐに
不安定となる。実機では有効逆洗差圧が60〜80KP
a程度となるように、プロセス圧(CTF入口圧力)+
約1.5MPaで運用した。
【0023】(3)逆洗インターバル:Pulse c
leaning interval CTFは多段の脱塵室で構成されるため、全圧損ができ
るだけ安定で、制限値以下となるようにバランスよく逆
洗を行う必要がある。逆洗インターバルは自室逆洗から
次の自室逆洗までの時間と定義し、操作パラメータとし
て取り扱われる。実機では9分間のインターバルを基本
として最長30分(Phase1のサイクロンバイパス
運用時のインターバル時間)にて運用した。
【0024】(4)逆洗モード:Pulse clea
ning mode 各脱塵室25〜27の逆洗の順番を規定する操作パラメ
ータとして扱える。両A/B塔のダスト処理平準化の観
点から、A/B2系統を交互に上中下段の順番で逆洗す
る運用を基本とした。Phase1ではA系上中下段
(AU、AM、ALで表記)の順に、次いでB系上中下
段(BU、BM、BLで表記)の順で主に試験を実施し
た。
【0025】(排ガス系シミュレータ)PFBC排ガス
系に適用される圧損解析用シミュレータは排ガス系を模
擬する等価電気回路モデル、逆洗時の排ガス変動を模擬
するための簡略逆洗モデル並びにCTF圧損特性式を有
して構成されている。以下これらの構成要素について順
を追って説明する。
【0026】(等価電気回路モデル)図3は圧力源から
配管や濾渦部を通って後流のタンクに繋がる、簡略化し
た流体モデルとこの一部に対応する電気回路モデルの模
式構成図である。図3において、40は流体モデル、4
1はボイラ部、42はフィルタを有した脱塵装置部、4
3は脱塵装置部42で清浄化された排ガスが供給される
後続の排ガス利用装置、44は流体モデル40の一部に
対応した抵抗、コンデンサ等の回路要素で構成される電
気回路モデルである。排ガス系に対応する電気回路モデ
ル44は、以下の圧損特性式で表現される。 iR+iR+1/C∫idt=e(t)……………………式−1 ここで、iは電流[A]、R、Rは各抵抗[Ω]、
Cはコンデンサ容量[F]、e(t)は電位差[V]で
ある。一方、ガスの体積流量をξ(m/s)とし流体
モデルを下式で表す。 ξRpipe+ξRfilter/A+(Pprocess/V)∫ξdt= DP(t)‥式−2 ここで、Rpipeは配管抵抗[Pa/m/s]、R
filterはフィルタ抵抗[Pa/m/s]、Ppr
ocessは系統圧力[Pa]、Aは濾過面積
[m]、Vは系統容量[m]、DP(t)は全圧損
[Pa]である。このような流体モデル40と電気回路
モデル43における各構成要素パラメータの関連付けの
例を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】ここではガスの慣性による影響は非常に小
さいとして無視した。また、式−2の第1項は単相管内
流の公式から流速の2乗とすべきだが、本プロセスでは
負荷変化時の実体積流量変化が少ないことから、便宜上
1次として扱った。以上説明したように、本実施の形態
の脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法は、圧
損特性式により相互に関連付けられた回路要素を有して
構成され、脱塵システムの排ガス系と等価な電気回路モ
デルを設定する工程を有して構成されている。
【0029】図4は、Phase2の脱塵システムの排
ガス系に対応する等価電気回路の構成図である。図4に
おいて、50は抵抗(R)とコンデンサ(C)を有して
構成された等価電気回路、53は圧損特性式に基づいて
抵抗値を設定できる可変抵抗回路部、54は可変抵抗回
路部53を制御するための制御電源である。ここで、高
温脱塵システムの上流や下流に位置する機器の特性が脱
塵システム(CTF)の圧損挙動に影響を及ぼすと考え
られるため、ボイラ〜脱塵システム(CTF)〜GT
(〜煙突)を模擬する等価電気回路50とした。等価電
気回路50は、A/B2系統のCTF(脱塵システム)
相当部55と、CTF相当部55に排ガスを供給する側
のボイラ相当部56、及びCTF相当部55から排ガス
が供給されるガスタービン相当部57とを有しており、
ボイラ相当部56やガスタービン相当部57の設定条件
を種々異ならせたことにより、脱塵システムのシミュレ
ーションを行うことができるように構成されている。こ
のA/B2系統のCTFを有する等価電気回路50にお
いて、コンデンサ(C1)はダスト循環サイクロンの内
容積に対応し、コンデンサ(C31)はガス管の内容積
に対応する。また抵抗(R41)はダスト循環サイクロ
ンにおける流路抵抗に対応し、抵抗(R42)はガス管
における流路抵抗に対応している。フィルタを備えたC
TFは2塔で構成されているが、ここではガス管で2分
岐後の1塔分について説明をする。なお、自己循環ブロ
ーダウン装置(SCB)のエゼクタ抵抗はR1、トップ
チャンバーとホッパーの容積はそれぞれC2、C3で表
している。
【0030】次に上段脱塵室に着目すると、上段脱塵室
に対応する電気回路モデルの回路要素はフィルタの流路
抵抗に対応する抵抗(R1:固定項、X1:変動項)、
再生器の流路抵抗に対応する抵抗(R3)、連絡管の流
路抵抗に対応する抵抗(R4)並びに脱塵室とエゼクタ
の容量を模擬するコンデンサ(C4、C21)から構成
される。なお、フィルタの流路抵抗に対応する電気抵抗
の値(R1:固定項、X1:変動項)は圧損特性式に基
づいて決定される。逆洗は電流発生源(I2)とスイッ
チ(S1)で模擬される。R14〜R16は集合管の抵
抗であり、ガス合流後からGT(〜煙突)までの容量と
抵抗はそれぞれC12とR33とで表現した。
【0031】以上の電気回路モデルに適用される電気回
賂シミュレーションプログラムとしてはPspiceO
(サイバーネット株式会社製)を使用した。Pspic
eOは、コンピュータ上で電気回路の動作をシミュレー
ションさせることができるソフトウェアであり、電気回
路の構成を入力する回路エディタと、この電気回路のシ
ミュレーションを行う回路シミュレータとを備えてい
る。こうして、電気回路モデルの構成を回路エディタに
入力し、回路シミュレータを用いて、脱塵システムの排
ガス系を模擬することができる。以下、電気回路シミュ
レーションプログラムを適用したシミュレーション方法
や、その結果等についてさらに詳細に説明する。
【0032】(CTF圧損特性式)脱塵システムの排ガ
ス系を解析して設定されるCTF圧損特性式において、
フィルタの圧損ΔPはフィルタ基材に関わる固定項△P
baseと、ダストの堆積に関わる変動項△Pownの
和として下記の通り表現できる。 △P=△Pbase+△Pown…………………………………式−3 ここで、△Pはフィルタの圧損[Pa]、△Pbase
は逆洗直後の圧損[Pa]、△Pownは付着したダス
トによる圧損[Pa]である。なお、付着したダストに
よる圧損の特性式の導出に当たっては、濾過抵抗値が時
間に対して1次で、各脱塵室間で濾過抵抗値が下段<中
段<上段の特性を有するものとした。以下、このような
圧損特性式を適用して得られる排ガス系の知見等(1)
〜(3)について個別に詳述する。
【0033】(1)逆洗直後の圧損 逆洗によりパーマネント層及びフィルタ基材自身に変化
が無いとすれば、逆洗直後の圧損(ベースライン圧損)
はD′Arcy則に従う。実機の運転ではシステムの違
いによりダスト濃度が大きく異なり、逆洗直後のフィル
タ圧損に大きな変化が現われた。種々検討の結果、D′
Arcy則にダスト濃度による補正を加えて相関を求め
以下の相関式を得た。実績値と計算値を入れて算出した
ところ、その結果、実績値と計算値の間に良い相関を得
ることができた。 △Pbase=V×η×α×L/K……………………………式−4 ここで、Vは逆洗直後の濾過流速[m/s]、ηはガス
粘度[Pa・s]、Lは厚さ(基材厚さL+パーマネ
ント層厚さL)[m]、Kは通気率[m]、αはα
=D/D(D:実ダスト濃度[g/m]、D:基
準ダスト濃度[g/m]である。なお、Dは通常1
〜7[g/m]を採用する。
【0034】バージンのフィルタ材に対して常温空気を
用いた圧損計測結果より、通気率Kを得た。また、実機
にて使用したフィルタを取り出して、同様に常温空気に
て圧損を計測し、通気率Kに変化が無いと仮定して、実
運転によりフィルタ表面に生成する等価パーマネント層
を計算した結果、全厚みLが求まる。これらのデータを
式−4に代入すると、濾過抵抗値Rcalは以下の定数
βを含む式−5により計算される。 △Pbase/V=β×η×D[Pa/m/s]=Rcal…式−5 ここでβは定数であり、通常1×10〜1×1010
の範囲である。
【0035】Phase1とPhase2から燃料炭の
炭種の違い等を考慮してデータを選択し、各段の抵抗値
に関して実績値と計算値を比較した。各脱塵室の逆洗直
後の濾過流速は異なるため、実績値に関しては各脱塵室
毎に逆洗直後の濾過流速を用いて、濾過抵抗値△Pba
se/Vを計算した。ベースライン圧損に関して各段の
濾過抵抗値(Ri,base:iは各段を表す、単位:
[Pa/m/s])は、上中下段毎に仕事量に差がある
ことから抵抗値が変わり、以下の式−6で記述できる。 上段:RU,base=A・Rcal+B 中段:RM,base=A・Rcal+B 下段:RL,base=A・Rcal+B …………………………………………………式−6 なお、式−6の各係数(A〜A、B〜B)の間
には(A>A>A)、(B>B>B)の不
等式の関係が成立する。そして、(1.2〜1.3)A
=A、(1.2〜1.3)A=AでAが0.
1〜0.2、B〜Bは概略2.0×10〜3.0
×10の範囲で(A>A>A)、(B>B
>B)のの関係が成立することが分かった。また、式
−6において、逆洗直後の各脱塵室の濾過流速から抵抗
値を計算する方がより正確であるが、計算の簡略化のた
めここでは全脱塵室の平均濾過流速を用いた。
【0036】(2)付着したダストによる圧損 付著したダストに起因する圧損は、Kozeny−Ca
rman式にて良好に記述可能である。しかし、Koz
eny−Carman式を適用するにはダストに関する
分析データが必要であることから、圧損の事前予測を行
う上での制約となる。ここでは若干精度は落ちるもの
の、付着ダストによる圧損上昇率と実ダスト濃度の間に
も相関があることに着目し、このデータを用いて定式化
した。図5はダストによる流路抵抗(Resistan
ce)の時間変化を示すグラフである。ダスト濃度に対
する圧損の上昇勾配は各段で大きな違いは無く、図5に
示すように逆洗インターバル間の濾過抵抗上昇勾配は逆
洗(図5の0(s)の位置)直後を除いて、時間に対し
て近似的に1次と考えられる。
【0037】ダストの付着に起因する濾過抵抗(Row
n=△Pown/Vで定義する)の逆洗インターバル間
の平均勾配は、データ解析結果より以下の式−7で表現
できる。 dRown/dt=c・D………………………………式−7 ここでcは濾過抵抗で決まる定数であり、濾過速度が
4.0〜5.0cm/sの範囲では約16である。排ガ
スの上昇速度は逆洗インターバル間の平均勾配であるこ
とから、式−7は下記の式−8のように変形される。 Rown=c・D・t………………………………………式−8 ここで、D:実ダスト濃度[g/m]、t:逆洗間隔
(インターバル)[s]である。
【0038】(3)フィルタの逆洗の前後の圧損に関す
る特性式 逆洗直後の圧損に関する式−5及び式−6と付着したダ
ストによる圧損に関する式−8、並びに両者とフィルタ
の逆洗の前後の圧損に関する式−3から、上段脱塵室〜
下段脱塵室のそれぞれの濾過抵抗RU〜RL(単位:
[Pa/m/s])は以下の定数a、a、a、b
、b、bを含む特性式で導出される。 上段:RU=(a・η+c・t)・D+b 中段:RM=(a・η+c・t)・D+b 下段:RL=(a・η+c・t)・D+b なお、各係数(a〜a、b〜b)の間には(a
>a>a)、(b>b>b)の不等式関係
が成立する。そして、(1.2〜1.3)a=a
(1.2〜1.3)a=aでaが2〜3×1
、b〜bは概略2.0〜3.0×10の範囲
で(a>a>a)、(b>b>b)の関係
が成立することが分かった。
【0039】(モデルのチューニング)表1より電流値
[A]は実機の排ガス体積流量[m/s]と同義と
し、コンデンサ容量[F]は実機の各部概略体積
[m]から定格負荷時相当の値[m/Pa]を計算
して固定で用いた。次にCTF圧損特性式(式−9)を
インストールし、Phase2の試運転時の設計炭10
0%負荷における静特性データに基づいて、各部差圧が
ほぼ等しくなる様にモデル各部の抵抗値[Ω]を決め
た。なお、ガスタービン部の抵抗はCTF入口圧力がほ
ぼ測定値と等しくなるように設定した。逆洗を模擬する
電流値は、逆洗時に発生する逆洗有効差圧が60KPa
程度となるようにチューニングした。
【0040】(実機運転結果に基づく逆洗パラメータの
推定)逆洗パラメータとしては高速逆洗弁「開」時間、
逆洗圧力、逆洗インターバル及び逆洗モードがある。実
機においては設計炭であるブレアソール炭(BA炭)と
石油コークスを7:3の比率で含む混合燃料を用いて7
6%負荷運転時に実施した、高速逆洗弁「開」時間変更
試験と逆洗圧力変更試験の結果、及びこれらをモデルへ
反映させる方法について以下の(1)、(2)に述べ
る。
【0041】(1)高速逆洗弁「開」時間変更試験 高速逆洗弁「開」時間の通常設定値0.25sに対して
0s、0.15s並びに0.35sを加えた4ケースに
ついて実施し、それぞれの圧損挙動を観察した。高速逆
洗弁「開」時間0sのケースでは緩やかながら圧損の上
昇傾向が見られ、その他のケースではいずれも圧損は安
定していた。しかし、0.35sのケースでは有効差圧
力が飽和傾向にあることから、運用としては0.15〜
0.25sが適当と判断した。なお、本パラメータが逆
洗時の圧損挙動に与える影響は少ないと考えられること
から、モデルへの反映は行わないこととし、高速逆洗弁
「開」時間は0.25sで固定した。
【0042】(2)逆洗圧力変更試験 逆洗圧力の通常設定圧力に対して、は+2kg/c
(+1.96×10Pa)、は−2kg/cm
(−1.96×10Pa)、は−4kg/cm
(+3.92×10Pa)を加えた4ケースについ
て、逆洗圧力変更試験を実施し、それぞれの圧損挙動等
を観察した。この結果、通常より逆洗圧力を下げたケー
ス、では圧損上昇が観察され、通常圧力とそれより
逆洗圧力を2kg/cm(1.96×10Pa)上
げたケース、では大差が無かった。以上の知見によ
り逆洗圧力は、通常設定圧力であるケースのままで一
定とし、モデルへの反映は行わなかった。
【0043】(モデルの適合性) 設計炭(BA)を用いた100%負荷運転時、設計
炭(BA)を用いた50%負荷時、高灰分炭(WB)
を用いた50%負荷運転時、及び高S分炭(DT)を
用いた50%負荷運転時のそれぞれケース〜におけ
る静特性データと各シミュレーション結果について、主
要な圧損値の比較を行ったところ、これらのデータはい
ずれも平均値で8%以内の相違であり、精度良く模擬で
きていることが証明できた。ケースの設計炭(BA)
を用いた100%負荷運転時の主要状態値の比較を図6
に示した。また、前記ケース〜について全圧損ΔP
totalと脱塵室圧損ΔPcとを比較したものをそれ
ぞれ(表2)〜(表5)に示した。いずれも実測値
(A)と予測値(B)とで良い一致が認められ、本圧損
解析用シミュレータの妥当性を示していることが分かっ
た。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】(逆洗最適化)圧損解析用シミュレータで
は高速逆洗弁「開」時間と逆洗圧力の両パラメータを一
定として扱ったので、同一負荷における逆洗1回当りの
ユーティリティー(圧縮空気)消費量はほぼ一定であ
る。一方逆洗インターバルとモードは操作変数であり、
逆洗インターバルを延長することは最大圧損の上昇を意
味する。この値が許容値以下であれば問題無く、また逆
洗ユーティリティーの削減に寄与することとなる。そこ
で、実機ではあまり変更できなかった逆洗モードを操作
変数として圧損変化を観察し、最大圧損が最小でかつ圧
損変動の少ないモードを探索した。実機で標準的なモー
ドに加えて、A/B系統の2塔を交互にかつ上中下段を
均一に逆洗する(たすきがけ逆洗)方法と下段を頻繁に
逆洗する方法をシミュレートした解析結果を表6と図7
に示した。(表6)のZ.Lower Comp.Fr
egent CleaningModeや図7のから
明らかなように、たすきがけ逆洗モードが最適であると
推定できた。
【0049】
【表6】
【0050】以上説明したように使用する燃料炭の種類
や負荷の違いにも関わらず、本シミュレーション方法に
よれば各種圧損を精度良く模擬することができる。ま
た、等価電気回路モデルに関しては、配管部の抵抗値を
流量に対する2次以上の一般的な関数で決定したり、慣
性の効果を表すと考えられるコイル等の回路要素を入れ
たり、あるいは逆洗時の正洗ガス流の巻き込み効果を考
慮することにより、逆洗時の圧損濾過挙動等をさらに忠
実に模擬することができる。また、流動用空気ノズル等
のボイラ設計や各部断熱設計並びにガスタービン出力制
御の検討を行う場合には、逆洗時のCTF圧損や系統圧
力などの詳細な挙動データを取り込んだ上に、上記因子
を適切に考慮して、モデル精度を向上させることもでき
る。
【0051】本実施の形態における脱塵システムの圧損
解析シミュレーション方法及び圧損解析用シミュレータ
は以上の構成を有するので、以下の作用を有する。 (1)PFBC排ガス系等のモデルを構築し、実機デー
タ解析から得られたCTF圧損特性式を基礎として、排
ガス系のシミュレーションを効率的かつ適切に行うこと
ができる。 (2)本シミュレータを用いて使用燃料毎に圧損及びそ
の挙動が推定でき、かつ目的毎に逆洗の最適化ができる
ことから、機器やシステム設計、コスト計算並びに燃料
の選別等へ幅ひろく適用できる。 (3)さらに、電気回路モデルはコンデンサや、抵抗の
設定を変えるのが容易であり拡張性に優れることから、
大型機を念頭に置いた塔数や脱塵室数の増加に対して
も、モデルの構築が容易にできる。 (5)プロセス条件が異なる仮想商用機の仕様を設定し
た電気回路モデルを構築することができ、これに本シミ
ュレータを適用して商用機の設計、検討を効率的に行う
ことができる。 (6)Phase1では1次サイクロンにバイパス装置
を設置し、CTF圧損を低減して安定的に運用すること
ができる。
【0052】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の脱塵システム
の圧損解析シミュレーション方法によれば、この構成に
よって以下の効果が得られる。 (1)脱塵システムの圧損特性式に基づいて排ガス系と
等価な電気回路モデルを設定するので、目的に応じた最
適な逆洗条件等の探索を実機を用いることなく適正かつ
精密に行うことができる。 (2)高温におけるフィルタの逆洗時を含む脱塵システ
ムの圧損挙動を、高温下での操作や測定の困難性に煩わ
されることなく解析することができる。 (3)燃料中に含まるダスト成分等のデータのみから、
炭種により変動する脱塵システムの圧損挙動を事前に予
測可能である。 (4)フィルタの圧損のみならず、燃焼プラントの排ガ
ス系の各部位における圧力や流量の状態が予測可能であ
る。 (5)電気回路モデルの挙動により排ガス系を模擬して
脱塵システムを含む燃焼プラントの適正設定条件を定め
るので、拡張性に優れると共に、モデルの再構築により
複雑で大型化した脱塵システムの設計を効率的に行うこ
とができる。
【0053】請求項2に記載の脱塵システムの圧損解析
シミュレーション方法によれば、この構成によって、請
求項1に記載の効果の他、以下の効果が得られる。 (1)予め実験結果をベースに用いることなく、セラミ
ックチューブフィルタ等のフィルタに捕捉されたダスト
による圧損特性や逆洗時の各部圧損変化等についてモデ
ル解析を行うことができる。これにより、通常操業時の
みならず逆洗時も含めて脱塵システムの圧損挙動を適正
かつ迅速に予測することができる。 (2)脱塵システムの運転時の条件を適正に定めること
ができ、効率的な操業を行って、燃焼プラントの稼動効
率や生産性を向上させることができる。 (3)多数の脱塵室で構成される複雑な脱塵システムに
おいても、逆洗時を含む圧損挙動の解析が可能になる。
【0054】請求項3に記載の脱塵システムの圧損解析
シミュレーション方法によれば、この構成によって、請
求項2の効果に加えて、以下の効果を有する。 (1)変動するフィルタの濾過抵抗Rを実ダスト濃度D
の関数として規定できるので、燃料として用いる炭種の
分析データ等から推定されるダスト濃度に基づいて排ガ
ス系の状態を適正にミュレーションすることができる。 (2)互いに区画された多数の脱塵室を有する脱塵シス
テムにおいて、各脱塵室のフィルタ毎にそれぞれ濾過抵
抗Rを規定して、複雑に関連しあう脱塵システムを的確
に模擬して、これらの挙動の解析を精密に行うことがで
きる。 (3)濾過抵抗RがR=(a・η+c・t)・D+bで
表されるので、これと等価な電気回路モデルを容易に構
成することができる。
【0055】請求項4に記載の脱塵システムの圧損解析
用シミュレータによれば、この構成によって、以下の効
果を有する。 (1)燃焼プラントの排ガス系と等価な電気回路部を有
して構成される圧損解析用シミュレータを用いて、逆洗
系を備えた脱塵システムを含む燃焼プラントの排ガス系
の挙動を模擬することができ、高温における脱塵システ
ムの圧損挙動を逆洗時を含めて効率的に解析できる。 (2)圧損解析用シミュレータを用いて、燃料の灰分等
の分析データのみから特性式の設定変更を行うことによ
り燃料炭の種類毎の圧損挙動が事前に予測可能である。 (3)使用する燃料の種別や種類の異なる混合燃料の構
成割合毎に圧損及びその挙動が推定でき、かつ目的毎に
逆洗の最適化ができることから、この目的に応じて最適
な逆洗条件の探索が可能であり、機器やシステム設計、
コスト計算並びに燃料の選別等への適用ができる。 (4)CTFにおける圧損のみならず、排ガス系の各部
における圧力や流量の状態を予測可能である。 (5)圧損解析用シミュレータは電気回路で構成される
ため拡張性に優れ、モデルの再構築を簡単に行えると共
に、より複雑で大型化したボイラ等の燃焼プラント等の
設計ツールとしても活用できる。
【0056】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の脱塵システムの圧損解析用シミュレータの効果
に加えて、以下の効果を有する。 (1)予め実験結果をベースに用いることなく、セラミ
ックチューブフィルタ等のフィルタに捕捉されたダスト
による圧損特性や逆洗時の各部圧損変化等についてモデ
ル解析を行うことができる。これにより、通常操業時の
みならず逆洗時も含めて脱塵システムの圧損挙動を適正
かつ迅速に予測することができる。 (2)脱塵システムの運転時の条件を適正に定めること
ができ、効率的な操業を行って、燃焼プラントの稼動効
率や生産性を向上させることができる。 (3)多数の脱塵室で構成される複雑な脱塵システムに
おいても、逆洗時を含む圧損挙動の解析が可能になる。
【0057】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の脱塵システムの圧損解析用シミュレータの効果に加え
て以下の効果を有する。 (1)変動するフィルタの濾過抵抗Rを実ダスト濃度D
の関数として規定できるので、燃料として用いる炭種の
分析データ等から推定されるダスト濃度に基づいて排ガ
ス系の状態を適正にミュレーションすることができる。 (2)互いに区画された多数の脱塵室を有する脱塵シス
テムにおいて、各脱塵室のフィルタ毎にそれぞれ濾過抵
抗Rを規定して、複雑に関連しあう脱塵システムを的確
に模擬して、これらの挙動の解析を精密に行うことがで
きる。 (3)濾過抵抗RがR=(a・η+c・t)・D+bで
表されるので、これと等価な電気回路モデルを容易に構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の圧損解析用シミュレータを適用す
る脱塵システムの構成図
【図2】CTF(脱塵システム)の構成図
【図3】流体モデルとそれに対応する電気回路モデルの
模式構成図
【図4】脱塵システムの排ガス系に対応する等価電気回
路の構成図
【図5】ダストによる流路抵抗(Resistanc
e)の時間変化を示すグラフ
【図6】設計炭(BA)100%負荷運転時におけるΔ
Pの経時変化を示すグラフ
【図7】各逆洗方法をシミュレートした場合におけるΔ
Pの時間変化を示すグラフ
【符号の説明】
10 流動床複合発電所 11 ボイラ 11a 圧力容器 12 ダスト循環サイクロン 13 CTF 14 ガスタービン 15 窒素酸化物除去装置 16 エコノマイザ 17 バグハウス 18 煙突 19 蒸気タービン 22 ガス供給口 23 フィルタ 24 トップチヤンバー 25 上段脱塵室 26 中段脱塵室 27 下段脱塵室 28 ダストホッパー 29 エゼクタ 30 集合管 31 逆洗ノズル 32 タンク 33 コンプレッサ 34 自己循環ブローダウン装置 35 高速逆洗弁 40 流体モデル 41 ボイラ部 42 脱塵装置部 43 排ガス利用装置 44 電気回路モデル 50 等価電気回路 53 可変抵抗回路部 54 制御電源 55 CTF相当部 56 ボイラ相当部 57 ガスタービン相当部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三沢 信博 福岡県北九州市若松区柳崎町1番 電源開 発株式会社若松総合事業所内 Fターム(参考) 3K070 DA02 DA07 DA32 DA35 DA62 DA76 4D058 JA02 JA12 JB03 JB06 KB05 MA25 MA51 5B049 AA02 BB07 CC21 DD05 EE41 EE42 EE43 FF02 FF03 FF09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火力発電所や流動床燃焼プロセス等の燃焼
    プラント、石炭ガス化プロセスで発生する含じん排ガス
    からダストを除去する脱塵システムの挙動を模擬する脱
    塵システムの圧損解析シミュレーション方法であって、 前記脱塵システムの圧損特性式により相互に関連付けら
    れた電気回路要素を有して構成され、前記燃焼プラント
    の排ガス系と等価な電気回路モデルを設定する工程と、 前記電気回路モデルの挙動により前記排ガス系を模擬し
    て前記脱塵システムの適正運転条件を設定する工程とを
    有することを特徴とする脱塵システムの圧損解析シミュ
    レーション方法。
  2. 【請求項2】前記排ガス系に設けられた前記脱塵システ
    ムの含じん排ガス中のダストを捕捉するフィルタと、除
    じんされた排ガスの流れと逆方向に洗浄ガスを前記フィ
    ルタに吐出してフィルタ表面に捕捉した付着ダストを除
    去する逆洗ノズルを備えた逆洗系とを有し、前記電気回
    路モデルには前記逆洗系に対応する逆洗系モデルが付加
    されていることを特徴とする請求項1に記載の脱塵シス
    テムの圧損解析シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】前記フィルタの濾過抵抗Rが以下の圧損特
    性式(A)で表されることを特徴とする請求項2に記載
    の脱塵システムの圧損解析シミュレーション方法。 R=(a・η+c・t)・D+b……………………(A) 但し、ηは排ガスの粘度、tは逆洗間隔(インターバ
    ル)、Dは実ダスト濃度、aはフィルタに固有の定数、
    bはフィルタに固有の定数、cは定数である。
  4. 【請求項4】火力発電所や流動床燃焼プロセス等の燃焼
    プラント、石炭ガス化プロセスで発生する含じん排ガス
    からダストを除去する脱塵システムの圧損解析用シミュ
    レータであって、 前記脱塵システムがフィルタに捕捉したダストを定期的
    に除去する逆洗系を備えると共に、前記脱塵システムの
    圧損特性式が設定され、前記燃焼プラントの排ガス系と
    等価な電気回路部を有することを特徴とする脱塵システ
    ムの圧損解析用シミュレータ。
  5. 【請求項5】前記電気回路部に、前記脱塵システムの含
    じん排ガス中のダストを捕捉するフィルタと、除じんさ
    れた排ガスの流れと逆方向に洗浄ガスを前記フィルタに
    吐出してフィルタ表面に捕捉した付着ダストを除去する
    前記逆洗ノズルを備えた逆洗系に対応する逆洗系回路部
    が付加されていることを特徴とする請求項4に記載の脱
    塵システムの圧損解析シミュレータ。
  6. 【請求項6】前記圧損特性式が、下式(A)で表される
    ことを特徴とする請求項5に記載の脱塵システムの圧損
    解析シミュレータ。 R=(a・η+c・t)・D+b……………………(A) 但し、ηは排ガスの粘度、tは逆洗間隔(インターバ
    ル)、Dは実ダスト濃度、aはフィルタに固有の定数、
    bはフィルタに固有の定数、cは定数である。
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