JP2002058485A - コラーゲン結合性を有する骨形成促進融合蛋白質 - Google Patents

コラーゲン結合性を有する骨形成促進融合蛋白質

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JP2002058485A JP2000246744A JP2000246744A JP2002058485A JP 2002058485 A JP2002058485 A JP 2002058485A JP 2000246744 A JP2000246744 A JP 2000246744A JP 2000246744 A JP2000246744 A JP 2000246744A JP 2002058485 A JP2002058485 A JP 2002058485A
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Takashi Kitajima
隆 北嶋
Tetsuya Ishikawa
哲也 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】骨形成促進活性が維持され、かつコラーゲンに
対する結合活性が付与されたコラーゲン結合性骨形成促
進融合蛋白質を提供する。 【解決手段】プロテアーゼによる分解で得られるフィブ
ロネクチン由来のコラーゲン結合性ドメインに相当する
アミノ酸配列に骨形成促進因子が連結された融合蛋白質
及び該融合蛋白質をコラーゲンに複合化させたコラーゲ
ンマトリックス。骨形成促進活性が維持され、かつコラ
ーゲンに対する結合活性が付与されたハイブリッド蛋白
質であるコラーゲン結合性骨形成促進融合蛋白質は骨形
成促進因子のドラッグデリバリーシステム(DDS)と
して有用である。さらに、該蛋白質はコラーゲンに複合
化させることが可能であり、このように機能修飾された
コラーゲンマトリックスは骨形成促進活性を介した組織
再生の新しいバイオマテリアルとして有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハイブリッド蛋白質
に関し、更に詳しくはフィブロネクチンからプロテアー
ゼ分解により得られ、かつコラーゲン結合性ドメインを
構成するアミノ酸配列からなるポリペプチドと骨形成促
進蛋白質とが遺伝子工学的手法により連結されたポリペ
プチドであって、コラーゲン結合活性及び骨形成促進活
性の両活性を有することを特徴とするハイブリッド蛋白
質並びに該蛋白質とコラーゲン由来のポリペプチドを複
合化させたバイオマテリアルに関する。
【0002】
【従来の技術】骨粗鬆症、骨折、歯周病による歯槽骨の
損傷などの治療において骨形成を促進する因子(osteoge
nic proteins) を用いることが有効であると考えられる
が、そのような促進因子として近年BMP (Bone Morphoge
netic Proteins)が注目されている。Urist は、脱灰骨
の蛋白成分を動物体に注入すると注入部位で異所骨形成
を誘導するという作用があることを見出し、骨形成を促
進する蛋白質としてのBMP の存在を示唆した(Science
150, 893-839 (1965))。その後このような効果を指標
に、蛋白質の精製が進められ、遺伝子がクローニングさ
れた(Wozneyら、Science, 242, 1528-1534 (1988)) 。
これまでにBMP2(2A), 3(osteogenin), 4(2B), 5, 6(Vgr
1), 7(OP1), 8a(OP2), 8b(OP3), 9 等が報告されてい
る。塩基配列の相同性から、BMP はTGFβファミリー
に属する成長因子の一群でBMP サブファミリーとして分
類される成長因子類である。さらにこれらに類似した蛋
白質も多数発見されており、それらもBMP サブファミリ
ーとして分類されている。たとえば、Dpp 、60A 、GDF
1、 GDF3(Vgr2) 、 GDF5(Mp52) 、GDF6(BMP13) 、GDF7
(BMP12) 、GDF10 、Vg1 、Dorsalin-1、nodal 、Univin
などである。異所骨形成能という効果から、BMP は老化
した骨組織の再生や骨折の治癒、歯周病における歯槽骨
の再生などに効果があると期待されている。
【0003】BMP は当初脱灰骨から精製されていたが
(米国特許US4294753 、US4455256 など)、遺伝子が同
定された現在では、組み換え蛋白質としての製造が可能
となっている。たとえば、Wangら(Proc. Natl. Acad. S
ci. USA, 87, 2220-2224(1990)) はヒトBMP2(BMP2A) の
cDNAを組み込んだ発現ベクターをチャイニーズハムスタ
ー卵巣由来細胞(CHO細胞) に導入して異所骨形成能を有
するBMP 2を生産する方法を報告している。マウスBMP
4について類似の方法がTakaoka らによっても報告され
ている(Clin. Orthop. 294, 344-352(1993))。またLu
ytenらはヒト胎児腎臓由来の293細胞を宿主としてBM
P3、BMP4(2B)を生産する方法を開示している(J. Biol.
Chem. 267, 3691-3695(1992))。さらに、昆虫細胞を宿
主とするヒトBMP2の生産方法がMaruoka ら(Biochemist
ry and Molecular Biology International 35, 957-963
(1995)により報告されている。蚕幼虫を宿主とする生産
方法も開示されている(JP6209785A2)。
【0004】一般的に蛋白質は、適切な高次構造をとる
ことがその機能の発現のために必須である。BMP は2量
体として活性をもつ蛋白質であるため、上記のように真
核生物の細胞を生産のための宿主として利用することが
適切であるが、高次構造が取りにくいとされている大腸
菌を宿主としてのBMP 製造方法についても報告されてい
る(Ruppert et al, Eur. J. Biochem., 237,295-302 (1
996); Kubler, N. R.et al, Int. J. Oral Maxillofac.
Surg., 27, 305-309 (1998); Min et al, Chinese J.
Biotechnology, 14, 157-163 (1999)) 。大腸菌で製造
されたBMP も、適切な調製法によれば、2量体としての
高次構造が再現され機能的にも、天然型と同等に機能を
発揮すると考えられている。なお、Wozney(Prog. Grow
th Factors, 1, 267-280(1989))によれば組み換えBMP
は生体内から精製された天然型BMP に比べ活性が弱いと
いう。Besshoら(British Journal of Oral and Maxillo
facial Surgery, 37, 2-5(1997))も同様の指摘をしてい
るが、天然型ではheterodimer も存在しているのに対
し、組み換え型はhomodimer であるという違いが指摘さ
れるものの、明確な原因は明らかではない。
【0005】組み換え型BMP はその効果が、動物実験で
検討され、骨形成の促進がみられることから、臨床応用
が考えられている。例えば、ラット、家兎、イヌなどの
長幹骨、頭蓋骨、顎骨に自然治癒が不可能な大きな骨欠
損を作成しそこにBMP を移植すると欠損を修復できるこ
とが報告されている(Yasko et al, J. Bone Joint Sur
g. 74-A, 659-671(1992); Kenley and Marden, J. Biom
ed. Materials. Res.28, 1139-1147(1994); Toriumi e
t, Arch Otolaryngol. Head Neck Surg. 117,1101-1112
(1991); Cook et al, Clin. Orthop. Rel. Res. 301,30
2-312(1994))。霊長類を用いた実験では、例えばヒヒの
頭蓋骨やアフリカミドリザルの長幹骨の骨欠損がBMP7/O
P-1 によって修復されると報告されている(Ripamonti
and vanden Heever, Growth Factors 13;273-289(199
6); Cook et al, J. Bone Joint Surg. 77-A,734-750(1
995) 。これらの実験では、ハイドロキシアパタイトあ
るいは脱灰骨基質を担体としてBMP を移植している。そ
の他様々な動物実験の例が、Schmitt らの総説(J. Orth
op. Res. 17, 269-278(1999)に紹介されている。
【0006】BMP が臨床試験された例として、Boyne ら
およびHowellらの報告がある(Int.J.Periodont. Resto
r. Dent.17, 11-25(1997; Int. J. Periodnt. Restor.
Dent. 17, 124-139(1997))。これらの試験例ではミリ
グラム単位という大量のBMP2が使用されている。このこ
とはコスト的な問題とともに、他部位での副作用の危険
性への懸念につながる。一般的に成長因子は生体内での
安定性が悪く、半減期が短いとされていることから、大
量のBMP が必要であると想像される。
【0007】BMP の生体内における作用は当初骨形成の
促進因子としての機能だけが注目されていたが、その後
の研究により、発生現象に深く関わっていることが明ら
かにされてきている。BMP の作用は骨形成の促進に留ま
らず、発生過程において四肢の形成や種々の臓器の器官
形成過程に関与していることが明らかにされている。従
って有効性を引き出すために大量にBMP を投与すること
は、骨以外の組織での副作用につながる危険性が想定さ
れ、効率的な担体を用いたBMP のデリバリーシステムが
切望される。従来の検討では合成高分子、ガラス繊維、
ハドロキシアパタイト等をBMP の担体として利用する種
々の方法が報告されてきた。しかしながらこれらの担体
はBMP との親和性を持つものではなく、単に両者を混合
するだけでは、骨形成促進蛋白質を長時間、安定に投与
部位に保持することは不可能である。
【0008】生体高分子であるコラーゲンは生体内でも
っとも大量に存在する蛋白質であり、特に骨組織のマト
リックスとして多量に存在する。生体適合性に優れたコ
ラーゲンにBMP を保持することが可能となれば、低用量
のBMP で有効な骨損傷に対する治療効果が期待される。
しかしながら、BMP は線維性コラーゲン(I、II,III 型な
ど) への親和性が見られない。例えば、I型コラーゲン
をコートした培養器を用いて骨芽細胞を培養した場合、
BMP2を添加すると骨芽細胞の活性の指標であるアルカリ
フォスファターゼ活性の亢進が認められるが、コートさ
れた培養器に予めBMP2を添加してインキュベートした後
によく洗浄してから細胞を培養した場合には、活性の亢
進が認められなかった(Torii et al, Mollecular and
CellularBiochemistry, 165, 25-29(1996))。このこと
から、BMP のコラーゲンへの結合性は非常に低いものと
考えられる。BMP が局所に留まらない場合、上述のごと
く標的以外の様々な生体組織に作用してしまうという可
能性が考えられ、副作用が懸念される。
【0009】BMP など成長因子のコラーゲンへの結合能
が低い点を改善する方法として、成長因子とコラーゲン
を直接化学的に結合する方法が考えられるが、その場合
には、成長因子の活性が消失するかまたは低下するとい
う問題がある。
【0010】BMP に限らず成長因子一般に、それらの有
効性、安定性を高める方策として、成長因子のデリバリ
ー技術が求められている。その一つとして、成長因子を
融合蛋白質の形で製造する試みがある。即ち成長因子
を、他のポリペプチドと遺伝子工学的にハイブリッド化
し、成長因子のターゲッティングを達成しようとする試
みである。
【0011】例えば、特開平5−178897号公報に
は細胞マトリックス成分であるフィブロネクチン(以
下、FNと表記することがある)の細胞接着ドメイン
と、bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)とをハイブ
リッド化した機能性ポリペプチドの製造方法が開示され
ている。この方法ではハイブリッド化したbFGFは直
接細胞に結合するため、即効性はあると予想されるが、
長期にわたる徐放効果は期待できない。
【0012】また、特開平8−140677号公報に
は、FN分子のN末端70kDa 領域とC末端37kDa 領
域との間に異種蛋白質またはポリペプチドのアミノ酸鎖
を挿入してなるキメラ蛋白質が開示されている。この方
法によって製造される機能性蛋白質は細胞外マトリック
スとして細胞表面に分泌され不溶化されるが、ハイブリ
ッドタンパク質の遺伝子を細胞に導入することを前提と
した方法であり、成長因子のターゲティング技術として
は汎用性が低い。
【0013】米国特許第5,342,762 号及び米国特許第5,
460,955 号にはフィブロネクチン(FN)のコラーゲン結合
性配列を有用タンパク質のパートナーとする融合蛋白質
の製造方法が示されている。具体的には、FNのゼラチ
ン結合領域と、有用蛋白質を連結したポリペプチドを発
現させるベクター及びその有用蛋白質の精製法、FNの
コラーゲン結合部分と、他のポリペプチドまたは治療剤
とが結合したポリペプチド及びその精製法(特開昭62
−89699号公報)が提案されている。すなわち、有
用蛋白質精製のためのタッグとしてFN由来のポリペプ
チドを選択することが提案されている。この技術は、成
長因子を組み換え技術で生産した際に精製を効率よく行
う方法としては適切であるが、タッグを切り離さずに融
合タンパク質自体を精製以外の目的で利用することは想
定されておらず、それらがどのような活性を持つかは推
定が不可能である。
【0014】細胞外マトリックスを介しての成長因子徐
放効果をねらったものとして、ウシフォンビルブランド
因子由来のコラーゲン結合性デカペプチド(decapeptid
e)とトランスフォーミング増殖因子β(TGF−β) と
のハイブリッド蛋白質であるコラーゲンターゲッティン
グTGF−βが報告されている (Tuan et al、Connecti
ve Tissue Reserch, 34, 1-9(1996); Han et al, Prote
in Expression and Purification, 11, 169-178(1997);
Gordon et al, Human Gene Therapy, 8, 1385-1394(19
97) および米国特許(US5,800,811))。この融合蛋白質
は、コラーゲンへの結合性は認められるが、結合した分
子はTGFβとしての活性が低下していると報告されて
いる。
【0015】また、Nishi らは、嫌気性のグラム陽性桿
菌であるクロストリジウム・ヒストリチカム(Clostridi
um histolyticum)のコラゲナーゼ由来のコラーゲン結合
性ポリペプチドと、bFGFまたはEGFとのハイブリ
ッド蛋白質であるコラーゲン結合性細胞増殖因子を試み
ているが (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95;7-18-702
3(1998))、細菌由来のポリペプチドを融合させた蛋白質
は、医療用途には不適切である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、成長因
子のデリバリーシステムの一つの手段として、遺伝子組
換え技術を用いてE. coli 等でハイブリッド蛋白質を発
現させることが提案されているが、従来の技術でコラー
ゲン結合性と成長因子本来の活性が確実に保持された例
は無い。またBMP などの骨形成促進蛋白質(osteogenic
proteins) のデリバリーを目的としたハイブリッド蛋白
質の例は知られていない。遺伝子組み換え技術によれ
ば、原理的にはどのような遺伝子も組み合わせることは
可能であり、上記のようなハイブリッド蛋白質を想像す
ることは可能かもしれない。しかしながら、その想像上
のハイブリッド蛋白質において、融合された2種類ある
いはそれ以上の種類の蛋白質のそれぞれが必ず、本来の
機能を維持したままに製造されるとは限らない。それぞ
れの活性を保持した融合蛋白質を製造するためには、融
合蛋白質の設計において、融合させるそれぞれの配列の
選択が重要である。すなわち発現された蛋白が適切な高
次構造を再現できるような配列を選択する必要がある
が、従来このような検討は十分なされていない。従って
本発明の目的は、骨形成促進活性とコラーゲン結合活性
をともに併せ持つ、コラーゲン結合性を有する骨形成促
進融合蛋白質を考案し提供することにあり、さらに骨形
成促進蛋白質の局所保持または長期的かつ調節可能な徐
放機能を実現するための該コラーゲン結合性骨形成促進
融合蛋白質とコラーゲン由来のポリペプチドとを複合化
したバイオマテリアル(骨形成促進融合蛋白質複合化コ
ラーゲン)を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者らは遺伝子工学的手法でフィブロネクチン
(FN)のコラーゲン結合性ドメインと、骨形成促進蛋
白質とを連結することにより、骨形成促進活性が維持さ
れ、かつコラーゲンに対する結合活性が付与されたコラ
ーゲン結合性骨形成促進融合蛋白質の製造が可能である
ことを証明し、さらに該コラーゲン結合性骨形成促進融
合蛋白質とコラーゲン由来のポリペプチドとを複合化さ
せたバイオマテリアル(骨形成促進融合蛋白質複合化コ
ラーゲン)を考案し、本発明を完成するに至った。即ち
本発明の課題は以下の1)〜15)によって解決され
る。なお、本明細書でいうコラーゲン結合性は、ゼラチ
ン結合性と同義である。
【0018】1)本発明の融合蛋白質は、フィブロネク
チンのアミノ末端から約28kDa の位置から約75kDa
までの間に位置し、フィブロネクチンからプロテアーゼ
分解により得られ、かつコラーゲン結合性ドメインを構
成するアミノ酸配列、あるいは該配列と相同であるか、
1もしくは数個、好ましくは3個以下のアミノ酸が欠
失、置換、挿入または付加されたアミノ酸配列からなる
ポリペプチドと骨形成促進蛋白質とが連結した融合蛋白
質。上記フィブロネクチン由来のポリペプチドは、好ま
しくはヒト・フィブロネクチンのプロテアーゼによる限
定分解で得られるものに相当するアミノ酸配列が好まし
い。用いられるプロテアーゼはトリプシン、キモトリプ
シン、サーモリシン、プラスミン、トロンビン、カテプ
シンD、カテプシンG、ペプシン、ズブチリシン、キマ
ーゼ、白血球エラスターゼまたは大腸菌由来のプロテア
ーゼのいずれか或いは2種以上の組合わせが好ましい。
用いられるプロテアーゼはプラスミンとキモトリプシン
の両者の組合せがさらに好ましい。
【0019】本明細書においては、骨形成促進蛋白質と
は骨芽細胞を活性化する因子、あるいは骨芽細胞への分
化を促進する因子をいい、BMP サブファミリーに属する
成長因子を挙げることができる。さらに、bFGF、ac
tivin 、PTH(副甲状腺ホルモン)など骨芽細胞の増
殖、活性化を促進する成長因子類、ペプチドホルモン類
も骨形成促進蛋白質に含められる。このほか、oseteoca
lcin(Bone Gla protein), Matrix Gla protein, osteon
ectin など骨組織に特有な非コラーゲン性のマトリック
ス蛋白質なども骨形成促進作用をもつと考えられる。本
発明は、これらの成長因子を構成するアミノ酸配列ある
いは該配列と相同であるか、1もしくは数個、好ましく
は3個以下のアミノ酸が欠失、置換、挿入または付加さ
れたアミノ酸配列からなるものを有していてもよい。
【0020】2) 該フィブロネクチン由来のポリペプチ
ドが、ヒト・フィブロネクチンのAla260からTrp599まで
のポリペプチドを構成するアミノ酸配列、あるいは該配
列と相同または1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置
換、挿入もしくは付加されたアミノ酸配列からなる1)
に記載の融合蛋白質。なおアミノ酸に付された肩数字は
EMBL DATA BANKに記載されている成熟型ヒトFNのアミノ
末端から数えたアミノ酸残基数を示す。
【0021】3)該骨形成促進蛋白質が、フィブロネク
チン由来のポリペプチドのカルボキシル末端に連結され
ている1)または2)に記載の融合蛋白質。
【0022】、4)該骨形成促進蛋白質がBMP ファミリ
ーに属する成長因子である1)〜3)のいずれかに記載
の融合蛋白質。BMP ファミリーに属する成長因子として
は、BMP2(2A), 3(osteogenin), 4(2B), 5, 6(Vgr1), 7
(OP1), 8a(OP2), 8b(OP3), 9 の9種類の蛋白質をあげ
ることができる。さらにGFD1、GFD3(Vgr-2) 、GDF5(Mp5
2)、GDF6(BMP13) 、GDF7(BMP12)、GDF10 、Dpp 、60A
、 Dorsalin-1 、Nodal 、Vg1 、Univinなども BMPフ
ァミリーに属する蛋白質である。
【0023】5)該骨形成促進蛋白質が該フィブロネク
チン由来のポリペプチドに遺伝子工学的手法により連結
され、好ましくはバクテリアまたは酵母、より好ましく
はE.coli で産生される上記1〜4)に記載の融合蛋白
質。上記において、骨形成促進蛋白質と該フィブロネク
チン由来のポリペプチドの連結部位にスペーサーとして
アミノ酸またはポリペプチドが挿入されていてもよい。
この場合、該スペーサーまたは該スペーサー及びその隣
接配列とのいずれかがプロテアーゼ認識配列を含むもの
が好ましい。プロテアーゼ認識配列はエンテロキナー
ゼ、血液凝固因子Xa、トロンビン、カリクレイン、レ
ニン、またはコラゲナーゼなどで認識される特異的な認
識配列が好ましい。
【0024】6)融合蛋白質が水溶性である上記1)〜
5)に記載の融合蛋白質。水溶性であることにより、コ
ラーゲンに結合させる際の処理が容易になる。 7)コラーゲンに結合後、結合を保持したままか、また
は徐放されることにより骨形成促進活性を示す上記1)
〜6)に記載の融合蛋白質。 8)上記1)〜7)のいずれかに記載の融合蛋白質を含
有する骨形成促進蛋白質の局所維持剤、徐放剤、または
骨形成促進活性付与剤。 9)上記1)〜7)のいずれかに記載の融合蛋白質とコ
ラーゲン由来のポリペプチドとが複合化された骨形成促
進融合蛋白質複合化コラーゲンを含有するバイオマテリ
アル。 10)上記9)に記載のバイオマテリアルを含有する骨
形成促進蛋白質の局所維持剤、徐放剤、または骨形成促
進活性付与剤。
【0025】11)上記1)〜7)のいずれかに記載の
融合蛋白質をコードする遺伝子。 12)上記11)に記載の遺伝子を含有する組換えベクタ
ー。 13)上記11)に記載の遺伝子を含有する形質転換体。 上記形質転換体はバクテリア、酵母、昆虫細胞および動
物細胞を含む。
【0026】
【発明の実施の形態】フィブロネクチン(FN)は、血
漿、細胞外マトリックス及び培養細胞表面に存在する細
胞接着性の糖蛋白質で、コラーゲン(ゼラチン)、ヘパ
リン、フィブリン及びインテグリンなどの生体高分子に
結合し、細胞接着、組織構築及び組織損傷の修復などの
生物学的作用を持つことが知られている(Ruoslahti、An
nual Review of Biochemistry 、第57巻、第 375〜413
頁(1988)) 。
【0027】本発明のハイブリッド蛋白質は、上記フィ
ブロネクチンからプロテアーゼ分解により得られ、かつ
コラーゲン結合性ドメインを構成するアミノ酸配列から
なるポリペプチドと、骨形成促進蛋白質とが連結したハ
イブリッド蛋白質であって、コラーゲン結合活性及び骨
形成促進活性の両活性を有し、コラーゲン結合後、骨形
成促進活性を示す。すなわちFN由来コラーゲン結合性
ドメインのポリペプチドと骨形成促進蛋白質とを遺伝子
工学的に連結した機能性ハイブリッド蛋白質である。
【0028】なお過去の研究では、コラーゲン結合性ポ
リペプチドと骨形成促進蛋白質を含むハイブリッド蛋白
質は報告されていない。本発明が目的とするハイブリッ
ド蛋白質は、コラーゲンに結合後においても、骨形成促
進活性を示す事が実用上重要になるが、BMP 自体にはコ
ラーゲンへの結合性が弱く、単純に線維性コラーゲンと
BMP を混合するだけでは、BMP をコラーゲンへ長期間保
持させることは困難であった。
【0029】そして、上記のようにコラーゲン結合性ポ
リペプチドとしてFN由来のコラーゲン結合性ポリペプ
チドを用いることにより、ハイブリッド蛋白質のコラー
ゲン結合活性と骨形成促進活性の両方を良好に維持し、
かつコラーゲン結合後の骨形成促進活性も維持されるこ
とが明らかにされ、新規な機能性ハイブリッド蛋白質で
あるコラーゲン結合性を有する骨形成促進融合蛋白質と
その用途が発明された。
【0030】これにより、元来コラーゲン結合性を有さ
ない骨形成促進蛋白質は当然のことながら、コラーゲン
結合性を有する骨形成促進融合蛋白質に対しては、FN
由来のポリペプチドによって、さらに強力なコラーゲン
結合性を付与することが可能になった。ここで「コラー
ゲン」とは、コラーゲン、あるいはゼラチンなどの熱変
性コラーゲンを含む意味で用いられる。したがってゼラ
チン結合性は、コラーゲン結合性と同等の意味を有し、
本明細書ではこれらを単にコラーゲン結合性またはゼラ
チン結合性と表記することもある。
【0031】FN由来のポリペプチドのコラーゲン結合
活性は、ハイブリッド蛋白質においても強固で非常に安
定である。そして、コラーゲンに結合後、結合を保持し
たままかまたは徐放されて骨形成促進活性を示す新規の
バイオマテリアルである骨形成促進融合蛋白質複合化コ
ラーゲンを完成することが可能となった。
【0032】したがってコラーゲン結合性骨形成促進融
合蛋白質の作製において、コラーゲン結合性ポリペプチ
ド部分としてFN由来のコラーゲン結合性ポリペプチド
を用いたことが本発明の完成の鍵になっている。
【0033】現在、組換えDNA技術、遺伝子工学の技
術によれば、原理的にはFN由来のどの部分のポリペプ
チドの遺伝子部分でも骨形成促進蛋白質の遺伝子とのハ
イブリッド遺伝子(融合遺伝子)を作製することが可能
である。しかしながら、コラーゲン結合性および骨形成
促進活性を維持したままハイブリッド蛋白質( 融合蛋白
質) を作製するには、適切なコラーゲン結合性ポリペプ
チド配列の選択が必要である。この配列の選択も本発明
の一つである。
【0034】<FN由来のポリペプチド(FNCBD )>す
なわち本発明を構成するFN由来のポリペプチドとは、
FN由来のコラーゲン結合性ポリペプチドであり、FN
のアミノ末端から約28kDa の位置から約75kDa まで
の間に位置し、FNのプロテアーゼ分解、好ましくは限
定分解により得られるものが好ましい。
【0035】具体的に上記FN由来のポリペプチドは、
コラーゲンおよび/またはゼラチンに対して結合活性を
有するFN由来のコラーゲン結合性ドメインを構成する
ポリペプチドを構成するアミノ酸配列と、全て相同であ
るかまたは1個若しくは数個の付加がある配列か、或い
はそれらの一部置換、欠失または付加体からなる配列で
あることが好ましい。
【0036】上記プロテアーゼとしては、好ましくはト
リプシン、キモトリプシン、サーモリシン、プラスミ
ン、トロンビン、カテプシンD、カテプシンG、ペプシ
ン、ズブチリシン、キマーゼ、白血球エラスターゼ、ま
たはE. coli 由来のプロテアーゼなどが挙げられ、これ
らのいずれか或いは2種以上組合わせが挙げられる。F
Nは、ヒトFNが好ましいが、他の動物種のFNでもよ
い。
【0037】したがって本明細書において、FNのコラ
ーゲン結合性ドメインとは、FNのアミノ末端から約2
8kDa の位置から約75kDa までの間に位置し、トリプ
シン、キモトリプシン、サーモリシン、プラスミン、ト
ロンビン、カテプシンD、カテプシンG、ペプシン、ズ
ブチリシン、キマーゼ、白血球エラスターゼ、またはE.
coli 由来のプロテアーゼのいずれかまたはそれらプロ
テアーゼの組み合わせのいずれかにより限定分解された
FN由来のコラーゲン/ゼラチン結合性ポリペプチドを
意味する。
【0038】具体的にはトリプシン、サーモリシンまた
はズブチリシンの限定分解で得られる約30kDa のコラ
ーゲンまたはゼラチン結合性ポリペプチド、あるいはプ
ラスミンとキモトリプシンの限定分解、カテプシンDと
トロンビンの限定分解、白血球エラスターゼの限定分
解、サーモリシンの限定分解、またはキマーゼの限定分
解で得られるコラーゲンまたはゼラチン結合性の約39
〜45kDa のポリペプチドまたはプラスミンとキモトリ
プシンの限定分解で得られるヒトFNのAla260からTrp
599までのポリペプチドなどである。
【0039】上記のようなコラーゲン結合性FNポリペ
プチドの別の具体例として、たとえばヒトFNのAla260
からTrp599までのポリペプチドを構成するアミノ酸配列
あるいは、該配列と相同であるかまたはその一部置換、
欠失、挿入または付加体である配列が挙げられる。別の
具体例として、本発明のヒトFN由来のポリペプチドと
して、(1)ヒトFNのAla260からTrp599までのポリペ
プチドを構成するアミノ酸配列であるか、該配列と相同
であるか、またはそれらの一部欠失体または一部置換、
欠失、挿入または付加体と同一の配列であり、かつカル
ボキシル末端がヒトFN由来のアミノ酸であるプロテア
ーゼ認識配列を有するもの、(2)プロテアーゼによる
限定分解でヒトFNのAla260からTrp599までのポリペプ
チドから得られ、かつコラーゲン/ゼラチンに対して結
合活性を有するポリペプチドを構成するアミノ酸配列で
あるか、該配列と相同であるか、またはその一部置換、
欠失、挿入または付加体である配列が挙げられる。
【0040】上記のようなFN由来ポリペプチドをポリ
ペプチドパートナーとするハイブリッド蛋白質において
ゼラチン結合性が維持される事は、例えば本願実施例で
用いたヒト・FNのAla260からTrp599までのポリペプチ
ドと骨形成促進蛋白質から成るハイブリッド蛋白質を上
述のプロテアーゼで限定分解して得られるポリペプチド
のゼラチン結合活性を調べることでも比較的簡単に確認
できる。またゼラチン結合性の程度は、高濃度の塩たと
えば2MNaCl存在下での結合の維持、あるいは血漿
FNとの競合阻害実験で調べることができる。
【0041】コラーゲン結合性ドメインの全てまたは一
部の配列を含んでいても、プロテアーゼによる分解部位
を全く無視した遺伝子工学的手法(即ち、制限酵素で切
断可能な遺伝子配列を選択するような方法)でのみ得ら
れるようなFN由来のアミノ酸配列に対応する遺伝子断
片を骨形成促進蛋白質の遺伝子に融合させて大腸菌で発
現させたハイブリッド蛋白質は、著しくコラーゲン結合
活性の低下を招く。
【0042】従って、遺伝子工学的手法によりハイブリ
ッドのコラーゲン結合性骨形成促進融合蛋白質を作製す
る場合でも、FN由来のコラーゲン結合性ポリペプチド
の配列選択には、プロテアーゼによる限定分解で得られ
るゼラチン結合性のポリペプチドと相同の配列を選択し
て作製するのがよい。
【0043】プロテアーゼによる切断部位は、例えばト
リプシンではアルギニンとリジンのC末端側、キモトリ
プシンではイソロイシン、ロイシン、フェニルアラニ
ン、チロシン、トリプトファンおよびスレオニンのC末
端側、サーモリシンではイソロイシン、ロイシン、バリ
ン、フェニルアラニン、メチオニンのC末端側、プラス
ミンではアルギニンとリジンのC末端側、トロンビンで
はアルギニンとグリシンの間、カテプシンDではリジ
ン、チロシン、フェニルアラニンおよびアルギニンのC
末端側、ペプシンではロイシン、フェニルアラニン、チ
ロシン、メチオニンのC末端側、白血球エラスターゼで
はグリシンやアラニンまたはバリンなど側鎖の短いアミ
ノ酸が2〜3個連続しているアミノ酸のC末端側、カテ
プシンGはロイシン、チロシン、ファニルアラニンのC
末端側、ズブチリシンはアラニンのC末端側などであ
る。
【0044】FNのプロテアーゼによる限定分解におい
ては、高次構造に依存して切断され易い箇所と切断され
難い部位があり、切断され易い箇所は限定される。つま
り、プロテアーゼの限定分解で得られるコラーゲン/ゼ
ラチン結合性のポリペプチドの種類は非常に限られてい
る。従って、遺伝子工学的作製においてコラーゲン結合
性ポリペプチド部分の区切りを選択する場合にも、プロ
テアーゼで切断され易い部位を区切りとした配列を選択
するのが望ましい。
【0045】具体的には、過去の論文(Ruoslahti, J.
Biol. Chem., 2546054-6059 (1979);Balian et al、J.
Biol. Chem., 254, 1429-32(1979)、Ruoslahti et a
l, J. Biol. Chem., 254, 6054-6059 (1979) ; Hahn e
t al、Proc. Natl. Acad. Sci., 76, 1160-1163 (1979)
; Goldet al, Proc. Natl. Acad. Sci. U S A., 76,48
03-7 (1979); Furie et al, J. Biol. Chem., 255, 4
391-4(1980); Engvall et al 、Coll. Relat. Res.,
1, 505-516(1981); McDonald et al, J. Biol. Chem.,
256, 5583-7(1981); Vartio T et al, J. Biol. Che
m., 256, 471-7(1981); De Petro G et al, Proc. Nat
l. Acad. Sci. U S A., 78, 4965-9 (1981); Ruoslah
ti et al, J. Biol. Chem., 256, 7277-81(1981); V
artio et al Eur. J. Biochem., 123, 223-33(1982);
Petersen et al、Proc. Natl.Acad. Sci.、80, 137-14
1(1983) ; Skorstengaard et al, Eur. J. Biochem.,1
40, 235-243(1984) ; Zardi et al, Eur. J. Bioche
m., 146, 571-579(1985);Skorstengaard et al 、 Eu
r. J. Biochem., 161, 441-453(1986)等)からFNの
プロテアーゼに切断されやすい部位及びゼラチン結合性
を知る方法または実際にFNをプロテアーゼで限定分解
し、ゼラチンに結合するポリペプチドのアミノ末端、カ
ルボキシル末端またはアミノ酸配列を調べるなどでその
部位を調べる方法などがある。
【0046】なお現在まで、FN由来のコラーゲン結合
性ポリペプチドを同定する研究が多くの研究者によって
なされたが、各研究者の報告からは一致した結論が得ら
れておらず、いまだに不明な点が多く残されている(Ow
ens et al, EMBO J, 5,2825〜2830(1986); Inghamet
al, J. Biol. Chem, 264, 16977〜16980 (1989);Litv
inovich et al, J. Mol. Biol., 217, 563〜575 頁(19
91); Banyai e al,Eur. J. Biochem, 193, 801〜806
頁(1990); Skorstengaard et al, FEBS letters, 34
3, 47〜50(1994); Shimizu et al, Biochimica et Bi
ophysica Acta, 1339, 53〜61(1997)) 。本発明者ら
によれば、それらの報告の不一致は遺伝子工学的に産生
されたポリペプチドとプロテアーゼ処理で得られたポリ
ペプチドを同様に考えて議論しているので生じると判断
される。
【0047】遺伝子工学的にFN由来のポリペプチドを
産生する際、不適切な部位で配列を区切り、さらに精製
タッグを付加する事は、本来コラーゲン結合性を有する
領域でもその活性を消失または低下させる原因となって
いる。特にハイブリッド蛋白質中においては、FN由来
のポリペプチド単体でコラーゲン/ゼラチン結合性を有
していてもその結合性が維持されない場合が多い。すな
わち、本来の高次構造をゆがめる原因になり、機能しな
くなるのである。
【0048】本発明のコラーゲン結合性骨形成促進融合
蛋白質は、上述したようなプロテアーゼで切断されやす
い適切な部位で配列を区切り、かつ精製タッグを付加し
ないFNのコラーゲン結合性ポリペプチドを骨形成促進
蛋白質に融合させて作製する。本発明のコラーゲン結合
性を有する骨形成促進融合蛋白質は、E. coli で生産さ
れた組換えハイブリッド蛋白質として、FNのコラーゲ
ン/ゼラチン結合性によりゼラチンセファロースに結合
し、容易にアフィニティー精製可能であり、骨形成促進
蛋白質に由来する骨形成促進活性も良好に維持してい
る。なお、本発明はハイブリッド蛋白質の生産、精製の
みならず、特異配列認識プロテアーゼなどを併用した骨
形成促進蛋白質の生産、精製システムとしても適用可能
である。
【0049】なおコラーゲン結合性ポリペプチドの配列
としては、FNに由来するもの以外では、マトリックス
メタロプロテアーゼであるコラゲナーゼ及びゼラチナー
ゼ並びに細胞外マトリックスではフォンビルブランド因
子、デコリン、ビグリカン、フィブロモジュリン、ルミ
カン、オステオネクチン、ヴィトロネクチン、トロンボ
スポンジン等に由来する配列などが報告されている。し
かしながら、上述の細菌のコラゲナーゼまたはフォンビ
ルブランド因子由来のコラーゲン結合性ポリペプチドを
選択した試みも含め本発明と同等の機能を持ったハイブ
リッド蛋白質は報告されていない。
【0050】<骨形成促進蛋白質>本明細書で意味する
骨形成促進蛋白質とは、骨芽細胞の活性を増進する因
子、および間葉系細胞の骨芽細胞への分化・分化を誘導
する蛋白性因子の総称として用いている。この様な因子
として代表的なものはBMP である。BMP は、前述のBMP
2からBMP 9までが知られており、その他にもこれらに
相同性の高いアミノ酸配列を有するBMP ファミリーの分
子が多数知られている。本発明においてはこれら因子も
骨形成促進蛋白質として考えるが、さらに骨芽細胞ある
いはその前駆細胞を活性化し、あるいは増殖を促進させ
る蛋白質も含めて考える。それらは例えば、bFGF、
アクチビン、PTHなど、あるいは骨組織に特有の非コ
ラーゲン性マトリックス蛋白質などである。これらの因
子の骨形成促進活性は、骨芽細胞あるいはその前駆細胞
に適用した際に細胞のアルカリフォスファターゼ活性の
亢進あるいは石灰化能(リン酸カルシウム沈着)の上昇
の程度によって測定する事が可能である。
【0051】<ハイブリッド蛋白質>本発明において
は、遺伝子工学的手法により、骨形成促進蛋白質がFNCB
D のカルボキシル末端側に連結されている融合蛋白とし
て生産されることが望ましい。本発明のコラーゲン結合
性骨形成促進融合蛋白質は水溶性であり、2量体を形成
しているものが望ましい。またバクテリア好ましくはE.
coliで工業的に生産することができる。したがって骨形
成促進蛋白質が該フィブロネクチン由来のポリペプチド
のカルボキシル末端に遺伝子工学的手法により連結さ
れ、バクテリア好ましくはE.coliで産生され、かつ2量
体構造をとっていることが望ましい。2量体とするに当
たっては、ハイブリッド蛋白質のホモ2量体であっても
よいが、ハイブリッド蛋白質と、別種のハイブリッド蛋
白質あるいは、ハイブリッド型でないインタクトな骨形
成促進蛋白質とのヘテロ2量体であってもよい。ホモと
ヘテロの2量体では、骨形成促進活性あるいはコラーゲ
ンへの結合性が異なることが予想され、それぞれを目的
によって使い分けることもできる。これらの2量体は、
また酵母、昆虫細胞、動物細胞で産生することも可能で
ある。
【0052】一般的に大腸菌で製造した組み換え蛋白
は、本来の高次構造をとりにくいとされているため、生
産された蛋白質は適切な条件で調製される必要がある。
例えば、高濃度の尿素等で大腸菌体破砕物より可溶化
後、段階的に尿素濃度を低減させた緩衝液に対して透析
することにより本来の立体構造を再現できる。
【0053】本発明のハイブリッド蛋白質は、FNのコ
ラーゲン結合性ドメインのカルボキシル末端側に骨形成
促進蛋白質を連結させ、骨形成促進蛋白質のアミノ末端
側にプロテアーゼ(例えばヒトの生体中に存在する)に
より切断され得る任意のアミノ酸配列を挿入し、余分な
配列を付加せずに骨形成促進蛋白質を遊離させることが
可能である。詳しく説明すると、多くのプロテアーゼは
認識配列のカルボキシル末端を切断するので、骨形成促
進蛋白質のアミノ末端にプロテアーゼ認識配列を付加す
ると、プロテアーゼによる切断後は骨形成促進蛋白質の
アミノ末端には余分なアミノ酸配列が残らないのであ
る。このプロテアーゼの認識配列は新しく挿入するだけ
でなく、FNのコラーゲン結合性ドメインのC末端側が
プロテアーゼ認識配列及び切断部位でもよい。従って、
直接このカルボキシル末端に骨形成促進蛋白質を連結す
れば全く人工的な配列の挿入を含めないことも可能であ
る。そして、この部位における切断後は、FNのコラー
ゲン結合性ドメイン及び骨形成促進蛋白質の両者ともに
余分なアミノ酸配列は残存しない。マトリクラインおよ
びジャクスタクライン活性という固相からレセプターに
結合して、細胞に骨形成促進活性を及ぼす様式が可能な
場合は、ハイブリッド蛋白質のままでもレセプターに結
合し骨形成促進活性を示すことが可能である。一方、骨
形成促進蛋白質がFNのコラーゲン結合性ドメインから
切断され、液相に遊離する必要がある場合、上記方法は
重要である。
【0054】上記のようにFNCBD と骨形成促進蛋白質と
が連結された本発明のコラーゲン結合性骨形成促進融合
蛋白質は、コラーゲンに対する結合活性及び骨形成促進
活性の両活性が維持されていることから、骨形成促進蛋
白質をコラーゲンマトリックス中に安定に保持させるこ
とが可能となり、骨形成促進活性を持続的に示すことが
できる。
【0055】上記において、骨形成促進蛋白質と該フィ
ブロネクチン由来のポリペプチドの連結部位にスペーサ
ーとしてアミノ酸またはポリペプチドが挿入されていて
もよい。この場合、該スペーサーと該スペーサー及びそ
の隣接配列とのいずれかがプロテアーゼ認識配列を含む
ものが好ましい。プロテアーゼ認識配列はエンテロキナ
ーゼ、メタロプロテイナーゼ(コラゲナーゼ、ゼラチナ
ーゼ)、あるいは線溶系の酵素またはレニンなどが挙げ
られる。
【0056】これらのプロテアーゼの認識配列は、スペ
ーサーとしてFNCBD と骨形成促進蛋白質との間の距離の
調整やプロテアーゼによりFNCBD から骨形成促進蛋白が
遊離するための役割を果たす。これらの配列の挿入は、
コラーゲン結合性を有する骨形成促進融合蛋白質の骨形
成促進活性を示す際の分子状態を研究するためにも有用
な配列である。またこのスペーサー配列は、骨形成促進
蛋白質のコラーゲンからの放出速度を調節するために、
骨組織あるいは血液中の特異的なプロテアーゼにより特
異的に切断される配列を選択することは有用である。
【0057】本発明のハイブリッド蛋白質のコラーゲン
結合活性またはコラーゲン結合性は、FN由来のポリペ
プチドに依存したコラーゲンに対する結合性であり、骨
形成促進蛋白質に依存したコラーゲンへの結合ではな
い。コラーゲン結合活性がFNに由来するかまたは骨形
成促進蛋白質に由来するのかは天然のFNまたは骨形成
促進蛋白質を用いた競合阻害実験で確認可能である。
【0058】本明細書で意味するコラーゲンまたはコラ
ーゲン由来のポリペプチドは、天然コラーゲン、未成熟
コラーゲン、アテロコラーゲン、またはゼラチン或いは
それらを構成するポリペプチドである。
【0059】本発明のハイブリッド蛋白質の一用途とし
て、上記コラーゲン結合性を有する骨形成促進融合蛋白
質を含む骨形成促進蛋白質の局所維持剤、徐放剤、また
は骨形成促進活性付与剤が提供される。またコラーゲン
の分解によるかまたは骨形成促進蛋白質とFN由来のポ
リペプチドとの連結部位またはその近傍におけるプロテ
アーゼによる切断によって骨形成促進蛋白質が徐放さ
れ、骨形成促進活性がコントロールされるバイオマテリ
アルが提供される。そしてこのようなバイオマテリアル
を用いることにより、骨形成促進活性を介した骨組織の
修復を促進する方法を提供することができる。
【0060】従って、例えば、骨粗鬆症や、骨折の治
癒、歯槽骨の再生などに対して効果的なBMP などの骨形
成促進蛋白質の徐放性、局所保持またはターゲティング
を狙ったコラーゲン結合性骨形成促進蛋白質及び骨形成
促進蛋白質複合化コラーゲンマトリックスが提供され
る。骨組織は多量にコラーゲンを含有する組織であり、
その損傷部位には必ずコラーゲンが露出しているため、
骨形成促進蛋白質にコラーゲン結合性が備わっていれ
ば、投与した部位またはその近傍のコラーゲンに結合
し、局所濃度を高く維持し、有効性が高まる。それと同
時に他部位へ拡散して生じる副作用を防ぐことになる。
【0061】本発明は、BMP ファミリーに属する成長因
子に限られず、骨形成促進活性を持つ多くの蛋白質・ポ
リペプチドに適用可能である。即ち、本発明により、さ
まざまな骨形成促進蛋白質の骨形成促進活性が維持さ
れ、かつコラーゲンに対する結合活性が付与されること
で骨形成促進蛋白質の徐放性、局所保持またはターゲテ
ィングを狙ったコラーゲン結合性骨形成促進蛋白質が提
供される。
【0062】なお、Nakaoka らの報告によれば、BMP は
血管再狭窄防止効果があるとされる。従って本発明のハ
イブリッド蛋白質は、より有効な血管再狭窄防止剤とな
る可能性も指摘できる(J. Clin. Invest., 100, 2824-
2832 (1997))。
【0063】本発明により上記コラーゲン結合性骨形成
促進蛋白質をコードする遺伝子、および該遺伝子を含有
する組換えベクター、該遺伝子を含有する形質転換体
(動物細胞、昆虫細胞、酵母、細菌)、または該遺伝子
を含有するバクテリア好ましくはE. coli も提供され
る。さらに、該コラーゲン結合性骨形成促進蛋白質をコ
ードする遺伝子をレトロウイルス、アデノウイルス、ア
デノ随伴ベクター等のウイルスベクターまたはリポソー
ム法等を用いベクターに組み込むことで遺伝子治療用ベ
クターが提供され、さらに該ベクターが導入されること
で該蛋白質または該遺伝子を含む細胞医薬が提供され
る。
【0064】上記ハイブリッド蛋白質をコラーゲンと複
合化させることにより骨形成促進蛋白質複合化コラーゲ
ンマトリックスが提供され、この複合化マトリックスは
医療分野で利用される新規な骨組織再生のバイオマテリ
アルとして有用である。すなわち本発明は、骨組織を修
復、再構築させるための足場と骨形成促進活性を兼ね備
えた骨形成促進蛋白質複合化コラーゲンを含むバイオマ
テリアルを提供する。
【0065】以下に本発明の実施態様例について、より
詳細に説明する。まずはじめに、ヒトFNをプロテアーゼ
(プラスミンとキモトリプシン)で限定分解して得られ
るコラーゲン/ゼラチン結合性ドメインのアミノ酸配列
に相当する配列をクローニングする。ヒトFNのcDNA
及び蛋白質の一次構造は、各々 EMBL データバンク(EM
BL DATA BANK) 及びThe EMBO Journal、第4巻、第7
号、1755-1759 頁 (1985) に記載されている。目的とす
るFNの配列は、ヒトの細胞から抽出されたmRNAを
用いて逆転写反応を行い、得られたcDNAから、PC
R法(Polymerase Chain Reaction : Saiki ら、Scienc
e 、第 230巻、1350〜1354頁 (1985))によって得ること
ができる。この際、PCRに用いられるセンスプライマ
ーには5' 末端に制限酵素認識配列と開始コドン配列
が、またアンチセンスプライマーには5' 末端に制限酵
素認識配列と終始コドンが付加されている。
【0066】得られたFNCBD のcDNA断片は、クロー
ニングベクターpBlueScript SKに挿入され、プラスミド
pBS(FNCBD)が構築される。塩基配列確認後、このcDN
A断片が切り出されて発現ベクター pTYB1に組み込ま
れ、プラスミドpTYB1(FNCBD)が構築される。pTYB1(FNCB
D)は、ヒトFNの340アミノ酸残基、Ala 260 −Trp 59
9 (アミノ酸に付された肩数字はEMBLデータバンク中の
成熟型ヒトFNのアミノ末端から数えたアミノ酸残基数)
を発現するプラスミドであり、大腸菌に導入されること
によりコラーゲン結合性ポリペプチドが調製される。
【0067】プラスミドpBS(FNCBD)に挿入されているFN
CBD のcDNAは、PCRプライマーの設計により、c
DNA断片の5' 末端には開始コドン配列が付加されて
おり、FNCBD 翻訳領域のC末端に付加された終止コドン
直前にはクローニングサイト、例えばXhoIの認識配
列が導入されている。これにより、FNCBD のcDNAと
骨形成促進蛋白質のcDNAを連結させることが可能で
ある。
【0068】本発明の蛋白質は、FNCBD のcDNAと骨
形成を促進する因子類(骨形成促進蛋白質)をコードす
るcDNAを連結したハイブリッド遺伝子を用いて、遺
伝子工学的に発現させて調製される。このようなハイブ
リッド蛋白質は例えば、配列表配列番号4で表されるヒ
トFNをプロテアーゼ(プラスミンとキモトリプシン)で
限定分解したときに得られるAla 260 −Trp 599 に相当
する340アミノ酸残基のポリペプチドを、配列表配列
番号8あるいは配列番号12で表されるヒトBMP2あるい
はヒトBMP7に各々結合させた人工の機能性蛋白質であ
る。即ち、該蛋白質はFNCBD のcDNAに BMP2 または
ヒト BMP7 のcDNAが連結され、遺伝子工学的に調製
される。
【0069】配列表配列番号4はアミノ酸番号1はヒト
FNCBD を遺伝子工学的に発現させるための開始コドンに
対応するMet 、アミノ酸番号2〜341はヒトFNCBD の
アミノ酸配列、アミノ酸番号342〜343は骨形成促
進蛋白質などのcDNAと連結するためのXhoI認識
配列由来のアミノ酸Leu 及びGlu である。但し、ハイブ
リッド蛋白質においてはXhoI認識配列とSalI認
識配列の連結によりGlu は除かれる。
【0070】配列表配列番号8のアミノ酸番号1 はFNCB
D のcDNAとの連結するためのSalI認識配列由来
のAsp 、アミノ酸番号1〜5はエンテロキナーゼの認識
配列(Asp-Asp-Asp-Asp-Lys ;DDDDK) 、アミノ酸番号6
〜119はヒトBMP2のアミノ酸配列である。
【0071】配列表配列番号12のアミノ酸番号1はFN
CBD のcDNAと連結するためのSalI認識配列由来
のAsp 、アミノ酸番号1〜5はエンテロキナーゼの認識
配列(DDDDK)、アミノ酸番号6〜131はヒトBMP7のア
ミノ酸配列である。
【0072】配列表配列番号4で表されるヒトFNのAla
260 −Trp 599 に相当する340アミノ酸残基のポリペ
プチドは、EMBLデータバンク中のアミノ酸配列と2アミ
ノ酸残基異なるが、人工的変異ではない。
【0073】ヒト BMP2 およびBMP7のcDNA及び蛋白
質の一次構造は、遺伝子および蛋白質のデータバンクに
登録され、また論文で報告されている。BMP2については
EBML(Accession No. M22489), SWISS-PROT (Accession
No.P12643) およびWozneyら、(Science, 242, 1528-153
4,(1988年))に、またBMP7/OP1についてはEMBL (Accessi
on No. X51801), SWISS-PROT (Accession No. P1807
5)、およびOzkaynakら(EMBO J., 9, 2085-2093(1990))
に記載されている。なお、BMP7の成熟蛋白質の配列は、
開始コドンより数えて271番目から402番目まで、
あるいは277番目から402番目であると前記、EMB
L, X51801には記載されているが、本明細書では前者の
配列(271番から402番) を採用した。
【0074】本発明では、ヒト骨芽細胞などのmRNA
を用いて調製したcDNAから、PCR法によりヒト B
MP2 及びヒト BMP7 のcDNAが増幅される。それぞれ
のPCRには5' 末端に制限酵素認識配列とプロテアー
ゼ認識配列をコードする塩基配列が付加されたセンスプ
ライマーと5' 末端に制限酵素認識配列が付加されたア
ンチセンスプライマーを用いた。次に、これらcDNA
断片をpBluescripSKに挿入して2種類のプラスミド、pB
S(BMP2) 及びpBS(BMP7) が作成される。
【0075】前記したヒトFNCBD のc DNAをプラスミ
ドpBS(BMP2) あるいはpBS(BMP7) のヒトBMP2あるいはヒ
ト BMP7 の5 ′末端制限酵素認識配列に結合させる。ヒ
トFNCBD のC末端にヒト BMP2 またはヒト BMP7 の各々
が連結されたハイブリッド遺伝子のcDNAを有するプ
ラスミドpBS(FNCBD −BMP2) あるいはpBS(FNCBD-BMP7)
が得られる。これらのプラスミドから切り出されたハイ
ブリッド遺伝子断片を発現ベクターpTYB1 に挿入し、配
列表配列番号14または配列番号16で表されるポリペ
プチドを発現する組換体プラスミドpTYB1(FNCBD-BMP2)
またはpTYB1(FNCBD-BMP7) が得られる。
【0076】FNCBD のcDNAと BMP2 または BMP7 の
cDNAとの連結部位にはPCRプライマー由来の塩基
配列が挿入されており、エンテロキナーゼ認識配列など
をスペーサーとして挿入させることにより、FNCBD に対
する BMP2 またはヒト BMP7の分子間距離の調整および
/またはプロテアーゼ認識配列の挿入が可能である。ス
ペーサー中のプロテアーゼ認識配列の有無、種類、ペプ
チドの配列、長さは目的に応じて選択する。
【0077】配列表配列番号14は、ヒトFNCBD とヒト
BMP2のハイブリッド蛋白質であり、アミノ酸番号1は開
始コドンに対応するMet 、アミノ酸番号2〜341はヒ
トFNCBD のアミノ酸配列、アミノ酸番号342〜343
はヒトFNCBD のcDNAと BMP2 のcDNAとの連結
(XhoI認識配列とSalI認識配列のライゲーショ
ン)により生じる塩基配列がコードするLeu 及びAsp 、
アミノ酸番号343〜347はエンテロキナーゼの認識
配列Asp-Asp-Asp-Asp-Lys (DDDDK)、アミノ酸番号34
8〜461はヒト BMP2 のアミノ酸配列である。
【0078】配列表配列番号16は、ヒトFNCBD とヒト
BMP7 のハイブリッド蛋白質であり、アミノ酸番号1 は
開始コドンに対応するMet 、アミノ酸番号2 〜341 はヒ
トFNCBD のアミノ酸配列、アミノ酸番号342〜343
はヒトFNCBD のcDNAとヒト BMP7 のcDNAとの連
結(XhoIとSalIサイトのライゲーション)によ
り生じる塩基配列がコードするLeu 及びAsp 、アミノ酸
番号343〜347はエンテロキナーゼ認識配列(DDDD
K)、アミノ酸番号348〜473はヒト BMP7 のアミノ
酸配列である。
【0079】上記の様に構築されたプラスミドpTYB1(FN
CBD)、pTYB1(FNCBD-BMP2) 及びpTYB1(FNCBD-BMP7) は各
々大腸菌に導入され、適当な条件下で培養されることに
より、目的の蛋白質が大腸菌内に蓄積される。発現の確
認にはイムノブロッティングが用いられる。即ち、組換
え大腸菌の全菌体蛋白質がSDS −ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動で展開され、ニトロセルロース膜転写後、FN
CBD 、BMP2及びヒトBMP7の各々を認識するモノクローナ
ル抗体で目的蛋白質のバンドが検出される。
【0080】本発明のハイブリッド蛋白質は、例えば次
のように調製される。プラスミドが導入された組換え大
腸菌はSBブロス等の培地で培養され、IPTG(イソプ
ロピル−β−D−ガラクトシド)が添加される。これに
よって導入された遺伝子の発現が誘導され、さらに培養
してから菌体が回収される。集められた菌体は超音波処
理によって破砕される。そして、菌体破砕液から遠心分
離して回収される沈殿に目的の蛋白質が封入体として得
られ、8M尿素により変性可溶化される。
【0081】次いで、尿素濃度を段階的に低下させなが
ら透析して、目的蛋白質が再活性化される(リフォール
ディング処理)。以上のように調製される40kDa 、52
kDa及び54kDa の蛋白質は各々、FNCBD 、FNCBD とBMP
2とのハイブリッド蛋白質(FNCBD-BMP2)及びFNCBD と
ヒトBMP 7とのハイブリッド蛋白質(FNCBD-BMP7)であ
る。
【0082】
【実施例】以下、本発明の実現性を実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。 (実施例1) ヒトFNCBD とヒトBMP2とのハイブリッド蛋白質、及びヒ
トFNCBD とヒトBMP7とのハイブリッド蛋白質の調製 (a)ヒトFNCBD をコードするcDNAのクローニング ヒト腎臓の細胞から抽出したmRNAをテンプレートと
して配列表配列番号2のプライマーを用いてcDNAに
逆転写し、配列表配列番号1及び配列番号2の1組のプ
ライマーを用いて、プラスミンとキモトリプシンで限定
分解したときの配列に相当するヒトFNCBD のcDNAを
PCR増幅させた(RT−PCR)。
【0083】配列表配列番号1で表されるプライマー
の、塩基番号1 〜2は、PCR後のKpnI消化に備え
た隣接付加配列、塩基番号3〜8は、クローニング用の
KpnI認識配列、塩基番号7〜12は、NcoI認識配
列、塩基番号13〜14は、発現フレーム合わせの配列、塩
基番号15〜20は、NdeI認識配列、塩基番号18〜20
は、ヒトFNCBD を発現させるための開始コドン配列、塩
基番号21〜49は、ヒトFNCBD の塩基配列である。
【0084】また、配列表配列番号2で表されるプライ
マーの、塩基番号1〜2は、PCR後のBamHI消化
に備えた隣接付加配列、塩基番号3〜8は、クローニン
グ用のBamHI認識配列、塩基番号9〜11は、終止コ
ドンのアンチセンス配列、塩基番号12〜17は、BMP2また
はヒト BMP7 などの骨形成促進蛋白質のcDNAと連結
させるためのXhoI認識配列、塩基番号18〜46は、ヒ
トFNCBD のcDNAのアンチセンス配列である。
【0085】RT−PCRは、RNA LAPCR Kit (AMV) Ve
r.1.1 (宝酒造)を用いて行った。まずトータルRNA
0.8μgを20μlの反応液量で60℃で20分間逆転
写し、さらに99℃で5分間加温した。次に、得られた
cDNAを100μlの反応液量とし、94℃で1分間
保持した後、「94度で30秒間→63度で1分間→7
2度で2分間」の温度サイクルを12回繰り返した。P
CR後の反応液の1/10量をアガロースゲル電気泳動で解
析した結果、約1kbp のDNA断片が認められた。これ
は、ヒトFNCBD のcDNAに相当するサイズであった。
【0086】この増幅されたcDNA断片をKpnI及
びBamHIで消化後、KpnI及びBamHIで消化
したクローニングベクターpBluescriptSK に、25℃で
3分間、ライゲーションした(宝酒造製ライゲーション
キットVer.2を使用)。
【0087】塩基配列解析の結果、配列表配列番号3で
表されるcDNAが組み込まれたプラスミド得られ、こ
れをpBS(FNCBD)と命名した。配列表配列番号3の塩
基番号1〜6は、クローニング用のKpnI認識配列、
塩基番号5〜10は、NcoI認識配列、塩基番号11〜12
は、フレーム合わせの配列、塩基番号13〜18は、Nde
I認識配列、塩基番号16〜18は、ヒトFNCBD を発現させ
るための開始コドン配列、塩基番号19〜1038は、ヒトFN
CBD のcDNAの塩基配列、塩基番号1039〜1044は、融
合させる蛋白質(ヒトBMP2またはヒトBMP7など)をコー
ドするcDNAと連結させるためのXhoI認識配列、
塩基番号1045〜1047は、終止コドン、塩基番号1048〜10
53は、クローニング用のBamHI認識配列である。な
おFNCBD のcDNA配列は、EMBLデータバンクに登
録された配列と5塩基異なっていたが、この相違はPC
Rによる点変異に起因しないことは確認している。
【0088】(b)ヒト BMP2 をコードするcDNAの
クローニング ヒト細胞より抽出したmRNAをテンプレートとして配
列表配列番号6のプライマーを用いてcDNAに逆転写
し、配列表配列番号5および6の1組のプライマーを用
いてヒト BMP2 のcDNAをPCR増幅させた。配列表
配列番号5で表されるプライマーの塩基番号1〜2はP
CR後のSalI消化に備えた隣接付加配列、塩基番号
3〜8はクローニング用及びFNCBD のcDNAとの連結
用SalI認識配列、塩基番号6〜20はエンテロキナー
ゼの認識配列(DDDDK)をコードした塩基配列、塩基番号
21〜44はヒトBMP2のcDNAの塩基配列である。
【0089】また配列表配列番号6で表されるプライマ
ーの塩基番号1は、PCR後のEcoRI消化に備えた
隣接付加配列、塩基番号2〜7は、クローニング用のE
coRI認識配列、塩基番号8〜10は、終止コドンのア
ンチセンス配列、塩基番号11〜31は、ヒト BMP2 のcD
NAのアンチセンス配列である。
【0090】RT−PCRはRNA LAPCR Kit (AMV) Ver.
1.1 (宝酒造)を用い、まずテンプレートのトータルR
NA 1.0μgを反応液量20μlで、60℃で20分間
逆転写し、さらに99℃で5分間加熱した。PCR反応
は、cDNAを加えた100μlの反応液で、94℃で
2分間保持した後、「94℃で30秒間→65℃で4分
間」の温度サイクルを30回行った。反応液の1/10量を
アガロースゲル電気泳動で解析した結果、PCR増幅さ
れたBMP2DNA 断片として予想サイズ約380bpに
相当するバンドが認められた。
【0091】このcDNA断片をSalI及びEcoR
Iで消化後、SalI及びEcoRIで消化したpBlues
criptSK にライゲーションした。そして配列表配列番号
7で表されるcDNAが組み込まれたプラスミドを得て
pBS(BMP2) と命名した。配列表配列番号7の、塩基
番号1〜6は、クローニング用及びFNCBD のcDNAと
の連結用SalI認識配列、塩基番号4〜18はエンテロ
キナーゼの認識配列(DDDDK)をコードする塩基配列、塩
基番号19〜360 はヒトBMP2のcDNA塩基配列、塩基番
号361 〜363 は終止コドン、塩基番号364 〜369 はクロ
ーニング用のEcoRI認識配列である。
【0092】(c)ヒト BMP7 をコードするcDNAの
クローニング ヒト細胞より抽出したmRNAをテンプレートとして配
列表配列番号10のプライマーを用いてcDNAに逆転
写し、配列表配列番号9及び10の1組のプライマーを
用いてヒト BMP7 のcDNAをPCR増幅させた。配列
表配列番号9で表されるプライマーの、塩基番号1〜2
はPCR後のSalI消化に備えた隣接付加配列、塩基
番号3 〜8 はクローニング用及びFNCBD のcDNAとの
連結用SalI認識配列、塩基番号6 〜20はエンテロキ
ナーゼの認識配列(DDDDK)をコードする塩基配列、塩基
番号21〜44はヒトBMP7のcDNAの塩基配列である。
【0093】また、配列表配列番号10で表されるプラ
イマーの、塩基番号1はPCR後のEcoRI消化に備
えた隣接付加配列、塩基番号2〜7はクローニング用の
EcoRI認識配列、塩基番号8〜10は終止コドンのア
ンチセンス配列、塩基番号11〜31は、ヒトBMP7のcDN
Aのアンチセンス配列である。
【0094】RT−PCRは、TaKaRa RNA LA PCR K
it (AMV) Ver.1.1(宝酒造)を用い、まずテンプレート
のトータルRNA 1.0μg を反応液量20μlで、60
℃で30分間逆転写反応させ、99℃で5分間加熱し
た。PCR反応は、反応液量100μlで94℃で1分
間保持した後、「94℃で30秒間→65℃で45秒
間」の温度サイクルで30回行った。
【0095】反応液の1/10量をアガロースゲル電気
泳動で解析した結果、PCR増幅されたBMP7DNA断片
として予想サイズ約410 bpに相当するバンドが認めら
れた。このDNA断片をSalI及びEcoRIで消化
後、SalI及びEcoRIで消化したpBluescriptSK
にライゲーションした。そして、配列表配列番号11で
表されるcDNAが組み込まれたプラスミドが得られ、
pBS(BMP7) と命名した。
【0096】配列表配列番号11の、塩基番号1〜6は
クローニング用及びFNCBD のcDNAとの連結用Sal
I認識配列、塩基番号4〜18はエンテロキナーゼの認識
配列(DDDDK)をコードした塩基配列、塩基番号19〜396
はヒトBMP7のcDNA塩基配列、塩基番号397 〜399 は
終止コドン配列、塩基番号400 〜405 はクローニング用
のEcoRI認識配列である。
【0097】(d)ヒトFNCBD 発現ベクターの調製 上記(a)で得られたプラスミドpBS(FNCBD)を、Nde
I及びNotI(NotI認識配列はpBluescriptSK の
マルチクローニングサイトに存在)で処理した。挿入さ
れていたFNCBD のcDNA断片を切り出し、発現ベクタ
ーであるpTYB1(New England BioLab) のNdeI
−NotIサイトにライゲーションした。構築されたプ
ラスミドをpTYB(FNCBD)と命名した。
【0098】(e)FNCBD と BMP2 とのハイブリッド蛋
白質発現ベクターの調製 上記(a)で得られたプラスミドpBS(FNCBD)はKpnI
及びXhoIで消化された。なお、EMBLデータバンクに
登録されたFNCBD 配列にはXhoI認識配列は存在しな
いがヒトの腎臓細胞RNAからRT−PCRで得られた
FNCBD のcDNA配列中にはXhoI認識配列が存在し
たので部分消化した。
【0099】この処理により挿入されていたFNCBD のc
DNA断片が切り出され、上記(b)で得られたプラス
ミドpBS(BMP2) のKpnI−SalIサイトにライゲー
ションされた。このように構築されたプラスミドには、
配列表配列番号13で表されるDNAが組み込まれてお
り、このプラスミドをpBS(FNCBD-BMP2) と命名した。
【0100】配列表配列番号13の塩基番号1〜6はク
ローニング用KpnI認識配列、塩基番号5〜10はNc
oI認識配列、塩基番号11〜12はフレーム合わせの配
列、塩基番号13〜18はNdeI認識配列、塩基番号16〜
18は開始コドン配列、塩基番号19〜1038はヒトFNCBD の
cDNA配列、塩基番号1039〜1044はXhoI認識配列
とSalI認識配列のライゲーションによって生じた塩
基配列、塩基番号1042〜1056はエンテロキナーゼの認識
配列(DDDDK)をコードする塩基配列、塩基番号1057〜13
98はヒトBMP2のcDNA配列、塩基番号1399〜1401は終
止コドン、塩基番号1402〜1407はクローニング用のEc
oRI認識配列である。
【0101】pBS(FNCBD-BMP2) に挿入されていたハイブ
リッド遺伝子のDNA断片がNdeIとEcoRIで切
り出され、この断片は発現ベクターであるpTYB1 の
NdeI−EcoRIサイトにライゲーションされた。
このように構築されたプラスミドをpTYB1(FNCBD-B
MP2)と命名した。
【0102】(f)FNCBD とヒト BMP7 とのハイブリッ
ド蛋白質発現ベクターの調製 上記(a)で得られたプラスミドpBS(FNCBD)から、Kp
nI及びXhoI(部分消化)処理で、挿入されていた
FNCBD のDNA断片が切り出され、上記(c)で得られ
たプラスミドpBS(BMP7) のKpnI−SalIサイトに
ライゲーションされた。このように構築されたプラスミ
ドには配列表配列番号15で表されるDNAが組み込ま
れており、このプラスミドをpBS(FNCBD-BMP7) と命名し
た。
【0103】配列表配列番号15の、塩基番号1〜6は
クローニング用のKpnI認識配列、塩基番号5〜10は
NcoI認識配列、塩基番号11〜12はフレーム合わせの
配列、塩基番号13〜18はNdeI認識配列、塩基番号16
〜18は開始コドン配列、塩基番号19〜1038はヒトFNCBD
のcDNA配列、塩基番号1039〜1044はXhoI認識配
列とSalI認識配列のライゲーションによって生じた
塩基配列、塩基番号1042〜1056はエンテロキナーゼの認
識配列(DDDDK)をコードする塩基配列、塩基番号1057〜
1434はヒトBMP7のcDNA配列、塩基番号1435〜1437は
終止コドン、塩基番号1438〜1443はクローニング用のE
coRI認識配列である。
【0104】pBS(FNCBD-BMP7) に挿入されていたハイブ
リッド遺伝子のDNA断片がNdeIとEcoRIで切
り出され、発現ベクターpTYB1 のNdeI−Eco
RIサイトにライゲーションされた。このように構築さ
れたプラスミドをpTYB1(FNCBD −BMP7) と命名した。
【0105】(g)FNCBD とBMP2とのハイブリッド蛋白
質、及びFNCBD と BMP7 とのハイブリッド蛋白質の発現
の確認 pTYB1(FNCBD)、pTYB1(FNCBD-BMP2) 及びpTYB1(FNCBD-BM
P7) それぞれを用いて大腸菌株ER2566(NEW ENGLAND Bi
oLabs )を形質転換した。形質転換された大腸菌は、1
00μg/mlのアンピシリンを含むLB培地2ml
で、一夜37℃で培養された。この前培養液0.02ml
を100μg/mlのアンピシリンを含むSB培地2m
lに接種した。 菌濁度が0.5になるまで培養後、1
mMになるようにIPTG(イソプロピル−β−D−ガ
ラクトシド)を添加し、さらに37℃で2時間培養後集
菌した。
【0106】全菌体蛋白質を電気泳動(SDS−PAG
E)で展開した後、クマシー染色を行った。その結果、
染色ゲルにおいて、それぞれの大腸菌からFNCBD 、FNCB
D とBMP2のハイブリッド及びFNCBD とBMP7のハイブリッ
ド蛋白質それぞれの分子量に相当する40kDa 、52kDa
及び54kDa に各々のバンドが観察され、組換え蛋白質の
発現が確認された。
【0107】以上のようにプラスミドpTYB1(FNCBD)、pT
YB1(FNCBD-BMP2) 及び pTYB1(FNCBD-BMP7)で形質転換さ
れ、各々の蛋白質の発現が確認された大腸菌ER2566
(NEWENGLAND BioLabs )を各々、ER2566[pTYB1(FNCB
D)]、ER2566[pTYB1(FNCBD-BMP2)] 、ER2566[pTYB1(FNCB
D-BMP7)] と命名した。
【0108】(h)ハイブリッド蛋白質の調製 上記(g)で得られた大腸菌を100μg/mlのアン
ピシリンを含むLB培地2mlで一夜37℃で前培養し
た。この前培養液0.2mlを100μg/mlのアン
ピシリンを含むSB培地2mlに接種した。IPTGを
添加し、さらに37℃で培養した後集菌した。
【0109】得られた菌体は2mlの超音波処理用緩衝
液[50mMトリス(Tris)−塩酸緩衝液pH8.0、5
0mM塩化ナトリウム、1mMエチレンジアミン四酢酸
(EDTA)]で洗浄後、遠心分離して再び同緩衝液2mlに
懸濁し、超音波の15秒処理・15秒休止を氷冷で6回
繰り返して菌体を破砕した。
【0110】この懸濁液に終濃度1%になるようにトラ
イトンX-100(TritonX-100) を添加し、4℃、 5,000回
転/分で20分間遠心分離した。得られた沈査をさらに封
入体洗浄液[0.5%TritonX-100 、1mM EDTA ]で
3回洗浄した。遠心分離後、不溶画分を8M尿素溶液
[8M尿素、50mM Tris-塩酸緩衝液pH8.0、1
mMのEDTA]中に1時間室温で静置して溶解した。
次にこの溶解液を4℃、14,000回転/分で20分間遠心
分離し、上清を回収した。
【0111】上清は、4M尿素溶液、2M尿素溶液に対
して順次透析され、最後にゼラチン結合活性実験用とし
て超音波処理用緩衝液に対して透析された。透析後、4
℃、14,000回転/分で20分間遠心分離し、上清を可溶
化組換え蛋白質標品とした。
【0112】(実施例2) <コラーゲン結合性の検討>前記実施例1で得られたFN
CBD 、FNCBD-BMP2及びFNCBD-BMP7を用いてコラーゲン結
合活性を調べた。まずゼラチン(ゼラチンセファロース
4B) に対する結合活性を、バッチ法(a)によって、
さらに固相化コラーゲンへの結合活性をELISA 法(b)
によって調べた。
【0113】(a)バッチ法 組換え蛋白質標品としては、超音波処理用緩衝液に透析
された約50μg/mlのFNCBD-BMP2及びFNCBD-BMP7を
用いた。1.5mlのマイクロチューブに500μlの
FNCBD-BMP2またはFNCBD-BMP7と500μlのゼラチンセ
ファロース4B(アマシャムファルマシアバイオテク;
超音波処理用緩衝液で2回洗浄後、50%(容積/容
積) 混濁液とした)を加え、4℃で1時間回転器で混合
した。5000回転/分で30秒遠心後、その上清を回収し
た。次に沈査に超音波処理用緩衝液を500μl加え混
濁後、5,000 回転/分で30秒遠心し、その上清を回収
した。同様に、1M塩化ナトリウム溶液で沈査を洗浄し
た。次に同様の操作で1M尿素、2M尿素、4M、8m
尿素溶液で順次ゼラチンセファロース4Bに結合してい
る蛋白質の溶出を試みた。最後に、500μlのSDS
バッファー中で90℃に加熱してゼラチンセファロース
4Bに結合している蛋白質を溶出させた。
【0114】SDS−PAGEのゲルでは、ゼラチンと
の反応後の上清をアプライしたレーンにはFNCBD-BMP2お
よびFNCBD-BMP7のバンドが検出されず、FNCBD-BMP2、FN
CBD-BMP7のゼラチンへの結合が明らかになった。次い
で、超音波処理用緩衝液及び1M塩化ナトリウム溶液に
よる洗浄によっても相当するバンドは検出されず、これ
ら溶液の洗浄では、FNCBD-BMP2、FNCBD-BMP7はゼラチン
から溶出しないことが明らかとなった。同様の操作で1
M尿素、2M尿素、4M尿素で溶出を試みた結果、1M
尿素、2M尿素では、ほとんどバンドは検出されず、4
M尿素で薄いバンドが検出された。これに対し、尿素濃
度を8Mにすると明瞭なハイブリッド蛋白質の溶出が認
められた。さらに残存している蛋白質は、SDSバッフ
ァーによって完全に溶出された。
【0115】以上をまとめると、2M以下の尿素では、
FNCBD-BMP2及びFNCBD-BMP7はゼラチンからほとんど溶出
されず、4M尿素で部分的に溶出し、8M尿素で殆どが
溶出される。このことから、FNCBD-BMP2及びFNCBD-BMP7
のゼラチンに対する強固な結合が裏付けられた。また上
記の結果から、FNCBD-BMP2及びFNCBD-BMP7は、ゼラチン
セファロース4Bで精製でき、8M尿素で回収できるこ
とが示された。以降の実験はこのようにして精製され
(8M尿素溶出)、リン酸緩衝液に透析された蛋白質標
品を使用した。
【0116】(b)ELISA法 プレートに固相化されたコラーゲンへのFNCBD 、FNCBD-
BMP2及びFNCBD-BMP7の結合活性を酵素結合免疫評価法
(ELISA法) を応用して調べた。用いたコラーゲン
は、ウシI型コラーゲン (天然型、I−AC、高研)、
ウシI型アテロコラーゲン(ペプシン処理、I−PC、
高研)である。同時に、およびウシ血清アルブミン(B
SA、シグマ)への結合活性についても調べた。
【0117】最初に、ELISA用平底の96ウエル
(well)マルチプレートに各々1mg/mlのゼラチ
ン、天然コラーゲン、アテロコラーゲン、血清アルブミ
ン溶液を200μl/ウエルで分注し、4℃で一夜静置
した。0.05% Tween 20 のリン酸緩衝化生理的食塩
水溶液でウエルを6回洗浄後、リン酸緩衝化生理的食塩
水で希釈したFNCBD 、FNCBD-BMP2及びFNCBD-ヒトBMP7溶
液を100 μl、各々のウエルに分注し、37℃で1時間、
静置した。
【0118】Tween 20を0.05%含むリン酸緩衝化生
理的食塩水溶液で3回洗浄後、1000分の1に希釈さ
れた抗ヒトFNCBD モノクローナル抗体(宝酒造) を10
0μl分注し、室温で1時間静置した。0.05%Twee
n 20/リン酸緩衝化生理的食塩水溶液でウエルを3回洗
浄後、1000倍希釈のペルオキシダーゼ標識抗マウス
イムノグロブリンポリクローナル抗体(ダコジャパン)
を100μlウエルに分注し、室温で1時間静置した。
0.05% Tween20/リン酸緩衝化生理的食塩水溶液で
ウェルを6回洗浄後、1mg/mlオルト- フェニレン
ジアミン(o-phenylenediamine)と0.03%過酸化水素を
含む0.1Mクエン酸緩衝液pH4.7を分注し、10
分反応後、4規定硫酸50μlで反応を停止し、492
nm−690nmの吸光度を測定した。
【0119】ゼラチン、天然コラーゲン、アテロコラー
ゲンが各々固相化されたマルチプレートに、FNCBD を反
応させた場合の吸光度は、血清アルブミンを固相化させ
た場合の10倍を越える値となった。即ち、FNCBD はゼ
ラチンおよびコラーゲンに特異的に結合していることが
示された。FNCBD-BMP2を、ゼラチン、天然コラーゲン、
アテロコラーゲン、血清アルブミンに反応させた場合
も、吸光度は、血清アルブミンを用いた場合の吸光度よ
り明らかに高かった。このように、FNCBD-BMP2のゼラチ
ン、天然コラーゲン、アテロコラーゲンに対する結合度
は、血清アルブミンに対する結合度に比べて顕著に高い
値を示した。同様に、FNCBD-BMP7を血清アルブミン、ゼ
ラチン、天然コラーゲン、アテロコラーゲンに反応させ
た結果では、固相化したゼラチン、天然コラーゲン、ア
テロコラーゲンに対する結合は固相化した血清アルブミ
ンに対する結合より明らかに高値であった。
【0120】ELISA法における吸光度は、結合活性
に相関して高くなると考えられるが、非特異的な結合と
見なせる固相化血清アルブミンとの反応に比べ、FNCBD
と固相化ゼラチン、天然コラーゲン、アテロコラーゲン
との反応では明らかに高い吸光度を示すことから、これ
らの反応は特異的な結合反応と考えられる。同様にFNCB
D-BMP2及びFNCBD-BMP7の固相化ゼラチン、コラーゲンへ
の反応も特異的な結合といえる。このことは、本発明で
遺伝子工学的に産生される蛋白質は、FNCBD が本来持っ
ているコラーゲン結合活性を消失することなくBMP2ある
いはBMP7がハイブリッド化された分子であることを示
す。以上の結果は、骨形成促進蛋白質ににフィブロネク
チン由来のコラーゲン結合活性の付与が可能であること
を示している。
【0121】(実施例3)<アルカリフォスファターゼ
活性の測定> Katagiriらによれば、BMP 存在下では繊維芽細胞(たと
えばC3H10T1/2)は骨芽細胞への分化誘導を受けアルカリ
フォスファターゼの活性が亢進するとされている(Bioc
hem. Biophys. Res. Commun., 172, 295-299)。また骨
芽細胞もBMP によりアルカリフォスファターゼの活性が
さらに亢進されると報告されている(Takuwa et al, Bio
chem. Biophys. Res. Commun., 174, 96-101(1991)) 。
そこで上記実施例2でコラーゲン結合活性を示したFNCB
D 、FNCBD-BMP2及びFNCBD-BMP7についてさらに、それら
が骨形成促進の活性を維持しているかどうかをアルカリ
フォスファターゼ活性の上昇を指標として検討した。
【0122】マウス頭蓋冠由来の樹立細胞である骨芽細
胞株MC3T3E-1を、10%牛胎児血清を含むα-MEM培地
(αMEM/10%FBS)に懸濁し、24穴マイクロプレートに
1×104細胞/ウェルで分注後、5%二酸化炭素存在
下、37℃で培養した。一定時間経過後、培地中にFNCB
D 、FNCBD-BMP2、FNCBD-BMP7の各々を添加し、さらに3
7℃で培養した。そして、経時的に細胞を回収し、その
抽出液中のアルカリフォスファターゼ活性をアルカリテ
ストワコー(和光純薬)を用いて測定した。
【0123】その結果FNCBD と比べて、FNCBD-BMP2、FN
CBD-BMP7の各々は、明らかに濃度依存的にMC3T3-E1細胞
のアルカリフォスファターゼ活性を上昇させた。従っ
て、FNCBD をBMP2あるいはBMP7にハイブリッド化させる
ことで、ヒト BMP2 およびBMP7の生物学的活性は消失し
なかったと考えられる。
【0124】(実施例4)<ハイブリッド蛋白質のコラ
ーゲン結合後の活性> 実施例1において製造されたFNCBD-BMP2,FNCBD-BMP7そ
れぞれがコラーゲンに結合された後にも骨形成促進蛋白
質としての活性を維持しているかを実施例3同様に、ア
ルカリフォスファターゼ活性発現促進効果として検討し
た。はじめに、組織培養用24穴マイクロプレートに1
mg/ml のI型アテロコラーゲン塩酸溶液(pH3.0)を50
0μl/ウエルで分注し、一夜、4℃で静置した。その溶
液を捨て、0.05%Tween20 のリン酸緩衝化生理的食
塩水溶液で4回洗浄し、続いてリン酸緩衝化生理的食塩
水溶液で2 回洗浄後、無血清DMEM培地で1回洗浄した。
次に、無血清α-MEM培地で連続希釈したFNCBD-BMP2、FN
CBD-BMP7またはFNCBD 溶液を250μl 、各々のウエル
に分注し、37℃で2時間、静置した。溶液を捨て0.
05%Tween20 のリン酸緩衝化生理的食塩水溶液で2回
洗浄し、続いてリン酸緩衝化生理的食塩水溶液で6回洗
浄後、ハンクス緩衝液で1回洗浄した。次に10%FBS-
αMEM にMC3T3E-1細胞を懸濁し、24穴マイクロプレー
トに105細胞/1ml/ウェルで分注し5%二酸化炭素
存在下、27℃で培養した。4日後に、細胞を回収し、
0.2mlの溶解液(0.1 Mグリセリン、pH9.6、1%NP4
0、1mM MgCl2 、1mM ZnCl2)に懸濁した。ライセートを
遠心した上清50μl に150μl の0.3mM p-nitrophe
nylphosphate(上記溶解液pH9.6)を混合し37℃で20
分反応させた後、405nmの吸光度を測定し、蛋白質
量あたりの活性が調べられた。
【0125】FNCBD-BMP2、FNCBD-BMP7はFNCBD と比べ、
明らかに骨芽細胞に対して濃度依存的にアルカリフォス
ファターゼ活性の亢進を示した。以上の結果から、FNCB
D-BMP2またはFNCBD-BMP7は、フィブロネクチン由来のペ
プチドと BMP2 または BMP7とが連結されている蛋白質
であり、かつコラーゲン結合活性及び BMP活性の両活性
を有することを特徴とするコラーゲン結合性骨形成促進
蛋白質と言うことができる。また、コラーゲンに結合
後、結合を保持したままか又は徐放されることにより B
MP活性を示すことを特徴とするコラーゲン結合骨形成促
進蛋白質である事も示された。
【0126】FNCBD-BMP2またはFNCBD-BMP7の結合したコ
ラーゲンは、コラーゲン結合性 BMP及びコラーゲン由来
のポリペプチドを含むことを特徴とするバイオマテリア
ル(BMP 複合化コラーゲン)であり、このようなBMP
と複合化したコラーゲンマトリックスは、骨組織におい
て(あるいはそれ以外の組織においても)未分化細胞の
骨芽細胞への分化誘導および骨芽細胞の活性促進をもた
らすことが可能であると考えられる。
【0127】
【発明の効果】骨形成促進蛋白質としての活性が維持さ
れ、かつコラーゲンに対する結合活性が付与されたコラ
ーゲン結合性を有する骨形成促進融合蛋白質はBMP など
の骨形成促進蛋白質のドラッグデリバリーシステム(D
DS)として有用である。さらに、このようなハイブリ
ッド蛋白質はコラーゲンと複合化させることが可能であ
り、このように機能修飾されたコラーゲンマトリックス
は骨芽細胞増殖、骨芽細胞分化などを誘導し骨組織再生
のための新しいバイオマテリアルとして有用である。
【0128】
【配列表フリーテキスト】配列番号1 人工配列の説明: ヒト・フィブロネクチンコラーゲン結
合性ドメイン配列増幅用のPCRセンスプライマー 配列番号2 人工配列の説明: ヒト・フィブロネクチンコラーゲン結
合性ドメイン配列増幅用のPCRアンチセンスプライマ
ー 配列番号3 人工配列の説明: 修飾されたヒト・フィブロネクチンコ
ラーゲン結合性ドメインをコードするDNAの塩基配列 配列番号4 人工配列の説明:修飾されたヒト・フィブロネクチンコ
ラーゲン結合性ドメインのアミノ酸配列 (2)..(341):/ノート="ヒト・フィブロネクチンコラーゲ
ン結合性ドメイン" 配列番号5 人工配列の説明: ヒトBMP2配列増幅用のPCRセンスプ
ライマー 配列番号6 人工配列の説明: ヒトBMP2のPCR配列増幅用アンチセ
ンスプライマー 配列番号7 人工配列の説明: エンテロキナーゼ認識配列が付加され
たヒトBMP2をコードするDNAの塩基配列 配列番号8 人工配列の説明: エンテロキナーゼ認識配列が付加され
たヒトBMP2のアミノ酸配列 (1)..(5):/ノート="エンテロキナーゼ認識配列" (6)..(119):/ノート="ヒトBMP2" 配列番号9 人工配列の説明: ヒトBMP7配列増幅用のPCRセンスプ
ライマー 配列番号10 人工配列の説明: ヒトBMP7配列増幅用のPCRアンチセ
ンスプライマー 配列番号11 人工配列の説明: エンテロキナーゼ認識配列が付加され
たヒトBMP7をコードするDNAの塩基配列 配列番号12 人工配列の説明: エンテロキナーゼ認識配列が付加され
たヒトBMP7のアミノ酸配列 (1)..(5):/ノート="エンテロキナーゼ認識配列" (6)..(131):/ノート="ヒトBMP7" 配列番号13 人工配列の説明: ヒト・フィブロネクチンコラーゲン結
合性ドメインとヒトBMP2から成るハイブリッド蛋白質を
コードするDNAの塩基配列 配列番号14 人工配列の説明: ヒト・フィブロネクチンコラーゲン結
合性ドメインとヒトBMP2から成るハイブリッド蛋白質の
アミノ酸配列 (2)..(341):/ノート="ヒト・フィブロネクチンコラーゲ
ン結合性ドメイン" (343)..(347):/ノート="エンテロキナーゼ認識配列" (348)..(461):/ノート="ヒトBMP2" 配列番号15 人工配列の説明: ヒト・フィブロネクチンコラーゲン結
合性ドメインとヒトBMP7から成るハイブリッド蛋白質を
コードするDNAの塩基配列 配列番号16 人工配列の説明: ヒト・フィブロネクチンコラーゲン結
合性ドメインとヒトBMP7から成るハイブリッド蛋白質の
アミノ酸配列 (2)..(341):/ノート="ヒト・フィブロネクチンコラーゲ
ン結合性ドメイン" (343)..(347):/ノート="エンテロキナーゼ認識配列" (348)..(473):/ノート="ヒトBMP7"
【0129】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Terumo Corporation <120> Hybrid Protein of Human Osteogenic Proteins and Fibronectin Collagen-Binding Domain <130> 20000189 <160> 16 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR Sense Primer For Human Fibronectin Collagen-Binding Domain <400> 1 gaggtaccat ggtacatatg gcagctgttt accaaccgca gcctcaccc 49 <210> 2 <211> 46 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR Antisense Primer for Human Fibronectin Collagen-Binding Domain <400> 2 cgggatcctt actcgagcca ctggatgggg tgggagttgg gctgac 46 <210> 3 <211> 1053 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Modified Human Fibronectin Collagen-Binding Domain <220> <221> conflict <222> (109) <220> <221> conflict <222> (206) <220> <221> conflict <222> (270) <220> <221> conflict <222> (374) <220> <221> conflict <222> (681) <220> <221> CDS <222> (16)..(1044) <400> 3 ggtaccatgg tacat atg gca gct gtt tac caa ccg cag cct cac ccc cag 51 Met Ala Ala Val Tyr Gln Pro Gln Pro His Pro Gln 1 5 10 cct cct ccc tat ggc cac tgt gtc aca gac agt ggt gtg gtc tac tct 99 Pro Pro Pro Tyr Gly His Cys Val Thr Asp Ser Gly Val Val Tyr Ser 15 20 25 gtg ggg atg cag tgg ctg aag aca caa gga aat aag caa atg ctt tgc 147 Val Gly Met Gln Trp Leu Lys Thr Gln Gly Asn Lys Gln Met Leu Cys 30 35 40 acg tgc ctg ggc aac gga gtc agc tgc caa gag aca gct gta acc cag 195 Thr Cys Leu Gly Asn Gly Val Ser Cys Gln Glu Thr Ala Val Thr Gln 45 50 55 60 act tac ggt ggc aac tca aat gga gag cca tgt gtc tta cca ttc acc 243 Thr Tyr Gly Gly Asn Ser Asn Gly Glu Pro Cys Val Leu Pro Phe Thr 65 70 75 tac aat ggc agg acg ttc tac tcc tgc acc aca gaa ggg cga cag gac 291 Tyr Asn Gly Arg Thr Phe Tyr Ser Cys Thr Thr Glu Gly Arg Gln Asp 80 85 90 gga cat ctt tgg tgc agc aca act tcg aat tat gag cag gac cag aaa 339 Gly His Leu Trp Cys Ser Thr Thr Ser Asn Tyr Glu Gln Asp Gln Lys 95 100 105 tac tct ttc tgc aca gac cac act gtt ttg gtt cag act cga gga gga 387 Tyr Ser Phe Cys Thr Asp His Thr Val Leu Val Gln Thr Arg Gly Gly 110 115 120 aat tcc aat ggt gcc ttg tgc cac ttc ccc ttc cta tac aac aac cac 435 Asn Ser Asn Gly Ala Leu Cys His Phe Pro Phe Leu Tyr Asn Asn His 125 130 135 140 aat tac act gat tgc act tct gag ggc aga aga gac aac atg aag tgg 483 Asn Tyr Thr Asp Cys Thr Ser Glu Gly Arg Arg Asp Asn Met Lys Trp 145 150 155 tgt ggg acc aca cag aac tat gat gcc gac cag aag ttt ggg ttc tgc 531 Cys Gly Thr Thr Gln Asn Tyr Asp Ala Asp Gln Lys Phe Gly Phe Cys 160 165 170 ccc atg gct gcc cac gag gaa atc tgc aca acc aat gaa ggg gtc atg 579 Pro Met Ala Ala His Glu Glu Ile Cys Thr Thr Asn Glu Gly Val Met 175 180 185 tac cgc att gga gat cag tgg gat aag cag cat gac atg ggt cac atg 627 Tyr Arg Ile Gly Asp Gln Trp Asp Lys Gln His Asp Met Gly His Met 190 195 200 atg agg tgc acg tgt gtt ggg aat ggt cgt ggg gaa tgg aca tgc att 675 Met Arg Cys Thr Cys Val Gly Asn Gly Arg Gly Glu Trp Thr Cys Ile 205 210 215 220 gcc tac tcg cag ctt cga gat cag tgc att gtt gat gac atc act tac 723 Ala Tyr Ser Gln Leu Arg Asp Gln Cys Ile Val Asp Asp Ile Thr Tyr 225 230 235 aat gtg aac gac aca ttc cac aag cgt cat gaa gag ggg cac atg ctg 771 Asn Val Asn Asp Thr Phe His Lys Arg His Glu Glu Gly His Met Leu 240 245 250 aac tgt aca tgc ttc ggt cag ggt cgg ggc agg tgg aag tgt gat ccc 819 Asn Cys Thr Cys Phe Gly Gln Gly Arg Gly Arg Trp Lys Cys Asp Pro 255 260 265 gtc gac caa tgc cag gat tca gag act ggg acg ttt tat caa att gga 867 Val Asp Gln Cys Gln Asp Ser Glu Thr Gly Thr Phe Tyr Gln Ile Gly 270 275 280 gat tca tgg gag aag tat gtg cat ggt gtc aga tac cag tgc tac tgc 915 Asp Ser Trp Glu Lys Tyr Val His Gly Val Arg Tyr Gln Cys Tyr Cys 285 290 295 300 tat ggc cgt ggc att ggg gag tgg cat tgc caa cct tta cag acc tat 963 Tyr Gly Arg Gly Ile Gly Glu Trp His Cys Gln Pro Leu Gln Thr Tyr 305 310 315 cca agc tca agt ggt cct gtc gaa gta ttt atc act gag act ccg agt 1011 Pro Ser Ser Ser Gly Pro Val Glu Val Phe Ile Thr Glu Thr Pro Ser 320 325 330 cag ccc aac tcc cac ccc atc cag tgg ctc gag taaggatcc 1053 Gln Pro Asn Ser His Pro Ile Gln Trp Leu Glu 335 340 <210> 4 <211> 343 <212> PRT <213> Artificial Sequence <223> Description of Artificial Sequence:Modified Human Fibronectin Collagen-Binding Domain <400> 4 Met Ala Ala Val Tyr Gln Pro Gln Pro His Pro Gln Pro Pro Pro Tyr 1 5 10 15 Gly His Cys Val Thr Asp Ser Gly Val Val Tyr Ser Val Gly Met Gln 20 25 30 Trp Leu Lys Thr Gln Gly Asn Lys Gln Met Leu Cys Thr Cys Leu Gly 35 40 45 Asn Gly Val Ser Cys Gln Glu Thr Ala Val Thr Gln Thr Tyr Gly Gly 50 55 60 Asn Ser Asn Gly Glu Pro Cys Val Leu Pro Phe Thr Tyr Asn Gly Arg 65 70 75 80 Thr Phe Tyr Ser Cys Thr Thr Glu Gly Arg Gln Asp Gly His Leu Trp 85 90 95 Cys Ser Thr Thr Ser Asn Tyr Glu Gln Asp Gln Lys Tyr Ser Phe Cys 100 105 110 Thr Asp His Thr Val Leu Val Gln Thr Arg Gly Gly Asn Ser Asn Gly 115 120 125 Ala Leu Cys His Phe Pro Phe Leu Tyr Asn Asn His Asn Tyr Thr Asp 130 135 140 Cys Thr Ser Glu Gly Arg Arg Asp Asn Met Lys Trp Cys Gly Thr Thr 145 150 155 160 Gln Asn Tyr Asp Ala Asp Gln Lys Phe Gly Phe Cys Pro Met Ala Ala 165 170 175 His Glu Glu Ile Cys Thr Thr Asn Glu Gly Val Met Tyr Arg Ile Gly 180 185 190 Asp Gln Trp Asp Lys Gln His Asp Met Gly His Met Met Arg Cys Thr 195 200 205 Cys Val Gly Asn Gly Arg Gly Glu Trp Thr Cys Ile Ala Tyr Ser Gln 210 215 220 Leu Arg Asp Gln Cys Ile Val Asp Asp Ile Thr Tyr Asn Val Asn Asp 225 230 235 240 Thr Phe His Lys Arg His Glu Glu Gly His Met Leu Asn Cys Thr Cys 245 250 255 Phe Gly Gln Gly Arg Gly Arg Trp Lys Cys Asp Pro Val Asp Gln Cys 260 265 270 Gln Asp Ser Glu Thr Gly Thr Phe Tyr Gln Ile Gly Asp Ser Trp Glu 275 280 285 Lys Tyr Val His Gly Val Arg Tyr Gln Cys Tyr Cys Tyr Gly Arg Gly 290 295 300 Ile Gly Glu Trp His Cys Gln Pro Leu Gln Thr Tyr Pro Ser Ser Ser 305 310 315 320 Gly Pro Val Glu Val Phe Ile Thr Glu Thr Pro Ser Gln Pro Asn Ser 325 330 335 His Pro Ile Gln Trp Leu Glu 340 <210> 5 <211> 44 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR Sense Primer for Human BMP2 <400> 5 gtgtcgacga cgatgataag caagccaaac acaaacagcg gaaa 44 <210> 6 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR Antisense Primer for Human BMP2 <400> 6 ggaattctta gcgacaccca caaccctcca c 31 <210> 7 <211> 369 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Human BMP2 with Enterokinase Recognition Sequence <220> <221> CDS <222> (4)..(360) <400> 7 gtc gac gac gat gat aag caa gcc aaa cac aaa cag cgg aaa cgc ctt 48 Asp Asp Asp Asp Lys Gln Ala Lys His Lys Gln Arg Lys Arg Leu 1 5 10 15 aag tcc agc tgt aag aga cac cct ttg tac gtg gac ttc agt gac gtg 96 Lys Ser Ser Cys Lys Arg His Pro Leu Tyr Val Asp Phe Ser Asp Val 20 25 30 ggg tgg aat gac tgg att gtg gct ccc ccg ggg tat cac gcc ttt tac 144 Gly Trp Asn Asp Trp Ile Val Ala Pro Pro Gly Tyr His Ala Phe Tyr 35 40 45 tgc cac gga gaa tgc cct ttt cct ctg gct gat cat ctg aac tcc act 192 Cys His Gly Glu Cys Pro Phe Pro Leu Ala Asp His Leu Asn Ser Thr 50 55 60 aat cat gcc att gtt cag acg ttg gtc aac tct gtt aac tct aag att 240 Asn His Ala Ile Val Gln Thr Leu Val Asn Ser Val Asn Ser Lys Ile 65 70 75 cct aag gca tgc tgt gtc ccg aca gaa ctc agt gct atc tcg atg ctg 288 Pro Lys Ala Cys Cys Val Pro Thr Glu Leu Ser Ala Ile Ser Met Leu 80 85 90 95 tac ctt gac gag aat gaa aag gtt gta tta aag aac tat cag gac atg 336 Tyr Leu Asp Glu Asn Glu Lys Val Val Leu Lys Asn Tyr Gln Asp Met 100 105 110 gtt gtg gag ggt tgt ggg tgt cgc taagaattc 369 Val Val Glu Gly Cys Gly Cys Arg 115 <210> 8 <211> 119 <212> PRT <213> Artificial Sequence <223> Description of Artificial Sequence:Human BMP2 with Enterokinase Recognition Sequence <400> 8 Asp Asp Asp Asp Lys Gln Ala Lys His Lys Gln Arg Lys Arg Leu Lys 1 5 10 15 Ser Ser Cys Lys Arg His Pro Leu Tyr Val Asp Phe Ser Asp Val Gly 20 25 30 Trp Asn Asp Trp Ile Val Ala Pro Pro Gly Tyr His Ala Phe Tyr Cys 35 40 45 His Gly Glu Cys Pro Phe Pro Leu Ala Asp His Leu Asn Ser Thr Asn 50 55 60 His Ala Ile Val Gln Thr Leu Val Asn Ser Val Asn Ser Lys Ile Pro 65 70 75 80 Lys Ala Cys Cys Val Pro Thr Glu Leu Ser Ala Ile Ser Met Leu Tyr 85 90 95 Leu Asp Glu Asn Glu Lys Val Val Leu Lys Asn Tyr Gln Asp Met Val 100 105 110 Val Glu Gly Cys Gly Cys Arg 115 <210> 9 <211> 44 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR Sense primer for Human BMP7 <400> 9 gtgtcgacga cgatgataag acgcccaaga accaggaagc cctg 44 <210> 10 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:PCR Antisense Primer for Human BMP7 <400> 10 ggaattctta gtggcagcca caggcccgga c 31 <210> 11 <211> 405 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Human BMP7 with Enterokinase Recognition Sequence <220> <221> CDS <222> (4)..(396) <400> 11 gtc gac gac gat gat aag acg ccc aag aac cag gaa gcc ctg cgg atg 48 Asp Asp Asp Asp Lys Thr Pro Lys Asn Gln Glu Ala Leu Arg Met 1 5 10 15 gcc aac gtg gca gag aac agc agc agc gac cag agg cag gcc tgt aag 96 Ala Asn Val Ala Glu Asn Ser Ser Ser Asp Gln Arg Gln Ala Cys Lys 20 25 30 aag cac gag ctg tat gtc agc ttc cga gac ctg ggc tgg cag gac tgg 144 Lys His Glu Leu Tyr Val Ser Phe Arg Asp Leu Gly Trp Gln Asp Trp 35 40 45 atc atc gcg cct gaa ggc tac gcc gcc tac tac tgt gag ggg gag tgt 192 Ile Ile Ala Pro Glu Gly Tyr Ala Ala Tyr Tyr Cys Glu Gly Glu Cys 50 55 60 gcc ttc cct ctg aac tcc tac atg aac gcc acc aac cac gcc atc gtg 240 Ala Phe Pro Leu Asn Ser Tyr Met Asn Ala Thr Asn His Ala Ile Val 65 70 75 cag acg ctg gtc cac ttc atc aac ccg gaa acg gtg ccc aag ccc tgc 288 Gln Thr Leu Val His Phe Ile Asn Pro Glu Thr Val Pro Lys Pro Cys 80 85 90 95 tgt gcg ccc acg cag ctc aat gcc atc tcc gtc ctc tac ttc gat gac 336 Cys Ala Pro Thr Gln Leu Asn Ala Ile Ser Val Leu Tyr Phe Asp Asp 100 105 110 agc tcc aac gtc atc ctg aag aaa tac aga aac atg gtg gtc cgg gcc 384 Ser Ser Asn Val Ile Leu Lys Lys Tyr Arg Asn Met Val Val Arg Ala 115 120 125 tgt ggc tgc cac taagaattc 405 Cys Gly Cys His 130 <210> 12 <211> 131 <212> PRT <213> Artificial Sequence <223> Description of Artificial Sequence:Human BMP7 with Enterokinase Recognition Sequence <400> 12 Asp Asp Asp Asp Lys Thr Pro Lys Asn Gln Glu Ala Leu Arg Met Ala 1 5 10 15 Asn Val Ala Glu Asn Ser Ser Ser Asp Gln Arg Gln Ala Cys Lys Lys 20 25 30 His Glu Leu Tyr Val Ser Phe Arg Asp Leu Gly Trp Gln Asp Trp Ile 35 40 45 Ile Ala Pro Glu Gly Tyr Ala Ala Tyr Tyr Cys Glu Gly Glu Cys Ala 50 55 60 Phe Pro Leu Asn Ser Tyr Met Asn Ala Thr Asn His Ala Ile Val Gln 65 70 75 80 Thr Leu Val His Phe Ile Asn Pro Glu Thr Val Pro Lys Pro Cys Cys 85 90 95 Ala Pro Thr Gln Leu Asn Ala Ile Ser Val Leu Tyr Phe Asp Asp Ser 100 105 110 Ser Asn Val Ile Leu Lys Lys Tyr Arg Asn Met Val Val Arg Ala Cys 115 120 125 Gly Cys His 130 <210> 13 <211> 1407 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Hybrid Protein of Human Fibronectin Collagen-Binding Domain and Human BMP2 <220> <221> CDS <222> (16)..(1398) <400> 13 ggtaccatgg tacat atg gca gct gtt tac caa ccg cag cct cac ccc cag 51 Met Ala Ala Val Tyr Gln Pro Gln Pro His Pro Gln 1 5 10 cct cct ccc tat ggc cac tgt gtc aca gac agt ggt gtg gtc tac tct 99 Pro Pro Pro Tyr Gly His Cys Val Thr Asp Ser Gly Val Val Tyr Ser 15 20 25 gtg ggg atg cag tgg ctg aag aca caa gga aat aag caa atg ctt tgc 147 Val Gly Met Gln Trp Leu Lys Thr Gln Gly Asn Lys Gln Met Leu Cys 30 35 40 acg tgc ctg ggc aac gga gtc agc tgc caa gag aca gct gta acc cag 195 Thr Cys Leu Gly Asn Gly Val Ser Cys Gln Glu Thr Ala Val Thr Gln 45 50 55 60 act tac ggt ggc aac tca aat gga gag cca tgt gtc tta cca ttc acc 243 Thr Tyr Gly Gly Asn Ser Asn Gly Glu Pro Cys Val Leu Pro Phe Thr 65 70 75 tac aat ggc agg acg ttc tac tcc tgc acc aca gaa ggg cga cag gac 291 Tyr Asn Gly Arg Thr Phe Tyr Ser Cys Thr Thr Glu Gly Arg Gln Asp 80 85 90 gga cat ctt tgg tgc agc aca act tcg aat tat gag cag gac cag aaa 339 Gly His Leu Trp Cys Ser Thr Thr Ser Asn Tyr Glu Gln Asp Gln Lys 95 100 105 tac tct ttc tgc aca gac cac act gtt ttg gtt cag act cga gga gga 387 Tyr Ser Phe Cys Thr Asp His Thr Val Leu Val Gln Thr Arg Gly Gly 110 115 120 aat tcc aat ggt gcc ttg tgc cac ttc ccc ttc cta tac aac aac cac 435 Asn Ser Asn Gly Ala Leu Cys His Phe Pro Phe Leu Tyr Asn Asn His 125 130 135 140 aat tac act gat tgc act tct gag ggc aga aga gac aac atg aag tgg 483 Asn Tyr Thr Asp Cys Thr Ser Glu Gly Arg Arg Asp Asn Met Lys Trp 145 150 155 tgt ggg acc aca cag aac tat gat gcc gac cag aag ttt ggg ttc tgc 531 Cys Gly Thr Thr Gln Asn Tyr Asp Ala Asp Gln Lys Phe Gly Phe Cys 160 165 170 ccc atg gct gcc cac gag gaa atc tgc aca acc aat gaa ggg gtc atg 579 Pro Met Ala Ala His Glu Glu Ile Cys Thr Thr Asn Glu Gly Val Met 175 180 185 tac cgc att gga gat cag tgg gat aag cag cat gac atg ggt cac atg 627 Tyr Arg Ile Gly Asp Gln Trp Asp Lys Gln His Asp Met Gly His Met 190 195 200 atg agg tgc acg tgt gtt ggg aat ggt cgt ggg gaa tgg aca tgc att 675 Met Arg Cys Thr Cys Val Gly Asn Gly Arg Gly Glu Trp Thr Cys Ile 205 210 215 220 gcc tac tcg cag ctt cga gat cag tgc att gtt gat gac atc act tac 723 Ala Tyr Ser Gln Leu Arg Asp Gln Cys Ile Val Asp Asp Ile Thr Tyr 225 230 235 aat gtg aac gac aca ttc cac aag cgt cat gaa gag ggg cac atg ctg 771 Asn Val Asn Asp Thr Phe His Lys Arg His Glu Glu Gly His Met Leu 240 245 250 aac tgt aca tgc ttc ggt cag ggt cgg ggc agg tgg aag tgt gat ccc 819 Asn Cys Thr Cys Phe Gly Gln Gly Arg Gly Arg Trp Lys Cys Asp Pro 255 260 265 gtc gac caa tgc cag gat tca gag act ggg acg ttt tat caa att gga 867 Val Asp Gln Cys Gln Asp Ser Glu Thr Gly Thr Phe Tyr Gln Ile Gly 270 275 280 gat tca tgg gag aag tat gtg cat ggt gtc aga tac cag tgc tac tgc 915 Asp Ser Trp Glu Lys Tyr Val His Gly Val Arg Tyr Gln Cys Tyr Cys 285 290 295 300 tat ggc cgt ggc att ggg gag tgg cat tgc caa cct tta cag acc tat 963 Tyr Gly Arg Gly Ile Gly Glu Trp His Cys Gln Pro Leu Gln Thr Tyr 305 310 315 cca agc tca agt ggt cct gtc gaa gta ttt atc act gag act ccg agt 1011 Pro Ser Ser Ser Gly Pro Val Glu Val Phe Ile Thr Glu Thr Pro Ser 320 325 330 cag ccc aac tcc cac ccc atc cag tgg ctc gac gac gat gat aag caa 1059 Gln Pro Asn Ser His Pro Ile Gln Trp Leu Asp Asp Asp Asp Lys Gln 335 340 345 gcc aaa cac aaa cag cgg aaa cgc ctt aag tcc agc tgt aag aga cac 1107 Ala Lys His Lys Gln Arg Lys Arg Leu Lys Ser Ser Cys Lys Arg His 350 355 360 cct ttg tac gtg gac ttc agt gac gtg ggg tgg aat gac tgg att gtg 1155 Pro Leu Tyr Val Asp Phe Ser Asp Val Gly Trp Asn Asp Trp Ile Val 365 370 375 380 gct ccc ccg ggg tat cac gcc ttt tac tgc cac gga gaa tgc cct ttt 1203 Ala Pro Pro Gly Tyr His Ala Phe Tyr Cys His Gly Glu Cys Pro Phe 385 390 395 cct ctg gct gat cat ctg aac tcc act aat cat gcc att gtt cag acg 1251 Pro Leu Ala Asp His Leu Asn Ser Thr Asn His Ala Ile Val Gln Thr 400 405 410 ttg gtc aac tct gtt aac tct aag att cct aag gca tgc tgt gtc ccg 1299 Leu Val Asn Ser Val Asn Ser Lys Ile Pro Lys Ala Cys Cys Val Pro 415 420 425 aca gaa ctc agt gct atc tcg atg ctg tac ctt gac gag aat gaa aag 1347 Thr Glu Leu Ser Ala Ile Ser Met Leu Tyr Leu Asp Glu Asn Glu Lys 430 435 440 gtt gta tta aag aac tat cag gac atg gtt gtg gag ggt tgt ggg tgt 1395 Val Val Leu Lys Asn Tyr Gln Asp Met Val Val Glu Gly Cys Gly Cys 445 450 455 460 cgc taagaattc 1407 Arg <210> 14 <211> 461 <212> PRT <213> Artificial Sequence <223> Description of Artificial Sequence:Hybrid Protein of Human Fibronectin Collagen-Binding Domain and Human BMP2 <400> 14 Met Ala Ala Val Tyr Gln Pro Gln Pro His Pro Gln Pro Pro Pro Tyr 1 5 10 15 Gly His Cys Val Thr Asp Ser Gly Val Val Tyr Ser Val Gly Met Gln 20 25 30 Trp Leu Lys Thr Gln Gly Asn Lys Gln Met Leu Cys Thr Cys Leu Gly 35 40 45 Asn Gly Val Ser Cys Gln Glu Thr Ala Val Thr Gln Thr Tyr Gly Gly 50 55 60 Asn Ser Asn Gly Glu Pro Cys Val Leu Pro Phe Thr Tyr Asn Gly Arg 65 70 75 80 Thr Phe Tyr Ser Cys Thr Thr Glu Gly Arg Gln Asp Gly His Leu Trp 85 90 95 Cys Ser Thr Thr Ser Asn Tyr Glu Gln Asp Gln Lys Tyr Ser Phe Cys 100 105 110 Thr Asp His Thr Val Leu Val Gln Thr Arg Gly Gly Asn Ser Asn Gly 115 120 125 Ala Leu Cys His Phe Pro Phe Leu Tyr Asn Asn His Asn Tyr Thr Asp 130 135 140 Cys Thr Ser Glu Gly Arg Arg Asp Asn Met Lys Trp Cys Gly Thr Thr 145 150 155 160 Gln Asn Tyr Asp Ala Asp Gln Lys Phe Gly Phe Cys Pro Met Ala Ala 165 170 175 His Glu Glu Ile Cys Thr Thr Asn Glu Gly Val Met Tyr Arg Ile Gly 180 185 190 Asp Gln Trp Asp Lys Gln His Asp Met Gly His Met Met Arg Cys Thr 195 200 205 Cys Val Gly Asn Gly Arg Gly Glu Trp Thr Cys Ile Ala Tyr Ser Gln 210 215 220 Leu Arg Asp Gln Cys Ile Val Asp Asp Ile Thr Tyr Asn Val Asn Asp 225 230 235 240 Thr Phe His Lys Arg His Glu Glu Gly His Met Leu Asn Cys Thr Cys 245 250 255 Phe Gly Gln Gly Arg Gly Arg Trp Lys Cys Asp Pro Val Asp Gln Cys 260 265 270 Gln Asp Ser Glu Thr Gly Thr Phe Tyr Gln Ile Gly Asp Ser Trp Glu 275 280 285 Lys Tyr Val His Gly Val Arg Tyr Gln Cys Tyr Cys Tyr Gly Arg Gly 290 295 300 Ile Gly Glu Trp His Cys Gln Pro Leu Gln Thr Tyr Pro Ser Ser Ser 305 310 315 320 Gly Pro Val Glu Val Phe Ile Thr Glu Thr Pro Ser Gln Pro Asn Ser 325 330 335 His Pro Ile Gln Trp Leu Asp Asp Asp Asp Lys Gln Ala Lys His Lys 340 345 350 Gln Arg Lys Arg Leu Lys Ser Ser Cys Lys Arg His Pro Leu Tyr Val 355 360 365 Asp Phe Ser Asp Val Gly Trp Asn Asp Trp Ile Val Ala Pro Pro Gly 370 375 380 Tyr His Ala Phe Tyr Cys His Gly Glu Cys Pro Phe Pro Leu Ala Asp 385 390 395 400 His Leu Asn Ser Thr Asn His Ala Ile Val Gln Thr Leu Val Asn Ser 405 410 415 Val Asn Ser Lys Ile Pro Lys Ala Cys Cys Val Pro Thr Glu Leu Ser 420 425 430 Ala Ile Ser Met Leu Tyr Leu Asp Glu Asn Glu Lys Val Val Leu Lys 435 440 445 Asn Tyr Gln Asp Met Val Val Glu Gly Cys Gly Cys Arg 450 455 460 <210> 15 <211> 1443 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Hybrid Protein of Human Fibronectin-Collagen Binding Domain and Human BMP7 <220> <221> CDS <222> (16)..(1434) <400> 15 ggtaccatgg tacat atg gca gct gtt tac caa ccg cag cct cac ccc cag 51 Met Ala Ala Val Tyr Gln Pro Gln Pro His Pro Gln 1 5 10 cct cct ccc tat ggc cac tgt gtc aca gac agt ggt gtg gtc tac tct 99 Pro Pro Pro Tyr Gly His Cys Val Thr Asp Ser Gly Val Val Tyr Ser 15 20 25 gtg ggg atg cag tgg ctg aag aca caa gga aat aag caa atg ctt tgc 147 Val Gly Met Gln Trp Leu Lys Thr Gln Gly Asn Lys Gln Met Leu Cys 30 35 40 acg tgc ctg ggc aac gga gtc agc tgc caa gag aca gct gta acc cag 195 Thr Cys Leu Gly Asn Gly Val Ser Cys Gln Glu Thr Ala Val Thr Gln 45 50 55 60 act tac ggt ggc aac tca aat gga gag cca tgt gtc tta cca ttc acc 243 Thr Tyr Gly Gly Asn Ser Asn Gly Glu Pro Cys Val Leu Pro Phe Thr 65 70 75 tac aat ggc agg acg ttc tac tcc tgc acc aca gaa ggg cga cag gac 291 Tyr Asn Gly Arg Thr Phe Tyr Ser Cys Thr Thr Glu Gly Arg Gln Asp 80 85 90 gga cat ctt tgg tgc agc aca act tcg aat tat gag cag gac cag aaa 339 Gly His Leu Trp Cys Ser Thr Thr Ser Asn Tyr Glu Gln Asp Gln Lys 95 100 105 tac tct ttc tgc aca gac cac act gtt ttg gtt cag act cga gga gga 387 Tyr Ser Phe Cys Thr Asp His Thr Val Leu Val Gln Thr Arg Gly Gly 110 115 120 aat tcc aat ggt gcc ttg tgc cac ttc ccc ttc cta tac aac aac cac 435 Asn Ser Asn Gly Ala Leu Cys His Phe Pro Phe Leu Tyr Asn Asn His 125 130 135 140 aat tac act gat tgc act tct gag ggc aga aga gac aac atg aag tgg 483 Asn Tyr Thr Asp Cys Thr Ser Glu Gly Arg Arg Asp Asn Met Lys Trp 145 150 155 tgt ggg acc aca cag aac tat gat gcc gac cag aag ttt ggg ttc tgc 531 Cys Gly Thr Thr Gln Asn Tyr Asp Ala Asp Gln Lys Phe Gly Phe Cys 160 165 170 ccc atg gct gcc cac gag gaa atc tgc aca acc aat gaa ggg gtc atg 579 Pro Met Ala Ala His Glu Glu Ile Cys Thr Thr Asn Glu Gly Val Met 175 180 185 tac cgc att gga gat cag tgg gat aag cag cat gac atg ggt cac atg 627 Tyr Arg Ile Gly Asp Gln Trp Asp Lys Gln His Asp Met Gly His Met 190 195 200 atg agg tgc acg tgt gtt ggg aat ggt cgt ggg gaa tgg aca tgc att 675 Met Arg Cys Thr Cys Val Gly Asn Gly Arg Gly Glu Trp Thr Cys Ile 205 210 215 220 gcc tac tcg cag ctt cga gat cag tgc att gtt gat gac atc act tac 723 Ala Tyr Ser Gln Leu Arg Asp Gln Cys Ile Val Asp Asp Ile Thr Tyr 225 230 235 aat gtg aac gac aca ttc cac aag cgt cat gaa gag ggg cac atg ctg 771 Asn Val Asn Asp Thr Phe His Lys Arg His Glu Glu Gly His Met Leu 240 245 250 aac tgt aca tgc ttc ggt cag ggt cgg ggc agg tgg aag tgt gat ccc 819 Asn Cys Thr Cys Phe Gly Gln Gly Arg Gly Arg Trp Lys Cys Asp Pro 255 260 265 gtc gac caa tgc cag gat tca gag act ggg acg ttt tat caa att gga 867 Val Asp Gln Cys Gln Asp Ser Glu Thr Gly Thr Phe Tyr Gln Ile Gly 270 275 280 gat tca tgg gag aag tat gtg cat ggt gtc aga tac cag tgc tac tgc 915 Asp Ser Trp Glu Lys Tyr Val His Gly Val Arg Tyr Gln Cys Tyr Cys 285 290 295 300 tat ggc cgt ggc att ggg gag tgg cat tgc caa cct tta cag acc tat 963 Tyr Gly Arg Gly Ile Gly Glu Trp His Cys Gln Pro Leu Gln Thr Tyr 305 310 315 cca agc tca agt ggt cct gtc gaa gta ttt atc act gag act ccg agt 1011 Pro Ser Ser Ser Gly Pro Val Glu Val Phe Ile Thr Glu Thr Pro Ser 320 325 330 cag ccc aac tcc cac ccc atc cag tgg ctc gac gac gat gat aag acg 1059 Gln Pro Asn Ser His Pro Ile Gln Trp Leu Asp Asp Asp Asp Lys Thr 335 340 345 ccc aag aac cag gaa gcc ctg cgg atg gcc aac gtg gca gag aac agc 1107 Pro Lys Asn Gln Glu Ala Leu Arg Met Ala Asn Val Ala Glu Asn Ser 350 355 360 agc agc gac cag agg cag gcc tgt aag aag cac gag ctg tat gtc agc 1155 Ser Ser Asp Gln Arg Gln Ala Cys Lys Lys His Glu Leu Tyr Val Ser 365 370 375 380 ttc cga gac ctg ggc tgg cag gac tgg atc atc gcg cct gaa ggc tac 1203 Phe Arg Asp Leu Gly Trp Gln Asp Trp Ile Ile Ala Pro Glu Gly Tyr 385 390 395 gcc gcc tac tac tgt gag ggg gag tgt gcc ttc cct ctg aac tcc tac 1251 Ala Ala Tyr Tyr Cys Glu Gly Glu Cys Ala Phe Pro Leu Asn Ser Tyr 400 405 410 atg aac gcc acc aac cac gcc atc gtg cag acg ctg gtc cac ttc atc 1299 Met Asn Ala Thr Asn His Ala Ile Val Gln Thr Leu Val His Phe Ile 415 420 425 aac ccg gaa acg gtg ccc aag ccc tgc tgt gcg ccc acg cag ctc aat 1347 Asn Pro Glu Thr Val Pro Lys Pro Cys Cys Ala Pro Thr Gln Leu Asn 430 435 440 gcc atc tcc gtc ctc tac ttc gat gac agc tcc aac gtc atc ctg aag 1395 Ala Ile Ser Val Leu Tyr Phe Asp Asp Ser Ser Asn Val Ile Leu Lys 445 450 455 460 aaa tac aga aac atg gtg gtc cgg gcc tgt ggc tgc cac taagaattc 1443 Lys Tyr Arg Asn Met Val Val Arg Ala Cys Gly Cys His 465 470 <210> 16 <211> 473 <212> PRT <213> Artificial Sequence <223> Description of Artificial Sequence:Hybrid Protein of Human Fibronectin-Collagen Binding Domain and Human BMP7 <400> 16 Met Ala Ala Val Tyr Gln Pro Gln Pro His Pro Gln Pro Pro Pro Tyr 1 5 10 15 Gly His Cys Val Thr Asp Ser Gly Val Val Tyr Ser Val Gly Met Gln 20 25 30 Trp Leu Lys Thr Gln Gly Asn Lys Gln Met Leu Cys Thr Cys Leu Gly 35 40 45 Asn Gly Val Ser Cys Gln Glu Thr Ala Val Thr Gln Thr Tyr Gly Gly 50 55 60 Asn Ser Asn Gly Glu Pro Cys Val Leu Pro Phe Thr Tyr Asn Gly Arg 65 70 75 80 Thr Phe Tyr Ser Cys Thr Thr Glu Gly Arg Gln Asp Gly His Leu Trp 85 90 95 Cys Ser Thr Thr Ser Asn Tyr Glu Gln Asp Gln Lys Tyr Ser Phe Cys 100 105 110 Thr Asp His Thr Val Leu Val Gln Thr Arg Gly Gly Asn Ser Asn Gly 115 120 125 Ala Leu Cys His Phe Pro Phe Leu Tyr Asn Asn His Asn Tyr Thr Asp 130 135 140 Cys Thr Ser Glu Gly Arg Arg Asp Asn Met Lys Trp Cys Gly Thr Thr 145 150 155 160 Gln Asn Tyr Asp Ala Asp Gln Lys Phe Gly Phe Cys Pro Met Ala Ala 165 170 175 His Glu Glu Ile Cys Thr Thr Asn Glu Gly Val Met Tyr Arg Ile Gly 180 185 190 Asp Gln Trp Asp Lys Gln His Asp Met Gly His Met Met Arg Cys Thr 195 200 205 Cys Val Gly Asn Gly Arg Gly Glu Trp Thr Cys Ile Ala Tyr Ser Gln 210 215 220 Leu Arg Asp Gln Cys Ile Val Asp Asp Ile Thr Tyr Asn Val Asn Asp 225 230 235 240 Thr Phe His Lys Arg His Glu Glu Gly His Met Leu Asn Cys Thr Cys 245 250 255 Phe Gly Gln Gly Arg Gly Arg Trp Lys Cys Asp Pro Val Asp Gln Cys 260 265 270 Gln Asp Ser Glu Thr Gly Thr Phe Tyr Gln Ile Gly Asp Ser Trp Glu 275 280 285 Lys Tyr Val His Gly Val Arg Tyr Gln Cys Tyr Cys Tyr Gly Arg Gly 290 295 300 Ile Gly Glu Trp His Cys Gln Pro Leu Gln Thr Tyr Pro Ser Ser Ser 305 310 315 320 Gly Pro Val Glu Val Phe Ile Thr Glu Thr Pro Ser Gln Pro Asn Ser 325 330 335 His Pro Ile Gln Trp Leu Asp Asp Asp Asp Lys Thr Pro Lys Asn Gln 340 345 350 Glu Ala Leu Arg Met Ala Asn Val Ala Glu Asn Ser Ser Ser Asp Gln 355 360 365 Arg Gln Ala Cys Lys Lys His Glu Leu Tyr Val Ser Phe Arg Asp Leu 370 375 380 Gly Trp Gln Asp Trp Ile Ile Ala Pro Glu Gly Tyr Ala Ala Tyr Tyr 385 390 395 400 Cys Glu Gly Glu Cys Ala Phe Pro Leu Asn Ser Tyr Met Asn Ala Thr 405 410 415 Asn His Ala Ile Val Gln Thr Leu Val His Phe Ile Asn Pro Glu Thr 420 425 430 Val Pro Lys Pro Cys Cys Ala Pro Thr Gln Leu Asn Ala Ile Ser Val 435 440 445 Leu Tyr Phe Asp Asp Ser Ser Asn Val Ile Leu Lys Lys Tyr Arg Asn 450 455 460 Met Val Val Arg Ala Cys Gly Cys His 465 470
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/51 C07K 19/00 14/78 C12N 1/15 19/00 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 15/00 ZNAA 1/21 A61K 37/47 5/10 C12N 5/00 A Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA04 CA07 CA12 DA06 EA04 GA11 HA01 HA03 4B065 AA26X AA93Y AB01 BA02 BD16 BD17 CA24 CA44 4C084 AA02 AA06 BA02 DC03 NA14 ZA672 ZA962 ZA972 4H045 AA10 BA41 CA40 EA20 EA34 FA72 FA74 GA01 GA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィブロネクチンからプロテアーゼ分解に
    より得られ、かつコラーゲン結合性ドメインを構成する
    アミノ酸配列、あるいは該配列と相同であるか、1もし
    くは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入または付加され
    たアミノ酸配列からなるポリペプチドと、骨形成促進蛋
    白質とが連結されてなることを特徴とするコラーゲン結
    合性を有する骨形成促進融合蛋白質。
  2. 【請求項2】該フィブロネクチン由来ポリペプチドがヒ
    ト・フィブロネクチンのAla260からTrp599までのポリペ
    プチドを構成するアミノ酸配列、あるいは該配列と相同
    または1もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入も
    しくは付加されたアミノ酸配列からなる請求項1に記載
    の融合蛋白質。
  3. 【請求項3】骨形成促進蛋白質が、フィブロネクチン由
    来のポリペプチドのカルボキシル末端に連結されている
    請求項1または2に記載の融合蛋白質。
  4. 【請求項4】該骨形成促進蛋白質が、骨形成蛋白質(BM
    P)ファミリーに属する成長因子を構成するアミノ酸配
    列、あるいは該配列と相同であるか、1もしくは数個の
    アミノ酸が欠失、置換、挿入または付加されたアミノ酸
    配列からなる請求項1〜3のいずれかに記載の融合蛋白
    質。
  5. 【請求項5】該骨形成促進蛋白質が該フィブロネクチン
    由来ポリペプチドに遺伝子工学的手法により連結されて
    いる請求項1〜4のいずれかに記載の融合蛋白質。
  6. 【請求項6】該融合蛋白質が水溶性である請求項1〜5
    のいずれかに記載の融合蛋白質。
  7. 【請求項7】コラーゲンに結合後、結合を保持したまま
    か、または徐放されることにより骨形成促進活性を示す
    請求項1〜6のいずれかに記載の融合蛋白質。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の融合蛋白
    質を含有する骨形成促進蛋白質の局所維持剤、徐放剤、
    または骨形成促進活性付与剤。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれかに記載の融合蛋白
    質とコラーゲン由来のポリペプチドとが複合化されてな
    る骨形成促進融合蛋白質複合化コラーゲンを含有するバ
    イオマテリアル。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のバイオマテリアルを含
    有する骨形成促進蛋白質の局所維持剤、徐放剤、または
    骨形成促進活性付与剤。
  11. 【請求項11】請求項1〜7のいずれかに記載の融合蛋
    白質をコードする遺伝子。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の遺伝子を含有する組
    換えベクター。
  13. 【請求項13】請求項11に記載の遺伝子を含有する形
    質転換体。
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