JP2002056988A - 発光装置 - Google Patents

発光装置

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JP2002056988A
JP2002056988A JP2000242294A JP2000242294A JP2002056988A JP 2002056988 A JP2002056988 A JP 2002056988A JP 2000242294 A JP2000242294 A JP 2000242294A JP 2000242294 A JP2000242294 A JP 2000242294A JP 2002056988 A JP2002056988 A JP 2002056988A
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light emitting
layer
anode
refractive index
emitting device
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JP2000242294A
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Tomoko Koyama
智子 小山
Takeo Kaneko
丈夫 金子
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光波長のスペクトル幅が従来の有機EL発
光素子に比べて格段に狭く、波長選択性に優れ、かつ指
向性持って光を出射でき、表示体だけでなく光通信など
にも適用できる、発光装置を提供する。 【解決手段】 端面発光型発光装置1000は、基板1
0と、陽極12と、エレクトロルミネッセンスによって
発光可能な有機発光層16と、陰極18と、を有する。
陽極12と発光層16との間に回折格子14が配置され
る。回折格子14は、第1の媒質層14aおよび第2の
媒質層14bからなる。第1の媒質層14a(Ti
2)は、陽極(ITO)12よりも屈折率が高い物質
からなる。第2の媒質層14bは有機発光層16を構成
する物質からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、EL(エレクトロ
ルミネッセンス)を用いた発光装置に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】例え
ば、光通信システムで用いられる光源としては、半導体
レーザが用いられる。半導体レーザは、波長選択性に優
れ、単一モードの光を出射できる点で好ましいが、多数
回にわたる結晶成長が必要であり、作成が容易でない。
また、半導体レーザでは、発光材料が限定され、種々の
波長の光を発光することができないという難点を有す
る。
【0003】また、従来のEL発光素子は、発光波長の
スペクトル幅が広く、表示体などの一部の用途では適用
されているものの、光通信などのスペクトル幅が狭い光
を要求される用途には不向きであった。
【0004】本発明の目的は、発光波長のスペクトル幅
が従来のEL発光素子に比べて格段に狭く、かつ指向性
があり、表示体だけでなく光通信などにも適用できる、
発光装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る発光装置
は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置
され、エレクトロルミネッセンスによって発光可能な発
光層と、前記陽極と前記発光層との間に配置され、か
つ、前記陽極より屈折率が高い、高屈折率媒質層を含む
回折格子と、を備える。
【0006】この発光装置によれば、一対の電極層、す
なわち陰極と陽極とからそれぞれ電子とホールとが発光
層内に注入され、この電子とホールとを発光層で再結合
させて、分子が励起状態から基底状態に戻るときに光が
発生する。そして、発光層で発生した光は、回折格子、
つまり互いに屈折率の異なる2種の媒質層が交互に周期
的に配置された格子により、波長選択性および指向性を
有する。
【0007】そして、本発明で特徴的なことは、陽極よ
り屈折率が高い、高屈折率媒質層を含むた回折格子を陽
極と発光層との間に配置していることである。これによ
り、電場をより回折格子のところに閉じ込めることがで
きるので、回折格子の結合効率を大きくできる。また、
陰極での光の閉込め係数を小さくできる。その結果、本
発明の発光装置は、発光層で発光した光を効率よく回折
格子で帰還させることができ、さらに、陰極での光の吸
収も少ないため、スペクトル幅の小さい、所望の波長の
光を高い効率で得ることができる。
【0008】本発明の前記回折格子は、前記高屈折率媒
質層を構成する材質を含む第1の媒質層と前記発光層を
構成する材質を含む第2の媒質層とを有する構造にする
ことができる。これによれば、陽極が回折格子の一方の
媒質層を兼ねる構造に比べ、陽極の機能を有効に発揮す
ることが可能となる。
【0009】本発明の前記高屈折率媒質層の厚みは、
0.45μm以下にするとができる。また、本発明の前
記高屈折率媒質層の厚みは、0.05μm〜0.45μ
mにすることができる。これらによれば、陰極での光の
閉じ込め係数を、所定値以下(例えば、好ましくは、
0.1以下、より好ましくは、0.05以下)にするこ
とが可能となる。これによれば、陰極での吸収を小さく
でき、発光効率を高くすることができる。
【0010】本発明の前記高屈折率媒質層の厚みは、
0.5μm以下にすることができる。また、本発明の前
記高屈折率媒質層の厚みは、0.05μm〜0.5μm
にすることができる。これらによれば、回折格子の結合
効率を、所定値以上(例えば、好ましくは、0.1(μ
-1)以上)にすることが可能となる。これによれば、
発光した光を回折格子内で効率よく帰還させ、所定波長
の光を効率よく得ることができる。
【0011】本発明は、前記陽極の屈折率n(anode)
と、前記発光層の屈折率n(EL)とが、n(anode)>
n(EL)の関係において、前記高屈折率媒質層の厚み
を、0.09μm以下または0.05μm〜0.09μ
mにすることができる。これらによれば、陰極の閉込め
係数の差を、所定値以上(例えば、好ましくは、0.1
以上)にすることが可能となる。これによれば、陰極の
閉込め係数の差が大きいので、特に伝播モードがシャー
プなTE波を効率よく得ることができる。
【0012】本発明は、前記陽極の屈折率n(anode)
と、前記発光層の屈折率n(EL)とが、n(anode)<
n(EL)の関係において、前記高屈折率媒質層の厚み
が、0.15μm以下または0.05μm〜0.15μ
mにすることができる。これらによれば、陰極の閉込め
係数の差を、所定値以上(例えば、好ましくは、0.1
以上)にすることが可能となる。これによれば、陰極の
閉込め係数の差が大きいので、特に伝播モードがシャー
プなTE波を効率よく得ることができる。
【0013】本発明は、前記陽極の屈折率n(ano de)
と、前記発光層の屈折率n(EL)とが、n(anode)<
n(EL)の関係において、前記高屈折率媒質層の厚み
が、0.1μm以下または0.05μm〜0.1μmに
することができる。これらによれば、陰極の閉込め係数
の差を、所定値以上(例えば、好ましくは、0.3以
上)にすることが可能となる。これによれば、陰極の閉
込め係数の差が大きいので、特に伝播モードがシャープ
なTE波を効率よく得ることができる。
【0014】本発明に係る発光装置は、陽極と、陰極
と、前記陽極と前記陰極との間に配置され、エレクトロ
ルミネッセンスによって発光可能な発光層と、前記陽極
と前記発光層との間に配置された回折格子と、前記陽極
と前記回折格子との間に配置され、前記陽極より屈折率
が高い高屈折率媒質層と、を備える。
【0015】本発明で特徴的なことは、陽極より屈折率
が高い、高屈折率媒質層を陽極と回折格子との間に配置
していることである。これにより、電場をより回折格子
のところに閉じ込めることができるので、回折格子の結
合効率を大きくできる。また、陰極での光の閉込め係数
を小さくできる。その結果、本発明の発光装置は、発光
層で発光した光を効率よく回折格子で帰還させることが
でき、さらに、陰極での光の吸収も少ないため、スペク
トル幅の小さい、所望の波長の光を高い効率で得ること
ができる。
【0016】本発明において、前記回折格子は、第1の
媒質層と前記発光層を構成する材質を含む第2の媒質層
とを有し、前記第1の媒質層は、前記高屈折率媒質層よ
りも屈折率が高い、とすることができる。これによれ
ば、回折格子への結合効率を上げることができる。
【0017】本発明において、前記回折格子は、第1の
媒質層と前記発光層を構成する材質を含む第2の媒質層
とを有し、前記第1の媒質層は、前記高屈折率媒質層よ
りも屈折率が小さい、とすることができる。
【0018】本発明において、前記回折格子は、第1の
媒質層と前記発光層を構成する材質を含む第2の媒質層
とを有し、前記第1の媒質層は、前記高屈折率媒質層と
同じ材料である、とすることができる。
【0019】本発明において、前記陽極と前記回折格子
との間に配置されたホール輸送層を備え、前記ホール輸
送層は、前記高屈折率媒質層を含む、とすることができ
る。
【0020】本発明に係る発光装置は、陽極と、陰極
と、前記陽極と前記陰極との間に配置され、エレクトロ
ルミネッセンスによって発光可能な発光層と、前記陽極
と前記発光層との間に配置され、かつ、前記陽極より屈
折率が高い、高屈折率媒質層を含む回折格子と、前記陽
極と前記回折格子との間に配置されたホール輸送層と、
を備える。
【0021】本発明で特徴的なことは、陽極より屈折率
が高い、高屈折率媒質層を含む回折格子を、陽極と発光
層との間に配置していることである。これにより、電場
をより回折格子のところに閉じ込めることができるの
で、回折格子の結合効率を大きくできる。また、陰極で
の光の閉込め係数を小さくできる。その結果、本発明の
発光装置は、発光層で発光した光を効率よく回折格子で
帰還させることができ、さらに、陰極での光の吸収も少
ないため、スペクトル幅の小さい、所望の波長の光を高
い効率で得ることができる。
【0022】本発明において、前記高屈折率媒質層は、
前記ホール輸送層より屈折率が高い、とすることができ
る。これによれば、回折格子への結合効率を上げること
ができる。
【0023】本発明において、前記高屈折率媒質層は、
前記ホール輸送層より屈折率が小さい、とすることがで
きる。
【0024】本発明において、前記高屈折率媒質層は、
前記ホール輸送層と同じ材料からなる、とすることがで
きる。
【0025】以上説明してきた前記高屈折率媒質層は、
前記陽極より高い屈折率を有すればよい。前記高屈折率
媒質層を構成する材質として、TiO2、Ta25、S
3 4、CeO2などを例示でき、これらのうち、少な
くともいずれか一つを含むことができる。
【0026】前記陽極を構成する材質として、ITO、
CuI、SnO2、ZnOなどを例示でき、これらのう
ち、少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0027】本発明において、TE波とTM波のうち、
主にTE波が出射されるようにすることができる。そし
て、上記のように、本発明において、前記陽極の屈折率
n(anode)と、前記発光層の屈折率n(EL)とが、n
(anode)<n(EL)の関係にすることができる。これ
によれば、TMモードとTEモードでの陰極の閉込め係
数の差を大きくすることができるので、特に伝播モード
がシャープなTE波を効率よく得ることができる。
【0028】前記回折格子は、分布帰還型または分布ブ
ラッグ反射型の回折格子であることが望ましい。このよ
うに、分布帰還型または分布ブラッグ反射型の回折格子
を形成することにより、発光層で得られた光を共振さ
せ、その結果、波長選択性があり発光スペクトル幅が狭
く、かつ優れた指向性を有する光を得ることができる。
これらの回折格子においては、出射光の波長によって回
折格子のピッチおよび深さが設定される。
【0029】さらに、分布帰還型の前記回折格子をλ/
4位相シフト構造または利得結合型構造とすることによ
り、出射光をより単一モード化することができる。ここ
で、λは、光導波路内の光の波長を表す。
【0030】特に、回折格子が分布帰還型であって、さ
らにλ/4位相シフト構造あるいは利得結合型構造を有
することは、本発明に係る発光装置において共通した望
ましい構成である。
【0031】前記発光層は、発光材料として有機発光材
料を含むことが好ましい。有機発光材料を用いることに
より、例えば半導体材料や無機材料を用いた場合に比べ
て材料の選択の幅が広がり、種々の波長の光を発光する
ことが可能となる。前記発光層が有機発光材料を用いた
有機発光層の場合には、さらに、ホール輸送層および電
子輸送層の少なくともひとつを有することができる。ま
た、クラッド層として機能する層は、光伝搬層(コア
層)より屈折率が小さい層であればよく、光の閉じ込め
のみを目的とする層のみならず、電極層、基板、ホール
輸送層および電子輸送層などを兼ねることができる。
【0032】本発明の前記発光装置から出射される光の
波長は、450nm〜650nmである。
【0033】次に、本発明に係る発光装置の各部分に用
いることができる材料の一部を例示する。これらの材料
は、公知の材料の一部を示したにすぎず、例示したもの
以外の材料を選択できることはもちろんである。
【0034】(発光層)発光層の材料は、所定の波長の
光を得るために公知の化合物から選択される。発光層の
材料としては、有機化合物および無機化合物のいずれで
もよいが、種類の豊富さや成膜性の点から有機化合物で
あることが望ましい。
【0035】このような有機化合物としては、例えば、
特開平10−153967号公報に開示された、アロマ
ティックジアミン誘導体(TPD)、オキシジアゾール
誘導体(PBD)、オキシジアゾールダイマー(OXD
−8)、ジスチルアリーレン誘導体(DSA)、ベリリ
ウム−ベンゾキノリノール錯体(Bebq)、トリフェ
ニルアミン誘導体(MTDATA)、ルブレン、キナク
リドン、トリアゾール誘導体、ポリフェニレン、ポリア
ルキルフルオレン、ポリアルキルチオフェン、アゾメチ
ン亜鉛錯体、ポリフィリン亜鉛錯体、ベンゾオキサゾー
ル亜鉛錯体、フェナントロリンユウロピウム錯体などが
使用できる。
【0036】より具体的には、有機発光層の材料として
は、特開昭63−70257号公報、同63−1758
60号公報、特開平2−135361号公報、同2−1
35359号公報、同3−152184号公報、さら
に、同8−248276号公報および同10−1539
67号公報に記載されているものなど、公知のものが使
用できる。これらの化合物は単独で用いてもよく、2種
類以上を混合して用いてもよい。
【0037】無機化合物としては、ZnS:Mn(赤色
領域)、ZnS:TbOF(緑色領域)、SrS:C
u、SrS:Ag、SrS:Ce(青色領域)などが例
示される。
【0038】(基板)基板あるいは必要に応じて設けら
れるクラッド層は、公知の無機材料および有機材料を用
いることができる。
【0039】代表的な無機材料としては、例えば特開平
5−273427号公報に開示されているような、Ti
2、TiO2−SiO2混合物、ZnO、Nb25、S
3 4、Ta25、HfO2またはZrO2などを例示す
ることができる。
【0040】また、代表的な有機材料としては、各種の
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および光硬化性樹脂な
ど、公知の樹脂を用いることができる。これらの樹脂
は、層の形成方法などを考慮して適宜選択される。例え
ば、熱および光の少なくとも一方のエネルギーによって
硬化することができる樹脂を用いることで、汎用の露光
装置やベイク炉、ホットプレートなどが利用できる。
【0041】このような物質としては、例えば、本願出
願人による特願平10−279439号に開示された紫
外線硬化型樹脂がある。紫外線硬化型樹脂としては、ア
クリル系樹脂が好適である。様々な市販の樹脂や感光剤
を利用することで、透明性に優れ、また、短期間の処理
で硬化可能な紫外線硬化型のアクリル系樹脂を得ること
ができる。
【0042】紫外線硬化型のアクリル系樹脂の基本構成
の具体例としては、プレポリマー、オリゴマー、または
モノマーがあげられる。
【0043】プレポリマーまたはオリゴマーとしては、
例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレー
ト類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアク
リレート類、スピロアセタール系アクリレート類等のア
クリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメ
タクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリ
エーテルメタクリレート類等のメタクリレート類等が利
用できる。
【0044】モノマーとしては、例えば、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、N−ビニル−2−ピロリド
ン、カルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロ
ペンテニルアクリレート、1,3−ブタンジオールアク
リレート等の単官能性モノマー、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート等の
二官能性モノマー、トリメチロールプロバントリアクリ
レート、トリメチロールプロバントリメタクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート等の多官能性モノマーが
利用できる。
【0045】(ホール輸送層)必要に応じて設けられる
ホール輸送層の材料としては、公知の光伝導材料のホー
ル注入材料として用いられているもの、あるいは有機発
光装置のホール注入層に使用されている公知のものの中
から選択して用いることができる。ホール輸送層の材料
は、ホールの注入あるいは電子の障壁性のいずれかの機
能を有するものであり、有機物あるいは無機物のいずれ
でもよい。その具体例としては、例えば、特開平8−2
48276号公報に開示されているものを例示すること
ができる。
【0046】(電子輸送層)必要に応じて設けられる電
子輸送層の材料としては、陰極より注入された電子を有
機発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料
は公知の物質から選択することができる。その具体例と
しては、例えば、特開平8−248276号公報に開示
されたものを例示することができる。
【0047】(電極層)陰極としては、仕事関数の小さ
い(例えば4eV以下)電子注入性金属、合金電気伝導
性化合物およびこれらの混合物を用いることができる。
このような電極物質としては、例えば特開平8−248
276号公報に開示されたものを用いることができる。
【0048】陽極としては、仕事関数の大きい(例えば
4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物またはこれ
らの混合物を用いることができる。陽極として光学的に
透明な材料を用いる場合には、CuI,ITO,SnO
2,ZnOなどの導電性透明材料を用いることができ、
透明性を必要としない場合には金などの金属を用いるこ
とができる。
【0049】本発明において、回折格子の形成方法は特
に限定されるものではなく、公知の方法を用いることが
できる。その代表例を以下に例示する。
【0050】リソブラフィーによる方法 ポジまたはネガレジストを紫外線やX線などで露光およ
び現像して、レジスト層をパターニングするこにより、
回折格子を作成する。ポリメチルメタクリレートあるい
はノボラック系樹脂などのレジストを用いたパターニン
グの技術としては、例えば特開平6−224115号公
報、同7−20637号公報などがある。
【0051】また、ポリイミドをフォトリソブラフィー
によりパターニングする技術としては、例えば特開平7
−181689号公報および同1−221741号公報
などがある。さらに、レーザアブレーションを利用し
て、ガラス基板上にポリメチルメタクリレートあるいは
酸化チタンの回折格子を形成する技術として、例えば特
開平10−59743号公報がある。
【0052】光照射による屈折率分布の形成による方
法 光伝播部に屈折率変化を生じさせる波長の光を照射し
て、光伝播部に屈折率の異なる部分を周期的に形成する
ことにより回折格子を形成する。このような方法として
は、特に、ポリマーあるいはポリマー前駆体の層を形成
し、光照射などにより部分的に重合を行い、屈折率の異
なる領域を周期的に形成させて回折格子とすることが好
ましい。この種の技術として、例えば、特開平9−31
1238号公報、同9−178901号公報、同8−1
5506号公報、同5−297202号公報、同5−3
2523号公報、同5−39480号公報、同9−21
1728号公報、同10−26702号公報、同10−
8300号公報、および同2−51101号公報などが
ある。
【0053】スタンピングによる方法 熱可塑性樹脂を用いたホットスタンピング(特開平6−
201907号公報)、紫外線硬化型樹脂を用いたスタ
ンピング(特願平10−279439号)、電子線硬化
型樹脂を用いたスタンピング(特開平7−235075
号公報)などのスタンピングによって回折格子を形成す
る。
【0054】エッチングによる方法 リソグラフィーおよびエッチング技術を用いて、薄膜を
選択的に除去してパターニングし、回折格子を形成す
る。
【0055】以上、回折格子の形成方法について述べた
が、要するに、回折格子は互いに異なる屈折率を有する
2領域から構成されていればよく、屈折率の異なる2種
の材料により2領域を形成する方法、一種の材料を部分
的に変性させるなどして、屈折率の異なる2領域を形成
する方法、などにより形成することができる。
【0056】また、発光装置の各層は、公知の方法で形
成することができる。たとえば、発光層は、その材質に
よって好適な成膜方法が選択され、具体的には、蒸着
法、スピンコート法、LB法、インクジェット法などを
例示できる。
【0057】
【発明の実施の形態】図1は、本実施の形態に係る端面
発光型発光装置(以下、「有機発光装置」という)10
00を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1のA−
A線に沿った要部の断面図である。
【0058】(構造)有機発光装置1000は、基板1
0上に、陽極12、有機発光層16および陰極18が、
この順序によって積層されている。
【0059】この有機発光装置1000は、基板10の
屈折率が、陽極12の屈折率より小さく設定されてい
る。
【0060】陽極12は、出射光に対して透明な導電材
料で構成される。このような透明電極の材料としては、
前述したものを用いることができる。
【0061】陽極12と有機発光層16との間に回折格
子14が配置されている。回折格子14は、互いに屈折
率の異なる第1の媒質層14aと第2の媒質層14bと
からなる。第1の媒質層14aは、陽極12よりも屈折
率が高い物質からなり、例えば、可視光については、陽
極12がITOのとき、TiO2、Ta25を例示でき
る。一方、第2の媒質層14bは有機発光層16を構成
する物質からなる。回折格子14の第1の媒質層14a
を、陽極12よりも屈折率が高い物質とするこにより、
回折格子14の結合効率を大きく、かつ、陰極18での
光の閉込め係数を小さくできる。この詳細は、後で説明
する。
【0062】回折格子14は、分布帰還型の回折格子で
あることが好ましい。このように分布帰還型の回折格子
を形成することにより、光を光導波路内で共振させ、波
長選択性および指向性に優れ、発光スペクトル幅の狭い
光を得ることができる。さらに、回折格子14は、図示
はしないが、λ/4位相シフト構造または利得結合型構
造を有することが好ましい。このようにλ/4位相シフ
ト構造または利得結合型構造を有することにより、出射
光をより単一モード化することができる。
【0063】有機発光層16および陰極18は、前述し
た材料から構成される。また、有機発光層16および陰
極18の厚さは特に限定されない。有機発光層16は、
たとえば発光機能、導電性などを考慮して、0.1〜1
μmの厚さを有することができる。また、陰極18は、
たとえば導電性などを考慮して0.05〜1μmの厚さ
を有することができる。
【0064】有機発光装置1000は、主として、陽極
12、回折格子14および有機発光層16によってコア
層100が構成され、基板10および陰極18によって
クラッド層が構成される。
【0065】他の構成;有機発光装置1000において
は、図1に示すように、一方の端面には低反射率の第1
のコーティング層20aが形成され、他方の端面には高
反射率の第2のコーティング層20bが形成されてい
る。これらのコーティング層は、例えば一般的に半導体
DFBレーザで用いられる誘電体多層ミラーなどを用い
ることができる。
【0066】有機発光装置1000の回折格子や有機発
光層などの製造方法および各層を構成する材料について
は、前述した方法あるいは材料などを適宜用いることが
できる。例えば、回折格子14の形成においては、工程
が比較的シンプルなスタンピングによる方法などを好ま
しく用いることができる。
【0067】(伝播モードの解析)次に、本実施の形態
の有機発光装置1000の基本的構成を有する発光装置
の伝播モードについて、図3を参照して説明する。図3
には、発光装置の基本的構成と、その各構成部分に対応
する伝播モードとが示されている。発光装置の構成は、
図1および図2示す部分と同一部分には同一の符号を付
してある。図3において、符号「a」で示す領域は、回
折格子14に対応し、符号「b」で示す領域は陰極18
に対応している。
【0068】伝播モードから、回折格子14での結合効
率および陰極18での光の閉込め係数などを解析するこ
とができる。伝播モードは、例えば、文献 「Internat
ional Journal of Optoelectronics ,1995,
vol.10,No.5,pages331−335」に記
載されている、一般的なモード計算によって求めること
ができる。以下、結合効率および光の閉込め係数などに
ついて詳述する。
【0069】回折格子の結合効率;本発明の発光装置の
ように、多層構造の一部に周期的な凹凸(本実施の形態
での回折格子14に対応する)を設けて光の波長分散を
制御する場合には、回折格子14に伝播モードが効率よ
く結合することが重要である。伝播モードと回折格子と
の結合の度合を示す指標として、通常、結合効率(Coup
ling Coefficient)が用いられる。結合効率は、例え
ば、上記文献に記載の式(14)、(15)で表され
る。回折格子の結合効率は、図3の符号「a」で示す領
域の面積S100の大きさを反映したものでとなる。す
なわち、回折格子を構成する二つの媒質層の条件および
回折格子の形状に関するファクターが固定された場合に
は、回折格子の結合効率は、面積S100が大きいほど
大きくなる。そして、この結合効率が大きいほど、伝播
モードに対する回折格子14の寄与が大きい。
【0070】伝播モードは、発光装置を構成する層の
数、層の材質、厚さなどによって変化し、それに伴って
結合効率も変化する。発光装置において、発光した光を
回折格子内で効率よく帰還させ、所定波長の光を効率よ
く得るためには、回折格子14での結合効率大きくする
ことが重要である。そのためには、結合効率は、好まし
くは0.1(μm-1)以上である。
【0071】陰極での閉込め係数;発光装置1000に
おいて、通常、陰極18は金属で構成されるため、光の
吸収が非常に大きくなる。ディスプレイのように発光を
陽極側から観察する場合には、陰極18における光の吸
収はそれほど問題にならない。しかし、本発明のように
端面発光型の発光装置においては、陰極18での光の吸
収は、発光効率の点から大きな問題となることが推測さ
れる。したがって、発光装置の発光効率を高めるために
は、伝播モードがなるべく陰極18に重ならないことが
必要となる。
【0072】陰極と伝播モードとの重なりを示す指標と
して、通常、陰極での閉込め係数が用いられる。ここ
で、閉込め係数は、図3の符号「b」で示す領域の伝播
モードの積分値であり、この領域の面積S200を反映
したものとなる。すなわち、閉込め係数は、前記面積S
200に比例して大きくなる。そして、陰極での光の吸
収を少なくするためには、陰極での閉込め係数をできる
だけゼロに近づけることが必要である。
【0073】伝播モードは、発光装置を構成する層の
数、層の材質、厚さなどによって変化し、それに伴って
閉込め係数も変化する。発光装置において、より高い発
光効率を達成するためには、陰極16での光の閉込め係
数を小さくすることが重要である。そのためには、閉込
め係数は、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.
05以下である。
【0074】(動作および作用)次に、この有機発光装
置1000の動作および作用について説明する。
【0075】陽極12と陰極18とに所定の電圧が印加
されることにより、陰極18から電子が、陽極12から
ホールが、それぞれ有機発光層16内に注入される。有
機発光層16内では、この電子とホールとが再結合され
ることにより励起子が生成され、この励起子が失活する
際に蛍光や燐光などの光が発生する。光の波長λは、可
視光の波長(450〜650nm)の範囲であることが
望ましい。
【0076】有機発光層16において発生した光は、一
部は基板10および陰極18によって反射されて、一部
はそのまま陽極12および有機発光層16内を伝搬す
る。コア層100内では、光は、回折格子14によって
分布帰還型の伝搬が行われ、コア層100内をその端面
に向けて伝搬し、低反射率の第1のコーティング層20
aより、出射する。この出射光は、回折格子14によっ
てコア層100で分布帰還されて出射されるため、波長
選択性があり、発光スペクトル幅が狭く、かつ優れた指
向性を有する。さらに、回折格子14をλ/4位相シフ
ト構造または利得結合型構造とすることにより、出射光
をより単一モード化することができる。ここで、λは、
光導波路内の光の波長を表す。
【0077】そして、本実施の形態で特徴的なことは、
回折格子14の第1の媒質層14aを、陽極12よりも
屈折率が高い物質とすることにより、回折格子14の結
合効率を大きく、かつ、陰極18での光の閉込め係数を
小さくできる。その結果、発光装置1000は、有機発
光層16で発光した光を効率よく回折格子14で帰還さ
せることができ、さらに、陰極18での光の吸収も少な
い。したがって、発光装置1000によれば、スペクト
ル幅の小さい、所望の波長の光を高い効率で得ることが
できる。
【0078】(シミュレーション例)本発明の発光装置
について、陰極での光の閉じ込め係数および回折格子の
結合効率と、回折格子14の第1の媒質層14aの厚さ
との関係を、それぞれシミュレーションによって調べ
た。シミュレーションに用いた発光装置は、図1および
図2に示す発光装置1000の基本構造、すなわち、基
板10,陽極12,回折格子(陽極12より屈折率が高
い物質からなる第1の媒質層14aと、有機発光層16
からなる第2の媒質層14bと、から構成されている)
14,有機発光層16および陰極18の積層構造を有す
る。
【0079】(1)発光装置のサンプル 陽極としてはITOを用い、その厚さT1を0.15μ
m、回折格子の厚さT2を含む、有機発光層の厚さT3
を0.1μm(回折格子の部分を含む)、および陰極の
厚さT4を5μmに設定した。基板は、回折格子の厚さ
に比べて十分に厚く、たとえば5μmに設定した。
【0080】また、サンプルとしては、(A)陽極の屈
折率n(anode)(以下、屈折率n(ITO)と表す)が有
機発光層の屈折率n(EL)より大きいもの、すなわちn
(ITO)>n(EL)のサンプル(以下、これを「サンプ
ルA」という)、および(B)陽極の屈折率n(ITO)
が有機発光層の屈折率n(EL)より小さいもの、すなわ
ちn(ITO)<n(EL)のサンプル(以下、これを「サ
ンプルB」という)、を用いた。
【0081】(2)シミュレーションの方法 以下に述べる各特性については、伝播モードは0次のみ
で評価し、さらにTE波およびTM波の両者について求
めた。伝播モードは、文献 「InternationalJournal
of Optoelectronics ,1995,vol.10,N
o.5,pages331−335」に記載されている、一
般的なモード計算によって求めた。
【0082】(3)シミュレーションの結果 陰極での光の閉込め係数 図4は、サンプルAおよびBについて求めた、TEモー
ドにおける、閉込め係数と、回折格子14の第1の媒質
層14a(TiO2層)の厚さとの関係をそれぞれ示
す。図4において、横軸は回折格子14の第1の媒質層
14a(TiO2層)の厚さ、縦軸は陰極の閉込め係数
を示す。
【0083】発光装置における陰極の閉込め係数は、前
述した理由により、好ましくは0.1以下、より好まし
くは0.05以下である。回折格子14の第1の媒質層
14a(TiO2層)の厚さが0.05〜0.45μm
であると、陰極の閉込め係数を0.05以下にすること
ができる。
【0084】回折格子の結合効率 図5は、サンプルAおよびBについて求めた、回折格子
の結合効率と、回折格子14の第1の媒質層14a(T
iO2層)の厚さとの関係をそれぞれ示す。図5におい
て、横軸は回折格子14の第1の媒質層14a(TiO
2層)の厚さ、縦軸は回折格子の結合効率を示す。
【0085】発光装置における回折格子の結合効率(対
数表示)は、前述した理由により、好ましくは0.1
(μm-1)以上であればよい。このことを考慮すると、
回折格子の結合効率の観点からは、回折格子14の第1
の媒質層14a(TiO2層)の厚さは、サンプルA、
Bともに、0.5μm以下である。
【0086】TE波とTM波との対比からの考察 図6は、サンプルAおよびBについて求めた、TMモー
ドとTEモードでの閉込め係数の差(TM波の値−TE
波の値:Δc.f.)を、回折格子14の第1の媒質層14
a(TiO2層)の厚さに対してプロットしたものであ
る。
【0087】この閉込め係数の差Δc.f. が大きいほ
ど、偏光制御が効率よく行われ、伝播モードがシャープ
なTE波のみを効率的に取り出すことができる。
【0088】前述した理由から、閉込め係数の差Δc.f.
は、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上
である。このことを考慮すると、サンプルAの場合、回
折格子14の第1の媒質層14a(TiO2層)の厚さ
を約0.09μm以下にすると、閉込め係数の差Δc.f
を0.1以上にすることができる。サンプルBの場合、
回折格子14の第1の媒質層14a(TiO2層)の厚
さを約0.15μm以下にすると、閉込め係数の差Δc.
fを0.1以上にすることができ、約0.1μm以下に
すると、閉込め係数の差Δc.fを0.3以上にすること
がきる。
【0089】(他の実施形態)なお、図2に示すよう
に、本実施形態では、第1の媒質層14aが側面で、か
つ、陽極12が底面である溝部に、第2の媒質層14b
が形成されている。本発明は、図2に示す構造の他、図
7に示す実施形態がある。図7に示す構造は、陽極12
全面上に高屈折率媒質層22が配置されている。そし
て、第1の媒質層14aが側面で、かつ、高屈折率媒質
層22が底面である溝部に、第2の媒質層14bが形成
されている。高屈折率媒質層22は、ホール輸送層とし
ても機能する。その他の構造については、図2に示す構
造と同じである。よって、図2中の符号が示す要素と同
一のものについては、同一の符号を付すことにより、説
明を省略する。
【0090】また、本発明には、図8に示す実施形態が
ある。図8に示す構造は、陽極12と回折格子14との
間にホール輸送層24が配置されている。第1の媒質層
14a(高屈折率媒質層)は、ホール輸送層24よりも
屈折率が高くてもよいし、低くてもよい。第1の媒質層
14a(高屈折率媒質層)が、ホール輸送層24よりも
屈折率が高いと、回折格子14への結合効率を上げるこ
とができる。その他の構造については、図2に示す構造
と同じである。よって、図2中の符号が示す要素と同一
のものについては、同一の符号を付すことにより、説明
を省略する。
【0091】以上述べた実施の形態では、発光層として
有機発光層を用いたものについて述べたが、有機発光層
の代わりに無機材料からなる発光層を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る有機発光装置を模式
的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す有機発光装置の要部を、A−A線に
沿って模式的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る発光装置の伝播モードを示す図で
ある。
【図4】本発明に係る発光装置について求めた、回折格
子の第1の媒質層の厚さと陰極での光の閉込め係数との
関係を示す図である。
【図5】本発明に係る発光装置について求めた、回折格
子の第1の媒質層の厚さと回折格子の結合効率との関係
を示す図である。
【図6】本発明に係る発光装置について求めた、回折格
子の第1の媒質層の厚さと、TEモードとTMモードで
の光の閉込め係数の差との関係を示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る有機発光装置の
要部を、模式的に示す断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態に係る有機発光
装置の要部を、模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 基板 12 陽極 14 回折格子 14a 第1の媒質層 14b 第2の媒質層 16 有機発光層 18 陰極 22 高屈折率媒質層 24 ホール輸送層 100 コア層

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極と、 陰極と、 前記陽極と前記陰極との間に配置され、エレクトロルミ
    ネッセンスによって発光可能な発光層と、 前記陽極と前記発光層との間に配置され、かつ、前記陽
    極より屈折率が高い、高屈折率媒質層を含む回折格子
    と、 を備えた発光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記回折格子は、前記高屈折率媒質層を構成する材質を
    含む第1の媒質層と前記発光層を構成する材質を含む第
    2の媒質層とを有する発光装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記第1の媒質層の厚みは、0.45μm以下である発
    光装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記第1の媒質層の厚みは、0.05μm〜0.45μ
    mである発光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記陰極の閉込め係数が、0.1以下である発光装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記陰極の閉込め係数が、0.05以下である発光装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、 前記第1の媒質層の厚みは、0.5μm以下である発光
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項2において、 前記第1の媒質層の厚みは、0.05μm〜0.5μm
    である発光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、7または8のいずれかに
    おいて、 前記回折格子の結合効率が、0.1(μm-1)以上であ
    る発光装置。
  10. 【請求項10】 請求項2において、 前記陽極の屈折率n(anode)と、前記発光層の屈折率
    n(EL)とが、 n(anode)>n(EL)の関係において、 前記第1の媒質層の厚みが、0.09μm以下である発
    光装置。
  11. 【請求項11】 請求項2において、 前記陽極の屈折率n(anode)と、前記発光層の屈折率
    n(EL)とが、 n(anode)>n(EL)の関係において、 前記第1の媒質層の厚みは、0.05μm〜0.09μ
    mである発光装置。
  12. 【請求項12】 請求項1、2、10または11のいず
    れかにおいて、 前記陰極の閉込め係数の差が、0.1以上である発光装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項2において、 前記陽極の屈折率n(anode)と、前記発光層の屈折率
    n(EL)とが、 n(anode)<n(EL)の関係において、 前記第1の媒質層の厚みが、0.15μm以下である発
    光装置。
  14. 【請求項14】 請求項2において、 前記陽極の屈折率n(anode)と、前記発光層の屈折率
    n(EL)とが、 n(anode)<n(EL)の関係において、 前記第1の媒質層の厚みが、0.05μm〜0.15μ
    mである発光装置。
  15. 【請求項15】 請求項1、2、13または14のいず
    れかにおいて、 前記陰極の閉込め係数の差が、0.1以上である発光装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項2において、 前記陽極の屈折率n(anode)と、前記発光層の屈折率
    n(EL)とが、 n(anode)<n(EL)の関係において、 前記第1の媒質層の厚みが、0.1μm以下である発光
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項2において、 前記陽極の屈折率n(anode)と、前記発光層の屈折率
    n(EL)とが、 n(anode)<n(EL)の関係において、 前記第1の媒質層の厚みが、0.05μm〜0.1μm
    である発光装置。
  18. 【請求項18】 請求項1、2、16または17のいず
    れかにおいて、 前記陰極の閉込め係数の差が、0.3以上である発光装
    置。
  19. 【請求項19】 陽極と、 陰極と、 前記陽極と前記陰極との間に配置され、エレクトロルミ
    ネッセンスによって発光可能な発光層と、 前記陽極と前記発光層との間に配置された回折格子と、 前記陽極と前記回折格子との間に配置され、前記陽極よ
    り屈折率が高い高屈折率媒質層と、 を備えた発光装置。
  20. 【請求項20】 請求項19において、 前記回折格子は、第1の媒質層と前記発光層を構成する
    材質を含む第2の媒質層とを有し、 前記第1の媒質層は、前記高屈折率媒質層よりも屈折率
    が高い、発光装置。
  21. 【請求項21】 請求項19において、 前記回折格子は、第1の媒質層と前記発光層を構成する
    材質を含む第2の媒質層とを有し、 前記第1の媒質層は、前記高屈折率媒質層よりも屈折率
    が小さい、発光装置。
  22. 【請求項22】 請求項19において、 前記回折格子は、第1の媒質層と前記発光層を構成する
    材質を含む第2の媒質層とを有し、 前記第1の媒質層は、前記高屈折率媒質層と同じ材料で
    ある、発光装置。
  23. 【請求項23】 請求項19〜22のいずれかにおい
    て、 前記陽極と前記回折格子との間に配置されたホール輸送
    層を備え、 前記ホール輸送層は、前記高屈折率媒質層を含む、発光
    装置。
  24. 【請求項24】 陽極と、 陰極と、 前記陽極と前記陰極との間に配置され、エレクトロルミ
    ネッセンスによって発光可能な発光層と、 前記陽極と前記発光層との間に配置され、かつ、前記陽
    極より屈折率が高い、高屈折率媒質層を含む回折格子
    と、 前記陽極と前記回折格子との間に配置されたホール輸送
    層と、 を備えた発光装置。
  25. 【請求項25】 請求項24において、 前記高屈折率媒質層は、前記ホール輸送層より屈折率が
    高い、発光装置。
  26. 【請求項26】 請求項24において、 前記高屈折率媒質層は、前記ホール輸送層より屈折率が
    小さい、発光装置。
  27. 【請求項27】 請求項24において、 前記高屈折率媒質層は、前記ホール輸送層と同じ材料か
    らなる、発光装置。
  28. 【請求項28】 請求項1〜27のいずれかにおいて、 前記高屈折率媒質層は、TiO2、Ta25、Si34
    およびCeO2のうち、少なくともいずれか一つを含む
    発光装置。
  29. 【請求項29】 請求項1〜28のいずれかにおいて、 前記陽極は、ITO、CuI、SnO2およびZnOの
    うち、少なくともいずれか一つを含む発光装置。
  30. 【請求項30】 請求項1〜29のいずれかにおいて、 TE波とTM波のうち、主にTE波が出射される発光装
    置。
  31. 【請求項31】 請求項1〜30のいずれかにおいて、 前記回折格子は、分布帰還型の回折格子である発光装
    置。
  32. 【請求項32】 請求項31において、 前記回折格子は、λ/4位相シフト構造を有する発光装
    置。
  33. 【請求項33】 請求項31において、 前記回折格子は、利得結合型構造を有する発光装置。
  34. 【請求項34】 請求項1〜30のいずれかにおいて、 前記回折格子は、分布ブラッグ反射型の回折格子である
    発光装置。
  35. 【請求項35】 請求項1〜34のいずれかにおいて、 前記陰極と前記発光層との間に配置された電子輸送層を
    含む発光装置。
  36. 【請求項36】 請求項1〜35のいずれかにおいて、 前記発光層は、発光材料として有機発光材料を含む発光
    装置。
  37. 【請求項37】 請求項1〜36のいずれかにおいて、 前記発光装置から出射される光の波長は、450nm〜
    650nmである発光装置。
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