JP2002055872A - ウェブコンテンツを簡略化するための方法、システムおよび媒体 - Google Patents

ウェブコンテンツを簡略化するための方法、システムおよび媒体

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JP2002055872A JP2000227996A JP2000227996A JP2002055872A JP 2002055872 A JP2002055872 A JP 2002055872A JP 2000227996 A JP2000227996 A JP 2000227996A JP 2000227996 A JP2000227996 A JP 2000227996A JP 2002055872 A JP2002055872 A JP 2002055872A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小画面デバイスや音声ブラウザを用いたウェ
ブページの表示あるいは出力の際に、必要な情報に迅速
にアクセスするためのウェブページ簡略化の手法を提供
する。 【解決手段】 ページ簡略化で用いる差分処理4の計算
では、簡略化対象の目的ページ6と比較する比較ページ
として、同一URLの過去ページのみならず、隣接ペー
ジ7を用いる。比較により更新された情報のみを取り出
し、サイト内の各ページで共通に使用されているテンプ
レート情報を取り除く。これにより簡略化対象ページの
主なコンテンツのみを取り出した簡略化ページ8を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェブコンテンツ
の簡略化方法およびシステムに関する。特に履歴情報を
持たないウェブページや日々URL(Uniform Resource
Locator)が変化するウェブページであっても、その内容
をオンザフライで簡略化できる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のネットワーク技術の進展と情報機
器の機能の向上、低価格化とを反映して、インターネッ
トの利用が盛んになっている。企業、個人を問わず低コ
ストで、また国境を意識することなく詳細な情報発信を
行えるため、情報発信源のウェブページは日々爆発的に
増大している。また、ウェブページ管理者の管理の下
に、日々膨大な情報がアップデートされている。このよ
うな背景の下にインターネットおよびこれを用いたウェ
ブページは従来のブロードキャスト、マスメディアに代
わる、あるいはこれを補う重要な情報収集媒体になりつ
つある。
【0003】ところでウェブページの役割は多様化しつ
つある。たとえば単なる情報発信に止まらず、ウェブペ
ージを介した商取引(電子商取引)、ウェブページを用
いた共同作業(コラボレーション)等が行われつつあ
る。このような多様化された機能を実現するため、より
利便性の高いウェブページが提供される。また、目的の
情報により迅速にアクセスするために検索画面等のユー
ザの操作性を向上する機能がウェブページに組み込まれ
る。たとえば、サイト内で共通に使われるリンクリスト
や、イメージマップ、フォーム等である。これらはどの
ページにも含まれており、一般ユーザとって利便性の高
い機能を提供する。
【0004】しかし、これら一般のウェブページは、デ
スクトップ型のコンピュータ画面を前提として設計され
ている。つまりデスクトップ型コンピュータ画面のサイ
ズを考慮してレイアウトされている。このため、PDA
(Personal Digital Assistants)や携帯電話などの画
面の小さなデバイス(以下、小画面デバイスと称する)
や、ウェブページ読み上げソフトウェア(以下、音声ブ
ラウザと称する)の場合には、素早く必要な情報にたど
りつくことができないという問題がある。つまり、一般
的なウェブページの場合、ページの上部にフォームやイ
メージマップがレイアウトされるため、小画面デバイス
ではこれらフォーム等の表示を何度も繰り返さなければ
必要な情報に到達できない。また、音声ブラウザの場合
にはこれらフォーム等の読み上げが行われた後に必要な
情報の読み上げが行われる。一般に小画面デバイスの場
合にはデスクトップ型コンピュータのようなビジュアル
な多機能性は必要なく、また音声ブラウザの場合には操
作性を向上させるビジュアルな機能は必要ない。これら
ビジュアル機能は小画面デバイスあるいは音声ブラウザ
には逆に邪魔になる。
【0005】そこで、ウェブページの一部を省略する簡
略化(simplification)の手法が試みられる。たとえ
ば、「http://www9.org/w9cdrom/169/169.html」に記載
されているような"Dharma Transcoding"技術、あるい
は、「http://www.diffweb.com/」に記載されているよ
うな"DiffWeb"(差分)技術がある。
【0006】"Dharma Transcoding"技術は、すでに存在
するウェブページを元のレイアウトに近い状態でいくつ
かのページに分割し、小画面デバイスに表示しやすいペ
ージを作る技術である。この手法はページの構造や各部
位の重要度などを詳細に記述した外部アノテーション情
報を必要とする。
【0007】"DiffWeb"技術は、あらかじめ登録し、保
存されたウェブページと現在のウェブページの差分を計
算、提示する技術である。ユーザ毎にページのリストを
登録することができ、これらのページの差分を計算する
ことができる。この差分技術では、ページの登録、保
存、差分計算などすべての処理がユーザからの指示で行
われる。同様の差分手法として、「http://www-db.stan
ford.edu/c3/c3.html」に記載された"HTML Diff"、
「http://mindit.netmind.com/mindit.shtml」に記載さ
れた"MindIt"などもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、"Dharma Tran
scoding"技術では前記の通りアノテーション情報を必要
とする。アノテーション情報の付与にはボランティア等
の介在が必要であり、完全に自動化することは困難であ
る。
【0009】"DiffWeb"技術では、ページの登録、保
存、差分計算が前記の通りユーザからの指示で処理され
る。このため、進行中(On The Fly)の処理として差分
計算をすることができない。また、プルダウンメニュー
などでは、中身の文字列が削除され簡略化後のフォーム
が正常に動作しない恐れがある。
【0010】さらに、従来技術ではあらかじめ保存して
おいた比較対象ページとの差分を計算することにより、
シンプリフィケーションが実現されている。したがっ
て、以下のような問題がある。
【0011】第1に比較対象ページがあらかじめ保存さ
れていない場合には簡略化できないという問題がある。
つまり比較ページを記録しているページのみが簡略化対
象となり、初出ページの簡略化を実行できない問題があ
る。
【0012】第2に、比較対象のページが保存されてい
た場合でも、URLが日々変化するページでは、簡略化
できないという問題がある。たとえば朝日新聞(www.asa
hi.com)の記事ページは次のようにURLの中に日付が
含まれている。 「http://www.asahi.com/0530/news/business30010.htm
l」 この場合、同一URLの過去のページは存在せず、ペー
ジ簡略化を行うことができない。
【0013】第3に必要な情報までも削除されてしまう
問題がある。例えば、リンクリストのタイトルや、フォ
ームといった重要な情報が削除されてしまう問題であ
る。逆に不必要な微妙な文字列の変化などが保存されて
しまう問題がある。
【0014】本発明の目的は、小画面デバイスや音声ブ
ラウザを用いたウェブページの表示あるいは出力の際
に、必要な情報に迅速にアクセスするためのウェブペー
ジ簡略化の手法を提供することにある。
【0015】また、本発明の目的は、ウェブページの簡
略化を同一URLの過去のページが存在しない場合にお
いても実行できる手法を提供することにある。
【0016】また、本発明の目的は、ウェブページの簡
略化をオンザフライで実行できる手法を提供することに
ある。
【0017】また、本発明の目的は、ウェブページの簡
略化の際に重要な情報を欠落することなく、不必要な情
報を精度良く簡略化する手法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願の発明の概略を説明
すれば、以下の通りである。本発明は、差分計算に基づ
いて音声ブラウザや小画面デバイスで読みやすいページ
にオンザフライで変換する手法を提供する。本発明のペ
ージ簡略化で用いる差分計算では、簡略化対象のページ
と比較する比較ページとして、同一URLの過去ページ
のみならず、隣接ページを用いる。比較により更新され
た情報のみを取り出し、サイト内の各ページで共通に使
用されているテンプレート情報を取り除く。これにより
簡略化対象ページの主なコンテンツのみを取り出す。
【0019】本発明により、比較のための近隣ページを
自動的に取得でき、過去ページの蓄積情報がなくともオ
ンザフライでウェブページの簡略化が実行できる。これ
により小画面デバイスあるいは音声ブラウザを用いた場
合の必要な情報への迅速なアクセスが可能になる。
【0020】具体的には本発明の方法は、簡略化対象の
目的ページを取得するステップと、目的ページに隣接す
る隣接ページを取得するステップと、目的ページと隣接
ページとで共通するオブジェクトを目的ページから削除
する差分演算を施し、簡略化ページを生成するステップ
と、含む。
【0021】前記隣接ページには、目的ページのURL
または目的ページに含まれるリンクのURLとディレク
トリまたは親ディレクトリが共通するURLのページを
含み、目的ページのルートディレクトリ以下の各ディレ
クトリのトップページ、または、目的ページの過去のペ
ージ、過去ページに含まれていたリンクのページ、さら
に隣接ページの過去のページを含む。
【0022】前記隣接ページの取得後に前記隣接ページ
のURLの優先順位付けを行うことができ、優先順位付
けは、目的ページのURLと隣接ページのURLとの間
のエディットディスタンス、または、目的ページと隣接
ページとの間の共起回数または相互参照回数に基づくU
RL間の関連性に基づいて決定できる。
【0023】前記差分演算において、オブジェクトが共
通するか否かの判断にはDPマッチングを用いることが
でき、また、目的ページに含まれるオブジェクトの重要
度を算出できる。重要度が所定の閾値を超えている場合
にはオブジェクトが隣接ページのオブジェクトに共通す
る場合であってもオブジェクトを削除しない。逆に重要
度の低いオブジェクトは削除できる。
【0024】前記重要度は、重み付けされた特徴値の和
で表し、特徴値には、オブジェクトの文字サイズ、フォ
ントその他の文字属性に割当てた数値、オブジェクトが
バナーであることを識別判断するための数値、オブジェ
クトの画面中央位置からの変位値、オブジェクトに含ま
れるキーワード数、オブジェクトが追加または更新され
たものであるかを示す情報に割当てた数値、オブジェク
トの更新文字比率、オブジェクトが1文字であるかを示
す情報に割当てた数値、オブジェクトのタグ種別に割当
てた数値、等を採用できる。
【0025】また、差分演算の後、後処理を行うことが
でき、後処理では、リストタイトルの修復、または、表
頭および表側情報の修復、または、フォームのページ後
部への移動、または、アノテーション情報の参照が行え
る。
【0026】また、ユーザ端末からのリクエストを受け
取り、リクエストに応答して前記各ステップを実行し、
簡略化ページのうち、最も小さな情報量を有する簡略化
ページを選択してユーザ端末に送信することができる。
ユーザ端末は、音声ブラウザが稼動するコンピュータシ
ステムまたは小画面の表示装置を有する情報端末とする
ことができる。あるいはユーザ端末またはユーザ端末に
接続されたコンピュータシステムに音声認識機能および
音声合成機能を備え、音声によるリクエストの入力、音
声による簡略化ページの出力を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異
なる態様で実施することが可能であり、本実施の形態の
記載内容に限定して解釈すべきではない。なお、実施の
形態の全体を通して同じ要素には同じ番号を付するもの
とする。
【0028】以下の実施の形態では、主に方法またはシ
ステムについて説明するが、当業者であれば明らかなと
おり、本発明は方法、システムの他、コンピュータで使
用可能なプログラムが記録された媒体としても実施でき
る。したがって、本発明は、ハードウェアとしての実施
形態、ソフトウェアとしての実施形態またはソフトウェ
アとハードウェアとの組合せの実施形態をとることがで
きる。プログラムが記録された媒体としては、ハードデ
ィスク、CD−ROM、光記憶装置または磁気記憶装置
を含む任意のコンピュータ可読媒体を例示できる。
【0029】また以下の実施の形態では、一般的なコン
ピュータシステムを用いることができる。実施の形態で
用いるコンピュータシステムには、中央演算処理装置
(CPU)、主記憶装置(メインメモリ:RAM)、不
揮発性記憶装置(ROM)等を有し、バスで相互に接続
される。バスには、その他コプロセッサ、画像アクセラ
レータ、キャッシュメモリ、入出力制御装置(I/O)
等が接続されてもよい。バスには、適当なインターフェ
イスを介して外部記憶装置、データ入力デバイス、表示
デバイス、通信制御装置等が接続される。その他、一般
的にコンピュータシステムに備えられるハードウェア資
源を備えることが可能なことは言うまでもない。外部記
憶装置は代表的にはハードディスク装置が例示できる
が、これに限られず、光磁気記憶装置、光記憶装置、フ
ラッシュメモリ等半導体記憶装置も含まれる。データ入
力デバイスには、キーボード等の入力装置、マウス等ポ
インティングデバイスを備えることができる。データ入
力デバイスにはスキャナ等の画像読み取り装置、音声入
力装置も含む。表示装置としては、CRT、液晶表示装
置、プラズマ表示装置が例示できる。また、コンピュー
タシステムには、パーソナルコンピュータ、ワークステ
ーション、メインフレームコンピュータ等各種のコンピ
ュータが含まれる。
【0030】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1のシステムを示した構成図である。本実施の形態
のシステムは、ユーザ端末1、プロキシサーバ2、目的
のウェブページが存在するウェブサーバ3を含む。
【0031】ユーザ端末1は音声ブラウザが稼動するコ
ンピュータシステムまたは小画面の表示デバイスを有す
る小画面デバイスである。音声ブラウザはHTML(Hy
pertext Markup Language)文書またはXML(eXtensi
ble Markup Language)文書等HTTP(HyperText Tra
nsfer Protocol)を用いて取得される情報(文書)を音
声によりブラウジングする機能を有するソフトウェアで
ある。また、小画面デバイスは、たとえばiモード携帯
電話やPDA等デスクトップ型コンピュータの表示装置
よりも格段に小さい表示画面を有する情報端末である。
これら音声ブラウザを用いて取得した文書を読み上げる
際、あるいは小画面デバイスに表示する際には、デスク
トップ型コンピュータ用にレイアウトされたウェブコン
テンツをそのまま適用したのでは読み上げあるいは表示
の障害になる。本実施の形態のシステムはこのようなユ
ーザ端末1においてもスムーズに取得情報の読み上げあ
るいは表示を行うことを目的としている。特に音声ブラ
ウザのユーザとなるであろう視覚障害者にとっては、視
覚障害をもたない者と同様な情報取得手段を得ることに
なる。本発明は情報アクセスへの平等な機会を確保でき
る手段を提供でき、社会的な意義も大きい。
【0032】プロキシサーバ2は、一般的なプロキシサ
ーバの機能に加えて、ウェブページを簡略化する差分処
理4の機能を有する。差分処理4の機能については後に
説明する。差分処理4においてはキャッシュデータベー
ス5を参照する。キャッシュデータベース5には、過去
においてプロキシサーバ2がアクセスしたウェブページ
が格納される。なお、本実施の形態ではプロキシサーバ
2を用いて簡略化されたウェブページを表示または音声
出力する例を説明するが、簡略化機能(差分処理4の機
能)を各クライアント(ユーザ端末1)あるいはウェブ
サーバ3に有しても良い。また、キャッシュデータベー
ス5はプロキシサーバ2のシステム内に存在するように
図示しているが、キャッシュデータベース5は必ずしも
プロキシサーバ2内に存在する必要はない。たとえばU
RL、IPアドレス等でその所在が特定でき、サーバの
稼動状態においてアクセスできる限り他のシステムに存
在しても良い。他のシステムにはLAN又はWAN接続
される他のシステム、インターネットを介して接続され
る他のシステムが含まれる。また、キャッシュデータベ
ース5は概念的なものであり、物理的には異なる場所
(アドレス)に存在する記憶装置によって分散的に処理
されても良い。以後説明する他のデータベースについて
同様である。
【0033】ウェブサーバ3には目的のウェブページ6
を有する。一般にウェブサーバ3はインターネットに接
続されていることが想定されるが、必ずしもインターネ
ットに接続されている必要はなく、HTTPリクエスト
に対するレスポンスを行うサーバであれば良い。たとえ
ば企業等団体内のイントラネット、エクストラネット等
各種ネット上のサーバでも良い。
【0034】また、ウェブサーバ3には目的ページ6に
隣接する隣接ページ7が存在する。隣接ページ7につい
ては後に詳述する。通常隣接ページ7には目的ページ6
と共通なフォーム、リンクリスト、イメージマップ等の
オブジェクトを含み、これら共通のオブジェクトを目的
ページから削除することによりウェブページの簡略化を
行う。なお、本実施の形態において隣接ページ7ととも
に比較対照ページの候補としてキャッシュデータベース
5に記録されている過去ページも用いるが、過去ページ
については本発明に必須の構成要件ではない。本発明で
は目的ページ6の過去ページがなくとも現在の隣接ペー
ジ7を用いて簡略化を実行できる。
【0035】本実施の形態のシステムでは、ユーザはユ
ーザ端末1のブラウザのプロキシサーバの設定において
プロキシサーバ2のアドレスを指定する。そしてウェブ
サーバ3にアクセスすることにより簡略化されたウェブ
ページ8を表示あるいは出力できる。
【0036】本システムの処理の概要は以下の通りであ
る。ユーザ端末1は、ウェブサーバ3のアドレスを指定
してHTTPリクエスト9を出す。ユーザ端末1からの
リクエスト9を受けてプロキシサーバ2がウェブサーバ
3にHTTPリクエスト10を出す。プロキシサーバ2
は目的ページ6、隣接ページ7およびキャッシュデータ
ベース5内の必要に応じた過去ページの参照により差分
処理4を行い、簡略化ページ8をリクエスト9の応答と
して返送する。ユーザ端末1は簡略化ページ8を表示
し、あるいは音声出力を行う。このような簡略化方法に
より、目的ページ6の共通のオブジェクトを削除し、ユ
ーザは迅速に必要な情報を得ることができる。簡略化さ
れたページを読み上げるためユーザはよりスムーズに、
ストレスを感じることなく必要な(重要な)情報を聴く
ことができる。特に視覚障害者には視覚的にウェブペー
ジを把握することができないので、本発明を用いたウェ
ブページの簡略化により、スムーズに情報を取得でき
る。以下、差分処理の詳細を説明する。
【0037】図2は差分処理4の詳細を示したブロック
図である。本実施の形態の差分処理モジュールには、隣
接URL列挙11、ディレクトリ列挙12、URLキャ
ッシュ13、更新前目的ページ/隣接ページ取得14の
各モジュールと、ウェブページを取得しDOM(Docume
nt Object Model)によるオブジェクトを出力するフェ
ッチモジュール、URL優先順位演算モジュール16、
差分演算モジュール17、最小差分選択モジュール18
を含む。本実施の形態の差分処理は、目的のページに対
して、差分計算の比較対象として適切なページを自動的
に検出し、差分を算出する。本実施の形態では、隣接ペ
ージという概念を導入することで、過去のページが保存
されていない場合、あるいは日々URLが変化する場合
でも差分の抽出を可能とする。同時に、サイト内で共通
に使用されるテンプレート(ヘッダー、フォーム、リン
クリストなど)を任意のページに対して取り除くことが
できるようになる。隣接ページとは、サーバ上で同じデ
ィレクトリに存在するページ、親ディレクトリが同じペ
ージ、ディレクトリのトップページ、サイトのトップペ
ージなど目的ページに含まれるオブジェクトと共通なオ
ブジェクトを含む可能性のあるページをいう。本実施の
形態では、これらの隣接ページとの差分も計算し、その
中でもっとも文字列の短くなる差分を選択することで、
オンザフライ(進行中)でのウェブページ簡略化を実現
する。
【0038】隣接URL列挙モジュール 図3は、隣接URL列挙モジュール11の詳細を示した
ブロック図である。隣接URL列挙モジュール11は、
サイト内の近い場所にあるページ(隣接ページ7)のリ
ストを、目的ページ6を解析して得るモジュールであ
る。これらのページ(隣接ページ7)には目的ページ6
と同じリンクリスト、イメージマップを持っていること
が多いため、これら隣接ページの共通オブジェクトを削
除して目的ページ6の簡略化を実施できる。
【0039】隣接URL列挙モジュール11には、リン
ク列挙モジュール19、URLリスト20、ディレクト
リ共通URL選択モジュール21、親ディレクトリ共通
URL選択モジュール22、リストマージモジュール2
3を含む。
【0040】まず、プロキシサーバ2からのリクエスト
によって、目的ページ6からコンテンツをフェッチする
(図2のフェッチモジュール15)。フェッチによって
取得された目的ページのオブジェクト(DOM)から、
目的ページ6内に含まれるURLを列挙する(リンク列
挙モジュール19)。URLの列挙には、たとえば<a>
タグのhrefアトリビュートを参照する。そしてリンク列
挙モジュール19の出力としてURLリスト20を得
る。URLリスト20の中から、目的ページ6のURL
と同一のディレクトリをさしているURLを選択し、新
たなリストを作成する(ディレクトリ共通URL選択モ
ジュール21)。さらに、親ディレクトリが共通なUR
Lを選択してURLのリストを作成する(親ディレクト
リ共通URL選択モジュール22)。最後にこれらのリ
ストをマージモジュール23によりマージして、隣接U
RLリスト24を得る。後に説明するようにそれぞれの
URLに対してフェッチモジュール15を起動して差分
演算に用いる。
【0041】21、22のいずれのモジュールによるリ
ストがより有効かは各サイトの構造により異なる。例え
ば、"www.asahi.com"では、ディレクトリ共通URL選
択モジュール21が有効であり、"www.cnn.com"では親
ディレクトリ共通URL選択モジュール22が有効であ
る。このようにサイトの構造によって有効な方法が変化
するため、両方のリストをリストアップして、より有効
なページ簡略化の比較ページを得ることができる。
【0042】以下にURLの選択例を示す。 (1)ディレクトリ共通URL選択例: 目的ページのURL: http://www.asahi.com/0606/news/national06015.html リストアップされるURL(一部): http://www.asahi.com/0606/news/national06012.html http://www.asahi.com/0606/news/national06013.html http://www.asahi.com/0606/news/national06014.html (2)親ディレクトリ共通URL選択例: 目的ページのURL: http://www.cnn.com/2000/US/06/05/sea.based.defense
/index.html 選択されるURL(一部): http://www.cnn.com/2000/US/06/05/dday.remembrance/
index.html http://www.cnn.com/2000/US/06/05/helicopter.escap
e.03/index.html http://www.cnn.com/2000/US/06/05/curbing.terroris
m.02/index.html
【0043】ディレクトリ列挙モジュール ディレクトリ列挙モジュール12は、目的ページ6のU
RLから各ディレクトリのトップページのリストを作成
する。大規模なサイトにおいて、いくつかのトップペー
ジに分かれることがあり、目的ページと共通のリンクリ
ストを含む場合の比較対照ページの取得に有効である。
以下に具体例を例示する。 目的ページのURL: http://www.cnn.com/2000/US/06/05/helicopter.escap
e.03/index.html 選択されるURL: http://www.cnn.com/2000/US/06/05/ http://www.cnn.com/2000/US/06/ http://www.cnn.com/2000/US/ http://www.cnn.com/2000/ http://www.cnn.com/
【0044】URLキャッシュモジュール 図4はURLキャッシュモジュール13の一例を示した
構成図である。URLキャッシュモジュール13は、U
RLキャッシュデータベース25、検索手段26を含
む。URLキャッシュデータベース25は図1のキャッ
シュデータベース5の一部として構成されても良い。U
RLキャッシュデータベース25には、過去にプロキシ
サーバ2のユーザがアクセスしたページのURLとその
ページ内に含まれているURLのリストが記録されてい
る。検索手段26は目的ページ6のURLに応じてキャ
ッシュ内のURLを検索し、目的ページ6と同一サイト
のURLリスト27をリストアップする。URLキャッ
シュモジュール13によりURLキャッシュから目的ペ
ージのURLに近いURLを取得することができ、適切
なページの候補を増やすことが可能になる。
【0045】URL優先順位演算モジュール URL優先順位演算モジュール16は、前記した隣接U
RL列挙モジュール11、ディレクトリ列挙モジュール
12、URLキャッシュモジュール13によってリスト
アップされたURLの類似度を算出し、URLの優先順
位付けを行うモジュールである。優先順位の順に後に説
明するページのフェッチが行われる。URL優先順位演
算モジュール16は、より確実にレイアウトの似たペー
ジをリストアップするために、URLのエディットディ
スタンス(Edit distance)、共起回数、相互参照回数
を総合して決定する。図5は、URL優先順位演算モジ
ュール16の一例を示したブロック図である。URL優
先順位演算モジュール16には、同一ページ除外モジュ
ール28、URLエディットディスタンス算出モジュー
ル29、URL関連性算出モジュール30、ソートモジ
ュール31、リダイレクションURLテーブル32、U
RL共起回数テーブル33、URL相互参照テーブル3
4を含む。
【0046】次に、URL優先順位演算モジュール16
の動作を説明する。まず、隣接URL列挙モジュール1
1、ディレクトリ列挙モジュール12、URLキャッシ
ュモジュール13でリストアップされたURLを統合
し、一つのURLリストを作る。次にリダイレクション
URLテーブル32を用いて、同一ページを指し示して
いるURLを同一ページ除外モジュール28で除外す
る。リダイレクションURLテーブル32は、後に説明
するように各フェッチモジュール15によってメンテナ
ンスされる。
【0047】次に、目的ページ6のURLとリスト中の
各URLとの類似度を算出する。類似度はURLエディ
ットディスタンス算出モジュール29を用いてエディッ
トディスタンス(edit distance)を算出することによ
り算出できる。例えば、DPマッチング(DP Matchin
g)を用いて最長共通文字列(Longest common string)
を算出し、そこから編集操作回数を算出してエディット
ディスタンスを求める。エディットディスタンスが短い
ほど類似度は高い。
【0048】次に、URL関連性算出モジュール30を
用いてURLの関連性を算出する。URL関連性算出モ
ジュール30は、エディットディスタンスの値と、UR
Lの相互参照回数、URLの共起回数とを総合して、目
的ページのURLとの関連性を数値化する。URLの共
起回数および相互参照回数は、各々URL共起回数テー
ブル33、URL相互参照回数テーブル34に記録さ
れ、フェッチモジュール15内のHTMLパーザ(後に
説明する)において常に算出、更新される。URL関連
性算出モジュール30は、URLの相互参照回数、共起
回数、エディットディスタンスを重みつき加算し、各U
RLの関連性を算出する。最後に、ソートモジュール3
1において降順でリストを並び替え、優先順位を決定す
る。決定された優先順位は優先度順URLリスト35と
して出力される。
【0049】更新前目的ページ/隣接ページ取得モジュ
ール 更新前目的ページ/隣接ページ取得モジュール14は、
目的ページ6またはそれに隣接するページ7の更新前ペ
ージがキャッシュデータベース5に存在する場合にはこ
れらをも差分(比較)対象として選択するためのモジュ
ールである。図6は、更新前目的ページ/隣接ページ取
得モジュールの一例を示した構成図である。 更新前目
的ページ/隣接ページ取得モジュール14には、検索キ
ー作成モジュール36、検索モジュール37、HTML
パーザ39を含み、前記キャッシュデータベース5が参
照される。
【0050】URL優先順位演算モジュール16によっ
て、類似度順にソートされたURLリスト35の過去の
ページがキャッシュデータベース5内に存在するかを検
索モジュール37を用いて検索する。存在していた場
合、キャッシュデータベース5から検索条件を満足する
ウェブページのリスト38を抽出し、HTMLパーザ3
9を用いてHTML文書からウェブページリスト40
(DOMツリーからなる)を生成する。 キャッシュデ
ータベース5にはURLリストだけでなく、ウェブペー
ジのコンテンツも記録されるので、更新前目的ページ/
隣接ページリスト41はDOMツリーの状態で得られ
る。得られた更新前目的ページ/隣接ページリスト41
は目的ページ6の差分対象として選択する。
【0051】キャッシュデータベース5に対する検索キ
ーは検索キー作成モジュール36で生成される。検索キ
ーには、目的ページ6のURLに加えて、前述のディレ
クトリ列挙モジュール12によって生成されるURL列
を用いる。また、目的ページ6が検索エンジン(ホーム
ページ検索を主な機能とするウェブページ)の検索結果
など「Query文字列」を含む場合、他のキーワードによ
る検索結果(URL)も検索キーに加えることができ
る。
【0052】フェッチモジュール 図7は、フェッチモジュールの一例を示す構成図であ
る。フェッチモジュール15には、ダウンロードモジュ
ール42およびHTMLパーザ43を含む。フェッチす
べきURL44の入力を受けて、ダウンロードモジュー
ル42は入力されたURLのウェブサーバ3にHTTP
リクエストを発行する。ウェブサーバ3はリクエストを
受けてHTMLファイル45を返送する。ダウンロード
モジュール42は受け取ったHTMLファイルのURL
をリダイレクションURLテーブル32に記録する。一
方、HTMLファイル45はHTMLパーザ43に送付
され、DOMツリー46に変換される。HTMLパーザ
43は、URL毎の共起回数、相互参照回数を算出し、
URL共起回数テーブル33およびURL相互参照テー
ブル34に記録する。これらリダイレクションURLテ
ーブル32、URL共起回数テーブル33およびURL
相互参照テーブル34はフェッチモジュール15によっ
てメンテナンスされ、前記URL優先順位演算モジュー
ル16で利用される。
【0053】差分演算モジュール 差分演算モジュール17は、目的ページ6のDOMツリ
ーと前記手法で選択された比較対象ページのDOMツリ
ーとから差分のDOMツリーを生成する。図8は差分演
算モジュールの一例を示したブロック図である。差分演
算モジュール17には、線形化モジュール47、DPマ
ッチングモジュール50、重要度算出モジュール52、
共通ノード削除モジュール53を含む。URL優先順位
演算モジュール16によって並び替えられた各URL
は、前記したフェッチモジュール15によってDOMツ
リーに変換される。一方、更新前目的ページ/隣接ペー
ジ取得モジュール14によって取得されたリスト41は
DOMツリー状態で得られるためフェッチの必要はな
い。
【0054】これら隣接URL列挙(11)、ディレク
トリ列挙(12)、URLキャッシュ(13)、更新前
目的ページ/隣接ページ取得(14)の各モジュールで
選択されたリストに対応するページのDOMツリーを前
記の通り生成し、これを差分演算の一方の入力として目
的ページ6の比較対象とする。目的ページ6のDOMツ
リーは差分演算の他の入力となる。
【0055】本実施の形態の差分過程で重要なノードが
削除されるのを防ぐために、あらかじめノードの重要度
を重要度算出モジュール52によって算出し、ある閾値
を越えた重要度を持つノードは共通ノードであっても削
除しない。また、次のクリーンアップモジュール54で
重要度の低いノードが取り除かれることでそのページに
独自でかつ、重要度の高い情報のみを取得できる。
【0056】以下、DPマッチングを用いた手法を図8
に従って説明する。まず、線形化モジュール47が、目
的ページと比較対象ページそれぞれのDOMツリーから
ノードリスト48,49を作成する。線形化モジュール
47はDOMツリーを巡回して、テキストノード、イメ
ージ(画像)ノードを選択する。このとき、ページ上の
フォームが削除されないように、フォームノードの下の
ノードを選択せず、フォームの処理を後に他の実施の形
態として説明する「後処理」モジュールにおいて行うよ
うにすることもできる。また、クライアントサイドスク
リプト(JavaScript, VBScript)を保存するためにコメン
トノードも選択しないにようにすることができる。
【0057】次に、2つのノードリストに対してDPマ
ッチング50を行い、共通に含まれるノードのリストを
算出する。DPマッチングは2つの記号列から、共通す
るもっとも長い記号列(Longest Common String)を算
出するためのアルゴリズムである。例えば、"abcdefgh"
と"bcdlgh"であれば"bcdgh"が出力される。本実施の形
態ではこのアルゴリズムをノードのリストに対して適応
することで共通に含まれるノードのリスト(いわばLonge
st Common "Node" String)を得る。
【0058】重要度算出モジュール 差分演算において、重要ノード(タイトルを示す文字列
など)が削除されるのを防ぐため、あらかじめ目的のペ
ージの各テキストノードおよびイメージノードに対し、
重み付けを行う。共通ノード削除モジュール53では、
重みが閾値を越えていた場合、削除しない。ノードの重
要度を算出する手法を以下に例示する。なお以下に例示
する以外にその他の重要度算出手法を適用できることは
勿論である。ここではいくつかの特徴値の重みつき総和
により重要度を決定する手法を説明する。各ノードの重
要度sは次の式により算出される。 s = ΣWi*Pi ただし、Pi = 各特徴値 Wi = 各特徴値に対する重み付け
【0059】以下に特徴値の例を述べる。 [文字サイズ] レンダリングされたときの文字サイズ
(size)とデフォルトフォントサイズ(default size)
の差を特徴値Piとする。 Pi = size - default size 大きな文字サイズを有するノードほど重要度が高いとい
う経験則に基づく。文字属性を特徴値Piに加味すること
もできる。その場合、各属性値に応じてPiに加算され
る。たとえばボールド、イタリック等のフォント、赤等
の色が指定されている場合、下線、二重下線等の属性が
指定されている場合には一般に重要度が高いと判断で
き、このような属性に応じてPiに加算する。
【0060】[テンプレートによるバナーの除去] バ
ナーである可能性が高いイメージリンクの場合には重要
度を下げる。バナーテンプレートは、画像サイズ、リン
ク先文字列(/doubleclick/, /ads/など)、直後のリンク
文字列(Click Here)などを判断基準とすることができ
る。テンプレートからの距離を特徴値Piとすることがで
きる。
【0061】[ノードのポジション] レンダリングさ
れたときにノードが表示されるポジションにより、重み
付けを行う。図9に示すように中心部のものほど位置重
要度を上げ、周辺のものほど重要度を下げる。図9では
ウィンドウ内の色の濃い領域ほど重要度が高いことを示
している。特徴値Piは、各ノードの各ピクセル値の位置
重要度の総和で算出できる。
【0062】[キーワード検出による重要度上げ] 目
的ページのキーワード解析を行い、キーワードを含むノ
ードの重要度を上げることができる。システムが持って
いる重要キーワードと、ページ内を解析して決定された
キーワードがノード内に含まれている個数をそのノード
の特徴値とすることができる。
【0063】[追加されたノードと更新されたノード]
追加されたノード(比較対象のページには含まれない
ノード)の重要度を上げるため、追加されたノードに対
して特徴値を1、それ以外は0とすることができる。Wiは
正の値とする。
【0064】[更新されたノードの場合更新文字列比率]
追加ではなく、更新されたノードの場合、ノード内
の文字数に対する更新文字数の割合を特徴値とすること
ができる。Wiは正の値とする。
【0065】[1文字の時は下げる] 一字のみのノー
ドの重要度を下げるため、特徴値1を割りあてることが
できる。この時Wiは負の値とする。
【0066】[タグ種別] ノードによっては、タグの
種類によって明確に重要度が判別できるものがある。そ
のようなタグに特徴値を割り当てる。デフォルトは0と
する。たとえば、フォームノードを保存するためにFORM
ノードに正の特徴値を割り当てることができる。
【0067】共通ノード削除モジュール 共通ノード削除モジュール53は、共通ノードリスト5
1に含まれるノードを目的ページ6のDOMツリーから
削除することで差分のDOMツリーを生成する。ただ
し、重要度算出モジュール52で重要度が高いと判断さ
れたノードは削除しない。保存するノードは、一定の閾
値によって決定される。閾値はシステムの持つデフォル
ト値以外に、ユーザによって指定される閾値も利用可能
である。出力は差分DOMツリーとなる。
【0068】クリーンアップモジュール クリーンアップモジュール54は、差分処理の最後で、
重要度の低いノードと空白ノードを削除する。まず、重
要度算出モジュール52においてきわめて低い重要度で
あると判断されたノードを削除する。削除されるノード
はある閾値によって判別される。この閾値はシステムの
持つデフォルト値以外に、ユーザによって指定される閾
値も利用可能である。次に、空白のテーブルセル<TD>、
リストアイテム<LI>などを削除する。テーブルセルは、
列または行のすべてが空白の場合にのみ削除を行う。
【0069】最小差分選択モジュール 最小差分選択モジュール18は、各比較ページに対応す
る差分演算モジュール17の出力から最小サイズの差分
を選択する。最も効率的に簡略化された差分ページをプ
ロキシサーバ2の出力(簡略化ページ8)としてユーザ
端末1に返送し、ユーザ端末1は簡略化ページ8をブラ
ウジングする。
【0070】本実施の形態のシステムおよび簡略化方法
によれば、過去ページが存在しない場合であっても、比
較対象のページを得ることができ、目的ページの簡略化
を行うことができる。また、各種の隣接ページ(比較対
象ページ)を網羅的に取得するため、より適切な精度の
高い簡略化を行える。また、差分処理においてノードの
重要度をチェックするため必要な情報を欠落させる確率
が低くできる。また、クリーンアップモジュールを用い
るため無用なノードを削除でき、より重要な情報のみを
残して簡略化の精度を向上することができる。
【0071】実際のウェブページに本実施の形態のシス
テムおよび簡略化方法を適用した例を示す。図10は通
常のブラウザによりニュースページを表示した表示図で
ある。つまり図10は本実施の形態の処理を施す前の表
示に対応する。図11は、本実施の形態のシステムを用
いて図10のページを表示した表示図である。ページ上
部および左側に存在していたリンクリストが削除され、
ページ固有の情報であるニュース本文が残っていること
がわかる。音声ブラウザ等でブラウジングした時により
速やかにニュース本文に到達できることがわかる。
【0072】図12は検索画面の一例を通常のブラウザ
により表示した例を示す表示図である。検索結果が画面
中央部に表示されている。図13は、本実施の形態のシ
ステムを用いて図12のページを表示した表示図であ
る。前記図11の場合と同様にリンクリストが削除さ
れ、検索結果が残されている。なお、画面左に位置する
検索機能をもつフォームはその位置にリンクだけが残さ
れ、フォーム自体はページの後部に移動される。これに
より音声ブラウザによる読み上げが検索結果に素早く到
達できる。フォームの移動については後に説明する。
【0073】前記した本実施の形態のシステムおよび簡
略化方法により、ページの文字数、リンク数、ページ内
エレメント数ともに半分程度に削減できることが本発明
者らの検討により判明した。表1は、CNN、朝日新聞、S
UNTIMESの任意のページにおいて、本実施の形態のシス
テムおよび方法を適用した結果を示す表である。ばらつ
きがあるのもの、おおむねオリジナルページに対して40
% から60% までに情報を削減できていることがわかる。
【0074】
【表1】 また、表2は各種検索ページの開始から検索結果を表示
するまでの情報量の比較を示した表である。情報が大幅
に削減されており、音声ブラウザなどでよりすばやく検
索結果に到達できるようになっている事がわかる。
【0075】
【表2】 (実施の形態2)図14は、本発明の実施の形態2のシ
ステムを示した構成図である。本実施の形態のシステム
は、実施の形態1のシステムを構成する各構成要件に加
えてプロキシサーバ60に後処理モジュール61、DO
MからHTMLへの変換モジュール62、ユーザプロフ
ァイル63を有する。本発明の実施の形態のシステム
は、特に視覚障害者のユーザに適する。視覚障害者のユ
ーザがアクセスすることによって自動的にページを読み
やすく変換して出力するプロキシサーバ60を提示でき
る。このようなプロキシサーバ60は、小画面デバイス
や、電話によるWEBアクセスのサーバへの応用も勿論可
能である。
【0076】図14に示すように、ユーザはユーザ端末
1のブラウザのプロキシサーバとして本システムのプロ
キシサーバ60のアドレスを指定する。ユーザプロファ
イル63により、ユーザの要求に合わせた簡略化を行え
る。たとえば、ユーザがあるページに対して、より絞り
込んだ情報のみを要求した場合、本システムは共通ノー
ド削除モジュール53(図8)およびクリーンアップモ
ジュール54(図8)における、閾値の値を上げること
で情報をより重要度の高いものだけに絞り込んで提示す
ることができる。ユーザによる閾値コントロールは、各
ページの最下部に「情報量減らす」と「情報量増やす」
という二つのリンクを追加し、これらのリンクが選択さ
れたときに閾値を変更するという方法で実現できる。同
様に他のパラメータをユーザがコントロールすることも
考えられる。このようなカスタマイゼーション機能は、
本発明に容易に統合することが可能である。
【0077】また、差分DOMツリー55に対していく
つかのヒューリスティクスを用いて一部の情報をさらに
修復することでさらに精度を上げることが可能である。
後処理モジュール61では、このようなヒューリスティ
クスに基づいた処理を行うことができる。
【0078】図15は後処理モジュール61の一例を示
したブロック図である。ここでは、タグ構造の分析に基
づいた差分結果(差分処理の出力)の自動修正の例を示
す。後処理モジュール61には、リストタイトル修復モ
ジュール64、表頭・表側修復モジュール65、フォー
ム移動モジュール66を有する。
【0079】リストタイトル修復モジュール64では、
リスト(HTMLのオーダードリスト<OL>とアンオーダ
ードリスト<UL>)のタイトルが削除されてしまっていた
場合にこれを目的ページのDOMツリーを参照して修復
する。図16はリストタイトル修復モジュール64によ
る修復の例を示す表示図である。オリジナル(同図
(a))の「同ジャンルの他のニュース」というリンク
リストのタイトルを示す文字列が差分ページ(同図
(b))では削除されている。このようなリンクリスト
のタイトルは各ページに共通に含まれる場合が多いた
め、このような現象が生じる可能性がある。リンクリス
トのタイトルはそのリストの意味を的確に表しており、
残されるべきである。そこで、リストタイトル修復モジ
ュール64では、次のような条件でタイトルを識別、修
復する。 1)リスト内の項目が一つでも残っている。 2)リストの直前の文字列がヘッダー、ボールド、拡大フ
ォントのいずれかでかつ、50文字以内である。 このような場合、直前の文字列をタイトルと判定し、同
図(c)に示すように、修復する。
【0080】表頭・表側修復モジュール65において
は、同様にテーブル内のセルが残っていた場合にテーブ
ルの先頭のセルを修復する。
【0081】フォーム移動モジュール66では、図17
に示すように、フォームをページの下部に移動する。図
17(a)はフォームの存在した位置に移動したフォー
ムへのリンクを残した図であり、図17(b)はページ
下部に移動されたフォームを示す図である。ページ上部
にあるフォームは音声ブラウザを用いた場合大きな障害
となる。一方、検索フォームのように重要なフォームは
ページに残すことが好ましい。そこでフォーム移動モジ
ュール66では、フォームをページ下部へ移動するとと
もに、そのフォームへのリンクをフォームが存在した場
所に残すことにより、簡略化とフォームの保存を両立さ
せることができる。
【0082】なお、本実施の形態では実施の形態1とは
相違して差分ページ(DOM)をDOMからHTMLへ
の変換モジュール62によりHTMLに変換する。得ら
れる差分ページはHTMLファイルである(67)。こ
のような場合、ダイナミックHTMLの対応しないブラ
ウザでの表示が可能になる。
【0083】(実施の形態3)図18は、本発明の実施
の形態3のシステムを示した構成図である。本実施の形
態のシステムは、アノテーション情報による差分ページ
の修復、修正を可能にする例である。
【0084】従来技術の項で前記した通り、詳細なアノ
テーション情報に基づいて小画面デバイス用の画面出力
を得る手法が提案・開発されている。本実施の形態のシ
ステムでは、このようなアノテーション情報と組みあわ
せることで、より精度の高い出力を得ることができる。
ここではアノテーション情報が後処理において用いられ
る例を示す。図18に示すように、本実施の形態のプロ
キシサーバ70には実施の形態2のプロキシサーバ60
の構成(ユーザプロファイル63を除く)に加えてアノ
テーション用の後処理モジュール71を有する。また本
実施の形態のシステムはアノテーションデータベース7
2を有する。
【0085】目的ページ6に対して、ボランティア74
が詳細なアノテーション情報を入力する。アノテーショ
ン情報はアノテーションサーバ73に入力され、アノテ
ーションデータベース72に記録される。アノテーショ
ン情報がアノテーションデータベース72に存在する場
合、その情報を加味した後処理を行うことができる。ア
ノテーション情報がない場合には実施の形態2と同様な
処理が行われる。
【0086】図19はアノテーション用後処理モジュー
ル71の一例を示したブロック図である。アノテーショ
ン用後処理モジュール71には差分部分マーキングモジ
ュール75、グループ分割およびグループ選択モジュー
ル76、グループ並び替えモジュール77を有する。
【0087】ここでは、ページ上のビジュアルなブロッ
クがアノテーションによって指定されているとする。ま
ず、目的ページ6のDOMに対して、差分出力に含まれ
ているノードにマーキングを行う(75)。次にアノテ
ーション情報に基づいて、ページを分割し、「差分を含
まないグループ」を削除する(76)。残ったグループ
に対しては、コンテンツをすべて復活させる(77)。
これにより、グループ単位での差分を得ることができ、
ビジュアルなブロックを加味した出力を得ることができ
る。
【0088】(実施の形態4)図20は、本発明の実施
の形態4のシステムを示した構成図である。本実施の形
態のシステムは、音声入力に対し音声でブラウジングす
る形態を例示する。本実施の形態のプロキシサーバ80
における差分処理4は実施の形態2と同様である。ま
た、実施の形態3のアノテーション情報(アノテーショ
ン用後処理71)との組み合わせを適用しても良い。
【0089】本実施の形態においては、ユーザ端末はボ
イスXMLブラウザ81、電話82、インターネット電
話83、簡易音声ブラウザ84である。また、電話82
およびインターネット電話83をユーザ端末とする場合
には音声認識ブラウジングサーバ85を、ボタン操作に
よる電話82および簡易音声ブラウザ84をユーザ端末
とする場合にはボタン操作音声ブラウジングサーバ86
を必要とする。さらに、プロキシサーバ80にはDOM
からボイスXMLへの変換モジュール87、DOMから
HTMLへの変換モジュール88を有する。
【0090】ボイスXMLブラウザ81はクライアント
サイドで稼動する音声応答を実現するソフトウェア機能
である。電話82では音声入力またはボタン操作入力に
対する音声応答を得、インターネット電話83では音声
入力に対する音声応答を得る。簡易音声ブラウザ84
は、キー操作入力に対し音声出力を得る。
【0091】音声認識ブラウジングサーバ85は、音声
合成エンジンと音声認識エンジンとを有する。電話82
またはインターネット電話83から入力された音声を音
声認識エンジンで認識し、入力内容を解析する。入力内
容はコマンドまたはデータとしてプロキシサーバ80に
送付される。プロキシサーバ80から受け取ったボイス
XMLデータを音声合成エンジンによって音声に変換
し、ユーザサイドの端末(電話またはインターネット電
話)で再生する。
【0092】ボタン操作音声ブラウジングサーバ86
は、電話82からのボタン操作入力をDTMF信号処理
部で処理しコマンドまたはデータに変換する。また、簡
易音声ブラウザ84からのキー操作をキー操作処理部で
解析しコマンドまたはデータに変換する。コマンドまた
はデータはプロキシサーバ80に送付される。プロキシ
サーバ80からの応答はHTMLファイルとして受け取
り、音声合成エンジンがこれを音声に変換してユーザ端
末である電話82または簡易音声ブラウザ84で再生す
る。
【0093】図21は、代表的な音声ブラウザの構成を
示した図である。HTTPリクエストに対する応答とし
て受け取ったHTML文書(ファイル)をパージング・
解析モジュール90で解析し、読み上げ情報91に変換
する。読み上げ情報91は読み上げ制御モジュール92
で制御されて、音声合成エンジン93によって音声信号
に合成される。合成された音声はスピーカ94から出力
される。なお、読み上げ制御モジュール92はキーボー
ド等の入力デバイス95からの入力を受け付けて読み上
げ情報を制御できる。
【0094】図22は、ボイスXML用の後処理モジュ
ール89およびDOMからボイスXMLへの変換モジュ
ール87の一例を示したブロック図である。リストタイ
トル修復モジュール64、表頭・表側修復モジュール6
5、フォーム移動モジュール66については実施の形態
2と同様である。但し本実施の形態では、各モジュール
において修復・移動を行うと同時にリストタイトル9
6、テーブルタイトル97、フォームタイトル98をリ
ストアップしタイトルリスト99を生成する。このタイ
トルはそれぞれのタイトルの内容を「かたまり」として
とらえ、このかたまりの指標であると考えることができ
る。たとえばリストタイトルはリンクリストを1つのか
たまりとして、フォームであれば1つのフォームを1つ
のかたまりとして考えることができる。これら「かたま
り」を認識することによりHTMLファイルからの音声
応答を生成できる。なお、この際に実施の形態3で説明
したアノテーション情報により音声合成精度を高めるこ
とができる。
【0095】得られたタイトルリストに対してキーワー
ド解析100を施し、音声認識用のボキャブラリを生成
する(102)。一方DOMツリーとして得られている
差分ページからリンク(アンカータグ)をリストアップ
し(101)、キーワード解析100を施して音声認識
用のボキャブラリを生成する(102)。得られたボキ
ャブラリから応答文および文法を生成する(103)。
【0096】本実施の形態のシステムおよび方法によれ
ば、音声入力あるいは簡単なキー操作入力(ボタン入
力)によって、ウェブページの閲覧を音声出力により得
ることができる。視覚障害者がウェブコンテンツにアク
セスする場合にバリアフリーを実現する有効な手段を提
供できる。なお、コンテンツの内容が簡略化されるので
音声応答による読み上げがスムーズに進むのは勿論であ
る。また、コンピュータの操作に不慣れなユーザに対し
ても同様に簡便なウェブコンテンツへのアクセスを可能
にする手法を提供できる。
【0097】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでも
ない。
【0098】
【発明の効果】本願で開示される発明のうち、代表的な
ものによって得られる効果は、以下の通りである。すな
わち、小画面デバイスや音声ブラウザを用いたウェブペ
ージの表示あるいは出力の際に、必要な情報に迅速にア
クセスするためのウェブページ簡略化の手法を提供でき
る。また、ウェブページの簡略化を同一URLの過去の
ページが存在しない場合においても実行できる。また、
ウェブページの簡略化をオンザフライで実行できる。ま
た、ウェブページの簡略化の際に重要な情報を欠落する
ことなく、不必要な情報を精度良く簡略化する手法を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のシステムを示した構成
図である。
【図2】差分処理の詳細を示したブロック図である。
【図3】隣接URL列挙モジュールの詳細を示したブロ
ック図である。
【図4】URLキャッシュモジュールの一例を示した構
成図である。
【図5】URL優先順位演算モジュールの一例を示した
ブロック図である。
【図6】更新前目的ページ/隣接ページ取得モジュール
の一例を示した構成図である。
【図7】フェッチモジュールの一例を示す構成図であ
る。
【図8】差分演算モジュールの一例を示したブロック図
である。
【図9】ノード位置による重要度の相違を示す図であ
る。
【図10】通常のブラウザによりニュースページを表示
した表示図である。
【図11】本実施の形態のシステムを用いて図10のペ
ージを表示した表示図である。
【図12】検索画面の一例を通常のブラウザにより表示
した例を示す表示図である。
【図13】本実施の形態のシステムを用いて図12のペ
ージを表示した表示図である。
【図14】本発明の実施の形態2のシステムを示した構
成図である。
【図15】後処理モジュールの一例を示したブロック図
である。
【図16】リストタイトル修復モジュールによる修復の
例を示す表示図である。
【図17】(a)はフォームの存在した位置に移動した
フォームへのリンクを残した図であり、図17(b)は
ページ下部に移動されたフォームを示す図である。
【図18】本発明の実施の形態3のシステムを示した構
成図である。
【図19】アノテーション用後処理モジュールの一例を
示したブロック図である。
【図20】本発明の実施の形態4のシステムを示した構
成図である。
【図21】代表的な音声ブラウザの構成を示した図であ
る。
【図22】ボイスXML用の後処理モジュールおよびD
OMからボイスXMLへの変換モジュールの一例を示し
たブロック図である。
【符号の説明】
1…ユーザ端末、2…プロキシサーバ、3…ウェブサー
バ、4…差分処理、5…キャッシュデータベース、6…
目的ページ、7…隣接ページ、8…簡略化ページ、9…
HTTPリクエスト、10…HTTPリクエスト、11
…隣接URL列挙モジュール、12…ディレクトリ列挙
モジュール、13…URLキャッシュモジュール、14
…更新前目的ページ/隣接ページ取得モジュール、15
…フェッチモジュール、16…URL優先順位演算モジ
ュール、17…差分演算モジュール、18…最小差分選
択モジュール、19…リンク列挙モジュール、20…U
RLリスト、21…ディレクトリ共通URL選択モジュ
ール、22…親ディレクトリ共通URL選択モジュー
ル、23…マージモジュール、24…隣接URLリス
ト、25…URLキャッシュデータベース、26…検索
手段、27…URLリスト、28…同一ページ除外モジ
ュール、29…URLエディットディスタンス算出モジ
ュール、30…URL関連性算出モジュール、31…ソ
ートモジュール、32…リダイレクションURLテーブ
ル、33…URL共起回数テーブル、34…URL相互
参照テーブル、35…優先度順URLリスト、36…検
索キー作成モジュール、37…検索モジュール、38…
リスト、39…THMLパーザ、40…ウェブページ、
41…更新前目的ページ/隣接ページリスト、42…ダ
ウンロードモジュール、43…HTMLパーザ、45…
HTMLファイル、46…DOMツリー、47…線形化
モジュール、48,49…ノードリスト、50…DPマ
ッチングモジュール、51…共通ノードリスト、52…
重要度算出モジュール、53…共通ノード削除モジュー
ル、54…クリーンアップモジュール、55…差分DO
Mツリー、60…プロキシサーバ、61…後処理モジュ
ール、62…変換モジュール、63…ユーザプロファイ
ル、64…リストタイトル修復モジュール、65…表頭
・表側修復モジュール、66…フォーム移動モジュー
ル、70…プロキシサーバ、71…アノテーション用後
処理モジュール、72…アノテーションデータベース、
73…アノテーションサーバ、74…ボランティア、7
5…差分部分マーキングモジュール、76…グループ選
択モジュール、77…グループ並び替えモジュール、8
0…プロキシサーバ、81…ボイスXMLブラウザ、8
2…電話、83…インターネット電話、84…簡易音声
ブラウザ、85…音声認識ブラウジングサーバ、86…
ボタン操作音声ブラウジングサーバ、87…変換モジュ
ール、88…変換モジュール、89…後処理モジュー
ル、90…パージング・解析モジュール、91…読み上
げ情報、92…読み上げ制御モジュール、93…音声合
成エンジン、94…スピーカ、95…入力デバイス、9
6…リストタイトル、97…テーブルタイトル、98…
フォームタイトル、99…リストアップしタイトルリス
ト、100…キーワード解析。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼木 啓伸 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 内 (72)発明者 浅川 智恵子 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 内 Fターム(参考) 5B069 AA01 BA03 FA02 KA01 LA07 LA09 5B082 GA02 GA04 5E501 AA13 AB15 AC33 BA04 CA04 CA08 DA02 EB05 EB11 FA13 FA14 FB45

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 簡略化対象の目的ページを取得するステ
    ップと、 前記目的ページに隣接する隣接ページを取得するステッ
    プと、 前記目的ページと前記隣接ページとで共通するオブジェ
    クトを前記目的ページから削除する差分演算を施し、簡
    略化ページを生成するステップと、 を含むウェブコンテンツを簡略化するための方法。
  2. 【請求項2】 前記隣接ページには、前記目的ページの
    URLまたは前記目的ページに含まれるリンクのURL
    とディレクトリが共通するURLのページ、または、 前記目的ページのURLまたは前記目的ページに含まれ
    るリンクのURLと親ディレクトリが共通するURLの
    ページ、または、 前記目的ページのURLを含むルートディレクトリ以下
    の各ディレクトリのトップページ、 を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記隣接ページには、前記目的ページの
    過去のページにおいて前記過去ページに含まれていたリ
    ンクのページ、または、 前記目的ページまたは前記隣接ページの過去のページ、 を含む請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記隣接ページの取得後に前記隣接ペー
    ジのURLの優先順位付けを行うステップをさらに有す
    る請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記優先順位付けは、前記目的ページの
    URLと前記隣接ページのURLとの間のエディットデ
    ィスタンス、または、前記目的ページと前記隣接ページ
    との間の共起回数または相互参照回数に基づくURL間
    の関連性、の何れかまたは両方に基づいて決定される請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記差分演算において、前記オブジェク
    トが共通するか否かの判断にはDPマッチングを用いる
    請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記差分演算において、前記目的ページ
    に含まれるオブジェクトの重要度を算出するステップを
    有し、 前記重要度が所定の閾値を超えている場合には前記オブ
    ジェクトが前記隣接ページのオブジェクトに共通する場
    合であっても前記オブジェクトを削除しない請求項1記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記重要度は、重み付けされた特徴値の
    和で表し、 前記特徴値は、前記オブジェクトの文字サイズ、フォン
    トその他の文字属性に割当てた数値、前記オブジェクト
    がバナーであることを識別判断するための数値、前記オ
    ブジェクトの画面中央位置からの変位値、前記オブジェ
    クトに含まれるキーワード数、前記オブジェクトが追加
    または更新されたものであるかを示す情報に割当てた数
    値、前記オブジェクトの更新文字比率、前記オブジェク
    トが1文字であるかを示す情報に割当てた数値、前記オ
    ブジェクトのタグ種別に割当てた数値、の何れかである
    請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記差分演算の後、前記簡略化ページに
    含まれる所定の閾値以下の重要度が低いオブジェクト、
    または、内容が空のテーブル要素またはリスト要素を削
    除するステップを有する請求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記差分演算の後、後処理ステップを
    有し、 前記後処理ステップでは、リストタイトルの修復、また
    は、表頭および表側情報の修復、または、フォームのペ
    ージ後部への移動、または、アノテーション情報の参照
    が行われる請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 ユーザ端末からのリクエストを受け取
    るステップと、 前記リクエストに応答して前記各ステップを実行し、前
    記簡略化ページのうち、最も小さな情報量を有する簡略
    化ページを選択するステップと、 前記選択された最小の情報量を有する簡略化ページを前
    記ユーザ端末に送信するステップと、 を有する請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記ユーザ端末は、音声ブラウザが稼
    動するコンピュータシステムまたは小画面の表示装置を
    有する情報端末である請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記ユーザ端末または前記ユーザ端末
    に接続されたコンピュータシステムは音声認識機能およ
    び音声合成機能を備え、 音声による前記リクエストの入力ステップと、 音声による前記簡略化ページの出力ステップと、 を有する請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 簡略化対象の目的ページを取得する手
    段と、 前記目的ページの比較対象となる隣接ページのURLを
    生成する手段と、 前記隣接ページを取得する手段と、 前記目的ページおよび隣接ページに含まれる各々のオブ
    ジェクトを比較する手段と、 前記オブジェクトの共通性を判断し、共通するオブジェ
    クトを前記目的ページから削除して簡略化ページを生成
    する手段と、 を含むウェブコンテンツを簡略化するためのシステム。
  15. 【請求項15】 前記隣接ページのURLを生成する手
    段には、 前記目的ページのURLまたは前記目的ページに含まれ
    るリンクのURLとディレクトリが共通するURLを生
    成する手段、または、 前記目的ページのURLまたは前記目的ページに含まれ
    るリンクのURLと親ディレクトリが共通するURLを
    生成する手段、または、 前記目的ページのURLを含むルートディレクトリ以下
    の各ディレクトリを生成する手段、 を含む請求項14記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記隣接ページのURLを生成する手
    段には、 前記目的ページの過去のページにおいて前記過去ページ
    に含まれていたリンクのURLを生成する手段、 前記目的ページまたは前記隣接ページの過去のページの
    URLを生成する手段、 を含む請求項14記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記隣接ページのURLの優先順位付
    けを行う手段をさらに有し、 前記優先順位付けは、前記目的ページのURLと前記隣
    接ページのURLとの間のエディットディスタンス、ま
    たは、前記目的ページと前記隣接ページとの間の共起回
    数または相互参照回数に基づくURL間の関連性、の何
    れかまたは両方に基づいて決定される請求項14記載の
    システム。
  18. 【請求項18】 前記オブジェクトの共通性の判断手段
    においてDPマッチングを計算する手段を含む請求項1
    4記載のシステム。
  19. 【請求項19】 前記目的ページに含まれるオブジェク
    トの重要度を算出する手段を有し、 前記重要度が所定の第1閾値以上である場合には前記オ
    ブジェクトが前記隣接ページのオブジェクトに共通する
    場合であっても前記オブジェクトを削除しない手段と、 前記重要度が所定の第2閾値以下または前記オブジェク
    トの内容が空のテーブル要素またはリスト要素である場
    合には前記オブジェクトを削除する手段と、 を有する請求項14記載のシステム。
  20. 【請求項20】 後処理手段をさらに有し、 前記後処理手段では、リストタイトルの修復、または、
    表頭および表側情報の修復、またはフォームのページ後
    部への移動、または、アノテーション情報の参照が行わ
    れる請求項14記載のシステム。
  21. 【請求項21】 ユーザ端末からのリクエストを受け取
    る手段と、 前記簡略化ページのうち、最も小さな情報量を有する簡
    略化ページを選択する手段と、 前記選択された最小の情報量を有する簡略化ページを前
    記ユーザ端末に送信する手段と、 をさらに有する請求項14記載のシステム。
  22. 【請求項22】 前記ユーザ端末は、音声ブラウザが稼
    動するコンピュータシステムまたは小画面の表示装置を
    有する情報端末である請求項21記載のシステム。
  23. 【請求項23】 前記ユーザ端末または前記ユーザ端末
    に接続されたコンピュータシステムは音声認識機能およ
    び音声合成機能を備え、 音声による前記リクエストの入力手段と、 音声による前記簡略化ページの出力手段と、 を有する請求項21記載のシステム。
  24. 【請求項24】 コンピュータ読み取り可能な記録媒体
    であって、コンピュータに、 簡略化対象の目的ページを取得する機能と、 前記目的ページに隣接する隣接ページを取得する機能
    と、 前記目的ページと前記隣接ページとで共通するオブジェ
    クトを前記目的ページから削除する差分演算を施す機能
    と、 簡略化ページを生成する機能と、 を実現させるためのプログラムを記録した媒体。
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