JP2002055234A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP2002055234A
JP2002055234A JP2000238702A JP2000238702A JP2002055234A JP 2002055234 A JP2002055234 A JP 2002055234A JP 2000238702 A JP2000238702 A JP 2000238702A JP 2000238702 A JP2000238702 A JP 2000238702A JP 2002055234 A JP2002055234 A JP 2002055234A
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piezoelectric element
diffraction grating
optical device
optical fiber
voltage
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JP2000238702A
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Mitsuaki Tamura
充章 田村
Kazuto Saito
和人 斎藤
Tomomi Sano
知巳 佐野
Kenichiro Takahashi
健一郎 高橋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • G02B6/02171Refractive index modulation gratings, e.g. Bragg gratings characterised by means for compensating environmentally induced changes
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    • G02B6/29304Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means operating by diffraction, e.g. grating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子の印加電圧に対する回折格子での反
射中心波長の変化特性が温度によりシフトするのを抑制
することが可能な光学装置を提供すること。 【解決手段】 光学装置1は、U字状基材2と、回折格
子部8が形成された光ファイバ4と、圧電素子(PZT
系セラミックス)6とを有する。U字状基材2は、底部
2aと、この底部2aから延びる一対の腕部2b,2c
とを有し、圧電素子6より熱膨張係数が大きい材料(ア
ルミニウム合金等)からなる。圧電素子6には電圧を印
加する電圧印加手段10が接続されており、圧電素子6
は電圧印加手段10による印加電圧の大きさに応じて変
位量が変化する。圧電素子6はロッド状に形成されてお
り、一対の腕部2b,2cの途中部分の間を連結するよ
うにU字状基材2に固定される。光ファイバ4は、回折
格子部8が形成された光ファイバ部分を跨ぐようにして
U字状基材2の腕部2b,2cの端部に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光軸方向の所定長
さにわたって回折格子が形成された光ファイバを備えた
光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光学装置として、たとえば特開
平10−206753号公報に開示されたような光学装
置が知られている。この特開平10−206753号公
報に開示された光学装置は、グレーティング部(回折格
子)が設けられた光ファイバと、グレーティング部に応
力を付与するための圧電素子とを有している。圧電素子
の両端部は、ブロックを介してグレーティング部の両端
と機械的に固定されている。圧電素子に電圧を印加する
と、圧電素子の長さ方向に変位が発生し、この変位がブ
ロックを介してグレーティング部に伝達される。圧電素
子で発生する変位は、印加電圧を増減することにより変
化させることができる。したがって、圧電素子への印加
電圧の大きさに応じてグレーティング部の反射中心波長
を変化させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構成の光学装置には、以下のような問題があった。回
折格子においては、光ファイバが正の熱膨張係数を有し
ているため、周囲温度が変化すると光ファイバが伸縮し
格子間隔が変化し、また、温度により光ファイバガラス
部の屈折率が変化するため、回折格子での反射中心波長
が温度依存性を有することになる。この回折格子による
反射中心波長の温度依存性により、圧電素子の印加電圧
に対する回折格子での反射中心波長の変化特性が、図1
0に示されるように、温度に応じて全体的に長波長側あ
るいは短波長側にシフトしてしまうという問題点を有し
ている。たとえば、20℃において特性Aを示す場合、
70℃においては圧電素子の膨張により長波長側にシフ
トして特性Bを示す。また、−20℃においては圧電素
子の収縮により短波長側にシフトして特性Cを示す。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、圧電素子の印加電圧に対する回折格子での反射中心
波長の変化特性が温度によりシフトするのを抑制するこ
とが可能な光学装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学装置
は、光軸方向の所定長さにわたって回折格子が形成され
た光ファイバと、ロッド状に形成された圧電素子と、圧
電素子より熱膨張係数が大きい材料からなり、一対の腕
部を有したU字状基材と、圧電素子に電圧を印加して変
位を発生させる電圧印加手段とを備えており、光ファイ
バは、回折格子が形成された光ファイバ部分を跨ぐよう
にして一対の腕部の端部に固定され、圧電素子は、一対
の腕部を連結するようにU字状基材に固定されているこ
とを特徴としている。
【0006】本発明に係る光学装置では、U字状基材が
圧電素子より熱膨張係数が大きい材料からなるので、低
温時にはU字状基材の底部の収縮量が圧電素子の収縮量
よりも大きくなり、U字状基材の腕部の端部の間隔は圧
電素子が固定された位置を支点として広がることにな
る。一方、高温時にはU字状基材の底部の膨張量が圧電
素子の膨張量よりも大きくなり、U字状基材の腕部の端
部の間隔は圧電素子が固定された位置を支点として狭ま
ることになる。これらにより、U字状基材の腕部の端部
の間隔は見かけ上、U字状基材が負の熱膨張係数を有す
るように変化することになり、圧電素子の印加電圧に対
する回折格子での反射中心波長の変化特性が温度により
長波長側あるいは短波長側にシフトするのを抑制するこ
とができる。また、U字状基材により圧電素子が発生す
る変位を拡大して回折格子に印加することができる。
【0007】また、U字状基材がステンレス鋼からなる
ことを特徴とすることが好ましい。このように構成した
場合、ステンレス鋼は圧電素子よりも熱膨張係数が大き
く、弾性率も高いので、回折格子に対して変位を効率的
に伝達することができる。
【0008】また、U字状基材がアルミニウム合金から
なることを特徴とすることが好ましい。このように構成
した場合、アルミニウム合金は圧電素子よりも熱膨張係
数が非常に大きいので、回折格子に対して変位をより一
層効率的に伝達することができると共に、光学装置全体
の小型化が可能となる。
【0009】本発明に係る光学装置は、光軸方向の所定
長さにわたって回折格子が形成された光ファイバと、ロ
ッド状に形成された圧電素子と、圧電素子と同等の熱膨
張係数を有する材料からなるロッド状部材と、所定の熱
膨張係数を有し、圧電素子とロッド状部材とが並設され
た状態で圧電素子及びロッド状部材の両端部に固定され
る一対の第1部材と、第1部材の熱膨張係数より大きい
熱膨張係数を有し、第1部材の圧電素子及びロッド状部
材が固定される側とは裏面側にそれぞれ固定される第2
部材と、圧電素子に電圧を印加して変位を発生させる電
圧印加手段とを備えており、光ファイバは、回折格子が
形成された光ファイバ部分の両側部が第1部材に固定さ
れていることを特徴としている。
【0010】本発明に係る光学装置では、ロッド状部材
と、一対の第1部材と、夫々の第1部材に固定される第
2部材とにより、低温時には、ロッド状部材と圧電素子
とが同等の熱膨張係数を有するので、第1部材の間隔を
狭めようとするが、第1部材に第2部材が固定されてい
ることから第1部材は第2部材が固定されている側に反
るため、第1部材の間隔は広がることになる。一方、高
温時には、第1部材間の間隔を広げようとするが、第1
部材は第2部材が固定されている側とは反対側に反るた
め、第1部材間の間隔は狭まることになる。これらによ
り、第1部材の間隔は見かけ上、第1部材が負の熱膨張
係数を有するように変化することになり、圧電素子の印
加電圧に対する回折格子での反射中心波長の変化特性が
温度により長波長側あるいは短波長側にシフトするのを
抑制することができる。また、第1部材とロッド状部材
とにより圧電素子が発生する変位を拡大して回折格子に
印加することができる。また、温度補償のための負の熱
膨張係数を発生させる機構と、圧電素子の変位を拡大す
る機構とが独立しているため、波長シフト量を大きく設
定することができる。
【0011】また、第1部材がインバー合金からなるこ
とが好ましい。このように構成した場合、インバー合金
は熱膨張係数が低く、第1部材の反り量を大きく設定す
ることができる。
【0012】また、第1部材がセラミックスからなるこ
とが好ましい。このように構成した場合、セラミックス
は熱膨張係数が低く、第1部材の反り量を大きく設定す
ることができる。
【0013】また、第2部材がアルミニウム合金からな
ることが好ましい。このように構成した場合、アルミニ
ウム合金は熱膨張係数が大きく、第1部材の反り量を大
きく設定することができる。
【0014】また、ロッド状部材を圧電素子により構成
することが好ましい。このように構成した場合、ロッド
状部材の熱膨張係数を容易に圧電素子のものと同等に設
定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による光学装置の好適な実施形態について詳細に説明す
る。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符
号を付しており、重複する説明は省略する。第1及び第
2実施形態は、たとえば光多重ネットワークに使用さ
れ、光波長多重信号から特定の光波長信号のみを選択的
に取り出すために用いられる波長可変光デバイスに適用
した例を示す。
【0016】(第1実施形態)まず、図1に基づいて、
本発明の第1実施形態に係る光学装置を説明する。図1
は、第1実施形態に係る光学装置を示す概略構成図であ
る。
【0017】光学装置1は、U字状基材2と、回折格子
部8が形成された光ファイバ4と、圧電素子(ピエゾ素
子)6とを有している。U字状基材2は、底部2aと、
この底部2aから延びる一対の腕部2b,2cとを有し
ており、圧電素子6より熱膨張係数が大きい材料、たと
えばステンレス鋼、あるいは、アルミニウム合金等から
なる。圧電素子6としては、PZT(チタン酸ジルコン
酸鉛)系セラミックス、チタン酸バリウム系セラミック
ス、チタン酸鉛系セラミックス等を用いることができ
る。
【0018】圧電素子6には、圧電素子6に電圧を印加
する電圧印加手段10が接続されており、圧電素子6は
電圧印加手段10により印加される電圧の大きさに応じ
て変位量が変化する。また、圧電素子6はロッド状に形
成されており、一対の腕部2b,2cの途中部分の間を
連結するようにU字状基材2に固定されている。圧電素
子6のU字状基材2への固定は、接着、溶接、ネジ止
め、カシメ等により行われる。
【0019】光ファイバ4は、回折格子部8が形成され
た光ファイバ部分を跨ぐようにしてU字状基材2の腕部
2b,2cの端部に固定されている。光ファイバ4の回
折格子部8は、光ファイバ4の光軸方向に沿って、且
つ、少なくともコア部の屈折率が変化するように形成さ
れている。また、回折格子部8は、例えばクラッド部の
周囲に設けられた被覆層を所定の長さだけ除去してクラ
ッド部を露出させ、この露出部分のコア部に対して紫外
線を照射することで形成される。また、クラッド層の周
囲の被膜を除去することなく回折格子部8を形成するこ
とも可能である。なお、紫外線の照射は、公知のホログ
ラフィック法や位相格子法等によって行われる。
【0020】U字状基材2の一対の腕部2b,2cの端
部には、光ファイバ4が接着剤によって接着固定されて
いる。詳しくは、光ファイバ4は、回折格子部8の中心
波長をモニタしながら回折格子部8に所定の張力が与え
られた状態で、回折格子部8の両側部において接着剤に
より腕部2b,2cの端部にそれぞれ固定される。光フ
ァイバ4を固定する際は、U字状基材2及び光ファイバ
4の回折格子部8は所定の温度に加熱している。この加
熱温度は、接着剤が熱硬化型樹脂の場合は硬化温度であ
り、紫外線硬化型樹脂の場合は樹脂の濡れ性がよくなる
まで樹脂の粘度が低くなる温度である。このようにして
光ファイバ4をU字状基材2に取り付けることにより、
光ファイバ4の使用温度範囲(−45℃〜80℃)にお
いて、光ファイバ4にかかる張力を適切な値に保つこと
になり、回折格子部8での温度変化に対する反射中心波
長の安定性を保つことができる。
【0021】上述した構成の光学装置1においては、U
字状基材2が圧電素子6より熱膨張係数が大きい材料か
らなるので、低温(たとえば、−20℃)時には、図2
(a)に示されるように、U字状基材2の底部2aの収
縮量が圧電素子6の収縮量よりも大きくなり、U字状基
材2の腕部2b,2cの端部の間隔(回折格子部8の両
側部において光ファイバ4が固定される2点間の距離)
はU字状基材2における圧電素子6が固定された位置を
支点として広がることになる。一方、高温(たとえば、
70℃)時には、図2(b)に示されるように、U字状
基材2の底部2aの膨張量が圧電素子6の膨張量よりも
大きくなり、U字状基材2の腕部2b,2cの端部の間
隔(回折格子部8の両側部において光ファイバ4が固定
される2点間の距離)はU字状基材2における圧電素子
6が固定された位置を支点として狭まることになる。な
お、図2(a)及び(b)においては、電圧印加手段1
0の図示を省略している。
【0022】また、上述した構成の光学装置1において
は、電圧印加手段10から圧電素子6に電圧を印加する
と、印加電圧に応じて圧電素子6の長さ方向に変位が生
じ、図3に示されるように、この変位がU字状基材2に
より拡大されて回折格子部8に伝達される。これによ
り、圧電素子6への印加電圧の大きさに応じて回折格子
部8での反射中心波長を効率よく変化させることができ
る。
【0023】このように、光学装置1では、常温(たと
えば20℃)且つ圧電素子6に電圧が印加されていない
状態において、図4(a)に示されるように、U字状基
材2の腕部2b,2cの端部の間隔が所定値G1とな
り、回折格子部8での反射中心波長がλa(nm)とな
り、この状態で光学装置1の周囲温度が昇温、たとえば
70℃となると、図4(b)に示されるように、U字状
基材2の腕部2b,2cの端部の間隔が上述したように
狭まって所定値G2(<G1)となり、光ファイバ4に
かかる張力が低下して、回折格子部8での反射中心波長
は略λa(nm)となり、反射中心波長の温度依存性を
実質的に無くすことができる。これにより、圧電素子6
に電圧を印加した状態(図4(c)に示された状態)に
おいては、圧電素子6の変位に応じた分だけU字状基材
2の腕部2b,2cの端部の間隔が変化し、回折格子部
8での反射中心波長は印加電圧に応じた分(Δλ)だけ
変化して、λa+Δλ(nm)となる。
【0024】また、常温(たとえば20℃)且つ圧電素
子6に電圧が印加されていない状態から光学装置1の周
囲温度が降温、たとえば−20℃となると、U字状基材
2の腕部2b,2cの端部の間隔が上述したように広が
って光ファイバ4にかかる張力が増加して、回折格子部
8での反射中心波長は略λa(nm)となり、反射中心
波長の温度依存性を実質的に無くすことができる。これ
により、圧電素子6に電圧を印加した状態においては、
圧電素子6の変位に応じた分だけU字状基材2の腕部2
b,2cの端部の間隔が変化し、回折格子部8での反射
中心波長は印加電圧に応じた分(Δλ)だけ変化して、
λa+Δλ(nm)となる。
【0025】以上のことから、本実施形態の光学装置1
においては、圧電素子6とU字状基材2とが温度補償の
ための負の熱膨張係数を発生させる機構を構成すること
から、U字状基材2の腕部2b,2cの端部の間隔は見
かけ上、U字状基材2が負の熱膨張係数を有するように
変化することになり、図5に示されるように、U字状基
材2の印加電圧に対する回折格子部8での反射中心波長
の変化特性が温度により長波長側あるいは短波長側にシ
フトするのを抑制することができる。なお、図5におい
て示される特性は、印加電圧が0Vの状態で回折格子部
8での反射中心波長が1533.0nmに設定されてお
り、印加電圧を120Vまで変化させることにより、回
折格子部8での反射中心波長は1536.0nmまで変
化する。
【0026】また、U字状基材2がステンレス鋼からな
る場合には、ステンレス鋼は圧電素子よりも熱膨張係数
が大きく、弾性率も高いので、回折格子部8に対して変
位を効率的に伝達することができる。
【0027】また、U字状基材2がアルミニウム合金か
らなる場合には、アルミニウム合金は圧電素子6よりも
熱膨張係数が非常に大きいので、回折格子部8に対して
変位をより一層効率的に伝達することができると共に、
光学装置1全体の小型化が可能となる。
【0028】(第2実施形態)次に、図6に基づいて、
本発明の第2実施形態に係る光学装置を説明する。図6
は、第2実施形態に係る光学装置を示す概略構成図であ
る。
【0029】光学装置21は、第1部材22と、第2部
材23と、回折格子部8が形成された光ファイバ4と、
圧電素子6と、ロッド状部材25とを有している。
【0030】第1部材22は所定の熱膨張係数を有した
材料、たとえばインバー合金、あるいは、セラミックス
等からなり、一対設けられている。第1部材22は、圧
電素子6とロッド状部材25とが並設された状態で圧電
素子6及びロッド状部材25の両端部に固定される。圧
電素子6又はロッド状部材25と第1部材22との固定
は、接着、溶接、ネジ止め、カシメ等により行われる。
【0031】第2部材23は第1部材22より大きい熱
膨張係数を有する材料、たとえばアルミニウム合金等か
らなる。第2部材23は、第1部材22の圧電素子6及
びロッド状部材25が固定される側とは裏面側(外側)
にそれぞれ固定される。第1部材22と第2部材23と
の固定は、接着、溶接等により行われる。
【0032】ロッド状部材25は、圧電素子6と同じ圧
電素子が用いられている。なお、圧電素子6には、圧電
素子6に電圧を印加する電圧印加手段10が接続されて
いるが、ロッド状部材25にはロッド状部材25に電圧
を印加する電圧印加手段は接続されていない。ロッド状
部材25として圧電素子を用いることにより、ロッド状
部材25の熱膨張係数を容易に圧電素子6の熱膨張係数
と同等の値に設定することができる。
【0033】第1部材22の端部には、光ファイバ4が
接着剤によって接着固定されている。詳しくは、光ファ
イバ4は、回折格子部8の中心波長をモニタしながら回
折格子部8に所定の張力が与えられた状態で、回折格子
部8の両側部において接着剤により第1部材22の端部
にそれぞれ固定される。光ファイバ4を固定する際は、
第1部材22及び光ファイバ4の回折格子部8は所定の
温度に加熱している。この加熱温度は、接着剤が熱硬化
型樹脂の場合は硬化温度であり、紫外線硬化型樹脂の場
合は樹脂の濡れ性がよくなるまで樹脂の粘度が低くなる
温度である。このようにして光ファイバ4を第1部材2
2に取り付けることにより、光ファイバ4の使用温度範
囲(−45℃〜80℃)において、光ファイバ4にかか
る張力を適切な値に保つことになり、回折格子部8での
温度変化に対する反射中心波長の安定性を保つことがで
きる。
【0034】上述した構成の光学装置21においては、
第2部材23が第1部材22より熱膨張係数が大きい材
料からなるので、第1部材22と第2部材23とがいわ
ゆるバイメタル構造を構成して、温度に応じて第1部材
22が所定の方向に反ることになる。低温(たとえば、
−20℃)時には、図7(a)に示されるように、圧電
素子6及びロッド状部材25が同様に収縮して第1部材
22の間隔を狭めようとするものの、第1部材22が外
側(第2部材23が固定された側)に反るため、第1部
材22の端部の間隔(回折格子部8の両側部において光
ファイバ4が固定される2点間の距離)は広がることに
なる。一方、高温(たとえば、70℃)時には、図7
(b)に示されるように、圧電素子6及びロッド状部材
25が同様に膨張して第1部材22の間隔を広めようと
するものの、第1部材22が内側(第2部材23が固定
された側とは反対側)に反るため、第1部材22の端部
の間隔(回折格子部8の両側部において光ファイバ4が
固定される2点間の距離)は狭まることになる。なお、
図7(a)及び(b)においては、電圧印加手段10の
図示を省略している。
【0035】また、上述した構成の光学装置21におい
ては、電圧印加手段10から圧電素子6に電圧を印加す
ると、印加電圧に応じて圧電素子6の長さ方向に変位が
生じ、図8に示されるように、この変位が第1部材22
により拡大されて回折格子部8に伝達される。これによ
り、圧電素子6への印加電圧の大きさに応じて回折格子
部8での反射中心波長を効率よく変化させることができ
る。
【0036】このように、光学装置1では、常温(たと
えば20℃)且つ圧電素子6に電圧が印加されていない
状態において、図9(a)に示されるように、第1部材
22の端部の間隔が所定値G5となり、回折格子部8で
の反射中心波長がλb(nm)となり、この状態で光学
装置1の周囲温度が昇温、たとえば70℃となると、図
9(b)に示されるように、第1部材22の端部の間隔
が上述したように狭まって所定値G6(<G5)とな
り、光ファイバ4にかかる張力が低下して、回折格子部
8での反射中心波長は略λb(nm)となり、反射中心
波長の温度依存性を実質的に無くすことができる。これ
により、圧電素子6に電圧を印加した状態(図9(c)
に示された状態)においては、圧電素子6の変位に応じ
た分だけ第1部材22の端部の間隔が変化し、回折格子
部8での反射中心波長は印加電圧に応じた分(Δλ)だ
け変化して、λb+Δλ(nm)となる。
【0037】また、常温(たとえば20℃)且つ圧電素
子6に電圧が印加されていない状態から光学装置1の周
囲温度が降温、たとえば−20℃となると、第1部材2
2の端部の間隔が上述したように広がって光ファイバ4
にかかる張力が増加して、回折格子部8での反射中心波
長は略λb(nm)となり、反射中心波長の温度依存性
を実質的に無くすことができる。これにより、圧電素子
6に電圧を印加した状態においては、圧電素子6の変位
に応じた分だけ第1部材22の端部の間隔が変化し、回
折格子部8での反射中心波長は印加電圧に応じた分(Δ
λ)だけ変化して、λb+Δλ(nm)となる。
【0038】以上のことから、本実施形態の光学装置2
1においては、第1部材22と第2部材23とが温度補
償のための負の熱膨張係数を発生させる機構を構成する
ことから、第1部材22の端部の間隔は見かけ上、第1
部材22が負の熱膨張係数を有するように変化すること
になり、第1実施形態と同様に、圧電素子6の印加電圧
に対する回折格子部8での反射中心波長の変化特性が温
度により長波長側あるいは短波長側にシフトするのを抑
制することができる。また、光学装置21においては、
第1部材22と第2部材23とで構成される負の熱膨張
係数を発生させる機構と、圧電素子6の変位を拡大する
機構とが独立しているため、波長シフト量を大きく設定
することができる。
【0039】また、第1部材22がインバー合金からな
る場合には、このインバー合金の熱膨張係数が低いため
に、第1部材22の反り量を大きく設定することができ
る。
【0040】また、第1部材22がセラミックスからな
る場合には、このセラミックスの熱膨張係数が低いため
に、第1部材22の反り量を大きく設定することができ
る。
【0041】また、第2部材23がアルミニウム合金か
らなる場合には、このアルミニウム合金の熱膨張係数が
大きいために、第1部材22の反り量を大きく設定する
ことができる。
【0042】以上、本発明者によってなされた発明を実
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではない。たとえば、ロッド状部
材25として圧電素子を用いているがこれに限られるこ
となく、圧電素子と同等の熱膨張係数を有する材料、た
とえばセラミックス、ニッケル銅、あるいは、ガラスか
らなる部材を用いるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、圧電素子の印加電圧に対する回折格子での反射
中心波長の変化特性が温度によりシフトするのを抑制す
ることが可能な光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光学装置を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る光学装置における
温度補償を説明するための図であり、(a)は低温時の
状態を示し、(b)は高温時の状態を示している。
【図3】本発明の第1実施形態に係る光学装置における
圧電素子による波長可変を説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る光学装置の動作を
説明するための図であり、(a)は常温且つ圧電素子に
電圧を印加していない状態を示し、(b)は高温且つ圧
電素子に電圧を印加していない状態を示し、(c)は高
温且つ圧電素子に電圧を印加した状態を示している。
【図5】本発明の第1実施形態に係る光学装置におけ
る、圧電素子の印加電圧に対する回折格子での反射中心
波長の変化特性を示す線図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る光学装置を示す概
略構成図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る光学装置における
温度補償を説明するための図であり、(a)は低温時の
状態を示し、(b)は高温時の状態を示している。
【図8】本発明の第2実施形態に係る光学装置における
圧電素子による波長可変を説明するための図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る光学装置の動作を
説明するための図であり、(a)は常温且つ圧電素子に
電圧を印加していない状態を示し、(b)は高温且つ圧
電素子に電圧を印加していない状態を示し、(c)は高
温且つ圧電素子に電圧を印加した状態を示している。
【図10】従来の技術における、圧電素子の印加電圧に
対する回折格子での反射中心波長の変化特性を示す線図
である。
【符号の説明】
1,21…光学装置、2…U字状基材、2a…底部、2
b,2c…腕部、4…光ファイバ、6…圧電素子、8…
回折格子部、10…電圧印加手段、22…第1部材、2
3…第2部材、25…ロッド状部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 知巳 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 高橋 健一郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H038 BA25 2H049 AA06 AA45 AA51 AA59 AA62 AA68

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向の所定長さにわたって回折格子
    が形成された光ファイバと、 ロッド状に形成された圧電素子と、 前記圧電素子より熱膨張係数が大きい材料からなり、一
    対の腕部を有したU字状基材と、 前記圧電素子に電圧を印加して変位を発生させる電圧印
    加手段とを備えており、 前記光ファイバは、前記回折格子が形成された光ファイ
    バ部分を跨ぐようにして一対の前記腕部の端部に固定さ
    れ、 前記圧電素子は、一対の前記腕部を連結するように前記
    U字状基材に固定されていることを特徴とする光学装
    置。
  2. 【請求項2】 前記U字状基材がステンレス鋼からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 前記U字状基材がアルミニウム合金から
    なることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 光軸方向の所定長さにわたって回折格子
    が形成された光ファイバと、 ロッド状に形成された圧電素子と、 前記圧電素子と同等の熱膨張係数を有する材料からなる
    ロッド状部材と、 所定の熱膨張係数を有し、前記圧電素子と前記ロッド状
    部材とが並設された状態で前記圧電素子及び前記ロッド
    状部材の両端部に固定される一対の第1部材と、 前記第1部材の熱膨張係数より大きい熱膨張係数を有
    し、前記第1部材の前記圧電素子及び前記ロッド状部材
    が固定される側とは裏面側にそれぞれ固定される第2部
    材と、 前記圧電素子に電圧を印加して変位を発生させる電圧印
    加手段とを備えており、 前記光ファイバは、前記回折格子が形成された光ファイ
    バ部分の両側部が前記第1部材に固定されていることを
    特徴とする光学装置。
  5. 【請求項5】 前記第1部材がインバー合金からなるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の光学装置。
  6. 【請求項6】 前記第1部材がセラミックスからなるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の光学装置。
  7. 【請求項7】 前記第2部材がアルミニウム合金からな
    ることを特徴とする請求項4に記載の光学装置。
  8. 【請求項8】 前記ロッド状部材を圧電素子により構成
    することを特徴とする請求項4に記載の光学装置。
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