JP2002054888A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
和装置において効率改善を図ること。 【解決手段】 冷媒としてR32冷媒を用い、冷媒流路
数が単一であって伝熱管径が7mm以上10mm以下で
ある室内熱交換器5を使用する。
Description
イクルを用いた空気調和装置に関し、特に、循環冷媒と
して地球温暖化を抑制する冷媒を用いた空気調和装置に
関するものである。
CFC系のR22冷媒は、近年、オゾン層保護や地球温
暖化防止の観点から、HFC系のR32冷媒やHC系の
R290(プロパン)冷媒への代替化が研究されてい
る。これら冷媒は、大気放出による地球温暖化係数(以
下、GWP)がR22などと比べて非常に小さくなって
いることが特徴である。
ネルギ消費影響、以下、TWEI)評価においては、以
上述べた冷媒の大気放出による直接的な地球温暖化への
影響に加えて、空気調和装置の生産や運転によるエネル
ギ消費により、間接的に増加する二酸化炭素による地球
温暖化への影響も考慮される。R290冷媒は冷媒自体
の温暖化への影響は極めて小さいが、運転時の消費エネ
ルギはR32冷媒より大きく、加えて可燃性冷媒のた
め、安全性に対して十分に配慮した製品を設計しなけれ
ばならず、製品製造に多大なエネルギを消費する。
2冷媒の値の方がR290冷媒より小さくなるケースも
あり、R32冷媒を用いた空気調和装置において、更な
るエネルギ効率改善を進めれば、TWEI値がより小さ
くなり、地球温暖化への影響をより小さくすることがで
きる。
換器、室内熱交換器、四方弁、流量制御装置などを冷媒
配管で接続した圧縮式冷凍サイクルを構成しており、冷
媒としてR22冷媒を用いている。熱交換器としてはプ
レートフィンチューブ型熱交換器が用いられており、室
内熱交換器の伝熱管外径は、7mm、流路数は2であ
る。伝熱管内側の周方向表面には管軸方向に対して傾斜
する螺旋状の凸形状のフィンが形成されている。
おいては、圧力損失が大きいR22冷媒を用いているた
め、室内熱交換器の冷媒流路を複数設けなければなら
ず、このため、冷媒を複数流路に分配するための工夫が
必要となり、配管構造が複雑化したり、コストがかかる
といった問題点があった。
ことにより、伝熱管内面の表面積を拡大して冷媒の伝熱
性能を向上させる工夫がなされているが、同時に、圧力
損失も増加する。従って圧力損失が大きいR22冷媒を
用いる従来の空気調和装置においては、溝による伝熱性
能向上効果が圧力損失増加による性能低下に相殺される
場合もあり、溝形状の工夫による伝熱性能向上が、装置
の効率改善に結びつきにくいといった問題点があった。
効率は、R22冷媒より低いという問題点があり、R3
2冷媒を用いる場合には、更なる装置の効率改善が行わ
れなくてはならない。
点を解消するためになされたもので、地球温暖化への影
響が小さいR32冷媒を用いた空気調和装置を提供する
ことを目的とし、特に、R32冷媒を用いた空気調和装
置において、簡略な構造かつ低コストで、エネルギ消費
効率を高めることができる構造の空気調和装置を得るこ
とを目的とする。
めに、この発明による空気調和装置は、圧縮機、室外熱
交換器、室内熱交換器、流量制御装置を冷媒配管で接続
した冷媒回路を備えた空気調和装置において、冷媒とし
てR32冷媒が用いられ、前記室内熱交換器は冷媒流路
数が単一であって伝熱管径が7mm以上10mm以下で
ある熱交換器であることを特徴としている。
圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、流量制御装置を
冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空気調和装置にお
いて、冷媒としてR32冷媒が用いられ、前記室内熱交
換器は冷媒流路数が2であって伝熱管径が5mm以上7
mm以下である熱交換器であることを特徴としている。
圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、流量制御装置を
冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空気調和装置にお
いて、冷媒としてR32冷媒が用いられ、蒸発器として
の前記室内熱交換器は熱交換器入口の流路が単一で、途
中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となるものであ
り、前記分岐部での分岐方向が略垂直方向に設置された
場合において、前記分岐部の冷媒流動様式が環状噴霧流
となるよう前記熱交換器入口から前記分岐部までの通路
長を設定されているものである。
圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、流量制御装置を
冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空気調和装置にお
いて、冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が
単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数とな
る蒸発器を備え、蒸発器としての前記室内熱交換器は熱
交換器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、
出口流路が複数となるものであり、前記分岐部での分岐
方向が略垂直方向に設置された場合において、熱交換器
の全伝熱管本数に対して単一流路となる伝熱管本数の割
合が0.25以上であることを特徴としている。
前記室内熱交換器の上流に補助熱交換器が設置され、当
該補助熱交換器の冷媒流路数が単一であることを特徴と
している。
圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、流量制御装置を
冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空気調和装置にお
いて、冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が
単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数とな
る蒸発器を備え、蒸発器としての前記室内熱交換器は熱
交換器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、
出口流路が複数となるものであり、前記分岐部での分岐
方向が略垂直方向に設置された場合において、単一流路
となる伝熱管径Daが複数流路となる伝熱管径Dbより
小さく、熱交換器の全伝熱管本数に対する単一流路とな
る伝熱管本数の割合が、0.25/(Db2 /Da2 )
0.7以上であることを特徴としている。
圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、流量制御装置を
冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空気調和装置にお
いて、冷媒としてR32を用い、入口の流路が単一で、
途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸発器
を備え、前記分岐部での分岐方向が略垂直方向に設置さ
れた場合において、冷媒としてR32冷媒が用いられ、
入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流
路が複数となる蒸発器を備え、蒸発器としての前記室内
熱交換器は熱交換器入口の流路が単一で、途中で冷媒流
路が分岐し、出口流路が複数となるものであり、前記分
岐部での分岐方向が略垂直方向に設置された場合におい
て、前記室内熱交換器の上流に補助熱交換器が設置さ
れ、当該補助熱交換器の冷媒流路数が単一で、補助熱交
換器の伝熱管径Daが蒸発器となる熱交換器の伝熱管径
Dbよりも小さく、補助熱交換器と前記室内熱交換器を
加えた全伝熱管本数に対して単一流路となる伝熱管本数
の割合が、0.25/(Db 2 /Da2 )0.7以上であ
ることを特徴としている。
前記熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器
が用いられ、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し
傾斜する凹溝が形成されており、前記凹溝による伝熱管
内表面の面積拡大率が2.5倍以上である伝熱管が前記
熱交換器に用いられているものである。
前記熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器
が用いられ、その熱交換器のうちの少なくとも1つにお
いて、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜す
る凹溝が形成されており、その凹溝の管軸方向に対する
傾斜角度が45度以上である伝熱管が前記熱交換器に用
いられているものである。
前記熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器
が用いられ、その熱交換器のうちの少なくとも1つにお
いて、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜す
る凹溝が形成されており、凹溝におけるフィン高さが
0.3〜0.4mmである伝熱管が前記熱交換器に用い
られているものである。
前記熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器
が用いられ、その熱交換器のうちの少なくとも1つにお
いて、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜す
る凹溝が形成されている部分と管軸方向に延びる幅広の
凹溝が形成されていない部分とが存在する伝熱管が前記
熱交換器に用いられているものである。
フィン間に形成される凹溝が互いに異なる2方向以上に
形成されている伝熱管が前記熱交換器に用いられている
ものである。
フィン先端にV溝が形成されているものである。
熱交換器1流路当たりの冷媒質量速度が250kg/m
2 s以上であることを特徴としている。
実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明
する。
気調和装置の実施の形態1を示している。この空気調和
装置は、冷媒を圧縮する回転数可変型圧縮機1と、四方
弁2と、室外熱交換器(凝縮器)3と、第1流量制御装
置(膨張弁)4と、室内熱交換器(蒸発器)5とを含む
冷媒回路を構成している。また、室外熱交換器3に冷却
風を送る室外送風機6と、室内熱交換器5の前方に配置
された室内送風機7とが設けられている。
2によって切り換えられ、図1の実線の矢印が冷房時の
冷媒流れ方向、点線の矢印が暖房時の冷媒流れ方向を示
している。
て圧縮された冷媒は、室外熱交換器3を通過することで
冷却され、第1流量制御装置4によって等エンタルピ膨
張されて液化する。液化された冷媒は室内熱交換器5を
通過する際に蒸発し、外部を冷却する。
P冷媒としてHFC系冷媒のR32冷媒、圧縮機摺動部
を潤滑する冷凍機油(以下では、冷凍機油を単に油と表
現する)としてアルキルベンゼン系の油を封入する。
送風機6、室内送風機7により空気などの外界側流体と
熱交換する。室外熱交換器3と室内熱交換器5は、とも
に、プレートフィンチューブタイプの熱交換器であり、
室内熱交換器5は冷媒流路数(伝熱管5Aの並列管数)
が1、伝熱管径が7mm、一方、室外熱交換器3の冷媒
流路数(伝熱管3Aの並列管数)が4の例である。室外
熱交換器3、室内熱交換器5の各々の伝熱管3A、5A
の内側周面には、図2に示されているように、管軸方向
Aに対して傾斜角θaだけ傾斜した凹溝10が多条形成
されている。この凹溝10の多条形成により、隣接する
凹溝10間に突条のフィン11が構成される。
コンのJIS冷房標準空気条件、同一室外熱交換器にお
いて、室内熱交換器の伝熱管径を横軸のパラメータとし
た場合の空気調和装置のエネルギ効率(消費電力に対す
る能力の比を示す指標=成績係数:Coefficie
nt of Performance;以下COPと記
す。この値が大きいほど装置のエネルギ効率が高い。)
の関係を調べた結果を、室内熱交換器の冷媒流路数(パ
ス数)、冷媒ごとに示されている。なお、図3は、従来
装置において、R22冷媒を用い、伝熱管径が7mm、
冷媒流路数が2の場合のCOPを100%の基準とす
る。
ス)では、伝熱管径が7mmから8mmの時にCOPが
最大となるから、伝熱管コストが安く、かつ冷媒量も少
なくて済む7mmの伝熱管が用いられている。
冷媒−1パス)では、冷媒流路数が1であると、伝熱管
径が7mm〜10mmの場合にCOPが従来装置より上
回ることがわかった。
熱交換器5の冷媒流路数を2とすることもできる。この
場合の構成が図4に示されている。
(R32冷媒−2パス)において、冷房定格能力2.8
kWルームエアコンのJIS冷房標準空気条件、同一室
外熱交換器で、室内熱交換器の伝熱管径を横軸のパラメ
ータとした場合の空気調和装置のCOPの関係を調べた
結果が図3に併記されている。
冷媒−2パス)では、伝熱管径が5mm以上の場合にC
OPが従来装置を上回ることがわかった。この時、伝熱
管径が従来装置と同じ7mmの場合には、COPは従来
装置を10%上回り、COPの最大値は伝熱管径が6m
m〜7mmの時となる。以上の理由は、R32冷媒の圧
力損失の値が従来R22冷媒の40〜50%となるため
である。
作用・効果を説明する前に、従来の内面溝付き伝熱管に
ついて、図18、図19を参照して説明する。なお、図
18は従来装置で使用されている伝熱管の展開図であ
り、図19はその伝熱管の溝形状の詳細を示している。
伝熱管の内周面には伝熱を促進するフィン111がピッ
チPで並んでおり、隣接するフィン111間の凹溝11
0に液冷媒が溜まる。
6.5mm、管肉厚Tは0.25mm、溝数は50、溝
ピッチPは0.41mm、溝高さHは0.24mm、凹
溝110の管軸方向Aに対する傾斜角(以下、リード
角)θaは15度程度で、フィン111の横断面形状は
略三角形であり、フィン先端の角度(以下、山頂角)θ
fは30度、溝による伝熱管内表面の面積拡大率は1.
9倍(この面積拡大率の基準は、凹溝がない内表面が平
滑の伝熱管)である。
管3A、5Aでは、図2に示されているように、リード
角θaが45度で、管内径D、管肉厚T、溝数、溝ピッ
チPは、従来のものと同一で、溝高さHを0.30m
m、山頂角θfを15度とした。
A、5Aの作用・効果を説明する。前述したとおり、R
32冷媒の圧力損失の値は、従来から専ら使用されてい
るR22冷媒の40〜50%となる。一般に、管内を流
れる流体の圧力損失は、管径(流路径)の4.75乗に
反比例する。
22冷媒の使用時と比較して、圧力損失が同等ならば、
冷媒管径を0.82〜0.86倍まで小さくすることが
でき、これに応じて、冷媒量削減、伝熱管のコスト低減
などを図ることができる。
面積も0.82〜0.86倍まで減少し、伝熱性能が低
下するので、伝熱性能を確保するためには、従来の伝熱
管と同等以上の伝熱管内表面積、すなわち伝熱管内表面
積を1.16〜1.22倍することが必要となる。
来の凹溝110による伝熱管内表面の面積拡大率が1.
9倍であるのに対して、凹溝10による伝熱管内表面の
面積拡大率を略2.3倍以上にすればよいことになる。
凹溝10によって伝熱管内表面の面積拡大率を増大させ
る方法としては、リード角θaを大きくする方法があ
る。例えば、管内径D、溝数、溝ピッチP、溝高さH、
山頂角θfを従来の伝熱管と同一とし、リード角θaを
15度から45度に増加させることにより、伝熱管内表
面積は1.37倍拡大する。従って、従来の凹溝による
伝熱管内表面の面積拡大率が1.9倍だったのに対し
て、リード角θaが45度の場合には、伝熱管内表面の
面積拡大率は2.6倍となる。
に蒸発熱伝達率と圧力損失(溝がない内面が平滑な伝熱
管との比)をとって、リード角θaをパラメータとした
ときの伝熱管の性能を示している。なお、使用冷媒はR
32冷媒である。
来の伝熱管に対して、リード角θaが30度の伝熱管
は、熱伝達率が高い値を示すが、圧力損失が増加し、リ
ード角θaが45度の時も同様の傾向を示す。この理由
は、リード角θaが大きいと、伝熱管内表面の面積拡大
率が大きくなり、伝熱性能が向上するためであり、圧力
損失はリード角θaが大きくなることにより、冷媒流れ
が凹溝10に衝突するなどして大きくなるからであると
考えられる。
0度の伝熱管を図4に示されている型式のプレートフィ
ンチューブ型熱交換器(パス数2)を用いた室内熱交換
器5に適用し、横軸に冷媒質量速度をとり、縦軸に蒸発
熱交換能力をとって、冷媒の違いによる伝熱管の性能を
示している。
伝達率が向上し、蒸発熱交換能力は大きくなるが、圧力
損失も増大するため、冷媒質量速度の大きい領域におい
ては冷媒質量速度の増加による蒸発熱交換能力の増加量
は少なくなる。図6に示されているように、従来のR2
2冷媒では、冷媒質量速度が250kg/m2 s以上と
なると、蒸発熱交換能力の増加度合いが小さくなるのに
対して、本実施の形態におけるR32冷媒の使用では、
冷媒質量速度を350kg/m2 s以上としても、蒸発
熱交換能力が増加していくことが分かる。この理由は、
前述したとおり、R32冷媒の圧力損失がR22冷媒よ
り小さいためである。
に本伝熱管を用いた図4に示されている型式の室内熱交
換器の蒸発熱交換量をとって、伝熱管の違いによる熱交
換器の性能を表した結果を示している。この時の各々の
冷媒の質量速度は、図6において、蒸発熱交換能力が
2.8kWとなる値とした。
角θaが15度〜25度の場合に蒸発能力が高い値とな
るのに対して、本実施の形態におけるR32冷媒では、
リード角θaが30度以上、特に、45度以上の場合に
蒸発能力が特に高い値となることが分かる。この理由
は、リード角θaが大きいと、伝熱性能も向上するが、
圧力損失も大きくなる。しかし、R32冷媒は圧力損失
の値が従来のR22冷媒と比較して小さいため、リード
角θaがより大きい値の時に蒸発性能が最大値となる。
実施の形態の伝熱管は、圧力損失の影響が小さい凝縮器
側でも同様の効果を発揮する。すなわち、本実施の形態
では、図2に示されているように、伝熱管3A、5Aの
管壁には、管軸方向Aとの角度(リード角)θaが45
度以上の凹溝10が設けられており、この凹溝10内に
は、管軸方向Aの主流とのせん断力で、渦が発生する。
凹溝10に沿って移動する成分Va値と、凹溝10内の
溝方向に軸を持つ渦を駆動する成分Vbとに分解でき
る。この凹溝10部に形成された渦は、主流とのせん断
力によって駆動されるから、主流に対し大きな角度の凹
溝10を有する伝熱管が渦発生並びに渦の大型化には有
効である。
10に沿って流体を駆動する成分Vaよりも、渦を駆動
する成分Vbが大きくなる。このため、凹溝10内での
熱移動及び物質移動が促進される。併せて、リード角θ
aが大きいと、伝熱面積も拡大されるため、液膜が薄く
なり、凝縮器側でも高い熱伝達性能を得ることができ
る。
率を増大させる他の方法としては、溝高さHを大きくす
る方法がある。例えば、管内径D、管肉厚T、溝数、溝
ピッチP、リード角θa、山頂角θfを従来のものと同
一とし、溝高さHを従来の0.24mmから0.30m
mに増加することにより、伝熱管内表面は1.14倍拡
大する。従って、この場合には、従来の凹溝による伝熱
管内表面の面積拡大率が1.9倍であるのに対して、面
積拡大率は2.2倍となる。
伝熱管を用いたプレートフィンチューブ型熱交換器の凝
縮熱交換能力をとって、伝熱管の性能を示されている。
0.20mm〜0.25mmの時に凝縮能力が高い値と
なるのに対し、R32冷媒が使用されていると、溝高さ
Hが0.30mm〜0.40mmの時に凝縮能力が、特
に高い値となる。溝高さが大きいと、伝熱管内表面の面
積拡大率が大きくなり、伝熱性能も向上し、加えて、以
下の理由によって凝縮熱伝達性能がさらに向上する。
部に溜まり込むが、溝高さが大きいために凹溝10が液
膜に埋もれにくくなり、高い凝縮熱伝達性能を得ること
ができる。
ては、山頂角θfを、従来の30度から本実施の形態の
ように、15度まで小さくしてもよい。管内径D、管肉
厚T、溝数、溝ピッチP、リード角θa、溝高さHが同
一であれば、山頂角θfの減少によって溝幅が小さくな
るため、凹溝10の底部に溜まり込む液冷媒の量が増
え、凹溝10が液膜に埋もれにくくなり、高い凝縮熱伝
達性能を得ることができる。
て、溝数を増やし、溝ピッチを狭めても、高い凝縮熱伝
達性能を得ることができる。なお、圧力損失が小さいR
32冷媒においても、冷媒質量速度が350kg/m2
sよりはるかに大きい場合には、圧力損失増加の影響が
現れ、蒸発熱交換量が低下するため、熱交換器性能を向
上させる手法として、圧力損失を低減する溝形状が有効
となる。
る伝熱管20のように、内側周表面に、管軸方向に対し
傾斜した凹溝21が形成されている部分と、管軸方向に
延びる幅広の凹溝22が形成されている部分とを設ける
ことにより、冷媒が、幅広の凹溝22を流れることによ
り、圧力損失が低減する。なお、この場合、隣接する凹
溝21間と、凹溝21と凹溝22との間が各々フィン2
3となる。
の量が増え、溝が液膜に埋もれにくくなり、高い凝縮熱
伝達性能を得ることができる。なお、図9では、90度
ごとに幅広の凹溝22を設ける例が示されているが、幅
広の凹溝22の個数は、これより少なくても多くてもよ
い。
さい場合には、圧力損失が熱交換器性能に与える影響が
小さくなるため、圧力損失が多少増加しても、伝熱性能
の向上が大きい溝形状が有効となる。例えば、図10
(a)に示されている伝熱管30のように、内側周表面
に管軸方向に対し異なる2方向以上に凹溝31、32を
形成することにより、圧力損失は増加するが、凹溝3
1、32間での冷媒の衝突、攪拌によって伝熱促進効果
が得られ、熱交換器性能は向上する。
32のリード角θa’とが異なっていてもよく、また、
凹溝31と凹溝32の対個数は、2〜3、あるいはそれ
以上であってもよい。なお、図10(a)は凹溝31と
凹溝32の対個数が2の例を、図10(b)は凹溝31
と凹溝32の対個数が3の例を各々示している。
40のように、凹溝41間に画定されるフィン42の先
端に、略三角形状のV溝43を開削形成し、フィン42
の表面積を広げることもでき、このことよって伝熱促進
効果を図ることもできる。また、V溝43は、図11
(b)に示されているように、深く設けられてもよく、
また、図11(c)に示されているように、片側に偏倚
して形成されてもよい。
ついて述べたが、伝熱管径が5mmから10mmまで変
化した場合には、内圧強度が確保されるように、管肉厚
Tを調整し、他の形状を上述の実施の形態のものと同等
にすれば、熱交換器性能は向上する。また、以上は、室
内熱交換器に本実施の形態の伝熱管を導入した効果につ
いて述べたが、室外熱交換器に本実施の形態の伝熱管を
導入した場合においても、同様の効果を期待できる。
空気調和装置の実施の形態2を示している。この空気調
和装置は、冷媒を圧縮する回転数可変型圧縮機51と、
四方弁52と、室外熱交換器(凝縮器)53と、第1流
量制御装置(膨張弁)54と、室内熱交換器(蒸発器)
55とを含む冷媒回路を構成している。また、室外熱交
換器53に冷却風を送る室外送風機56と、室内熱交換
器55の前方に配置された室内送風機57とが設けられ
ている。熱交換器53,55としては、プレートフィン
チューブタイプの熱交換器が用いられている。
52によって切り換えられ、図12の実線の矢印が冷房
時の冷媒流れ方向、点線の矢印が暖房時の冷媒流れ方向
を示している。この冷媒回路の作動冷媒としては、低G
WP冷媒としてHFC系冷媒のR32冷媒、圧縮機摺動
部を潤滑する冷凍機油(以下では、冷凍機油を単に油と
表現する)としてアルキルベンゼン系の油を封入する。
で、冷媒流路数は、冷房時の冷媒入口が一つ(冷媒入口
55A)、冷房時の冷媒出口が二つ(冷媒出口55B、
55C)となっている。また、室外熱交換器53は、伝
熱管径が7mmで、冷媒流路数は、暖房時の冷媒入口が
二つ(53A、53B)、暖房時の冷媒出口が四つ(5
3C、53D、53E、53F)になっており、いずれ
も熱交換器途中で流路数が増加する形態となっている。
図4に示されているものと比較して、蒸発器入口の流路
数を減らしているため、低コスト化を実現している。
する従来型の室内熱交換器の流路パターン例を図20を
参照して説明する。熱交換器は複数段に曲げられた形態
となっており、伝熱管総本数は32である。冷房運転時
の冷媒入口(冷房入口)200Aより単一の冷媒流路2
00Bに流入した気液二相の冷媒は、三分岐管と呼ばれ
る分岐管200Cにて二流路200D、200Eに分岐
され、個別の冷媒出口(冷房出口)200F、200G
から流する。
相冷媒の流動様式が図21に示されている。冷房時の冷
媒入口部分では、クオリティxが0.1〜0.2程度で
あり、流動様式はスラグ流となり、冷媒が蒸発してクオ
リティxが大きくなると、環状噴霧流となり、完全にド
ライアウトして噴霧流となってクオリティxが1とな
り、冷媒蒸気単相流となる。
内は液冷媒流量が多く、伝熱管下方に液冷媒が偏って流
動する。そして三分岐管200Cまでの流路が短いため
(図20では伝熱管4本分〜)、冷媒はあまり蒸発
せず、三分岐管出口でもスラグ流となる。ちなみに、こ
の従来例では、全伝熱管本数に対して単一流路となる伝
熱管本数の割合は、4/32で、0.125である。
動様式が図22に示されている。図22に示されている
ように、熱交換器では、三分岐管200Cの分岐方向が
略垂直のため、下方側流路に液冷媒が偏って流れ、上方
側流路には液冷媒が流れにくく、冷媒分配の不均一が生
じ、蒸発熱交換能力の低下が生じてしまう。
流路パターンが図13に示されている。室内熱交換器5
5は、従来のものと同様に複数段に曲げられた形態とな
っており、伝熱管総本数は32で、冷房運転時の冷媒入
口(冷房入口)55Aから単一流路のまま伝熱管を8本
(〜)通過した後の三分岐管55Dで分岐してい
る。この実施の形態では、全伝熱管本数に対して単一流
路となる伝熱管本数の割合は、8/32で、0.25で
ある。なお、図13において、55B、55Cは、冷房
運転時の冷媒出口(冷房出口)を示している。
5Dに至るまでに、冷媒は十分蒸発し、クオリティxが
0.4程度の環状噴霧流となり、図14に示されている
ような三分岐管内の流動様式となる。従って、図13に
示されているように、三分岐管55Dの分岐方向が垂直
であっても、下方側流路に液冷媒が偏って流れることが
なく、上方側と下方側の両流路に液冷媒が均等に流れ
る。これにより、冷媒分配の不均一が生じることなく、
蒸発熱交換能力が向上する。
交換器の流路パターンと、図13に示されている本実施
の形態における室内熱交換器の流路パターンを比較する
と、冷媒流路が単一である伝熱管本数は本実施の形態の
方が多く、その通路長は長いから、圧力損失の増加が懸
念されるが、R32冷媒が使用されているから、圧力損
失の増加は少なく、冷媒流速が速い伝熱管の本数増加に
なって冷媒伝熱性能が向上し、冷房COP、暖房COP
とも向上する。
器の他の例を示している。この室内熱交換器は、主たる
室内熱交換器55の入口流路側に補助熱交換器58が付
加され、補助熱交換器58に冷房運転時の冷媒入口(冷
房入口)58Aが設けられている。この場合、冷媒入口
58Aから三分岐管55Dに至る単一流路の伝熱管は1
0本(〜○10)となり、全伝熱管本数に対して単一流
路となる伝熱管本数の割合は、0.28である。なお、
補助熱交換器58の伝熱管径は、主たる熱交換器55と
同一である。
分岐管55Dに至るまでに十分蒸発し、環状噴霧流とな
って三分岐管55Dで分岐するため、図13に示されて
いるものと同様の効果が得られる。また、補助熱交換器
58が付加されている分、熱交換器伝熱面積が増加する
から、冷房COP、暖房COPとも向上する。加えて暖
房時は、室内熱交換器は凝縮器となり、冷房出口側流路
から冷媒が流入し、冷房入口側流路では冷媒が過冷却液
となって流出する。
房時、過冷却液となる伝熱管が補助熱交換器58として
主たる熱交換器55から分離されているため、フィンに
よる熱伝導により高温の冷媒から過冷却した液冷媒への
熱の移動がなく、熱交換器性能を十分に発揮できる効果
もある。なお、図13に示されているものでも、同様の
効果を発揮させるためには、過冷却液となる伝熱管周り
のフィンに切り込みを入れ、熱的に遮断すればよい。
器の更に他の例を示している。この例では、主たる熱交
換器55が3段曲げ構造とされ、冷房入口側流路に設置
された補助熱交換器58の伝熱管径Daを5mmと細く
しており、単一流路の伝熱管は6本(〜)になって
いる。全伝熱管本数に対して単一流路となる伝熱管本数
の割合は図13、図15に示されているものより小さい
0.1257となっている。なお、複数流路となる伝熱
管径Dbは7mmである。
より、補助熱交換器58における冷媒質量速度が速くな
り、補助熱交換器58での冷媒伝熱性能が向上する。こ
のため、冷媒は三分岐管55Dに至るまでに十分蒸発
し、環状噴霧流となって三分岐管55Dで分岐する現象
が得られ、図15に示されているものと同様の効果が得
られる。
0.7乗に比例する。従って、単一流路の伝熱管径を細
くすることにより、図13や図15に示されているもの
の単一流路での冷媒伝熱性能と比較して冷媒質量速度上
昇分が冷媒伝熱性能となる。
熱管断面穣比になるので、(Db2/Da2 )0.7=(7
2 /52 )0.7=1.6倍となる。
る全伝熱管本数に対する単一流路となる伝熱管本数の割
合0.25に対して、0.25/1.6=0.157と
なり、図15に示されているものにおける全伝熱管本数
に対する単一流路となる伝熱管本数の割合を0.157
としている。
いため、圧力損失の増加が懸念されるが、R32冷媒を
用いているため、圧力損失の増加は少なく、冷媒流速増
加による冷媒伝熱性能向上効果が勝り、冷房COP、暖
房COPとも向上する。なお図15では、補助熱交換器
58の伝熱管径を細くする例を示されているが、主たる
熱交換器55において単一流路となる部分の伝熱管のみ
伝熱管径を細くしても、同様の効果が得られる。
三分岐管を用いた室外熱交換器53についても同様であ
る。図17は、暖房時の冷媒入口が二つ(53A、53
B)、暖房時の冷媒出口が四つ(53C、53D、53
E、53F)の室外熱交換器53の具体例を示してい
る。なお、53J、53Hは三分岐管を示されている。
えれば、上下どちらか片方の熱交換器の伝熱管総本数は
24で、単一流路の伝熱管を6本通過した後、三分岐管
53J、53Hにて分岐している。全伝熱管本数に対す
る単一流路伝熱管本数の割合は、0.25である。この
ため、三分岐管53J、53Hに至るまでに冷媒は十分
蒸発し、環状噴霧流となって三分岐管53J、53Hで
分岐するため、図13に示されている熱交換器と同様の
効果が得られる。
調和装置は、実施の形態1に示されている伝熱管を用い
ても、同様の効果を得ることができる。
気調和装置では、冷媒としてR32冷媒を、冷凍機油と
してフルキルベンゼン系の冷凍機油を用いた例を示し
た。ここで、燃焼性はあるが、GWPがR32冷媒より
小さいHFC冷媒(R41、R143、R152a、R
245caなど)や、HC冷媒(ブタン、イソブタン、
エタン、プロピレンなど)や、さらには自然冷媒(空
気、炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数種の
混合冷媒)の中で、圧力損失が低ければ、これら冷媒を
用いても、地球温暖化係数が低く、その効果が発揮され
る。
C冷媒やHC冷媒、HE冷媒、FC冷媒、自然系冷媒
と、GWPがR32冷媒より大きい冷媒とを混合し、混
合冷媒のGWPがR32冷媒より小さければよい。
ル油、エーテル油、フッ素油、鉱油などを用いても、そ
の信頼性は十分に確保される。
おいて使用したR32冷媒は、R22冷媒よりも冷媒液
密度が小さく、装置の冷媒充填量が減るので、装置廃棄
時などに行う必要がある冷媒回収にかかる費用と時間を
削減することができ、リサイクル性に優れた空気調和装
置となる。
41、R143、R152a、R245caなど)や、
GWPがR32以下のHC冷媒(ブタン、イソブタン、
エタン、プロピレンなど)や、さらにはGWPがR32
以下の自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニアなどや、
これら冷媒の数種の混合冷媒)を用いても、冷媒液密度
が小さくければ、地球温暖化係数が低く、その効果が発
揮される。
HC冷媒、HE冷媒、FC冷媒、自然系冷媒と、GWP
がR32以上の冷媒とを混合し、混合冷媒のGWPが9
00以下であってもよい。また前述の各種冷媒に対して
も、冷凍機油は、エステル油、エーテル油、フッ素油、
鉱油などを用いてその信頼性は十分に確保される。
気調和装置において、燃焼性のあるR32冷媒を用いた
場合の漏れ検知方法について述べる。
漏れたときに、その部屋において冷媒が一番よどみやす
い場所に検知装置を配置すべきである。特に、R32冷
媒は空気より重いが、もっとも一般家庭に普及している
壁掛け式空気調和装置は室内上方に設置されるため、空
気調和装置に冷媒検知装置を内威したとしても、漏れを
正確に検知できるとは限らない。
装置が設置されるとは限らず、冷媒漏れ検知装置と空気
調和装置との間に、検知情報に対する情報のやりとりを
する必要が生じる可能性がある。
利用し、冷媒漏れ検知情報を電灯線通信インターフェー
スにより電灯線に乗せる。この時、電灯線通信インター
フェースにおいては、発信機器のアドレス、送信先機器
のアドレス、伝達したい情報を含んだ内容を送信するも
のとし、これらデジタル信号を電灯線に乗せるためのア
ナログ信号への変換手段も含んでいる。
装置は、電灯線に乗せられた各種のアナログ信号から、
発信機器のアドレス、送信先機器のアドレス、伝達した
い情報を取り出す通信インターフェースを装備してい
る。
をデジタル信号に変換する機能も備えている。そしてこ
のデジタル信号を基に空気調和装置の各アクチュエータ
を制御する装置に信号を伝達することにより、圧縮機を
停止したり、冷媒漏れを警告、表示するなどの冷媒漏れ
に対応した処置を取ることができる。
対応した前述の通信インターフェースさえ用いれば、新
たに余分な配線をすることなく、安全な空気調和装置を
安価に提供することができる。なお、以上には電灯線を
通信線として用いる例を示したが、電灯線通信インター
フェースの代わりに、電話線通信インターフェースや、
赤外線などによる無線通信インターフェースを備えても
よい。
装置において、圧縮機は、どのような型式のもの、例え
ば、レシプロ圧縮機(単気筒、複数気筒)、ロータリ圧
縮機(単気筒、複数気筒)、スクロール圧縮機、リニア
圧縮機などを用いてよい。
モータを内蔵するとき、そのシェル内の圧力構造は、高
圧でも低圧でもよい。高圧シェル方式では、圧縮機シリ
ンダを出た冷媒が電気モータを冷却して加熱され、圧縮
機から吐出されるので、吐出温度は高くなる。一方、低
圧シェル方式では、シェル内に流入した冷媒は電気モー
タを冷却して加熱されてから圧縮シリンダに吸入される
ので、吸入温度は高くなる。しかし、圧縮機シリンダか
ら流出する冷媒は直接圧縮機外へ吐出されるので、吐出
温度は低くなる。したがって、使用する冷媒に応じて、
吐出温度を高くするか、低くするか、その冷媒の特性を
考慮して高圧か低圧かを選択すればよい。
の方が圧縮機内冷凍機油への冷媒溶け込み量が多い。従
って冷媒充填量を削減したいときには、低圧シェル方式
を選択した方がよいが、冷媒が溶けにくい冷凍機油を使
用すれば、高圧シェルでも冷媒量を削減することができ
る。
装置において、熱交換器は円管プレートフィンチューブ
タイプの例を示したが、楕円管プレートフィンチューブ
タイプや、扁平管プレートフィンチューブタイプ、また
楕円管・扁平管コルゲートフィンチューブタイプを用い
てもよい。
に伝熱管やフィンを炉中ろう付けにより接合すれば、ろ
う付けが一回で完了するため、ろう付け不良による冷媒
漏れの確率が減少し、燃焼性のあるR32冷媒を用いた
ときの安全性をより確保することができる。また、伝熱
管とフィンの間の接触熱抵抗が、激減し、熱交換器性能
を高めることができる。加えて伝熱管とフィンを、銅、
もしくはアルミニウムなど同一の材料とすれば、解体時
のリサイクル性に優れた熱交換器を提供することができ
る。
調和装置が製品化されている。実施の形態1、2に示し
た空気調和装置に用いたR32冷媒は燃焼性があるた
め、電気集塵による空気清浄機能を付加することは、冷
媒漏洩時の着火源となる可能性があるため、安全上問題
がある。
させる方式ならば、安全性は確保され、かつ空気清浄機
能を満足することができる。仮に、電気集塵による空気
清浄機能を付加するならば、例えば、室内熱交換器の上
方に設置するなどし、万一、冷媒が漏洩したとしても着
火しないような対策をとる必要がある。
装置に用いたR32冷媒は燃焼性があるため、冷媒漏洩
を検知する一手段として、熱交換器洗浄装置を内蔵する
ことが挙げられる。例えば、室内機内に熱交換器洗浄装
置を内蔵し、洗浄液を室内熱交換器に噴霧するとする。
このとき、仮に、冷媒が漏れていれば、漏れ箇所より泡
が発生し、容易に冷媒漏れ並びに漏れ箇所を特定するこ
とができる。冷媒ガス漏れ検地装置を付加する必要もな
くなるので、安価にすることができる。
明による空気調和装置によれば、冷媒としてR32冷媒
が用いられ、冷媒流路数が単一であって伝熱管径が7m
m以上10mm以下である室内熱交換器が用いられてい
るから、高効率な運転が可能となると共に、熱交換器で
の冷媒分岐が不要となり、低コストな空気調和装置を提
供することができる。また多湿な室内空気条件におい
て、室内熱交換器での露飛びを回避する効果もある。
冷媒としてR32冷媒が用いられ、冷媒流路数が2であ
って伝熱管径が5mm以上7mm以下である室内熱交換
器が用いられているから、高効率な運転が可能となると
共に、冷媒量を削減することができる。
冷媒としてR32冷媒が用いられ、蒸発器としての室内
熱交換器は熱交換器入口の流路が単一で、途中で冷媒流
路が分岐し、出口流路が複数となるものであり、分岐部
での分岐方向が略垂直方向に設置された場合において、
分岐部の冷媒流動様式が環状噴霧流となるよう熱交換器
入口から分岐部までの通路長を設定されているから、分
岐部の冷媒流動様式が環状噴霧流となり、高効率な運転
が可能となると共に、熱交換器内での均一な冷媒分岐が
可能となるので、低コストな空気調和装置を提供するこ
とができる。
冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が単一
で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸
発器を備え、蒸発器としての室内熱交換器は熱交換器入
口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路
が複数となるものであり、前記分岐部での分岐方向が略
垂直方向に設置された場合において、熱交換器の全伝熱
管本数に対して単一流路となる伝熱管本数の割合が0.
25以上であるから、分岐部の冷媒流動様式が環状噴霧
流となり、高効率な運転が可能となると共に、熱交換器
内での均一な冷媒分岐が可能となるので、低コストな空
気調和装置を提供することができる。
室内熱交換器の上流に補助熱交換器が設置され、当該補
助熱交換器の冷媒流路数が単一であるから、凝縮器とし
て用いたときの高効率な運転が可能となる空気調和装置
を提供することができる。
冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が単一
で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸
発器を備え、蒸発器としての前記室内熱交換器は熱交換
器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口
流路が複数となるものであり、前記分岐部での分岐方向
が略垂直方向に設置された場合において、単一流路とな
る伝熱管径Daが複数流路となる伝熱管径Dbより小さ
く、熱交換器の全伝熱管本数に対する単一流路となる伝
熱管本数の割合が、0.25/(Db2 /Da2 )0.7
以上であるから、さらに高効率な運転が可能となる空気
調和装置を提供することができ、冷媒量も削減すること
ができる。
冷媒としてR32を用い、入口の流路が単一で、途中で
冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸発器を備
え、前記分岐部での分岐方向が略垂直方向に設置された
場合において、冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口
の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が
複数となる蒸発器を備え、蒸発器としての室内熱交換器
は熱交換器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐
し、出口流路が複数となるものであり、前記分岐部での
分岐方向が略垂直方向に設置された場合において、室内
熱交換器の上流に補助熱交換器が設置され、当該補助熱
交換器の冷媒流路数が単一で、補助熱交換器の伝熱管径
Daが蒸発器となる熱交換器の伝熱管径Dbよりも小さ
く、補助熱交換器と室内熱交換器を加えた全伝熱管本数
に対して単一流路となる伝熱管本数の割合が、0.25
/(Db2 /Da2 )0.7以上であるから、さらに高効
率な運転が可能となる空気調和装置を提供することがで
き、冷媒量も削減することができる。
熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器が用
いられ、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜
する凹溝が形成されており、凹溝による伝熱管内表面の
面積拡大率が2.5倍以上である伝熱管が熱交換器に用
いられているから、高効率な運転が可能となる空気調和
装置を提供することができる。
熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器が用
いられ、その熱交換器のうちの少なくとも1つにおい
て、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜する
凹溝が形成されており、その凹溝の管軸方向に対する傾
斜角度が45度以上である伝熱管が熱交換器に用いられ
ているから、高効率な運転が可能となる空気調和装置を
提供することができる。
交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器が用い
られ、その熱交換器のうちの少なくとも1つにおいて、
伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜する凹溝
が形成されており、凹溝におけるフィン高さが0.3〜
0.4mmであるから、高効率な運転が可能となる空気
調和装置を提供することができる。
熱交換器としてプレートフィンチューブ型熱交換器が用
いられ、その熱交換器のうちの少なくとも1つにおい
て、伝熱管の内側周方向表面に管軸方向に対し傾斜する
凹溝が形成されている部分と管軸方向に延びる幅広の凹
溝が形成されていない部分とが存在する伝熱管が前記熱
交換器に用いられているから、特に高冷媒流量域におい
て、高効率な運転が可能となる空気調和装置を提供する
ことができる。
フィン間に形成される凹溝が互いに異なる2方向以上に
形成されている伝熱管が熱交換器に用いられているか
ら、特に低冷媒流量域において、高効率な運転が可能と
なる空気調和装置を提供することができる。
フィン先端にV溝が形成されているから、伝熱管内表面
の面積が増加し、高効率な運転が可能となる空気調和装
置を提供することができる。
交換器1流路当たりの冷媒質量速度が250kg/m2
s以上であるから、高効率な運転が可能となる空気調和
装置を提供することができる。
路図である。
ある。
特性図である。
媒回路図である。
す特性図である。
す別の特性図である。
すさらに別の特性図である。
す別の特性図である。
別の伝熱管の構成図である。
のさらに別の伝熱管の構成図である。
のさらに別の伝熱管の構成図である。
回路図である。
構成を表す図である。
三分岐管内での冷媒流動様式を示す模式図である。
構成を表す別の図である。
構成を表すさらに別の図である。
構成を表す図である。
る。
式図である。
流動様式を示す模式図である。
図。
熱管、4 第1流量制御装置、5 室内熱交換器、5A
伝熱管、6 室外送風機、7 室内送風機、10 凹
溝、11 フィン、20 伝熱管、21 凹溝、22
凹溝、23 フィン、30 伝熱管、31 凹溝、32
凹溝、40 伝熱管、41 凹溝、42 フィン、4
3 V溝、51 圧縮機、52 四方弁、53 室外熱
交換器、53A.53B 冷媒入口、53C.53D.
53E.53F 冷媒出口、53J、53H 三分岐
管、54 第1流量制御装置、55 室内熱交換器、5
5A冷媒入口、55B.55C 冷媒出口、55D 三
分岐管、56 室外送風機、57 室内送風機、58
補助熱交換器、58A 冷媒入口。
Claims (14)
- 【請求項1】 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、
流量制御装置を冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空
気調和装置において、 冷媒としてR32冷媒が用いられ、前記室内熱交換器は
冷媒流路数が単一であって伝熱管径が7mm以上10m
m以下である熱交換器であることを特徴とする空気調和
装置。 - 【請求項2】 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、
流量制御装置を冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空
気調和装置において、 冷媒としてR32冷媒が用いられ、前記室内熱交換器は
冷媒流路数が2であって伝熱管径が5mm以上7mm以
下である熱交換器であることを特徴とする空気調和装
置。 - 【請求項3】 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、
流量制御装置を冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空
気調和装置において、 冷媒としてR32冷媒が用いられ、蒸発器としての前記
室内熱交換器は熱交換器入口の流路が単一で、途中で冷
媒流路が分岐し、出口流路が複数となるものであり、前
記分岐部での分岐方向が略垂直方向に設置された場合に
おいて、前記分岐部の冷媒流動様式が環状噴霧流となる
よう前記熱交換器入口から前記分岐部までの通路長を設
定されていることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項4】 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、
流量制御装置を冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空
気調和装置において、 冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が単一
で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸
発器を備え、蒸発器としての前記室内熱交換器は熱交換
器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口
流路が複数となるものであり、前記分岐部での分岐方向
が略垂直方向に設置された場合において、熱交換器の全
伝熱管本数に対して単一流路となる伝熱管本数の割合が
0.25以上であることを特徴とする空気調和装置。 - 【請求項5】 前記室内熱交換器の上流に補助熱交換器
が設置され、当該補助熱交換器の冷媒流路数が単一であ
ることを特徴とする請求項3または4に記載の空気調和
装置。 - 【請求項6】 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、
流量制御装置を冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空
気調和装置において、 冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が単一
で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸
発器を備え、蒸発器としての前記室内熱交換器は熱交換
器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口
流路が複数となるものであり、前記分岐部での分岐方向
が略垂直方向に設置された場合において、 単一流路となる伝熱管径Daが複数流路となる伝熱管径
Dbより小さく、熱交換器の全伝熱管本数に対する単一
流路となる伝熱管本数の割合が、0.25/(Db2 /
Da2 )0.7以上であることを特徴とする空気調和装
置。 - 【請求項7】 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、
流量制御装置を冷媒配管で接続した冷媒回路を備えた空
気調和装置において、 冷媒としてR32を用い、入口の流路が単一で、途中で
冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸発器を備
え、前記分岐部での分岐方向が略垂直方向に設置された
場合において、 冷媒としてR32冷媒が用いられ、入口の流路が単一
で、途中で冷媒流路が分岐し、出口流路が複数となる蒸
発器を備え、蒸発器としての前記室内熱交換器は熱交換
器入口の流路が単一で、途中で冷媒流路が分岐し、出口
流路が複数となるものであり、前記分岐部での分岐方向
が略垂直方向に設置された場合において、前記室内熱交
換器の上流に補助熱交換器が設置され、当該補助熱交換
器の冷媒流路数が単一で、補助熱交換器の伝熱管径Da
が蒸発器となる熱交換器の伝熱管径Dbよりも小さく、
補助熱交換器と前記室内熱交換器を加えた全伝熱管本数
に対して単一流路となる伝熱管本数の割合が、0.25
/(Db2 /Da2 )0.7以上であることを特徴とする
空気調和装置。 - 【請求項8】 前記熱交換器としてプレートフィンチュ
ーブ型熱交換器が用いられ、伝熱管の内側周方向表面に
管軸方向に対し傾斜する凹溝が形成されており、前記凹
溝による伝熱管内表面の面積拡大率が2.5倍以上であ
る伝熱管が前記熱交換器に用いられているとを特徴とす
る請求項1〜7の何れか1項に記載の空気調和装置。 - 【請求項9】 前記熱交換器としてプレートフィンチュ
ーブ型熱交換器が用いられ、その熱交換器のうちの少な
くとも1つにおいて、伝熱管の内側周方向表面に管軸方
向に対し傾斜する凹溝が形成されており、その凹溝の管
軸方向に対する傾斜角度が45度以上である伝熱管が前
記熱交換器に用いられていることを特徴とする請求項1
〜8の何れか1項に記載の空気調和装置。 - 【請求項10】 前記熱交換器としてプレートフィンチ
ューブ型熱交換器が用いられ、その熱交換器のうちの少
なくとも1つにおいて、伝熱管の内側周方向表面に管軸
方向に対し傾斜する凹溝が形成されており、凹溝におけ
るフィン高さが0.3〜0.4mmである伝熱管が前記
熱交換器に用いられていることを特徴とする請求項1〜
9の何れか1項に記載の空気調和装置。 - 【請求項11】 前記熱交換器としてプレートフィンチ
ューブ型熱交換器が用いられ、その熱交換器のうちの少
なくとも1つにおいて、伝熱管の内側周方向表面に管軸
方向に対し傾斜する凹溝が形成されている部分と管軸方
向に延びる幅広の凹溝が形成されていない部分とが存在
する伝熱管が前記熱交換器に用いられていることを特徴
とする請求項1〜10の何れか1項に記載の空気調和装
置。 - 【請求項12】 フィン間に形成される凹溝が互いに異
なる2方向以上に形成されている伝熱管が前記熱交換器
に用いられていることを特徴とする請求項1〜11の何
れか1項に記載の空気調和装置。 - 【請求項13】 フィン先端にV溝が形成されているこ
とを特徴とする請求項9〜12の何れか1項に記載の空
気調和装置。 - 【請求項14】 熱交換器1流路当たりの冷媒質量速度
が250kg/m2s以上であることを特徴とする請求
項9〜13の何れか1項に記載の空気調和装置。
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