JP2002054798A - 水素吸蔵合金式水素貯蔵タンクに水素ガスを充填する装置及び方法 - Google Patents

水素吸蔵合金式水素貯蔵タンクに水素ガスを充填する装置及び方法

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hydrogen
storage alloy
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hydrogen gas
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Takahiro Kuriiwa
貴寛 栗岩
Takeaki Shimada
毅昭 島田
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素ガス中に含有される被毒性ガスを除去し
得るとともに、水素ガスの補給時に混入する空気により
水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金が被毒するのも防止で
きる水素ガス充填装置及び方法を提供する。 【解決手段】 水素吸蔵合金式水素貯蔵タンク3に水素
ガスを充填する装置は、水素貯蔵タンク3と水素ガス注
入口6とを連結するパイプ4の途中に、水素吸蔵合金63
を含有するフィルター装置5が着脱自在に取り付けられ
ている。フィルター装置5内の水素吸蔵合金63は水素貯
蔵タンク3内の水素吸蔵合金31より不純物ガスの吸着性
が高く、また水素放出平衡圧が高い。これにより、水素
吸蔵合金63が優先的に被毒して、水素吸蔵合金31の被毒
が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料電池用の水素吸
蔵合金式水素貯蔵タンクに水素ガスを充填する装置及び
方法に関し、特に水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金の被
毒を防止するとともに、交換が容易な水素吸蔵合金含有
フィルター装置を着脱自在に取り付けた装置及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】石油等の化石燃料の枯渇化及び化石燃料
の燃焼による地球温暖化に鑑み、種々の代替燃料による
発電が行われているが、なかでも燃料電池は水素と酸素
との反応による発電のために、クリーンで地球温暖化の
問題がなく、自動車を始めとする種々の分野に使用され
つつある。
【0003】燃料電池の燃料である水素を貯蔵するタン
クには水素吸蔵合金を充填し、それに水素ガスを吸着さ
せるのが一般的である。水素吸蔵合金の寿命あるいは性
能を低下させる要因に水素吸蔵合金の被毒が挙げられ
る。被毒により水素吸蔵機能が著しく低下した水素吸蔵
合金は交換しなければならない。被毒性ガスとしては、
酸素、一酸化炭素、二酸化炭素等が挙げられる。なかで
も酸素は水素貯蔵タンクへの水素ガスの注入の際にどう
しても進入する。
【0004】水素吸蔵合金の被毒に対する対策として、
従来から種々の試みが行われている。従来の対策は主と
して水素ガス中に存在する被毒性ガスに対するものであ
る。
【0005】例えば特開平9-41052 号は、水素吸蔵合金
の表面を異種金属により被覆することにより、耐被毒性
及び耐久性を向上させる技術、具体的には、水素吸蔵合
金粉末と、高融点・低蒸気圧の金属粉末(例えば、Ni又
はNi合金粉末)と、この金属と反応し得る低融点・高蒸
気圧の金属粉末(例えば、Mg又はMg合金粉末)とを混合
し、これを加圧成形した後、加熱して高融点・低蒸気圧
の金属と、低融点・高蒸気圧の金属とを500 〜750 ℃で
反応させ、さらにその後の750 〜950 ℃での加熱で低融
点・高蒸気圧の金属が蒸発分離した成形体を焼結するこ
とを特徴とする水素吸蔵合金成形体の製造方法を開示し
ている。
【0006】また特開平11-50169号は、水素吸蔵合金の
表面に熱可塑性樹脂の微粒子を含有する金属メッキ被膜
を形成することにより、水素吸蔵合金の耐久性を向上さ
せる技術、具体的には、フッ素を含まない熱可塑性樹脂
の微粒子を包含した金属(Ni、Cu、Co、Ni-P、Ni-B、Co
-P及びCo-Bからなる群より選ばれる)のめっき皮膜を表
面に有する水素吸蔵合金粒子の成形体からなり、前記水
素吸蔵合金粒子の大部分に直接又は前記めっき皮膜を介
して接触する三次元的に連なる空隙部を有し、かつ前記
空隙部が部分的に前記熱可塑性樹脂に埋められて前記水
素吸蔵合金粒子が強固に結合された多孔体からなること
を特徴とする水素吸蔵材を開示している。
【0007】さらに特開平10-310833 号は、Tia V
1-a-b Cr b なる式(aの値が 0.3〜0.5であり、bの値
が 0.1〜0.45である。)で表わされる化学組成を有し、
主相の平均結晶粒径が40μm以下である水素吸蔵合金の
表面にNiメッキを施した後、熱処理又はメカニカルアロ
イングにより耐食性の強い合金層を形成する方法を開示
している。
【0008】また水素ガス中の不純物ガスの除去方法と
して、特開平3-271101号は、水素利用装置と、水素吸蔵
合金を内蔵し加熱・冷却手段を具備する水素回収容器と
が第一圧力制御弁を有する配管により接続されていると
ともに、水素回収容器内の圧力に対応させて圧力を設定
する第二圧力制御弁を有する吸収時パージガスライン、
第一バルブを有する製品ガスライン、及び第二バルブを
有する放出時パージガスラインがそれぞれ水素回収容器
に接続されていることを特徴とする水素純度向上装置を
開示している。
【0009】さらに酸素等の被毒性ガスを除去する装置
として、特開平10-152303 号は、水素吸蔵合金に対する
被毒性ガスが混入する水素ガスを排出する水素源と、前
記水素源から排出される水素ガスを圧送する装置と、前
記圧送装置によって圧送される水素ガスから被毒性ガス
を分離する手段と、前記分離手段によって分離された被
毒性ガスを前記水素源に還流させる配管と、水素吸蔵合
金を収容し、前記分離手段によって被毒性ガスが分離さ
れた後の水素ガスが導入される水素ガス処理装置とを備
えていることを特徴とする水素ガスから不純物を除去す
る装置を開示している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水素貯蔵タンク用水素吸蔵合金の表面処理による耐被毒
性の向上では、(1) 水素吸蔵合金の製造コストが上昇
し、(2) 水素吸蔵合金の表面を改質すると水素吸蔵量の
低下を招き、(3) 被毒時の性能回復に多大なコストがか
かる等の問題がある。また水素ガスの純度を向上する方
法では、装置が複雑化するという問題がある。
【0011】水素ガス中の被毒性ガスの問題とは別に、
外部の貯蔵施設(水素ガスステーション等)から水素ガ
スを水素貯蔵タンクに補給するときにも少量の不純物ガ
ス(酸素、二酸化炭素等)の混入が起こる。水素ガスの
補給は、例えば図4に示す方法により行われる。動力源
として燃料電池を具備する自動車40等に搭載された水素
吸蔵合金式水素貯蔵タンク41はパイプ42を介して水素ガ
ス注入口43に連通している。水素ガス注入口43は外部の
水素ガスステーション45と接続するジョイントとなって
いる。
【0012】このような構造の水素ガス充填装置では、
水素貯蔵タンク41に連通するパイプ42の水素ガス注入口
43を外部の水素ガスステーション45の供給口に接続する
際に、どうしてもパイプ42に少量の空気が入る。水素貯
蔵タンク41内の水素吸蔵合金は一旦被毒すると水素の吸
蔵能力を喪失するので、水素ガスの補給毎に水素吸蔵合
金の性能は低下していく。水素貯蔵タンク41は高圧タン
クであるので、そのなかの水素吸蔵合金を交換するのは
容易ではない。そのため、水素貯蔵タンク内の水素吸蔵
合金が被毒せず、性能の低下が防止できる装置及び方法
が望まれいてる。
【0013】従って、本発明の目的は、水素ガス中に含
有される被毒性ガスを除去し得るとともに、水素ガスの
補給時に混入する空気により水素貯蔵タンク内の水素吸
蔵合金が被毒するのも防止できる水素ガス充填装置及び
方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、水素ガス注入口と水素貯蔵タンク
との間に水素吸蔵合金を含有するフィルター装置を着脱
自在に取り付けることにより、水素ガス中の被毒性ガス
や補給時に混入する不純物ガスをフィルター装置内の水
素吸蔵合金に優先的に吸着させ、もって水素貯蔵タンク
内の水素吸蔵合金を被毒から保護できることを発見し、
本発明に想到した。
【0015】すなわち、水素吸蔵合金式水素貯蔵タンク
に水素ガスを充填する本発明の装置は、水素貯蔵タンク
と水素ガス注入口とを連結するパイプの途中に、水素吸
蔵合金を含有するフィルター装置が着脱自在に取り付け
られていることを特徴とする。フィルター装置を備えた
ことにより、水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金に対する
不純物ガス(酸素、一酸化炭素等)による被毒を防止す
ることができ、水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金の寿命
が延びる。
【0016】フィルター装置内の水素吸蔵合金は水素貯
蔵タンク内の水素吸蔵合金より活性化しやすいのが好ま
しい。水素の吸着により水素吸蔵合金は容易に微粉化し
て表面積が増大し、酸素や一酸化炭素等の不純物ガスを
トラップし易くなる。その結果、水素貯蔵タンク内の水
素吸蔵合金が被毒するのを防止することができる。
【0017】またフィルター装置内の水素吸蔵合金とし
ては、合金の外部圧力(例えばタンク内圧)が高い状態
でも水素を放出できる合金(水素放出平衡圧が高い合
金)が好ましく、また同一温度で比較して、水素貯蔵タ
ンク内の水素吸蔵合金よりも水素放出平衡圧が高い合金
が好ましい。水素放出平衡圧が高いフィルター装置内の
水素吸蔵合金の方が先行して水素を放出するので、フィ
ルター装置内に水素を貯蔵しておかず、注入した水素を
有効に活用することができる。また次回の注入時には新
たな水素がフィルター装置内の水素吸蔵合金に吸着さ
れ、水素吸蔵合金は活性化が進み、微粉化することによ
り表面積が増大する。その結果、酸素、一酸化炭素等の
不純物ガスを多く貯蔵しておくことが可能になり、フィ
ルター装置としての能力は発揮し易い。
【0018】そのため、フィルター装置内の水素吸蔵合
金は、AB2 型合金(AはZr,Ti等であり、BはCr,N
i,Mn等である。)、ABx 型合金(AはLa,Mm(ミッ
シュメタル)等であり、BはNi,Cr等であり、4.5 ≦x
≦5.0 である。)、又はこれらの混合物であるのが好ま
しい。例えば、フィルター装置内の水素吸蔵合金は、Ti
Mn1.5 ,TiCr2 ,(Zr,Ti)(Cr,Mn)2 ,LaNi5 及びMmNi5
からなる群から選ばれた少なくとも1種の合金からなる
のが好ましい。これらの合金は活性化しやすく、また酸
素との親和性が高いので、これらを選択することにより
上記効果が得られる。
【0019】フィルター装置内の水素吸蔵合金は、取り
付け時には水素未吸蔵の状態であるのが好ましい。この
ため取り付け時には水素吸蔵合金は微粉化されていない
ので、取り付け作業が容易である。また水素未吸蔵の状
態であるので酸化しずらく、フィルター装置内に設置し
て運転を始めてから酸化されるので、フィルター装置の
寿命が延びる。これにより、フィルター装置の交換頻度
が低減する。
【0020】フィルター装置は、入口端及び出口端を有
するケーシングと、前記ケーシング内の入口端側及び出
口端側に設けられたメッシュフィルターと、両メッシュ
フィルター間に配置された水分を吸着する吸着材及び水
素吸蔵合金とを有するのが好ましい。またフィルター装
置には、水素吸蔵の完了を知らせる温度センサーを取り
付けるのが好ましい。ケーシングの入口端側に配置した
メッシュフィルターにより、水素ガスに混入したゴミや
チリ等を除去することができ、また出口端側に配置した
メッシュフィルターにより、微粉化した水素吸蔵合金が
水素貯蔵タンク内に混入するのを防止することができ
る。さらに水分を吸着する吸着材を備えたことにより、
水素吸蔵合金に対して被毒性を有する水分を除去するこ
とができ、フィルター内の水素吸蔵合金の寿命が延び
る。これにより、フィルター装置の交換頻度が低減す
る。
【0021】フィルター装置は水素吸蔵合金の温度を検
出する手段を有するのが好ましい。この温度検出手段に
より、フィルター装置内の水素吸蔵合金の活性化、すな
わち不純物ガスをトラップし終えたタイミングを検知す
ることができる。ある所定の温度(例えば70℃)を検知
した時に水素貯蔵タンクに水素ガスを供給することによ
り、不純物ガスの混入を防止しつつ最適なタイミングで
タンクへの水素ガスの供給をすることができ、充填時間
の短縮が図れる。
【0022】また、水素吸蔵合金式水素貯蔵タンクに水
素ガスを充填する本発明の方法は、水素貯蔵タンクと水
素ガス注入口とを連結するパイプの途中に、水素吸蔵合
金を含有するフィルター装置を着脱自在に取り付け、混
入した不純物ガスが実質的にフィルター装置内の水素吸
蔵合金に吸着された後で、水素ガスを水素貯蔵タンクに
送給することを特徴とする。水素貯蔵タンク内の水素吸
蔵合金に対する不純物ガス(酸素,一酸化炭素等)をフ
ィルター装置内の水素吸蔵合金に吸着させた後で(トラ
ップした後で)、水素貯蔵タンクに水素ガスを送給する
ことにより、水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金の被毒を
防止することができ、もってその寿命を延ばすことがで
きる。これにより、フィルター装置の交換頻度が低減す
る。
【0023】フィルター装置の両側のパイプに開閉弁を
設け、フィルター装置の下流側の開閉弁を閉じた後で上
流側の開閉弁を開放し、フィルター装置内の水素吸蔵合
金が所定の温度に達した後で下流側の開閉弁を開放し、
水素ガスを水素貯蔵タンクに送給するのが好ましい。フ
ィルター装置内の水素吸蔵合金の温度を検知し、不純物
ガスがフィルター装置内の水素吸蔵合金に吸着され終わ
った状態が明確になることで、最適なタイミングで水素
を水素貯蔵タンクに送給することができる。そのため、
水素ガスの充填時間が短縮できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面を参照して
詳細に説明する。
【0025】[1] 水素ガス充填装置 水素ガス充填装置は、燃料電池1にパイプ2を介して接
続した水素貯蔵タンク3(水素吸蔵合金31を含有する)
と、水素貯蔵タンク3に連結したパイプ4の途中に着脱
自在に取り付け得るフィルター装置5と、パイプ4の末
端に取り付けられた水素ガス注入口6とを有する。パイ
プ2には開閉弁2aが設けられており、パイプ4のうち
水素貯蔵タンク3とフィルター装置5との間に開閉弁4
aが設けられている。また水素ガス注入口6には一方向
弁6aが設けられている。
【0026】図2は、本発明の一実施例によるフィルタ
ー装置5を示す。フィルター装置5は、ケーシング51
と、ケーシング51の両端に設けられたパイプ52,53と、
上流側パイプ52の末端に設けられたジョイント55と、下
流側パイプ53の末端に設けられたジョイント56と、ケー
シング51内に上流側から順に設けられたメッシュフィル
ター61、水分を吸着する吸着材62、水素吸蔵合金63及び
メッシュフィルター64とからなる。
【0027】水素吸蔵合金63は、水素貯蔵タンク3内の
水素吸蔵合金31より不純物ガスの吸着性(被毒性)が高
いのが好ましい。また水素吸蔵合金63は水素吸蔵合金31
より水素放出圧力が低いのが好ましい。そのため、水素
吸蔵合金63は、AB2 型合金(AはZr,Ti等であり、B
はCr,Ni,Mn等である。)、ABx 型合金(AはLa,Mm
(ミッシュメタル)等であり、BはNi,Cr等であり、4.
5 ≦x ≦5.0 である。)、又はこれらの混合物であるの
が好ましい。ABx 型合金は、LaNi5 等のAB 5 型合金
を基本成分とし、それとAB3 型合金及びA2 7 型合
金との混晶である。AB2 型合金としては、TiMn1.5
TiCr2 ,(Zr,Ti)(Cr,Mn)2 等が挙げられる。またABx
型合金としては、LaNi5 ,MmNi5 等が挙げられる。
【0028】なお、水素貯蔵タンク3内の水素吸蔵合金
31としては、水素放出平衡圧が低いBCC 型(体心立方構
造)の水素吸蔵合金(例えばTiCrV 系合金等)が好まし
い。BCC 型水素吸蔵合金より、AB2 型又はABx 型合
金の方が水素放出平衡圧が高い。
【0029】水素吸蔵合金63は粒状であるが、取り付け
時には水素を吸蔵していない状態で良い。水素を吸蔵す
ると活性化し、酸素等との反応性が高まるので、未吸蔵
の状態で保存しておくのが好ましい。水素吸蔵合金63は
水素を吸蔵すると微細化する。
【0030】水素ガス充填装置に取り付ける前に倉庫等
に保存しておく状態では、水素吸蔵合金63の劣化を防止
するために、フィルター装置5内を窒素ガス等の不活性
ガスで充満しておくとともに、両ジョイント55,56にア
ルミニウム箔等をヒートシールすることにより、密封し
ておくのが好ましい。
【0031】フィルター装置5には、水素吸蔵の完了を
知らせる温度検出手段(図示せず)を取り付けるのが好
ましい。温度検出手段により検知した温度が所定の高さ
(例えば70℃)に達したときに開閉弁2aを開放すれ
ば、水素ガスは自動的に水素貯蔵タンク3に送給され
る。また温度検出手段としては、ある所定温度になると
色の変わるシール等を利用し、開閉弁を開けるようにす
る手段をとることもできる。
【0032】水素ガス注入口6に設けられた一方向弁6
aは、外部から所定の圧力以上の圧力がかかった時には
開放されるが、水素ガスがパイプ4側から排出されるこ
とはないようになっている。
【0033】吸着材62としては、水分及び一酸化炭素を
吸着し易いものが好ましく、具体的にはゼオライトモレ
キュラーシーブス、カーボンモレキュラーシーブス、活
性アルミナ、シリカゲル等が好ましい。これらは単独で
も組合せても使用可能である。
【0034】上下流端のメッシュフィルター61,64は同
じでよく、例えば織布、不織布、多孔質セラミックス、
多孔質金属焼結体等からなるフィルターにより構成する
ことができる。
【0035】フィルター装置5内の水素吸蔵合金63の量
は、水素貯蔵タンク3内の水素吸蔵合金31の量に依存す
るが、一般に水素吸蔵合金31の0.1 〜5重量%程度で良
い。
【0036】フィルター装置5を着脱自在にするため
に、両ジョイント55,56はクイックカップリング、スウ
ェージロック等によりパイプ4に連結されるのが好まし
い。
【0037】図3は本発明の別の実施例によるフィルタ
ー装置5を示す。このフィルター装置5は開放自在なケ
ーシング51を有する。その他の部分は図2に示すフィル
ター装置と同じである。ケーシング51は、ケーシング本
体51aと、ケーシング本体51aに螺合されるキャップ部
材51bと、両者間に介在する密封用ガスケット58とから
なる。パイプ53はケーシング本体51aに連結しており、
パイプ52はキャップ部材51bに連結している。
【0038】[2] 水素ガス充填方法 まず開閉弁2a及び4aを閉じた状態で、保存してある
フィルター装置5の両ジョイント55,56をパイプ4の途
中のジョイント(図示せず)に気密状態に連結する。両
ジョイント55,56をアルミニウム箔により密封してある
場合、パイプ4のジョイントには、連結時にアルミニウ
ム箔を破損させる部材を設けるのが好ましい。これによ
り、パイプ4の途中に取り付けられたフィルター装置5
はパイプ4と連通する。
【0039】水素ガス注入口6を外部の水素ガスステー
ションの供給口と連結する。水素ガスステーション内の
水素ガスの圧力は、例えば約10気圧であるが、勿論これ
以外の圧力でも良い。約10気圧の圧力がかかると、水素
ガス注入口6内の一方向弁6aは開放し、水素ガスはフ
ィルター装置5内に送給される。
【0040】水素ガス注入口6を水素ガスステーション
の供給口と連結するまでに空気が混入するので、フィル
ター装置5内に送給される水素ガス内には微量ながら空
気が入っている。しかしながら、水素吸蔵合金63は非常
に酸素等の不純物ガスの吸着性が良いので、水素ガス内
の実質的に全ての酸素は水素吸蔵合金63に吸着される。
それと同時に水素ガスも水素吸蔵合金63に吸着され、水
素吸蔵合金63の温度が上昇する。水素吸蔵合金63の温度
が所定のレベル(例えば70℃)に到達したら水素吸蔵合
金63の水素吸着(活性化)が完了したことになるので、
開閉弁4aを開放する。
【0041】水素貯蔵タンク3に送給される水素ガスは
不純物ガスが除去されて高純度であるので、水素吸蔵合
金31の被毒は防止される。水素吸蔵合金31への水素ガス
の吸着が完了したら、水素ガスの供給を停止し、水素ガ
ス注入口6を水素ガスステーションの供給口から切り離
す。このとき開閉弁4aは開放したままである。
【0042】開閉弁2aを開放し、燃料電池1の運転を
行うと、水素貯蔵タンク3内の水素吸蔵合金31及びフィ
ルター装置5内の水素吸蔵合金63はともに水素ガスを放
出する。水素吸蔵合金63の方が水素吸蔵合金31より水素
放出平衡圧が高いので、水素吸蔵合金63の方が優先的に
水素ガスを放出する。従って、次に水素ガスを補給する
時には、水素吸蔵合金63に吸着されている水素量は最低
水準(エンプティ)になっている。
【0043】次の補給をする時には、フィルター装置5
内の水素吸蔵合金63には水素が最低水準しか吸着されて
いないので、水素ガスの供給により再度温度が上昇す
る。従って、温度センサーにより水素吸蔵合金63の温度
を検知すれば、活性化の完了を知ることができる。
【0044】このようにして、水素ガスの補給を繰り返
すことができるが、フィルター装置5内の水素吸蔵合金
63の温度が所定の水準まで上昇しなくなったら、水素吸
蔵合金63の寿命が到来したことが分かる。その場合、フ
ィルター装置5の両ジョイント55,56をパイプ4のジョ
イントから脱着し、新しいフィルター装置5と交換すれ
ば良い。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、水
素吸蔵合金を含有するフィルター装置を、水素吸蔵合金
式水素貯蔵タンクと水素ガス注入口との間のパイプの途
中に着脱自在に取り付けるので、不純物ガスはフィルタ
ー装置内の水素吸蔵合金に先に吸着され、水素貯蔵タン
ク内の水素吸蔵合金は被毒から保護される。フィルター
装置内の水素吸蔵合金を水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合
金より不純物ガスを吸着し易い(被毒性の高い)ものと
することにより、フィルター装置内の水素吸蔵合金が優
先的に被毒し、もって水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金
を保護することができる。またフィルター装置内の水素
吸蔵合金を水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金より水素放
出平衡圧が高いものとすることにより、フィルター装置
内の水素吸蔵合金の水素ガス吸着レベルを先に低下させ
ることができる。
【0046】フィルター装置内の水素吸蔵合金が被毒し
てフィルター機能が喪失した場合には、フィルター装置
を交換すれば、水素貯蔵タンク内の水素吸蔵合金は引き
続き保護される。これにより、水素貯蔵タンク内の高価
な水素吸蔵合金が被毒により交換しなければならなくな
るという事態を防止することができる。フィルター装置
は簡単に交換可能であるので、水素ガス充填装置の機能
を安価に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水素ガス充填装置を示す概略図であ
る。
【図2】 本発明の一実施例によるフィルター装置を示
す断面図である。
【図3】 本発明の別の実施例によるフィルター装置を
示す断面図である。
【図4】 水素貯蔵タンクに水素ガスを補給する状態を
示す概略図である。
【符号の説明】
1・・・燃料電池 2・・・パイプ 2a・・・開閉弁 3・・・水素貯蔵タンク 31・・・水素吸蔵合金 4・・・パイプ 4a・・・開閉弁 5・・・フィルター装置 51・・・ケーシング 52,53・・・パイプ 55,56・・・ジョイント 61,64・・・メッシュフィルター 62・・・吸着材 63・・・水素吸蔵合金 6・・・水素ガス注入口 6a・・・一方向弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金式水素貯蔵タンクに水素ガ
    スを充填する装置であって、前記水素貯蔵タンクと水素
    ガス注入口とを連結するパイプの途中に、水素吸蔵合金
    を含有するフィルター装置が着脱自在に取り付けられて
    いることを特徴とする水素ガス充填装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水素ガス充填装置にお
    いて、前記フィルター装置内の水素吸蔵合金は前記水素
    貯蔵タンク内の水素吸蔵合金より同一温度での水素放出
    平衡圧が高いことを特徴とする水素ガス充填装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の水素ガス充填装
    置において、前記フィルター装置内の水素吸蔵合金は、
    取り付け時には水素未吸蔵の状態であることを特徴とす
    る水素ガス充填装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の水素ガ
    ス充填装置において、前記フィルター装置は、入口端及
    び出口端を有するケーシングと、前記ケーシング内の入
    口端側及び出口端側に設けられたメッシュフィルター
    と、両メッシュフィルター間に配置された水分を吸着す
    る吸着材及び水素吸蔵合金とを有することを特徴とする
    水素ガス充填装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の水素ガ
    ス充填装置において、前記フィルター装置は水素吸蔵合
    金の温度を検出する手段を有することを特徴とする水素
    ガス充填装置。
  6. 【請求項6】 水素吸蔵合金式水素貯蔵タンクに水素ガ
    スを充填する方法であって、前記水素貯蔵タンクと水素
    ガス注入口とを連結するパイプの途中に、水素吸蔵合金
    を含有するフィルター装置を着脱自在に取り付け、混入
    した不純物ガスが実質的に前記フィルター装置内の水素
    吸蔵合金に吸着された後で、水素ガスを前記水素貯蔵タ
    ンクに送給することを特徴とする水素ガス充填方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の水素ガス充填方法にお
    いて、前記フィルター装置の両側のパイプに開閉弁を設
    け、前記フィルター装置の下流側の開閉弁を閉じた後で
    上流側の開閉弁を開放し、前記フィルター装置内の水素
    吸蔵合金が所定の温度に達した後で下流側の開閉弁を開
    放し、水素ガスを前記水素貯蔵タンクに送給することを
    特徴とする水素ガスの充填方法。
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