JP2002054746A - メタルシリンダヘッドガスケット - Google Patents

メタルシリンダヘッドガスケット

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JP2002054746A
JP2002054746A JP2000243753A JP2000243753A JP2002054746A JP 2002054746 A JP2002054746 A JP 2002054746A JP 2000243753 A JP2000243753 A JP 2000243753A JP 2000243753 A JP2000243753 A JP 2000243753A JP 2002054746 A JP2002054746 A JP 2002054746A
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cylinder head
head gasket
metal cylinder
metal
holes
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JP2000243753A
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Inventor
Junichiro Ikehara
潤一郎 池原
Teruaki Kawanaka
輝明 川中
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Nippon Reinz Co Ltd
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Nippon Reinz Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要なシール性を確保しつつ、コストを上昇
させる事なく取り扱い性の向上を図る。 【解決手段】 メタルシリンダヘッドガスケット1の表
面で、ボア孔2、2及び透孔3、3の周囲に、シール層
を形成する。このシール層は、高機能樹脂と充填剤とを
混ぜたものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るメタルシリンダヘ
ッドガスケットは、自動車用エンジンのシリンダブロッ
クの端面とシリンダヘッドの端面との間に挟持し、両面
間の気密及び液密を保持するのに利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンを構成するシリンダヘ
ッドの端面(一般的には下面)とシリンダブロックの端
面(一般的には上面)との間にはシリンダヘッドガスケ
ットを挟持して、シリンダ内で発生する高圧の燃焼ガ
ス、或はシリンダブロックとシリンダヘッドとの間を流
通する冷却水や潤滑油が外部に漏洩するのを防止してい
る。この様なシリンダヘッドガスケットとして、優れた
耐熱性を有するメタルシリンダヘッドガスケットが広く
使用されている。図1は、この様なメタルシリンダヘッ
ドガスケットの1例として、特許第2763497号公
報に記載された構造を示している。
【0003】このメタルシリンダヘッドガスケット1
は、例えば亜鉛メッキ鋼板やステンレス鋼板等の1枚の
金属板により、或いは複数枚の金属薄板を積層する事に
より、構成している。これら各金属薄板には、シリンダ
頂部の開口形状に合わせた円形のボア孔2、2、冷却水
や潤滑油を通す為の透孔3、3、及び、シリンダヘッド
をシリンダブロックに固定する為のボルトを挿通する通
孔4、4を穿設している。尚、図示は省略するが、気密
及び液密を保持する必要がある、上記各ボア孔2、2や
上記各透孔3、3の周囲に、グロメットを装着したり、
或は突条を形成したりして、使用時にこれらボア孔2、
2や透孔3、3の周囲部分の面圧を高くする場合が多
い。
【0004】上述の様に構成されるメタルシリンダヘッ
ドガスケット1は、上記シリンダヘッドの端面とシリン
ダブロックの端面との間に挟持した状態で使用される。
即ち、上記シリンダヘッドガスケット1を、シリンダブ
ロックの端面とシリンダヘッドの端面との間に挟み、通
孔4、4に挿通したボルトを緊締する事により、シリン
ダヘッドをシリンダブロックに対して固定する。これに
より、上記メタルシリンダヘッドガスケット1が、上記
シリンダブロックの端面とシリンダヘッドの端面との間
で圧縮され、この両端面間の気密、液密を保持する。
【0005】この様なメタルシリンダヘッドガスケット
1による、上記両端面間の気密、液密の保持性能を向上
させる為、このメタルシリンダヘッドガスケット1の表
裏両面で、上記各ボア孔2、2及び透孔3、3を囲む部
分に、シール層を設ける事も行なわれている。この様な
シール層を構成する為の材料として従来は、弗素ゴムや
ニトリルブタジエンゴム等の耐熱ゴムを使用していた。
尚、メタルシリンダヘッドガスケット1は、その使用時
にエンジンのシリンダ内での燃焼に伴って温度上昇する
シリンダブロック及びシリンダヘッドにより挟持され
る。但し、これらシリンダブロック及びシリンダヘッド
は冷却水による冷却作用を受けるので、上記シリンダヘ
ッドガスケット1部分の温度上昇は、250℃程度迄で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した様
なメタルシリンダヘッドガスケット1に於いては、以下
に述べる様な解決すべき課題が存在する。即ち、メタル
シリンダヘッドガスケット1の表面に耐熱ゴム製のシー
ル層を形成すると、取り扱い性が悪化したりコストが嵩
んだりする。即ち、上記メタルシリンダヘッドガスケッ
ト1の表面に存在する耐熱ゴム製のシール層が粘着性を
有する為、複数のメタルシリンダヘッドガスケット製品
を重ね合わせた状態で、隣り合うメタルシリンダヘッド
ガスケット1の表面を覆うシール層同士がくっつき合
い、複数のメタルシリンダヘッドガスケット1が分離し
にくくなる。
【0007】この様に複数のメタルシリンダヘッドガス
ケット1が分離しにくくなると、エンジンの組立工場
で、このメタルシリンダヘッドガスケット1を互いの端
面同士の間に挟持しつつ、シリンダブロックとシリンダ
ヘッドとを結合する作業が面倒になる。即ち、自動機械
により上記メタルシリンダヘッドガスケット1を1セッ
トずつ取り出して、上記両端面同士の間に装着する工程
を、円滑に行なえなくなる。この為に従来は、上記シー
ル層の表面に粘着防止剤をコーティングする等の対策を
施していたが、コスト上昇に結び付く為、改良が望まれ
ている。
【0008】又、粘着防止剤をコーティングするまでの
間に、上記シール層の表面に小さな塵や埃等が付着した
場合、シール層の粘着性の為に、それらの付着物を除去
するのが面倒であるばかりでなく、それらの付着物を看
過して粘着防止剤をコーティングしてしまうと、付着物
が除去できなくなり、不良品となってしまう。本発明の
メタルシリンダヘッドガスケットは、以上の様な事情に
鑑みて発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のメタルシリンダ
ヘッドガスケットは、例えば前述した様な従来から知ら
れているメタルシリンダヘッドガスケットと同様に、金
属薄板により構成され、シリンダブロックの端面に開口
したシリンダ孔に整合する複数のボア孔と、冷却水又は
潤滑油を流通させる為の透孔と、各ボア孔の周囲部分に
それぞれ複数ずつ形成されたボルト挿通用の通孔とを有
する。そして、これら各通孔に挿通したボルトの緊締に
よりシリンダブロックの端面とシリンダヘッドの端面と
の間で強く挟持された状態で使用される。
【0010】特に、本発明のメタルシリンダヘッドガス
ケットに於いては、上記シリンダブロック及びシリンダ
ヘッドの端面に対向する面の少なくとも一部に、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、メタセン樹脂のうちから選択
される高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)
と、この高機能樹脂100部に対する割合が50〜50
0部である充填剤とを混合したものを付着させて成る、
シール層を形成している。尚、上記充填剤として好まし
くは、タルク、クレー、二硫化モリブデン、シリカ、炭
酸カルシウム、マイカ、アルミナ、グラファイト、カー
ボンのうちから選択される1種又は2種以上のものを使
用する。又、必要に応じて、結合剤等の適宜の添加剤を
加える事は自由である。又、上記シール層の厚さは、従
来の耐熱ゴム製のシール層の厚さ(10〜40μm)と
ほぼ同様の、10〜50μm程度あれば十分である。
【0011】
【作用】上述の様に構成する本発明のメタルシリンダヘ
ッドガスケットによれば、必要とするシール性を確保し
つつ、コストを高くする事なく、取り扱い性の向上を図
れる。先ず、シール性の確保に就いては、適正量の充填
剤を混入し、それ自体は硬質である高機能樹脂に多少の
柔軟性を持たせ、この高機能樹脂製のシール層に亀裂が
発生するのを防止する事により図られる。尚、高機能樹
脂100部に対する充填剤の割合を50〜500部とし
た理由は、50部未満の場合には上記シール層の柔軟性
が不十分となり、500部を越えた場合には金属薄板表
面に対する結合性が不足する為である。柔軟性が不足し
た場合には、ボア孔又は透孔の周囲にシール性向上の為
の突条を形成するのに伴って、シール層の一部に亀裂が
発生する等により、シール性が低下する。又、結合性が
不足した場合には、エンジンへの組み付け以前に、上記
金属薄板の表面からシール層が剥離し、このシール層に
よるシール性向上効果を得られなくなる。更に、このシ
ール層によるシール性を十分に確保する為に好ましく
は、上記高機能樹脂100部に対する充填剤の割合を1
00〜400部の範囲に規定する。
【0012】次に、取り扱い性の向上に就いては、高機
能樹脂並びに充填剤に粘着性がなく、その表面にこれら
高機能樹脂と充填剤とから成るシール層を形成したメタ
ルシリンダヘッドガスケット同士がくっつき合う事がな
い事により図られる。即ち、メタルシリンダヘッドガス
ケットのメーカーで造られて重ね合わされた状態で搬送
されてきた複数のメタルシリンダヘッドガスケット同士
の分離を容易に行なえるので、エンジンの組立工場で、
このメタルシリンダヘッドガスケットを互いの端面同士
の間に挟持しつつ、シリンダブロックとシリンダヘッド
とを結合する作業を容易に行なえる。
【0013】この様に、シール層を構成する高機能樹脂
並びに充填剤自体に粘着性がない為、このシール層の表
面に粘着防止剤をコーティングする等の対策を施す必要
がない。この為、本発明のメタルシリンダヘッドガスケ
ットのシール層を構成する高機能樹脂並びに充填剤が、
従来シール層を形成する為に使用していた耐熱ゴムに比
較して安価な事と相まって、メタルシリンダヘッドガス
ケットのコスト低減を図れる。又、塵や埃等が付着しに
くくなり、例え付着しても簡単に除去できる為、不良品
発生の割合も著しく低減できる。
【0014】
【実施例】本発明の効果を確認する為に行なった実験の
結果に就いて説明する。実験は、次の表1に示した35
種類の試料に就いて、それぞれのシール性と剥離容易性
とを測定した。このうちのシール性に就いては、締め付
け線圧を490N/cm(50kgf/cm)とした場合に、シ
ール水圧、即ち漏れを発生させるのに要する水圧が1
9.6MPa(2kgf/cm2 )以上であれば実施可能であ
り、更に39.2MPa(4kgf/cm2 )以上であれば、シ
ール性は十分であるとした。又、剥離容易性に就いて
は、ブロッキング試験により行なった。このブロッキン
グ試験とは、2枚の試料を、互いにシール層同士を対向
させた状態で治具に挟んで荷重を加え、その後に上記2
枚の試料を手で剥し、剥す際に粘着性があるか否かを観
察するものである。粘着性が生じるのに要する荷重(ブ
ロッキング値)が大きい程、粘着性は低く、重ね合わさ
れたメタルシリンダヘッドガスケット同士がくっつきに
くくなる。そこで、上記剥離容易性に関しては、ブロッ
キング値が784MPa(80kgf/cm2 )以上であれば十
分であるとした。
【0015】この様にして行なった実験の結果を、上記
35種類の試料の組成と共に、次の表1に示す。尚、こ
のうちで、高機能樹脂と充填剤とによりシール層を構成
した33種類の試料では、何れも溶剤の量を充填剤と同
量としているが、この溶剤は、要は高機能樹脂と充填剤
との混合物を金属薄板の表面に能率良くコーティングで
きるだけの量であれば良い。一般的には溶剤の量と充填
剤とがほぼ同量になるが、必ずしも同量である必要はな
い。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明のメタルシリンダヘッドガスケッ
トは、以上に述べた様に構成し作用する事により、必要
とするシール性を確保しつつ、コストを上昇させる事な
く取り扱い性の向上とを図ると共に、不良品発生の割合
も低減できる為、エンジンのコスト低減に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となるメタルシリンダヘッドガス
ケットの1例を示す部分平面図。
【符号の説明】
1 メタルシリンダヘッドガスケット 2 ボア孔 3 透孔 4 通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/30 C08K 3/30 3/34 3/34 3/36 3/36 C08L 61/08 C08L 61/08 63/00 63/00 C C09K 3/10 C09K 3/10 Q L Z Fターム(参考) 3J040 AA01 AA12 BA01 EA15 EA17 EA27 FA01 FA06 FA11 FA20 HA02 HA17 4H017 AA04 AA24 AA25 AA27 AA29 AB08 AB17 AD01 AE05 4J002 CC041 CD001 DA026 DA036 DE146 DE236 DG026 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 GM00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板により構成され、シリンダブロ
    ックの端面に開口したシリンダ孔に整合する複数のボア
    孔と、冷却水又は潤滑油を流通させる為の透孔と、各ボ
    ア孔の周囲部分にそれぞれ複数ずつ形成されたボルト挿
    通用の通孔とを有し、これら各通孔に挿通したボルトの
    緊締によりシリンダブロックの端面とシリンダヘッドの
    端面との間で強く挟持された状態で使用されるメタルシ
    リンダヘッドガスケットに於いて、上記シリンダブロッ
    ク及びシリンダヘッドの端面に対向する面の少なくとも
    一部に、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メタセン樹脂
    のうちから選択される高機能樹脂と、この高機能樹脂1
    00部に対する割合が50〜500部である充填剤とを
    混合したものを付着させて成るシール層を形成した事を
    特徴とするメタルシリンダヘッドガスケット。
  2. 【請求項2】 充填剤が、タルク、クレー、二硫化モリ
    ブデン、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、アルミナ、
    グラファイト、カーボンのうちから選択される1種又は
    2種以上である、請求項1に記載したメタルシリンダヘ
    ッドガスケット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249031A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Nok Corp ゴム−金属積層ガスケット素材
JP2005308160A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Taiho Kogyo Co Ltd ガスケット

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