JP2002054441A - エンジン冷却装置 - Google Patents

エンジン冷却装置

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JP2002054441A
JP2002054441A JP2000242328A JP2000242328A JP2002054441A JP 2002054441 A JP2002054441 A JP 2002054441A JP 2000242328 A JP2000242328 A JP 2000242328A JP 2000242328 A JP2000242328 A JP 2000242328A JP 2002054441 A JP2002054441 A JP 2002054441A
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晴弘 坪田
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップクリアランスからの冷却空気の漏れ
を抑制して、冷却効率のよいエンジン冷却装置を提供す
る。 【解決手段】 エンジンを動力源として回転するファ
ンと、ラジエータとの間をファン用の開口を有するシュ
ラウドにて被装したエンジン冷却装置において、ファン
を囲む筒状のリング部材をファンの外縁部に取着し、該
リング部材の外周面の前記開口の対向部に開口の縁部を
全周にわたり収容するラビリンス溝を設けたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン冷却装置においては、ラジエー
タとファンとの間にシュラウドを配設し、冷却空気を効
率良く流して冷却効率の向上を図っている。ところが一
般的に、ファンはエンジンにより駆動されるためエンジ
ン側マウントに影響されるが、ラジエータはエンジンと
は異なる部位にマウントされているために、ファンとラ
ジエータとの間は相対振動が発生する。このため、ラジ
エータに装着されるシュラウドとファンとの間の隙間
(以降、この隙間をチップクリアランスと呼ぶ)をある
程度離し(通常15〜20mm程度)、シュラウドとフ
ァンとの干渉を防止している。ところが、このチップク
リアランスから冷却空気が漏れてしまうため、冷却効率
の向上は頭打ち状態となっている。
【0003】チップクリアランスを小さくするために、
エンジン側のマウントにシュラウドを装着することによ
り、ファンとシュラウドとの相対移動を小さくすること
ができ、これにより、チップクリアランスを小さくする
ことが可能となるが、エンジン側から伸ばすシュラウド
を支持するステイとして頑強なものが必要となってしま
う。また、チップクリアランスを小さくするために、フ
ァンをラジエータ側にマウントすることも考えられる
が、この場合は、エンジンの駆動力をファンに伝達する
ためのベルトを用いた駆動力伝達機構に、ファンとエン
ジンとの相対振動を吸収するため、ベルトのテンショナ
ー機構を設けなければならず、構造が複雑となり場積も
大きくなる。
【0004】従来、チップクリアランスからの冷却空気
の漏れを抑制する技術としては、実開平6-43224
号公報(以下、第1従来技術と呼ぶ)や特開平9-26
4138号公報(以下、第2従来技術と呼ぶ)に開示さ
れている。第1従来技術においては、図12に示すよう
に、ファン71の外縁部にリング72を装着し、シュラ
ウド73とのチップクリアランス74にはリング72の
外周面に摺接するブラシ75をシュラウド73側に取着
して、チップクリアランス74からの冷却空気の漏れを
抑制している。第2従来技術においては、図13に示す
ように、ファン81から延出する回転軸82に対しリン
グ部材83を支持部材84によって枢設しているので、
リング部材83はファン81の振動に倣って変位する。
このため、ファン81とリング部材83とのチップクリ
アランス85を小さくすることができ、チップクリアラ
ンス85からの冷却空気の漏れを抑制している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次に述べるような問題がある。すなわち、
第1従来技術では、摺接部での騒音、ブラシ75の摩耗
(特に、ファン71とシュラウド73との相対振動によ
る損傷)による頻繁な部品交換等の不具合が発生する。
また、第2従来技術では、ファン81とシュラウド86
との相対振動を吸収するためシュラウド86とリング部
材83との間に弾性部材87(ゴムスポンジ)を配置し
なければならず、相対振動による弾性部材の損傷、経年
変化による劣化により頻繁な部品交換等の不具合が発生
する。
【0006】本発明は、上記の問題に着目してなされた
ものであり、チップクリアランスからの冷却空気の漏れ
を抑制して、冷却効率のよいエンジン冷却装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、エンジンを動力源として回転する
ファンと、ラジエータとの間をファン用の開口を有する
シュラウドにて被装したエンジン冷却装置において、フ
ァンを囲む筒状のリング部材をファンの外縁部に取着
し、該リング部材の外周面の前記開口の対向部に開口の
縁部を全周にわたり収容するラビリンス溝を設けたこと
を特徴としている。また、ファンの外縁部の前記開口の
対向部に開口の縁部を収容する切欠きを設けたことを特
徴としている。
【0008】即ち、シュラウドのファン用開口の縁部が
全周にわたりファンのリング部材に設けられた溝内に位
置するため、送風によりリング部材とシュラウドとの隙
間からエンジン側に抜ける流路がラビリンス構造となっ
て、冷却空気のエンジン側への漏れを抑制することがで
き、冷却効率を向上することができる。また、リング部
材を用いず、ファンの外縁部に切欠きを設けシュラウド
のファン用開口の縁部にオーバラップさせることによ
り、見かけ上のチップクリアランスがなくなり、ファン
外縁側からの冷却空気のエンジン側への漏れを抑制する
ことができ、冷却効率を向上することができる。エンジ
ンとラジエータとの間に発生する相対振動は、シュラウ
ドの開口縁と溝または切欠きの底部との隙間で吸収し、
ファンとシュラウドとの干渉を防止することができる。
【0009】また、エンジンを動力源として回転するフ
ァンと、ラジエータとの間をシュラウドにて被装したエ
ンジン冷却装置において、ファンを囲む筒状の第1リン
グ部材をファンの外縁部に取着し、第1リング部材の外
方に離間して第1リング部材を囲む筒状の第2リング部
材をシュラウドに取着したことを特徴としている。さら
に、第1リング部材の外周面に、ファンの軸方向に対し
送風方向に向かってファンの回転方向とは反対に傾斜す
る溝を設けたことを特徴としている。さらに、第1リン
グ部材の外径及び第2リング部材の内径は、送風方向に
向かって漸増することを特徴としている。
【0010】即ち、冷却空気のシュラウド内方からエン
ジン側に抜ける流路が、筒状の第1リング部材とそれを
囲む筒状の第2リング部材とに挟まれた筒状となり通風
抵抗が大きくなるので、冷却空気のエンジン側への漏れ
を抑制することができ、冷却効率を向上することができ
る。また、ファンと一体になって回転する第1リング部
材の外周面に、ファンの軸方向に対し送風方向に向かっ
てファンの回転方向とは反対に傾斜する溝を設けている
ので、リング部材の回転に伴って溝内の空気をラジエー
タ方向に押し出すので、シュラウド内方からエンジン側
に漏れようとする冷却空気の抵抗となるので、冷却空気
のエンジン側への漏れを抑制することができ、冷却効率
を向上することができる。なお、さらに第2リング部材
の内周面に第1リング部材の溝とは逆方向に傾斜する溝
を設けた場合には、これによってもラジエータ方向に空
気を押し出すので、効果が向上する。さらに、両リング
部材を送風方向に向かって径が漸増する、即ちラッパ形
状にすることにより、両リング部材間の断面積はエンジ
ン側に向かって小さくなるため、シュラウド内方からエ
ンジン側に漏れようとする冷却空気の抵抗が大きくなる
ので、冷却空気のエンジン側への漏れを抑制することが
でき、冷却効率を向上することができる。エンジンとラ
ジエータとの間に発生する相対振動は、第1リング部材
と第2リング部材との隙間で吸収し、ファンとシュラウ
ドとの干渉を防止することができる。
【0011】また、エンジンを動力源として回転するフ
ァンと、ラジエータとの間をシュラウドにて被装したエ
ンジン冷却装置において、ファンを囲む磁化された筒状
の第1リング部材をファンの外縁部に取着し、第1リン
グ部材の外方に離間して第1リング部材を囲むとともに
第1リング部材との間に磁気反力を生じるように磁化さ
れた筒状の第2リング部材を径方向に遊動可能にシュラ
ウドに遊嵌したことを特徴としている。
【0012】即ち、第2リング部材をシュラウドに遊嵌
しておき、第1リング部材と第2リング部材との間の磁
気反力により第2リング部材を第1リング部材に倣って
変位させることができる。このため、エンジンとラジエ
ータとの間に発生する相対振動は、第2リング部材とシ
ュラウドとの変位で吸収し、ファンとシュラウドとの干
渉を防止することができる。さらに、これにより、第1
リング部材と第2リング部材との隙間で上記相対振動を
吸収する必要がないため、両者の隙間を極めて狭くでき
る。よって、冷却空気のシュラウド内方からエンジン側
に抜ける流路となる該隙間は通風抵抗がきわめて大きく
なるので、冷却空気のエンジン側への漏れを抑制するこ
とができ、冷却効率を向上することができる。
【0013】さらに、エンジンを動力源としてエンジン
の駆動軸の回転により回転するファンと、ラジエータと
の間をシュラウドにて被装したエンジン冷却装置におい
て、ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受を支持部
材を介してシュラウドに固定し、駆動軸と回転軸とを自
在継手を介して連結したことを特徴としている。
【0014】即ち、エンジンとラジエータとの間に発生
する相対振動を自在継手で吸収され、また、ファンはシ
ュラウド側に支持されているため、ファンとシュラウド
との相対振動は小さく抑えられ、ファンとシュラウドと
の隙間を小さくできる。これにより、冷却空気のシュラ
ウド内方からエンジン側に抜ける流路となる該隙間は通
風抵抗がきわめて大きくなるので、冷却空気のエンジン
側への漏れを抑制することができ、冷却効率を向上する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態に
ついて詳細に説明する。まず、第1実施形態を説明す
る。図1は、本実施形態に係るエンジン冷却装置の側面
図を、図2はそのA−A矢視図を示している。一端側を
エンジン1に回動自在に支持された回転軸2の他端に
は、エンジン1によりベルト3を介して回転されるファ
ン4が取着されている。ファン4を挟んでエンジン1に
対向して、エンジン1とは別のマウントにラジエータ5
が設置されている。ラジエータ5のエンジン1側に一端
開口を固定されラジエータ5からファン4の外周方を覆
うシュラウド6が設けられている。
【0016】ファン4の外縁端部には、ファン4を囲む
ファンリング7が取着されている。シュラウド6のファ
ン用開口位置でのファンリング7の外周面には周方向に
矩形の溝7aが設けられている。ファンリング7の外径
はシュラウド6のファン用開口径よりもやや大きく、こ
れにより、シュラウド6のファン用開口縁6cは溝7a
内に位置している。また、組み立て可能とするためにシ
ュラウド6は上部シュラウド6aと下部シュラウド6b
とからなる(図2参照)。
【0017】上記構造におけるチップクリアランス8
は、溝7aの底面とファン用開口縁6cとの隙間であ
り、ファン4とラジエータ5との間の相対振動による干
渉を避けるために、従来と同様の隙間(通常15〜20
mm程度)を有している。また、ファン4とラジエータ
5との間の相対振動による変位量は、軸方向の方が径方
向に比べ小さいため、溝7aの両側面とファン用開口縁
6cとの隙間はチップクリアランス8よりも小さくてよ
い。
【0018】エンジン1を駆動しファン4を回転してC
方向に冷却空気を送風すると、シュラウド6内の圧力が
上昇し、一部の冷却空気がファンリング7の外方からエ
ンジン1側に逆流しようとする。しかしながら、流路が
ファンリング7の全周にわたって溝7aとファン用開口
縁6cとで構成されるラビリンス構造になると共に、溝
7aの両側面とファン用開口縁6cとの隙間はチップク
リアランス8よりも小さくなっているので、シュラウド
6からの冷却空気の漏れを抑制することができ、冷却効
率を向上することができる。また、溝7aの底面とファ
ン用開口縁6cとの隙間であるチップクリアランス8は
通常の間隔が確保されているので、ファン4とラジエー
タ5とが相対振動しても干渉をすることはない。
【0019】つぎに、図3を用いて第2実施形態につい
て説明する。なお、第1実施形態と共通する事項につい
ては同じ符号を付し、説明を省略する。シュラウド6の
ファン用開口位置でのファン14の外縁端部には周方向
に矩形の切欠き14aが設けられている。ファン14の
外径はシュラウド6のファン用開口径よりもやや大き
く、これにより、シュラウド6のファン用開口縁6cは
切欠き14a内に位置している。切欠き14aの底面と
ファン用開口縁6cとの隙間であるチップクリアランス
は、従来と同様の隙間を有している。
【0020】本実施形態においては、チップクリアラン
ス8は従来と同様の距離を有しているが、ファン14と
ファン用開口縁6cとがオーバラップしているので、軸
方向から見た場合、見かけ上はチップクリアランスがな
くなっており、ファン14の外縁端部による送風によっ
て、チップクリアランス8の部分はC方向の流れが生じ
ているので、シュラウド6からの冷却空気の漏れを抑制
することができ、冷却効率を向上することができる。ま
た、切欠き14aの底面とファン用開口縁6cとの隙間
であるチップクリアランス8は通常の間隔が確保されて
いるので、ファン14とラジエータ5とが相対振動して
も干渉をすることはない。
【0021】なお、図4に示すように、ファン用開口縁
6cが、ファン24のラジエータ5側端部に位置するよ
うに配置し、ファン用開口縁6cとの干渉を避けるよう
にファン24のラジエータ5側端部に切欠き24aを設
けるように構成しても、同様の作用効果が得られる。ま
た、この場合、シュラウド6は一体式であってもファン
24との組み立ては可能である。以上説明した第1,2
実施形態において、ファンリング7又はファン14,2
4とファン用開口縁6cとが僅かにオーバラップしてい
る例にて説明したが、ファン用開口縁6cの径がファン
リング7又はファン14,24の径よりもやや大きくて
も、同様の作用効果が得られる。
【0022】つぎに、図5を用いて第3実施形態につい
て説明する。なお、第1実施形態と共通する事項につい
ては同じ符号を付し、説明を省略する。ファン34の外
縁端部には、ファン34を囲む円筒形のファンリング3
7が取着されている。ファンリング37の幅はファン3
4の軸方向の幅と略等しい。ファンリング37の幅と略
等しくファンリング37の外周面より従来と同様のチッ
プクリアランス8の距離離間する内周面を有する円筒形
のシュラウドリング39が、シュラウドリング39の外
周に立設するフランジ38を介して、ファンリング37
と同心位置にてシュラウド36に取着されている。図6
に示すように、ファンリング37の外周面及びシュラウ
ドリング39の内周面には、それぞれ所定の幅及び深さ
を有する複数本の溝37a,39aが設けられている。
ファンリング37の外周面の溝37aは、ファンリング
37がファン34と一体となってB方向に回転し冷却空
気をC方向に送風している場合に、送風方向Cに対して
回転方向Bとは反対に傾斜する溝であり、シュラウドリ
ング39の内周面の溝39aは、送風方向Cに対して回
転方向Bに傾斜する溝である。
【0023】ファン34を回転し冷却空気をC方向に送
風すると、シュラウド36内の圧力が上昇し冷却空気が
チップクリアランス8から漏れようとする。本実施形態
においては、チップクリアランス8は従来と同様の距離
を有しているが、流路の幅がファンリング37の全周に
わたってチップクリアランス8の距離に保たれたままフ
ァンリング37の全幅にわたって続くため、通風抵抗が
大きくなるので、溝37a,39aがない場合であって
もシュラウド36からの冷却空気の漏れを抑制すること
ができ、冷却効率を向上することができる。また、ファ
ンリング37の外周面に設けられ送風方向Cに対して回
転方向Bとは反対に傾斜する溝37aにより、ファンリ
ング37のB方向への回転に伴って溝37a内の空気は
B方向に回転しながらC方向に押し出され、シュラウド
リング39の内周面に設けられ送風方向Cに対して回転
方向Bに傾斜する溝39aにより、チップクリアランス
8内でB方向に回転する空気はC方向に押し出される。
このため、チップクリアランス8内においては溝37
a,39aによりC方向の流れが生じているので、シュ
ラウド6からの冷却空気の漏れを抑制することができ、
冷却効率を向上することができる。また、ファンリング
37とシュラウドリング39との隙間であるチップクリ
アランス8は通常の間隔が確保されているので、ファン
34とラジエータ5とが相対振動しても干渉をすること
はない。
【0024】なお、本実施形態において、ファンリング
37とシュラウドリング39とを円筒形の例にて説明し
たが、図7に示すように、送風方向Cに対して径が大き
くなる形状(中空の円錐台)のファンリング47とシュ
ラウドリング49であっても、同様の作用効果が得られ
る。さらにこの場合、逆流方向に向かって流路面積が狭
くなる(幅はチップクリアランス8の距離で一定である
が、径が小さくなって行く)ので、逆流方向に向かって
の通風抵抗が大きくなりシュラウド46からの冷却空気
の漏れをさらに抑制することができ、冷却効率を向上す
ることができる。また、図7において、ファンリング4
7がない構成を採った場合には、ファン44からの半径
方向の成分を有する空気がシュラウドリング49に衝突
し、傾斜したシュラウドリング49の内周面に沿ってラ
ジエータ5側に流れるため、逆流を抑制することができ
る。
【0025】つぎに、図8,9を用いて第4実施形態に
ついて説明する。なお、図8はファン54の先端付近の
断面図で、図9は第8図におけるZ視図であり、その他
の個所は第1実施形態と共通であるので説明を省略す
る。ファン54の外縁端部には、ファン54を囲む円筒
形のファンリング57が取着されている。ファンリング
57は、幅がファン54の軸方向の幅と略等しく、外周
面がS極に、そして内周面がN極にそれぞれ磁化されて
いる。ファンリング57の幅と略等しくファンリング5
7の外径よりわずかに大きい内径を有する円筒形のシュ
ラウドリング59は、外周面がN極に、そして内周面が
S極にそれぞれ磁化されている。そしてシュラウドリン
グ59は、シュラウドリング59の外周に立設するフラ
ンジ58をシュラウド56に取着したブラケット51に
遊嵌することにより、ファンリング57を囲む位置に配
される。ブラケット51は、シュラウドリング59が配
置中心に対して所定距離(例えば20mm程度)半径方
向に移動してもフランジ58が外れないような掛止部5
1aを有している。
【0026】エンジン1が駆動してファン54とシュラ
ウド56との間に相対振動が発生した場合、対向する面
を同極に磁化されたファンリング57とシュラウドリン
グ59との間には接近するにつれて大きくなる磁気反力
が作用するため、シュラウドリング59はファンリング
57に倣って変位する。シュラウドリング59はフラン
ジ58を介して、シュラウド56に取着したブラケット
51に遊嵌状態で支持されており、ファン54とシュラ
ウド56との間の相対振動はここで吸収されるので、チ
ップクリアランス8にて相対振動を吸収する必要はな
く、チップクリアランス8を極めて狭くすることができ
る。これにより、チップクリアランス8からの冷却空気
の漏れを抑制することができ、冷却効率を向上すること
ができる。
【0027】例えば外周面をS極、内周面をN極という
ように半径方向に磁化した例にて説明したが、図10
(a)に示すように、ファンリング57Aとシュラウド
リング59Aとを、周方向にN極とS極とが繰り返すよ
うに磁化してもよい。この場合、ファンリング57Aと
シュラウドリング59Aとの磁気反力を確保するため、
同図に示すように、例えばN極の割合を大きく採ればよ
い。また、図10(b)に示すように、ファンリング5
7Bとシュラウドリング59Bとを、ラジエータ5側を
N極、エンジン1側をS極となるように軸方向に磁化し
て磁気反力を確保してもよい。
【0028】つぎに、図11を用いて第5実施形態につ
いて説明する。ファン64の回転軸62Bのラジエータ
5側の端部は、軸受63に回動自在に支持されており、
軸受63は軸受63から径方向に延設された複数のステ
イ69によりシュラウド66に固定されている。回転軸
62Bのエンジン1側の端部は、金属積層板ばね型のフ
レキシブルカップリング61を介してエンジン1に回動
自在に装着されたファン用の回転軸62Aと結合されて
いる。ファン64とシュラウド66とのチップクリアラ
ンス8は、通常の距離よりも狭く、例えば5〜8mm程
度である。
【0029】エンジン1が駆動してエンジン1とラジエ
ータ5とが相対振動した場合、相対振動による変位はフ
レキシブルカップリング61で吸収される。ファン64
はラジエータ5側に支持されているために、ファン64
とシュラウド66との間の相対振動は小さく抑えられ、
チップクリアランス8が通常よりも狭くてもファン64
とシュラウド66とが干渉することはない。チップクリ
アランス8を狭くすることができるので、チップクリア
ランス8からの冷却空気の漏れを抑制することができ、
冷却効率を向上することができる。また、ファンをラジ
エータ側にて支持する場合には、従来、ファン駆動用の
ベルトに振動吸収用のテンショナー機構を設けていた
が、本実施形態によれば、テンショナー機構が不要とな
り、場積を小さくできると共にコストを抑えることが可
能となる。
【0030】なお、本発明は実施形態に限定するもので
はなく、同様の機能を有するものであれば、形状や個数
などは任意に変更してもよいのは勿論である。また、押
し出し式の冷却装置を例に挙げて説明したが、吸い込み
式の冷却装置に適用してもよい。
【0031】以上説明したように、本発明によれば、エ
ンジンとラジエータとの間に相対振動が発生してもファ
ンとシュラウドとの干渉を防止することができる。ま
た、チップクリアランスからの冷却空気の漏れを抑制す
ることができるので、冷却効率のよいエンジン冷却装置
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るエンジン冷却装置の側面図
である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】第2実施形態に係るエンジン冷却装置の側面図
である。
【図4】第2実施形態の別態様の側面図である。
【図5】第3実施形態に係るエンジン冷却装置の側面図
である。
【図6】ファンリングとシュラウドリングの斜視図であ
る。
【図7】第3実施形態の別態様の側面図である。
【図8】第4実施形態に係るエンジン冷却装置の側面図
ある。
【図9】図8のZ視図である。
【図10】第4実施形態の別態様を示す図である。
【図11】第5実施形態に係るエンジン冷却装置の側面
図である。
【図12】従来技術のエンジン冷却装置の側面図であ
る。
【図13】従来技術のエンジン冷却装置の側面図であ
る。
【符号の説明】
1…エンジン、4,14,24,34,44,54,6
4…ファン、5…ラジエータ、6,36,46,56,
66…シュラウド、6c…開口縁、7,37,47,5
7…ファンリング、7a…溝、8…チップクリアラン
ス、14a,24a…切欠き、61…フレキシブルカッ
プリング、62A…駆動軸、62B…回転軸。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンを動力源として回転するファン
    と、ラジエータとの間をファン用の開口を有するシュラ
    ウドにて被装したエンジン冷却装置において、 ファンを囲む筒状のリング部材をファンの外縁部に取着
    し、該リング部材の外周面の前記開口の対向部に開口の
    縁部を全周にわたり収容するラビリンス溝を設けたこと
    を特徴とするエンジン冷却装置。
  2. 【請求項2】 エンジンを動力源として回転するファン
    と、ラジエータとの間をファン用の開口を有するシュラ
    ウドにて被装したエンジン冷却装置において、 ファンの外縁部の前記開口の対向部に開口の縁部を収容
    する切欠きを設けたことを特徴とするエンジン冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 エンジンを動力源として回転するファン
    と、ラジエータとの間をシュラウドにて被装したエンジ
    ン冷却装置において、 ファンを囲む筒状の第1リング部材をファンの外縁部に
    取着し、 第1リング部材の外方に離間して第1リング部材を囲む
    筒状の第2リング部材をシュラウドに取着したことを特
    徴とするエンジン冷却装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のエンジン冷却装置におい
    て、 第1リング部材の外周面に、ファンの軸方向に対し送風
    方向に向かってファンの回転方向とは反対に傾斜する溝
    を設けたことを特徴とするエンジン冷却装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載のエンジン冷却装置
    において、 第1リング部材の外径及び第2リング部材の内径は、送
    風方向に向かって漸増することを特徴とするエンジン冷
    却装置。
  6. 【請求項6】 エンジンを動力源として回転するファン
    と、ラジエータとの間をシュラウドにて被装したエンジ
    ン冷却装置において、 ファンを囲む磁化された筒状の第1リング部材をファン
    の外縁部に取着し、 第1リング部材の外方に離間して第1リング部材を囲む
    とともに第1リング部材との間に磁気反力を生じるよう
    に磁化された筒状の第2リング部材を径方向に遊動可能
    にシュラウドに遊嵌したことを特徴とするエンジン冷却
    装置。
  7. 【請求項7】 エンジンを動力源としてエンジンの駆動
    軸の回転により回転するファンと、ラジエータとの間を
    シュラウドにて被装したエンジン冷却装置において、 ファンの回転軸を回転自在に支持する軸受を支持部材を
    介してシュラウドに固定し、 駆動軸と回転軸とを自在継手を介して連結したことを特
    徴とするエンジン冷却装置。
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