JP2002053387A - 堆肥成形体及びその製造方法 - Google Patents

堆肥成形体及びその製造方法

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JP2002053387A
JP2002053387A JP2000241287A JP2000241287A JP2002053387A JP 2002053387 A JP2002053387 A JP 2002053387A JP 2000241287 A JP2000241287 A JP 2000241287A JP 2000241287 A JP2000241287 A JP 2000241287A JP 2002053387 A JP2002053387 A JP 2002053387A
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composting
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Hiroyuki Watanabe
廣幸 渡邊
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/78Recycling of wood or furniture waste

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 堆肥を用いて、土中又は地上に放置しても環
境問題を引き起こす心配がない製品を提供し、有機廃棄
物の処理を促進する。 【解決手段】 有機物を堆肥化した堆肥を成形して、植
物の少なくとも一部分を収容可能な植木鉢又はプランタ
ー等の容器形状を有する堆肥成形体、または、地面に埋
め込み固定される埋込み部と目的物を保持するための保
持部とを有し、埋込み部を埋め込むことにより目的物の
位置が固定される堆肥成形体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機廃棄物を発酵
分解することにより生成する堆肥を成形加工した堆肥成
形体及びその製造方法に関し、特に、有機廃棄物の処理
問題の解決に寄与することができ、土中又は地上に放置
しても環境問題を引き起こす心配がない成形体の提供を
可能とする、堆肥を用いた成形体の利用及び成形体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭ゴミ及び産業廃棄物等を含む
廃棄物の処理において、埋立地や焼却処理能力の不足と
いった問題が顕在化し、廃棄物処理行政自体における行
き詰まり感から、廃棄物処理における何等かの打開策が
必要となっている。又、合成化学物質の環境や生物に対
する影響等に関する議論が盛んになり、農産物の有機栽
培への関心が高まりつつあるため、堆肥の使用が注目さ
れている。
【0003】このような状況において、家庭の生ゴミ
や、農畜産業、食品加工業、食品サービス業、汚泥処理
等の処理産業において排出される多量の有機廃棄物につ
いては、過去において行われていたような堆肥化による
処理が適切と考えられ、様々な試みが進められつつあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、家畜や飼育動
物等の糞尿については、他の廃棄物のように処理が進ん
でおらず、豚、牛、鶏など一部の動物についてのみ肥料
化が行われているだけで、しかもその量は1〜2割程度
である。従って、一般農家では農地に散布するのが現状
であり、動物園や動物関連の学校等では処分が問題とな
っている。また、糞尿が山林等に不法投棄されることも
増えている。このような状況において、農畜産施設や動
物飼育施設、養魚場などから排出される糞尿等に起因す
る水質悪化や赤潮等の微小生物の異常発生が問題とな
り、水質総量規制における対策強化対象となっている。
このため、このような動物の糞尿の処理を進行させる必
要があり、動物の糞尿の処理を進行させる用途を開発し
需要を拡大することが求められている。
【0005】一方、環境汚染の要因には、生分解性がな
いために環境中に放置された結果として環境汚染原とな
るものもあり、放置される原因は、その使用形態が土中
又は地上に長時間設置されるために結果として回収され
ず放置されたり、使用中に紛失し易ためにやむを得ず放
置されるといったことが挙げられる。例えば、傾斜面に
植物を移植する際に用いられる網などは、植裁植物が土
壌に定着するまで地面に固定されるが、植物が定着した
後に回収されることは希であるので、生分解性でない材
質であれば環境汚染要因となる。また、ゴルフのティー
等のような野外で使用される小型の用具は、使用中に見
失い易く、結果的に放置され廃棄物となって環境汚染を
招く。
【0006】従って、本発明は、使用に際して土中又は
地上に放置される可能性がある用具を、環境問題を引き
起こす心配がない製品として製造し提供することを課題
とする。
【0007】また、本発明は、堆肥の有効利用により有
機廃棄物の処理を促進することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、有機廃棄物か
ら生成した堆肥を成形加工して堆肥成形体を製造するこ
とができ、土中又は地上に放置される可能性がある用具
を堆肥成形体として構成することが有効であることを見
出し、本発明に係る堆肥成形体及びその製造方法を成す
に至った。
【0009】本発明の一見地によれば、堆肥成形体は、
有機物を堆肥化した堆肥を成形して得られる堆肥成形体
であって、植物の少なくとも一部分を収容可能な容器形
状を有することを要旨とする。
【0010】上記堆肥成形体は、植木鉢又はプランター
とすることができる。
【0011】また、本発明の他の見地によれば、堆肥成
形体は、有機物を堆肥化した堆肥を成形して得られる堆
肥成形体であって、地面に埋め込み固定される埋込み部
と、目的物を保持するための保持部とを有し、当該埋込
み部を埋め込むことにより該目的物は該保持部によって
保持されて位置が固定されることを要旨とする。
【0012】上記堆肥成形体は、前記目的物としてゴル
フボールを一時的に地上に固定するためのゴルフ用ティ
ー、又は、前記目的物として植裁植物を植裁位置に固定
するための植物固定具とすることができる。
【0013】また、上記堆肥は、木質廃材及び動物糞を
含有する有機廃棄物を前記有機物として堆肥化したもの
が用いられる。
【0014】さらに、本発明の一見地によれば、堆肥成
形体の製造方法は、有機物を堆肥化して堆肥を生成する
堆肥化工程と、該堆肥を成形する成形工程とを有する堆
肥成形体の製造方法であって、該成形工程において、該
堆肥は、植物の少なくとも一部を収容可能な容器形状に
成形されることを要旨とする。
【0015】上記堆肥成形体は、植木鉢又はプランター
に成形することができる。
【0016】また、本発明の他の見地によれば、堆肥成
形体の製造方法は、有機物を堆肥化して堆肥を生成する
堆肥化工程と、該堆肥を成形する成形工程とを有する堆
肥成形体の製造方法であって、該成形工程において、該
堆肥は、地面に埋め込み固定される埋込み部と、当該埋
込み部を埋め込むと目的物が該保持部によって保持され
て位置固定されるように該目的物を保持するための保持
部とを有する形状に成形されることを要旨とする。
【0017】上記堆肥成形体は、ゴルフ用ティー又は植
裁植物を植裁位置に固定するための固定具とすることが
できる。
【0018】上記堆肥化工程において堆肥化する有機物
は、木質材及び動物糞を含有する有機廃棄物が用いられ
る。
【0019】上記成形工程において、前記堆肥は490
0〜68600Paの成形圧で圧縮成形する。
【0020】また、本発明の他の見地によれば、堆肥成
形体は、有機物を堆肥化した堆肥を成形して得られる堆
肥成形体であって、一端が先細になった棒状の形状を有
することを要旨とする。
【0021】
【発明の実施の形態】地中又は地上に放置され得る製品
による環境汚染を防止するためには、時間経過に伴って
分解し環境に同化する素材でそのような製品を製造する
ことが必要となる。本発明では、この素材として堆肥を
用い、堆肥を成形加工してこのような製品を製造する用
途を提案する。
【0022】堆肥は、微生物の代謝によって有機物が分
解されることにより得られる代謝産物と微生物とを含有
する混合物であり、堆肥を土壌に施与することにより、
植物体に有用な成分が直接に、又は、土中の微生物や小
生物を介して間接的に植物体に取り込まれて同化する。
【0023】有機物の堆肥化は自然発酵によって行うこ
とができるが、長時間を要することから、堆肥化時間の
短縮や確実性の向上のために、雰囲気や温度の調整、特
定の酵素や微生物の添加などによって発酵・分解を促進
するように改良した種々の方法が提案されている。本発
明において成形体を製造する堆肥は、堆肥化方法によっ
て特に限定されるものではなく、従来の自然発酵方法を
含め、各種の改良を施した堆肥化方法を用いて得ること
ができる。
【0024】おがくず、間伐材、製材屑などの木質廃材
はC/N比(炭素/窒素比)が高く、微生物による分解
が進行するにつれて微生物体を構成するための窒素分の
不足により分解速度が次第に低下するが、畜糞、オカ
ラ、油粕、フスマ、ビール粕等のC/N比が低い有機廃
棄物を混合してC/N比を適性に調整すると、分解速度
の低下を防止することができる。従って、堆肥化する有
機物として、木質廃材に家畜や飼育動物等の糞尿を加え
たものを用いると、窒素、リン及びカリウムの3要素を
含む植物の育成に適した良好な堆肥が効率よく得られ
る。木質廃材や酪農業廃棄物、食品加工業廃棄物などは
内容組成が比較的明確であるので、C/N比の調整は難
しくない。また、家畜や飼育動物等の糞尿を加えたもの
を堆肥化することにより、促進されていない動物糞尿の
処理を推進することができる。このような有機廃材の混
合物に、更に、堆肥化の確実性を向上させために糖化酵
素、アミラーゼ等の分解酵素を添加してもよい。
【0025】堆肥化する有機物に、金属、プラスチッ
ク、ガラス等のような微生物が分解できない異物が含ま
れる場合には、前処理としてこれらの異物を有機廃棄物
から予め除去するのが好ましい。プラスチックやガラス
は堆肥化した後に除去することも可能であるが、金属の
中には微生物の活動を阻害するものもあるので、作業効
率等を考慮すると、このような異物を初期に除去するの
が望ましい。有機廃棄物の寸法が大きい場合は、堆肥化
を促進するために、又、得られる堆肥が細かい粒子に粉
砕できるように、適宜粉砕・裁断して用いる。従って、
廃棄木材などを用いる場合は、釘などの金属を取り除
き、薄くチップ化しておくのが好ましい。
【0026】上記の様に適宜調製した堆肥化原料有機物
は、含有水分量が微生物による堆肥化に適するように適
宜調節し、微生物による分解を進行させて堆肥化する。
分解による堆肥化が進行するにつれて、有機物の温度は
上昇し、約80℃以上の範囲まで上がると、有害虫の成
虫を除去し殺卵すことができる。糖化発酵による炭水化
物類の分解、タンパク質の分解などが進行し、その後有
機物の温度は低下して、約25〜35℃の範囲で更に堆
肥化が進行する。これにより、有機酸等の生成が発酵・
分解によって進行し、アミノ酸、タンパク質、アルコー
ル、ビタミン等の有機物を含むようになり、窒素、リン
及びカリウムがバランスよく含まれた堆肥が生成する。
【0027】得られた堆肥は、粉砕した後、必要に応じ
てふるい等を用いて大きいものを除去して加工し易いよ
うに粒子の寸法を揃え、成形型を用いて製品形状に成形
する。堆肥粒子の成形は、土やセラミック粉末などの成
形の場合と同様に、加圧圧縮によって行われる。生成直
後の堆肥は含水量が高いので、成形に適するように水分
を減少させる必要がある場合もあるが、通常は、粉砕、
ふるい分け等を経ることにより水分量が減少し成形に適
した状態になる。堆肥の成形圧によって、得られる堆肥
成形製品の強度は変化し、製品に必要とされる強度に応
じて成形圧を適宜調整することができるが、概して、5
00kgf/m2〜7tf/m2(約4900〜68600
Pa)程度で成形すると好ましい。圧縮成形時には、圧
力により熱が発生し堆肥中の水分が気化・蒸散するの
で、堆肥の含水量が減少する。成形体の強度などの点か
ら、含水量が20重量%程度となるように成形条件(圧
力及び加圧時間)を適宜調整するのが好ましい。成形時
の温度上昇により堆肥成分の無機化が進行する。これ
は、堆肥成形体を土中に埋めた際に堆肥やけを抑制する
のに有効であり、特に酸性雨の降る地域などでの緑化進
行をする上で好ましい。又、おがくずや間伐材、製材屑
などの木質廃材は、堆肥化において糖化、加水分解など
を受けて末端水酸基を多く有する分解物になっている
が、加圧圧縮において脱水反応による末端水酸基の結合
が生じ、圧縮成形物の粒子の結合が強化される。
【0028】成形体使用時の吸水による破壊の防止が重
要な場合は、圧縮成形後の成形体を更に若干乾燥するの
が望ましい。
【0029】成形する堆肥には、必要に応じて、粘土等
の粘結性材料やでんぷん質などの天然素材によるバイン
ダーを添加して堆肥の成形性を補ってもよい。また、コ
ーティングを表面に有する成形体を製造することもでき
る。この場合は、例えば、堆肥を予備成形した後に、そ
の表面をコーティング材で被覆して本成形することによ
り可能であり、例えば、デンプン質をコーティング材と
して用いると、本成形においてデンプン質は熱により樹
脂状化する。デンプン質のコーティング材として、じゃ
がいも、米、小麦などの穀類の粉や皮などを含む農産廃
棄物、食品廃物も好適に用いることができる。
【0030】堆肥の調製プロセスが好適であれば、得ら
れる堆肥は悪臭のない良好なものとなる。従って、成形
加工した製品も、他のセラミック成形体等と同様に支障
なく扱うことができる。
【0031】堆肥を成形して得られる製品は、土中また
は土上で長時間経過することにより、更に土壌中の微生
物等による分解や風化を受けて、土に返る。従って、植
木鉢、プランター等のような植物を収容可能な容器形状
に成形すれば、植裁植物を運搬するための容器として使
用することができ、容器ごと植物を土壌に埋設すること
ができるので、作業の手間を省くことができ、植裁直後
の植物の安定性も保持される。特に、傾斜地の植裁等を
効率良く行うことができ、植裁直後の雨による土砂の流
出等の防止にも役立つ。また、花、植木などの一般家庭
用園芸植物の販売、運搬に用いる場合にも、プラスチッ
ク容器の場合と異なり、家庭でのゴミ処理の心配が軽減
される。園芸植物を堆肥成形体の容器ごと、予め用意し
た植木鉢などに据えれば、容器から養分が徐々に放出さ
れ堆肥として植物の育成に貢献する。従って、追肥の必
要性が軽減される。農業用育苗容器として用いてもよ
い。
【0032】あるいは、肥料成形体の一部を地面に埋め
込んだ時に他の部分によって地上の目的物を保持可能な
ような形状に成形すると、目的物の位置を固定するため
の用具として使用できる。
【0033】例えば、ピン、フック、釘等のように成形
して地面に突刺して固定できるようにすると、傾斜地に
植裁した植物を所定時間安定化させるための植物固定用
具として使用でき、回収の必要がないので便利である。
植物固定用具の具体的な構成としては、例えば、紐や網
等を保持するためのリング状や鈎状、爪状、円盤状など
に成形される保持部と、針状やくさび状等の先細形状に
成形される埋込み部とを有する構成が挙げられ、埋込み
部を地面に埋め込み固定して紐や網を地面に固定するこ
とにより、紐や綱を用いて植物等が安定化するまで仮固
定することができる。埋め込まれた植物固定用具は、植
物の養分となり、分解し、紐や綱等も自然素材を用いて
いる限り、植物が成長した頃には分解、風化している。
このような植物固定用具は、例えば、植物種子を挟み込
んだシートの固定に用いれば、植物種子の固定も可能で
ある。
【0034】また、堆肥を用いて種子を内部に含有する
シート(又はマット等)を成形し、ピン状又はくさび状
の堆肥成形体を用いてシートの端部を地面に固定する
と、堆肥成形物のみで種子を地上(堆肥シート中)に保
持することができ、緑化に極めて有用である。この場合
の堆肥成形体は、保持部と埋込み部とが別体として構成
されているとも解釈できる。より簡易な緑化又は植物育
成用の堆肥成形体として、先端が尖ったスティックピン
状の成形体に種子を内包させたものが挙げられる。これ
は、土中にスティックピンを突き刺すだけで種子が土中
に固定される。また、砂漠の緑化などのような植物の根
付き位置が重要ではない場合は、目的物の位置固定の確
度がさほど必要ではないので、種子を埋め込んだ円盤状
などのペレットとして堆肥を成形して用いることができ
る。成形圧を高め(30000Pa程度)に設定したり
コーティングを施すことにより、航空散布に耐え得る程
度の強度をペレットに付与することも可能である。種子
を成形体に内包させる方法については、堆肥に種子を混
合して成形する方法、及び、種子を埋め込むための孔部
を有する成形体を形成した後に埋め込む方法がある。孔
部の形成は、成形体を掘削したり、孔部を形成できる形
状の成形型を用いることによって可能であり、孔部に種
子を埋め込んだ後、堆肥あるいは土、デンプン糊などの
凝結材料を用いて孔部を封止すればよい。
【0035】上述の用途に幅広く使用するのに適した形
状の堆肥成形体の一例として、スティックピン型堆肥成
形体について説明する。これは、長さが約50〜150
mm、径が約5〜15mmの棒の一端が円錐状に先細になっ
たものを基本形状とし、必要に応じて他端側の径を太く
したりフランジやツバ等を設けることにより保持部とし
ての機能が強化される。このような堆肥成形体は、先細
の端部を土壌に突き刺すことにより容易に埋め込むこと
ができ、これを用いて土壌への施肥や植物又は他の目的
物の固定を簡易に行うことができ、傾斜地や足場の悪い
場所における作業を容易にするのに有効である。
【0036】また、ゴルフのティーとして堆肥を成形す
ると、紛失しても環境汚染の心配がない。又、公共事業
や野外スポーツ又はレクレーション等において一時的に
地面等に目印を付す必要がある場合に使用可能なマーカ
ーとして成形することもできる。
【0037】更に、世界遺産などの環境保護区域に指定
される地域や、高山などの不要物の回収が難しい地域な
どにおいて一時的に使用する目印や固定具、運搬容器に
適用することにより、放置や紛失による環境問題を軽減
できる。
【0038】尚、上述の堆肥成形体に水を供給すると、
水を吸収して大きく膨張し、植物の育成に適した育成床
を提供する。従って、植物の種子、球根、苗または挿し
木用植物片等を堆肥成形体と共に所望の容器に収容して
水を添加することにより、植物の育成が容易且つ良好に
行える。
【0039】堆肥化の原料に用いられるおがくずは、か
つては製材工業の複製品であったが、近年は間伐材や製
材屑の有効利用を図るために、茸の人工栽培や畜舎での
利用など、用途を拡げるために、おがくず自体を種目的
として製造している。間伐材や建築廃材についても、現
状では木炭の製造や焼却処理など、用途が乏しい状況に
ある。従って、本発明はこのような廃材の用途拡大に貢
献することができる。更に、処理が行き詰まっている動
物の糞尿の処理を押し進めることができるので、環境汚
染問題に直接及び間接の形で貢献することができる。
【0040】
【実施例】以下、実験結果に基づいて、本発明をさらに
詳細に説明する。
【0041】(実施例)1リットルのおがくず、1リッ
トルの間伐材/製材屑及び8リットルの牛糞を混合した
有機廃棄物を静置して、自然発酵させた。
【0042】この間に、温度は急激に上昇した後83〜
86℃で安定していた。その後、温度は28〜32℃の
範囲に降下して安定した後、更に降下して室温に達し
た。
【0043】上記の結果により得られた堆肥は、分析に
より、水分量52.9%、窒素(N)量1.42%、燐
酸(P25 )量1.47%、カリ(K2 O)量2.2
2%、ナトリウム(Na)0.35%及び強熱減量3
2.9%となるような組成であった。
【0044】底部直径が約5cm、口部直径が約7cmの円
錐台形の内径を有し厚さが2mmの植木鉢用の成形型を用
いて、上記の堆肥30gを3tf/m2(29400P
a)での圧縮成型により成形した。得られた堆肥成形体
は、重量が24gで含水率が20±1wt%であった。こ
の堆肥成形体に植樹用土を収容して放置したところ、6
0日経過後も、堆肥成形体は運搬に耐え得る十分な強度
を保持していた。
【0045】また、上述の堆肥約4gを用いて、太さが
7mm、長さが60mmで、その一端部が約20mmに渡って
円錐状に先細になった成形体を5tf/m2(4900
0Pa)での圧縮成形により成型した。得られた堆肥成
形体は、重量が約3gで含水率が20±1wt%であっ
た。この堆肥成形体を、土壌に垂直に突き刺したとこ
ろ、破壊することなく土中に埋め込むことができた。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有機廃棄物から得られる優れた堆肥を用いて成形した堆
肥成形体を供給することにより、従来の石油化学工業に
おける成形体により生じる環境汚染問題を解決すること
ができ、また、リサイクルや処理が行き詰まっている廃
棄物の処理及びリサイクル用途が広がる。従って、その
工業的価値は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 11/02 ZAB C05F 3/00 C05F 3/00 11/00 11/00 15/00 15/00 B09B 3/00 D Fターム(参考) 2B027 NC02 NC26 NC40 NC43 NC52 ND09 NE05 QA02 QA05 4D004 AA02 AA04 AA12 BA02 BA04 CA14 CA18 4D059 AA01 AA07 BA01 BK08 CC01 CC10 4H061 AA02 AA04 AA10 CC35 CC41 CC47 EE66 FF30 GG48 GG70

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を堆肥化した堆肥を成形して得ら
    れる堆肥成形体であって、植物の少なくとも一部分を収
    容可能な容器形状を有することを特徴とする堆肥成形
    体。
  2. 【請求項2】 前記堆肥成形体は、植木鉢又はプランタ
    ーである請求項1に記載の堆肥成形体。
  3. 【請求項3】 有機物を堆肥化した堆肥を成形して得ら
    れる堆肥成形体であって、地面に埋め込み固定される埋
    込み部と、目的物を保持するための保持部とを有し、当
    該埋込み部を埋め込むことにより該目的物は該保持部に
    よって保持されて位置が固定されることを特徴とする堆
    肥成形体。
  4. 【請求項4】 前記堆肥成形体は、前記目的物としてゴ
    ルフボールを一時的に地上に固定するためのゴルフ用テ
    ィー、又は、前記目的物として植裁植物を植裁位置に固
    定するための植物固定具である請求項3に記載の堆肥成
    形体。
  5. 【請求項5】 前記堆肥は、木質廃材及び動物糞を含有
    する有機廃棄物を前記有機物として堆肥化したものであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の堆肥成形体。
  6. 【請求項6】 有機物を堆肥化して堆肥を生成する堆肥
    化工程と、該堆肥を成形する成形工程とを有する堆肥成
    形体の製造方法であって、該成形工程において、該堆肥
    は、植物の少なくとも一部を収容可能な容器形状に成形
    されることを特徴とする堆肥成形体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記堆肥成形体は、植木鉢又はプランタ
    ーに成形される請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 有機物を堆肥化して堆肥を生成する堆肥
    化工程と、該堆肥を成形する成形工程とを有する堆肥成
    形体の製造方法であって、該成形工程において、該堆肥
    は、地面に埋め込み固定される埋込み部と、当該埋込み
    部を埋め込むと目的物が該保持部によって保持されて位
    置固定されるように該目的物を保持するための保持部と
    を有する形状に成形されることを特徴とする堆肥成形体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記堆肥成形体は、ゴルフ用ティー又は
    植裁植物を植裁位置に固定するための固定具である請求
    項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記堆肥化工程において堆肥化する有
    機物は、木質材及び動物糞を含有する有機廃棄物である
    請求項6〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記成形工程において、前記堆肥は4
    900〜68600Paの成形圧で圧縮成形する請求項
    6〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 有機物を堆肥化した堆肥を成形して得
    られる堆肥成形体であって、一端が先細になった棒状の
    形状を有することを特徴とする堆肥成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010265220A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Ube Ind Ltd ベンズアゼピノン化合物を有効成分として含有する医薬
JP2022519145A (ja) * 2018-11-30 2022-03-22 ダンジン ネイチャー ワールド クーパレイティブ 環境にやさしい低炭素分解性抗菌素材及びその製造方法
KR102636410B1 (ko) * 2023-02-23 2024-02-13 전진우 거름성분이 첨가된 마늘 파종판

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