JP2002052509A - 木質単板の貼着方法 - Google Patents

木質単板の貼着方法

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JP2002052509A
JP2002052509A JP2000244487A JP2000244487A JP2002052509A JP 2002052509 A JP2002052509 A JP 2002052509A JP 2000244487 A JP2000244487 A JP 2000244487A JP 2000244487 A JP2000244487 A JP 2000244487A JP 2002052509 A JP2002052509 A JP 2002052509A
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JP2000244487A
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Koji Higuchi
晃司 樋口
Akira Nakamura
彰 中村
Eiji Yamano
英治 山野
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Eidai Co Ltd
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Eidai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接着不良を起こすことなく、プラスチック成分
を含有する基材に湿潤状態の木質単板をエマルジョンタ
イプの水性接着剤を用いて確実に貼着することができる
木質単板の貼着方法を提供する。 【解決手段】木粉55重量%とPP45重量%とが均一
に混合された木質系樹脂組成物をプレス成形することに
よって、基材Mとなるプラスチック複合木材を形成し
た。この基材Mの表裏両面に水分率72%のEVA系の
エマルジョンタイプの水性接着剤Cを7g/尺塗布し
た後、基材Mの表面に、厚さ0.25mm、含水率約8
5%の湿潤状態のナラ単板Fを重ね合わせると共に、基
材Mの裏面に、厚さ9mmの合板Pを重ね合わせて積層
体Sを形成する。そして、5枚の積層体Sを積載し、最
上段の積層体Sのナラ単板Fの上に厚さ12mmの合板
Pを載置した状態で、積載された5枚の積層体Sを8k
g/cmで6時間冷圧した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、ポリプ
ロピレン等の熱可塑性プラスチック材料と木粉等のセル
ロース系材料とからなる木質系樹脂組成物によって形成
される基材のように、プラスチック成分を含有する基材
の表面に湿潤状態の木質単板を貼着する木質単板の貼着
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】床板等の造作材は、通常、合板や中質繊
維板(MDF)といった木質材からなる基材の表面に、
ナラ突板等の薄い木質単板をエチレン酢酸ビニルコポリ
マー(EVA)系やアクリル系のエマルジョンタイプの
水性接着剤等によって貼着したものであり、図3(a)
に示すように、エマルジョンタイプの水性接着剤Cを基
材Mの表面に塗布した後、同図(b)、(c)に示すよ
うに、木質単板Fを重ね合わせた状態で熱圧することに
よって製造される。
【0003】ところで、基材に貼着される薄い木質単板
を形成するためには、木質材を湿潤状態でスライスしな
ければならず、湿潤状態でスライスされた薄い木質単板
は、乾燥すると波打つように変形するので、木質単板を
基材表面に貼着する際は、湿潤状態の木質単板を乾燥さ
せることなく、そのままの状態で基材表面に重ね合わせ
て熱圧するのが一般的である。
【0004】また、木質単板を基材に貼着するための接
着剤として使用されているEVA系やアクリル系のエマ
ルジョンタイプの水性接着剤は、接着剤中の水分量が必
要以上に多くなると、良好な接着性能を確保することが
できなくなるため、上述したような含水率の高い木質単
板を基材に接着するには適しているとはいえないが、合
板やMDFといった木質材からなる基材は、ある程度の
吸水性能を有しているので、熱圧する際に、こういった
エマルジョンタイプの水性接着剤中の水分や木質単板中
の水分が基材に容易に吸収され、湿潤状態の木質単板を
使用しても、特に、接着性が低下するといった問題が発
生することはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
原木の枯渇等によって、基材として使用される木質材自
体の価格が高く、価格変動も大きいことから、また、多
量に廃棄される廃プラスチックの有効利用等の観点か
ら、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性プラスチック
材料とサンダーダスト、木粉等のセルロース系材料とを
溶融混合した木質系樹脂組成物を、溶融状態でプレス成
形、ロール(連続)プレス成形、押出成形等を行うこと
によって成形された基材を使用することが望まれてい
る。
【0006】しかしながら、こういったプラスチック成
分を含有する基材は、吸水性に乏しいため、含水率の高
い湿潤状態の木質単板をエマルジョンタイプの水性接着
剤を用いて接着しようとすると、基材が合板や中質繊維
板(MDF)等の木質材によって形成されている場合と
は異なり、水性接着剤中の水分や木質単板中の水分が基
材側へ移行することができず、水性接着剤中の水分量が
必要以上に高くなってしまい、接着不良を起こすという
問題がある。
【0007】そこで、この発明の課題は、接着不良を起
こすことなく、プラスチック成分を含有する基材に湿潤
状態の木質単板をエマルジョンタイプの水性接着剤を用
いて確実に貼着することができる木質単板の貼着方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の課題
を解決するため、請求項1にかかる発明は、プラスチッ
ク成分を含有する基材に湿潤状態の木質単板を貼着する
木質単板の貼着方法であって、前記基材の表面にエマル
ジョンタイプの水性接着剤を塗布する工程と、前記水性
接着剤が塗布された前記基材の表面に前記木質単板を重
ね合わせて積層体を形成する工程と、前記木質単板の表
面に吸水材を載置した状態で前記積層体を加圧する工程
とを備えた木質単板の貼着方法を提供するものである。
なお、ここにいう「プラスチック成分を含有する基材」
とは、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性プラスチッ
ク材料と木粉等のセルロース系材料とから成る木質系樹
脂組成物によって成形された基材のように、一部がプラ
スチック成分によって形成されている場合のみならず、
全体がプラスチック成分のみによって形成されている場
合も含まれる。
【0009】また、上述した「プラスチック成分」とし
ては、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(P
S)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン
共重合体(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)等やこ
れらの廃プラスチックを、単独または複数種類を混合し
た状態で使用することができ、これらの熱可塑性プラス
チック材料には、少量の熱硬化性プラスチック材料が混
入されていてもよい。
【0010】また、「エマルジョンタイプの水性接着
剤」としては、プラスチック成分に対して良好な接着性
を有しているエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)
系やアクリル系のものを使用するのが望ましい。
【0011】また、ここにいう「吸水材」としては、合
板等の木質板や吸水性ポリマーによって形成されたシー
ト部材等、吸水性能を備えた種々の素材によって形成さ
れたものを使用することができる。ただし、この「吸水
材」は積層体と共に加圧されるので、加圧状態であって
も十分な吸水性能を発揮するものであり、しかも、繰り
返し使用することができるものが望ましい。
【0012】以上のように、この木質単板の貼着方法で
は、エマルジョンタイプの水性接着剤を塗布した基材表
面に重ね合わされた湿潤状態の木質単板の表面に吸水材
を載置した状態で積層体を加圧するようにしたため、吸
水材に吸収されることによって木質単板中の水分が適当
に除去されるので、水性接着剤中の水分量が必要以上に
多くならず、接着不良が生じることなく、木質単板が基
材表面に確実に貼着される。
【0013】また、上記の課題を解決するため、請求項
2にかかる発明は、プラスチック成分を含有する基材に
湿潤状態の木質単板を貼着する木質単板の貼着方法であ
って、前記基材の表裏両面にエマルジョンタイプの水性
接着剤を塗布する工程と、前記水性接着剤が塗布された
前記基材の表面に前記木質単板を重ね合わせると共に前
記水性接着剤が塗布された前記基材の裏面に木質材を重
ね合わせて積層体を形成する工程と、基材の表裏両面に
前記木質単板及び前記木質材が重ね合わされた複数の前
記積層体を積載する工程と、最上段の前記積層体を構成
している木質単板の表面に吸水材を載置した状態で、積
載された複数の前記積層体を同時に加圧する工程とを備
えた木質単板の貼着方法を提供するものである。なお、
前記木質材としては、合板、パーティクルボード(P
B)、中質繊維板(MDF)、配向性ストランドボード
(OSB)等を使用することができる。
【0014】以上のように、この木質単板の貼着方法で
は、基材の表裏両面に木質単板及び木質材が重ね合わさ
れた複数の積層体を積載し、最上段の積層体を構成して
いる木質単板の表面に吸水材を載置した状態で、積載さ
れた複数の積層体を同時に加圧するようにしたため、積
載された複数の積層体を加圧する際、各積層体を構成し
ている木質単板中の水分が吸水材または隣接する積層体
を構成している木質材に吸収されることによって適当に
除去されるので、湿潤状態の木質単板を使用しても水性
接着剤中の水分量が必要以上に多くならず、接着不良が
生じることなく、木質単板が基材表面に確実に貼着され
る。しかも、複数の積層体を積載した状態で同時に加圧
するようにしているので、複数の基材に対する木質単板
の貼着を同時に効率よく行うことができるという効果も
ある。
【0015】また、上記の課題を解決するため、請求項
3にかかる発明は、プラスチック成分を含有する基材に
湿潤状態の木質単板を貼着する木質単板の貼着方法であ
って、前記基材の表面にエマルジョンタイプの水性接着
剤を塗布する工程と、前記水性接着剤が塗布された前記
基材の表面に前記木質単板を重ね合わせて積層体を形成
する工程と、吸水材を挟み込みながら、複数の前記積層
体を積載する工程と、最上段の前記積層体を構成してい
る前記木質単板の表面に吸水材を載置した状態で、積載
された複数の前記積層体を同時に加圧する工程とを備え
た木質単板の貼着方法を提供するものである。
【0016】以上のように、この木質単板の貼着方法で
は、基材表面に木質単板が重ね合わされた複数の積層体
を、吸水材を挟み込みながら順次積載し、最上段の積層
体を構成している木質単板の表面に吸水材を載置した状
態で、積載された複数の積層体を同時に加圧するように
したため、積載された複数の積層体を加圧する際、各積
層体を構成している木質単板中の水分が隣接する吸水材
に吸収されることによって適当に除去されるので、湿潤
状態の木質単板を使用しても水性接着剤中の水分量が必
要以上に多くならず、接着不良が生じることなく、木質
単板が基材表面に確実に貼着される。この場合も、請求
項2にかかる貼着方法と同様に、複数の積層体を積載し
た状態で同時に加圧するようにしているので、複数の基
材に対する木質単板の貼着を同時に効率よく行うことが
できるという効果も得られる。
【0017】特に、請求項4にかかる発明の貼着方法の
ように、前記木質単板の表面に前記吸水材を載置した状
態で前記積層体を加圧する際、同時に加熱するようにし
ておくと、木質単板の表面が均一に平滑な状態になると
いう効果が得られる。
【0018】また、請求項2または請求項3にかかる発
明の貼着方法のように、複数の積層体を積載した状態で
加圧する場合は、請求項5にかかる発明の貼着方法のよ
うに、積載した状態で加圧することによって、基材の表
面に木質単板が貼着された各積層体を個別に熱圧するよ
うにしておくと、請求項4にかかる発明の貼着方法と同
様に、木質単板の表面が均一に平滑な状態になるという
効果が得られる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面及び表
を参照して説明するが、本発明の木質単板の貼着方法は
これらの実施例に限定されるものではない。
【0020】(実施例1)表1に示すように、セルロー
ス系材料として木粉55重量%と、熱可塑性プラスチッ
ク材料としてポリプロピレン(PP)45重量%とを、
攪拌翼型混合機に投入して攪拌することで、木粉とポリ
プロピレンとが均一に混合されたゲル状の木質系樹脂組
成物を製造し、この木質系樹脂組成物をプレス成形する
ことによって、基材となるW300mm×D300mm
×H6mmのプラスチック複合木材を形成した。
【0021】次に、図1に示すように、このプラスチッ
ク複合木材からなる基材Mの表裏両面に水分率72%の
エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)系のエマルジ
ョンタイプの水性接着剤Cを7g/尺塗布した後、水
性接着剤Cが塗布された基材Mの表面に、厚さ0.25
mm、含水率約85%の湿潤状態のナラ単板Fを重ね合
わせると共に、水性接着剤Cが塗布された基材Mの裏面
に、下側基材としてW300mm×D300mm×H9
mmの合板Pを重ね合わせて積層体Sを形成する。
【0022】このようにして、基材Mの表面側にナラ単
板Fが、裏面側に合板Pがそれぞれ重ね合わされた5枚
の積層体Sを積載し、最上段の積層体Sを構成している
ナラ単板Fの上にW300mm×D300mm×H12
mmの合板Pを載置した状態で、積載された5枚の積層
体Sを8kg/cmで6時間冷圧することによって、
各基材Mには、その表面にナラ単板Fを、その裏面に合
板Pをそれぞれ貼着した。
【0023】(実施例2)表1及び図1に示すように、
実施例1と同様に製造されたW300mm×D300m
m×H6mmのプラスチック複合木材からなる基材Mの
表裏両面に水分率55%のアクリル系のエマルジョンタ
イプの水性接着剤100重量部に対して架橋剤としてM
DI5重量部を添加したものを10g/尺塗布した
後、水性接着剤Cが塗布された基材Mの表面に、厚さ
0.25mm、含水率約85%の湿潤状態のナラ単板F
を重ね合わせると共に、水性接着剤Cが塗布された基材
Mの裏面に、下側基材としてW300mm×D300m
m×H9mmの合板Pを重ね合わせて積層体Sを形成す
る。
【0024】このようにして、基材Mの表面側にナラ単
板Fが、裏面側に合板Pがそれぞれ重ね合わされた5枚
の積層体Sを積載し、最上段の積層体Sを構成している
ナラ単板Fの上にW300mm×D300mm×H12
mmの合板Pを載置した状態で、積載された5枚の積層
体Sを8kg/cmで6時間冷圧することによって、
各基材Mには、その表面にナラ単板Fを、その裏面に合
板Pをそれぞれ貼着した。
【0025】(実施例3)表1及び図1に示すように、
実施例1と同様に製造されたW300mm×D300m
m×H6mmのプラスチック複合木材からなる基材Mの
表裏両面に水分率55%のアクリル系のエマルジョンタ
イプの水性接着剤100重量部に対してアミン系架橋剤
10重量部及びコーンスターチ10重量部を添加したも
のを10g/尺塗布した後、水性接着剤Cが塗布され
た基材Mの表面に、厚さ0.25mm、含水率約85%
の湿潤状態のナラ単板Fを重ね合わせると共に、水性接
着剤Cが塗布された基材Mの裏面に、下側基材としてW
300mm×D300mm×H9mmの合板Pを重ね合
わせて積層体Sを形成する。
【0026】このようにして、基材Mの表面側にナラ単
板Fが、裏面側に合板Pがそれぞれ重ね合わされた5枚
の積層体Sを積載し、最上段の積層体Sを構成している
ナラ単板Fの上にW300mm×D300mm×H12
mmの合板Pを載置した状態で、積載された5枚の積層
体Sを8kg/cmで6時間冷圧することによって、
各基材Mには、その表面にナラ単板Fを、その裏面に合
板Pをそれぞれ貼着した。
【0027】(実施例4)表1及び図2に示すように、
実施例1と同様の方法で、表裏両面にナラ単板F及び合
板Pが貼着された積層体Sを作成し、この積層体Sを個
別に、110℃、8kg/cmで30秒熱圧した。
【0028】(比較例1)表1に示すように、木粉の配
合量が60重量%、ポリプロピレン(PP)の配合量が
40重量%である点を除いて、実施例1と同様に製造さ
れたW300mm×D300mm×H12mmのプラス
チック複合木材からなる基材Mの表面に、SBRラテッ
クス70重量部、尿素メラミン系接着剤30重量部、小
麦粉28重量部、水5重量部、塩化アンモン0.2重量
部を良く混合したものを10g/尺 塗布した後、厚さ
0.25mm、含水率約85%の湿潤状態のナラ単板を
重ね合わせ、80℃、8kg/cmで2分間熱圧する
ことによって、ナラ単板を基材の表面に貼着した。
【0029】
【表1】
【0030】上述した各実施例及び比較例における基材
に対するナラ単板の接着性能を表2に示す。表2から分
かるように、基材の表面にエマルジョンタイプの水性接
着剤を塗布した後、直ちに、湿潤状態のナラ単板を重ね
合わせて熱圧するようにした比較例1については、2類
浸漬試験及び平面引張り試験において接着不良が認めら
れているが、基材Mの表裏両面にエマルジョンタイプの
水性接着剤Cを塗布した後、その表面側に湿潤状態のナ
ラ単板Fを、その裏面側に合板Pをそれぞれ重ね合わせ
た5枚の積層体Sを積載し、最上段の積層体Sを構成し
ているナラ単板Fの上に合板Pを載置した状態で、積載
された5枚の積層体Sを冷圧するようにした実施例1〜
4については、2類浸漬剥離試験を行ってもナラ単板F
が基材Mから剥離することがなく、平面引張り試験にお
いても2.0N/mm以上の十分な接着力が得られ
た。
【0031】特に、積載した5枚の積層体Sを同時に冷
圧した後、各積層体Sを個別に熱圧した実施例4につい
ては、積層体Sを個別に熱圧していない実施例1〜3に
比べて、基材Mに貼着されたナラ単板Fの表面が均一に
平滑化されていた。
【0032】
【表2】
【0033】なお、上述した実施例1〜4では、プラス
チック成分を含有する基材Mの表面側に湿潤状態のナラ
単板Fを、裏面側に合板Pを同時に貼着する場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、裏面に
合板Pが予め貼着された基材Mの表面に木質単板を貼着
することもできる。
【0034】また、プラスチック成分を含有する基材の
裏面側に合板を貼着しない場合は、エマルジョンタイプ
の水性接着剤を介して基材の表面側にナラ単板等の木質
単板を重ね合わせた状態の複数の積層体を、吸水材を挟
み込みながら順次積載し、最上段の積層体を構成してい
る木質単板の上に吸水材を載置した状態で、積載された
複数の積層体を同時に冷圧するようにしてもよく、その
場合についても、実施例4と同様に、最後に各積層体を
個別に熱圧することで、基材に貼着された木質単板の表
面を均一に平滑化することができる。
【0035】また、上述した実施例1〜4では、エマル
ジョンタイプの水性接着剤を介して表面にナラ単板が、
裏面に合板Pがそれぞれ重ね合わされた複数の基材を積
載した状態で冷圧することにより、各基材に対してナラ
単板を同時に貼着するようにしているが、これに限定さ
れるものではなく、エマルジョンタイプの水性接着剤が
塗布された基材の表面にナラ単板等の木質単板を重ね合
わせた後、その木質単板の表面に吸水材を載置した状態
で冷圧することによって、基材に対してナラ単板を個別
に貼着するようにしてもよい。このように基材に対して
木質単板を個別に貼着する場合は、基材を冷圧する代わ
りに熱圧することで、基材に貼着された木質単板の表面
を均一に平滑化することができる。
【0036】また、上述した実施例1〜4では、基材M
の裏面に合板Pを貼着しているが、これに限定されるも
のではなく、合板Pに代えて、パーティクルボード(P
B)、中質繊維板(MDF)、配向性ストランドボード
(OSB)等の木質材を使用することも可能である。
【0037】また、上述した実施例1〜4では、基材M
の表面にエマルジョン系の水性接着剤Cを直接塗布する
ようにしているが、これに限定されるものではなく、基
材Mの表面に予めプライマを塗布しておいたり、コロナ
放電処理、プラズマ放電処理等の活性ガス処理または薬
品処理等によって基材Mの表面と水性接着剤Cとの親和
性を向上させておくと、基材Mと木質単板Fとの接着性
がさらに向上する。
【0038】また、上述した各実施例では、木粉とポリ
プロピレンとが均一に混合されたゲル状の木質系樹脂組
成物によって形成された基材にナラ単板を貼着している
が、これに限定されるものではなく、本発明の貼着方法
は、プラスチック材料のみによって形成された基材に、
湿潤状態の種々の木質単板を貼着する場合にも適用する
ことができる。ただし、基材に木粉等のセルロース系材
料が含まれていると、エマルジョンタイプの水性接着剤
の接着性が向上するので、基材には10重量%以上のセ
ルロース系材料を含有させておくことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる一実施例である木質単板の貼
着方法を示す工程図である。
【図2】他の実施例である木質単板の貼着方法を示す工
程図である。
【図3】従来の木質単板の貼着方法を示す工程図であ
る。
【符号の説明】
M 基材 C 水性接着剤 F ナラ単板 P 合板 S 積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山野 英治 大阪府大阪市住之江区平林南2丁目10番60 号 永大産業株式会社内 Fターム(参考) 2B002 AA02 BB08 BB10 4F100 AJ04 AK01A AK07 AK68G AP00C AP01B AP02 BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C CB01 EH012 EH462 EJ202 EJ422 GB08 JD15 JK06 JK15 JL02 JM01G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック成分を含有する基材に湿潤
    状態の木質単板を貼着する木質単板の貼着方法であっ
    て、 前記基材の表面にエマルジョンタイプの水性接着剤を塗
    布する工程と、 前記水性接着剤が塗布された前記基材の表面に前記木質
    単板を重ね合わせて積層体を形成する工程と、 前記木質単板の表面に吸水材を載置した状態で前記積層
    体を加圧する工程とを備えた木質単板の貼着方法。
  2. 【請求項2】 プラスチック成分を含有する基材に湿潤
    状態の木質単板を貼着する木質単板の貼着方法であっ
    て、 前記基材の表裏両面にエマルジョンタイプの水性接着剤
    を塗布する工程と、 前記水性接着剤が塗布された前記基材の表面に前記木質
    単板を重ね合わせると共に前記水性接着剤が塗布された
    前記基材の裏面に木質材を重ね合わせて積層体を形成す
    る工程と、 基材の表裏両面に前記木質単板及び前記木質材が重ね合
    わされた複数の前記積層体を積載する工程と、 最上段の前記積層体を構成している木質単板の表面に吸
    水材を載置した状態で、積載された複数の前記積層体を
    同時に加圧する工程とを備えた木質単板の貼着方法。
  3. 【請求項3】 プラスチック成分を含有する基材に湿潤
    状態の木質単板を貼着する木質単板の貼着方法であっ
    て、 前記基材の表面にエマルジョンタイプの水性接着剤を塗
    布する工程と、 前記水性接着剤が塗布された前記基材の表面に前記木質
    単板を重ね合わせて積層体を形成する工程と、 吸水材を挟み込みながら、複数の前記積層体を積載する
    工程と、 最上段の前記積層体を構成している前記木質単板の表面
    に吸水材を載置した状態で、積載された複数の前記積層
    体を同時に加圧する工程とを備えた木質単板の貼着方
    法。
  4. 【請求項4】 前記木質単板の表面に前記吸水材を載置
    した状態で前記積層体を加圧する際、同時に加熱するよ
    うにした請求項1に記載の木質単板の貼着方法。
  5. 【請求項5】 積載した状態で加圧することによって、
    基材の表面に木質単板が貼着された前記積層体を個別に
    熱圧するようにした請求項2または3に記載の木質単板
    の貼着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100446710B1 (ko) * 2002-07-04 2004-09-07 김태홍 합성목재를 이용한 건축용 패널 및 그 제조 방법
JP2009066846A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Eidai Co Ltd 複合基材の製造方法および複合基材並びにこの複合基材を用いた化粧板
CN103144152A (zh) * 2013-03-13 2013-06-12 中国林业科学研究院木材工业研究所 一种无甲醛胶合板及其制备方法

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