JP2002052154A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002052154A
JP2002052154A JP2000245412A JP2000245412A JP2002052154A JP 2002052154 A JP2002052154 A JP 2002052154A JP 2000245412 A JP2000245412 A JP 2000245412A JP 2000245412 A JP2000245412 A JP 2000245412A JP 2002052154 A JP2002052154 A JP 2002052154A
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Japan
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ball
switch
power supply
payout
processing
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JP2000245412A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Takehiro Kondo
武宏 近藤
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不測の電源断時等に、電気部品の動作状態を
適正に監視して、適切な制御状態を保存する。 【解決手段】 払出制御用CPUは、電源監視手段によ
り電源の状態があらかじめ定められた所定の状態となっ
たことが検出されると、賞球カウントスイッチや球貸し
カウントスイッチからの検出信号の入力処理を所定期間
実行する。この入力処理では、オン検出があり、所定の
遊技媒体検出判定期間経過後にもオン検出した場合に、
遊技球が払い出されたものと判断される。従って、誤検
出を防止することができ、払い出された遊技球を確実に
検出することができる。よって、不測の電源断時等に、
適切な制御状態を保存することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本発明は、遊技者
の操作に応じて遊技が行われるパチンコ遊技機、コイン
遊技機、スロット機等の遊技機に関し、特に、遊技盤に
おける遊技領域において遊技者の操作に応じて遊技が行
われる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一例として、遊技球などの遊技
媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に
設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞
すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがあ
る。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けら
れ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定
の表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与
えるように構成されたものがある。
【0003】遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けら
れた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者
にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利
な状態となるための権利を発生させたりすることや、景
品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とである。
【0004】特別図柄を表示する可変表示部を備えた第
1種パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示
部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の
組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当り
が発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打
球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、
各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞
口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入
賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に
固定されている。なお、各開放について開放時間(例え
ば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなく
ても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、
大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞
口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立してい
ない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、「大当り」の組合せ以外の表示態様
の組合せのうち、複数の可変表示部の表示結果のうちの
一部が未だに導出表示されていない段階において、既に
確定的な、または一時的な表示結果が導出表示されてい
る可変表示部の表示態様が特定の表示態様の組合せとな
る表示条件を満たしている状態を「リーチ」という。そ
して、可変表示部に可変表示される識別情報の表示結果
が「大当り」となる条件を満たさない場合には「はず
れ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当
りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】そして、遊技球が遊技盤に設けられている
入賞口に遊技球が入賞すると、あらかじめ決められてい
る個数の賞球払出が行われる。遊技の進行は主基板に搭
載された遊技制御手段によって制御されるので、入賞に
もとづく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、
払出制御基板に送信される。なお、以下、遊技制御手段
およびその他の制御手段は、遊技機に設けられている各
種電気部品を制御するので、それらを電気部品制御手段
と呼ぶことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、遊技機
には、遊技制御手段を初めとする種々の電気部品制御手
段が搭載されている。一般に、各電気部品制御手段はマ
イクロコンピュータを含んだ構成とされる。そのような
電気部品制御手段は、一般に、電源電圧が立ち上がると
初期化処理を行い初期状態から制御を開始する。する
と、停電等の不測の電源断が生じ、その後、電源復旧す
ると初期状態に戻ってしまうので、遊技者が得た遊技価
値等が消滅してしまう等の問題が生ずることがある。そ
のような問題が生じないようにするには、電源電圧値の
低下に伴なって発生される所定の信号に応じて遊技制御
を中断し、そのときの制御状態を、遊技機に対する電力
供給停止中でも電源バックアップされている記憶手段
(バックアップ記憶手段)に保存し、電力供給が完全に
停止するのを待つように制御すればよい。そのような遊
技機は、記憶手段に遊技状態が保存されている状態で電
力供給が再開されたら、保存されている制御状態にもと
づいて遊技を再開するので、遊技者に不利益が与えられ
ることが防止される。
【0008】しかし、バックアップ記憶手段に制御状態
を保存する処理を行う直前に電気部品が動作中であった
場合には、保存した制御状態に対して、実際の制御状態
が変化してしまう可能性もある。例えば、遊技球の払い
出しを行う球払出装置から払い出された遊技球を、球払
出装置の下部に設けられているスイッチ手段によって検
知して遊技球の払出確認を行うような場合には、そのよ
うな問題が生ずる可能性がある。つまり、球払出装置の
動作を停止する直前に球払出装置が1個の遊技球の払出
を実行し、直後に停電等が生じ、スイッチ手段が払出を
検知する前に制御状態を保存したような場合には、保存
された払出確認個数(または未払出個数)と、実際に払
い出された個数との間に不一致が生じてしまう。そのよ
うな場合、電力供給再開時に、保存されている制御状態
にもとづいて球払出処理を再開すると、余分に遊技球を
払い出してしまうことになる。
【0009】一方で、払出確認において、球払出装置の
下部に設けられているスイッチ手段が誤って払出検知を
してしまい、遊技球を誤検出してしまうおそれがあっ
た。誤検出がされてしまうと、上記と同様に、保存され
た払出確認個数と、実際に払い出された個数との間に不
一致が生じてしまう。
【0010】そこで、本発明は、不測の電源断時等に、
電気部品の動作状態を適正に監視して、適切な制御状態
を保存できる遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技機に設けられる電気部品を制御するための電気
部品制御手段と、遊技媒体の例えば払出を検出するため
の遊技媒体検出手段と、電気部品制御手段が制御を行う
際に発生する変動データを記憶する変動データ記憶手段
と、遊技機への電力供給が停止していても電力供給停止
直前の変動データ記憶手段の最終記憶内容(電力供給が
停止されたことによって遊技が中断された場合に記憶さ
れる、電力供給停止直前の最終的な制御状態の内容を意
味する)を保持させることが可能な記憶内容保持手段
と、遊技機で使用される所定の電源の状態を監視する電
源監視手段とを備え、電気部品制御手段は、電源監視手
段により電源の状態があらかじめ定められた所定の状態
となったことが検出された場合に、遊技媒体検出手段か
らの検出信号の入力処理を所定期間実行した後、制御状
態の保存に関わる電力供給停止時処理を行い、入力処理
により、遊技媒体検出手段から所定の遊技媒体検出判定
期間連続して遊技媒体の検出を示す検出信号が入力され
た場合に、遊技媒体が検出されたものと判定されること
を特徴とするものである。
【0012】入力処理は、所定の遊技媒体検出判定期間
を計測するために、例えば、タイマ処理を含むようにし
てもよい。
【0013】遊技媒体検出判定期間は、例えば、通常の
遊技状態で遊技媒体の検出の有無を判定するための通常
遊技媒体検出判定期間と同一の期間であるとしてもよ
い。
【0014】電気部品制御手段が所定のデータを出力す
るための出力ポートが設けられ、電気部品制御手段は、
電力供給停止時処理において、出力ポートに出力された
データをクリアする出力ポートクリア処理を行うことが
好ましい。
【0015】電気部品制御手段は、払出制御手段であ
り、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を実行
する前に遊技媒体の払出を行う払出手段の駆動を停止す
ることが好ましい。
【0016】遊技媒体検出手段として、賞遊技媒体払出
検出手段と、貸出遊技媒体払出検出手段とを別個に設け
るようにしてもよい。
【0017】貸出遊技媒体払出検出手段の検出出力が、
例えば、払出制御手段のみに入力される構成としてもよ
い。
【0018】電源監視手段により電源の状態があらかじ
め定められた所定の状態となったことが検出された後
の、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理の実行
中に、電気部品制御手段および遊技媒体検出手段を駆動
可能な電源を供給可能な補助駆動電源供給手段を備える
ことが好ましい。
【0019】電気部品制御手段が、電力供給停止時処理
において変動データ記憶手段へのアクセスを禁止する処
理を実行することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機や
スロット機等であってもよい。
【0021】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた遊技球を貯留する
余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。
【0022】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部(特別図柄表示装
置)9と7セグメントLEDによる普通図柄表示器(普
通図柄表示装置)10とを含む可変表示装置8が設けら
れている。可変表示部9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの図柄表示エリアがある。可変表示装置8
の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられてい
る。通過ゲート11を通過した打球は、玉出口13を経
て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と玉
出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した
打球を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動
入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導か
れ、始動口スイッチ17によって検出される。また、始
動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置
15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノ
イド16によって開状態とされる。
【0023】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はV入賞スイッチ
22で検出される。また、開閉板20からの入賞球はカ
ウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8の下
部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示する4
個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられ
ている。この例では、4個を上限として、始動入賞があ
る毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部
を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表示が
開始される毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0024】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口19,24への入
賞は、対応して設けられている入賞口スイッチ19a,
19b,24a,24bによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED2
8aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられて
いる。
【0025】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ5
1が設けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給球が
切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられてい
る。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設
置され、プリペイドカードが挿入されることによって球
貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0026】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0027】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、普通図柄表示器10の表示
数字が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動
入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、
図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内
の図柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態で
なければ、始動入賞記憶を1増やす。
【0028】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出され
ると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われ
る。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)
許容される。
【0029】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄=小当り図柄)である場合に、可変入
賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、高
確率状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が
当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球
装置15の開放時間と開放回数が高められる。
【0030】次に、パチンコ遊技機1の裏面に配置され
ている各基板について説明する。図2に示すように、パ
チンコ遊技機1の裏面では、枠体2A内の機構板の上部
に玉貯留タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊
技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が球
貯留タンク38に供給される。球貯留タンク38内の遊
技球は、誘導樋39を通って賞球ケース40Aで覆われ
る球払出装置に至る。
【0031】遊技機裏面側では、可変表示部9を制御す
る可変表示制御ユニット29、遊技制御用マイクロコン
ピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が
設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マ
イクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37、
およびモータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発
射する打球発射装置が設置されている。さらに、装飾ラ
ンプ25、遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28
b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52に
信号を送るためのランプ制御基板35、スピーカ27か
らの音声発生を制御するための音声制御基板70および
打球発射装置を制御するための発射制御基板91も設け
られている。
【0032】さらに、DC30V、DC21V、DC1
2VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電
源基板910が設けられ、上方には、各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板1
60が設置されている。ターミナル基板160には、少
なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出
力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力す
るための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力す
るための球貸し用端子が設けられている。また、中央付
近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力
するための各端子を備えた情報端子盤34が設置されて
いる。なお、図2には、ランプ制御基板35および音声
制御基板70からの信号を、枠側に設けられている遊技
効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52に供給するための
電飾中継基板A77が示されているが、信号中継の必要
に応じて他の中継基板も設けられる。
【0033】図3はパチンコ遊技機1の機構板を背面か
らみた背面図である。球貯留タンク38に貯留された玉
は誘導樋39を通り、図3に示されるように、球切れ検
出器(球切れスイッチ)187a,187bを通過して
球供給樋186a,186bを経て球払出装置97に至
る。球切れスイッチ187a,187bは遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、球タンク
38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ1
67も設けられている。以下、球切れスイッチ187
a,187bを、球切れスイッチ187と表現すること
がある。
【0034】球払出装置97から払い出された遊技球
は、連絡口45を通ってパチンコ遊技機1の前面に設け
られている打球供給皿3に供給される。連絡口45の側
方には、パチンコ遊技機1の前面に設けられている余剰
玉受皿4に連通する余剰玉通路46が形成されている。
【0035】入賞にもとづく景品球が多数払い出されて
打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口4
5に到達した後さらに遊技球が払い出されると遊技球
は、余剰玉通路46を経て余剰玉受皿4に導かれる。さ
らに遊技球が払い出されると、感知レバー47が満タン
スイッチ48を押圧して満タンスイッチ48がオンす
る。その状態では、球払出装置97内のステッピングモ
ータの回転が停止して球払出装置97の動作が停止する
とともに打球発射装置の駆動も停止する。
【0036】次に、機構板36に設置されている中間ベ
ースユニットの構成について説明する。中間ベースユニ
ットには、球供給樋186a,186bや球払出装置9
7が設置される。図4に示すように、中間ベースユニッ
トの上下には連結凹突部182が形成されている。連結
凹突部182は、中間ベースユニットと機構板36の上
部ベースユニットおよび下部ベースユニットを連結固定
するものである。
【0037】中間ベースユニットの上部には通路体18
4が固定されている。そして、通路体184の下部に球
払出装置97が固定されている。通路体184は、カー
ブ樋174(図3参照)によって流下方向を左右方向に
変換された2列の遊技球を流下させる払出球通路186
a,186bを有する。払出球通路186a,186b
の上流側には、球切れスイッチ187a,187bが設
置されている。球切れスイッチ187a,187bは、
払出球通路186a,186b内の遊技球の有無を検出
するものであって、球切れスイッチ187a,187b
が遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払
出モータ(図4において図示せず)の回転を停止して球
払出が不動化される。
【0038】なお、球切れスイッチ187a,187b
は、払出球通路186a,186bに27〜28個程度
の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止
片188によって係止されている。すなわち、球切れス
イッチ187a,187bは、賞球の一単位の最大払出
量(この実施の形態では15個)および球貸しの一単位
の最大払出量(この実施の形態では100円:25個)
以上が確保されていることが確認できるような位置に設
置されている。
【0039】通路体184の中央部は、内部を流下する
遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に形
成されている。そして、払出球通路186a,186b
の間に止め穴189が形成されている。止め穴189の
裏面は中間ベースユニットに設けられている取付ボスが
はめ込まれる。その状態で止めねじがねじ止めされて、
通路体184は中間ベースユニットに固定される。な
お、ねじ止めされる前に、中間ベースユニットに設けら
れている係止突片185によって通路体184の位置合
わせを行えるようになっている。
【0040】通路体184の下方には、球払出装置97
に遊技球を供給するとともに故障時等には球払出装置9
7への遊技球の供給を停止する球止め装置190が設け
られている。球止め装置190の下方に設置される球払
出装置97は、直方体状のケース198の内部に収納さ
れている。ケース198の左右4箇所には突部が設けら
れている。各突部が中間ベースユニットに設けられてい
る位置決め突片に係った状態で、中間ベースユニットの
下部に設けられている弾性係合片にケース198の下端
がはめ込まれる。
【0041】図5は球払出装置97の分解斜視図であ
る。球払出装置97の構成および作用について図5を参
照して説明する。この実施形態における球払出装置97
は、ステッピングモータ(払出モータ)289がスクリ
ュー288を回転させることによりパチンコ玉を1個ず
つ払い出す。なお、球払出装置97は、入賞にもとづく
景品球だけでなく、貸し出すべき遊技球も払い出す。
【0042】図5に示すように、球払出装置97は、2
つのケース198a,198bを有する。それぞれのケ
ース198a,198bの左右2箇所に、球払出装置9
7の設置位置上部に設けられた位置決め突片に当接され
る係合突部280が設けられている。また、それぞれの
ケース198a,198bには、球供給路281a,2
81bが形成されている。球供給路281a,281b
は湾曲面282a,282bを有し、湾曲面282a,
282bの終端の下方には、球送り水平路284a,2
84bが形成されている。さらに、球送り水平路284
a,284bの終端に球排出路283a,283bが形
成されている。
【0043】球供給路281a,281b、球送り水平
路284a,284b、球排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、玉圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。玉圧緩衝部材285は、球払出装置97に供給
される玉を左右側方に振り分けて球供給路281a,2
81bに誘導する。
【0044】また、玉圧緩衝部材285の下部には、発
光素子(LED)286と受光素子(図示せず)とによ
る払出モータ位置センサが設けられている。発光素子2
86と受光素子とは、所定の間隔をあけて設けられてい
る。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が
挿入されるようになっている。なお、玉圧緩衝部材28
5は、ケース198a,198bが張り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0045】球送り水平路284a,284bには、払
出モータ289によって回転させられるスクリュー28
8が配置されている。払出モータ289はモータ固定板
290に固定され、モータ固定板290は、区画壁29
5a,295bの後方に形成される固定溝291a,2
91bにはめ込まれる。その状態で払出モータ289の
モータ軸が区画壁295a,295bの前方に突出する
ので、その突出の前方にスクリュー288が固定され
る。スクリュー288の外周には、払出モータ289の
回転によって球送り水平路284a,284bに載置さ
れた遊技球を前方に移動させるための螺旋突起288a
が設けられている。
【0046】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠部292が互いに180度離
れて形成されている。従って、スクリュー288が1回
転する間に、発光素子286からの光は、切欠部292
を介して受光素子で2回検出される。
【0047】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る払出モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、払出動作が行われ
た旨を検出するものである。なお、発光素子286、受
光素子および払出モータ289からの配線は、まとめら
れてケース198a,198bの後部下方に形成された
引出穴から外部に引き出されコネクタに結線される。
【0048】遊技球が球送り水平路284a,284b
に載置された状態において、払出モータ289が回転す
ると、スクリュー288の螺旋突起288aによって、
遊技球は、球送り水平路284a,284b上を前方に
向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路28
4a,284bの終端から球排出路283a,283b
に落下する。このとき、左右の球送り水平路284a,
284bからの落下は交互に行われる。すなわち、スク
リュー288が半回転する毎に一方から1個の遊技球が
落下する。従って、1個の遊技球が落下する毎に、発光
素子286からの光が受光素子によって検出される。
【0049】図4に示すように、球払出装置97の下方
には、球振分部材(切替部材)311が設けられてい
る。球振分部材311は、振分ソレノイド310によっ
て駆動される。例えば、ソレノイド310のオン時に
は、球振分部材311は右側に倒れ、オフ時には左側に
倒れる。振分ソレノイド310の下方には、近接スイッ
チによる賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bが設けられている。入賞にもと
づく賞球時には、球振分部材311は右側に倒れ、球排
出路283a,283bからの玉はともに賞球カウント
スイッチ301Aを通過する。また、球貸し時には、球
振分部材311は左側に倒れ、球排出路283a,28
3bからの玉はともに球貸しカウントスイッチ301B
を通過する。従って、球払出装置97は、賞球時と球貸
し時とで払出流下路を切り替えて、所定数の遊技媒体の
払出を行うことができる。
【0050】このように、球振分部材311を設けるこ
とによって、2条の玉流路を落下してきた玉は、賞球カ
ウントスイッチ301Aと球貸しカウントスイッチ30
1Bとのうちのいずれか一方しか通過しない。従って、
賞球であるのか球貸しであるのかの判断をすることな
く、賞球カウントスイッチ301Aと球貸しカウントス
イッチ301Bの検出出力から、直ちに賞球数または球
貸し数を把握することができる。
【0051】なお、この実施の形態では、電気的駆動源
の駆動によって遊技球を払い出す球払出装置として、ス
テッピングモータの回転によって遊技球が払い出される
球払出装置97を用いることにするが、その他の駆動源
によって遊技球を送り出す構造の球払出装置を用いても
よいし、ソレノイド等の電気的駆動源の駆動によってス
トッパを外し遊技球の自重によって払い出しがなされる
構造の球払出装置を用いてもよい。また、この実施の形
態では、球払出装置97は賞球にもとづく景品球と貸出
要求にもとづく貸し球の双方を払い出すが、それぞれに
ついて払出装置が設けられていてもよい。
【0052】図6は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図6には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板70、発
射制御基板91および図柄制御基板80も示されてい
る。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技
機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、
始動口スイッチ17、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ19a,19b,24a,
24b、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187お
よび賞球カウントスイッチ301Aからの信号を基本回
路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置1
5を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソ
レノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるため
のソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って
駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0053】なお、図6には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。
【0054】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部機器に対
して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0055】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従
って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部5
7を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM5
5はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU5
6は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1
チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55
が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポー
ト部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0056】さらに、主基板31には、電源投入時に基
本回路53をリセットするためのシステムリセット回路
65が設けられている。
【0057】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0058】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示
器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28
a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れラン
プ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示す
る可変表示部9および普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載され
ている表示制御手段によって行われる。
【0059】図7は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図7に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート57に入力される。満タンスイッチ4
8は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチであ
る。また、球切れスイッチ187(187a,187
b)からの検出信号も、中継基板72および中継基板7
1を介して主基板31のI/Oポート57に入力され
る。
【0060】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出禁止を指示する払出制御コマン
ドを送出する。払出禁止を指示する払出制御コマンドを
受信すると、払出制御基板37の払出制御用CPU37
1は球払出処理を停止する。
【0061】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート57に入力されるととも
に、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポー
ト372bに入力される。賞球カウントスイッチ301
Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実際
に払い出された賞球払出球を検出する。
【0062】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのストローブ信号
(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コ
マンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポ
ート372aに入力される。INT信号は、入力バッフ
ァ回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込
端子に入力されている。払出制御用CPU371は、I
/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力
し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し
て賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制
御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータで
あり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0063】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0064】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0065】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して球貸しカウントスイ
ッチ301Bからの検出信号が入力される。球貸しカウ
ントスイッチ301Bは、球払出装置97の払出機構部
分に設けられ、実際に払い出された貸し球を検出する。
払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号
は、出力ポート372cおよび中継基板72を介して球
払出装置97の払出機構部分における払出モータ289
に伝えられ、振分ソレノイド310への駆動信号は、出
力ポート372eおよび中継基板72を介して球払出装
置97の払出機構部分における振分ソレノイド310に
伝えられる。
【0066】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0067】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0068】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0069】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0070】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0071】また、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球を貸し出すように構成した場
合でも本発明を適用できる。すなわち、遊技機は遊技球
の払出として賞球払出のみを行う場合でも本発明を適用
可能である。
【0072】図8は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板31、図
柄制御基板80、音声制御基板70、ランプ制御基板3
5および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立
して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機
構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC2
4V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+1
2VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ
電源となるコンデンサ916は、DC+5Vすなわち各
基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電され
る。なお、VSLは、整流回路912において、整流素子
でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。
VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0073】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図8では1つのみを示す。)を有し、VSLに
もとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成して
コネクタ915に出力する。コンバータIC922の入
力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続され
ている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が
停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流
電圧は、比較的緩やかに低下する。この結果、コンデン
サ923は、後述する補助駆動電源の役割を果たす。コ
ネクタ915は例えば中継基板に接続され、中継基板か
ら各電気部品制御基板および機構部品に必要な電圧の電
力が供給される。
【0074】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図8には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0075】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち電力供給停止時
にも記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手
段)に対して記憶状態を保持できるように電力を供給す
るバックアップ電源となる。また、+5Vラインとバッ
クアップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオー
ド917が挿入される。この実施の形態では、バックア
ップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板37
に供給される。
【0076】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0077】また、電源基板910には、電源監視用I
C902が搭載されている。電源監視用IC902は、
VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって電
源断の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値
(この例では+22V)以下になったら、電源断が生ず
るとして電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源
電圧は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子
の電源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧である
ことが好ましい。この例では、交流から直流に変換され
た直後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用
IC902からの電源断信号は、主基板31や払出制御
基板37等に供給される。
【0078】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。さらに、監視電圧
としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各
種スイッチに供給される電圧が+12Vであることか
ら、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待でき
る。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+3
0V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の
段階でそれの低下を検出できる。
【0079】よって、+12V電源の電圧が低下すると
スイッチ出力がオン状態を呈するようになるが、+12
Vより早く低下する+30V電源電圧を監視して電源断
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
源復旧待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状
態となることができる。
【0080】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復帰制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0081】なお、図8に示された構成では、電源監視
用IC902の検出出力(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達される
が、例えば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、中継
基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成
でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じ
たバッファ回路を設けてもよい。
【0082】図9は、主基板31におけるCPU56周
りの一構成例を示すブロック図である。図9に示すよう
に、電源基板910の電源監視回路(電源監視手段)か
らの電源断信号が、CPU56のマスク不能割込端子
(XNMI端子)に接続されている。電源監視回路は、
遊技機が使用する各種直流電源のうちのいずれかの電源
の電圧を監視して電源電圧低下を検出する回路である。
この実施の形態では、VSLの電源電圧を監視して電圧値
が所定値以下になるとローレベルの電源断信号を発生す
る。VSLは、遊技機における直流電圧のうちで最大のも
のであり、この例では+30Vである。従って、CPU
56は、割込処理によって電源断の発生を確認すること
ができる。
【0083】図9には、システムリセット回路65も示
されている。リセットIC651は、電源投入時に、外
付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をロ
ーレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベル
にする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち上
げてCPU56を動作可能状態にする。また、リセット
IC651は、電源監視回路が監視する電源電圧と等し
い電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所
定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値
よりも低い値)以下になると出力をローレベルにする。
従って、CPU56は、電源監視回路からの電源断信号
に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システ
ムリセットされる。
【0084】図9に示すように、リセットIC651か
らのリセット信号は、NAND回路947に入力される
とともに、反転回路(NOT回路)944を介してカウ
ンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタI
C941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0085】そして、例えば、電源監視回路の検出電圧
(電源断信号を出力することになる電圧)を+22Vと
し、リセット信号をローレベルにするための検出電圧を
+9Vとする。そのように構成した場合には、電源監視
回路とシステムリセット回路65とが、同一の電源VSL
の電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信号を出
力するタイミングとシステムリセット回路65がシステ
ムリセット信号を出力するタイミングの差を所望の所定
期間に確実に設定することができる。所望の所定期間と
は、電源監視回路からの電源断信号に応じて電力供給停
止時処理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完
了するまでの期間である。
【0086】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電源が断しても内
容は保存される。そして、+5V電源が復旧すると、シ
ステムリセット回路65からリセット信号が発せられる
ので、CPU56は、通常の動作状態に復帰する。その
とき、必要なデータがバックアップRAMに保存されて
いるので、停電等からの復旧時に停電発生時の遊技状態
に復帰することができる。
【0087】なお、図9に示す構成では、電源投入時に
CPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロー
レベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上が
りタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除さ
れるCPUを使用する場合には、符号941〜949で
示された回路素子は不要である。その場合、リセットI
C651の出力がそのままCPU56のリセット端子に
接続される。
【0088】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。
【0089】図10および図11は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
0に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのストローブ信号(INT信
号)の出力ポートである。また、払出制御基板37に送
出される払出制御コマンドの8ビットのデータは出力ポ
ート1から出力され、図柄制御基板80に送出される表
示制御コマンドの8ビットのデータは出力ポート2から
出力され、ランプ制御基板35に送出されるランプ制御
コマンドの8ビットのデータは出力ポート3から出力さ
れる。そして、図11に示すように、音声制御基板70
に送出される音声制御コマンドの8ビットのデータは出
力ポート4から出力される。
【0090】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2おを開閉するためのソレノイド21、お
よび大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド2
1Aに対する駆動信号が出力される。
【0091】図12は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図12に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ24a、入賞口スイッチ24b、入
賞口スイッチ19a、入賞口スイッチ19b、始動口ス
イッチ17、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ
(特定領域スイッチ)22、ゲートスイッチ12の検出
信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜3
には、それぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タ
ンスイッチ48、球切れスイッチ187の検出信号、カ
ウントスイッチ短絡信号が入力される。
【0092】次に遊技機の動作について説明する。図1
3は、主基板31におけるCPU56が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電源
が投入されると、メイン処理において、CPU56は、
まず、必要な初期設定を行う。
【0093】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0094】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込(INT)のモードとして以
下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可
能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁
止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容
をスタックにセーブする。
【0095】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0096】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0097】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0098】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0099】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU56は初期化処理を実行す
る。
【0100】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図14に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0101】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生じ
た後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデ
ータは保存されていたはずであるから、チェック結果は
正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部
状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停電
復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行
する。
【0102】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制
御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状
態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0103】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初
期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ランプ制
御基板35、払出制御基板37、音声制御基板70、図
柄制御基板80)を初期化するための処理を実行する
(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理とは、
例えば初期設定コマンドを送出する処理である。
【0104】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理
のステップS1において割込禁止とされているので、初
期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS1
5)。
【0105】この実施の形態では、CPU56の内蔵C
TCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図15に示
すように、CPU56は、例えばタイマ割込が発生した
ことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップS
12)。
【0106】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0107】CPU56は、ステップS17において、
タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップS2
1〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理に
おいて、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介し
て、ゲートセンサ12、始動口センサ17、カウントセ
ンサ23、入賞口スイッチ19a,19b,24a,2
4b、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187
等のスイッチの状態を入力し、それらの状態判定を行う
(スイッチ処理:ステップS21)。
【0108】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0109】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0110】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、7セグメント
LEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するた
めの普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラ
グの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0111】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0112】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS29)。
【0113】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。ソレノイド回路59は、駆動指令に応じて
ソレノイド16,21を駆動し、可変入賞球装置15ま
たは開閉板20を開状態または閉状態とする。
【0114】そして、CPU56は、各入賞口への入賞
を検出するためのスイッチ17,23,19a,19
b,24a,24bの検出出力にもとづく賞球数の設定
などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具
体的には、入賞検出に応じて払出制御基板37に払出制
御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されて
いる払出制御用CPU371は、払出制御コマンドに応
じて球払出装置97を駆動する。
【0115】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0116】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU56の内
部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイ
マ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定す
るためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御処
理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の
全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行す
べきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の
全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0117】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU56に対して、初
期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵
CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現で
きる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位
置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検
出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プ
ログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減
する等の効果を得ることができる。
【0118】なお、CTCおよびPIOの設定(ステッ
プS5)が完了した後に、IEO/SCLK0端子から
出力されるクロック信号の周波数を決めるための内部レ
ジスタの設定を行ってもよい。その際、クロック信号の
周波数は、遊技制御処理の起動周期である2msに応じ
た周波数とされる。そのような設定を行うと、IEO/
SCLK0端子から、遊技制御処理の起動周期に応じた
周波数のクロック信号がCPU56から外部出力され
る。すると、CPU56の外部において遊技制御処理の
起動周期に対応した信号を観測することができる。よっ
て、そのような信号を用いて、遊技機外部においてCP
U56による遊技制御処理をシミュレーションしたり、
CPU56の動作状況を試験したりすることが容易にな
る。
【0119】また、図10および図11に示された出力
ポート0〜6のうち、出力ポート0,1,2,3,4
は、遊技制御処理のうちの特別図柄コマンド制御処理
(ステップS25)、普通図柄コマンド制御処理(ステ
ップS27)、賞球処理(ステップS31)等でアクセ
スされる。また、出力ポート5は、情報出力処理(ステ
ップS29)でアクセスされ、出力ポート6は、特別図
柄プロセス処理(ステップS25)や普通図柄プロセス
処理(ステップS26)でアクセスされる。
【0120】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、検出信号のオン状態が所定時間継続すると、確
かにスイッチがオンしたと判定されスイッチオンに対応
した処理が開始される。所定時間を計測するために、ス
イッチタイマが用いられる。スイッチタイマは、バック
アップRAM領域に形成された1バイトのカウンタであ
り、検出信号がオン状態を示している場合に2ms毎に
+1される。図16に示すように、スイッチタイマは検
出信号の数Nだけ設けられている。この実施の形態では
N=12である。また、RAMにおいて、各スイッチタ
イマのアドレスは、入力ポートのビット配列順(図12
に示された上から下への順)と同じ順序で並んでいる。
【0121】図17は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図13に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS71)。次いで、処
理数として「8」を設定し(ステップS72)、入賞口
スイッチ24aのためのスイッチタイマのアドレスをポ
インタにセットする(ステップS73)。そして、スイ
ッチチェック処理サブルーチンをコールする(ステップ
S74)。
【0122】図18は、スイッチチェック処理サブルー
チンを示すフローチャートである。スイッチチェック処
理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力デ
ータ、この場合には入力ポート0からの入力データを
「比較値」として設定する(ステップS81)。また、
クリアデータ(00)をセットする(ステップS8
2)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレスが
設定されている)が指すスイッチタイマをロードすると
ともに(ステップS83)、比較値を右(上位ビットか
ら下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS8
4)。比較値には入力ポート0のデータ設定されてい
る。そして、この場合には、入賞口スイッチ24aの検
出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0123】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS85)、すなわち入賞口スイッチ24aの検出
信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加算
する(ステップS87)。加算後の値が0でなければ加
算値をスイッチタイマに戻す(ステップS88,S8
9)。加算後の値が0になった場合には加算値をスイッ
チタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマの値が
既に最大値(255)に達している場合には、それより
も値を増やさない。
【0124】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ24aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS86)。すなわち、スイッチがオフ状態であれ
ば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0125】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S90)、処理数を1減算する(ステップS91)。処
理数が0になっていなければステップS82に戻る。そ
して、ステップS82〜S92の処理が繰り返される。
【0126】ステップS82〜S92の処理は、処理数
分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート0の
8ビットに入力されるスイッチの検出信号について、順
次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が行わ
れ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの値が
1増やされる。
【0127】CPU56は、スイッチ処理のステップS
75において、入力ポート1に入力されているデータを
入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ステ
ップS76)、賞球カウントスイッチ301Aのための
スイッチタイマのアドレスをポインタにセットする(ス
テップS77)。そして、スイッチチェック処理サブル
ーチンをコールする(ステップS78)。
【0128】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS82〜S9
2の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、その間
に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチの検
出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否かのチ
ェック処理が行われ、オン状態であれば、対応するスイ
ッチタイマの値が1増やされる。
【0129】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0130】図19〜図21は、遊技制御処理における
ステップS31の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、入賞口ス
イッチ19a,19b,24a,24b、カウントスイ
ッチ23および始動口スイッチ17が確実にオンしたか
否か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コ
マンドが払出制御基板37に送出されるように制御し、
また、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187
が確実にオンしたか否か判定されるとともに、オンした
ら所定の払出制御コマンドが払出制御基板37に送出さ
れるように制御する等の処理が行われる。
【0131】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「0」を設定し(ステ
ップS121)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「0」を設定する(ステップS122)。入力
判定値テーブルのオフセット「0」は、入力判定値テー
ブルの最初のデータを使用することを意味する。また、
各スイッチタイマは、図12に示された入力ポートのビ
ット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマのアド
レスのオフセット「0」は入賞口スイッチ24aに対応
したスイッチタイマが指定されることを意味する。ま
た、繰り返し数として「4」をセットする(ステップS
123)。そして、スイッチオンチェックルーチンがコ
ールされる(ステップS124)。
【0132】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図24に
示されている。図24に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブ
ルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに
設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレ
スとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比
較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグ
がセットされる。
【0133】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
22に示されている。スイッチオンチェックルーチンに
おいて、CPU56は、入力判定値テーブル(図24参
照)の先頭アドレスを設定する(ステップS101)。
そして、そのアドレスにオフセットを加算し(ステップ
S102)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値
をロードする(ステップS103)。
【0134】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS104)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS105)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS106)。各スイッチタイマは、図12に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0135】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS107)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップ108)。
【0136】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ24aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS1
25)。スイッチオンフラグがセットされたら、10個
カウンタが1加算される(ステップS126)。スイッ
チチェックオンルーチンは、スイッチタイマのアドレス
のオフセットが更新されつつ(ステップS129)、最
初に設定された繰り返し数分だけ実行されるので(ステ
ップS127,S128)、結局、入賞口スイッチ19
a,19b,24a,24bについて、対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」と比較される
ことになる。なお、10個カウンタとは、景品としての
10個の遊技球払出の回数を示すカウンタである。
【0137】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS13
0)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「4」を設定する(ステップS131)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図12に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「4」は始動口スイッチ17に対応したスイッ
チタイマが指定されることを意味する。そして、スイッ
チオンチェックルーチンがコールされる(ステップS1
32)。
【0138】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ17に対応するスイッチタイマの値がス
イッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオン
フラグがセットされるので(ステップS133)、6個
カウンタが1加算される(ステップS134)。なお、
6個カウンタとは、景品としての6個の遊技球払出の回
数を示すカウンタである。
【0139】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS13
5)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS136)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図12に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
137)。
【0140】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされるので(ステップS138)、1
5個カウンタが1加算される(ステップS134)。な
お、15個カウンタとは、景品としての15個の遊技球
払出の回数を示すカウンタである。
【0141】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「1」を設定し(ステップS15
0)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「9」を設定する(ステップS151)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「1」は、入力判定値テーブルの2
番目のデータ「50」を使用することを意味する。ま
た、各スイッチタイマは、図12に示された入力ポート
のビット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマの
アドレスのオフセット「9」は満タンスイッチ48に対
応したスイッチタイマが指定されることを意味する。そ
して、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS152)。
【0142】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマの値が満
タンスイッチオン判定値「50」に一致していればスイ
ッチオンフラグがセットされるので(ステップS15
3)、満タンフラグがセットされる(ステップS15
4)。なお、図20には明示されていないが、満タンス
イッチ48に対応したスイッチタイマの値が0になる
と、満タンフラグはリセットされる。
【0143】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図12に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187に対応したスイッチタイマが指定される
ことを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチ
ンがコールされる(ステップS158)。
【0144】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が
球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされるので(ステップS1
59)、球切れフラグがセットされる(ステップS16
0)。なお、図20には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0145】そして、CPU56は、払出停止状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。払出停止状態
は、払出制御基板37に対して払出停止状態指定のコマ
ンドを送出した後の状態である。払出停止状態でなけれ
ば、上述した球切れ状態フラグまたは満タンフラグがオ
ンになったか否かを確認する(ステップS202)。
【0146】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止状態指定に関するコマンド送信制御処理を行う
(ステップS203)。コマンド送信制御処理では、払
出制御コマンド用のコマンド送信テーブルに所定のデー
タが設定された後、払出制御コマンドの送出処理が実行
される。なお、ステップS202において、いずれか一
方のフラグが既にオン状態であったときに他方のフラグ
がオン状態になったときには、コマンド送信制御処理
(ステップS203)は行われない。
【0147】また、払出停止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS204)。ともにオフ状態
となったときには、払出停止解除指定に関するコマンド
送信制御処理を行う(ステップS205)。
【0148】次いで、CPU56は、入賞に応じた賞球
個数に関する払出制御コマンドをコマンド送信テーブル
に設定し、設定内容に応じた払出制御コマンドを送出す
る制御を行う。まず、15個カウンタの値をチェックす
る(ステップS221)。上述したように、15個カウ
ンタは、遊技球が大入賞口に入賞してカウントスイッチ
23がオンするとカウントアップされる。15個カウン
タの値が0でない場合には、15個の賞球個数指示に関
するコマンド送信制御処理を行う(ステップS22
2)。コマンド送信制御処理では、払出制御コマンド用
のコマンド送信テーブルに所定のデータが設定された
後、払出制御コマンドの送出処理が実行される。また、
15個カウンタの値を−1する(ステップS223)。
さらに、総賞球数格納バッファの格納値に15を加算す
る(ステップS224)。
【0149】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。
【0150】15個カウンタの値が0であれば、10個
カウンタの値をチェックする(ステップS225)。上
述したように、10個カウンタは、遊技球が入賞口に入
賞して入賞口スイッチ19a,19b,24a,24b
がオンするとカウントアップされる。10個カウンタの
値が0でない場合には、10個の賞球個数指示に関する
コマンド送信制御処理を行う(ステップS226)。ま
た、10個カウンタの値を−1する(ステップS22
7)。さらに、総賞球数格納バッファの格納値に10を
加算する(ステップS228)。
【0151】10個カウンタの値が0であれば、6個カ
ウンタの値をチェックする(ステップS231)。上述
したように、6個カウンタは、遊技球が始動入賞口に入
賞して始動口スイッチ17がオンするとカウントアップ
される。6個カウンタの値が0でない場合には、6個の
賞球個数指示に関するコマンド送信制御処理を行う(ス
テップS232)。また、6個カウンタの値を−1する
(ステップS233)。さらに、総賞球数格納バッファ
の格納値に6を加算する(ステップS234)。
【0152】以上にようにして、遊技制御手段から払出
制御基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを
出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの設定
が行われた後、コマンド送信テーブルに設定された払出
制御コマンドが払出制御基板37に送出される。そし
て、賞球個数を指示する払出制御コマンドの送出が行わ
れたときには、賞球払出中フラグをオンする(ステップ
S235)。また、賞球払出中フラグをオンしていると
きには(ステップS236)、球払出装置97から実際
に払い出された賞球数を監視して総賞球数格納バッファ
の格納値を減算する賞球個数減算処理が行われる(ステ
ップS237)。なお、賞球払出中フラグがオンからオ
フに変化したときには、ランプ制御基板35に対して、
賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制御コマンドが
送出される。
【0153】図23は、賞球個数減算処理の一例を示す
フローチャートである。賞球個数減算処理において、C
PU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値をロ
ードする(ステップS241)。そして、格納値が0で
あるか否か確認する(ステップS242)。0であれば
処理を終了する。
【0154】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS243)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS244)。一致したら(ステップS24
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS246)。
【0155】また、賞球情報カウンタの値を+1する
(ステップS247)。そして、賞球情報カウンタの値
が10以上であれば(ステップS248)、賞球情報出
力カウンタの値を+1するとともに(ステップS24
9)、賞球情報カウンタの値を−10する(ステップS
250)。なお、賞球情報出力カウンタの値は、図13
に示されたメイン処理における情報出力処理(ステップ
S29)で参照され、その値が1以上であれば、賞球信
号(出力ポート5のビット7:図11参照)として1パ
ルスが出力される。よって、この実施の形態では、10
個の遊技球が賞球として払い出される度に、1つの賞球
信号が遊技機外部に出力される。
【0156】そして、総賞球数格納バッファの格納値が
0になったら(ステップS251)、賞球払出中フラグ
をクリアし(ステップS252)、賞球残数がないこと
を報知するために、ランプ制御コマンド用のコマンド送
信テーブルに賞球ランプ51の消灯を示すコマンドデー
タを設定した後(ステップS253)、ランプ制御コマ
ンドの送出処理を実行する(ステップS254)。
【0157】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明してお
く。図25は、主基板31から他の電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説
明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バ
イト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分
類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を
表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず
「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)
は必ず「0」とされる。なお、図25に示されたコマン
ド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよ
い。
【0158】図26は、遊技制御基板から他の各電気部
品制御基板に対する制御コマンドを構成する8ビットの
制御信号とINT信号(ストローブ信号)との関係を示
すタイミング図である。図26に示すように、MODE
またはEXTのデータが出力ポートに出力されてから、
所定期間が経過すると、CPU56は、データ出力を示
す信号であるINT信号をオン状態にする。また、そこ
から所定期間が経過するとINT信号をオフ状態にす
る。
【0159】遊技制御手段から払出制御基板等の各電気
部品制御基板に制御コマンドを出力しようとするとき
に、コマンド送信テーブルの設定が行われる。図27
(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明
図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構
成され、1バイト目にはINTデータが設定される。ま
た、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンド
の1バイト目のMODEデータが設定される。そして、
3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2
バイト目のEXTデータが設定される。
【0160】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0あれば、コマンドデー
タ2にEXTデータそのものが設定されていることを示
す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデー
タである。ワークエリア参照ビットが1あれば、他の7
ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのア
ドレスを指定するためのオフセットであることを示す。
また、この実施の形態では各制御コマンド毎にコマンド
送信テーブルが用意されている。
【0161】図27(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
例えば賞球処理において、払出制御コマンドを送出する
ときには、払出制御コマンド用のコマンド送信テーブル
のINTデータに「01(H)」を設定する。
【0162】INTデータのビット1,2,3は、それ
ぞれ、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制
御コマンドを送出すべきか否かを示すビットであり、C
PU56は、それらのコマンドを送出すべき場合には、
ポインタが指しているコマンド送信テーブルに、INT
データ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設
定する。それらのコマンドを送出するときには、INT
データの該当ビットが「1」に設定され、コマンドデー
タ1およびコマンドデータ2にMODEデータおよびE
XTデータが設定される。
【0163】各電気部品制御基板への制御コマンドを、
対応する出力ポート(出力ポート1〜4)に出力する際
に、出力ポート0のビット0〜3のうちのいずれかのビ
ットが所定期間オン状態になるのであるが、INTデー
タにおけるビット配列と出力ポート0におけるビット配
列とは対応している。従って、各電気部品制御基板に御
コマンドを送出する際に、コマンド送信テーブルに設定
されているINTデータにもとづいて、容易にINT信
号の出力を行うことができる。
【0164】図28〜図30は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。
【0165】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)を所定のバックアップRAM領域に退避する(ステ
ップS451)。また、割込フラグをパリティフラグに
コピーする(ステップS452)。パリティフラグはバ
ックアップRAM領域に形成されている。また、BCレ
ジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタお
よびスタックポインタをバックアップRAM領域に退避
する(ステップS454〜S458)。なお、電源復旧
時には、退避された内容にもとづいてレジスタ内容が復
元され、パリティフラグの内容に応じて、割込許可状態
/禁止状態の内部設定がなされる。
【0166】次いで、この実施の形態では、所定期間、
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号をチェックす
る。そして、賞球カウントスイッチ301Aがオンした
ら総賞球数バッファの内容を1減らす。
【0167】なお、この実施の形態では、所定期間を計
測するために、所定期間計測用カウンタが用いられる。
所定期間計測用カウンタの値は、初期値mから、以下に
説明するスイッチ検出処理のループ(S461から始ま
ってS461に戻るループ)が1回実行される毎に−1
され、その値が0になると、所定期間が終了したとす
る。検出処理のループでは、例外はあるがほぼ一定の処
理が行われるので、ループの1周に要する時間のm倍の
時間が、ほぼ所定期間に相当する。
【0168】所定期間を計測するために、CPU56の
内蔵タイマを用いてもよい。すなわち、スイッチ検出処
理開始時に、内蔵タイマに所定値(所定期間に相当)を
設定しておく。そして、スイッチ検出処理のループが1
回実行される毎に、内蔵タイマのカウント値をチェック
する。そして、カウント値が0になったら、所定期間が
終了したとする。内蔵タイマの値が0になったことを検
出するために内蔵タイマによる割込を用いることもでき
るが、この段階では制御内容(RAMに格納されている
各値など)を変化させないように、割込を用いず、内蔵
タイマのカウント値を読み出してチェックするようなプ
ログラム構成の方が好ましい。
【0169】また、所定期間は、遊技球が、球払出装置
97から落下した時点から、賞球カウントスイッチ30
1Aに到達するまでの時間以上に設定される。球払出装
置97から賞球カウントスイッチ301Aまでの距離を
Lとすると、その間の落下時間tは、t=√(2L/
g)(g:重力加速度)になるので、所定期間は、それ
以上に設定される。
【0170】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る所定期間では、賞球カウントスイッチ301Aが遊技
球を検出できる状態でなければならない。そこで、この
実施の形態では、図8に示されたように、電源基板91
0におけるコンバータIC922の入力側に比較的大容
量の補助駆動電源としてのコンデンサ923が接続され
ている。よって、遊技機に対する電力供給停止時にも、
ある程度の期間は+12V電源電圧がスイッチ駆動可能
な範囲に維持され、賞球カウントスイッチ301Aが動
作可能になる。その期間が、上記の所定期間以上になる
ように、コンデンサの容量が決定される。
【0171】なお、入力ポートおよびCPU56も、コ
ンバータIC922で作成される+5V電源で駆動され
るので、電力供給停止時にも、比較的長い期間動作可能
になっている。
【0172】ステップS461において、2ms計測用
カウンタに2msの時間に相当する初期値nが設定され
る。そして、2ms計測用カウンタの値が0になるまで
(ステップS462)、2ms計測用カウンタの値が−
1される(ステップS463)。
【0173】2ms計測用カウンタの値が0になると、
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号の入力チェッ
クが行われる。すなわち、図17および図18に示され
たスイッチ処理およびスイッチチェック処理に類似した
処理が行われる。具体的には、入力ポート1に入力され
ているデータを入力する(ステップS464)。次い
で、クリアデータ(00)をセットする(ステップS4
65)。また、ポート入力データ、この場合には入力ポ
ート1からの入力データを「比較値」として設定する
(ステップS466)。さらに、賞球カウントスイッチ
301Aのためのスイッチタイマのアドレスをポインタ
にセットする(ステップS467)。
【0174】そして、ポインタ(スイッチタイマのアド
レスが設定されている)が指すスイッチタイマをロード
するとともに(ステップS468)、比較値を右(上位
ビットから下位ビットへの方向)にシフトする(ステッ
プS469)。比較値には入力ポート1のデータ設定さ
れている。そして、この場合には、賞球カウントスイッ
チ301Aの検出信号がキャリーフラグに押し出され
る。
【0175】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS470)、すなわち賞球カウントスイッチ30
1Aの検出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの
値を1加算する(ステップS471)。キャリーフラグ
の値が「0」であれば、すなわち賞球カウントスイッチ
301Aの検出信号がオフ状態であれば、スイッチタイ
マにクリアデータをセットする(ステップS472)。
すなわち、スイッチがオフ状態であれば、スイッチタイ
マの値が0に戻る。
【0176】そして、スイッチタイマの値が2になった
ときに(ステップS473)、総賞球数格納バッファの
格納値を1減算するとともに(ステップS474)、賞
球情報カウンタの値を+1する(ステップS475)。
そして、賞球情報カウンタの値が10以上であれば(ス
テップS476)、賞球情報出力カウンタの値を+1す
るとともに(ステップS477)、賞球情報カウンタの
値を−10する(ステップS478)。
【0177】次いで、所定期間計測用カウンタの値を−
1し(ステップS479)、その値が0になっていなけ
ればステップS461に戻る。
【0178】以上の処理によって、所定期間内に賞球カ
ウントスイッチ301Aがオンしたら、総賞球数格納バ
ッファの値が−1される。バックアップRAMの内容を
保存するための処理は、このようなスイッチ検出処理の
後で行われるので、払出が完了した賞球について、必ず
総賞球数格納バッファが−1される。従って、遊技球の
払出に関して、保存される制御状態に矛盾が生じてしま
うことが防止される。また、スイッチ検出処理におい
て、遊技機外部への賞球情報出力のための賞球情報出力
回数カウンタの演算も行われるので、外部に出力される
賞球情報と実際の払出賞球数とが食い違ってしまうよう
なこともない。
【0179】また、上記のスイッチ検出処理では、検出
期間用カウンタを用いたタイマ処理が施されている。す
なわち、2ms毎に賞球カウントスイッチ301Aの検
出出力のチェックが行われ、2回連続してオン検出した
場合に、賞球カウントスイッチ301Aが確実にオンし
たと見なされる。すなわち、所定の遊技媒体検出判定期
間(電力供給停止時処理において、遊技媒体(ここでは
払い出された賞球)の検出の有無を判定するための期
間。本例では、2ms以上の期間)の前後に2回連続し
てオン検出した場合に、1個の賞球の払出が完了したと
見なされる。このように、本例では、遊技媒体検出判定
期間を、通常遊技媒体検出判定期間(電力供給停止時処
理での処理でない、通常の遊技状態において遊技媒体の
有無を判定するための期間。本例では、図24に示され
たスイッチオン判定値によって決定される2ms以上の
期間であって、図23のステップS244の判断で用い
られている。)と同じ期間としている。従って、通常の
制御と同一の条件の下で、賞球カウントスイッチ301
Aがオンしたか否かを判定することができる。なお、遊
技媒体検出判定期間は、通常遊技媒体検出判定期間と異
なる期間としてもよい。上記のように、2回連続してオ
ン検出した場合に、賞球カウントスイッチ301Aが確
実にオンしたと見なされるようにしているため、誤って
スイッチオン検出がなされてしまうことが防止され、払
い出された賞球を確実に検出することが可能となる。
【0180】なお、この実施の形態では、賞球カウント
スイッチ301Aのみのスイッチ検出処理が行われた
が、始動入賞口のスイッチや大入賞口に関連するV入賞
スイッチ22やカウントスイッチについても同様のスイ
ッチ検出処理を行ってもよい。また、他の入賞について
も同様のスイッチ検出処理を行ってもよい。そのような
オンチェックも行う場合には、入賞口に遊技球が入賞し
た直後に停電が発生したような場合でも、その入賞が確
実に検出され、保存される遊技状態に反映される。
【0181】所定期間が経過すると(ステップS48
0)、すなわち、所定期間計測用カウンタの値が0にな
ると、バックアップあり指定値(この例では「55
H」)をバックアップフラグにストアする(ステップS
481)。バックアップフラグはバックアップRAM領
域に形成されている。次いで、パリティデータを作成す
る(ステップS482〜S491)。すなわち、まず、
クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセ
ットし(ステップS482)、チェックサム算出開始ア
ドレスをポインタにセットする(ステップS483)。
また、チェックサム算出回数をセットする(ステップS
484)。
【0182】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS485)。演算結果をチェックサ
ムデータエリアにストアするとともに(ステップS48
6)、ポインタの値を1増やし(ステップS487)、
チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS4
88)。ステップS485〜S488の処理が、チェッ
クサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステ
ップS489)。
【0183】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS490)。そし
て、反転後のデータをチェックサムデータエリアにスト
アする(ステップS491)。このデータが、電源投入
時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、R
AMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ス
テップS492)。以後、内蔵RAM55のアクセスが
できなくなる。
【0184】さらに、CPU56は、クリアデータ(0
0)を適当なレジスタにセットし(ステップS49
3)、処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセ
ットする(ステップS494)。また、出力ポート0の
アドレスをIOポインタに設定する(ステップS49
5)。IOポインタとして、さらに別のレジスタが用い
られる。
【0185】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS49
6)、IOポインタの値を1増やし(ステップS49
7)、処理数の値を1減算する(ステップS498)。
ステップS496〜S498の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
0〜6(図10および図11参照)にクリアデータが設
定される。図10および図11に示すように、この例で
は、「1」がオン状態であり、クリアデータである「0
0」が各出力ポートにセットされるので、全ての出力ポ
ートがオフ状態になる。
【0186】従って、遊技状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理に
おいて用いられるデータが格納されるRAM領域は全て
電源バックアップされている。従って、その内容が正し
く保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処
理に相当する。
【0187】遊技状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。図28〜図30に示す処理が実行される
ときには、遊技機に対する電源供給が停止するので、電
気部品に印加される電圧が低下していく。そして、印加
電圧が駆動可能電圧を下回った時点で電気部品の駆動は
停止する。従って、遊技機に対する電力供給停止時に
は、短時間の遅れはあるものの電気部品の駆動は停止す
る。
【0188】ところが、この実施の形態のような出力ポ
ートに対するクリア処理を行わないと、遊技状態が保存
された後、電力供給が停止するのを遊技制御手段が待っ
ている間に可変入賞球装置15にさらに入賞してしまう
こともある。そのような場合、電力供給再開時には保存
されている遊技状態が復帰されるので保存時の始動入賞
記憶数が始動記憶表示器18に表示される。すると、遊
技者から見ると、始動入賞の保留記憶値が少なくなって
しまっているように見え、トラブルが発生しかねない。
しかし、この実施の形態では、そのようなトラブルが生
ずる可能がなくなる。
【0189】また、遊技状態が保存された後に、可変入
賞球装置としての大入賞口への入賞が発生する場合もあ
り得る。そのような場合、遊技者が認識している入賞個
数と、電力供給復帰時に、保存されていた遊技状態にも
とづいて表示部に表示される入賞個数とが食い違ってト
ラブルが生ずる可能性もある。しかし、この実施の形態
では、そのようなトラブルが生ずる可能がなくなる。
【0190】出力ポートに対するクリア処理が完了する
と、CPU56は、待機状態(ループ状態)に入る。従
って、システムリセットされるまで、何もしない状態に
なる。
【0191】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0192】また、この実施の形態では、電源断信号に
応じて起動される処理の最初にレジスタの保存処理が行
われたが、スイッチ検出処理においてレジスタを使用し
ない場合には、スイッチ検出処理の実行後に、すなわ
ち、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理、チェックサム算出処理および出力ポートのオフ設
定処理を電力供給停止時処理と見なすことができる。さ
らに、スイッチ検出処理において幾つかのレジスタを使
用する場合であっても、使用しないレジスタについて
は、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。
【0193】なお、出力ポートのクリア処理を、スイッ
チ検出処理の実行前(ステップS460の前)に行って
もよい。電力供給停止時処理の実行中では、CPU56
やスイッチ類はコンデンサの充電電力等で駆動されるこ
とになる。出力ポートのクリア処理をスイッチ検出処理
の実行前に行った場合には、大入賞口や可変入賞装置等
がソレノイド等の電気部品で駆動されるように構成され
ていても、それらが駆動されることはなく、コンデンサ
の充電電力等を電力供給停止時処理のために効果的に使
用することができる。
【0194】ただし、電源が断することが検出された後
にV入賞スイッチ22を検出する場合には、ソレノイド
21(大入賞口をV入賞スイッチに誘導するための部材
を動作させるもの)の出力ポートについては、スイッチ
検出処理の実行後にクリアする。そのようにすれば、継
続権発生の条件であるV入賞をしていない状態で停電が
発生した場合、停電発生直前に大入賞口に入った遊技球
をV入賞スイッチ22の側に誘導することができる。従
って、不当な継続権の消滅を防止することができる。こ
の場合、所定期間は、大入賞口に入賞した遊技球がV入
賞スイッチ22に到達するまでの時間以上の期間であ
る。なお、ラッチ式のソレノイドを用いた場合には、出
力ポートのクリア処理は不要である。
【0195】また、出力ポートのクリアによって大入賞
口が閉じた場合でも、大入賞口内に遊技球があることも
考えられるので、電源断信号に応じて実行されるスイッ
チ検出処理において、カウントスイッチ23の検出も行
うことが望ましい。上記の出力ポートのクリア処理をス
イッチ検出処理前に行ってもよいこと、および、上記の
例外的な処理については、第1種パチンコ遊技機におい
てのみならず、第2種パチンコ遊技機や第3種パチンコ
遊技機についても同様である。
【0196】図31は、本発明の他の実施の形態におけ
る遊技制御手段のマスク不能割込処理(電力供給停止時
処理)の一部を示すフローチャートである。図31に示
すフローチャートは、図28〜図30に示されたステッ
プS451〜S492の処理に続いて実行される。すな
わち、この実施の形態では、RAMアクセス禁止状態に
設定された後(ステップS492)、クリアデータテー
ブルの先頭アドレスがポインタにセットされ(ステップ
S501)、次いで、データクリア処理が実行された後
に(ステップS502)、システムリセットを待つ待機
状態に入る。なお、ポインタとして所定のレジスタが用
いられる。
【0197】図32は、クリアデータテーブルの一構成
例を示す説明図である。図32に示す例では、クリアデ
ータテーブルには、順に、処理数データ(この例では
「7」)、出力ポート0のアドレス、出力ポート0に設
定されるべきクリアデータ、・・・、出力ポート6のア
ドレス、出力ポート6に設定されるべきクリアデータが
設定されている。出力ポートのアドレスとクリアデータ
とは、出力ポートのアドレスが小さいものから順に設定
されている。
【0198】図33は、ステップS502のデータクリ
ア処理を示すフローチャートである。データクリア処理
において、CPU56は、ポインタの指すアドレスから
処理数データを抽出する(ステップS511)。そし
て、ポインタの値を1増やす(ステップS512)。次
いで、ポインタの指すアドレスからアドレスデータ(出
力ポートのアドレス)を抽出する(ステップS51
3)。さらに、ポインタの値を1増やす(ステップS5
14)。
【0199】そして、ポインタの指すアドレスからクリ
アデータを抽出し(ステップS515)、そのデータ
を、ステップS83で抽出したアドレスに設定する(ス
テップS516)。次に、処理数の値を1減算し(ステ
ップS517)、処理数が0になったらデータクリア処
理を終了する(ステップS518)。処理数が0でない
場合には、ステップS511に戻る。
【0200】クリアデータテーブルを用いるようにして
も、クリア信号出力処理を迅速に行うことができ、遊技
機への電力供給停止時に保存した制御状態と実際の制御
状態との間の矛盾発生をより効果的に防止できる。そし
て、クリアデータテーブルを用いる場合には、テーブル
において、アドレスデータとクリアデータとをアドレス
順に並べなくてもよく、テーブル構成の自由度が増す。
例えば、試験信号などを用いる遊技機において試験信号
をクリアしないようにしたい場合に、試験信号に関する
出力ポートに関するデータをテーブルから除外すること
によって、容易に試験信号のクリア処理を除外すること
ができる。また、出力ポートの増減や変更があったよう
な場合に、テーブルの内容を変更するだけでよく、プロ
グラム変更の必要はない。
【0201】図34は、払出検出手段からの検出信号の
入力処理が実行される様子の一例を示すタイミング図で
ある。この実施の形態では、電源断信号は、主基板31
および払出制御基板37に入力され、主基板31のCP
U56および払出制御用CPU371のNMI端子に入
力される。主基板31のCPU56は、マスク不能割込
処理によって、上述した電力供給停止時処理を実行す
る。
【0202】図34に示すように、電源断信号がオン
(この例ではハイレベルからローレベルに変化)するあ
たりで賞球払出が実行された場合、払出検出手段からの
検出信号の入力処理が実行される所定期間内で賞球カウ
ントスイッチ301Aがオンする。従って、電源断信号
がオンするあたりで実行された球払出についても、電力
供給停止時処理が実行される際に、総賞球数バッファに
反映することができる。
【0203】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、図9に示されたよ
うに主基板31搭載されているリセットIC651の出
力がローレベルになり、CPU56がシステムリセット
状態になる。なお、CPU56は、システムリセット状
態とされる前に、電力供給停止時処理を完了している。
【0204】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、主基板31では、電力供給停止時
処理が実行され、CPU56がシステムリセット状態と
されている。
【0205】なお、後述するように、払出制御基板37
における払出制御用CPU371も、同様に電力供給停
止時処理を行った後にシステムリセット状態になる。
【0206】上記の実施の形態のパチンコ遊技機1は、
始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される特
別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所
定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ
遊技機であったが、始動入賞にもとづいて可変表示され
る図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開
放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発
生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本
発明を適用できる。
【0207】図35は、第3種パチンコ遊技機の遊技領
域7の一例を示す説明図である。この例では、始動入賞
口30Aに入賞があると可変表示部9において、図柄の
可変表示が開始される。そして、図柄の停止図柄が所定
の図柄の組み合わせになると、権利発生用電動役物30
Bが所定期間開放して入賞しやすい状態になる。その状
態で、権利発生用電動役物30Bへの入賞により権利が
発生すると、モータ等で駆動されるロータ30Cに入っ
た遊技球が大入賞口30Dの始動口スイッチに導かれ、
その始動口スイッチで検出されると大入賞口30Dが開
放される。なお、始動入賞口30A、権利発生用電動役
物30B、ロータ30Cおよび大入賞口30Dに入賞し
た遊技球を検出するそれぞれのスイッチが設けられてい
る。
【0208】このような第3種パチンコ遊技機におい
て、停電等の発生に応じて制御状態を保存するように構
成した場合にも、例えば電源断信号に応じて起動される
処理で、まず、出力ポートのクリア処理でロータ30C
を駆動するモータ等を停止する。そして、ロータ30C
によって始動口スイッチ(ロータ30Cに入った遊技球
を検出するスイッチ)に導かれた遊技球は、電源が断す
ることが検出された後でも所定期間スイッチ検出処理が
実行されるので、始動口スイッチで検出可能である。従
って、電源が復旧したときに、大入賞口30Dの作動条
件が成立することが保証される。この場合、所定期間
は、ロータ30Cの遊技球を保持する部位から始動口ス
イッチまで遊技球が移動するまでの時間以上の期間であ
る。また、権利発生用電動役物30Bに設けられている
スイッチについても、電源が断することが検出された後
でも所定期間検出処理が実行されることによって、不当
な権利消滅を防止することができる。
【0209】なお、電源断信号の発生に応じて起動され
る処理におけるスイッチ検出処理において全てのスイッ
チの検出を行う場合には、図17に示されたスイッチ処
理を、所定期間中に呼び出すようにしてもよい。そし
て、そのように構成した場合には、スイッチタイマ値が
オン判定値に達した場合の処理も行う。例えば、入賞球
スイッチのスイッチタイマ値がオン判定値に達したら賞
球個数を設定するための処理を行ったり(15個カウン
タのインクリメント等)、V入賞スイッチ22のスイッ
チタイマ値がオン判定値に達したらV入賞があった旨の
フラグを設定する等の処理を行う。
【0210】以下、遊技状態復旧処理について説明す
る。図36は、図13のステップS9に示された遊技状
態復旧処理の一例を示すフローチャートである。この例
では、CPU56は、バックアップRAMに保存されて
いた値を各レジスタに復元する(ステップS91)。そ
して、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて停電時の遊技状態を確認して復帰させる。すな
わち、バックアップRAMに保存されていたデータにも
とづいて、ソレノイド回路59を介してソレノイド16
やソレノイド21を駆動し、始動入賞口14や開閉板2
0の開閉状態の復旧を行う(ステップS92,S9
3)。また、電源断中でも保存されていた特別図柄プロ
セスフラグおよび普通図柄プロセスフラグの値に応じ
て、電源断時の特別図柄プロセス処理の進行状況および
普通図柄プロセス処理の進行状況に対応した制御コマン
ドを、図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音
声制御基板70に送出する(ステップS94)。
【0211】以上のように、遊技状態復旧処理では、復
元された内部状態に応じて、各種電気部品の状態復元が
行われるとともに、図柄制御基板80、ランプ制御基板
35および音声制御基板70に対して、制御状態を電源
断時の状態に戻すための制御コマンド(電源断時の制御
状態を生じさせるための制御コマンド)が送出される。
そのような制御コマンドは、一般に、電源断前に最後に
送出された1つまたは複数の制御コマンドである。
【0212】遊技状態を電源断時の状態に復帰させる
と、この実施の形態では、CPU56は、前回の電源断
時の割込許可/禁止状態を復帰させるため、バックアッ
プRAMに保存されていたパリティフラグの値を確認す
る(ステップS95)。パリティフラグがオフ状態であ
れば、割込許可設定を行う(ステップS96)。しか
し、パリティフラグがオン状態であれば、そのまま(ス
テップS1で設定された割込禁止状態のまま)遊技状態
復旧処理を終了する。パリティフラグがオン状態である
ということは、図28におけるステップS452に示さ
れたように、前回の電源断時に割込禁止状態であったこ
とを意味する。従って、パリティフラグがオン状態であ
る場合には、割込許可はなされない。
【0213】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段においてデータ保存処理および復旧処理が行われる場
合の例として、払出制御手段においてデータ保存や復旧
が行われる場合について説明する。
【0214】図37は、払出制御用CPU371周りの
一構成例を示すブロック図である。図37に示すよう
に、電源基板910の電源監視回路(電源監視手段)か
らの電源断信号が、バッファ回路960を介して払出制
御用CPU371のマスク不能割込端子(XNMI端
子)に接続されている。従って、払出制御用CPU37
1は、マスク不能割込処理によって電源断の発生を確認
することができる。
【0215】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号が接続されて
いる。CLK/TRG2端子にクロック信号が入力され
ると、払出制御用CPU371に内蔵されているタイマ
カウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウン
トされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発生
する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号の入
力に応じて割込が発生することになる。
【0216】払出制御基板37には、システムリセット
回路975も搭載されているが、この実施の形態では、
システムリセット回路975におけるリセットIC97
6は、電源投入時に、外付けのコンデンサに容量で決ま
る所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過
すると出力をハイレベルにする。また、リセットIC9
76は、VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(例
えば+9V)以下になると出力をローレベルにする。従
って、電源断時には、リセットIC976からの信号が
ローレベルになることによって払出制御用CPU371
がシステムリセットされる。
【0217】リセットIC976が電源断を検知するた
めの所定値は、通常時の電圧より低いが、払出制御用C
PU371が暫くの間動作しうる程度の電圧である。ま
た、リセットIC976が、払出制御用CPU371が
必要とする電圧(この例では+5V)よりも高い電圧を
監視するように構成されているので、払出制御用CPU
371が必要とする電圧に対して監視範囲を広げること
ができる。従って、より精密な監視を行うことができ
る。
【0218】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、遊技機に対する電源が断しても内容は保存され
る。そして、+5V電源が復旧すると、システムリセッ
ト回路975からリセット信号が発せられるので、払出
制御用CPU371は、通常の動作状態に復帰する。そ
のとき、必要なデータがバックアップされているので、
停電等からの復旧時には停電発生時の払出制御状態に復
帰することができる。
【0219】なお、図37に示された構成では、システ
ムリセット回路975は、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図9に示された主基板31の
場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発生
するような回路構成を用いてもよい。
【0220】図38は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図38に示すよう
に、出力ポートC(アドレス00H)は、払出モータ2
89に出力される駆動信号の出力ポートである。また、
出力ポートD(アドレス01H)は、7セグメントLE
Dであるエラー表示LED374に出力される表示制御
信号の出力ポートである。そして、出力ポートE(アド
レス02H)は、振分ソレノイド310に出力される駆
動信号、およびカードユニット50に対するEXS信号
とPRDY信号とを出力するための出力ポートである。
【0221】図39は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図39に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送出された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜2には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301A、球貸しカウン
トスイッチ301B、モータ位置センサの検出信号入力
される。ビット3〜5には、カードユニット50からの
BRDY信号、BRQ信号およびVL信号が入力され
る。
【0222】図40は、払出制御用CPU371のメイ
ン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、
払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS703)。また、払出制御用CPU37
1は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップ
S704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS
705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設
定する(ステップS706)。
【0223】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0224】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭番地に相当するものであ
る。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタ
とでタイマ割込処理の先頭番地が特定される。タイマ割
込処理ではタイマ割込フラグがセットされ、メイン処理
でタイマ割込フラグがセットされていることが検知され
ると、払出制御処理が実行される。すなわち、タイマ割
込処理では、電気部品制御処理の一例である払出制御処
理を実行するための設定がなされる。
【0225】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0226】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭番地に相当するものである。具体
的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでコマ
ンド受信割込処理の先頭番地が特定される。
【0227】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始番地を設定することができる。
【0228】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。また、C
TCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづ
く割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)
をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発
生する割込であり、後述する2msタイマ割込として用
いられる。具体的には、CH3のレジスタ値はシステム
クロックの1/256周期で減算される。ステップS7
05において、CH3のレジスタには、初期値として2
msに相当する値が設定される。
【0229】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0230】そして、払出制御用CPU371は、払出
制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータ
が存在しているか否かの確認を行う(ステップS70
7)。すなわち、例えば、主基板31のCPU56の処
理と同様に、電源断時にセットされるバックアップフラ
グがセット状態になっているか否かによって、バックア
ップデータが存在しているか否か確認する。バックアッ
プフラグがセット状態になっている場合には、バックア
ップデータありと判断する。
【0231】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
電源断が生じた後に復旧した場合には、バックアップR
AM領域のデータは保存されていたはずであるから、チ
ェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場
合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことができな
いので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期
化処理を実行する。
【0232】チェック結果が正常であれば(ステップS
708)、払出制御用CPU371は、内部状態を電源
断時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う(ステ
ップS709)。そして、バックアップRAM領域に保
存されていたPC(プログラムカウンタ)の指すアドレ
スに復帰する。
【0233】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0234】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図41に示すように、払出制御用CPU371は、例え
ばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグを
セットする(ステップS721)。なお、図41には割
込を許可することも明示されているが(ステップS72
0)、2msタイマ割込処理では、最初に割込許可状態
に設定される。すなわち、2msタイマ割込処理中には
割込許可状態になってので、INT信号の入力にもとづ
く払出制御コマンド受信処理を優先して実行することが
できる。
【0235】払出制御用CPU371は、ステップS7
24において、タイマ割込フラグがセットされたことを
検出するとステップS751以降の払出制御処理を実行
する。以上の制御によって、この実施の形態では、払出
制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、こ
の実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットの
みがなされ、払出制御処理はメイン処理において実行さ
れるが、タイマ割込処理で払出制御処理を実行してもよ
い。
【0236】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、中継基板72を介して入力ポート37
2bに入力される賞球カウントスイッチ301A、球貸
しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定す
る(スイッチ処理:ステップS751)。
【0237】次に、払出制御用CPU371は、センサ
(例えば、払出モータ289の回転数を検出するモータ
位置センサ)からの信号入力状態を確認してセンサの状
態を判定する等の処理を行う(入力判定処理:ステップ
S752)。払出制御用CPU371は、さらに、受信
した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処理
を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS75
3)。
【0238】次いで、払出制御用CPU371は、主基
板31から払出停止指示コマンドを受信していたら払出
停止状態に設定し、払出開始指示コマンドを受信してい
たら払出停止状態の解除を行う(ステップS754)。
また、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステ
ップS755)。
【0239】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0240】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0241】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0242】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。
【0243】なお、出力ポートCは、払出制御処理にお
ける払出モータ制御処理(ステップS758)でアクセ
スされる。また、出力ポートDは、払出制御処理におけ
るエラー処理(ステップS759)でアクセスされる。
そして、出力ポートEは、払出制御処理における球貸し
制御処理(ステップS756)および賞球制御処理(ス
テップS757)でアクセスされる。
【0244】図42は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。
【0245】そして、払出制御用CPU371は、例え
ば、賞球制御処理(ステップS757)において、遊技
制御手段から賞球個数を示す払出制御コマンドを受信す
ると、指示された個数分だけ総合個数記憶に内容を増加
する。また、球貸し制御処理(ステップS756)にお
いて、カードユニット50から球貸し要求の信号を受信
する毎に1単位(例えば25個)の個数分だけ貸し球個
数記憶に内容を増加する。さらに、払出制御用CPU3
71は、賞球制御処理において賞球カウントスイッチ3
01Aが1個の賞球払出を検出すると総合個数記憶の値
を1減らし、球貸し制御処理において球貸しカウントス
イッチ301Bが1個の貸し球払出を検出すると貸し球
個数記憶の値を1減らす。
【0246】従って、未払出の賞球個数と貸し球個数と
が、所定期間はその内容を保持可能なバックアップRA
M領域に記憶されることになる。よって、停電等の不測
の電源断が生じても、所定期間内に電源復旧すれば、バ
ックアップRAM領域に記憶される賞球処理および球貸
し処理を続行できる。従って、遊技者に与えられる不利
益を低減することができる。
【0247】図43は、ステップS751のスイッチ処
理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理に
おいて、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS751a)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチオンカ
ウンタを+1する(ステップS751b)。賞球カウン
トスイッチオンカウンタは、賞球カウントスイッチ30
1Aのオン状態を検出した回数を計数するためのカウン
タである。
【0248】そして、賞球カウントスイッチオンカウン
タの値をチェックし、その値が250になっていれば
(ステップS751c)、賞球球詰まりフラグをセット
する(ステップS751d)。つまり、賞球カウントス
イッチ301Aのオン状態が長期間継続した場合に賞球
球詰まりフラグがセットされる。
【0249】また、賞球カウントスイッチオンカウンタ
の値が2になったときには(ステップS751e)、確
実に賞球カウントスイッチ301Aがオンした判断し、
賞球カウントスイッチオンフラグをセットする(ステッ
プS751f)。
【0250】ステップS751aにおいて賞球カウント
スイッチ301Aがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチ
オンフラグをリセットするとともに(ステップS751
h)、賞球カウントスイッチオンカウンタをクリアする
(ステップS751i)。そして、球貸しカウントスイ
ッチ301Bがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS751j)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッチオン
カウンタを+1する(ステップS751k)。球貸しカ
ウントスイッチオンカウンタは、球貸しカウントスイッ
チ301Bのオン状態を検出した回数を計数するための
カウンタである。
【0251】そして、球貸しカウントスイッチオンカウ
ンタの値をチェックし、その値が250になっていれば
(ステップS751l)、貸し球詰まりフラグをセット
する(ステップS751m)。つまり、球貸しカウント
スイッチ301Bのオン状態が長期間継続した場合に貸
し球球詰まりフラグがセットされる。
【0252】また、球貸しカウントスイッチオンカウン
タの値が2になったときには(ステップS751n)、
確実に球貸しカウントスイッチ301Bがオンした判断
し、球貸しカウントスイッチオンフラグをセットする
(ステップS751o)。
【0253】ステップS751jにおいて球貸しカウン
トスイッチ301Bがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッ
チオンフラグをリセットするとともに(ステップS75
1p)球貸しカウントスイッチオンカウンタをクリアす
る(ステップS751q)。
【0254】図44は、ステップS756の球貸し制御
処理の一例を示すフローチャートである。なお、この実
施の形態では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一単
位(例えば25個)とするが、連続的な払出数の最大値
は他の数であってもよい。
【0255】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、球貸し停止中であるか否かを確認する(ス
テップS501)。球貸し停止中でなければ、払出制御
用CPU371は、貸し球払出中であるか否かの確認を
行い(ステップS511)、貸し球払出中であれば、ス
テップS518以降の球貸し中の処理に移行する。な
お、貸し球払出中であるか否かは、後述する球貸し処理
中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中でな
ければ、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0から球貸し要求があったか否かを確認する(ステップ
S512)。要求があれば、球貸し処理中フラグをオン
するとともに(ステップS513)、25(球貸し一単
位数:ここでは100円分)をバックアップRAM領域
の貸し球個数記憶に設定する(ステップS514)。そ
して、払出制御用CPU371は、EXS信号をオンし
て(ステップS515)、球払出装置97の下方の球振
分部材311を球貸し側に設定するために振分用ソレノ
イド310を駆動する(ステップS516)。また、払
出モータ289をオンする(ステップS517)。
【0256】なお、払出モータ289をオンするのは、
厳密には、カードユニット50が受付を認識したことを
示すためにBRQ信号をOFFとしてからである。な
お、球貸し処理中フラグはバックアップRAM領域に設
定される。
【0257】ステップS518において、払出制御用C
PU371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確
認を行う(ステップS518)。貸し球通過待ち時間中
でなければ、球貸し用センサ(本例では、払出モータ位
置センサ)のチェックを行い(ステップS519)、ま
た、後述する球貸しカウントスイッチチェック処理を行
う(ステップS520)。
【0258】次いで、払出制御用CPU371は、払出
モータ289の駆動を終了すべきか(一単位の払出動作
が終了したか)否かの確認を行う(ステップS52
1)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完
了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回
転は、払出モータ位置センサの出力によって監視され
る。所定個数の払出に対応した回転が完了した場合に
は、払出制御用CPU371は、払出モータ289の駆
動を停止し(ステップS522)、貸し球通過待ち時間
の設定を行う(ステップS523)。
【0259】ステップS518で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、後述する球貸し
カウントスイッチチェック処理を行うとともに(ステッ
プS524)、貸し球通過待ち時間が終了したか否かの
確認を行う(ステップS525)。貸し球通過待ち時間
は、最後の払出球が払出モータ289によって払い出さ
れてから球貸しカウントスイッチ301Bを通過するま
での時間である。
【0260】貸し球通過待ち時間の終了を確認すると、
一単位の貸し球は全て払い出された状態であるので、振
分用ソレノイド310をオフして、カードユニット50
に対して次の球貸し要求の受付が可能になったことを示
すためにEXS信号をオフにする(ステップS52
6)。また、球貸し処理中フラグをオフする(ステップ
S527)。
【0261】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、振分用ソレノイド310、
および払出モータ289をオフせずに球貸し処理を続行
するようにしてもよい。すなわち、所定単位(この例で
は100円単位)毎に球貸し処理を行うのではなく、球
貸し処理を連続して実行するように構成することもでき
る。
【0262】貸し球個数記憶の内容は、遊技機の電源が
断しても、所定期間電源基板910のバックアップ電源
によって保存される。従って、所定期間中に電源が回復
すると、払出制御用CPU371は、貸し球個数記憶の
内容にもとづいて球貸し処理を継続することができる。
【0263】図45は、ステップS520およびS52
4で実行される球貸しカウントスイッチチェック処理を
示すフローチャートである。球貸しカウントスイッチチ
ェック処理は、球貸しカウントスイッチ301Bの状態
を監視して、貸し球個数記憶を減算する処理である。
【0264】球貸しカウントスイッチチェック処理にお
いて、払出制御用CPU371は、まず、球貸しカウン
トスイッチON待ちフラグがセットされているか否か確
認する(ステップS520a)。球貸しカウントスイッ
チON待ちフラグがセットされていれば、球貸しカウン
トスイッチオンフラグがオン状態になるのを待つ(ステ
ップS520b)。なお、球貸しカウントスイッチオン
フラグは、図43に示されたスイッチ処理におけるステ
ップS751oでセットされる。球貸しカウントスイッ
チオンフラグがオン状態になる前にタイマT11がタイ
ムアウトすると球貸し経路エラーフラグをセットする
(ステップS520f,S520g)。球貸しカウント
スイッチ301Bがオンすると、タイマT11を停止し
て(ステップS520c)、球貸しカウントスイッチO
N待ちフラグをリセットする(ステップS520d)。
なお、タイマT11は、球貸しカウントスイッチ301
Bが所定期間内にオンするか否かを確認するためのタイ
マである。
【0265】球貸しカウントスイッチ301Bがオンし
た場合には、球貸しカウントスイッチ301Bがオフす
ることを確認するために、オフを待つ状態であることを
示す球貸しカウントスイッチOFF待ちフラグをセット
する(ステップS520e)。
【0266】従って、払出制御用CPU371は、球貸
しカウントスイッチOFF待ちフラグがオンしていれば
(ステップS520h)、球貸しカウントスイッチオン
フラグがオフするのを待つ(ステップS520k)。球
貸しカウントスイッチオンフラグがオフすると、球貸し
カウントスイッチOFF待ちフラグをリセットする(ス
テップS520l)。そして、1個の遊技球が払い出さ
れたことが検出されたとして、貸し球個数記憶を−1す
る(ステップS520m)。
【0267】ステップS520hで、球貸しカウントス
イッチOFF待ちフラグもオンしていないことを確認し
たら、タイマT11をスタートするとともに(ステップ
S520i)、球貸しカウントスイッチON待ちフラグ
をセットする(ステップS520j)。
【0268】以上のように、この実施の形態では、1個
の遊技球が貸し出されたことを確認する度に、貸し球個
数記憶が−1される。
【0269】図46および図47は、ステップS758
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0270】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否か確認する(ステッ
プS531)。貸し球払出中であるか否かは、球貸し処
理中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中で
なければ賞球の払出中であるか否か確認し(ステップS
532)、賞球の払出中であれば図47に示す賞球中の
処理に移行する。賞球の払出中であるか否かは、後述す
る賞球処理中フラグの状態によって判断される。
【0271】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
らの球貸し準備要求があるか否か確認する(ステップS
533)。球貸し準備要求があるか否かは、カードユニ
ット50から入力されるBRDY信号のオン(要求あ
り)またはオフ(要求なし)を確認することによって行
われる。
【0272】カードユニット50からの球貸し準備要求
がなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている賞球数(未払出の賞球数)が0でない
か否か確認する(ステップS534)。総合個数記憶に
格納されている賞球数が0でなければ、賞球制御用CP
U371は、賞球処理中フラグをオンし(ステップS5
35)、総合個数記憶の値が25以上であるか否か確認
する(ステップS536)。なお、賞球処理中フラグ
は、バックアップRAM領域に設定される。
【0273】総合個数記憶に格納されている賞球数が2
5以上であると、払出制御用CPU371は、25個分
の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させる
ように払出モータ289に対して駆動信号を出力するた
めに25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。総合個数記憶に格納されている賞球数が25以上
でなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている全ての遊技球を払い出すまで払出モー
タ289を回転させるように駆動信号を出力するため
に、全個数払出動作の設定を行う(ステップS53
8)。次いで、球払出装置97の下方の球振分部材31
1を賞球側に設定し(ステップS539)、払出モータ
289をオンする(ステップS540)。そして、図4
7に示す賞球制御処理における賞球払出中の処理に移行
する。
【0274】図47は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球中の処理において、払出制御用C
PU371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認
を行う(ステップS541)。賞球通過待ち時間中でな
ければ、賞球用センサ(本例では、払出モータ位置セン
サ)のチェックを行い(ステップS542)、また、後
述する賞球カウントスイッチチェック処理を行う(ステ
ップS543)。
【0275】そして、払出制御用CPU371は、払出
モータ289の駆動を終了すべきか(25個または25
個未満の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの確
認を行う(ステップS544)。具体的には、所定個数
の払出に対応した回転が完了したか否かを確認する。所
定個数の払出に対応した回転は、払出モータ位置センサ
の出力によって監視される。所定個数の払出に対応した
回転が完了した場合には、払出制御用CPU371は、
払出モータ289の駆動を停止し(ステップS54
5)、賞球通過待ち時間の設定を行う(ステップS54
6)。賞球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モータ
289によって払い出されてから賞球カウントスイッチ
301Aを通過するまでの時間である。
【0276】ステップS541において、賞球通過待ち
時間中であれば、払出制御用CPU371は、後述する
賞球カウントスイッチチェック処理を行い(ステップS
547)、賞球通過待ち時間が終了したか否かの確認を
行う(ステップS548)。賞球通過待ち時間が終了し
た時点は、ステップS537またはステップS538で
設定された賞球が全て払い出された状態である。そこ
で、払出制御用CPU371は、賞球処理中フラグをオ
フする(ステップS549)。なお、賞球通過待ち時間
が経過するまでに最後の払出球が賞球カウントスイッチ
301Aを通過しなかった場合には、賞球経路エラーと
される。
【0277】なお、この実施の形態では、ステップS5
31の判断によって球貸しが賞球処理よりも優先される
ことになるが、賞球処理が球貸しに優先するようにして
もよい。
【0278】図48は、ステップS543およびS54
7で実行される賞球カウントスイッチチェック処理を示
すフローチャートである。賞球カウントスイッチチェッ
ク処理は、賞球カウントスイッチ301Aの状態を監視
して、総合個数記憶を減算する処理である。
【0279】賞球カウントスイッチチェック処理におい
て、払出制御用CPU371は、まず、賞球カウントス
イッチON待ちフラグがセットされているか否か確認す
る(ステップS543a)。賞球カウントスイッチON
待ちフラグがセットされていれば、賞球カウントスイッ
チオンフラグがオン状態になるのを待つ(ステップS5
43b)。なお、賞球カウントスイッチオンフラグは、
図45に示されたスイッチ処理におけるステップS75
1fでセットされる。賞球カウントスイッチオンフラグ
がオン状態になる前にタイマT12がタイムアウトする
と賞球経路エラーフラグをセットする(ステップS54
3f,S543g)。賞球カウントスイッチ301Aが
オンすると、タイマT12を停止して(ステップS54
3c)、賞球カウントスイッチON待ちフラグをリセッ
トする(ステップS543d)。タイマT12は、賞球
カウントスイッチ301Aが所定期間内にオンするか否
かを確認するためのタイマである。
【0280】賞球カウントスイッチ301Aがオンした
場合には、賞球カウントスイッチ301Aがオフするこ
とを確認するために、オフを待つ状態であることを示す
賞球カウントスイッチOFF待ちフラグをセットする
(ステップS543e)。
【0281】従って、払出制御用CPU371は、賞球
カウントスイッチOFF待ちフラグがオンしていれば
(ステップS543h)、賞球カウントスイッチオンフ
ラグがオフするのを待つ(ステップS543k)。賞球
カウントスイッチオンフラグがオフすると、賞球カウン
トスイッチOFF待ちフラグをリセットする(ステップ
S543l)。そして、総合個数記憶を−1する(ステ
ップS543m)。
【0282】ステップS543hで、賞球カウントスイ
ッチOFF待ちフラグもオンしていないことを確認した
ら、タイマT12をスタートするとともに(ステップS
543i)、賞球カウントスイッチON待ちフラグをセ
ットする(ステップS543j)。
【0283】総合個数記憶および貸し球個数記憶の内容
は、それぞれ、遊技機の電源が断しても、所定期間電源
基板910のバックアップ電源によって保存される。従
って、所定期間中に電源が回復すると、払出制御用CP
U371は、総合個数記憶および貸し球個数記憶の内容
にもとづいて払出処理を継続することができる。
【0284】なお、払出制御用CPU371は、主基板
31から指示された賞球個数を賞球個数記憶で総数とし
て管理したが、賞球数毎(例えば15個、10個、6
個)に管理してもよい。例えば、賞球数毎に対応した個
数カウンタを設け、払出個数指定コマンドを受信する
と、そのコマンドで指定された個数に対応する個数カウ
ンタを+1する。そして、個数カウンタに対応した賞球
払出が行われると、その個数カウンタを−1する(この
場合、払出制御処理にて減算処理を行うようにする)。
その場合にも、各個数カウンタはバックアップRAM領
域に形成される。よって、遊技機の電源が断しても、所
定期間中に電源が回復すれば、払出制御用CPU371
は、各個数カウンタの内容にもとづいて賞球払出処理を
継続することができる。
【0285】図49〜図51は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理の処
理例を示すフローチャートである。この例では、NMI
に応じて電力供給停止時処理が実行されるが、電源断信
号を払出制御用CPU371のマスク可能端子に接続
し、マスク可能割込処理によって電力供給停止時処理を
実行してもよい。また、電源断信号を入力ポートに入力
し、入力ポートのチェック結果に応じて電力供給停止時
処理を実行してもよい。
【0286】マスク不能割込処理において、払出制御用
CPU371は、AFレジスタを所定のバックアップR
AM領域に退避する(ステップS801)。また、割込
フラグをパリティフラグにコピーする(ステップS80
2)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成
されている。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域に退避する(ステップS804〜8
08)。なお、電源復旧時には、退避された内容にもと
づいてレジスタ内容が復元され、パリティフラグの内容
に応じて、割込許可状態/禁止状態の内部設定がなされ
る。
【0287】次いで、払出モータ289に出力される駆
動信号をオフ状態にする(ステップS761)。よっ
て、球払出装置97の駆動は停止する。その後、この実
施の形態では、所定期間、払出検出手段としての賞球カ
ウントスイッチ301A(賞遊技媒体払出検出手段に相
当)および球貸しカウントスイッチ301B(貸出遊技
媒体払出検出手段に相当)の検出信号をチェックする。
そして、賞球カウントスイッチ301Aがオンしたら総
合個数記憶の内容を1減らす。また、球貸しカウントス
イッチ301Bがオンしたら貸し球個数記憶の内容を1
減らす。
【0288】なお、この実施の形態では、所定期間を計
測するために、所定期間計測用カウンタが用いられる。
所定期間計測用カウンタの値は、初期値mから、以下に
説明するスイッチ検出処理のループ(S763から始ま
ってS763に戻るループ)が1回実行される毎に−1
され、その値が0になると、所定期間が終了したとす
る。検出処理のループでは、例外はあるがほぼ一定の処
理が行われるので、ループの1周に要する時間のm倍の
時間が、ほぼ所定期間に相当する。
【0289】所定期間を計測するために、払出制御用C
PU371の内蔵タイマを用いてもよい。すなわち、ス
イッチ検出処理開始時に、内蔵タイマに所定値(所定期
間に相当)を設定しておく。そして、スイッチ検出処理
のループが1回実行される毎に、内蔵タイマのカウント
値をチェックする。そして、カウント値が0になった
ら、所定期間が終了したとする。内蔵タイマの値が0に
なったことを検出するために内蔵タイマによる割込を用
いることもできるが、この段階では制御内容(RAMに
格納されている各値など)を変化させないように、割込
を用いず、内蔵タイマのカウント値を読み出してチェッ
クするようなプログラム構成の方が好ましい。また、所
定期間は、遊技球が、球払出装置97から落下した時点
から、賞球カウントスイッチ301Aまたは球貸しカウ
ントスイッチ301Bに到達するまでの時間以上に設定
される。
【0290】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る所定期間では、賞球カウントスイッチ301Aおよび
球貸しカウントスイッチ301Bが遊技球を検出できる
状態でなければならない。そこで、この実施の形態で
は、図8に示されたように、電源基板910におけるコ
ンバータIC922の入力側に比較的大容量の補助駆動
電源としてのコンデンサ923が接続されている。よっ
て、遊技機に対する電力供給停止時にも、ある程度の期
間は+12V電源電圧がスイッチ駆動可能な範囲に維持
され、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウ
ントスイッチ301Bが動作可能になる。その期間が、
上記の所定期間以上になるように、コンデンサの容量が
決定される。
【0291】なお、入力ポートおよび払出制御用CPU
371も、コンバータIC922で作成される+5V電
源で駆動されるので、電力供給停止時にも、比較的長い
期間動作可能になっている。
【0292】さらに、この実施の形態では、賞球路と貸
し球路とを切り換えるために振分ソレノイド310が用
いられている。よって、図8に示されたコンデンサ92
3の容量は、少なくとも上記の所定期間の間、振分ソレ
ノイド310も駆動できるような容量になっている。な
お、コンデンサ923は、VSLの電源ラインと並列接続
されているが、電源断信号に応じて遊技制御手段が他の
ソレノイド(大入賞口開閉用等)の駆動信号をオフ状態
にしているので、電源断信号発生後では、コンデンサ9
23は、各ソレノイドのうちでは振分ソレノイド310
のみを駆動できればよい。
【0293】なお、この実施の形態で用いられているコ
ンデンサ923は補助駆動電源の一つの例であるが、補
助駆動電源として他のものを用いてもよい。少なくと
も、上記の所定期間の間は、賞球カウントスイッチ30
1A、球貸しカウントスイッチ301B、振分ソレノイ
ド310および払出制御用CPU371等の払出制御手
段を駆動できるものであれば、他の態様の補助駆動電源
を用いることができる。
【0294】払出検出手段からの検出信号の入力処理
(スイッチ検出処理)では、払出制御用CPU371
は、まず、所定期間計測用カウンタに、所定期間に対応
した値mを設定する(ステップS762)。そして、払
出制御用CPU371は、所定期間計測用カウンタの値
を−1し(ステップS763)、所定期間計測用カウン
タの値を確認する(ステップS764)。その値が0で
あれば、スイッチ検出処理を終了し、制御状態を保存す
るための処理である電力供給停止時処理に移行する。
【0295】所定期間計測用カウンタの値が0になって
いなければ、賞球カウントスイッチオン中であるか否か
確認する(ステップS765)。オン中であれば、検出
期間用カウンタの値を1減らした後(ステップS76
6)、検出期間用カウンタの値が0になったか否か確認
する(ステップS767)。0になっていれば、入力ポ
ートを介して賞球カウントスイッチ301Aの検出信号
を確認し(ステップS768)、オン状態を示していれ
ば、賞球カウントスイッチ301Aが確実にオンしたと
して、総合個数記憶の値を1減らす(ステップS76
9)。
【0296】ステップS765で、賞球カウントスイッ
チオン中でないことを確認したら、入力ポートを介して
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号を確認し(ス
テップS770)、オン状態を示していれば、賞球カウ
ントスイッチON中フラグをセットするとともに(ステ
ップS771)、検出期間用カウンタに初期値nをセッ
トする(ステップS772)。
【0297】以上の処理によって、所定期間内に賞球カ
ウントスイッチ301Aがオンしたら、総合個数記憶の
値が−1される。バックアップRAMの内容を保存する
ための処理は、このようなスイッチ検出処理の後で行わ
れるので、払出が完了した賞球について、必ず総合個数
記憶が−1される。従って、遊技球の払出に関して、保
存される制御状態に矛盾が生じてしまうことが防止され
る。また、上記のスイッチ検出処理では、検出期間用カ
ウンタを用いたタイマ処理が施されている。すなわち、
一度賞球カウントスイッチ301Aのオンが検出された
後、所定時間(S763からS767に至りS763に
戻るループにおける処理時間のn倍:遊技媒体検出判定
期間)の経過後にもオンが検出されないとスイッチオン
と見なされない。つまり、最初のオン検出後、所定の遊
技媒体検出判定期間経過後にもオン検出した場合に、1
個の賞球の払出が完了したと見なされる。従って、誤っ
てスイッチオン検出がなされてしまうことは防止され
る。
【0298】この場合、例えば、遊技媒体検出判定期間
がほぼ2msとなるようにnを設定すれば、遊技媒体検
出判定期間を通常遊技媒体検出判定期間(電力供給停止
時処理での処理でない、通常の遊技状態において遊技媒
体の有無を判定するための期間。本例では、図43にお
ける751fで賞球カウントスイッチオンフラグがセッ
トされるまでの2ms以上の期間)と同じ期間とするこ
とが可能となる。このように構成すれば、通常の制御と
ほぼ同一の条件で、賞球カウントスイッチ301Aがオ
ンしたか否かを判定することが可能となる。
【0299】なお、通常時のスイッチ処理(図40にお
けるステップS751)でも、誤検出防止用のタイマ処
理が施されている。よって、そのような通常時のスイッ
チ処理をコールするようにしてもよい。また、ここで
は、検出期間用カウンタを用いたタイマ処理が行われた
が、所定期間の計測の場合にCPU内蔵タイマを用いて
もよいのと同様、CPU内蔵タイマを用いてスイッチ検
出処理におけるタイマ処理を実現してもよい。
【0300】賞球カウントスイッチオン中でなく、か
つ、賞球カウントスイッチ301Aのオン状態が検出で
きない場合には、球貸しカウントスイッチ301Bにつ
いてスイッチ検出処理を行う。すなわち、払出制御用C
PU371は、球貸しカウントスイッチオン中であるか
否か確認する(ステップS775)。オン中であれば、
検出期間用カウンタの値を1減らした後(ステップS7
76)、検出期間用カウンタの値が0になったか否か確
認する(ステップS777)。0になっていれば、入力
ポートを介して球貸しカウントスイッチ301Bの検出
信号を確認し(ステップS778)、オン状態を示して
いれば、球貸しカウントスイッチ301Bが確実にオン
したとして、貸し球個数記憶の値を1減らす(ステップ
S779)。
【0301】ステップS775で、球貸しカウントスイ
ッチオン中でないことを確認したら、入力ポートを介し
て球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号を確認し
(ステップS780)、オン状態を示していれば、球貸
しカウントスイッチON中フラグをセットするとともに
(ステップS781)、検出期間用カウンタに初期値n
をセットする(ステップS782)。
【0302】以上の処理によって、所定期間内に球貸し
カウントスイッチ301Bがオンしたら、貸し球個数記
憶の値が−1される。バックアップRAMの内容を保存
するための処理は、このようなスイッチ検出処理の後で
行われるので、払出が完了した貸し球について、必ず貸
し球個数記憶が−1される。従って、遊技球の払出に関
して、保存される制御状態に矛盾が生じてしまうことが
防止される。また、上記のスイッチ検出処理では、検出
期間用カウンタを用いたタイマ処理が施されている。す
なわち、球貸しカウントスイッチ301Bのオンが所定
時間(遊技媒体検出判定期間)以上継続しないとスイッ
チオンと見なされない。つまり、賞球の払出検出の場合
と同様に、最初のオン検出後、所定の遊技媒体検出判定
期間経過後にもオン検出した場合に、1個の貸し球の払
出が完了したと見なされる。従って、誤ってスイッチオ
ン検出がなされてしまうことは防止される。
【0303】また、賞球の払出検出の場合と同様に、例
えば、遊技媒体検出判定期間がほぼ2msとなるように
nを設定すれば、遊技媒体検出判定期間を通常遊技媒体
検出判定期間(電力供給停止時処理での処理でない、通
常の遊技状態において遊技媒体の有無を判定するための
期間。本例では、図43における751oで球貸しカウ
ントスイッチオンフラグがセットされるまでの2ms以
上の期間)と同じ期間とすることが可能となる。このよ
うに構成すれば、通常の制御とほぼ同一の条件で、球貸
しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定す
ることが可能となる。
【0304】所定期間が経過すると(ステップS76
4)、払出制御用CPU371は、バックアップあり指
定値(この例では「55H」)をバックアップフラグに
ストアする(ステップS809)。バックアップフラグ
はバックアップRAM領域に形成されている。次いで、
主基板31のCPU56の処理と同様の処理を行ってパ
リティデータを作成しバックアップRAM領域に保存す
る(ステップS810〜S819)。そして、RAMア
クセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ
S820)。以後、内蔵RAMのアクセスができなくな
る。
【0305】さらに、払出制御用CPU371は、クリ
アデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステッ
プS821)、処理数(この例では「3」)を別のレジ
スタにセットする(ステップS822)。また、出力ポ
ートCのアドレス(この例では「00H」)をIOポイ
ンタに設定する(ステップS823)。IOポインタと
して、さらに別のレジスタが用いられる。
【0306】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS82
4)、IOポインタの値を1増やし(ステップS82
5)、処理数の値を1減算する(ステップS827)。
ステップS824〜S826の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
C〜E(図38参照)にクリアデータが設定される。図
38に示すように、この例では、「1」がオン状態であ
り、クリアデータである「00」が各出力ポートにセッ
トされるので、全ての出力ポートがオフ状態になる。
【0307】従って、遊技状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。なお、この実施の形態では、払出制御処理に
おいて用いられるデータが格納されるRAM領域は全て
電源バックアップされている。従って、その内容が正し
く保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、払出制御状態を保存するため
の処理に相当する。
【0308】以上のように、この実施の形態では、停電
等の発生に応じて電源断信号が出力されたら、まず、球
払出装置97の駆動を停止した後、所定期間、払出検出
手段からの検出信号の入力処理が実行され、その後、払
出制御状態を保存するための処理が行われる。従って、
停電発生時に払出途中であった遊技球も、バックアップ
RAMの保存内容に反映される。
【0309】すなわち、この実施の形態では、遊技機へ
の電力供給停止時に制御状態をバックアップ記憶手段に
保存するように構成した場合に、制御の矛盾等を生じさ
せないようにすることができる。
【0310】また、この実施の形態では、遊技媒体検出
手段が所定の遊技媒体検出判定期間の前後において2回
連続してオン検出した場合に、1個の賞球あるいは貸し
球の払出を完了したと見なすようにしたので、誤ってス
イッチオン検出がなされてしまうことを防止することが
できる。従って、電源断時における制御の適正化を図る
ことが可能となる。
【0311】なお、振分ソレノイド310の出力ポート
以外の出力ポートのクリア処理を、スイッチ検出処理の
実行前(ステップS761の前)に行ってもよい。電力
供給停止時処理の実行中では、払出制御用CPU371
やスイッチ類はコンデンサの充電電力等で駆動されるこ
とになる。出力ポートのクリア処理をスイッチ検出処理
の実行前に行った場合には、コンデンサの充電電力等を
電力供給停止時処理のために効率的に使用することがで
きる。
【0312】出力ポートに対するクリア処理が完了する
と、払出制御用CPU371は、待機状態(ループ状
態)に入る。従って、システムリセットされるまで、何
もしない状態になる。
【0313】なお、ここでは、賞球カウントスイッチ3
01Aまたは球貸しカウントスイッチ301Bの検出信
号がオン状態を示したらタイマ(検出期間用カウンタ)
をセットし、タイマがタイムアップしたときにも検出信
号がオン状態を示していたら、スイッチが確実にオンし
たと判定したが、主基板31のCPU56と同様に、2
msのタイマ(2ms計測用カウンタ)がタイムアップ
する毎に検出信号の判定を行うように構成してもよい。
【0314】また、この実施の形態でも、電源断信号に
応じて起動される処理の最初にレジスタの保存処理が行
われたが、スイッチ検出処理においてレジスタを使用し
ない場合には、スイッチ検出処理の実行後に、すなわ
ち、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理、チェックサム算出処理および出力ポートのオフ設
定処理を電力供給停止時処理と見なすことができる。さ
らに、スイッチ検出処理において幾つかのレジスタを使
用する場合であっても、使用しないレジスタについて
は、バックアップフラグの設定とチェックサムの算出の
処理の前にレジスタ保存処理を行うことができる。
【0315】図52は、本発明の他の実施の形態におけ
る払出制御手段のクリアデータテーブルを用いたマスク
不能割込処理の一部を示すフローチャートである。図5
2に示すフローチャートは、図49〜図51に示された
ステップS801〜S820の処理に続いて実行され
る。すなわち、この実施の形態では、RAMアクセス禁
止状態に設定された後(ステップS820)、クリアデ
ータテーブルの先頭アドレスがポインタにセットされ
(ステップS831)、次いで、データクリア処理が実
行された後に(ステップS832)、システムリセット
を待つ待機状態に入る。なお、ポインタとして所定のレ
ジスタが用いられる。
【0316】図53は、クリアデータテーブルの一構成
例を示す説明図である。図53に示す例では、クリアデ
ータテーブルには、順に、処理数データ(この例では
「3」)、出力ポートCのアドレス(アドレス00
H)、出力ポートCに設定されるべきクリアデータ、・
・・、出力ポートEのアドレス(アドレス02H)、出
力ポートEに設定されるべきクリアデータが設定されて
いる。出力ポートのアドレスとクリアデータとは、出力
ポートのアドレスが小さいものから順に設定されてい
る。
【0317】図54は、ステップS832のデータクリ
ア処理を示すフローチャートである。データクリア処理
において、払出制御用CPU371は、ポインタの指す
アドレスから処理数データを抽出する(ステップS84
1)。そして、ポインタの値を1増やす(ステップS8
42)。次いで、ポインタの指すアドレスからアドレス
データ(出力ポートのアドレス)を抽出する(ステップ
S843)。さらに、ポインタの値を1増やす(ステッ
プS844)。
【0318】そして、ポインタの指すアドレスからクリ
アデータを抽出し(ステップS845)、そのデータ
を、ステップS843で抽出したアドレスに設定する
(ステップS846)。次に、処理数の値を1減算し
(ステップS847)、処理数が0になったらデータク
リア処理を終了する(ステップS848)。処理数が0
でない場合には、ステップS841に戻る。
【0319】クリアデータテーブルを用いるようにして
も、クリア信号出力処理を迅速に行うことができ、遊技
機への電力供給停止時に保存した制御状態と実際の制御
状態との間の矛盾発生をより効果的に防止できる。そし
て、クリアデータテーブルを用いる場合には、テーブル
において、アドレスデータとクリアデータとをアドレス
順に並べなくてもよく、テーブル構成の自由度が増す。
また、出力ポートの増減や変更があったような場合に、
テーブルの内容を変更するだけでよく、プログラム変更
の必要はない。
【0320】なお、クリアデータが全ての出力ポートに
ついて00Hである場合には、クリアデータテーブルに
クリアデータを含めなくてもよい。その場合には、図5
4に示されたデータクリア処理におけるS844,S8
45の処理は不要であり、ステップS846において、
アドレスデータが指すアドレスにクリアデータ00Hが
設定される。
【0321】この実施の形態では、未払出の賞球および
貸し球の総数が保存されるが、払出回数(例えば1回に
ついて25個)を記憶するというような他の保存方式を
用いている場合であっても、電源断信号に応じて、所定
期間は払出検出手段からの検出信号の入力処理が実行さ
れるように構成されている場合には、保存される制御状
態に矛盾が生じてしまうことが防止される。
【0322】上記の実施の形態では、球払出装置97が
賞球も貸し球も払い出し、振分ソレノイド310で駆動
される振分部材311によって、賞球流下経路と貸し球
流下経路とが切り換えられた。しかし、賞球払出球を行
う払出装置と球貸しを行う払出装置とを別個に設けても
よい。
【0323】以上に説明したように、上記の各実施の形
態では、停電等の発生に応じて電源断信号が出力された
ら、まず、払出装置の駆動を停止した後、所定期間、払
出検出手段からの検出信号の入力処理が実行され、その
後、払出制御状態を保存するための処理が行われる。従
って、停電発生時に払出途中であった遊技球も、バック
アップRAMの保存内容に反映される。よって、遊技機
への電力供給停止時に制御状態をバックアップ記憶手段
に保存するように構成した場合に、保存される制御状態
と実際の制御状態との間に矛盾等を生じさせないように
することができる。
【0324】上述した実施の形態では、電源断信号に応
じて発生する割込による割込処理(上述した例ではマス
ク不能割込処理)の開始時に球払出装置の動作を止める
とともに、所定期間、払出検出手段からの検出信号の入
力処理を行った。しかし、遊技機への電力供給停止時
に、まず、そのことを示す第1の信号を発生し、さらに
電圧が低下すると第2の信号を発生するようにしてもよ
い。そして、第1の信号に応じて球払出装置の動作を止
めるとともに払出検出手段からの検出信号の入力処理を
行い、第2の信号に応じて、制御状態をバックアップR
AMに保存するための処理を行ってもよい。
【0325】図55は、そのような制御を行うための電
源基板910Aの一構成例を示すブロック図である。こ
の例では、電源基板910Aには、電源監視用IC93
2も搭載されている。電源監視用IC932は、VSL電
源電圧を導入し、VSL電源電圧を監視することによって
電源断の発生を検出する。具体的には、VSL電源電圧が
所定値(例えば+24V)以下になったら、電源電圧が
低下したとして電圧低下信号(第1の信号)を出力す
る。そして、電源監視用IC902は、VSL電源電圧が
所定値(この例では+22V)以下になったら、電源断
が生ずるとして電源断信号(第2の信号)を出力する。
【0326】第1の信号が発生してから第2の信号が発
生するまでの期間は、遊技球が、球払出装置97(また
は、賞球払出装置97A,貸し球払出装置97C)から
落下した時点から、賞球カウントスイッチ301Aまた
は球貸しカウントスイッチ301Bに到達するまでの時
間以上に設定される。すなわち、その時間以上になるよ
うに、電源監視用IC902,932の監視電圧が設定
される。電源監視用IC932の出力は、バッファ回路
939,940を経て主基板31および払出制御基板3
7に至る。
【0327】主基板31において、第1の信号である電
圧低下信号は、CPU56のマスク可能外部割り込み端
子に接続される。また、第2の信号である電源断信号
は、上述した実施の形態と同様に、マスク不能割込端子
に接続される。すなわち、第2の信号にもとづく割込の
優先度は、第1の信号にもとづく割込の優先度よりも高
い。
【0328】図56は、第1の信号の発生に応じて生ず
る割込にもとづいて起動される割込処理(電圧低下割込
処理)の一例を示すフローチャートである。主基板31
のCPU56は、AFレジスタ(アキュミュレータとフ
ラグのレジスタ)を所定のバックアップRAM領域に退
避する(ステップS451)。また、割込フラグをパリ
ティフラグにコピーする(ステップS452)。パリテ
ィフラグはバックアップRAM領域に形成されている。
また、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ、I
XレジスタおよびスタックポインタをバックアップRA
M領域に退避する(ステップS454〜S458)。
【0329】次いで、CPU56は、2ms計測用カウ
ンタに2msの時間に相当する初期値nを設定する(ス
テップS461)。そして、2ms計測用カウンタの値
が0になるまで(ステップS462)、2ms計測用カ
ウンタの値を−1する(ステップS465)。2ms計
測用カウンタの値が0になると、入力ポート1に入力さ
れているデータを入力する(ステップS464)。次い
で、クリアデータ(00)をセットする(ステップS4
65)。また、入力ポート1からの入力データを「比較
値」として設定する(ステップS466)。さらに、賞
球カウントスイッチ301Aのためのスイッチタイマの
アドレスをポインタにセットする(ステップS46
7)。
【0330】そして、ポインタ(スイッチタイマのアド
レスが設定されている)が指すスイッチタイマをロード
するとともに(ステップS468)、比較値を右(上位
ビットから下位ビットへの方向)にシフトする(ステッ
プS469)。比較値には入力ポート1のデータ設定さ
れている。そして、この場合には、賞球カウントスイッ
チ301Aの検出信号がキャリーフラグに押し出され
る。
【0331】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS470)、すなわち賞球カウントスイッチ30
1Aの検出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの
値を1加算する(ステップS471)。キャリーフラグ
の値が「0」であれば、すなわち賞球カウントスイッチ
301Aの検出信号がオフ状態であれば、スイッチタイ
マにクリアデータをセットする(ステップS472)。
すなわち、スイッチがオフ状態であれば、スイッチタイ
マの値が0に戻る。
【0332】そして、スイッチタイマの値が2になった
ときに(ステップS473)、総賞球数格納バッファの
格納値を1減算するとともに(ステップS474)、賞
球情報カウンタの値を+1する(ステップS475)。
そして、賞球情報カウンタの値が10以上であれば(ス
テップS476)、賞球情報出力カウンタの値を+1す
るとともに(ステップS477)、賞球情報カウンタの
値を−10する(ステップS478)。そして、ステッ
プS461に戻る。
【0333】ステップS461〜S478のスイッチ検
出処理を行っている間に、電源電圧が低下していくの
で、第2の信号が発生するはずである。従って、マスク
不能割込が発生する。図58は、マスク不能割込の一例
を示すフローチャートである。
【0334】マスク不能割込処理において、CPU56
は、バックアップあり指定値(この例では「55H」)
をバックアップフラグにストアする(ステップS48
1)。バックアップフラグはバックアップRAM領域に
形成されている。次いで、パリティデータを作成する
(ステップS482〜S491)。
【0335】そして、RAMアクセスを禁止した後に
(ステップS492)、全ての出力ポートをオフ状態に
する(ステップS493〜S499)。出力ポートに対
するクリア処理が完了すると、CPU56は、待機状態
(ループ状態)に入る。従って、システムリセットされ
るまで、何もしない状態になる。
【0336】以上の処理によって、所定期間(第1の信
号発生から第2の信号発生までの期間)内において、最
初にオン検出したあと所定の遊技媒体検出判定期間経過
後にもオン検出したことによって、賞球カウントスイッ
チ301Aがオンしたと見なされたら、総賞球数バッフ
ァの値が−1される。2回連続してオン検出した場合に
1個の賞球の払出が完了したと見なすようにしているの
で、誤ってスイッチオン検出がなされてしまうことが防
止され、払い出された賞球を確実に検出することが可能
となる。また、バックアップRAMの内容を保存するた
めの処理は、このようなスイッチ検出処理の後で行われ
るので、払出が完了した賞球について、必ず総賞球数バ
ッファが−1される。従って、遊技球の払出に関して、
保存される制御状態に矛盾が生じてしまうことが防止さ
れる。なお、既に説明したように、所定期間において、
払出検出手段以外の他の検出手段(スイッチ)の検出信
号についても入力チェック処理を行ってもよい。
【0337】また、出力ポートのクリア処理を、図56
示す電圧低下割込処理におけるスイッチ検出処理の前
(ステップS458の後)に行ってもよい。
【0338】なお、この実施の形態では、電圧低下信号
(第1の信号)に応じて起動される処理の最初にレジス
タの保存処理が行われたが、スイッチ検出処理において
レジスタを使用しない場合には、スイッチ検出処理の実
行後に、すなわち、第2の信号に応じて起動される処理
において、レジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理、チェックサム算出処理および出力ポートのオフ設
定処理を電力供給停止時処理と見なすことができる。さ
らに、スイッチ検出処理において幾つかのレジスタを使
用する場合であっても、使用しないレジスタについて
は、第2の信号に応じて起動される処理においてレジス
タ保存処理を行うことができる。
【0339】図59は、払出検出手段からの検出信号の
入力処理が実行される様子の一例を示すタイミング図で
ある。図59に示すように、電圧低下信号がオン(この
例ではハイレベルからローレベルに変化)するあたりで
球払出が実行された場合、払出検出手段からの検出信号
の入力処理が実行される所定期間(第2の信号が発生す
る前での期間)内で賞球カウントスイッチ301Aがオ
ンする。従って、電圧低下信号がオンするあたりで実行
された球払出についても、総賞球数バッファに反映する
ことができる。
【0340】払出制御基板37においも、第1の信号で
ある電圧低下信号は、払出制御用CPU371のマスク
可能外部割り込み端子に接続される。また、第2の信号
である電源断信号は、上述した実施の形態と同様に、マ
スク不能割込端子に接続される。すなわち、第2の信号
にもとづく割込の優先度は、第1の信号にもとづく割込
の優先度よりも高い。
【0341】図60は、第1の信号の発生に応じて生ず
る割込にもとづいて起動される割込処理(電圧低下割込
処理)の一例を示すフローチャートである。払出制御用
CPU371は、まず、AFレジスタを所定のバックア
ップRAM領域に退避する(ステップS801)。ま
た、割込フラグをパリティフラグにコピーする(ステッ
プS802)。パリティフラグはバックアップRAM領
域に形成されている。また、BCレジスタ、DEレジス
タ、HLレジスタ、IXレジスタおよびスタックポイン
タをバックアップRAM領域に退避する(ステップS8
04〜808)。
【0342】次いで、払出モータ289に出力される駆
動信号をオフ状態にする(ステップS761)。よっ
て、球払出装置97の駆動は停止する。賞球払出装置9
7Aと貸し球払出装置97Cとが別個に設けられている
場合には、双方の駆動を停止する。
【0343】そして、賞球カウントスイッチオン中であ
るか否か確認する(ステップS765)。オン中であれ
ば、検出期間用カウンタの値を1減らした後(ステップ
S766)、検出期間用カウンタの値が0になったか否
か確認する(ステップS767)。0になっていれば、
入力ポートを介して賞球カウントスイッチ301Aの検
出信号を確認し(ステップS768)、オン状態を示し
ていれば、賞球カウントスイッチ301Aが確実にオン
したとして、総合個数記憶の値を1減らす(ステップS
769)。
【0344】ステップS765で、賞球カウントスイッ
チオン中でないことを確認したら、入力ポートを介して
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号を確認し(ス
テップS770)、オン状態を示していれば、賞球カウ
ントスイッチON中フラグをセットするとともに(ステ
ップS771)、検出期間用カウンタに初期値nをセッ
トする(ステップS772)。
【0345】以上の処理によって、所定期間内に賞球カ
ウントスイッチ301Aがオンしたら、総合個数記憶の
値が−1される。バックアップRAMの内容を保存する
ための処理は、このようなスイッチ検出処理の後で行わ
れるので、払出が完了した賞球について、必ず総合個数
記憶が−1される。従って、遊技球の払出に関して、保
存される制御状態に矛盾が生じてしまうことが防止され
る。また、上記の処理では、検出期間用カウンタを用い
たタイマ処理が施されている。すなわち、一度賞球カウ
ントスイッチ301Aのオンが検出された後、所定時間
(S763からS767に至りS763に戻るループに
おける処理時間のn倍:遊技媒体検出判定期間)の経過
後にもオンが検出されないとスイッチオンと見なされな
い。従って、誤ってスイッチオン検出がなされてしまう
ことは防止される。
【0346】賞球カウントスイッチオン中でなく、か
つ、賞球カウントスイッチ301Aのオン状態が検出で
きない場合には、球貸しカウントスイッチ301Bにつ
いてスイッチ検出処理を行う。なお、その処理は、既に
説明した実施の形態の場合と同様である(図50参
照)。賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウ
ントスイッチ301Bについてスイッチ検出処理を行っ
ている間に、電源電圧が低下していくので、第2の信号
が発生するはずである。従って、マスク不能割込が発生
する。
【0347】なお、この実施の形態でも、少なくとも第
2の信号が発生するまでの間、賞球カウントスイッチ3
01A、球貸しカウントスイッチ301Bおよび振分ソ
レノイド310のスイッチ検出処理を行う部分と払出制
御手段を駆動可能な補助駆動電源(この例ではコンデン
サ923)が用いられている。
【0348】また、ここでは、賞球カウントスイッチ3
01Aまたは球貸しカウントスイッチ301Bの検出信
号がオン状態を示したらタイマ(検出期間用カウンタ)
をセットし、タイマがタイムアップしたときにも検出信
号がオン状態を示していたら、スイッチが確実にオンし
たと判定したが、主基板31のCPU56と同様に、2
msのタイマ(2ms計測用カウンタ)がタイムアップ
する毎に検出信号の判定を行うように構成してもよい。
【0349】また、出力ポートのクリア処理を、図60
示す電圧低下割込処理におけるスイッチ検出処理の前
(ステップS808の後)に行ってもよい。この様にす
ることで、主基板31については、大入賞口や可変入賞
球装置15の作動を停止するので、電源断検出後に入賞
しないようにすることができ、遊技制御が終了している
ことを役物の制御面にも反映することができる。払出制
御基板37については、払出モータ289の駆動の停止
により、その後の払出検出がスムーズとなる。
【0350】図61は、マスク不能割込の一例を示すフ
ローチャートである。マスク不能割込処理において、払
出制御用CPU371は、まず、バックアップあり指定
値(この例では「55H」)をバックアップフラグにス
トアする(ステップS809)。バックアップフラグは
バックアップRAM領域に形成されている。次いで、主
基板31のCPU56の処理と同様の処理を行ってパリ
ティデータを作成しバックアップRAM領域に保存する
(ステップS810〜S819)。そして、RAMアク
セスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS
820)。以後、内蔵RAMのアクセスができなくな
る。
【0351】さらに、払出制御用CPU371は、クリ
アデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステッ
プS821)、処理数(この例では「3」)を別のレジ
スタにセットする(ステップS822)。また、出力ポ
ートCのアドレス(この例では「00H」)をIOポイ
ンタに設定する(ステップS823)。IOポインタと
して、さらに別のレジスタが用いられる。
【0352】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS82
4)、IOポインタの値を1増やし(ステップS82
5)、処理数の値を1減算する(ステップS827)。
ステップS824〜S826の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
C〜E(図38参照)にクリアデータが設定される。
【0353】出力ポートに対するクリア処理が完了する
と、払出制御用CPU371は、待機状態(ループ状
態)に入る。従って、システムリセットされるまで、何
もしない状態になる。
【0354】この実施の形態では、電源基板910Aに
搭載された電源監視手段(この例では電源監視用IC9
02,932)が電源を監視し、第1の条件(この例で
は+30V電源電圧が+24V以下になること)が成立
したら第1の信号を出力し、第2の条件(この例では+
30V電源電圧が+22V以下になること)が成立した
ら第2の信号を出力する。第1の信号が発生してから第
2の信号が発生するまでの期間は、払出手段から払い出
された遊技球が払出検出手段に到達するまでの時間以上
に設定されている。なお、この実施の形態で用いた+2
2Vおよび+24Vの条件は一例であって、遊技機の機
種に応じて異なる値になることもある。
【0355】そして、第1の信号に応じた処理におい
て、まず、払出装置の駆動を停止した後、払出検出手段
からの検出信号の入力処理が繰り返し実行され、その
後、第2の信号に応じて払出制御状態を保存するための
処理が行われる。従って、停電発生時に払出途中であっ
た遊技球も第1の信号に応じた処理で検出されるので、
第2の信号に応じた処理においてバックアップRAMの
保存内容に反映される。よって、遊技機への電力供給停
止時に制御状態をバックアップ記憶手段に保存するよう
に構成した場合に、保存される制御状態と実際の制御状
態との間に矛盾等を生じさせないようにすることができ
る。
【0356】電圧低下信号がオン(この例ではハイレベ
ルからローレベルに変化)するあたりで球払出が実行さ
れた場合、払出検出手段からの検出信号の入力処理が実
行される所定期間(第2の信号が発生する前での期間)
内で賞球カウントスイッチ301Aまたは球貸しカウン
トスイッチ301Bがオンする。この実施の形態では、
第1の信号の発生に応じて起動される電圧低下割込処理
(図60参照)でスイッチ入力処理が実行されるので、
従って、電圧低下信号がオンするあたりで実行された球
払出についても、総合個数記憶または貸し球個数記憶に
反映することができる。
【0357】なお、この実施の形態では、電圧低下信号
(第1の信号)に応じて起動される処理の最初にレジス
タの保存処理が行われたが、スイッチ検出処理において
レジスタを使用しない場合には、スイッチ検出処理の実
行後に、すなわち、第2の信号に応じて起動される処理
において、レジスタ保存処理を行うことができる。その
場合には、レジスタ保存処理、バックアップフラグ設定
処理、チェックサム算出処理および出力ポートのオフ設
定処理を電力供給停止時処理と見なすことができる。さ
らに、スイッチ検出処理において幾つかのレジスタを使
用する場合であっても、使用しないレジスタについて
は、第2の信号に応じて起動される処理においてレジス
タ保存処理を行うことができる。
【0358】また、上記の各実施の形態では、遊技制御
手段および払出制御手段が電源断信号に応じてスイッチ
検出処理を行う場合を例示したが、表示制御手段、音制
御手段およびランプ制御手段についても、制御状態保存
処理が行われる場合に、電源断信号に応じて、所定の電
気部品の駆動を停止し、その電気部品に関連するスイッ
チ手段の検出信号を所定期間に渡って確認した後に、制
御状態保存処理を行うように構成してもよい。
【0359】また、上記の実施の形態では、電源監視回
路は電源基板910に設けられたが、電源監視回路は主
基板31や払出制御基板37などの電気部品制御基板に
設けられていてもよい。電源回路が搭載された電気部品
制御基板が構成される場合には、電源基板には電源監視
回路は搭載されない。
【0360】上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1
は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可
変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合
わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる
第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづい
て開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の
遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技
機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止
図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の
電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続
する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用で
きる。
【0361】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても、遊技媒体
の払い出しを行う電気部品が備えられている場合には本
発明を適用することができる。
【0362】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、遊技機
を、電気部品制御手段が、電源監視手段により電源の状
態があらかじめ定められた所定の状態となったことが検
出された場合に、遊技媒体検出手段からの検出信号の入
力処理を所定期間実行した後、制御状態の保存に関わる
電力供給停止時処理を行う構成とし、入力処理により、
遊技媒体検出手段から所定の遊技媒体検出判定期間連続
して遊技媒体の検出を示す検出信号が入力された場合
に、遊技媒体が検出されたものと判定されるようにした
ので、誤って遊技媒体の検出がなされてしまうことを防
止することができ、例えば遊技媒体の払出数を確実に検
出することができる。従って、電源断時における制御の
適正化を図ることが可能となるという効果がある。
【0363】入力処理は、所定の遊技媒体検出判定期間
を計測するためのタイマ処理を含むとした場合には、タ
イマ処理によって遊技媒体が検出されているか否かを監
視することができ、例えば遊技媒体の払出数を確実に検
出することができる。
【0364】所定の遊技媒体検出判定期間は、通常の遊
技状態で遊技媒体の検出の有無を判定するための通常遊
技媒体検出判定期間と同一の期間であるとした場合に
は、検出時期によって検出条件が異なることなく、電力
供給停止時処理における遊技媒体の検出を、通常の制御
状態であるときと同一の条件で実行することができる。
従って、電源断時における制御の適正化を図ることが可
能となる。
【0365】電気部品制御手段が所定のデータを出力す
るための出力ポートが設けられ、電気部品制御手段は、
電力供給停止時処理において、出力ポートに出力された
データをクリアする出力ポートクリア処理を行うとした
場合には、各電気部品の作動状態を、保存された遊技状
態と矛盾しないようにすることができる。
【0366】電気部品制御手段が、払出制御手段であ
り、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を実行
する前に遊技媒体の払出を行う払出手段の駆動を停止す
るようにした場合には、払出手段のよる払出しの実行動
作を停止させて新たな払出しがされないようにすること
ができるため、遊技媒体の払出数を正確に把握すること
ができるようにすることができる。
【0367】遊技媒体検出手段として、賞遊技媒体払出
検出手段と、貸出遊技媒体払出検出手段とが別個に設け
られている場合には、賞遊技媒体と貸出遊技媒体とを区
別して検出することができる。
【0368】貸出遊技媒体払出検出手段の検出出力が、
払出制御手段に入力されるとした場合には、遊技制御手
段が貸出遊技媒体の払出検出に関わる制御を行わないよ
うにすることが可能なため、遊技制御手段の制御負担を
軽減することが可能となる。
【0369】電源監視手段により電源の状態があらかじ
め定められた所定の状態となったことが検出された後
の、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理の実行
中に、電気部品制御手段および遊技媒体検出手段を駆動
可能な電源を供給可能な補助駆動電源供給手段を備えた
場合には、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理
を確実に完了することができるため、適正な遊技媒体の
検出処理を行うことが可能となる。
【0370】電気部品制御手段は、電力供給停止時処理
において変動データ記憶手段へのアクセスを禁止する処
理を実行するとした場合には、電源電圧が低下していく
ことに伴って生ずる可能性がある異常動作に起因するバ
ックアップ記憶が格納されている領域(例えば、RA
M)の内容破壊等を確実に防止することができ、その後
の電源投入時に復旧されるRAMの保存データを確実に
保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の裏面に設けられている各基
板を示す説明図である。
【図3】 パチンコ遊技機の機構盤を背面からみた背面
図である。
【図4】 機構板に設置されている中間ベースユニット
周りの構成を示す正面図である。
【図5】 球払出装置を示す分解斜視図である。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図7】 払出制御基板および球払出装置の構成要素な
どの賞球に関連する構成要素を示すブロック図である。
【図8】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図9】 主基板におけるCPU周りの一構成例を示す
ブロック図である。
【図10】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図11】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図12】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図13】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図14】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図15】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図16】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図17】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図18】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図19】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図20】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図21】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図22】 スイッチオンチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図23】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図24】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図25】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図26】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図27】 コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図28】 遊技制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図29】 遊技制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図30】 遊技制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図31】 遊技制御手段における電力供給停止時処理
の他の例を示すフローチャートである。
【図32】 クリアデータテーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図33】 データクリア処理を示すフローチャートで
ある。
【図34】 検出信号の入力処理が実行される様子の一
例を示すタイミング図である。
【図35】 第3種パチンコ遊技機の遊技領域の一例を
示す説明図である。
【図36】 遊技状態復旧処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図37】 電源監視および電源バックアップのための
払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。
【図38】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図39】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図40】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図41】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図42】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図43】 スイッチ処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図44】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図45】 球貸しカウントスイッチチェック処理の例
を示すフローチャートである。
【図46】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図47】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図48】 賞球カウントスイッチチェック処理の例を
示すフローチャートである。
【図49】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図50】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図51】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
を示すフローチャートである。
【図52】 払出制御手段におけるマスク不能割込処理
の他の例を示すフローチャートである。
【図53】 クリアデータテーブルの一構成例を示す説
明図である。
【図54】 データクリア処理を示すフローチャートで
ある。
【図55】 電源基板の他の構成例を示すブロック図で
ある。
【図56】 遊技制御手段の電圧低下割込処理を示すフ
ローチャートである。
【図57】 遊技制御手段の電圧低下割込処理を示すフ
ローチャートである。
【図58】 遊技制御手段のマスク不能割込処理の他の
例を示すフローチャートである。
【図59】 検出信号の入力処理が実行される様子の一
例を示すタイミング図である。
【図60】 払出制御手段の電圧低下割込処理を示すフ
ローチャートである。
【図61】 払出制御手段のマスク不能割込処理の他の
例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
31 遊技制御基板(主基板) 37 払出制御基板 56 CPU 97 球払出装置 301A 賞球カウントスイッチ 301B 球貸しカウントスイッチ 310 振分ソレノイド 311 振分部材 371 払出制御用CPU 910,910A 電源基板 902,932 電源監視用IC(電源監視手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技機に設けられる電気部品を制御するための電気部品
    制御手段と、遊技媒体を検出するための遊技媒体検出手
    段と、前記電気部品制御手段が制御を行う際に発生する
    変動データを記憶する変動データ記憶手段と、遊技機へ
    の電力供給が停止していても電力供給停止直前の前記変
    動データ記憶手段の最終記憶内容を保持させることが可
    能な記憶内容保持手段と、遊技機で使用される所定の電
    源の状態を監視する電源監視手段とを備え、 前記電気部品制御手段は、前記電源監視手段により電源
    の状態があらかじめ定められた所定の状態となったこと
    が検出された場合に、前記遊技媒体検出手段からの検出
    信号の入力処理を所定期間実行した後、制御状態の保存
    に関わる電力供給停止時処理を行い、 前記入力処理により、前記遊技媒体検出手段から所定の
    遊技媒体検出判定期間連続して遊技媒体の検出を示す検
    出信号が入力された場合に、遊技媒体が検出されたもの
    と判定されることを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 入力処理は、所定の遊技媒体検出判定期
    間を計測するためのタイマ処理を含むことを特徴とする
    請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 所定の遊技媒体検出判定期間は、通常の
    遊技状態で遊技媒体の検出の有無を判定するための通常
    遊技媒体検出判定期間と同一の期間であることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 電気部品制御手段が所定のデータを出力
    するための出力ポートが設けられ、 前記電気部品制御手段は、電力供給停止時処理におい
    て、前記出力ポートに出力されたデータをクリアする出
    力ポートクリア処理を行うことを特徴とする請求項1な
    いし請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 電気部品制御手段は、払出制御手段であ
    り、 遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を実行する
    前に遊技媒体の払出を行う払出手段の駆動を停止するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 遊技媒体検出手段として、賞遊技媒体払
    出検出手段と、貸出遊技媒体払出検出手段とを別個に設
    けたことを特徴とする請求項1ないし請求項5記載の遊
    技機。
  7. 【請求項7】 貸出遊技媒体払出検出手段の検出出力
    は、払出制御手段に入力されることを特徴とする請求項
    6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 電源監視手段により電源の状態があらか
    じめ定められた所定の状態となったことが検出された後
    の、遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理の実行
    中に、電気部品制御手段および遊技媒体検出手段を駆動
    可能な電源を供給可能な補助駆動電源供給手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7記載の遊技
    機。
  9. 【請求項9】 電気部品制御手段は、電力供給停止時処
    理において変動データ記憶手段へのアクセスを禁止する
    処理を実行することを特徴とする請求項1ないし請求項
    8記載の遊技機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007167476A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Sanyo Product Co Ltd 遊技機

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