JP2002051720A - 発酵豆乳及びその製造方法 - Google Patents
発酵豆乳及びその製造方法Info
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- JP2002051720A JP2002051720A JP2000239591A JP2000239591A JP2002051720A JP 2002051720 A JP2002051720 A JP 2002051720A JP 2000239591 A JP2000239591 A JP 2000239591A JP 2000239591 A JP2000239591 A JP 2000239591A JP 2002051720 A JP2002051720 A JP 2002051720A
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- lactic acid
- fermented
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 発酵豆乳の酸味や、収斂味を抑え、程よい甘
味を付与して風味改善する方法を提供すること。 【解決手段】 豆乳を乳酸菌により発酵させて発酵豆乳
を製造する方法において、乳酸菌が資化可能な糖質と乳
酸菌が利用困難な甘味料を組合せ使用することを特徴と
する発酵豆乳の製造方法。
味を付与して風味改善する方法を提供すること。 【解決手段】 豆乳を乳酸菌により発酵させて発酵豆乳
を製造する方法において、乳酸菌が資化可能な糖質と乳
酸菌が利用困難な甘味料を組合せ使用することを特徴と
する発酵豆乳の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存中の酸度変化
が僅かであり、優れた風味を有する発酵豆乳の製造方法
および当該方法により得られた発酵豆乳に関するもので
ある。
が僅かであり、優れた風味を有する発酵豆乳の製造方法
および当該方法により得られた発酵豆乳に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】近年、健康への関心の高まりから、各種の
機能性食品が要望されている。中でも大豆を原料とする
豆乳は、骨代謝機能改善、脂質代謝機能改善、肝機能改
善効果など、多くの機能性を有した食品として注目され
ている。しかしながら、豆乳は大豆由来の2−ヘキサナ
ール、数種のサポニン等を含むため、その青臭みなど
が、食品への使用の妨げとなっている。
機能性食品が要望されている。中でも大豆を原料とする
豆乳は、骨代謝機能改善、脂質代謝機能改善、肝機能改
善効果など、多くの機能性を有した食品として注目され
ている。しかしながら、豆乳は大豆由来の2−ヘキサナ
ール、数種のサポニン等を含むため、その青臭みなど
が、食品への使用の妨げとなっている。
【0003】そこで、豆乳の風味改善を目的として、各
種乳酸菌、ビフィズス菌等で豆乳を発酵したヨーグルト
状の食品、いわゆる発酵豆乳が提案されている。発酵豆
乳の製造等に関する技術は、例えば、特開昭61−14
1840号、特開昭62−205735号、特開昭63
−7743号、特開昭63−276979号、特開平2
−18043号、特開平2−167044号、特開平5
−184320号、特開平6−276979号、特開平
8−66161号、特開平10−201416号等に記
載されており、製造段階において特定処理を行うことや
いくつかの乳酸菌を組み合わせて使用することにより、
風味改善がなされることが開示されている。
種乳酸菌、ビフィズス菌等で豆乳を発酵したヨーグルト
状の食品、いわゆる発酵豆乳が提案されている。発酵豆
乳の製造等に関する技術は、例えば、特開昭61−14
1840号、特開昭62−205735号、特開昭63
−7743号、特開昭63−276979号、特開平2
−18043号、特開平2−167044号、特開平5
−184320号、特開平6−276979号、特開平
8−66161号、特開平10−201416号等に記
載されており、製造段階において特定処理を行うことや
いくつかの乳酸菌を組み合わせて使用することにより、
風味改善がなされることが開示されている。
【0004】しかし、上記の様にして風味を改善された
発酵豆乳であっても、それ単独では酸味、収斂味を呈
し、風味的に好ましいとはいえるものではなかった。
発酵豆乳であっても、それ単独では酸味、収斂味を呈
し、風味的に好ましいとはいえるものではなかった。
【0005】そこで、蔗糖や、ブドウ糖果糖液糖などの
糖類を添加することによって甘味を付与したり、更にフ
レーバーや果汁を添加することによって上記酸味や収斂
味をマスキングしているのが現状である。
糖類を添加することによって甘味を付与したり、更にフ
レーバーや果汁を添加することによって上記酸味や収斂
味をマスキングしているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様に発酵豆乳に蔗糖やブドウ糖果糖液糖などの一般的な
糖質を添加した場合、製品保存中にその酸度が上昇し、
風味が著しく変化することが本発明者らの研究により明
らかとなった。
様に発酵豆乳に蔗糖やブドウ糖果糖液糖などの一般的な
糖質を添加した場合、製品保存中にその酸度が上昇し、
風味が著しく変化することが本発明者らの研究により明
らかとなった。
【0007】すなわち、発酵豆乳の酸味、収斂味を緩和
し、良好な風味を得るために、甘味料として蔗糖やブド
ウ糖果糖液糖等を添加すると、添加当初は好ましい風味
とすることができるが、製品保存中に乳酸菌が蔗糖や果
糖ブドウ糖液糖を利用して再発酵を始め、酸度が上昇
し、風味が著しく劣化することが分かった。
し、良好な風味を得るために、甘味料として蔗糖やブド
ウ糖果糖液糖等を添加すると、添加当初は好ましい風味
とすることができるが、製品保存中に乳酸菌が蔗糖や果
糖ブドウ糖液糖を利用して再発酵を始め、酸度が上昇
し、風味が著しく劣化することが分かった。
【0008】このようなことから、単純に一般的な糖質
を加えることは風味改善に有効とはいえず、発酵豆乳の
酸味や、収斂味を抑え、程よい甘味を付与することので
きる手段の提供が求められていた。
を加えることは風味改善に有効とはいえず、発酵豆乳の
酸味や、収斂味を抑え、程よい甘味を付与することので
きる手段の提供が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような実状に鑑み、
本発明者らは鋭意研究を行った結果、豆乳の発酵に際
し、乳酸菌が資化しうる糖質のみならず、乳酸菌が利用
できない難資化性甘味料であるスクラロースやアセスル
ファムK、又は各種糖アルコールを利用することによ
り、良好な甘味を呈し、収斂味が少なく、保存中に酸度
変化を伴わない発酵豆乳が得られることを見出し本発明
を完成した。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、豆乳の発酵に際
し、乳酸菌が資化しうる糖質のみならず、乳酸菌が利用
できない難資化性甘味料であるスクラロースやアセスル
ファムK、又は各種糖アルコールを利用することによ
り、良好な甘味を呈し、収斂味が少なく、保存中に酸度
変化を伴わない発酵豆乳が得られることを見出し本発明
を完成した。
【0010】すなわち本発明は、豆乳を乳酸菌により発
酵させて発酵豆乳を製造する方法において、乳酸菌が資
化可能な糖質と乳酸菌が利用困難な甘味料を組合せ使用
することを特徴とする発酵豆乳の製造方法を提供するも
のである。
酵させて発酵豆乳を製造する方法において、乳酸菌が資
化可能な糖質と乳酸菌が利用困難な甘味料を組合せ使用
することを特徴とする発酵豆乳の製造方法を提供するも
のである。
【0011】また本発明は、上記方法により得られる製
品保存中の酸度上昇による風味の劣化がなく、良好な酸
甘バランスを維持できる発酵豆乳を提供するものであ
る。
品保存中の酸度上昇による風味の劣化がなく、良好な酸
甘バランスを維持できる発酵豆乳を提供するものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、発酵豆乳とは豆
乳に乳酸菌を接種せしめて培養することによって得られ
る豆乳の発酵物のことである。この発酵豆乳の原料とな
る豆乳は、常法により得られるものでよく、例えば、丸
大豆や脱脂大豆を、水浸漬するか又は水に浸漬しない含
水状態にて摩砕して呉となし、これを濾過して不溶性画
分を除去したもの等を利用することができる。
乳に乳酸菌を接種せしめて培養することによって得られ
る豆乳の発酵物のことである。この発酵豆乳の原料とな
る豆乳は、常法により得られるものでよく、例えば、丸
大豆や脱脂大豆を、水浸漬するか又は水に浸漬しない含
水状態にて摩砕して呉となし、これを濾過して不溶性画
分を除去したもの等を利用することができる。
【0013】また、発酵豆乳を得るために使用される乳
酸菌は特に限定されず、ラクトバチルス・カゼイ、ラク
トバチルス・マリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、
ラクトバチルス・デルブルッキィ サブスピーシーズ.
ブルガリカス等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコ
ッカス・サーモフィルス等のストレプトコッカス属細
菌、ラクトコッカス・ラクチス等のラクトコッカス属細
菌等のロイコノストック属細菌、エンテロコッカス・フ
ェカーリス等のエンテロコッカス属細菌等のいずれもが
好適に使用できる。
酸菌は特に限定されず、ラクトバチルス・カゼイ、ラク
トバチルス・マリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、
ラクトバチルス・デルブルッキィ サブスピーシーズ.
ブルガリカス等のラクトバチルス属細菌、ストレプトコ
ッカス・サーモフィルス等のストレプトコッカス属細
菌、ラクトコッカス・ラクチス等のラクトコッカス属細
菌等のロイコノストック属細菌、エンテロコッカス・フ
ェカーリス等のエンテロコッカス属細菌等のいずれもが
好適に使用できる。
【0014】本発明方法においては、乳酸菌が資化可能
な糖質(以下、「資化糖質」という)と乳酸菌が利用困
難な甘味料(以下、「難資化甘味料」という)を組合せ
使用するが、このうち資化糖質は、乳糖を含まない豆乳
を発酵させる場合、乳酸菌の発酵助剤として作用するも
のである。また、資化糖質は発酵後の乳酸菌が充分な生
菌数を維持し得る程度に添加する必要があるが、発酵終
了時の資化糖質の残存量は少ない方が保存時の酸度上昇
を低減することができる。そのため、資化糖質は、その
残存量が少ない範囲になるように添加することが好まし
く、特に発酵終了時に消費し尽くされる程度の量を添加
することが好ましい。
な糖質(以下、「資化糖質」という)と乳酸菌が利用困
難な甘味料(以下、「難資化甘味料」という)を組合せ
使用するが、このうち資化糖質は、乳糖を含まない豆乳
を発酵させる場合、乳酸菌の発酵助剤として作用するも
のである。また、資化糖質は発酵後の乳酸菌が充分な生
菌数を維持し得る程度に添加する必要があるが、発酵終
了時の資化糖質の残存量は少ない方が保存時の酸度上昇
を低減することができる。そのため、資化糖質は、その
残存量が少ない範囲になるように添加することが好まし
く、特に発酵終了時に消費し尽くされる程度の量を添加
することが好ましい。
【0015】例えば、ラクトバチルス・カゼイとラクト
バチルス・マリとを混合培養する場合であって、資化糖
質としてのグルコースを利用する際には、充分な生菌数
を確保し、かつ添加した糖を消費し尽くす量として、
0.45〜0.70重量%程度を豆乳中に添加する必要が
ある。また、資化糖質としてフルクトースを利用する場
合であれば0.45〜0.80%程度、果糖ブドウ糖液糖
またはブドウ糖果糖液糖(いずれも固形分75%)を利
用する場合であれば0.30〜0.80%程度豆乳中に添
加する必要がある。
バチルス・マリとを混合培養する場合であって、資化糖
質としてのグルコースを利用する際には、充分な生菌数
を確保し、かつ添加した糖を消費し尽くす量として、
0.45〜0.70重量%程度を豆乳中に添加する必要が
ある。また、資化糖質としてフルクトースを利用する場
合であれば0.45〜0.80%程度、果糖ブドウ糖液糖
またはブドウ糖果糖液糖(いずれも固形分75%)を利
用する場合であれば0.30〜0.80%程度豆乳中に添
加する必要がある。
【0016】このように、資化糖質が添加された豆乳
は、適宜乳酸菌を接種し、資化糖質が消失するまで培養
することにより発酵豆乳とすることができる。この培養
は、37℃程度の温度で20〜24時間程度、pH4.
5〜4.8程度となるまで培養すれば良い。また培養方
法としては、静置培養、攪拌培養、振盪培養、通気培養
等用いる乳酸菌の培養に適した方法を適宜選択して用い
ればよい。
は、適宜乳酸菌を接種し、資化糖質が消失するまで培養
することにより発酵豆乳とすることができる。この培養
は、37℃程度の温度で20〜24時間程度、pH4.
5〜4.8程度となるまで培養すれば良い。また培養方
法としては、静置培養、攪拌培養、振盪培養、通気培養
等用いる乳酸菌の培養に適した方法を適宜選択して用い
ればよい。
【0017】また、上記の培養にあたっては、乳酸菌に
他の微生物、例えば、ビフィドバクテリウム属細菌、バ
チルス属、アセトバクター属、グルコノバクター属等の
細菌類、サッカロミセス属、キャンディダ属、ロドトル
ーラ属、ピチア属、シゾサッカロミセス属、トルラ属、
チゴサッカロミセス属等の酵母類、あるいは、アスペル
ギルス属、ペニシリウム属、ユウロチウム属、モナスカ
ス属、ミコール属、ニュウロスポラ属、リゾープス属等
の糸状菌等を併用して発酵を行っても良いが、保存時の
酸度上昇抑制のためには、乳酸菌のみで発酵することが
好ましい。
他の微生物、例えば、ビフィドバクテリウム属細菌、バ
チルス属、アセトバクター属、グルコノバクター属等の
細菌類、サッカロミセス属、キャンディダ属、ロドトル
ーラ属、ピチア属、シゾサッカロミセス属、トルラ属、
チゴサッカロミセス属等の酵母類、あるいは、アスペル
ギルス属、ペニシリウム属、ユウロチウム属、モナスカ
ス属、ミコール属、ニュウロスポラ属、リゾープス属等
の糸状菌等を併用して発酵を行っても良いが、保存時の
酸度上昇抑制のためには、乳酸菌のみで発酵することが
好ましい。
【0018】更に、培養時の豆乳濃度は特に限定される
ものではなく、目的とする製品の形態、製品化後の風味
や乳酸菌の菌数等を考慮して適宜決定すればよい。一般
には固形分換算で、6〜13%程度が好ましい。
ものではなく、目的とする製品の形態、製品化後の風味
や乳酸菌の菌数等を考慮して適宜決定すればよい。一般
には固形分換算で、6〜13%程度が好ましい。
【0019】更にまた、培養の際には、各種増殖促進物
質等その他の成分を豆乳に添加することが可能であるこ
とはいうまでもない。
質等その他の成分を豆乳に添加することが可能であるこ
とはいうまでもない。
【0020】一方、本発明方法で用いられる難資化甘味
料は、上記の様にして得られた発酵豆乳に適当な甘味を
付与するものである。この難資化甘味料としては、スク
ラロース、アセスルファムK等の高甘味度甘味料、マル
チトール、パラチニット、ソルビトール、キシリトー
ル、エリスリトール、マンニトール等の糖アルコール類
を例示することができる。中でも、スクラロースは発酵
豆乳の収斂味を抑制する効果が高いため、これを用いる
ことが特に好ましい。
料は、上記の様にして得られた発酵豆乳に適当な甘味を
付与するものである。この難資化甘味料としては、スク
ラロース、アセスルファムK等の高甘味度甘味料、マル
チトール、パラチニット、ソルビトール、キシリトー
ル、エリスリトール、マンニトール等の糖アルコール類
を例示することができる。中でも、スクラロースは発酵
豆乳の収斂味を抑制する効果が高いため、これを用いる
ことが特に好ましい。
【0021】これらの難資化甘味料は、発酵豆乳で求め
られる甘味度に応じて添加することができるが、一般的
には最終製品の甘味度が概ね70〜90となる量を添加
することが好ましい。ここで言う甘味度とは、蔗糖を1
00と設定した場合の相対値を意味する。たとえばスク
ラロースであれば、0.0100〜0.015重量%添加
すればよい。
られる甘味度に応じて添加することができるが、一般的
には最終製品の甘味度が概ね70〜90となる量を添加
することが好ましい。ここで言う甘味度とは、蔗糖を1
00と設定した場合の相対値を意味する。たとえばスク
ラロースであれば、0.0100〜0.015重量%添加
すればよい。
【0022】本発明方法において、難資化甘味料の添加
時期は、発酵豆乳製造の何れの工程であっても良い。す
なわち、資化糖質は乳酸菌の発酵助剤として作用するも
のであるため、豆乳発酵の前に添加する必要があるが、
難資化甘味料にはこのような制約がないため、発酵の前
であっても、また発酵後の製品化の時期であってもよ
い。
時期は、発酵豆乳製造の何れの工程であっても良い。す
なわち、資化糖質は乳酸菌の発酵助剤として作用するも
のであるため、豆乳発酵の前に添加する必要があるが、
難資化甘味料にはこのような制約がないため、発酵の前
であっても、また発酵後の製品化の時期であってもよ
い。
【0023】具体的な、資化糖質と難資化甘味料の添加
の態様の一つとしては、これらを同時に発酵前の豆乳に
添加する方法が挙げられる。この方法によれば、作業が
容易であり、しかも添加した難資化甘味料は乳酸菌で資
化されるものでないから、発酵豆乳中にそのまま残存
し、目的とする風味の発酵豆乳が得られる。
の態様の一つとしては、これらを同時に発酵前の豆乳に
添加する方法が挙げられる。この方法によれば、作業が
容易であり、しかも添加した難資化甘味料は乳酸菌で資
化されるものでないから、発酵豆乳中にそのまま残存
し、目的とする風味の発酵豆乳が得られる。
【0024】また、資化糖質と難資化甘味料の添加の別
の態様としては、先に資化糖質を添加し、その後に難資
化甘味料を添加する方法が挙げられる。この方法のう
ち、特に乳酸菌による豆乳発酵の終了後に難資化甘味料
を添加する方法を採用すれば、発酵条件の微妙な相違に
よる風味の相違を考慮して難資化甘味料の添加量を調整
することが可能となるので、より好ましい風味の発酵豆
乳を得ることが可能となる。
の態様としては、先に資化糖質を添加し、その後に難資
化甘味料を添加する方法が挙げられる。この方法のう
ち、特に乳酸菌による豆乳発酵の終了後に難資化甘味料
を添加する方法を採用すれば、発酵条件の微妙な相違に
よる風味の相違を考慮して難資化甘味料の添加量を調整
することが可能となるので、より好ましい風味の発酵豆
乳を得ることが可能となる。
【0025】なお、上記の難資化甘味料の添加量は、製
品化した場合の甘味や、風味の改善度合いを考慮して、
適宜設定すればよい。また、使用する難資化甘味料の種
類は、前記の中から、1種または2種以上組み合わせて
用いることができる。中でも、スクラロースの利用は、
糖アルコール類に見られる特有の甘味の後引きが少な
く、蔗糖に類似した呈味で、良好な甘味の発酵豆乳を得
る事ができることや、蔗糖の約600倍の甘味を呈し、
添加量も僅かで良いこと等からより好ましい。
品化した場合の甘味や、風味の改善度合いを考慮して、
適宜設定すればよい。また、使用する難資化甘味料の種
類は、前記の中から、1種または2種以上組み合わせて
用いることができる。中でも、スクラロースの利用は、
糖アルコール類に見られる特有の甘味の後引きが少な
く、蔗糖に類似した呈味で、良好な甘味の発酵豆乳を得
る事ができることや、蔗糖の約600倍の甘味を呈し、
添加量も僅かで良いこと等からより好ましい。
【0026】本発明の発酵豆乳には、前記した資化糖質
と難資化甘味料の他、発酵乳や発酵豆乳に使用される乳
化剤、増粘剤、各種ビタミン類やミネラル類、エキス分
等の各種成分を添加しても良い。具体的には、ショ糖脂
肪酸エステル、グリセリン糖脂肪酸エステル、レシチン
等の乳化剤、寒天、グルコマンナン(コンニャク)、ゼ
ラチン、カラギーナン、グァーガム、キサンタンガム、
ペクチン、ローカストビーンガム等の増粘(安定)剤、
ビタミンA、B1、B2、B6、アイアシン、パントテ
ン酸、葉酸、B12等のビタミンB類、ビタミンC、ビ
タミンE等の各種ビタミン類やカルシウム、マグネシウ
ム、マンガン、ナトリウム、カリウム等の各種ミネラル
類、ハーブエキス等を配合することができ、より優れた
風味の発酵豆乳を得ることができる。
と難資化甘味料の他、発酵乳や発酵豆乳に使用される乳
化剤、増粘剤、各種ビタミン類やミネラル類、エキス分
等の各種成分を添加しても良い。具体的には、ショ糖脂
肪酸エステル、グリセリン糖脂肪酸エステル、レシチン
等の乳化剤、寒天、グルコマンナン(コンニャク)、ゼ
ラチン、カラギーナン、グァーガム、キサンタンガム、
ペクチン、ローカストビーンガム等の増粘(安定)剤、
ビタミンA、B1、B2、B6、アイアシン、パントテ
ン酸、葉酸、B12等のビタミンB類、ビタミンC、ビ
タミンE等の各種ビタミン類やカルシウム、マグネシウ
ム、マンガン、ナトリウム、カリウム等の各種ミネラル
類、ハーブエキス等を配合することができ、より優れた
風味の発酵豆乳を得ることができる。
【0027】また、本発明の発酵豆乳には、更に各種の
フレーバーを添加することもできる。添加しうるフレー
バーの例としては、ヨーグルト系、ベリー系、オレンジ
系、花梨系、シソ系、シトラス系、アップル系、ミント
系、グレープ系、ペア、カスタードクリーム、ピーチ、
メロン、バナナ、トロピカルフルーツ、ハーブ系、紅
茶、コーヒー系、ゴマ系等のフレーバーが挙げられ、こ
れらを1種または2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
フレーバーを添加することもできる。添加しうるフレー
バーの例としては、ヨーグルト系、ベリー系、オレンジ
系、花梨系、シソ系、シトラス系、アップル系、ミント
系、グレープ系、ペア、カスタードクリーム、ピーチ、
メロン、バナナ、トロピカルフルーツ、ハーブ系、紅
茶、コーヒー系、ゴマ系等のフレーバーが挙げられ、こ
れらを1種または2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0028】本発明の発酵豆乳の製造は、上記のように
資化糖質および難資化甘味料を利用する以外は常法によ
り実施することができる。例えば、より具体的な発酵豆
乳の製品化方法としては、次の方法を挙げることができ
る。
資化糖質および難資化甘味料を利用する以外は常法によ
り実施することができる。例えば、より具体的な発酵豆
乳の製品化方法としては、次の方法を挙げることができ
る。
【0029】すなわち、まず豆乳に、発酵助剤となるグ
ルコース、フルクトース、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖
果糖液糖の資化糖質を添加し、これを殺菌処理した後、
乳酸菌を接種して培養し、得られた発酵豆乳ベースを均
質化処理する。次いで、別途調製した難資化甘味料を含
む甘味料溶液をこの発酵豆乳ベースに添加混合して発酵
豆乳を得る。この甘味料溶液に、上に示した乳化剤、各
種ビタミン類等の任意成分を配合してもよいし、別途、
乳化剤、各種ビタミン剤を含む溶液を配合して発酵豆乳
を添加しても良い。最後に、フレーバーを添加すること
により最終製品とすることができる。
ルコース、フルクトース、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖
果糖液糖の資化糖質を添加し、これを殺菌処理した後、
乳酸菌を接種して培養し、得られた発酵豆乳ベースを均
質化処理する。次いで、別途調製した難資化甘味料を含
む甘味料溶液をこの発酵豆乳ベースに添加混合して発酵
豆乳を得る。この甘味料溶液に、上に示した乳化剤、各
種ビタミン類等の任意成分を配合してもよいし、別途、
乳化剤、各種ビタミン剤を含む溶液を配合して発酵豆乳
を添加しても良い。最後に、フレーバーを添加すること
により最終製品とすることができる。
【0030】なお、寒天、グルコマンナン(コンニャ
ク)、ゼラチン等の各種増粘剤をシロップ液中もしくは
別途増粘剤液として調製し、これを上記の発酵豆乳に添
加することにより固形タイプの発酵豆乳を得ることがで
きる。
ク)、ゼラチン等の各種増粘剤をシロップ液中もしくは
別途増粘剤液として調製し、これを上記の発酵豆乳に添
加することにより固形タイプの発酵豆乳を得ることがで
きる。
【0031】以上のようにして得られる発酵豆乳は、各
種の紙容器、合成樹脂容器や酸素透過性の低いバリヤー
容器等の容器に充填し、市販用の製品とすることができ
る。
種の紙容器、合成樹脂容器や酸素透過性の低いバリヤー
容器等の容器に充填し、市販用の製品とすることができ
る。
【0032】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるもの
ではない。
するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるもの
ではない。
【0033】実 施 例 1 固形タイプの発酵豆乳の製造および保存中の酸度変化:
豆乳(四国化工機製、固形分12.0%、粗脂肪2.4
%、粗蛋白4.7%)に、資化糖質として0.8%濃度で
ブドウ糖果糖液糖を添加し、135℃で3.5秒間殺菌
した。これに、ラクトハチルス・カゼイYIT9029
およびラクトバチルス・マリYIT0243をそれぞれ
0.01%および1.0%接種し37℃で乳酸酸度0.5
7まで培養して発酵豆乳ベースを得た。
豆乳(四国化工機製、固形分12.0%、粗脂肪2.4
%、粗蛋白4.7%)に、資化糖質として0.8%濃度で
ブドウ糖果糖液糖を添加し、135℃で3.5秒間殺菌
した。これに、ラクトハチルス・カゼイYIT9029
およびラクトバチルス・マリYIT0243をそれぞれ
0.01%および1.0%接種し37℃で乳酸酸度0.5
7まで培養して発酵豆乳ベースを得た。
【0034】発酵豆乳ベースを15MPaで均質化後、
これに最終濃度で0.16%となる量の発酵乳酸(武田
薬品工業(株))および最終濃度が後記表1となる量の
各種糖質または甘味料を含むシロップを添加した(糖質
および甘味料の添加量は甘味が同等となるようにし
た)。更に、0.1%のヨーグルトフレーバー、0.5%
のゼラチンおよび0.15%の寒天を加え、製品乳酸酸
度の理論値が0.50となる固形タイプの発酵豆乳を得
た。
これに最終濃度で0.16%となる量の発酵乳酸(武田
薬品工業(株))および最終濃度が後記表1となる量の
各種糖質または甘味料を含むシロップを添加した(糖質
および甘味料の添加量は甘味が同等となるようにし
た)。更に、0.1%のヨーグルトフレーバー、0.5%
のゼラチンおよび0.15%の寒天を加え、製品乳酸酸
度の理論値が0.50となる固形タイプの発酵豆乳を得
た。
【0035】こうして得られた各発酵豆乳について、製
造直後(保存1日目)と、10℃で14日保存後の酸度
を測定し、保存による酸度変化を調べた。その結果を表
1に示す。
造直後(保存1日目)と、10℃で14日保存後の酸度
を測定し、保存による酸度変化を調べた。その結果を表
1に示す。
【0036】( 結 果 )
【表1】
【0037】この結果から、蔗糖又はブドウ糖果糖液糖
を使用した場合には、保存中の乳酸酸度の上昇が認めら
れた。これに対し、スクラロースやアセスルファムKと
いった高甘味度甘味料、あるいはマルチトール、パラチ
ニット、ソルビトール、キシリトール、エリスリトー
ル、マンニトールといった糖アルコールを甘味源とした
場合、乳酸酸度の変化は認められず、保存中でも製品の
品質を良好な状態で保持することが可能であった。中で
もスクラロースやアセスルファムKは、甘味度が著しく
高いことから、その添加量が少量で良く、また水に対す
る溶解度が高いことから製造においてハンドリングが容
易であった。
を使用した場合には、保存中の乳酸酸度の上昇が認めら
れた。これに対し、スクラロースやアセスルファムKと
いった高甘味度甘味料、あるいはマルチトール、パラチ
ニット、ソルビトール、キシリトール、エリスリトー
ル、マンニトールといった糖アルコールを甘味源とした
場合、乳酸酸度の変化は認められず、保存中でも製品の
品質を良好な状態で保持することが可能であった。中で
もスクラロースやアセスルファムKは、甘味度が著しく
高いことから、その添加量が少量で良く、また水に対す
る溶解度が高いことから製造においてハンドリングが容
易であった。
【0038】実 施 例 2 固形タイプの発酵豆乳の保存中の風味変化:実施例1で
得た各発酵豆乳について、保存1日目と14日目の風味
を専門パネラー5名で調べた。風味は、風味印象と次の
風味評価基準により示した。この結果を表2に示す。
得た各発酵豆乳について、保存1日目と14日目の風味
を専門パネラー5名で調べた。風味は、風味印象と次の
風味評価基準により示した。この結果を表2に示す。
【0039】風味評価基準: 評 価 内 容 ◎ : 風味が非常に良い。 ○ : 風味が良い。 △ : どちらでもない。 × : 風味が悪い。
【0040】( 結 果 )
【表2】
【0041】この結果から、蔗糖又はブドウ糖果糖液糖
を使用した場合には、保存中14日後の酸味が著しく上
昇し、また酸味の上昇に伴い豆臭、収斂味がより強く感
じられた。これに対し、スクラロースやアセスルファム
Kといった高甘味度甘味料、あるいはマルチトール、パ
ラチニット、ソルビトール、キシリトール、エリスリト
ール、マンニトールといった糖アルコールを甘味源とし
た場合、保存中の風味変化がほとんど認められず、製品
の品質を良好な状態で保持することが可能であった。中
でも、スクラロースを使用した製品は高甘味度甘味料や
糖アルコール類に特有な甘味の後引きや人工的な風味が
わずかであり良好な甘味であった。
を使用した場合には、保存中14日後の酸味が著しく上
昇し、また酸味の上昇に伴い豆臭、収斂味がより強く感
じられた。これに対し、スクラロースやアセスルファム
Kといった高甘味度甘味料、あるいはマルチトール、パ
ラチニット、ソルビトール、キシリトール、エリスリト
ール、マンニトールといった糖アルコールを甘味源とし
た場合、保存中の風味変化がほとんど認められず、製品
の品質を良好な状態で保持することが可能であった。中
でも、スクラロースを使用した製品は高甘味度甘味料や
糖アルコール類に特有な甘味の後引きや人工的な風味が
わずかであり良好な甘味であった。
【0042】実 施 例 3 豆乳と発酵豆乳の風味の比較:豆乳(四国化工機製、固
形分12.0%、粗脂肪2.4%、粗蛋白4.7%)に、
資化糖質として0.8%濃度でブドウ糖果糖液糖を添加
し、さらに難資化甘味料として表3の各甘味料を甘味が
同等となる様に添加して豆乳培地を得た。これを135
℃で3.5秒間殺菌した後、ラクトハチルス・カゼイY
IT9029およびラクトバチルス・マリYIT024
3を0.01%および1.00%接種し、37℃で乳酸酸
度0.57まで培養して発酵豆乳ベースを得た。
形分12.0%、粗脂肪2.4%、粗蛋白4.7%)に、
資化糖質として0.8%濃度でブドウ糖果糖液糖を添加
し、さらに難資化甘味料として表3の各甘味料を甘味が
同等となる様に添加して豆乳培地を得た。これを135
℃で3.5秒間殺菌した後、ラクトハチルス・カゼイY
IT9029およびラクトバチルス・マリYIT024
3を0.01%および1.00%接種し、37℃で乳酸酸
度0.57まで培養して発酵豆乳ベースを得た。
【0043】発酵豆乳ベースを15MPaで均質化後、
これに最終濃度で0.16%となる量の発酵乳酸(武田
薬品工業(株))を含むシロップを添加した。更に、
0.1%のヨーグルトフレーバー、0.5%のゼラチンお
よび0.15%の寒天を加え、製品乳酸酸度の理論値が
0.50となる固形タイプの発酵豆乳を得た。
これに最終濃度で0.16%となる量の発酵乳酸(武田
薬品工業(株))を含むシロップを添加した。更に、
0.1%のヨーグルトフレーバー、0.5%のゼラチンお
よび0.15%の寒天を加え、製品乳酸酸度の理論値が
0.50となる固形タイプの発酵豆乳を得た。
【0044】一方、豆乳に上記と同じ難資化甘味料を加
えただけのものを豆乳ベースとし、これに発酵豆乳の場
合と同じ量の発酵乳酸、ヨーグルトフレーバー、ゼラチ
ンおよび寒天を加え、固形タイプの豆乳を製造した。
えただけのものを豆乳ベースとし、これに発酵豆乳の場
合と同じ量の発酵乳酸、ヨーグルトフレーバー、ゼラチ
ンおよび寒天を加え、固形タイプの豆乳を製造した。
【0045】得られた、固形タイプの発酵豆乳および豆
乳の風味を、専門パネラー5名で実施例2と同様にして
比較した。この結果を表3に示す。
乳の風味を、専門パネラー5名で実施例2と同様にして
比較した。この結果を表3に示す。
【0046】( 結 果 )
【表3】
【0047】以上の様に、豆乳では各甘味料間での風味
の差はほとんど見られないが、発酵豆乳の場合、特にス
クラロースが発酵による収斂味を抑制する傾向にあっ
た。
の差はほとんど見られないが、発酵豆乳の場合、特にス
クラロースが発酵による収斂味を抑制する傾向にあっ
た。
【0048】実 施 例 4 固型タイプの発酵豆乳の製造:豆乳(四国化工機製、固
形分12.0%、粗脂肪2.4%、粗蛋白4.7%)に、
資化糖質として0.8%濃度でブドウ糖果糖液糖を添加
し、135℃で3.5秒間殺菌した後、ラクトバチルス
・カゼイYIT9029およびラクトバチルス・マリY
IT0243を0.01%および1.00%接種し、37
℃で乳酸酸度0.57まで培養して発酵豆乳ベースを得
た。
形分12.0%、粗脂肪2.4%、粗蛋白4.7%)に、
資化糖質として0.8%濃度でブドウ糖果糖液糖を添加
し、135℃で3.5秒間殺菌した後、ラクトバチルス
・カゼイYIT9029およびラクトバチルス・マリY
IT0243を0.01%および1.00%接種し、37
℃で乳酸酸度0.57まで培養して発酵豆乳ベースを得
た。
【0049】発酵豆乳ベースを15MPaで均質化後、
これに最終濃度で0.3%となる量の発酵乳酸(武田薬
品工業(株))および最終濃度が0.014%となる量
のスクラロースを含むシロップを混合し、0.1%のヨ
ーグルトフレーバーを加えた。更に下記表4に示した添
加量および組み合わせの各種安定剤あるいは増粘剤を添
加し、製品乳酸酸度の理論値が0.50の固形状の発酵
豆乳を得た。
これに最終濃度で0.3%となる量の発酵乳酸(武田薬
品工業(株))および最終濃度が0.014%となる量
のスクラロースを含むシロップを混合し、0.1%のヨ
ーグルトフレーバーを加えた。更に下記表4に示した添
加量および組み合わせの各種安定剤あるいは増粘剤を添
加し、製品乳酸酸度の理論値が0.50の固形状の発酵
豆乳を得た。
【0050】こうして得られた製品について風味、テク
スチャー、保水性(離水の有無)および保形性(カップ
に充填し冷却固化した製品を30℃で2時間静置した
後、カップを倒置し静かにカップを取り除いた時の状
態)を専門パネラー5名で調べた。風味および保形性は
それぞれ次の評価基準により示した。その結果を表4に
示す。
スチャー、保水性(離水の有無)および保形性(カップ
に充填し冷却固化した製品を30℃で2時間静置した
後、カップを倒置し静かにカップを取り除いた時の状
態)を専門パネラー5名で調べた。風味および保形性は
それぞれ次の評価基準により示した。その結果を表4に
示す。
【0051】風味評価基準: 評 価 内 容 ◎ : 風味が非常に良い。 ○ : 風味が良い。 △ : どちらでもない。 × : 風味が悪い。
【0052】保形性評価基準: 評 価 内 容 ◎ : 原形をとどめている ○ : やや崩れている。 △ : 崩れている。 × : 液状。
【0053】
【表4】
【0054】この結果から、スクラロースの甘味はいず
れの増粘剤あるいは安定剤を使用してもその製品の風味
は良好であった。しかし、テクスチャーは寒天とゼラチ
ンを併用したものと、グルコマンナン(コンニャク)と
寒天を併用した製品が良好であった。更に、グルコマン
ナン(コンニャク)と寒天を併用した製品は保形性も良
好で、離水もほとんど認められず、良好な固型タイプの
発酵豆乳であった。
れの増粘剤あるいは安定剤を使用してもその製品の風味
は良好であった。しかし、テクスチャーは寒天とゼラチ
ンを併用したものと、グルコマンナン(コンニャク)と
寒天を併用した製品が良好であった。更に、グルコマン
ナン(コンニャク)と寒天を併用した製品は保形性も良
好で、離水もほとんど認められず、良好な固型タイプの
発酵豆乳であった。
【0055】
【発明の効果】本発明の発酵豆乳は、製品保存中の酸度
上昇による風味の劣化がなく、良好な酸甘バランスを維
持できるものである。従って、機能性食品として発酵豆
乳を摂取するに当たっても違和感がなく、商品価値の高
いものである。 以 上
上昇による風味の劣化がなく、良好な酸甘バランスを維
持できるものである。従って、機能性食品として発酵豆
乳を摂取するに当たっても違和感がなく、商品価値の高
いものである。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸山 保 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 Fターム(参考) 4B001 AC02 AC08 AC31 AC99 BC14 EC01 4B020 LB18 LC02 LK05 LK18 LK20 LP18
Claims (7)
- 【請求項1】 豆乳を乳酸菌により発酵させて発酵豆乳
を製造する方法において、乳酸菌が資化可能な糖質と乳
酸菌が利用困難な甘味料を組合せ使用することを特徴と
する発酵豆乳の製造方法。 - 【請求項2】 乳酸菌が資化可能な糖質を添加し、同時
にもしくはその後に乳酸菌が利用困難な甘味料を添加す
る請求項第1項記載の発酵豆乳の製造方法。 - 【請求項3】 乳酸菌が、先に添加した資化可能な糖質
を利用して豆乳を発酵させた後に、乳酸菌が利用困難な
甘味料を添加する請求項第2項記載の発酵豆乳の製造方
法。 - 【請求項4】 製造後の発酵豆乳が乳酸菌の資化可能な
糖質を実質的に含まないものである請求項第1項ないし
第3項の何れかの項記載の発酵豆乳の製造方法。 - 【請求項5】 乳酸菌が利用困難な甘味料が高甘味度甘
味料および糖アルコールから選ばれる甘味料の1種また
は2種以上である請求項第1項ないし第4項の何れかの
項記載の発酵豆乳の製造方法。 - 【請求項6】 乳酸菌が利用困難な甘味料がスクラロー
スおよび/またはアセスルファムKである請求項第1項
ないし第5項の何れかの項記載の発酵豆乳の製造方法。 - 【請求項7】 請求項第1項ないし第6項の何れかの項
記載の製造方法により製造される発酵豆乳。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000239591A JP2002051720A (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | 発酵豆乳及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000239591A JP2002051720A (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | 発酵豆乳及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002051720A true JP2002051720A (ja) | 2002-02-19 |
Family
ID=18731102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000239591A Pending JP2002051720A (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | 発酵豆乳及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002051720A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015112035A (ja) * | 2013-12-10 | 2015-06-22 | 学校法人東京農業大学 | 乳酸発酵豆乳の製造方法 |
KR20170117430A (ko) | 2015-02-17 | 2017-10-23 | 가부시키가이샤 야쿠르트 혼샤 | 발효유 식품의 제조 방법 |
-
2000
- 2000-08-08 JP JP2000239591A patent/JP2002051720A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015112035A (ja) * | 2013-12-10 | 2015-06-22 | 学校法人東京農業大学 | 乳酸発酵豆乳の製造方法 |
KR20170117430A (ko) | 2015-02-17 | 2017-10-23 | 가부시키가이샤 야쿠르트 혼샤 | 발효유 식품의 제조 방법 |
US11457641B2 (en) | 2015-02-17 | 2022-10-04 | Kabushiki Kaisha Yakult Honsha | Method for producing fermented milk food |
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