JP2002051611A - 植物種子被覆材 - Google Patents

植物種子被覆材

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JP2002051611A
JP2002051611A JP2000238514A JP2000238514A JP2002051611A JP 2002051611 A JP2002051611 A JP 2002051611A JP 2000238514 A JP2000238514 A JP 2000238514A JP 2000238514 A JP2000238514 A JP 2000238514A JP 2002051611 A JP2002051611 A JP 2002051611A
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seeds
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Satoshi Kawanaka
聡 川中
Yoshio Nakai
美穂 中井
Norihiro Naito
宣博 内藤
Satoko Wada
里子 和田
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌中の二価以下の金属塩の濃度に影響を受
けず、生分解性を有する植物種子被覆材を提供する。 【解決手段】 ガラクトマンナン、ホウ素イオン、及び
ホウ素イオン以外の三価以上の多価金属イオンから成
り、二価以下のカチオン水溶液吸水能が自重の40倍以
上であり、且つ吸水後のゲル強度が2×10-5〜1×1
-3N/mm2である吸水材を50質量%以上含有する
植物種子被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物種子の被覆材
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、農業従事者の高年令化が進むに伴
い、農作業における労働負担を軽減することが必要とさ
れており、そのため各種の農作業の一層の機械化が進め
られている。そのうち播種作業はある程度機械化が進ん
ではいるが、機械による播種を更に容易にするために、
種子をPVAなどの水溶性高分子材料、アルギン酸カル
シウムやポリアミノ酸系吸水材などの生分解性高分子系
架橋体、ポリアクリル酸ナトリウムなどの合成高分子系
吸水材で被覆して播種する方法が提案されている(例え
ば特開平3−218303号公報、特開平5−5670
7号公報など)。上記公報において、カプセル化のため
に用いられる皮膜用吸水性有機高分子としては、アルギ
ン酸、グルコマンナン、アミロペクチン、キチン、ペク
チン酸、カゼイン、ゼラチンなどの植物又は動物起源
や、ポリアクリル酸系或いはポリアクリルエステル系高
分子などの合成系の親水性の高分子物質が有用とされ、
中でもアルギン酸塩が好ましく用いられる。このような
吸水性有機高分子皮膜により種子を被覆する方法として
は、従来から公知の方法、例えば特開平3−21830
3号公報や特開平は4−141005号公報等に開示さ
れた手法、即ちアルギン酸ナトリウムなどの有機高分子
水溶液中に種子等を分散させておき、種子を含む有機高
分子水溶液を塩化カルシウム水溶液中に滴下して有機高
分子をゲル化させる方法や、有機高分子水溶液の滴中に
種子を1個ずつ供給してゲル化剤水溶液中に滴下してゲ
ル化させるなどの方法が知られている。
【0003】このような種子の被覆は、播種時の機械的
な種子への傷害を防止するだけでなく、播種後の散水に
よって、被覆した材料が吸水、膨潤、ゲル化し、種子近
傍を湿潤環境に維持して、種子への水や養分の供給を十
分に行うことが出来るなどの利点がある。また発芽した
種子の芽や根を保護することができるために、あらかじ
め催芽した種子を蒔いて苗立ち率を高める方法も、機械
化することができるようになった。このような催芽蒔き
は、単に苗立ち率を向上させるばかりでなく、生長が揃
うために、育苗作業やその後の管理作業、収穫までの作
業を計画的に実施することができ、作物自体の品質も揃
い且つ向上するという利点がある。
【0004】このような被覆された種子は、播種作業に
際して芽や根を保護し、上記のような種々の利点がある
が、一方では、膨潤、ゲル化した被覆材が、芽や根の生
長の邪魔となり、酸素の供給を阻害することから、出芽
遅延や出芽率の低下を招くという問題が生じた。一般的
に植物種子被覆材として用いられている被覆材は、アク
リル酸塩系やデンプン−アクリル酸(塩)共重合体など
に代表される合成高分子系の吸水材であるが、このよう
な吸水材は生分解性を有しないために、土壌や環境中に
残存し、このため種子への酸素供給が遮断されやすい。
【0005】このような欠点を回避する手段として、特
開平7−264905号公報では、上記のようにして作
成された吸水性有機高分子皮膜に、機械的に欠損部
(傷)を付けることにより、種子からの発芽をゲルが物
理的に抑制したり、酸素供給を遮断しないような工夫が
されているが、種子に傷を付けずに被覆材だけに欠損部
を作成することは容易ではなく、高価な機械や熟練した
技術が必要であり、実用化できるようなものではなかっ
た。
【0006】構造中にカルボキシル基などを有するアニ
オン性吸水材は、植物の生育に不可欠な肥料、特にカル
シウムやマグネシウムイオンなどの二価のカチオンを多
量に含む石灰や苦土といった肥料を添加した場合、二価
のカチオン(カルシウムやマグネシウム)に対して即座
に反応し、架橋してしまう。例えば、0.05質量%の
塩化カルシウム水溶液に対するポリアクリル酸系吸水材
の吸水性能は、自重の1〜10倍であり、もはや吸水材
ではない。また一度脱イオン水を吸水させたポリアクリ
ル酸系ポリマーゲルにカルシウムを加えると、ポリマー
が架橋し、その架橋程度に伴ってゲル中の水分が放出さ
れてしまい、吸水材として機能しなくなる。このため、
合成高分子系アニオン性吸水材からなる植物種子被覆材
を用いる場合は、播種する土壌に十分な施肥ができない
などの問題があった。
【0007】また、ポリアクリル酸系吸水材などのアニ
オン性吸水材の脱イオン水吸水能は、数百倍から千倍と
非常に優れている。しかしながら、これらの吸水材の塩
化ナトリウム水溶液吸水能、例えば生理食塩水(0.9質
量%塩化ナトリウム水)吸水能は、カタログなどの数値
から引用すると自重の50〜75倍程度しかなく、脱イ
オン水吸水能の1/5〜1/10程度しかないものがほ
とんどである。さらに塩化ナトリウム濃度の高い水溶
液、例えば海水に対しては自重の20〜25倍程度の吸
水能しか有しておらず、砂丘や干拓土壌、海浜或いはそ
の周辺の土壌など高濃度の塩分を含む土壌に対してはほ
とんど吸水材としての機能を発揮できていなかった。
【0008】加えて、ポリアクリルアミドやポリアクリ
ル酸などの合成高分子系吸水材の安全性については完全
に証明されておらず、これらのモノマー(アクリル酸や
アクリルアミド)は神経毒性や発癌性、変異原性を有し
ていることが指摘されている。すなわち、これらのポリ
マー中に未反応のモノマーが残存していないという保証
はなく、また廃棄されたポリマーが環境中で紫外線や環
境中の微生物によりどのような修飾を受けてどのような
化合物に変化するのかは確認されていないため、ポリア
クリル酸やポリアクリルアミドを含んだ土壌が植物、動
物にとって安全性なものであるとは言い難い[倉根隆一
郎ら、機能材料、19巻、10月号、1999年、24〜
34ページ]。
【0009】一方、PVAや水溶性の有機性高分子を被
覆材として用いた場合は、播種後の散水により速やかに
これらが溶解するため、種子への酸素供給が遮断される
ことはないが、逆に種子近傍を湿潤環境に維持すること
が出来ず、被覆した効果が十分に得られないなどの問題
があった。
【0010】アルギン酸カルシウムなどの水不溶性の生
分解性高分子架橋体を用いた種子被覆材は、以上のよう
な問題点の一部を解決する手段として有用と考えられ
た。すなわち、被覆種子を播種したあと、散水すると種
子近傍は適度な湿潤環境に維持されつつ、土壌中の微生
物により被覆材は徐々に分解されるので種子への酸素供
給を遮断することはなく、土壌環境を汚染することもな
いと思われた。しかしながら、従来用いられてきたアル
ギン酸カルシウムは、原料であるアルギン酸塩自体が高
価であり、植物種子被覆材としては適当ではなかった。
【0011】またポリアスパラギン酸やポリグルタミン
酸から成る生分解性吸水材は、自重の数百〜数千倍の脱
イオン水を吸水でき、生分解性を有するため注目されて
いる。しかしながら原料となるアミノ酸は高価であり、
ポリグルタミン酸の場合は放射線架橋したり、ポリアス
パラギン酸の場合には製造工程が多く複雑であるため、
これらの吸水材のコストは非常に高価である。また上述
のように、構造中にカルボキシル基を有するため、ポリ
アクリル酸系吸水材などと同様に、被吸水液中のナトリ
ウムやカルシウムイオン濃度に対して吸水性能が影響を
受けるので、二価以下のカチオンを含む土壌中で、十分
な湿潤環境を与えることが出来るかどうかは明らかにさ
れていない。
【0012】多糖類と多価金属イオン、特にガラクトマ
ンナンとチタンイオン又は/及びホウ素イオンから成る
吸水材としては、ガラクトマンナン(グアガム)とチタ
ンイオン又はジルコニウムイオンから成る吸水材(米国
特許5532350号)やcis-1,2-ジオールを含む多糖類とホ
ウ酸ナトリウムから成る吸水材(米国特許4333461号)
が知られている。
【0013】米国特許5532350号公報では、実施例とし
てカルボキシメチル化ガラクトマンナンとチタンイオン
或いはジルコニウムイオン又は両イオンによる架橋によ
って、生理食塩水吸水量を自重の30〜50倍程度吸水
する能力有することは開示されているものの、未修飾の
ガラクトマンナンとチタンイオン及びホウ素イオンから
成る吸水材の吸水効果は何ら示されていない。上記公報
によると、カルボキシメチル化ガラクトマンナンとチタ
ンイオンから成る吸水材は、生理食塩水吸水能が優れて
いるもののゲル強度が弱い。一方、カルボキシメチル化
ガラクトマンナンとジルコニウムイオンから成る吸水材
は、ゲル強度が高いものの吸水能は低いと記述されてい
る。このためチタンイオンとジルコニウムイオンをカル
ボキシルメチルヒドロキシプロピル化ガラクトマンナン
と架橋し、ゲル強度と吸水能に優れた吸水材を開示して
いるが、その吸水能は生理食塩水で38g/gと決して
高いものではなく、さらにカルボキシメチルヒドロキシ
プロピル化グアガムは、アルギン酸ナトリウムと同様
に、非常に高価なために種子被覆材として用いるのは不
適当であり、実用化するには問題があった。
【0014】また米国特許4334461号公報においては、
ガラクトマンナンとホウ酸ナトリウムから成る吸水材を
作成し生理食塩水吸水能を測定しているが、チタンイオ
ンをさらに架橋させた吸水材に関する効果については何
ら開示されていない。本発明者らも実施例に基づいてガ
ラクトマンナンとホウ素イオンから成る吸水材を作成し
吸水能を測定したところ、生理食塩水吸水能は50〜7
0倍有しているものの、ゲル強度が非常に弱く、不織布
やナイロンバッグからゲル漏れが生じ、種子被覆材とし
て実用化できるようなものではなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
種子被覆材或いは吸水材では、生分解性、吸水性、ゲル
強度、コスト、二価カチオンとの不反応性などが、いず
れも満足できるものではなく、本発明はこれらを満足す
るような種子被覆材を提供することを目的とするもので
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、ガラクトマンナンとホウ素イオン及びホウ素イ
オン以外の三価以上の多価金属イオンから成る吸水材を
含む種子被覆材が、カルシウムやマグネシウム、ナトリ
ウムやカリウムなどの二価以下のカチオンを含む土壌に
おいても安定で優れた吸水・保水性能と適度なゲル強度
(植物種子の発芽や生育を抑制しないが土壌中にゲルと
して存在し、保水性を維持できる強度)を有し、植物種
子の発芽や成長を促進し、なお且つその被覆材が土壌中
において優れた生分解性を有することを見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明はガラクトマン
ナン、ホウ素イオン、及びホウ素イオン以外の三価以上
の多価金属イオンから成り、二価以下のカチオン水溶液
吸水能が自重の40倍以上であり、且つ吸水後のゲル強
度が2×10-5〜1×10-3N/mm 2である吸水材を
50質量%以上含む種子被覆材を要旨とするものであ
る。なお、本発明における二価以下のカチオン水溶液と
は、一価(ナトリウム、カリウムなど)又は二価のカチ
オン(マグネシウム、カルシウムなど)のみが溶解され
た水溶液だけでなく、他の電解質が二価以下のカチオン
と共に溶解していたり、他の無機物(土砂、セメントな
ど)や有機物(タンパク質、炭水化物、汚泥、植物、紙
類など)が溶解、懸濁している液体(例えば井戸水、水
道水、雨水、地下水、河川水、湖沼水、海水、中下水、
汚泥水、土壌表流水など)も含むものとする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の種子被覆材は、ガラクトマンナン、ホウ
素イオン、及びホウ素イオン以外の三価以上の多価金属
イオンからなる吸水材を、50質量%以上含むことが必
要であり、また必要に応じて無機物や有機物を含むこと
ができる。
【0018】本発明の種子被覆材中の吸水材に用いるこ
とが出来るガラクトマンナンは、ホウ素イオン及びホウ
素イオン以外の三価以上の多価金属イオンと架橋でき、
その乾燥物が、二価以下のカチオン水溶液を自重の40
倍以上吸水でき、且つ吸水後のゲル強度が2×10-5
1×10-3N/mm2であれば特に限定されるものでは
ない。例えば、ローカストビーンガム、グアガムが挙げ
られるが、安価であることからグアガム(未修飾)が好
ましい。これらは単独でホウ素イオン及びホウ素イオン
以外の三価以上の多価金属イオンと架橋させてもよい
が、2種以上のガラクトマンナン又はその誘導体を混合
してから架橋させてもよい。
【0019】グアガムと混合可能なガラクトマンナン又
はその誘導体としては、カルボキシルメチルガラクトマ
ンナン、カルボキシメチルヒドロキシプロピルガラクト
マンナンやローカストビーンガムなどが挙げられ、こら
のグループから選ばれる1種以上のガラクトマンナン又
はその誘導体を全ガラクトマンナンの50質量%以下の
範囲で加えてから、ホウ素イオン及びホウ素イオン以外
の三価以上の多価金属イオンで架橋してもよい。しかし
ながら、前述のように吸水材の構造中にカルボキシル基
を含有すると二価以下のカチオン濃度に対して吸水能が
影響を受け、低下するので、これらの混合割合は、全ガ
ラクトマンナンの10質量%以下が好ましく、さらに好
ましくは5質量%以下である。ガラクトマンナンの分子
量は1万以上が好ましく、より好ましくは5万以上であ
る。分子量が1万以下の場合は金属イオンで架橋しても
ゲルを形成しないので不適当である。
【0020】本発明である種子被覆材中の吸水材を作成
する場合のガラクトマンナンの水への膨潤濃度は、ガラ
クトマンナンが水に均一に膨潤が可能で、ホウ素イオン
やホウ素イオン以外の三価以上の金属イオンとの架橋時
に、ゲルが容易に作成できる濃度であれば特に限定され
るものではないが、好ましくは0.1質量%〜10質量
%、さらに好ましくは0.5質量%〜3質量%である。
またこの時の膨潤温度は、ガラクトマンナンが膨潤で
き、熱分解により分子量の低下を招かない温度であれば
特に限定されるものではないが、好ましくは5℃〜80
℃、さらに好ましくは20〜60℃である。ガラクトマ
ンナンの膨潤に関わる時間はガラクトマンナンの膨潤濃
度や膨潤温度により適宜変わる。
【0021】本発明の種子被覆材中の主成分である吸水
材は、ガラクトマンナンを架橋したものであるが、架橋
するために用いる架橋剤は、少なくともホウ素イオン及
びホウ素以外の三価以上の多価金属イオンを含むことが
必要である。ホウ素イオン以外の三価以上の多価金属イ
オンとしては、チタンイオン、ジルコニウムイオン、ア
ルミニウムイオン、イットリウムイオン、セリウムイオ
ンが挙げられるが、安価で安全性が高いことからチタン
イオンが最も好ましい。ホウ素イオン及びチタンイオン
の形態としては特に限定しないが、チタンに関しては水
溶液でのpHが中性付近であり、安定性が高いことから
アルコキシド化合物が好ましく、ホウ素に関しては安価
なことから四ホウ酸ナトリウムが好ましい。チタンのア
ルコキシド化合物としては、デュポン社の製品にTyzor1
31、TyzorTE(チタニウムIV トリエタノールアミネー
ト イソプロポキシド)、TyzorAA(チタニウムIV ジ
イソプロポキシド ビスアセチルアミネート)、TyzorG
BA、TyzorTOT(チタニウムIV テトラ−2−エチルヘキ
ソキシド)、TyzorTPT(チタニウムIV テトライソプロ
ポキシド)、ニッソー社の製品にTAT(チタニウムIV
ジ−n−ブトキシビストリエタノールアミネート)、TO
G(チタニウムIV イソプロポキシオクチレン グリコ
レート)などが挙げられる。
【0022】本発明に用いられる架橋剤は、少なくとも
ホウ素イオン及びホウ素イオン以外の三価以上の金属イ
オンを含むことが必要であるが、生分解性、吸水能力及
びゲル強度の低下を招かない範囲であれば他の架橋剤、
例えばグルタルアルデヒド、グリオキサールなどのアル
デヒド化合物、エチレンジアミン、ポリアミドレジンな
どのアミン化合物、2,2-ビスヒドロキシメチルブタノー
ルトリ[3-(1-アジリジン)]プロピオン酸などのアジリジ
ン化合物、トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレン
ジイソシアナート、トルエンジイソシアナートなどのイ
ソシアナート化合物、グリセロール、プロピレングリコ
ール、エチレングリコールなどの多価アルコール、エピ
クロルヒドリン、エチレングリコールジグリシジルエー
テル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルなど
のエポキシ化合物などと混合して用いることも可能であ
る。
【0023】ガラクトマンナンゾルの架橋に用いられる
金属イオン濃度は、ホウ素イオンとホウ素イオン以外の
三価以上の多価金属イオンにより吸水量が自重の40倍
以上、吸水後のゲル強度が2×10-5〜1×10-3N/
mm2を有する乾燥物が作成できる範囲であればよい。
吸水後のゲル強度が2×10-5未満では、土壌中におい
てゲルが土壌粒子間隙中に流出してしまい、種子近傍を
湿潤状態に維持できない。またゲル強度が1×10-3
/mm2を超えると、ゲル強度によって種子の発芽や発
根、生育が阻害される可能性があり、好ましくない。ホ
ウ素イオンに関してはグアガム質量1kg当たり10〜
2,000ミリモルが好ましく、50〜1,000ミリモ
ルが特に好ましい。ホウ素イオン以外の三価以上の多価
金属イオンに関しては、金属イオンの種類やその形態に
よって適宜異なるが、グアガム質量1kg当たり概ね1
〜120ミリモルが好ましく、10〜60ミリモルが特
に好ましい。
【0024】ガラクトマンナンとホウ素イオン及びホウ
素イオン以外の三価以上の多価金属イオンとの架橋ゲル
を形成させるときの温度は、特に限定されないが、反応
を促進させるためにも5〜90℃が好ましく、20〜5
0℃がさらに好ましい。90℃以上ではガラクトマンナ
ンの熱分解により低分子化が起こり、5℃以下では膨潤
しない。
【0025】また場合によっては、架橋後のゲルを回転
刃付きのブレンダーなどで破砕し、ゲル粒子表面を再
度、架橋剤で架橋してゲル強度を向上させたりすること
も可能である。この場合に用いる架橋剤としては前述の
ホウ素イオン或いはホウ素イオン以外の三価以上の多価
金属イオンが好ましい。
【0026】本発明の種子被覆材に種子を含有させる方
法としては、種子の発芽や生育が妨げられず、機械的に
容易で安価な方法が好ましいが、含有方法は特に限定さ
れるものではない。例えば、ガラクトマンナンゾルに
種子を添加混合し、ホウ素イオン及びホウ素イオン以外
の多価金属イオンを加えて架橋ゲルを形成して乾燥して
もよいし、ガラクトマンナンゾルを架橋してから種子
を混合して乾燥してもよいし、架橋ゲルを乾燥し、乾
燥物を破砕してから適度な水分を加えながら種子と混合
して種子の周辺に吸水材を付着させ再度乾燥させてもよ
い。
【0027】種子を含んだガラクトマンナン−ホウ素イ
オン−ホウ素イオン以外の三価以上の多価金属イオンで
架橋したゲルを乾燥する方法としては、種子の発芽や生
育を妨げず、乾燥後の吸水能、吸水速度、吸水後のゲル
強度を低下させるような方法でなければいかなる乾燥方
法でもよいが、例えば常温乾燥、加熱乾燥や凍結乾燥、
減圧乾燥、真空乾燥などの方法のほかに、ゲル中の水分
を炭素数1〜5個の一価のアルコール類(メタノール、
エタノール、イソプロパノールなど)や炭素数3〜6個
のケトン(アセトンなど)又はこれらの混合液のような
吸湿性、揮発性の無水親水性有機溶媒に置換してから乾
燥する方法があるが、好ましくは5〜50℃、さらに好
ましくは10〜30℃での加熱乾燥である。
【0028】乾燥後の種子を含有した種子被覆材の形状
は特に限定されるものではないが、使用する目的に合わ
せて種々の形状とすることができる。例えば、顆粒状、
シート状、粉末状、断片状、薄片状、棒状、線状などで
ある。これらの形状は乾燥後に成形されてもよいし、乾
燥時に種子含有ゲルをこのような形状の成形器内に入れ
て乾燥してもよい。
【0029】こうして得られる吸水材に、さらに必要に
応じて種子被覆材に対して50質量%以下の範囲であれ
ば、消臭剤、香料、骨材、吸水性無機物、発泡剤、体質
顔料、染料、抗菌剤、発泡剤、農薬殺虫剤、殺菌剤、除
草剤、可塑剤、粘着剤、界面活性剤、肥料、酸化剤、還
元剤、水、塩類等を添加し、これにより、吸水材に種々
の機能を付与して種子被覆材としてもよい。
【0030】骨材としては、ケイ砂、寒水石、陶磁器質
細粒、色粉、パーライト、バーミキュライトなどの軽質
骨材などを、種子被覆材に、1〜30質量%程度加える
と、固化強度が向上するので好ましい。体質顔料として
は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、沈降性硫酸バリ
ウム、クレー、タルクなどを、種子被覆材に0.1〜5
0質量%、好ましくは1〜30質量%の範囲で添加する
とゲルの強度が向上する。吸水性無機粉末としては、水
に対して適度な親和性を有し、かつ、水に不溶もしくは
難溶であるものが好ましい。具体的には、例えば、二酸
化珪素や酸化チタン等の金属酸化物、天然ゼオライトや
合成ゼオライト等の珪酸(塩)、カオリン、タルク、ク
レー、ベントナイト、モレキュラーシーブ、シリカゲ
ル、アルミナゲル、多孔質ガラス等が挙げられる。この
うち、二酸化珪素および珪酸(塩)がより好ましい。本
発明の種子被覆材に対する吸水性無機粉末の使用量は、
無機粉体の種類や粒子の大きさ等にもよるが、種子被覆
材に対し0.01〜20質量%の範囲内、より好ましく
は0.1〜5質量%の範囲内とすることが好ましい。種
子被覆材中の吸水材と、これら骨材、体質顔料、吸水性
無機粉体などとの混合方法は、特に限定されるものでは
なく、例えばドライブレンド法、湿式混合法等を採用で
きるが、ドライブレンド法を採用するのが好ましい。
【0031】有機質肥料の使用量の低減や収益性の良い
作物の連作により、栽培植物の土壌病害や連作障害が多
発しており、これら土壌病害(例えば、アファノマイセ
ス属菌によるキャベツの茎細症やハクサイの根くびれ
病、ピシウム属菌による各種野菜の苗立枯病やニンジン
のしみ症、ファイトフィトラ属菌によるトマト灰色疫
病、フザリウム属菌による各種作物の委ちょう病やつる
割れ病、バーティシリウム属菌による各種作物の半身委
ちょう病、ピレノケータ属菌によるトマトやネギの根腐
病、ホモプシス属菌によるウリ科野菜の委れ症、モノス
ポラスカス属菌によるメロンの黒点根腐病、スクレロチ
ニア属菌による各種作物の菌核病、コルテイシウム属菌
による各種作物の白絹病、リゾクトニア ソラニ菌によ
る各種野菜の苗立枯病、放線菌によるダイコンの横縞症
など)や連作障害は、土壌中の有害微生物が関与してい
ることが知られている。この有害微生物から栽培植物を
保護するために、人体や環境に影響が少ない方法とし
て、土壌中の有害微生物に拮抗することのできる微生物
を用いて、有害微生物から栽培植物を保護する方法が開
発されている(特開平11−49621号公報)。
【0032】本発明の種子被覆材においては、このよう
な土壌中の有害微生物に対する拮抗作用を有する微生物
を、吸水材中に予め含有させることも可能である。含有
させることが可能な微生物としては、グリオクラディウ
ム(Gliocladium)属菌としては、例えば、
グリオクラディウム オウレウム(Gliocladi
um aureum)、グリオクラディウム カテニュレ
ータム(Gliocladium catenulat
um)、グリオクラディウム デリクエセンス(Gli
ocladiumdeliquescens)、グリオ
クラディウム ニグラム(Gliocladium ni
grum)、グリオクラディウム ペニシロイデス(G
liocladium penicilloide
s)、グリオクラディウム ロゼウム(Gliocla
dium roseum)、グリオクラディウム サガリ
エンシス(Gliocladium sagarien
sis)、グリオクラディウム ベルモエセニ(Gli
ocladium vermoesenii)、グリオ
クラディウム ビレンス(Gliocladium vi
rens)などが挙げられる。
【0033】またトリコデルマ(Trichoderm
a)属菌としては、例えば、トリコデルマ ビリディー
(Trichoderma viride)、トリコデ
ルマリーセイ(Trichoderma reese
i)、トリコデルマ ロンギブラキアータム(Tric
hoderma longibrachatum)、ト
リコデルマ ハルジアナム(Trichoderma h
arzianum)、トリコデルマ ハマータム(Tr
ichoderma hamatum)などが挙げられ
る。
【0034】ストレプトマイセス(Streptomy
ces)属菌としては、ストレプトマイセス グリセオ
ビリディス(Streptomyces griseo
viridis)などが挙げられる。バチルス(Bac
illus)属菌としては、バチルス ズブチリス(B
acllus subtilis)などが挙げられる。
さらにシュードモナス(Pseudomonas)属菌
としては、シュードモナスフルオレッセンス(Pseu
domonas fluorescens),シュード
モナス グラディオリ(Pseudomonas gla
dioli)などが挙げられる。
【0035】これらの微生物を培養するにあたっては、
通常の微生物の培養と同様に行うことができる。例え
ば、滅菌したポテトデキストロース培地を用いて、グリ
オクラディウム属菌等を浸透液体培養し、この培養液或
いは培養液から遠心分離などの方法で微生物菌体を得て
再度液体で懸濁した懸濁液をガラクトマンナンゾルに添
加し、さらに植物種子を加えて混合してからホウ素及び
ホウ素以外の三価以上の多価金属イオンで架橋ゲル化さ
せて乾燥する方法が挙げられる。微生物の培養液を植物
種子と混合する場合、植物種子1gあたり、培養物を菌
数で102〜109個、好ましくは104 〜107個程度
とすればよい。
【0036】また、VA菌根菌としては、とくに制限さ
れるものではないが、グロムス(Glomus)属、ギ
ガスポラ(Gigaspora)属、スカテロスポラ
(Scutellospora)属、アカウロスポラ
(Acaulospora)属、エントロフォスポラ
(Entrophospora)属、スクレロシスティ
ス(Sclerocystis)属に属する菌類などが
挙げられる。これらのうち、とくにグロムス属、ギガス
ポラ属に属する菌類を用いるのが好適である。このグロ
ムス属に属するVA菌根菌としては、グロムス モセア
エ(Glomus mosseae)、グロムス ファス
キュレータム(Glomus fasculatu
m)、グロムス エツニケータム(Glomus etu
nicatum)、グロムス ベルシフォルメ(Glo
mus versiforme)、グロムス イントララ
デシス(Glomus intraradices)、
グロムス カレドニウム(Glomus caledon
ium)、グロムスマニフォルティス(Glomus
manifortis)、グロムス sp.(Glom
us sp.)R10〔ATCC74311〕などを挙
げることができる。また、ギガスポラ属に属するVA菌
根菌としては、ギガスポラ マルガリータ(Gigas
pora margarita)、ギガスポラ アルビー
ダ(Gigaspora albida)、ギガスポラ
ラミスポロフォラ(Gigaspora ramisp
orophora)、ギガスポラ ギガンティア(Gi
gaspora gigantia)などが挙げられ
る。
【0037】これらVA菌根菌を本発明の植物種子被覆
材に含有するにあたっては、VA菌根菌の生息する土壌
等から分離したVA菌根菌の胞子を用いてもよいし、V
A菌根菌接種物として製剤化されているものを用いても
よい。このVA菌根菌接種物は、例えば、土壌から分離
したVA菌根菌を種菌として用い、これをVA菌根菌培
養のための宿主植物であるメヒシバやトウモロコシ、ソ
ルゴー、麦、芝草、スーダングラス等に感染させ増殖さ
せて得たものを好適に用いることができる。そして、V
A菌根菌の胞子を用いる場合には、植物種子1gあた
り、胞子の個数として5〜500個であることが好まし
い。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例にて具体的に説明する
が、本発明は本実施例に限定されるものではない。な
お、種子被覆材として使用する吸水材の吸収量、吸水材
からなる種子被覆材を用いた場合のハクサイ種子の発芽
率、成育度合いを下記の方法で試験した。
【0039】(1)吸水量の測定 吸水量の測定は、ティーバッグ法にて脱イオン水、0.
9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)、0.5
質量%塩化カルシウム水溶液、海水を用いて行った。す
なわち、250メッシュのナイロン製ティーバッグに吸
水材1gを入れ、1Lの各水溶液にティーバッグを3時
間浸し、ティーバッグを引き上げ、10分間水切りを行
った後、その質量を測定した。吸水材の吸水量は、3時
間水に浸した吸水材が入っていないティーバッグの質量
をブランクとし、吸水して膨潤した吸水材が入ったティ
ーバッグの質量から、膨潤前の吸水材の質量とブランク
の質量を減じた値を、膨潤前の吸水材の質量で除した値
を吸水量(g/g樹脂)とした。
【0040】(2)自由吸水下でのゲル強度の測定 自由吸水下でのゲル強度の測定は、予め測定して得た吸
水倍率に従って500〜1,000μmに篩い分けた吸
水材粒子を攪拌しながら各種被吸収液に浸して3時間自
由吸水させ、サイエンティフィク社のレオメトリック
SR−5000を用いて1Hz、室温にて粘弾性G*を
測定し、その数値をゲル強度とした。
【0041】(3)ハクサイ種子の発芽、生育試験 1m×50cm×深さ50cmのプラスチック性のプラ
ンターに、砂質土壌100kgを入れた。同様のプラン
ターを3つ作成した。さらにそれぞれの土壌に化学肥料
(窒素:リン酸:カリ=1:1:1)5kg、石灰3k
g、苦土3kgを加え十分に混合した土壌を、砂質土壌
の入ったプランターの上に積層し、被覆種子100個を
プランターに播種した。3日おきに1kgのイオン交換
水を潅水し、21日間のハクサイ種子の発芽率(種子1
00個中で発芽した種子の百分率%)と生育度合いを測
定した後、ハクサイ種子を播種した土壌を取り出してそ
の状態を観察した。生育度合いは各土壌で発芽し21日
間生育させたハクサイ苗の平均質量を秤量し、土壌状態
の観察では土壌中の被覆材粒子の状態を目視観察した。
【0042】実施例1 1.吸水材の作成 グアガム(大日本製薬社製 PF-20)4gを50℃に加
温した純水200ml(固形分濃度2質量%)に攪拌し
ながら添加し、溶解・膨潤させゾル液を作成した。1時
間膨潤後、そのゾル液200mlにTyzor131溶
液を最終的なチタンイオン含有量がグアガム質量1kg
当たり30ミリモル、0.5Mの四ホウ酸ナトリウム十
水和物水溶液を最終的なホウ素イオン含有量が500ミ
リモルになるようにそれぞれ添加し、ブレンダーで破砕
混合しながら充分に架橋させた。これらのゲルのpHは
9.0±0.1になるよう調製した。このゲルを凍結乾
燥させ、得られた乾燥物を窒素流下において鑢で1mm
以下に破砕し、得られた断片について吸水量及びゲル強
度(ゲル粘弾性G*)の測定を行った。その結果、本実施
例の吸水材は脱イオン水吸水量が90g/g、生理食塩
水吸水量が91g/g、0.5質量%塩化カルシウム水
溶液吸水量が85g/g、海水吸水量が87g/gであ
った。ゲル強度については、脱イオン水のときが850
ダイン/cm2、生理食塩水のときが870ダイン/c
2、0.5質量%塩化カルシウム水溶液のときが95
0ダイン/cm2、海水のときが945ダイン/cm2
あった。
【0043】2.被覆種子の作成 ハクサイ種子800個に対して上記作成吸水材粉末20
g、タルク(石津製薬社製)1gを混合し、スプレーで
適度に水分を加えながら、種子表面に吸水材粉末を付着
させた。これらを攪拌しながら30℃で3時間乾燥さ
せ、被覆種子を作成した。被覆したハクサイ種子の発
芽、生育試験を行った結果を表1に示した。
【0044】比較例1〜2 実施例1と同様にして、市販ポリアクリル酸系吸水材
(三洋化成社製、サンフレッシュST−100)を用い
て、被覆ハクサイ種子を作成した。被覆したハクサイ種
子の発芽、生育試験を行った結果を表1に示した(比較
例1)。また、被覆していないハクサイ種子について発
芽、生育試験を行った結果も表1に示した(比較例
2)。
【0045】
【表1】
【0046】表1から明らかなように、本発明の種子被
覆材を用いた実施例1のハクサイ種子の発芽率及び生育
度合いが比較例1又は2に比べて非常に優れており、土
壌中の被覆材も28日後には完全に生分解されて消失し
ていた。
【0047】
【発明の効果】本発明の植物種子被覆材は生分解性を有
し、ナトリウムやカリウム、カルシウムやマグネシウム
などの二価以下のカチオンを含む土壌に対しても安定な
吸水性能及びゲル強度を有しており、植物種子の発芽や
生育に適する湿潤環境を維持できる。本発明の植物種子
被覆材を使用することにより、発芽率が向上し、植物の
生育度合いが良好になる。上記効果を奏することから、
本発明の植物種子被覆材は、砂丘や干拓土壌、砂漠、海
浜、市街地、山野などの植林、畑作、家庭菜園、プラン
ター等での家庭園芸、ゴルフ場での芝の施工、公園等の
緑化などに用いる植物種子に対して有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 里子 京都府宇治市宇治小桜23 ユニチカ株式会 社中央研究所内 Fターム(参考) 2B051 AB01 AC02 BA02 BB01 BB02 BB14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラクトマンナン、ホウ素イオン、及び
    ホウ素イオン以外の三価以上の多価金属イオンから成
    り、二価以下のカチオン水溶液吸水能が自重の40倍以
    上であり、且つ吸水後のゲル強度が2×10-5〜1×1
    -3N/mm2である吸水材を50質量%以上含有する
    ことを特徴とする植物種子被覆材。
  2. 【請求項2】 ガラクトマンナンが未修飾グアガムであ
    ることを特徴とする請求項1記載の植物種子被覆材。
  3. 【請求項3】 ホウ素イオン以外の三価以上の多価金属
    イオンが、チタンイオン、ジルコニウムイオン、セリウ
    ムイオン、イットリウムイオンから成る群から選ばれる
    1種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の
    植物種子被覆材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189999A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 Agritecno Yazaki Co Ltd ゲル被覆種子
JP2016116478A (ja) * 2014-12-20 2016-06-30 住化農業資材株式会社 被覆造粒種子
CN114793542A (zh) * 2022-04-15 2022-07-29 南京大源生态建设集团有限公司 一种药丸式种子包及其制作方法

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