JP2002050150A - ディスクカートリッジ - Google Patents

ディスクカートリッジ

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JP2002050150A
JP2002050150A JP2000231589A JP2000231589A JP2002050150A JP 2002050150 A JP2002050150 A JP 2002050150A JP 2000231589 A JP2000231589 A JP 2000231589A JP 2000231589 A JP2000231589 A JP 2000231589A JP 2002050150 A JP2002050150 A JP 2002050150A
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JP
Japan
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shutter
disk cartridge
closing plate
disk
bottom wall
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000231589A
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English (en)
Inventor
Koji Kishida
広史 岸田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形後の「反り」修正が不要なシャッタを備
えたディスクカートリッジを提供することにある。 【解決手段】 ヘッドアクセス用及び駆動軸挿入用窓が
形成され、ディスク状記録媒体を回転自在に収納するケ
ース本体と、前記ヘッドアクセス用及び駆動軸挿入用窓
を開閉するシャッタとを備えたディスクカートリッジに
おいて、前記シャッタがポリカーボネート樹脂で成形さ
れていることを特徴とするディスクカートリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円盤形状をしたデ
ィスク状記録媒体を機器装置にローディングするために
ディスク状記録媒体を回転自在に収納するディスクカー
トリッジに関し、更に詳しくは、ディスク状記録媒体を
収納するケース本体に設けられたヘッドアクセス用及び
駆動軸挿入用窓を開閉するシャッタにポリカーボネート
を用いたディスクカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク、光磁気ディスク等の
ディスク状記録媒体を機器装置にローディングするため
に、ディスク状記録媒体を回転自在に収納するディスク
カートリッジが使用されている。このディスクカートリ
ッジには、機器装置にローディングして所望の情報を記
録、再生する時に、機器装置の記録・再生ヘッドがディ
スク状記録媒体とアクセスできると共に、ディスク状記
録媒体を回転するための駆動軸が挿入できるヘッドアク
セス用及び駆動軸挿入用窓が開放され、未使用時にはヘ
ッドアクセス用及び駆動軸挿入用窓を閉止されるシャッ
タが設けられている。このシャッタは、ディスクカート
リッジ未使用時にディスクカートリッジ内にヘッドアク
セス用及び駆動軸挿入用窓から塵埃が侵入してディスク
状記録媒体に付着するのを防止すると共に、ディスクカ
ートリッジの取扱い時に、手指等でディスク状記録媒体
の記録面を汚損するのを防止して記録、再生に不具合を
生じないように設けられているものである。
【0003】このシャッタとしては、傷が付き難い上
に、容易に変形することがなく、また、美観に優れるな
どの理由からステンレスなどの金属薄板を断面略コの字
状に成形したものが多用されていた。しかし、ステンレ
スなどの金属薄板を用いたシャッタは、材料や加工コス
トが高い上に、合成樹脂製からなるディスクカートリッ
ジのケースとの繰り返し摺動により、前記合成樹脂製ケ
ースから摩耗粉が発生して、機器装置の記録・再生ヘッ
ドやディスク状記録媒体に付着して記録、再生に不具合
を生じるといった問題があり、これらの問題を解決する
シャッタが求められ、これに応えるものとして、合成樹
脂製のディスクカートリッジのケースとの摺動性に優れ
ると共に、変形や破損に対しても相応の機械的強度を有
し、量産が可能であって、コスト的にも比較的安価であ
ることなどから、ポリアセタール樹脂からなるシャッタ
が使用されている。
【0004】しかし、ポリアセタール樹脂は、結晶性樹
脂であり、この樹脂で成形されたシャッタは、収縮応力
により「反り」が発生しやすく、成形したものをそのま
まシャッタとして用いることができず、成形後に「反
り」を修正するための熱処理工程を要するという問題が
あった。さらに、通常、シャッタの表出面の少なくとも
一方の面にディスクカートリッジの製品表示等の印刷層
を設けるが、この印刷層もポリアセタール樹脂からなる
シャッタにおいては、ポリアセタール樹脂との接着を強
固なものとするために、コロナ放電処理などの易接着処
理を施して後に、たとえば、シルクスクリーン印刷等の
印刷法で印刷し、その後に焼き付け処理を施す必要があ
るなど、結構煩雑で手間がかかるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
のような問題を解決するためになされたものであり、そ
の第1の目的とするところは、成形後の「反り」修正が
不要なシャッタを備えたディスクカートリッジを提供す
ることにあり、第2の目的とするところは、コロナ放電
処理や焼き付け処理を施すことなく、強固に接着する印
刷層を形成することができるシャッタを備えたディスク
カートリッジを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な課題を達成するために、請求項1記載の発明は、ヘッ
ドアクセス用及び駆動軸挿入用窓が形成され、ディスク
状記録媒体を回転自在に収納するケース本体と、前記ヘ
ッドアクセス用及び駆動軸挿入用窓を開閉するシャッタ
とを備えたディスクカートリッジにおいて、前記シャッ
タがポリカーボネート樹脂で成形されていることを特徴
とするのである。このように構成することにより、成形
後の「反り」修正が不要で、コロナ放電処理や焼き付け
処理を施すことなく印刷することができると共に、形成
された印刷層は、耐擦傷性、耐摩耗性に優れたシャッタ
を備えたディスクカートリッジとすることができる。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のディスクカートリッジにおいて、前記ポリカーボネ
ート樹脂が15,000〜19,000の粘度平均分子量からなるこ
とを特徴とするものである。このように構成することに
より、成形性に優れると共に、耐衝撃性などの機械的特
性や耐熱性、透明性などに優れたシャッタを備えたディ
スクカートリッジとすることができる。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1、
2のいずれかに記載のディスクカートリッジにおいて、
前記ディスク状記録媒体の記録面に平行な前記ケース本
体の表面と対向する前記シャッタの内面にシャッタ開閉
時の前記ケース本体の表面との摩擦抵抗を減ずる摩擦抵
抗低減手段が施されていることを特徴とするものであ
る。このように構成することにより、シャッタとディス
クカートリッジのケースとの摩擦力を減ずることがで
き、摩耗粉の発生を殆ど無くすことができる。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のディスクカートリッジにおいて、前記摩擦抵抗低減
手段が前記シャッタ内面に施された微細な凹凸面である
ことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項3、
4のいずれかに記載のディスクカートリッジにおいて、
前記摩擦抵抗低減手段が少なくとも前記シャッタの摺動
方向と略直交する位置にある前記シャッタの端縁内面側
に形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に更に詳しく説明するが、まず、本発明にか
かるディスクカートリッジの実施例について図面等を用
いて具体的に説明する。図1は本発明にかかるディスク
カートリッジの一実施例の一方の側から見た平面図、図
2は図1の部分分解斜視図、図3(a)及び(b)は底
壁側ハーフシェルの部分内面図及び部分表面図、図4
(a)及び(b)は上壁側ハーフシェルの部分内面図及
び部分表面図、図5は図3及び図4の両ハーフシェルと
シャッタ機構(シャッタは図示せず)を組み付けた状態
での図4のX−X線の断面図、図6(a)及び(b)は
左側のスライダー及び右側のスライダーの斜視図、図7
はシャッタの一実施例を示す分解斜視図、図8はスライ
ダーの動きを説明するための図であって、ディスクカー
トリッジ1は、方形薄板状で中空のケース本体に光ディ
スク、光磁気ディスク等のディスク状記録媒体を回転自
在に収納したものであり、ケース本体2はそれぞれ合成
樹脂射出成形品からなる互いに同じ厚さの上壁側ハーフ
シェル10と底壁側ハーフシェル20とを重ね合わせて超音
波溶着やネジ止め等により固定された構成になってい
る。両ハーフシェル10、20は、光ディスク等を回転させ
る機器装置の駆動軸を挿入するための駆動軸挿入窓14
(図3、4参照)及び機器装置の記録・再生ヘッドが光
ディスク等と情報をやりとりするためのヘッドアクセス
窓24(図3、4参照)を備え、この窓14、24(図3、4
参照)はシャッタ30で覆われ、シャッタ30は前記窓14、
24(図3、4参照)を覆う位置を中立位置としてその左
右両側へ前端壁15に沿ってスライドするように構成され
ている。前記シャッタ30は、断面略コの字形状のもの
で、正面から見たときに凸形状を呈しており、左右の両
肩部にシャッタ駆動ピン(図示せず)用凹部70が形成さ
れ、シャッタ駆動ピン(図示せず)で引っかけてシャッ
タ30を開くために用いられる。また、前記底壁側ハーフ
シェル20の表面側には、シャッタ30の底壁側開閉板32
(図1、図7参照)を収容する浅いシャッタ用凹部29
(図3参照)が形成されており、このシャッタ用凹部29
の底辺の中央部には前記底壁側開閉板32(図1、図7参
照)の端部の浮き上がりを防止する押さえ板3(図1、
図3参照)が形成されている。なお、前記上壁側ハーフ
シェル10の表面側にも同様にシャッタ30の上壁側開閉板
31(図7参照)を収容する浅いシャッタ用凹部29’(図
4参照)及び前記上壁側開閉板31(図7参照)の端部の
浮き上がりを防止する押さえ板3’(図4参照)が形成
されている。
【0012】そして、前記ディスクカートリッジ1の前
端側の両側縁部には、前記ディスクカートリッジ1を機
器装置に固定するための押さえ部材(図示せず)が挿入
される挿入スロットを形成する挿入スロット形成部4
(図1参照)が前記両ハーフシェル10、20の重ね合わせ
によって形成されると共に、前記ディスクカートリッジ
1の後端側の両側縁部には、機器装置のオートチェンジ
ャ機構のグリップ(図示せず)が挿入されるグリッパス
ロットを形成するグリッパスロット形成部5(図1参
照)が前記両ハーフシェル10、20の重ね合わせによって
形成されている。
【0013】前記ディスクカートリッジ1のケース本体
2を構成する前記上壁側ハーフシェル10と前記底壁側ハ
ーフシェル20は、以下に説明するシャッタスライド用の
ガイド溝を構成する部分を除いて基本的にはほぼ同じ形
状であり、図3、4に示すように上壁11及び底壁21にそ
れぞれ、ディスクの収納空間を区画する周壁12、22と、
上壁11及び底壁21の側縁部に沿って延在する側壁13、23
とが一体に形成されている。また、両ハーフシェル10、
20には、上壁11及び底壁21の中央から上方へ向かって機
器装置へのディスクカートリッジ1の装填方向に延在す
る駆動軸挿入用及びヘッドアクセス用窓14、24を備えて
いる。
【0014】また、図2〜4に示すように、前記両ハー
フシェル10、20は、前端壁15、25の位置が異なってお
り、前記両ハーフシェル10、20を組み合わせたときに、
前記両前端壁15、25の間で、シャッタ開閉方向沿いに延
在すると共に、凸条部26を有する第1ガイド溝60が底壁
21側に形成されるようになっている。前記両前端壁15、
25の中央部分15a、25a、すなわち、ヘッドアクセス窓
24の幅の部分だけは、ケース本体2の厚さ方向寸法が他
の部分15b、25bに比較して小さく、機器装置にディス
クカートリッジ1を装填して記録・再生ヘッドがディス
クに接近するときに、記録・再生ヘッドの走行の邪魔に
ならにようになっている。また、これに伴って、前記上
壁11と前記底壁21の表面は、前端部中央部分11a、21a
がその左右両側の部分11b、21bよりも窪んだ形状にな
っている。前記ケース本体2の内部には、前記両ハーフ
シェル10、20を組み合わせたときに、前記第1ガイド溝
60と連通するスライダー40及びスプリング50を案内する
案内スペース61が形成されるようになっていると共に、
前記案内スペース61に対応する前記前端部中央部分11
a、21aには、略矩形状の切欠部28が設けられ、シャッ
タ30が中立位置にあるときのスプリング50の収納場所を
形成するように構成されている。また、前記上壁11の表
面の左右両側の部分11bの前記前端壁15の下面にシャッ
タ30の開閉方向沿いに延在する第2ガイド溝62が形成さ
れている。
【0015】前記案内スペース(溝)61に収納される両
スライダー40、40は、図2に示した状態での前端部に、
前記第1ガイド溝60にスライド可能に係合する係合部4
1、41を備え、両係合部41、41がシャッタ30の係合突片3
4を挟むようにシャッタ30の左右両側に配置される。ま
た、前記スライダー40の係合部41は、係合上壁41aと係
合側壁41bと係合下壁41cとで断面略コの字形状に構成
され、各スライダー40〔図6(a)に示す左側スライダ
ーと図6(b)に示す右側スライダーは左右対称であ
る〕は、それぞれ、前記係合下壁41cに、スプリング係
止用の鉤部42を備えた位置決め部43を有している。前記
スプリング係止用の鉤部42には、スプリング50が連結さ
れ、両スライダー40、40が互いに引き付けられる方向へ
付勢されている。また、前記スライダー40には、前記係
合上壁41aの一部を延長すると共に、先端に嵌合爪44a
を有する上壁延長部44が形成され、この上壁延長部44が
前記底壁側ハーフシェル20の前記前端壁25に設けられた
前記凸条部26と嵌合するように構成され、前記スライダ
ー40は前記前端壁25に前記嵌合爪44aを有する前記上壁
延長部44と前記断面略コの字形状の係合部41とで確実に
係止されるようになっている。
【0016】また、前記両スライダー40、40の前記係合
下壁41c及び前記位置決め部43の前記上壁延長部44が設
けられた端部に前記上壁延長部44と同じ方向に突出する
凸部45が設けられると共に、前記位置決め部43には前記
凸部45と反対方向に突出する防止壁46が形成されてい
る。前記凸部45は前記スライダー40が前記底壁側ハーフ
シェル20の前記案内スペース61をスムーズかつ確実に摺
動するように設けられている。また、前記防止壁46は前
記スプリング係止用の鉤部42からスプリングが外れるの
を防止すると共に、前記係合下壁41cと前記位置決め部
43と前記スプリング係止用の鉤部42とでシャッタ30の開
閉方向に平行な溝47を形成している。この溝47は前記ケ
ース本体2の上壁側ハーフシェル10に形成された前記ガ
イド溝60と平行に延在する突条16と係合するように構成
されている。また、前記突条16のヘッドアクセス窓24の
幅の部分を除いた下面は、スプリング50の邪魔にならな
いように円弧状に形成されている(図5参照)。
【0017】また、前記両スライダー40、40の前記スプ
リング50を介して対向する面の一部が前記上壁側ハーフ
シェル10に設けられたストッパー17及び前記底壁側ハー
フシェル20に設けられたストッパー27と当接し、前記両
スライダー40、40が位置決めされたときに、前記シャッ
タ30が中立位置になって、前記駆動軸挿入用及びヘッド
アクセス用窓14、24が塞がれるようになっている。
【0018】また、シャッタ30は、図1に示すように正
面から見たときに凸形状を呈しており、図7に示すよう
に、一端が凸形状からなる上壁側開閉板31及び底壁側開
閉板32の前記一端からそれぞれの開閉板に対して直角方
向に突出する断面凸形状の上壁側突出部8及び底壁側突
出部9が前記上壁側開閉板31及び前記底壁側開閉板32と
一体成形された略L字形状の上壁側L形開閉板6及び底
壁側L形開閉板7から構成されている。さらに、前記底
壁側開閉板32は、前記ケース本体2の前記第1ガイド溝
60にスライド可能に係合する係合突片34を有すと共に、
前記上壁側開閉板31は、前記ケース本体2の前記第2ガ
イド溝62にスライド可能に係合する板状突片35を有して
いる。なお、前記係合突片34及び前記板状突片35につい
ても前記上壁側突出部8及び前記底壁側突出部9と同様
に一体成形により形成されたものである。そして、前記
底壁側突出部9の先端面には、その中央に内面側に開口
する細長い位置決め用凹部36が形成され、該位置決め用
凹部36の周囲を取り囲むと共に前記底壁側突出部9の凸
形状に沿うように溝状の溶着用凹部39が形成され、ま
た、前記上壁側突出部8の先端面には、前記底壁側突出
部9の先端面に形成された前記位置決め用凹部36に対応
する位置に位置決め用突起37が突設されると共に、前記
溶着用凹部39に対応する溶着用突起38が形成されてい
る。このような構成からなる前記上壁側L形開閉板6と
前記底壁側L形開閉板7を組み合わせてシャッタ30とす
るときには、前記位置決め用突起37と前記位置決め用凹
部36とを嵌合すると共に、前記溶着用突起38と前記溶着
用凹部39とを嵌合することにより、適正な位置で確実に
組み合わせることができ、その後に前記溶着用突起38と
前記溶着用凹部39の嵌合部を超音波溶着することにより
一体固定した断面略コの字形状のシャッタ30となる。
【0019】このように前記シャッタ30を2ピースで構
成するのは、ディスクカートリッジ1を組み立てる際の
生産性を考慮したものであり、具体的に説明すると、ま
ず、前記上壁側ハーフシェル10の内面側にスライダー4
0、40を配置し、該スライダー40、40のスプリング係止
用の鉤部42、42にスプリング50を連結した後、前記上壁
側ハーフシェル10に前記底壁側ハーフシェル20を重ね合
わせて超音波溶着ないしネジ止め等の固定手段で前記上
壁側ハーフシェル10と前記底壁側ハーフシェル20とを固
定してケース本体2を形成し、その後、前記ケース本体
2の第1ガイド溝60の前記スライダー40、40間に前記係
合突片34を係合するように前記底壁側L形開閉板7を配
置すると共に、前記底壁側L形開閉板7の先端面に前記
上壁側L形開閉板6の先端面を上記で説明した前記位置
決め用突起37と前記位置決め用凹部36及び前記溶着用突
起38と前記溶着用凹部39とを嵌合させ、その後に嵌合部
を超音波溶着することによりディスクカートリッジ1を
組み立てることができるからである(ディスク状記録媒
体をセットする説明は省略した)。
【0020】上記のように組み立てられたディスクカー
トリッジ1は、図8に示すように、前記シャッタ30の係
合突片34に前記スライダー40、40が左右両側から接触す
る〔図8(a)参照〕と共に、前記スライダー40、40が
前記ケース本体2に形成されたストッパー17(図3参
照)、27で位置決めされて、前記係合突片34が第1ガイ
ド溝60の中央に位置するので、前記シャッタ30が中立位
置になって、駆動軸挿入用及びヘッドアクセス用窓14、
24が塞がれることになる。なお、前記ストッパー17、27
は、各スライダー40、40の前記スプリング50を挟んで対
向する面に当接している。
【0021】一方、前記シャッタ30を中立位置から左右
どちらかの方向へスライドさせる〔図8(b)において
は左方向へスライドさせている〕ときは、前記シャッタ
30の係合突片34が一方のスライダー40を押しながら移動
する。このとき、他方のスライダー40はストッパー17
(図3参照)、27に位置保持されるので、前記スプリン
グ50が伸びることになる。従って、両スライダー40、40
が前記スプリング50で互いに引き付けられるので、前記
シャッタ30を開いた位置に位置保持する力を解除すれ
ば、前記シャッタ30は中立位置に復帰する。
【0022】次に、今まで説明した本発明のディスクカ
ートリッジのシャッタに用いられるポリカーボネート樹
脂について説明する。このポリカーボネート樹脂として
は、粘度平均分子量が15,000〜19,000のものが適当であ
る。この理由としては、粘度平均分子量が19,000より大
きいと流動性が悪く成形品を製造することが困難とな
り、粘度平均分子量が15,000より小さいと成形品の衝撃
強度が低下してシャッタの用途に適し難いものとなるた
めであるが、生産性を考慮すると、より好ましいポリカ
ーボネート樹脂の粘度平均分子量は15,000〜17,000であ
る。ところで、粘度平均分子量は、たとえば、ウベロー
デ粘度計を用いて塩化メチレンを溶媒とする溶液の極限
粘度[η]を測定し、以下の式より粘度平均分子量
(M)を求める。 [η]=1.23×10-5×M0.83
【0023】次に、シャッタの内面に設けるディスクカ
ートリッジのケース本体表面との摩擦抵抗を減ずる摩擦
抵抗低減手段について説明する。図9は本発明にかかる
ディスクカートリッジに用いるシャッタの一実施例を示
す分解斜視図であって、シャッタ30’は図7に示した前
記上壁側L形開閉板6を構成する前記上壁側開閉板31の
内面及び前記底壁側L形開閉板7を構成する前記底壁側
開閉板32の内面にシボ加工を施すことにより摩擦低減手
段としての微細な凹凸面80を有する上壁側開閉板31’及
び底壁側開閉板32’からなる上壁側L形開閉板6’及び
底壁側L形開閉板7’とした以外は図7に示すシャッタ
30と同じであり説明は省略する。このように構成するこ
とにより、シャッタ開閉時にディスクカートリッジのケ
ース本体2の表面との摩擦抵抗を減ずることができ、摩
耗粉の発生を殆ど無くすことができる。
【0024】図10は本発明にかかるディスクカートリッ
ジに用いるシャッタの他の実施例を示す分解斜視図であ
って、シャッタ30''は図7に示した前記上壁側L形開閉
板6を構成する前記上壁側開閉板31及び前記底壁側L形
開閉板7を構成する前記底壁側開閉板32のシャッタの少
なくとも摺動方向と略直交する位置にある内面側端縁に
面取り加工を施すことにより摩擦低減手段としての面取
り縁81を有する上壁側開閉板31''及び底壁側開閉板32''
からなる上壁側L形開閉板6''及び底壁側L形開閉板
7''とした以外は図7に示すシャッタ30と同じであり説
明は省略するが、このように構成することにより、シャ
ッタ開閉時にディスクカートリッジのケース本体2の表
面との摩擦抵抗を減ずることができ、摩耗粉の発生を殆
ど無くすことができる。また、図示はしないが前記面取
り縁81は前記上壁側L形開閉板6''及び底壁側L形開閉
板7''の後端側の内面側端縁に形成してもよい。そし
て、前記面取り縁81としては、曲面状あるいは傾斜面状
のいずれであってもよい。
【0025】また、前記摩擦低減手段としては、例示し
たものに限ることはなく、たとえば、出光石油化学
(株)製のAL−0010といったフッ素樹脂を添加したポリ
カーボネート樹脂を用いてシャッタを成形することによ
り、ディスクカートリッジのケース本体との摩擦抵抗を
少なくするという摩擦低減手段であってもよく、さら
に、前記摩擦低減手段は上記したような摩擦低減手段を
適宜組み合わせても構わないのであって、要するに本発
明の趣旨を逸脱しない範囲のものは、すべて本発明に含
まれる。
【0026】
【実施例】上記の本発明について、以下に実施例を挙げ
て、さらに詳しく説明する。 実施例1 ポリカーボネート樹脂〔出光石油化学(株)製:タフロ
ンA1500〕を用い、日本製鋼所製のJ−150EP
タイプの射出成形機を用いて、成形温度305℃、金型
温度60℃、射出時間0.3秒、冷却時間15秒で射出
成形を行い、図7に示す形状の上壁側L形開閉板及び底
壁側L形開閉板〔肉厚:0.7 mm、巾:40.5mm、長さ:10
1 mm〕をそれぞれ作製した。
【0027】比較例1 ポリアセタール樹脂〔旭化成工業(株)製:テナックD
S−950〕を用い、日本製鋼所製のJ−150EPタ
イプの射出成形機を用いて、成形温度190℃、金型温
度60℃、射出時間0.3秒、冷却時間20秒で射出成
形を行い、図7に示す形状の上壁側L形開閉板及び底壁
側L形開閉板を実施例1と同様にそれぞれ作製した。
【0028】上記で作製した実施例1、及び比較例1に
ついて、成形品の変形性、印刷適性、耐衝撃性、及び、
耐摩耗性を下記に示す評価方法にて評価し、その評価結
果を表1に纏めて示した。
【0029】 評価方法: <成形品の変形性>上壁側開閉板部及び底壁側開閉板部
の反りを目視評価した。反りがなくフラットを変形性良
好として○印、反りがあるものを変形性不良として×印
を付して示した。 <印 刷 適 性>上壁側L形開閉板の表出面に直にウ
レタン系の2液硬化型インキを用いてシルクスクリーン
印刷を行い、硬化後に、18mm巾のセロハンテープ〔ニチ
バン(株)製〕を印刷面に十分に密着させて、90度上方
に瞬間的にセロハンテープを剥離させて、インキの密着
性を評価した。インキが全く剥がれないものを良好とし
て○印、一部剥がれるものを普通として△印、大部分剥
がれるものを不良として×印を付して示した。 <耐 衝 撃 性>別途組み立てたディスクカートリッ
ジのケース本体に、上記で作製した上壁側L形開閉板及
び底壁側L形開閉板を超音波溶着にてシャッタとして装
着したものを各10個作製し、70cm高さからPタイル
面にシャッタ天面を下側にして1回自然落下し、シャッ
タの破損状況を評価した。全数破損しないものを良好と
して○印、1個でも破損したものを不良として×印を付
して示した。 <耐 摩 耗 性>別途組み立てたディスクカートリッ
ジのケース本体に、上記で作製した上壁側L形開閉板及
び底壁側L形開閉板を超音波溶着にてシャッタとして装
着して1万回開閉し、その際の摩耗粉の発生を観察し、
摩耗粉が全く発生しないものを良好として○印、データ
の読み書きに支障をきたさない程度に摩耗粉が発生する
ものを普通として△印、データの読み書きに支障をきた
す程度に摩耗粉が発生するものを不良として×印を付し
て示した。
【0030】表1の評価結果からも明らかなように、成
形後の「反り」がなくフラットな上壁側L形開閉板及び
底壁側L形開閉板を得ることができると共に、コロナ放
電処理や焼き付け処理を施すことなく、強固に接着する
印刷層を形成することができる上壁側L形開閉板及び底
壁側L形開閉板を得ることができ、結果として「反り」
がなく、コロナ放電処理や焼き付け処理を施すことな
く、強固に接着する印刷層を形成することができるシャ
ッタを得ることができる。
【0031】なお、今まで説明に供したディスクカート
リッジは、本発明をより良く理解してもらうために一実
施例を示しものであって、これに限るものでないことを
断っておく。
【0032】
【発明の効果】本発明のディスクカートリッジは、今ま
で縷々説明してきたように、従来のポリアセタール樹脂
からなるシャッタにおいて必要とした成形品の「反り」
修正工程を不要とすることができると共に、シャッタに
設ける印刷絵柄についてもコロナ放電処理等の易接着処
理や焼き付け処理といった従来のポリアセタール樹脂か
らなるシャッタにおいて必要とした処理を不要とするこ
とができるという効果を奏するものである。また、耐衝
撃性においても従来のポリアセタール樹脂からなるシャ
ッタと遜色ないものとすることができる。さらに、耐摩
耗性においても、データの読み書きに支障をきたさない
レベルのものとすることができる。そして、本発明のデ
ィスクカートリッジは、シャッタがポリカーボネート樹
脂からなるために、透明なケース本体と透明なシャッタ
とを有する今までにはない意匠性を有するディスクカー
トリッジとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるディスクカートリッジの一実
施例の一方の側から見た平面図である。
【図2】 図1の部分分解斜視図である。
【図3】 (a)及び(b)は底壁側ハーフシェルの部
分内面図及び部分表面図である。
【図4】 (a)及び(b)は上壁側ハーフシェルの部
分内面図及び部分表面図である。
【図5】 図3及び図4の両ハーフシェルとシャッタ機
構(シャッタは図示せず)を組み付けた状態での図4の
X−X線の断面図である。
【図6】 (a)及び(b)は左側のスライダー及び右
側のスライダーの斜視図である。
【図7】 シャッタの一実施例を示す要部分解斜視図で
ある。
【図8】 スライダーの動きを説明するための図であ
る。
【図9】 本発明にかかるディスクカートリッジに用い
るシャッタの一実施例を示す分解斜視図である。
【図10】 本発明にかかるディスクカートリッジに用い
るシャッタの他の実施例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ディスクカートリッジ 2 ケース本体 3,3’ 押さえ板 4 挿入スロット形成部 5 グリッパスロット形成部 6,6’,6'' 上壁側L形開閉板 7,7’,7'' 底壁側L形開閉板 8 上壁側突出部 9 底壁側突出部 10 上壁側ハーフシェル 11 上壁 11a,21a 前端部中央部分 11b,21b 前端部左右両側部分 12,22 周壁 13,23 側壁 14,24 駆動軸挿入用及びヘッドアクセス
用窓 15,25 前端壁 15a,25a 中央部分 15b、25b 他の部分 16 突条 17,27 ストッパー 20 底壁側ハーフシェル 21 底壁 26 凸条部 28 切欠部 29,29’ シャッタ用凹部 30,30’,30'' シャッタ 31,31’,31'' 上壁側開閉板 32,32’,32'' 底壁側開閉板 34 係合突片 35 板状突片 36 位置決め用凹部 37 位置決め用突起 38 溶着用突起 39 溶着用凹部 40 スライダー 41 係合部 41a 係合上壁 41b 係合側壁 41c 係合下壁 42 スプリング係止用の鉤部 43 位置決め部 44 上壁延長部 44a 嵌合爪 45 凸部 46 防止壁 47 溝 50 スプリング 60 第1ガイド溝 61 案内スペース 62 第2ガイド溝 70 ピン用凹部 80 微細な凹凸面 81 面取り縁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドアクセス用及び駆動軸挿入用窓が
    形成され、ディスク状記録媒体を回転自在に収納するケ
    ース本体と、前記ヘッドアクセス用及び駆動軸挿入用窓
    を開閉するシャッタとを備えたディスクカートリッジに
    おいて、前記シャッタがポリカーボネート樹脂で成形さ
    れていることを特徴とするディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記ポリカーボネート樹脂が15,000〜1
    9,000の粘度平均分子量からなることを特徴とする請求
    項1記載のディスクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記ディスク状記録媒体の記録面に平行
    な前記ケース本体の表面と対向する前記シャッタの内面
    にシャッタ開閉時の前記ケース本体の表面との摩擦抵抗
    を減ずる摩擦抵抗低減手段が施されていることを特徴と
    する請求項1、2のいずれかに記載のディスクカートリ
    ッジ。
  4. 【請求項4】 前記摩擦抵抗低減手段が前記シャッタ内
    面に施された微細な凹凸面であることを特徴とする請求
    項3記載のディスクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記摩擦抵抗低減手段が少なくとも前記
    シャッタの摺動方向と略直交する位置にある前記シャッ
    タの端縁内面側に形成されていることを特徴とする請求
    項3、4のいずれかに記載のディスクカートリッジ。
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