JP2002048681A - 無端金属ベルトの品質検査方法および品質検査装置 - Google Patents

無端金属ベルトの品質検査方法および品質検査装置

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JP2002048681A JP2000232442A JP2000232442A JP2002048681A JP 2002048681 A JP2002048681 A JP 2002048681A JP 2000232442 A JP2000232442 A JP 2000232442A JP 2000232442 A JP2000232442 A JP 2000232442A JP 2002048681 A JP2002048681 A JP 2002048681A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無端金属ベルトの耐久性に関係する品質素性
を正確かつ容易に測定し、品質判定を精度よくおこな
う。 【解決手段】 板厚方向の一方の面に凸部が形成される
とともに他方の面に前記凸部に嵌合する形状の凹部が形
成された複数のエレメントが、その板厚方向に互いに対
面して環状に配列され、かつこれらのエレメントに通さ
れた金属帯によって前記エレメントが結束されてなる無
端金属ベルトの品質検査方法であって、前記無端金属ベ
ルトをシーブに巻き掛けた状態で、前記シーブに巻き掛
けられている箇所における各エレメント同士の間隔を測
定し、その測定値に基づいて前記無端金属ベルトの品質
の良否を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、板片状の多数の
エレメントを互いに対面させて環状に配置し、それらの
エレメントに金属バンドであるフープを通して各エレメ
ントを環状に結束して構成した無端金属ベルトの品質を
検査する方法およびその品質検査装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の無端金属ベルトはベルト式無段
変速機に使用されている。その構造を簡単に説明する
と、図10において、符号1はエレメントを示し、この
多数のエレメント1が互いに板厚方向に対面して環状に
並べて配置され、その左右のサドル部に環状の金属帯で
あるフープ2を通して各エレメント1が結束され、図1
1に示す全体として無端(環状)の金属ベルト3を構成
している。
【0003】エレメント1の形状の一例を図12に示し
てあり、幅方向の両側の側面は、シーブ4におけるテー
パ状のシーブ面5に接触する対シーブ摩擦面6あって、
シーブ面5と一致するテーパ面とされている。その対シ
ーブ摩擦面6を備えた基体部分7の幅方向での中心部
に、図12での上側に延びた首部8が形成され、その首
部8が、左右に広がった頂部9に繋がっている。その左
右に広がった頂部9と基体部分7との間にスリットが形
成されており、この左右2つのスリットの部分にフープ
2が通されている。そして、基体部分7におけるフープ
2が接触する面がサドル面10となっている。
【0004】このサドル面10の高さは、基体部分7を
横切るピッチ線Pからの寸法で表される。また、エレメ
ント1の幅は、ピッチ線P上の寸法で表される。なお、
前記頂部9のうち首部8の延長位置には、一方の面側に
凸となり、他方の面側では凹となったディンプル・ホー
ル(D/H)11が形成されている。このディンプル・
ホール11は、一例としてテーパ形状であって、互いに
隣接するエレメント1のディンプル・ホール11同士が
嵌合することにより、エレメント1を所期の配列状態に
維持するようになっている。
【0005】上記無端金属ベルト3は、一対のシーブ4
の間に挟み付けられて使用される。その場合、シーブ面
5および対シーブ摩擦面6がテーパ面であるために、各
エレメント1には、シーブ4による挟圧力により半径方
向での外側に荷重が作用するが、各エレメント1がフー
プ2によって結束されているので、フープ2の張力によ
り半径方向での外側への移動が規制される。その結果、
シーブ面5と対シーブ摩擦面6との間に摩擦力が生じ、
あるいは油膜のせん断力が生じてシーブ4と無端金属ベ
ルト3との間でトルクが伝達される。
【0006】上記のようにエレメント1を半径方向で外
側に押圧する荷重は、シーブ4が無端金属ベルト3を挟
み付けることにより生じるので、エレメント1の幅寸法
やディンプル・ホール11の位置あるいはサドル面10
の高さに誤差があれば、半径方向での外側に向けた荷重
がエレメント1毎に大小に異なり、また半径方向での位
置にも狂いが生じる。これに対して、各エレメント1は
フープ2によって結束されていると同時に、隣接するエ
レメント1同士が、前述したディンプル・ホール11に
よって連結されているので、幅寸法の誤差が半径方向に
向けた圧縮力あるいは引っ張り力として作用する。
【0007】例えば図13に示すように、3枚並んだエ
レメント1のうち中央のエレメント1が、幅寸法やディ
ンプル・ホール11の位置あるいはサドル面10の高さ
の狂いによって半径方向で内側に陥没した状態になる
と、その中央部のエレメント1の首部8には、矢印で示
すように引っ張り力が作用し、これに対して左右のエレ
メント1の首部8には、矢印で示すように圧縮力が作用
する。あるいは図14に示すように、3枚並んだエレメ
ント1のうち中央のエレメント1が、幅寸法やディンプ
ル・ホール11の位置あるいはサドル面10の高さの狂
いによって半径方向で外側に突出した状態になると、そ
の中央部のエレメント1の首部8には、矢印で示すよう
に圧縮力が作用し、これに対して左右のエレメント1の
首部8には、矢印で示すように引っ張り力が作用する。
【0008】このように各エレメント1の寸法の誤差も
しくは狂いにより各エレメント1に圧縮力や引っ張り力
が作用し、またそれに伴ってフープ2の張力の変動など
が生じる。そして、無端金属ベルト3を走行させると、
このような複雑な荷重が繰り返し生じ、これが原因とな
ってエレメント1やフープ2に変形などの異常が生じ、
その耐久性が低下することがある。
【0009】したがって無端金属ベルト3の品質管理と
して、耐久性に関係する品質素性の良否を判断する必要
があり、これは、従来一般には、無端金属ベルトの製造
ロットごとにサンプルを抜き取って品質検査することに
よりおこなっていた。すなわち抜き取ったベルトを分解
して全てのエレメントについて、検査項目として挙げら
れている形状精度の3次元測定もしくは専用ゲージでの
測定などをおこない、その測定結果に基づいて、そのベ
ルトの製造ロットの母集団についての品質の良否の判定
をおこなっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した無端金属ベル
トにおけるエレメントは、一般的には、ファインブラン
キング型によって打ち抜いた後、熱処理したものが使用
され、したがってその製造過程で生じる形状もしくは寸
法の精度のバラツキを持ったものとなっている。したが
って製造ロットごとに形状・寸法の精度のバラツキに一
定の傾向があり、その点では製造ロットごとの抜き取り
検査によってある程度の品質の検査をおこなうことがで
きる。
【0011】しかしながら、1本の無端金属ベルトには
数百のエレメントが使用され、しかもそれらのエレメン
トは、全く同一のファインブランキング型や熱処理工程
を経たものではなく、工程の異なるものがミックスされ
たものである。さらに、本発明の発明者等の知見によれ
ば、無端金属ベルトの耐久性には、前述したように、個
々のエレメントの寸法精度のみならず、隣接するエレメ
ントとの寸法偏差、特にサドル高さやディンプル・ホー
ルの位置度差が大きく影響する。
【0012】そのため、個々の無端金属ベルトには、そ
のエレメントの製造工程ごとの精度のバラツキが反映さ
れているだけではなく、製造工程の異なるエレメントの
ミックスの仕方や配列の仕方が反映されてその耐久性に
影響を与えている。したがって製造ロットごとの抜き取
り検査では、これらの組み立て工程での影響もしくは精
度のバラツキを見出すことはできない。
【0013】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、無端金属ベルトの耐久性についての全
数検査を容易かつ正確におこなうことのできる方法およ
び装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、無端金属ベルトの耐
久性に影響を与える部位の精度と相関関係のある部位の
寸法を測定し、その測定値に基づいて無端金属ベルトの
品質の良否を判定するように構成したことを特徴とする
ものである。より具体的には、請求項1の発明は、板厚
方向の一方の面に凸部が形成されるとともに他方の面に
前記凸部に嵌合する形状の凹部が形成された複数のエレ
メントが、その板厚方向に互いに対面して環状に配列さ
れ、かつこれらのエレメントに通された金属帯によって
前記エレメントが結束されてなる無端金属ベルトの品質
検査方法において、前記無端金属ベルトをシーブに巻き
掛けた状態で、前記シーブに巻き掛けられている箇所に
おける各エレメント同士の間隔を測定し、その測定値に
基づいて前記無端金属ベルトの品質の良否を判定するこ
とを特徴とする方法である。
【0015】したがって請求項1の発明では、隣接して
いるエレメントにおける凸部および凹部の位置精度と相
関関係のある、湾曲部分でのエレメント同士の間隔が測
定される。そして、その測定値の大小に基づいて無端金
属ベルトの品質の良否が判定される。このような検査・
測定は、組み立てられた無端金属ベルトの使用状態もし
くは使用状態を模擬した状態でおこなうことになるの
で、全数検査が可能になる。
【0016】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、前記凹部および凸部の位置の精度と前記シー
ブに対する巻き掛け箇所でのエレメント同士の間隔との
関係を予め求め、その予め求められた関係と前記間隔の
測定値とに基づいて前記凹部および凸部の位置の精度を
判定して無端金属ベルトの品質の良否を判定することを
特徴とする品質検査方法である。
【0017】したがって請求項2の発明では、エレメン
トに形成されている凸部と凹部との位置の精度とシーブ
に巻き掛けられて湾曲している箇所におけるエレメント
同士の間隔との相関関係が求められて、これが無端金属
ベルトの品質の判定基準とされ、その相関関係により前
記間隔の実測値を評価することにより、無端金属ベルト
の品質の良否が判定される。その結果、無端金属ベルト
の品質の判定が、より正確になる。
【0018】さらに、請求項3の発明は、請求項1もし
くは2の発明において、前記無端金属ベルトにおける前
記間隔を測定する部位が、前記シーブに巻き掛けられて
いる箇所での最も外周側の部位であることを特徴とする
品質検査方法である。
【0019】したがって請求項3の発明では、シーブに
巻き掛けられて湾曲していることによりエレメント同士
の間隔が開く箇所のうち、最も間隔が大きく開く最外周
側の部位での間隔を測定することになる。その結果、間
隔の測定精度が向上し、無端金属ベルトの品質判定を正
確におこなうことができる。
【0020】そして、請求項4の発明は、請求項1ない
し3のいずれかの発明において、前記無端金属ベルトに
所定の張力を作用させることにより所定のトルクをその
無端金属ベルトを介して伝達している状態で、前記シー
ブに巻き掛けられている箇所における各エレメント同士
の間隔を測定することを特徴とする品質検査方法であ
る。
【0021】したがって請求項4の発明では、シーブに
巻き掛けられて湾曲した状態でエレメント同士の間隔を
測定する場合、無端金属ベルトには所定の張力が作用
し、シーブ間でトルクを伝達している状態となる。その
結果、前記間隔の測定が、無端金属ベルトの実際の使用
状態に近い状態でおこなわれ、無端金属ベルトの品質の
判定がより正確になる。
【0022】他方、請求項5の発明は、複数のエレメン
トをその板厚方向に互いに対面させて環状に配列すると
ともに、これらのエレメントに金属帯を通して前記エレ
メントを結束してなる無端金属ベルトの品質検査方法で
あって、前記無端金属ベルトをシーブに巻き掛けた状態
で、前記シーブに巻き掛けられている箇所における各エ
レメントの前記金属帯を通してある部位より外周側の所
定の部位の高さを測定し、その測定値に基づいて無端金
属ベルトの品質の良否を判定することを特徴とする方法
である。
【0023】したがって請求項5の発明では、各エレメ
ントにおける前記金属帯を通してある部位すなわちサド
ル面の高さと相関関係のある、該サドル面より外周側の
所定の部位の高さが測定される。そして、その測定値の
大小に基づいて無端金属ベルトの品質の良否が判定され
る。このような検査・測定は、組み立てられた無端金属
ベルトの使用状態もしくは使用状態を模擬した状態でお
こなうことになるので、全数検査が可能になる。
【0024】また、請求項6の発明は、請求項5の発明
において、前記金属帯を通してあるサドル面の高さと前
記シーブに対する巻き掛け箇所での前記外周側の所定の
部位の高さとの関係を予め求め、その予め求められた関
係と前記所定の部位の高さの測定値とに基づいて前記サ
ドル面の高さの精度を判定して無端金属ベルトの品質の
良否を判定することを特徴とする品質検査方法である。
【0025】したがって請求項6の発明では、サドル面
の高さとシーブに巻き掛けられている箇所におけるサド
ル面より外周側の所定の部位の高さとの相関関係が求め
られて、これが無端金属ベルトの品質の判定基準とさ
れ、その相関関係により前記所定の部位の高さの実測値
を評価することにより、無端金属ベルトの品質の良否が
判定される。その結果、無端金属ベルトの品質の判定
が、より正確になる。
【0026】さらに、請求項7の発明は、請求項5もし
くは6の発明において、前記無端金属ベルトにおける前
記高さを測定する所定の部位が、前記シーブに巻き掛け
られている箇所での最も外周側の部位であることを特徴
とする品質検査方法である。
【0027】したがって請求項7の発明では、サドル面
の高さに関係する部位の高さとして、シーブに巻き掛け
た状態で最も外周側に位置する部位の高さが測定され
る。その結果、サドル面に代替する部位の高さの測定が
容易になる。
【0028】またさらに、請求項8の発明は、請求項5
ないし7のいずれかの発明において、前記無端金属ベル
トに所定の張力を作用させることにより所定のトルクを
その無端金属ベルトを介して伝達している状態で、前記
シーブに巻き掛けられている箇所における各エレメント
の前記所定の部位の高さを測定することを特徴とする品
質検査方法である。
【0029】したがって請求項8の発明では、前記所定
の部位の高さを測定する場合、無端金属ベルトには所定
の張力が作用し、シーブ間でトルクを伝達している状態
となる。その結果、前記高さの測定が、無端金属ベルト
の実際の使用状態に近い状態でおこなわれ、無端金属ベ
ルトの品質の判定がより正確になる。
【0030】そしてまた、請求項9の発明は、板厚方向
の一方の面に凸部が形成されるとともに他方の面に前記
凸部に嵌合する形状の凹部が形成された複数のエレメン
トが、その板厚方向に互いに対面して環状に配列され、
かつこれらのエレメントに通された金属帯によって前記
エレメントが結束されてなる無端金属ベルトの品質検査
方法であって、前記無端金属ベルトをシーブに巻き掛
け、かつその無端金属ベルトに所定の張力を作用させる
ことにより所定のトルクをその無端金属ベルトを介して
伝達させ、かつその無端金属ベルトにおける前記シーブ
に巻き掛けられている箇所における各エレメント同士の
間隔と、各エレメントの前記金属帯を通してある部位よ
り外周側の所定の部位の高さとを測定し、前記間隔の測
定値が予め設定してある基準値より小さい場合、あるい
は前記高さの測定値が予め設定してある他の基準値を超
えている場合に前記無端金属ベルトの品質不良を判定す
ることを特徴とする方法である。
【0031】したがって請求項9の発明では、前記凹部
および凸部の位置精度に関係する、湾曲箇所でのエレメ
ント同士の間隔と、前記金属帯を通してある部位すなわ
ちサドル面の高さ精度と関係する、サドル面より外周側
の所定の部位の高さとが測定され、その測定値のいずれ
かが、それぞれに対応して設けてある基準値より小さい
場合あるいは超えている場合に、無端金属ベルトが品質
不良と判定される。その結果、耐久性に影響のある少な
くとも2項目の測定・評価をおこなうので、無端金属ベ
ルトの品質検査を、より正確におこなうことができる。
【0032】そして、請求項10の発明は、板厚方向の
一方の面に凸部が形成されるとともに他方の面に前記凸
部に嵌合する形状の凹部が形成された複数のエレメント
が、その板厚方向に互いに対面して環状に配列され、か
つこれらのエレメントに通された金属帯によって前記エ
レメントが結束されてなる無端金属ベルトの品質検査装
置であって、前記無端金属ベルトを巻き掛ける一対のシ
ーブと、これらのシーブに巻き掛けた状態の前記無端金
属ベルトに所定の張力を付与する手段と、その無端金属
ベルトを介して前記シーブの間で伝達するトルクを設定
する手段と、いずれかのシーブに巻き掛けられている箇
所においてエレメント同士の間隔と各エレメントにおけ
る前記金属帯を通してある箇所より外周側の所定の部位
の高さとの少なくともいずれかを測定する測定手段とを
備えていることを特徴とする装置である。
【0033】したがって請求項10の発明では、複数の
エレメントを金属帯によって結束してなる無端金属ベル
トが一対のシーブに巻き掛けられ、その状態で張力が付
与されてシーブの回転と共に無端金属ベルトが駆動さ
れ、かつ前記シーブ間でトルクを伝達する。このように
して駆動されている状態で、いずれかのシーブに巻き掛
けられている部分で、エレメント同士の間隔と金属帯が
巻き掛けられている部位より外周側の所定の部位の高さ
との少なくともいずれかが測定される。そして、その測
定結果に基づいて無端金属ベルトの品質の良否を判定す
ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を具体例に基づい
て説明する。この発明で検査する無端金属ベルトの一例
は、前述した図10ないし図12に示すとおりであり、
また、その検査項目は、ディンプル・ホール11の位置
の精度およびサドル面10の高さの精度である。なお、
ディンプル・ホール11の位置精度は、図12での上下
方向の位置精度および左右方向の位置精度の両方であ
る。
【0035】図1はこの無端金属ベルト3の品質の検査
に用いる装置を概念的に示しており、無端金属ベルト3
を巻き掛ける一対のシーブ20,21が設けられてい
る。これらのシーブ20,21は、前述したシーブ4と
同様に、無端金属ベルト3の対シーブ摩擦面6を接触さ
せる一対のテーパ状のシーブ面によって巻き掛け溝を構
成しているシーブである。図1の左側のシーブ20が駆
動側シーブであって、モータ22に連結されている。こ
れに対して図1の右側のシーブ21が従動側シーブであ
って、無端金属ベルト3を介して伝達するトルクを所定
の値に設定するためのトルク付加機構23に連結されて
いる。これは、例えばブレーキ機構や電動機などによっ
て構成することができる。
【0036】また、これらのシーブ20,21に巻き掛
けた無端金属ベルト3に所定の張力を付与するための機
構が設けられている。この機構は、例えば図2に示すよ
うに、いずれか一方のシーブ20(もしくは21)を固
定シーブSf とこれに対向させた可動シーブSm とによ
って構成し、その可動シーブSm をアクチュエータAc
によって前後動させることにより、固定シーブSf と可
動シーブSm との間の溝幅を狭くして無端金属ベルト3
に張力を付与する機構を採用することができる。これに
替えて、いずれか一方のシーブ20,21を他方に対し
て離隔する方向に荷重を掛けて無端金属ベルト3に張力
を付与するように構成してもよい。
【0037】さらに、一方のシーブ20,21の外周側
(図1の例では駆動側シーブ20の外周側)に、無端金
属ベルト3のうちこのシーブ20に巻き掛けられている
箇所におけるエレメント1の所定の部位の寸法を測定す
る接触式もしくは非接触式のセンサ24が設けられてい
る。このセンサ24によって測定する寸法は、隣接する
エレメント1同士の間隔と前記サドル面10より外周側
の所定の部位の高さとであり、これらの寸法は、センサ
24から出力された信号を、アンプ25および演算部2
6ならびにインジケータ27を備えたコントローラ28
に入力し、このコントローラ28で演算して得られるよ
うになっている。また、所定のしきい値をコントローラ
28に入力しておくことにより、測定値とそのしきい値
との比較結果、すなわち無端金属ベルト3の品質の良否
の判定結果を表示するように構成されている。
【0038】つぎに図1および図2に示す品質検査装置
の作用すなわちこの発明の品質検査方法について説明す
る。先ず、品質を検査するべき無端金属ベルト3を前記
一対のシーブ20,21に巻き掛けて張力を付与し、か
つ各シーブ20,21の間で所定のトルクを伝達する。
具体的には、例えば前記アクチュエータAc によって溝
幅を狭くすることにより、無端金属ベルト3に張力を付
与し、また駆動側シーブ20をモータ22によって回転
させるとともに従動側シーブ21にトルク付与機構23
によって制動力を付与する。その張力とトルクとの関係
を図示すれば、図3のとおりであり、張力を予め定めた
所定の下限値F1 と上限値F2 との間に設定し、かつト
ルクを所定の下限値T1 と上限値T2 との間に設定す
る。
【0039】上記の各シーブ20,21を回転させてこ
れらに巻き掛けた無端金属ベルト3を駆動(走行)させ
た状態で、ディンプル・ホール11の位置精度を評価す
るために、前記センサ24によってエレメント1同士の
間隔Gapを測定し、その測定値に基づいて評価をおこな
う。ここでエレメント1同士の間隔とは、無端金属ベル
ト3がシーブ20,21に巻き掛けられて円弧状に湾曲
することにより、エレメント1が図4に示すように扇形
に開き、その結果として生じるエレメント1の外周側の
対向面の間隔である。これは、例えば中心角度(ミリ
秒:ms)で表される。
【0040】この発明の発明者等が測定と検討を重ねた
ところ、互いに隣接するエレメント1同士のディンプル
・ホール11の位置精度の相対誤差(すなわち位置度
差)と上記のエレメント1同士の間隔Gapとには所定の
相関関係があることが明らかとなった。図5にその相関
関係を示してあり、横軸にディンプル・ホール11の位
置度差を採り、縦軸に前記間隔Gapを採ってある。この
図5から明らかなように、ディンプル・ホール11の位
置度差とエレメント1同士の間隔Gapとはほぼ反比例の
関係にある。
【0041】その原因を推察すると、無端金属ベルト3
がシーブ20,21に巻き掛かっている箇所では、フー
プ2に張力を付与していることによる半径方向での中心
側に向けた荷重およびそれに対するシーブ20,21か
らの反力が作用し、またシーブ面5およびこれに接触す
る対シーブ摩擦面6がテーパ面であることによるシーブ
20,21の中心軸線を含む面方向での荷重が作用す
る。そのため、隣接するエレメント1のディンプル・ホ
ール11に位置度差があると、互いに嵌合しているディ
ンプル・ホール11の接触面圧が高くなり、いわゆるカ
ジリの生じた状態となって嵌合状態が維持され、エレメ
ント1同士が密着した状態もしくはそれに近い状態とな
ってその間隔Gapが狭くなるものと思われる。
【0042】そこでこの発明の方法では、エレメント1
同士の間隔Gapを測定するとともに、許容できるディン
プル・ホール11の位置度差に相当する前記間隔Gapに
ついてのしきい値Xを定め、測定された前記間隔Gapが
そのしきい値Xを超えて小さい場合に、品質不良と判定
する。
【0043】なお、図4に示すように、エレメント1は
シーブ20,21に巻き掛けられている箇所で扇形に開
くので、前記間隔Gapは、エレメント1の最も外周側す
なわち前記頂部9の先端部9Aで最も広くなる。したが
って測定精度および評価精度を高くするために、前記セ
ンサ24による測定は、その頂部9の先端部9Aの間隔
を測定することが好ましい。
【0044】また、サドル面10の高さの精度を評価す
るために、シーブ20に巻き掛けてある箇所におけるエ
レメント1について、そのサドル面10より外周側の所
定の部位の高さを、前記センサ24によって測定し、そ
の測定値に基づいて評価をおこなう。ここでサドル面1
0より外周側の所定の部位の高さとは、エレメント1の
ピッチ線Pからその測定対象部位までの寸法である。
【0045】この発明の発明者等が測定と検討を重ねた
ところ、サドル面10の高さとそれより外周側の所定部
位(一例として前記頂部9の先端部9A)の高さとが、
図6に示すようにほぼ比例関係にあることが見出され
た。
【0046】そこでこの発明の方法では、シーブ20に
巻き掛けてある箇所での各エレメント1におけるサドル
面10より外周側の所定部位(具体的には頂部9の先端
部9A)の高さについての前後差すなわち隣接するエレ
メント1での前記先端部9Aの相対偏差を測定するとと
もに、その前後差について予めしきい値X1 ,X2 (X
1 <X2 )を定め、測定された前後差がそのしきい値X
1 ,X2 を超えて大きい場合に、品質不良と判定する。
【0047】なお、無端金属ベルト3を構成しているエ
レメント1の数は、一例として約400個前後であり、
したがって前記高さの前後差の測定値の数は、エレメン
ト1の数より“1”だけ少ない数となる。それらの測定
値を有限要素法(FEM)で解析すれば、サドル面10
の高さの前後差と前記先端部9Aの高さの相対偏差との
関係が、例えば図7に示すように求められる。この図7
に示す関係に基づいて前記のしきい値X1 ,X2 を設定
し、良品判定域OK 、不良品判定域NG 、中間域(グレ
ーゾーン)が定まる。このように判定域を設定し、高さ
の相対偏差の測定値として、不良品域NG に属するもの
があれば、耐久性に影響を及ぼすサドル面10の高さの
前後差があると判断されるので、その無端金属ベルト3
を不良品と判定する。
【0048】上述したようにして求められたディンプル
・ホール11の位置度差とサドル面10の前後差とによ
って、無端金属ベルト3の耐久性能の特性を表せば、図
8のようになる。図8において、ディンプル・ホール1
1の位置度差およびサドル面10の高さの前後差が、有
限要素法で理論的に定まる境界線(FEM理論線、疲労
限界線)以上の製品は不良品(NG品)であるが、それ
より小さい値を示す製品については、次のように良否が
判定される。すなわち、ディンプル・ホール11の位置
度差については、実験的にその許容値αが設定され、そ
の許容値α以下の製品が良品と判定できる。また、サド
ル面10の高さの前後差については、確実に良品と言い
得る値が許容値βとして設定され、その許容値β以下の
製品が良品と判定できる。
【0049】ディンプル・ホール11の位置度差とサド
ル面10の高さの前後差とによる無端金属ベルト3の耐
久性についての評価基準が、図8に示すように設定でき
るので、これら二つの評価項目に基づいて無端金属ベル
ト3の品質の良否を判定してもよい。その例を図9にフ
ローチャートで示してあり、先ず、ディンプル・ホール
11の位置度差を測定し(ステップS1)、その測定結
果が上記の許容値αより小さいか否かを判断する(ステ
ップS2)。このステップS2で否定的に判断された場
合、すなわちディンプル・ホール11の位置度差が許容
値α以上であれば、その無端金属ベルト3について不良
品(NG品)の判定をおこなう(ステップS3)。
【0050】これに対して(ステップS2)で肯定的に
判断された場合には、サドル面10の高さの前後差を測
定する(ステップS4)。その測定結果が上記の許容値
βより小さいか否かを判断する(ステップS5)。この
ステップS5で否定的に判断された場合、すなわちサド
ル面10の高さの前後差が許容値β以上であれば、その
無端金属ベルト3について不良品(NG品)の判定をお
こなう(ステップS6)。これとは反対に測定されたサ
ドル面10の高さの前後差が許容値βより小さいことに
よりステップS5で肯定的に判断された場合に、その無
端金属ベルト3について良品の判定をおこなう(ステッ
プS7)。
【0051】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
簡単に説明すると、図4および図5を参照して説明した
ディンプル・ホール11の位置度差の測定およびその測
定結果に基づく品質の判定の方法が、請求項1ないし4
の発明の方法に相当する。また、図6および図7を参照
して説明したサドル面10の高さの前後差に基づく品質
の判定の方法が、請求項5ないし8の発明の方法に相当
する。さらに、図8および図9を参照して説明した品質
の判定の方法が請求項9の発明の方法に相当する。そし
て、図1および図2を参照して説明した検査装置が、請
求項10の発明の装置に相当する。
【0052】なお、この発明は上述した具体例に限定さ
れないのであって、無端金属ベルトを構成するエレメン
トの形状は図10あるいは図12に示す形状以外の形状
であってもよい。また、上記の具体例では、無端金属ベ
ルトを構成しているエレメントの全てについて測定をお
こなうこととしたが、この発明では、無端金属ベルトを
構成するエレメントの内の一部のエレメントについて測
定をおこない、その結果に基づいて良否の判定をおこな
うこととしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、隣接しているエレメントにおける凸部および凹
部の位置精度と相関関係のある、湾曲部分でのエレメン
ト同士の間隔が測定され、その測定値の大小に基づいて
無端金属ベルトの品質の良否が判定されるので、品質の
検査を組み立てられた無端金属ベルトの使用状態もしく
は使用状態を模擬した状態でおこなうことになり、その
結果、製造された無端金属ベルトの全数についての検査
が可能になる。
【0054】また、請求項2の発明によれば、エレメン
トに形成されている凸部と凹部との位置の精度とシーブ
に巻き掛けられて湾曲している箇所におけるエレメント
同士の間隔との相関関係が求められて、これが無端金属
ベルトの品質の判定基準とされ、その相関関係により前
記間隔の実測値を評価することにより、無端金属ベルト
の品質の良否が判定されるので、無端金属ベルトの品質
の判定を、より正確におこなうことができる。
【0055】さらに、請求項3の発明によれば、シーブ
に巻き掛けられて湾曲していることによりエレメント同
士の間隔が開く箇所のうち、最も間隔が大きく開く最外
周側の部位での間隔を測定することになるので、間隔の
測定精度が向上し、無端金属ベルトの品質判定を正確に
おこなうことができる。
【0056】そして、請求項4の発明によれば、シーブ
に巻き掛けられて湾曲した状態でエレメント同士の間隔
を測定する場合、無端金属ベルトには所定の張力が作用
し、シーブ間でトルクを伝達している状態となるので、
前記間隔の測定が、無端金属ベルトの実際の使用状態に
近い状態でおこなわれ、無端金属ベルトの品質の判定
を、より正確におこなうことができる。
【0057】さらにまた、請求項5の発明によれば、各
エレメントにおける前記金属帯を通してある部位すなわ
ちサドル面の高さと相関関係のある、該サドル面より外
周側の所定の部位の高さが測定され、その測定値の大小
に基づいて無端金属ベルトの品質の良否が判定されるの
で、組み立てられた無端金属ベルトの使用状態もしくは
使用状態を模擬した状態で品質の判定をおこなうことに
なり、その結果、遺贈製造された無端金属ベルトの全数
についての品質の検査が可能になる。
【0058】そしてまた、請求項6の発明によれば、サ
ドル面の高さとシーブに巻き掛けられている箇所におけ
るサドル面より外周側の所定の部位の高さとの相関関係
が求められて、これが無端金属ベルトの品質の判定基準
とされ、その相関関係により前記所定の部位の高さの実
測値を評価するから、無端金属ベルトの品質の判定を、
より正確におこなうことができる。
【0059】そしてさらに、請求項7の発明によれば、
サドル面の高さ精度に関係する部位の高さとして、シー
ブに巻き掛けた状態で最も外周側に位置する部位の高さ
が測定されるので、サドル面に代替する部位の高さの測
定が容易になる。
【0060】またさらに、請求項8の発明によれば、前
記所定の部位の高さを測定する場合、無端金属ベルトに
は所定の張力が作用し、シーブ間でトルクを伝達してい
る状態となるから、前記高さの測定が、無端金属ベルト
の実際の使用状態に近い状態でおこなわれ、その結果、
無端金属ベルトの品質の判定を、より正確におこなうこ
とができる。
【0061】そしてまた、請求項9の発明によれば、前
記凹部および凸部の位置精度に関係する、湾曲箇所での
エレメント同士の間隔と、前記金属帯を通してある部位
すなわちサドル面の高さ精度と関係する、サドル面より
外周側の所定の部位の高さとが測定され、その測定値の
いずれかが、それぞれに対応して設けてある基準値を超
えた場合に、無端金属ベルトが品質不良と判定されるの
で、耐久性に影響のある少なくとも2項目の測定・評価
をおこなって、無端金属ベルトの品質検査を、より正確
におこなうことができる。
【0062】そして、請求項10の発明によれば、複数
のエレメントを金属帯によって結束してなる無端金属ベ
ルトが一対のシーブに巻き掛けられ、その状態で張力が
付与されてシーブの回転と共に駆動され、かつ前記シー
ブ間でトルクを伝達させ、その状態で、いずれかのシー
ブに巻き掛けられている部分で、エレメント同士の間隔
と金属帯が巻き掛けられている部位より外周側の所定の
部位の高さとの少なくともいずれかが測定されるので、
その測定結果に基づいて無端金属ベルトの品質の良否を
判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る品質検査装置の一例を示す概
略的に断面図である。
【図2】 張力を付与するために溝幅を変更する機構の
一例を示す図である。
【図3】 無端金属ベルトの張力とシーブ間で伝達する
トルクとの関係を示す図である。
【図4】 シーブに巻き掛けてある箇所でのエレメント
同士が離隔して間隔をあけた状態を模式的に示す図であ
る。
【図5】 エレメント同士の間隔とディンプル・ホール
の位置度差との関係を示す線図である。
【図6】 サドル面の高さと頂部の先端部の高さとの関
係を示す線図である。
【図7】 サドル面の高さの前後差と頂部の先端部の相
対偏差との関係を示す図である。
【図8】 ディンプル・ホールの位置度差とサドル面の
高さの前後差に基づく無端金属ベルトの品質の判定基準
を示す図である。
【図9】 無端金属ベルトの品質の検査方法の他の例を
説明するためのフローチャートである。
【図10】 無端金属ベルトの一例を説明するための部
分斜視図である。
【図11】 その無端金属ベルトの全体的に構成を示す
斜視図である。
【図12】 そのエレメントを示す正面図である。
【図13】 幅寸法の隣接差異やディンプル・ホールの
位置度差もしくはサドル面の高さの前後差が生じている
一例における荷重の発生状態を説明するための図であ
る。
【図14】 幅寸法の隣接差異やディンプル・ホールの
位置度差もしくはサドル面の高さの前後差が生じている
他の例における荷重の発生状態を説明するための図であ
る。
【符号の説明】 1…エレメント1、 2…フープ、 3…無端金属ベル
ト、 4,20,21…シーブ、 5…シーブ面、 6
…対シーブ摩擦面、 10…サドル面、 23…トルク
付与機構、 24…センサ。
フロントページの続き (72)発明者 近藤 宏紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伊藤 智 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 馬場 伸一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 2F069 AA42 AA44 BB29 DD15 GG01 GG04 MM02 2G024 AB08 BA08 BA12 CA27 FA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚方向の一方の面に凸部が形成される
    とともに他方の面に前記凸部に嵌合する形状の凹部が形
    成された複数のエレメントが、その板厚方向に互いに対
    面して環状に配列され、かつこれらのエレメントに通さ
    れた金属帯によって前記エレメントが結束されてなる無
    端金属ベルトの品質検査方法において、 前記無端金属ベルトをシーブに巻き掛けた状態で、前記
    シーブに巻き掛けられている箇所における各エレメント
    同士の間隔を測定し、その測定値に基づいて前記無端金
    属ベルトの品質の良否を判定することを特徴とする無端
    金属ベルトの品質検査方法。
  2. 【請求項2】 前記凹部および凸部の位置の精度と前記
    シーブに対する巻き掛け箇所でのエレメント同士の間隔
    との関係を予め求め、その予め求められた関係と前記間
    隔の測定値とに基づいて前記凹部および凸部の位置の精
    度を判定して無端金属ベルトの品質の良否を判定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の無端金属ベルトの品質
    検査方法。
  3. 【請求項3】 前記無端金属ベルトにおける前記間隔を
    測定する部位が、前記シーブに巻き掛けられている箇所
    での最も外周側の部位であることを特徴とする請求項1
    もしくは2に記載の無端金属ベルトの品質検査方法。
  4. 【請求項4】 前記無端金属ベルトに所定の張力を作用
    させることにより所定のトルクをその無端金属ベルトを
    介して伝達している状態で、前記シーブに巻き掛けられ
    ている箇所における各エレメント同士の間隔を測定する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    無端金属ベルトの品質検査方法。
  5. 【請求項5】 複数のエレメントをその板厚方向に対面
    させて環状に配列するとともに、これらのエレメントに
    金属帯を通して前記エレメントを結束してなる無端金属
    ベルトの品質検査方法において、 前記無端金属ベルトをシーブに巻き掛けた状態で、前記
    シーブに巻き掛けられている箇所における各エレメント
    の前記金属帯を通してある部位より外周側の所定の部位
    の高さを測定し、その測定値に基づいて無端金属ベルト
    の品質の良否を判定することを特徴とする無端金属ベル
    トの品質検査方法。
  6. 【請求項6】 前記金属帯を通してあるサドル面の高さ
    と前記シーブに対する巻き掛け箇所での前記外周側の所
    定の部位の高さとの関係を予め求め、その予め求められ
    た関係と前記所定の部位の高さの測定値とに基づいて前
    記サドル面の高さの精度を判定して無端金属ベルトの品
    質の良否を判定することを特徴とする請求項5に記載の
    無端金属ベルトの品質検査方法。
  7. 【請求項7】 前記無端金属ベルトにおける前記高さを
    測定する所定の部位が、前記シーブに巻き掛けられてい
    る箇所での最も外周側の部位であることを特徴とする請
    求項5もしくは6に記載の無端金属ベルトの品質検査方
    法。
  8. 【請求項8】 前記無端金属ベルトに所定の張力を作用
    させることにより所定のトルクをその無端金属ベルトを
    介して伝達している状態で、前記シーブに巻き掛けられ
    ている箇所における各エレメントの前記所定の部位の高
    さを測定することを特徴とする請求項5ないし7のいず
    れかに記載の無端金属ベルトの品質検査方法。
  9. 【請求項9】 板厚方向の一方の面に凸部が形成される
    とともに他方の面に前記凸部に嵌合する形状の凹部が形
    成された複数のエレメントが、その板厚方向に互いに対
    面して環状に配列され、かつこれらのエレメントに通さ
    れた金属帯によって前記エレメントが結束されてなる無
    端金属ベルトの品質検査方法において、 前記無端金属ベルトをシーブに巻き掛け、かつその無端
    金属ベルトに所定の張力を作用させることにより所定の
    トルクをその無端金属ベルトを介して伝達させ、かつそ
    の無端金属ベルトにおける前記シーブに巻き掛けられて
    いる箇所における各エレメント同士の間隔と、各エレメ
    ントの前記金属帯を通してある部位より外周側の所定の
    部位の高さとを測定し、前記間隔の測定値が予め設定し
    てある基準値より小さい場合もしくは前記高さの測定値
    が予め設定してある他の基準値を超えている場合に前記
    無端金属ベルトの品質不良を判定することを特徴とする
    無端金属ベルトの品質検査方法。
  10. 【請求項10】 板厚方向の一方の面に凸部が形成され
    るとともに他方の面に前記凸部に嵌合する形状の凹部が
    形成された複数のエレメントが、その板厚方向に互いに
    対面して環状に配列され、かつこれらのエレメントに通
    された金属帯によって前記エレメントが結束されてなる
    無端金属ベルトの品質検査装置において、 前記無端金属ベルトを巻き掛ける一対のシーブと、 これらのシーブに巻き掛けた状態の前記無端金属ベルト
    に所定の張力を付与する手段と、 その無端金属ベルトを介して前記シーブの間で伝達する
    トルクを設定する手段と、 いずれかのシーブに巻き掛けられている箇所においてエ
    レメント同士の間隔と各エレメントにおける前記金属帯
    を通してある箇所より外周側の所定の部位の高さとの少
    なくともいずれかを測定する測定手段とを備えているこ
    とを特徴とする無端金属ベルトの品質検査装置。
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