JP2002046780A - バラ状緩衝材 - Google Patents

バラ状緩衝材

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JP2002046780A
JP2002046780A JP2000266200A JP2000266200A JP2002046780A JP 2002046780 A JP2002046780 A JP 2002046780A JP 2000266200 A JP2000266200 A JP 2000266200A JP 2000266200 A JP2000266200 A JP 2000266200A JP 2002046780 A JP2002046780 A JP 2002046780A
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Shunsuke Shioi
俊介 塩井
Koji Iwasaki
廣司 岩崎
Masanori Murakami
政徳 村上
Tomoyuki Fukuda
知之 福田
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Oji Packaging Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクル、廃棄処理し易く、しかも安価で
性能的に優れた湿式製法のバラ状緩衝材を提供する。 【解決手段】 カナダ標準フリーネス(CSF)が55
0ml以上の組成物からなるスラリーを、凹凸メッシュ
上に導き脱水して小孔不通過微細成分の堆積層を該メッ
シュ上に形成させ、その後乾燥してバラ状緩衝材を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リサイクル、廃棄
処理し易く、しかも安価で性能的に優れた湿式製法のバ
ラ状緩衝材に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス製品、陶器、化粧品など軽量物の
保護用詰めものとして、バラ状緩衝材が使われている。
この緩衝材の性能として製品の固定性が良く、輸送途中
での振動に対して浮き上がり・底付きが少ないことが要
求される。現在最も多く使われている発泡ポリスチレン
製のものは、安価で性能面でも優れているが、近年、環
境問題への関心が高まるにつれて、他の所謂プラスチッ
ク製品と同様に、使用後の処理を問題視する声が高まっ
ている。即ち、使用した後に焼却処分した場合には、高
温の発生による炉の損傷、有毒ガスの発生が指摘されて
いる。また、埋め立て処分を行った場合は、分解性がな
く、しかも嵩張るため、処分場の不足を招く一因とも考
えられている。バラ状緩衝材として他に、紙を丸め込ん
だり、スリッターで細かく断裁して造られる紙系のも
の、澱粉を発泡させて造られる澱粉系のもの、等が知ら
れており、これらは上記環境問題を生じないものとして
高く評価されているが、性能及びコストの何れかの面で
は発泡ポリスチレンより劣るという問題を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】紙系のバラ状緩衝材と
しては他に、多数の小孔を有する金型にスラリー中のパ
ルプを吸引・脱水しながら堆積させ、その後に乾燥して
成形物を得る、所謂パルプモールド法によって造られも
のが知られているが、通常パルプモールドで使われる原
料は濾水性が劣るために堆積層の厚みが数mm程度の肉
薄のものしか効率良く生産出来ず、得られた肉薄のもの
は緩衝特性の面で劣る、また、濾水性の劣る原料を使用
すると堆積層が緻密になるために得られる緩衝材は表面
が硬く、その為に梱包する製品の表面が柔らかいものの
場合擦れて傷が付くという問題を有している。本発明の
目的は、リサイクル、廃棄処理し易く、しかも安価で性
能的に優れた湿式製法のバラ状緩衝材を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる現
状に鑑み鋭意検討した結果、特定の原料を用いてパルプ
モールドと同じ湿式法で製造することによって、肉厚で
優れた緩衝性を有し、しかもパルプモールドのように表
面の硬くないバラ状緩衝材を、高生産で得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、カナダ標準フリーネス(CSF)が550ml以上
の組成物からなるスラリーを、凹凸を有するメッシュ上
に導き脱水して小孔不通過微細成分の堆積層を該メッシ
ュ上に形成させ、その後乾燥して得ることを特徴とする
バラ状緩衝材である。中でも、該凹凸メッシュが、仕切
りによって底面が分割された一面開放型の凹型成形型で
あることが好ましい。或いは、該凹凸メッシュが、仕切
りによってメッシュが分割された円網であることが好ま
しい。また、堆積層のメッシュと非接触側の面に、スラ
イス或いは研磨処理を施したものであることが好まし
い。また、製造された該バラ状緩衝材が、使用前は切離
し可能な状態で連結していることが好ましい。また、ス
ラリー組成物の主成分が、セルロース系繊維であること
が好ましい。中でも、該堆積層の厚さが10mm以上で
あるバラ状緩衝材が好ましい。また、表面にバインダー
を噴霧処理したものが好ましい。また、表面に紙或いは
フィルムを貼り合わせたものが好ましい。
【0005】本発明の成功の原因は、パルプモールドで
通常使われる原料に代えて濾水性の良好な原料を用いる
ことによって優れた性能のバラ状緩衝材を効率良く生産
できることを見出した点にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を具体的に示すために図面
に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。また、ここではパルプスラリーを用いて説明
するが、本発明の原料はこのパルプに限定されるもので
はない。図1は本発明に使用される成形型の斜視図であ
り、A−A線での断面図が図2である。また、図3〜図
9は該成形型を用いて行った本発明の実施態様を示す断
面図である。図2に示すように、使用される成形型10
は二重壁を有する上部開放系の凹形状のもので、吸引の
出来る仕切り13で底面12が等分割されている。ま
た、内壁は多数の脱水用小孔11を有し、内外二重の壁
で吸引室14が形成され、外壁底面には吸引口15が取
り付けられている。図3の工程では更に該成形型10の
上に、スラリー溜め用の囲い(ホッパー)16が取り付
けられ、かかる状態で上部のガイド17より濾水性良好
なパルプスラリー18が供給されてホッパー上部まで満
たされる。次に、図4に示すように吸引口15から吸引
脱水することにより、成形型内にパルプ堆積物19が形
成される。その際、パルプは成形型の開放面上に盛り上
がるように堆積する。続いて、図5に示すようにホッパ
ーを取り除いた後、図6に示すようにパルプ堆積物19
の成形型開放面からはみ出した不要部分を、チップソー
20で切除する。次に、図7に示すように乾燥装置21
を上にセットし、吸引口15から吸引を行いながら熱風
口23から熱風を送り込んで小孔22から放出させてパ
ルプ堆積層を通過させ乾燥させる。図8の24は、かく
して得られた連結状態のバラ状緩衝材であり、これを切
り離したものが図9のバラ状緩衝材25である。
【0007】次に、本発明の別の実施態様を示す。図1
0はバラ状緩衝材の連続生産機を示す断面略図であり、
図10の一部を拡大したものが図11である。該生産機
は、凹凸メッシュ26を円筒形状に張った円網式で、回
転する円網内部には、円筒形状の吸引室27が取付けら
れている。該吸引室27は非回転で、凹凸メッシュ26
の円網に近接する部分には多数の穴28が開けられてお
り、軸部29に連結したポンプによる吸引で内部が減圧
になった時に該穴からの吸引が起こり、凹凸メッシュ2
6が下から吸引される。該吸引室27は、Aゾーン30
とBゾーン31に分かれていて、Aゾーン30の吸引は
主にスラリーの脱水に作用し、Bゾーン31の吸引は主
に乾燥に作用する。製造では、Aゾーン30の吸引作用
で回転する円網上へのパルプの堆積が先ず起こり、堆積
層32が形成される。本発明ではカナダ標準フリーネス
(CSF)が550ml以上の組成物からなるスラリー
33を用いているので、該堆積層32の表面は平滑性の
乏しいものに成りやすく、図に示すようにベルトソー3
6等を用いて表面をスライスして面が整えられる。続い
て、平滑になった堆積層37は円網の回転によって熱風
乾燥装置38下に誘導される。該熱風乾燥装置38は、
熱風供給口39から加圧された熱風が装置内に供給さ
れ、円網に近接する位置に設けられた多数の小孔40か
ら吹き出す構造になっていて、該装置から供給された熱
風は、堆積層を通過してBゾーン31で吸引され、乾燥
が進む。続いて乾燥したバラ状緩衝材連結体41は、円
網表面から剥離された後に噴霧装置42で両面にバイン
ダー43が噴霧され、次に赤外線乾燥装置44内に誘導
して乾燥させ巻き取られる。図12は、かくして得られ
た連結状態のバラ状緩衝材45の断面図である。
【0008】スラリー組成物の主原料としては、廃棄処
理し易く環境に優しい天然有機高分子からなる繊維・粗
粉・微粒子が用いられる。中でも、緩衝特性や引張強度
等の性能面で良いものが得られる天然有機高分子繊維が
特に好ましい。
【0009】天然有機高分子繊維としては、例えば、
(1)針葉樹、広葉樹をクラフトパルプ化、サルファイ
トパルプ化、アルカリパルプ化等して得られる未晒又は
晒化学パルプ、或いはGP、TMP(サーモメカニカル
パルプ)等の機械パルプ、或いはコットンパルプ、リン
ターパルプ、特願平10−032920号明細書に記載
の撥水化、耐水化、硬化の何れかの処理の少なくとも一
つを施した古紙パルプ、液体アンモニア処理パルプ、マ
ーセル化パルプ、カールドファイバー(米国ウェアハウ
ザー社製、商品名:HBA−FF、NHB405、NH
B416)、特願平10−377923号明細書に記載
の麻繊維、等のセルロース系繊維、(2)ウールや絹糸
やコラーゲン繊維等の蛋白系繊維、(3)キチン・キト
サン繊維やアルギン酸繊維等の複合糖鎖系繊維等が挙げ
られる。中でも、セルロース系繊維は性能的に優れてい
る上に調達が容易であり特に好ましい。
【0010】スラリー組成物には、バラ状緩衝材の要求
特性に合わせて適宜他の素材が選択され配合される。層
間強度を高めたい場合には、上記パルプをサンドグライ
ンダー等でフィブリル化処理して得られる数平均繊維長
が0.01〜0.80mmの範囲の微細繊維、或いはポ
リエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン−
ポリプロピレン鞘芯繊維、共重合ポリエステル−ポリエ
チレンテレフタレート鞘芯繊維、生分解性の脂肪族ポリ
エステル繊維等の熱可塑性合成繊維の配合が有効であ
る。中でも、パルプ系微細繊維と熱可塑性合成繊維を併
用したものは、変形が少なく、また表面平滑性に優れた
成形体が得られるので特に好ましい。尚、該熱可塑性合
成繊維としては、スラリー調製の際に分散が容易な数平
均繊維長が2〜20mmの範囲の短繊維が特に好まし
い。該セルロース系微細繊維及び熱可塑性合成繊維は単
独使用或いは複数種併用され、通常組成物に対して乾燥
重量で2〜40%の範囲で配合される。
【0011】また、特願2000−105555号に記
載の短冊状古紙は性能的に優れており、上記の如きセル
ロース系繊維と併用する素材として好ましいものであ
る。配合的には、通常組成物に対して乾燥重量で5〜8
0%の範囲で配合される。
【0012】スラリー組成物には、必要に応じて他に適
宜、接着剤、耐水化剤、撥水剤、染料、顔料、濾水性向
上剤、PH調整剤、スライムコントロール剤、増粘剤、
防腐剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、殺鼠剤、防虫剤、保
湿剤、鮮度保持剤、脱酸素剤、発泡剤、界面活性剤、電
磁シールド材、帯電防止剤、防錆剤、芳香剤、消臭剤、
熱可塑性樹脂粉末、発泡性熱可塑性樹脂粉末、発泡性や
芳香性等の各種マイクロカプセル等を選択し配合するこ
とができる。これらは複数種併用することも出来る。
【0013】本発明のスラリー組成物は、上記素材を配
合してカナダ標準フリーネス(CSF)が550ml以
上になるように調製される。本発明ではスラリー組成物
のフリーネス(CSF)の設定が重要で、フリーネス
(CSF)が550ml未満の場合には肉厚で柔らかく
緩衝性に優れたものを得ることが出来ない。因みに、本
発明ではスラリー組成物のカナダ標準フリーネス(CS
F)はJIS−P−8121に基づく方法で測定してい
る。
【0014】スラリー形成に用いられる媒体としては通
常水が使用されるが、他に水とアルコール(メタノール
あるいはエタノール等)の混和液を使用することができ
る。スラリーの濃度は、通常乾燥固形分量が0.05〜
5重量%の範囲に調製されるが、分散状態の点で0.0
5〜2重量%の範囲のものが好ましい。
【0015】本発明の製造に用いられるスラリーの脱水
装置としては、脱水用の凹凸メッシュを有するものであ
れば如何なる装置ものでもかまわないが、具体的には、
仕切りによって底面が分割された一面開放型の凹型成形
型、仕切りによってメッシュが分割された円網が好まし
い装置として挙げられる。仕切りによる分割は通常バラ
状緩衝材が同じ形状のものになるように均等に行われる
が、必ずしも均等である必要はない。
【0016】脱水には上記のような吸引脱水法が通常用
いられるが、他にガス加圧脱水法、電気浸透脱水法等を
用いることが出来、これらを組合せることもできる。
【0017】カナダ標準フリーネス(CSF)が550
ml以上の高フリーネス組成物からなるスラリーは、低
フリーネスのものと比較して流動性が悪く、そのため堆
積層の表面(メッシュと非接触側の面)が凹凸状態に成
りやすく一定品質のバラ状緩衝材となり難いという問題
を有しているが、この問題は堆積層のメッシュと非接触
側の面に、スライス或いは研磨等の切削処理を施すこと
によって解決できる。該切削処理は乾燥後に行ってもよ
いが、生産性の面で乾燥する前の湿潤状態の堆積層に行
うのが好ましい。このスライス或いは研磨処理に用いら
れる装置としては、例えばベルトソー、チップソー、チ
ェインソー、高圧ウォーターカーテン、サンダー等を挙
げることが出来る。
【0018】脱水後の乾燥には、上記のように凹凸メッ
シュ上で完全に乾燥させる方法以外に、無乾燥状態で或
いは該メッシュ上で部分乾燥してメッシュから剥離させ
た後に、熱風、赤外線、マイクロウェーブを照射して乾
燥する方法を取ることも出来る。しかし、メッシュ上で
の完全或いは部分乾燥が、品質的にも又操業的にも優れ
ておりより好ましい。本発明の乾燥方法としては、熱風
乾燥、赤外線乾燥、マイクロウェーブ乾燥等製紙業界公
知の方法を用いることが出来るが、本発明の緩衝材は通
気性に優れているので、乾燥には湿潤状態の堆積層に加
熱エアーを効率良く通過させる方法が望ましい。具体的
には、加熱エアーを湿潤状態の成形物に注入する、
加熱エアーを供給しながら成形物の反対側から吸引す
る、加熱エアーを湿潤状態の成形物に注入しながら成
形物の反対側から吸引する、等の方法を挙げることがで
きる。緩衝材の生産効率を考えると、堆積層内を加熱エ
アーが流量1リッター/cm・分以上で流れるような
条件で乾燥することが望ましい。特に好ましくは5リッ
ター/cm・分以上である。
【0019】本発明のバラ状緩衝材の形状・大きさは特
に限定されるものではないが、形状的には通常、断面が
円形、楕円形、三角形、四角形、五角形、六角形、八角
形、星型等の各種形状の棒状物、更にそれらのL形状物
(例えば、図13に示す形状物46)、中抜き形状物
(例えば、図14に示す形状物47)、凹形状物(例え
ば、図15に示す形状物48)等を挙げることが出来
る。大きさ的には業界公知のものが通常用いられるが、
緩衝性能の点で堆積層の厚さが10mm以上のものが好
ましい。緩衝材は異なる形状の混合物でもかまわない。
本発明の緩衝材はバラ状緩衝材或いは連結状態のバラ状
緩衝材として生産される。連結状態のバラ状緩衝材に
は、必要に応じて切離し易くなるような、例えばミシン
目加工等の処理を施すことが出来る。
【0020】得られたバラ状緩衝材及び連結状態のバラ
状緩衝材には、繊維脱落防止や強度アップのために、噴
霧、含浸、塗工等の手段で接着剤を含有せしめることが
出来る。該接着剤には、例えば、澱粉、加工澱粉、植物
ガム、ゼラチン、カゼイン、PVA、CMC、ヒドロキ
シエチルセルロース、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラ
ミンホルムアルデヒド樹脂、酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョン、アクリル酸エステル樹脂系エマルジョン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合エマルジョン、スチレン−ブタジ
エン共重合エマルジョン等、当業界公知のものを挙げる
ことが出来る。また、接着剤の他に必要に応じて、耐水
化剤、撥水剤、染料、顔料、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、
難燃剤、殺鼠剤、防虫剤、鮮度保持剤、脱酸素剤、電磁
シールド材、帯電防止剤、防錆剤、芳香剤、消臭剤等を
同様の手段によって含有せしめることが出来る。
【0021】また、得られたバラ状緩衝材及び連結状態
のバラ状緩衝材には、繊維脱落防止や強度アップのため
に、表面にフィルム或いは紙を貼り合わせることが出来
る。該フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステ
ル、ポリ乳酸、アセチルセルロース、アイオノマー、エ
チレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン酢酸ビ
ニルアルコール、ナイロン、ポリビニルアルコール、澱
粉等が挙げられる。中でも、廃棄が容易な生分解性或い
は水溶性のものが好ましい。
【0022】本発明の連結状態のバラ状緩衝材は、通常
切り離してバラ状緩衝材として使用されるが、切り離さ
ず連結状態のままエアーキャップ等の代替として使用す
ることが出来る。尚、本発明に用いられるスラリー組成
物の主原料には、環境に優しい天然有機高分子が用いら
れるが、他に、合成有機高分子、半合成有機高分子から
なる繊維・粗粉・微粒子等を主原料とする場合にも環境
以外の部分では本発明の効果が期待できる。以下に実施
例を挙げてより具体的に説明するが、勿論本発明はこれ
らに限定されるものではない。尚、実施例及び比較例に
おいて「部」及び「%」とあるのは特に断らない限り
「重量部」及び「重量%」を示す。
【0023】<実施例1>ジュート麻袋を、粉砕機(山
本百馬製作所製、アトムズ14−1200型)で粉砕
し、続いてグラインダーミル(グローエンジニアリング
製、GM4−25)で繊維を柔軟にするための処理を施
して数平均繊維長7mmの麻繊維を得た。この繊維のカ
ナダ標準フリーネスを測定したところ725mlであっ
た。また、固形分濃度1%の段ボール古紙パルプの水ス
ラリーを、平均粒径2mmΦのガラスビーズを80%充
填した1.5リットル用のサンドグラインダー(シンマ
ル・エンタープライゼス製、ダイノミルKDL−PIL
OT)に350ml/分で導入、通過させることにより
数平均繊維長0.30mmの微細繊維を得た。次に、上
記麻繊維90部(乾燥重量)と微細繊維5部(乾燥重
量)に、更に共重合ポリエステル−ポリエチレンテレフ
タレート鞘芯繊維(帝人製、TSF.TJ04CN
2.2×5)5部(乾燥重量)を混合したものに水を加
えて固形分濃度を1%に調整し、十分攪拌してスラリー
を得た。尚、このスラリー組成物のカナダ標準フリーネ
スを測定したところ695mlであった。続いて、開放
面が400mm×400mmの四角形で、その面が仕切
り板で200に等分割された深さ20mmの図1(図2
が断面図)に示すような凹型成形型10を用意し、更に
図3に示すように該成形型10の上にホッパー16を取
り付け、ガイド17より上記スラリーを供給した。続い
て、図4に示すように成形型10の下部にある吸引口1
5から吸引脱水して、成形型の開放面上に盛り上がるよ
うに繊維を堆積させた。次に、図5に示すようにホッパ
ーを外し、続いて図6に示すように成形型の開放面上に
盛り上がるように堆積させた不要部分をチップソー20
で切除して面を整えた。次に、図7に示すように、湿潤
成形物の該平滑面に、底面が平らで該底面に熱風注入用
の多数の小孔22を有するプレス記上型21を軽く当て
た後に、吸引口15から吸引しながら上型21の熱風注
入口23から熱風を送り込んで乾燥して、21mm×1
9mm×38mmの角柱形状のバラ状緩衝材の連結体2
4を得た。切り離して得られたバラ状緩衝材は、従来の
パルプモールド製のものと比べて柔らかく緩衝性の面で
も優れていた。
【0024】
【発明の効果】上記のように本発明は、カナダ標準フリ
ーネス(CSF)が550ml以上の組成物からなるス
ラリーを、凹凸メッシュ上に導き脱水して小孔不通過微
細成分の堆積層を該メッシュ上に形成させ、その後乾燥
して得られるバラ状緩衝材であるので、柔らかく緩衝性
も優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の成形体製造に用いられる凹型
成形型を示す斜視図である。
【図2】図1の凹型成形型のA−A面での断面図であ
る。
【図3】図2の凹型成形型の上に、スラリー溜め用の囲
い枠であるホッパーが取り付けられ、上部のガイドより
パルプスラリーが供給された状態を示す断面図である。
【図4】吸引脱水して成形型内にパルプを堆積させた状
態を示す断面図である。
【図5】図4の状態からホッパーを取り外した状態をを
示す断面図である。
【図6】成形型の開放面上に堆積した不要部分を切除し
ている状態を示す断面図である。
【図7】湿潤状態のパルプ成形物に、熱風を注入して乾
燥している状態を示す断面図である。
【図8】かくして得られた連結状態のバラ状緩衝材を示
す断面図である。
【図9】切り離して得られたバラ状緩衝材を示す断面図
である。
【図10】バラ状緩衝材の連続生産機を示す断面略図で
ある。
【図11】図10の一部を拡大したものである。
【図12】図10の製造機によって得られたバラ状緩衝
材連結体を示す断面図である。
【図13】L形状のバラ状緩衝材を示す断面図である。
【図14】中抜き形状のバラ状緩衝材を示す断面図であ
る。
【図15】凹型形状のバラ状緩衝材を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10:凹型成形型、11:小孔、12:成形型底面、1
3:吸引の出来る仕切り、14:吸引室、15:吸引
口、16:ホッパー、17:ガイド、18:パルプスラ
リー、19:パルプ堆積物、20:チップソー、21:
乾燥装置(熱風型)、22:小孔、23:熱風注入口、
24:連結状態のバラ状緩衝材、25:バラ状緩衝材、
26:凹凸メッシュ、27:吸引室、28:穴、29:
軸部、30:吸引室のAゾーン、31:吸引室のBゾー
ン、32:堆積層、33:スラリー、34:バット、3
5:濾過水、36:ベルトソー、37:平滑処理された
堆積層、38:熱風乾燥装置、39:熱風供給口、4
0:小孔、41:連結状態のバラ状緩衝材、42:噴霧
装置、43:バインダー、44:赤外線乾燥装置、4
5:連結状態のバラ状緩衝材、46:L形状バラ状緩衝
材、47:中抜き形状バラ状緩衝材、48:凹形状バラ
状緩衝材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 知之 東京都千代田区外神田三丁目6番4号 王 子製袋株式会社内 Fターム(参考) 3E066 AA61 CA08 KA08 NA30 NA47 NA48

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カナダ標準フリーネス(CSF)が55
    0ml以上の組成物からなるスラリーを、凹凸メッシュ
    上に導き脱水して小孔不通過微細成分の堆積層を該メッ
    シュ上に形成させ、その後乾燥して得ることを特徴とす
    るバラ状緩衝材。
  2. 【請求項2】 該凹凸メッシュが、仕切りによって底面
    が分割された一面開放型の凹型成形型である請求項1に
    記載のバラ状緩衝材。
  3. 【請求項3】 該凹凸メッシュが、仕切りによってメッ
    シュが分割された円網である請求項1に記載のバラ状緩
    衝材。
  4. 【請求項4】 堆積層のメッシュと非接触側の面に、ス
    ライス或いは研磨処理を施した請求項1乃至3に記載の
    バラ状緩衝材。
  5. 【請求項5】 該バラ状緩衝材が、使用前は切離し可能
    な状態で連結している請求項1乃至4に記載のバラ状緩
    衝材。
  6. 【請求項6】 スラリー組成物の主成分が、セルロース
    系繊維である請求項1乃至5に記載のバラ状緩衝材。
  7. 【請求項7】 堆積層の厚さが10mm以上である請求
    項1乃至6に記載のバラ状緩衝材。
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