JP2002045506A - パチンコ機の図柄表示方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 図柄表示装置の特別図柄の変動開始から終了
までの時間を整数秒数に設定できるパチンコ機の図柄表
示方法を提供する。 【解決手段】 図柄表示装置の特別図柄は、変動開始時
に高速スクロールで回転する。そして、低速、さらに、
揺動の段階を経て停止する。この最終停止時に、要した
変動時間が整数値でない場合に、その端数時間に基準位
置で停止する揺動表示形態を追加揺動させると共に該追
加した揺動表示形態より短い揺動静止時間を追加させ、
前記変動時間を整数値にした。パチンコ機のプログラム
作成検討が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遊技盤に図柄表示
装置が設けられ、停止している図柄を入賞球の検出によ
りスクロールさせ、停止後の図柄態様を判定により区別
し遊技内容に変化をもたらすようにしたパチンコ機の図
柄表示方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機には図２に示すように、左中
右の三箇所に特別図柄を表示させる図柄表示装置１があ
り、三箇所の特別図柄群を上下方向にスクロールさせ、
スクロール停止後、それぞれ特別図柄群の内の１つを表
示位置に停止するようになっている。図柄表示位置１の
特別図柄の表示形式には、中央に上中下と縦に並ぶも
の、もしくはたすき掛けに配置されているものもある
が、いずれも３つの特別図柄を用いる点では共通性があ
るのでここでは、図柄表示位置が左中右の三箇所に配置
されているものについて説明する。

【０００３】遊技中に、図柄表示装置１の特別図柄とし
て、左中右の三箇所の図柄（左図柄、中図柄、右図柄）
が、スクロールから停止状態になったときに、３つの特
別図柄が揃っているか否かを判定制御して遊技条件を特
別態様（大当り状態）にするか否かが決定される。

【０００４】スクロールは、入賞球が検知されたときに
３つの図柄が同時にスタートする。スクロールの表示方
法は、最初、高速スクロールを行い、次に低速スクロー
ルに移行する。また、図柄が停止するときは、三図柄を
同時に停止させるという制限、かつ、全図柄が停止する
まではどの図柄も見かけ上、静止していてはいけないと
いう制限のもとで、三図柄が動作する。実際には、遊技
の興趣を高めるため遊技者が、停止予定図柄を１つずつ
確認できる方法が採られている。すなわち、三図柄のう
ち、１つが停止予定図柄になっても、他の２つが低速で
スクロールしている場合、１つ目の停止予定図柄を表示
位置で揺動させ、２つ目が停止予定図柄になると、１つ
目の停止予定図柄と共に表示位置で揺動させる。

【０００５】図３に示すように、表示位置には基準位
置、下位置及び上位置があり、図柄が停止状態になる定
位置を基準位置にしている。そして、図柄が基準位置か
ら下位置へ移動し、次いで順に、下位置から基準位置
へ、基準位置から上位置へ、上位置から基準位置へ、と
周期的に移動するように表示され、基準位置より上下方
向に周期的に変動させて揺れを表現している。図柄の変
動幅は図柄縦幅の数％でも、また、液晶画面全体にわた
っても良い。停止予定図柄が３つ揃ったときは、一旦、
３つの図柄を同方向に揺動させ、最終停止のタイミング
時に同時に３つの図柄全てを停止させる。

【０００６】図４に示すように、左中右の特別図柄（左
図柄、中図柄、右図柄）が低速スクロール中、順にそれ
ぞれの開始ポイントＰから揺動が開始され、同期をとる
ことによって、変動方向が左中右の特別図柄とも同じに
なり、その後、停止信号により３図柄が同時に停止す
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、図４に示す
ように、制御装置から図柄停止信号が出力されたとき、
図柄パターンの組み合わせ上、３つの図柄を停止させる
までの時間に端数がでた場合、プログラム作成上、その
後のプログラムに端数が影響されることになる。あるい
は、どこかで端数を精算することになる。

【０００８】そこで、本発明は、上記課題を解決するた
めに、図柄表示装置の特別図柄の変動開始から終了まで
の時間を整数秒数に設定できるパチンコ機の図柄表示方
法を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項１の発明は、図柄表示装置に表示さ
れた複数の特別図柄群が、順次スクロール及び揺動の表
示形態となるように変動させ、変動停止時の表示態様に
より、特別遊技形態に移行するようにしたパチンコ機の
図柄表示方法において、前記特別図柄の目標とする整数
の変動終了時間に対し端数時間が生じた場合に、その端
数時間内に基準位置で停止する揺動表示形態を追加揺動
させると共に、該追加した揺動表示形態より短い揺動静
止時間を追加し、前記変動時間を整数値にしたことを特
徴とする。

【００１０】なお、前記特別図柄の変動停止時に、要し
た変動時間が整数値でなく、その端数時間が前記揺動表
示形態の基準位置で停止する周期に満たない場合に、揺
動静止時間のみを追加させ、前記変動時間を整数値にす
る。また、端数時間に対し、前記揺動表示形態の基準位
置で停止する周期を変更して前記端数時間と一致させ
て、前記変動時間を整数値にする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。パチンコ機の図柄表示装置に
は、複数の特別図柄群がスクロールされる機能または、
特別図柄群の内の１つが基準位置で停止する機能が備わ
っており、左中右の各位置にそれぞれの特別図柄群の内
の１つの特別図柄が停止するようになっている。図柄表
示装置の作動は遊技球の入賞によりスタートされ、ま
ず、全図柄の高速スクロールが開始される。次いで低速
スクロールに移行され、各図柄が順次揺動状態に移った
後に左中右の各図柄がそれぞれの基準位置で停止する。

【００１２】ところで、左中右の各位置の特別図柄群は
低速スクロールの段階から、予め決められている揺動開
始点Ｐから特別図柄が揺動状態に移行する。図１（ａ）
に示すように、左図柄は揺動（上下動）させたい時間的
な揺動開始点Ｐにおいて、基準位置に対して下方に向け
て揺動開始させる。また、中図柄及び右図柄には揺動さ
せたい揺動開始点Ｐが独自に設定され、それぞれ揺動開
始させる。

【００１３】また、従来の装置と同様、特別図柄の高速
スクロールの開始から低速スクロール、揺動、揺動の停
止までの区間の図柄変動についてはすべてプログラムさ
れている。したがって、従来の停止信号では、終了秒数
が整数にこだわっていなかったので、一例として１０．
７秒後に停止信号が設定されていたが、整数秒数として
１１秒を目標とすると、さらに０．３秒図柄を稼動させ
る必要がある。そこで、揺動周期の半周期分を作動させ
て揺動状態Ｓを経過させ、揺動周期の半周期より短い時
間を揺動静止時間ｔとさせ、停止信号が整数秒数で終了
するように再編成したものである。これにより、図柄が
滑らかに停止することが維持され、パチンコ機の遊技プ
ログラムの製作検討が容易になる。

【００１４】また、整数秒数で揺動が終了しない場合、
その端数時間において、図１（ｂ）に示すように、揺動
周期を一例として１．５倍に変え、揺動終了時間を整数
に合わせるようにすることも可能である。この場合は停
止点に近付くほど揺動が緩やかになるので、図柄の自然
な停止状態を得ることができる。また、整数秒数で揺動
が終了しない場合の端数時間を、揺動周期の途中箇所
に、一括または分割して挿入するようにしても良い。こ
の場合は、揺動終了時が整数値と一致するので、終了時
における図柄変動の違和感を生じることはない。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上述べた通りであり、請求項
１に記載の発明では、複数の特別図柄群の表示させる各
特別図柄の変動時間を、揺動状態の長さ及び揺動静止時
間との組み合わせによって整数時間にしたので、パチン
コ気の遊技プログラムの製作検討が容易に行えるように
なる。また、整数時間にするための揺動状態の長さ及び
揺動静止時間は変更可能であるので、整数時間にするた
めの細かい調整も簡単である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施の形態の、パチンコ機の図柄
変動を時系列で示した図である。

【図２】従来の図柄表示装置を示す正面図である。

【図３】従来の図柄の揺動状態を説明する図である。

【図４】従来の図柄の揺動開始点と停止箇所を説明する
図である。

【符号の説明】

１ 図柄表示装置 ｔ 揺動静止時間 ｓ 揺動状態

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 図柄表示装置に表示された複数の特別図
   柄群が、順次スクロール及び揺動の表示形態となるよう
   に変動させ、変動停止時の表示態様により、特別遊技形
   態に移行するようにしたパチンコ機の図柄表示方法にお
   いて、 前記特別図柄の目標とする整数の変動終了時間に対し端
   数時間が生じた場合に、その端数時間内に基準位置で停
   止する揺動表示形態を追加揺動させると共に、該追加し
   た揺動表示形態より短い揺動静止時間を追加し、前記変
   動時間を整数値にしたことを特徴とするパチンコ機の図
   柄表示方法。