JP2002043855A - 電力増幅器およびそれを具備した通信端末 - Google Patents

電力増幅器およびそれを具備した通信端末

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JP2002043855A
JP2002043855A JP2000220574A JP2000220574A JP2002043855A JP 2002043855 A JP2002043855 A JP 2002043855A JP 2000220574 A JP2000220574 A JP 2000220574A JP 2000220574 A JP2000220574 A JP 2000220574A JP 2002043855 A JP2002043855 A JP 2002043855A
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Hideki Ko
秀樹 高
Keiichi Sakuno
圭一 作野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、電力増幅器に関し、低歪で小型
化が可能な高周波用電力増幅器を提供することを目的と
する。 【解決手段】 この電力増幅器は、バイポーラトランジ
スタ6が、複数の周波数成分を含む入力信号1を増幅
し、このトランジスタ6が発生する入力信号の差周波信
号2を、差周波信号検出手段を構成するコレクタチョー
クインダクタ7で検出する。そして、バイアス制御回路
10が、検出された差周波信号2のレベルに応じて、ベ
ース電圧源5を制御して、トランジスタ6のバイアス点
を変化させる。したがって、トランジスタ6から歪が発
生するような大振幅強度の信号を増幅する場合は、線形
性の良いA級動作させて歪を抑制し、トランジスタ6か
ら歪が発生しないような小振幅強度の信号を増幅する場
合は、電力効率の良いB級に近い動作をさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力増幅器に関
する。
【0002】
【従来の技術】ある帯域を有する変調信号をトランジス
タからなる増幅器に入力すると、増幅された変調信号と
共に、トランジスタの偶数次の非線形性により、入力信
号よりも周波数の低い入力信号の差の周波数成分が増幅
器の入力側あるいは出力側に発生する。この差の周波数
成分を差周波信号という。
【0003】差周波信号とは、例えば、入力信号が周波
数fcを中心として周波数fc±fbの帯域を有する信号
である場合、周波数(fc−fb)から(fc+fb)の範囲内
の任意の2周波の差信号をいう。したがって、その差周
波信号は周波数0から周波数2fbまでの信号となる。
【0004】この差周波信号により、トランジスタのベ
ースあるいはコレクタ側に差周波の低周波電圧が発生す
る。その結果、トランジスタのコレクタ電圧あるいはベ
ース電圧が変動し、トランジスタに入力される信号が変
調され歪が生じるという問題があった。
【0005】この問題を解決する従来技術として、特開
平11−122051号公報に記載されているものがあ
る。図8は、この特開平11−122051号公報に開
示されている「高周波増幅回路」の概略構成を示すブロ
ック図である。
【0006】この増幅回路は、入力整合回路101と、
ゲートバイアス回路102と、増幅用MOSFET(Me
tal-Oxicide Semiconductor Field Effect Transi
stor)103と、電圧検出器104と、出力整合回路1
05と、制御部106と、電圧源107とドレインチョ
ークインダクタ108とにより構成される。
【0007】電圧検出器104は、ドレイン出力電圧か
ら入力信号の差周波電圧を検出する。この差周波電圧に
基づき、制御部106は上記差周波電圧と180度位相
が異なる電圧を電圧源107が出力するように電圧源1
07を制御する。電圧源107から出力される上記18
0度位相の異なる電圧によってドレイン出力電圧に含ま
れる差周波電圧が相殺される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、ドレインバイアスを制御するために、増幅出力
となるドレイン側の大電力を扱わなければならない。ま
た、差周波信号を検出する手段、すなわち電圧検出器1
04を別途、設ける必要があるため、回路が複雑になる
という問題がある。
【0009】そこで、この発明は上記課題を解消するた
めになされたものであり、小電力で制御可能であり、小
型化が可能な電力増幅器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の電力増幅器は、複数の周波数成分を含む
入力信号を増幅する信号増幅手段と、上記信号増幅手段
によって発生する上記入力信号の差周波信号を検出する
差周波信号検出手段と、検出された上記差周波信号のレ
ベルに応じて上記信号増幅手段のバイアス点を変化させ
るバイアス制御手段とを有することを特徴としている。
【0011】この発明では、信号増幅手段が、複数の周
波数成分を含む入力信号を増幅し、この信号増幅手段が
発生する入力信号の差周波信号を、差周波信号検出手段
で検出し、バイアス制御手段が、検出された上記差周波
信号のレベルに応じて上記信号増幅手段のバイアス点を
変化させる。
【0012】したがって、この発明によれば、信号増幅
手段から歪が発生するような大振幅強度の信号を増幅す
る場合は、信号増幅手段を線形性の良いA級動作させて
歪を抑制することができる。一方、信号増幅手段から歪
が発生しないような小振幅強度の信号を増幅する場合
は、信号増幅手段を電力効率の良いB級に近い動作をさ
せることができる。このように、この発明は、信号増幅
手段に印加されるバイアスを、信号増幅手段にて発生す
る差周波信号レベルによって変化させることで、高効率
かつ低歪な電力増幅器を実現できる。
【0013】また、この発明によれば、通常バイアス回
路に用いられているチョークインダクタと低周波成分を
短絡するためのコンデンサにて、差周波信号を検出する
ことが可能になるので、差周波信号検出手段を専用に設
ける必要がない。このため、バイアス部分と差周波信号
検出手段とを兼用できる。したがって、その分、電力増
幅器の構成が容易になり、回路が小型となる。また、こ
の電力増幅器を採用することで、高効率かつ低歪な通信
端末を実現できる。
【0014】また、一実施形態の電力増幅器は、上記差
周波信号検出手段は、上記信号増幅手段のコレクタ電源
経路に接続されたインダクタンス素子を有し、上記イン
ダクタンス素子のコレクタ電源側の端子で上記差周波信
号が検出される。
【0015】この一実施形態では、インダクタンス素子
は、差周波信号よりも、入力信号に対して、高インピー
ダンスなので、信号増幅手段にて増幅された入力信号は
インダクタンス素子を通ることなく、差周波信号検出手
段を通り過ぎて、出力回路へ達する。したがって、イン
ダクタンス素子は、入力信号の周波数成分を阻止し、差
周波信号の周波数成分だけを差周波信号検出手段に通過
させるフィルターになる。これにより、差周波信号は、
入力信号に影響を与えることなく、インダクタンス素子
のコレクタ電源側の端子Aで差周波信号を検出できる。
【0016】また、他の実施形態の電力増幅器は、上記
差周波信号検出手段は、上記信号増幅手段のベース電源
経路に接続されたインダクタンス素子または抵抗素子を
有し、上記インダクタンス素子または抵抗素子のベース
電源側の端子で上記差周波信号が検出される。
【0017】信号増幅手段のコレクタ側で発生した差周
波信号は、信号増幅手段やバイアス制御手段を介して、
信号増幅手段のベース側でも生じる。
【0018】この実施形態では、バイアス制御手段は、
信号増幅手段の入力側で、インダクタンス素子または抵
抗素子を経由して、差周波信号を検出し、この入力側で
検出した差周波信号に応じて、ベース電圧源を制御し
て、ベース電圧を変える。この実施形態では、バイアス
制御手段は、信号増幅手段の入力側であるベース側で差
周波信号レベルを検出するから、コレクタ側で差周波信
号レベルを検出する場合に比べて、差周波信号検出部分
(インダクタンス素子)とバイアス制御手段との配線を短
縮でき、回路構成をより小型化できる。
【0019】また、一実施形態の電力増幅器は、上記イ
ンダクタンス素子を、入力信号の波長の4分の1線路長
の伝送線路とした。
【0020】この実施形態では、信号周波数が高くなる
場合に好適であり、チョークインダクタ素子よりも1/
4波長伝送線路の方がサイズを小さくすることができ、
電力増幅器の小型化が容易になる。
【0021】また、他の実施形態の電力増幅器では、上
記バイアス制御手段は、上記差周波信号のレベルに応じ
て、上記信号増幅手段のベース電圧を変化させる。
【0022】この実施形態では、差周波信号に応じて、
信号増幅手段のベース電圧を変化させて、信号増幅手段
のバイアス点を変化させる。ベース側は、電圧,電流が
コレクタ側より小さいので、小電力で制御することがで
き、バイアス制御が容易になる。
【0023】また、一実施形態の電力増幅器では、上記
バイアス制御手段は、上記差周波信号のレベルに応じ
て、上記信号増幅手段のコレクタ電圧を変化させる。
【0024】この実施形態では、上記バイアス制御手段
は、上記差周波信号のレベルに応じて、上記信号増幅手
段のコレクタ電圧を変化させることで、信号増幅手段の
バイアス点を変化させる。
【0025】また、他の実施形態の電力増幅器は、複数
の周波数成分を含む入力信号を増幅する信号増幅手段
と、上記信号増幅手段の出力側に配置された歪補償回路
と、上記信号増幅手段によって発生する上記入力信号の
差周波信号を検出する差周波信号検出手段と、検出され
た上記差周波信号のレベルに応じて上記歪補償回路にお
ける歪補償量を調整する歪補償量制御手段とを有する。
【0026】信号増幅手段(トランジスタ)に入力される
信号強度振幅が大きいときに、信号増幅手段(トランジ
スタ)は歪を発生するが、この実施形態では、差周波信
号検出手段が、差周波信号を検出し、この差周波信号に
基いて、歪補償量制御手段が、歪補償回路の歪補償量を
調整する。これにより、歪補償回路は、信号増幅手段に
入力される信号強度振幅が大きいときに、信号増幅手段
が発生する歪(増幅出力の歪)とは逆の特性を有する歪を
発生させて、信号増幅手段から発生する歪を補償でき
る。
【0027】また、一実施形態の電力増幅器は、複数の
周波数成分を含む入力信号を増幅する信号増幅手段と、
上記信号増幅手段の入力側に配置された歪補償回路と、
上記信号増幅手段によって発生する上記入力信号の差周
波信号を検出する差周波信号検出手段と、検出された上
記差周波信号のレベルに応じて上記歪補償回路における
歪補償量を調整する歪補償量制御手段とを有する。
【0028】この実施形態では、上記歪補償回路が、信
号増幅手段の入力側に配置されているから、信号強度が
大きな出力側に歪補償回路を配置する場合に比べて、歪
補償回路を小型化できる。
【0029】また、他の実施形態の電力増幅器は、負帰
還回路を有し、複数の周波数成分を含む入力信号を増幅
する信号増幅手段と、上記信号増幅手段が発生する上記
入力信号の差周波信号を検出する差周波信号検出手段
と、検出された上記差周波信号のレベルに応じて上記負
帰還回路における帰還量を調整する帰還量制御手段とを
備える。
【0030】この実施形態では、帰還量制御手段が、差
周波信号検出手段で検出した差周波信号のレベルに応じ
て負帰還回路における帰還量を調整することによって、
出力信号に含まれる歪の低減を図れ、低歪な電力増幅器
を実現できる。
【0031】また、一実施形態の電力増幅器は、複数の
信号増幅手段と、上記信号増幅手段の少なくとも一つに
よって発生する入力信号の差周波信号のレベルを検出す
る差周波信号検出手段とを有する。
【0032】この実施形態では、複数の信号増幅手段を
備え、少なくとも一つの信号増幅手段で発生する差周波
信号のレベルを、差周波信号検出手段で検出して、この
信号増幅手段のバイアス制御を行うから、低歪な電力増
幅器を実現できる。
【0033】また、他の実施形態の電力増幅器は、上記
複数の信号増幅手段のうち、所定段の信号増幅手段が発
生する差周波信号のレベルを検出し、上記差周波信号の
レベルに応じて、上記バイアス制御手段が、上記信号増
幅手段よりも前段の信号増幅手段を制御する。
【0034】この実施形態では、所定段の信号増幅手段
が発生する差周波信号のレベルに応じて、バイアス制御
手段で、上記信号増幅手段よりも前段の信号増幅手段の
バイアス点を制御するから、歪の検出が容易である上
に、バイアス点制御による歪低減を効率よく行える。
【0035】また、一実施形態の通信端末は、上記の電
力増幅器を具備している。この通信端末では、上記電力
増幅器を具備することで、高効率,低歪で小型化が可能
な通信端末を実現できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0037】〔第1の実施の形態〕図1に、この発明の
第1実施形態の電力増幅器の構成を示す。この電力増幅
器は、入力整合回路3と、この入力整合回路3にベース
が接続されたバイポーラトランジスタ6とを備えてい
る。このバイポーラトランジスタ6のコレクタ6Aは、
出力整合回路12に接続され、エミッタはグランド(G
ND)に接続されている。
【0038】上記トランジスタ6のベースと入力整合回
路3とを接続する接続線にべースチョークインダクタ4
とベース電圧源5とが順に直列接続されている。一方、
上記トランジスタ6のコレクタと出力整合回路12とを
接続する接続線にコレクタチョークインダクタ7と差周
波電流接地用コンデンサ8が順に直列接続され、接地用
コンデンサ8はグランド(GND)に接続されている。上
記バイポーラトランジスタ6は、AB級動作している。
【0039】上記チョークインダクタ7と接地用コンデ
ンサ8との接続線には、コレクタ電圧源11が接続され
ている。また、上記接続線には、直流成分阻止用コンデ
ンサ9を介してバイアス制御回路10が接続されてい
る。そして、このバイアス制御回路10は、上記ベース
電圧源5に接続されている。
【0040】上記コレクタチョークインダクタ7は、バ
イポーラトランジスタ6にて増幅される入力信号1に対
して十分高いインピーダンスを有するインダクタであ
り、入力信号1よりも低い周波数の差周波信号2に対し
ては低いインピーダンスを示す。
【0041】ここで、近接した周波数f1,f2の二波信
号をトランジスタに入力した場合を例にして、歪の発生
機構を説明する。トランジスタは非線型性を有してお
り、その入出力特性は、入力信号をVi(t)とし、出力
信号をV0(t)とし、anを係数とすると、近似的に、次
の式(1)で示すべき級数で表される。
【0042】 V0(t)=a1i(t)+a2i(t)2+a3i(t)3 + … +ani(t)n …(1) また、近接した周波数f1,f2(f1 >f2)の二波信号
を、次の式(2)で表すこととする。式(2)において、
A,Bは係数とする。
【0043】 Vi(t)=Asin(2πf1t)+Bsin(2πf2t) …(2) この式(2)で表された入力信号Vi(t)を式(1)に代入
して、出力信号の周波数成分を求めると、入力信号の周
波数成分f1,f2以外に、式(1)の偶数べき成分によっ
て、(f1−f2),2(f1−f2)などの周波数成分が生じ
ることが分かる。また、式(1)の奇数べき成分によっ
て、2f1−f2(3次相互変調歪),3f1−2f2(5次相
互変調歪)などの周波数成分が生じる。
【0044】上記偶数次の非線形性のうち、二次の非線
形性の影響が最も大きいので、二次の非線形性により発
生する入力信号の差周波の信号、つまり(f1−f2)の周
波数成分を有する信号が一番強く現れる。この信号は入
力信号よりも低周波数成分である。この差周波信号によ
ってトランジスタのコレクタ側に差周波の低周波電圧が
発生し、その結果、トランジスタのコレクタ電圧が変動
し、トランジスタに入力される信号が変調され、歪が発
生する。
【0045】また、上記奇数次の非線形性によって生じ
た周波数成分は、入力信号の周波数成分f1,f2の近傍
の周波数を有しているから、移動体通信システムの変調
信号のように、或る帯域を有する信号をトランジスタに
て増幅する際に、その信号の周波数帯の近傍に、新たな
周波数成分が生じることとなる。これは、隣接チャネル
漏洩電力と呼ばれ、他の変調信号への妨害信号になる。
【0046】このように、トランジスタにて発生する歪
には、偶数次の非線形性に起因するものと、奇数次の非
線形性に起因するものがある。
【0047】次に、この第1実施形態の動作について説
明する。バイポーラトランジスタ6のベースに入力信号
1を入力すると、バイポーラトランジスタ6の偶数次の
非線形性によって、入力信号1の差の周波数を有する差
周波電流2がバイポーラトランジスタ6のコレクタ6A
に発生する。この差周波電流2は差周波電流2に対して
低いインピーダンスであるコレクタチョークインダクタ
7を通り、差周波電流接地用コンデンサ8に流れる。
【0048】コレクタチョークインダクタ7は、入力信
号1に対して、高インピーダンスなので、バイポーラト
ランジスタ6にて増幅された入力信号1はコレクタチョ
ークインダクタ7を通らず、出力整合回路12を通る。
このように、コレクタチョークインダクタ7は、入力信
号1の周波数成分を阻止し、差周波電流2の周波数成分
を通過させるフィルターになる。
【0049】これにより、差周波電流2は、入力信号に
影響を与えることなく、コレクタチョークインダクタ7
のコレクタ電源11側の端子Aで検出できる。この差周
波電圧は、コレクタチョークインダクタ7と差周波電流
接地用コンデンサ8の間からDC(直流)阻止コンデンサ
9を介して接続されているバイアス制御回路10に入力
される。
【0050】このバイアス制御回路10は、入力される
差周波電圧のレベルが所定値よりも高いときは、ベース
電圧源5を制御して、ベース電圧を高くする。一方、入
力される差周波電圧のレベルが所定値よりも低いとき
は、ベース電圧源5を制御してベース電圧を低くする。
このベース電圧源5は、直流電圧源と可変抵抗素子から
なっており、バイアス制御回路10からのバイアス制御
信号に応じて、可変抵抗素子のインピーダンスを変える
ことで、ベース電圧を変化させる。
【0051】たとえば、上記入力信号1が、バイポーラ
トランジスタ6にとって大振幅強度の場合は、バイポー
ラトランジスタ6のコレクタ6Aにて発生する差周波電
流2のレベルが高くなる。これは、バイポーラトランジ
スタ6の動作が歪んでいる状態なので、バイアス点をA
B級動作から、歪の発生が小さいA級動作に近くなるよ
うに、ベース電圧源5から出力されるベース電圧を上げ
て、バイポーラトランジスタ6に流れるコレクタ電流を
増加させる。
【0052】一般的に、AB級動作よりもA級動作の方
が低歪であるから、この制御によって、大振幅強度の信
号を増幅する時のバイポーラトランジスタ6の非線形性
が抑制される。これは、バイポーラトランジスタ6をA
級に近いバイアス点で動作させるほど、バイポーラトラ
ンジスタ6の奇数次の非線形性の影響が小さくなって、
3次相互変調歪み等の奇数次の非線形性に起因する歪の
発生が小さくなるからである。
【0053】なお、特開平11−122051号公報に
開示されている従来技術では、差周波信号によるドレイ
ン電圧の変動を小さくするために、出力電力の大きなド
レイン側を制御する。したがって、大きな電力を扱わな
ければならないので制御が難しくなる。
【0054】これに対して、この実施形態では、差周波
信号に応じて、バイポーラトランジスタ6のベース側を
制御する。ベース側は、電圧,電流がコレクタ側より小
さいので、小電力で制御することができ、従来技術より
も、制御が容易になる。また、この実施形態では、通常
のバイアス回路で用いられるコンデンサ(差周波信号接
地用コンデンサ8)で差周波信号を検出するから、従来
技術で設ける必要がある差周波信号を検出する電圧検出
器104が要らない。したがって、回路が小型になる。
【0055】一方、小振幅強度の信号を増幅する場合
は、バイポーラトランジスタ6のコレクタ6Aにて発生
する差周波信号のレベルが低くなる。これはバイポーラ
トランジスタ6が歪んでいない状態なので、バイアス制
御回路10は、ベース電圧源5から出力されるベース電
圧を下げて、バイポーラトランジスタ6に流れるコレク
タ電流を減少させ、バイポーラトランジスタ6のバイア
ス点を、電力効率のより優れたB級に近くする。
【0056】このように、この第1実施形態によれば、
バイポーラトランジスタ6から歪が発生するような大振
幅強度の信号を増幅する場合は、バイポーラトランジス
タ6を線形性の良いA級動作させて歪を抑制する。一
方、バイポーラトランジスタ6から歪が発生しないよう
な小振幅強度の信号を増幅する場合は、バイポーラトラ
ンジスタ6を電力効率の良いB級に近い動作をさせる。
【0057】このように、この第1実施形態は、バイポ
ーラトランジスタ6に印加されるバイアスを、バイポー
ラトランジスタ6にて発生する差周波信号レベルによっ
て変化させることで、高効率かつ低歪な電力増幅器を実
現できる。また、この電力増幅器を採用することで、高
効率かつ低歪な通信端末を実現できる。
【0058】〔第2の実施の形態〕なお、上記第1実施
形態では、上記差周波信号レベルに基き、ベース電圧を
変化させたが、ベース電圧に替えて、コレクタ電圧を変
化させ、バイポーラトランジスタ6のバイアス点を変化
させてもよい。
【0059】また、上記第1,第2の実施形態では、信
号増幅手段としてエミッタ接地型バイポーラトランジス
タを採用したが、ソース接地型電界効果トランジスタを
採用してもよい。この場合にも、同様の効果がある。ま
た、エミッタ接地型バイポーラトランジスタ6を、ベー
ス接地型バイポーラトランジスタまたはゲート接地型電
界効果トランジスタとしても、同様の効果がある。
【0060】〔第3の実施の形態〕次に、図2に、この
発明の第3実施形態の構成を示す。
【0061】この第3実施形態は、バイアス制御回路1
0を、直流成分阻止用コンデンサ9を介して、ベースチ
ョクインダクタ4に接続した点と、差周波電流接地用コ
ンデンサ88をベースチョークインダクタ4とグランド
(GND)との間に接続した点とが、前述の第1実施形態
と異なる。
【0062】この第3実施形態では、バイポーラトラン
ジスタ6のコレクタ6A側で発生した差周波信号は、バ
イポーラトランジスタ6やバイアス制御回路10を介し
て、バイポーラトランジスタ6のベース側でも生じる。
【0063】この第3実施形態では、バイアス制御回路
10は、バイポーラトランジスタ6の入力側で、ベース
チョークインダクタ4,直流成分阻止用コンデンサ9を
経由して、差周波信号を検出し、この入力側で検出した
差周波信号に応じて、ベース電圧源5を制御して、ベー
ス電圧を変える。この制御の内容は、前述の第1実施形
態と同様である。
【0064】この第3実施形態では、バイアス制御回路
10は、バイポーラトランジスタ6の入力側であるベー
ス側で差周波信号レベルを検出するから、コレクタ6A
側で差周波信号レベルを検出する第1実施形態に比べ
て、差周波信号検出部分(ベースチョクインダクタ4)と
バイアス制御回路10との配線を短縮でき、回路構成を
より小型化できる。
【0065】〔第4の実施の形態〕次に、図3に、この
発明の第4実施形態の構成を示す。この第4実施形態
は、図1のコレクタチョークインダクタ7に代えて、入
力信号1の波長の4分の1波長の伝送線路13を使用し
た点だけが、前述の第1実施形態と異なる。
【0066】この第4実施形態では、伝送線路13はλ
/4変成器として機能し、入力信号1にとって、バイポ
ーラトランジスタ6のコレクタ6Aから見たコレクタ電
源回路11のインピーダンスは無限大となる。したがっ
て、バイポーラトランジスタ6にて増幅された信号はコ
レクタ電圧源11の方へ行くことができなくなる。
【0067】この第4実施形態によれば、信号周波数が
高くなる場合に好適であり、チョークインダクタ7より
もλ/4長伝送線路13の方がサイズを小さくすること
ができ、電力増幅器の小型化が容易になる。
【0068】〔第5の実施の形態〕次に、図4に、この
発明の第5実施形態の構成を示す。この第5実施形態
は、バイアス制御回路10の出力側がベース電圧源5に
接続されている第1実施形態と異なり、歪補償回路16
に接続されている。この歪補償回路16は、入力整合回
路3とバイポーラトランジスタ6との間に接続されてい
る。
【0069】トランジスタ6に入力される信号強度振幅
が大きい時に、トランジスタ6は歪を発生するが、この
第5実施形態では、差周波電流2に基く差周波電圧が入
力されたバイアス制御回路10からの制御信号が、歪補
償回路16に入力される。これにより、歪補償回路16
は、トランジスタ6に入力される信号強度振幅が大きい
ときに、トランジスタ6が発生する歪(増幅出力の歪)と
は逆の特性を有する歪を発生させる。これにより、トラ
ンジスタ6から発生する歪を補償することができる。
【0070】〔第6の実施の形態〕次に、図5に、この
発明の第6実施形態の構成を示す。この第6実施形態で
は、歪補償回路17が出力整合回路12と出力端子Tou
tとの間に接続され、この歪補償回路17にバイアス制
御回路10の出力側が接続されている点が前述の第5実
施形態と異なる。ここで、バイアス制御回路10は歪補
償量制御手段をなしている。
【0071】この第6実施形態では、差周波電流2に基
く差周波電圧が入力されたバイアス制御回路10からの
制御信号が、歪補償回路17に入力される。これによ
り、コレクタ6A側に設けられた歪補償回路17は、ト
ランジスタ6に入力される信号強度振幅が大きいとき
に、トランジスタ6が発生する歪(増幅出力の歪)とは逆
の特性を有する歪を発生させる。これにより、トランジ
スタ6から発生する歪を補償することができる。
【0072】この実施形態は、トランジスタ6での出力
側で発生する差周波信号2のレベルに基き、バイアス制
御回路10から歪補償回路17に入力される制御信号で
もって、歪補償量を調整し、出力信号に含まれる歪を低
減する。
【0073】なお、トランジスタ6の入力側の方が、出
力側よりも信号強度が小さいから、この第6実施形態に
比べて、前述の第5実施形態のようなトランジスタの入
力側に歪補償回路を設置する方が、歪補償回路を小型化
できる。
【0074】〔第7の実施の形態〕次に、図6に、この
発明の第7実施形態の構成を示す。この第7実施形態
は、コレクタ6Aとコレクタチョークインダクタ7との
接続点Gとベース6Bとの間に負帰還回路18が接続さ
れ、この負帰還回路18にバイアス制御回路10の出力
側が接続されている点が、前述の第1実施形態と異な
る。このバイアス制御回路10が、帰還量制御手段をな
す。
【0075】この第7実施形態では、トランジスタ6か
ら生じる差周波信号レベルに応じて、バイアス制御回路
10で負帰還回路18の帰還量を変化させることによっ
て、低歪な電力増幅器を実現する。
【0076】この第7実施形態では、トランジスタ6に
て発生する差周波信号レベルが大きい時は、負帰還回路
18の帰還量を大きくして、出力信号に含まれる歪を低
減することで、低歪な電力増幅器を実現できる。
【0077】〔第8の実施の形態〕次に、図7に、この
発明の第8実施形態の構成を示す。この第8実施形態
は、バイポーラトランジスタ61と62を備える点が、
前述の第1実施形態と異なる。
【0078】この第8実施形態では、バイポーラトラン
ジスタ61のコレクタとバイポーラトランジスタ62の
ベースとの間に、段間整合回路14が接続されており、
この段間整合回路14にはバイアス整合回路15が接続
されている。
【0079】そして、このバイポーラトランジスタ61
のベースが入力整合回路3に接続され、バイポーラトラ
ンジスタ62のコレクタ62が出力整合回路12に接続
されている。また、トランジスタ61と62のエミッタ
は、グランド(GND)に接続されている。
【0080】次に、動作について説明する。この第8実
施形態では、AB級動作している最終段のトランジスタ
62によって発生する差周波信号のレベルを、バイアス
制御回路10で検出する。このバイアス制御回路10
は、ベース電圧源5を制御することで、上記差周波信号
のレベルに応じて、トランジスタ62よりも前段のトラ
ンジスタ61のバイアスを変化させ、トランジスタ61
の動作点を変える。
【0081】トランジスタ61,62は、AB級動作よ
りもA級動作に近づく方が、大きな利得が得られる。し
たがって、トランジスタ61の動作点を変えることによ
り、トランジスタ61の利得を変化させることができ
る。トランジスタ61の利得が変化すると、トランジス
タ62に入力される信号振幅強度も変化する。
【0082】トランジスタ62に入力される信号振幅強
度が大きくなるにつれて、増幅される信号に大きな歪が
発生する。この第8実施形態では、トランジスタ62が
発生する差周波信号レベルが大きいときは、バイアス制
御回路10がベース電圧源5が発生するベース電圧を下
げて、トランジスタ61の利得を下げ、トランジスタ6
2に入力される信号の信号振幅強度を小さくすることに
よって、トランジスタ62の出力に発生する歪を低減す
る。
【0083】この第8実施形態では、トランジスタ62
から発生する差周波信号を検出して、トランジスタ61
のバイアス制御に利用したが、複数のトランジスタ6
1,62から発生する差周波信号を検出し、どちらか一
方、もしくは複数のトランジスタのバイアスの制御に利
用し、低歪な電力増幅器を実現することも可能である。
【0084】この第8実施形態では、2個のバイポーラ
トランジスタ61,62を備えた場合について説明した
が、2個以上の複数のバイポーラトランジスタを備える
電力増幅器にも適用可能である。
【0085】〔第9の実施の形態〕次に、この発明の第
9実施形態として、図1に示す第1実施形態の電力増幅
器を、携帯端末のパワーアンプに適用した場合について
説明する。
【0086】この第9実施形態では、入力信号1が、1
950[MHz]を中心とする帯域幅3.84[MHz]の
信号とすると、バイポーラトランジスタ6のコレクタ6
Aに生じる差周波電流2は、周波数0[Hz]から周波数
7.68[MHz]までの電流となる。この差周波電流2
は、差周波信号接地用コンデンサ8にて差周波電圧に変
換される。この差周波電圧は、コレクタチョークインダ
クタ7と差周波電流接地用コンデンサ8の間からDC阻
止コンデンサ9を介して接続されているバイアス制御回
路10に入力される。バイアス制御回路10は、差周波
電圧のレベルが高い時は、ベース電圧を高くし、差周波
電圧のレベルが低い時は、ベース電圧を低くするようベ
ース電圧源5を制御し、低歪なパワーアンプを実現でき
る。
【0087】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の電
力増幅器は、信号増幅手段が、複数の周波数成分を含む
入力信号を増幅し、この信号増幅手段が発生する入力信
号の差周波信号を、差周波信号検出手段で検出し、バイ
アス制御手段が、検出された上記差周波信号のレベルに
応じて上記信号増幅手段のバイアス点を変化させる。し
たがって、この発明によれば、信号増幅手段から歪が発
生するような大振幅強度の信号を増幅する場合は、信号
増幅手段を線形性の良いA級動作させて歪を抑制するこ
とができる。一方、信号増幅手段から歪が発生しないよ
うな小振幅強度の信号を増幅する場合は、信号増幅手段
を電力効率の良いB級に近い動作をさせることができ
る。このように、この発明は、信号増幅手段に印加され
るバイアスを、信号増幅手段にて発生する差周波信号レ
ベルによって変化させることで、高効率かつ低歪な電力
増幅器を実現できる。
【0088】また、この発明によれば、通常バイアス回
路に用いられているチョークインダクタと低周波成分を
短絡するためのコンデンサにて、差周波信号を検出する
ことが可能になるので、差周波信号検出手段を専用に設
ける必要がない。このため、バイアス部分と差周波信号
検出手段とを兼用できる。したがって、その分、電力増
幅器の構成が容易になり、回路が小型となる。また、こ
の電力増幅器を採用することで、高効率かつ低歪な通信
端末を実現できる。
【0089】また、一実施形態の電力増幅器では、上記
差周波信号検出手段は、上記信号増幅手段のコレクタ電
源経路に接続されたインダクタンス素子を有し、上記イ
ンダクタンス素子のコレクタ電源側の端子で上記差周波
信号が検出される。インダクタンス素子は、差周波信号
よりも、入力信号に対して、高インピーダンスなので、
インダクタンス素子は、入力信号の周波数成分を阻止
し、差周波信号の周波数成分だけを差周波信号検出手段
に通過させるフィルターになる。これにより、差周波信
号は、入力信号に影響を与えることなく、インダクタン
ス素子のコレクタ電源側の端子で差周波信号を検出でき
る。
【0090】また、他の実施形態では、バイアス制御手
段は、信号増幅手段の入力側で、インダクタンス素子ま
たは抵抗素子を経由して、差周波信号を検出し、この入
力側で検出した差周波信号に応じて、ベース電圧源を制
御して、ベース電圧を変える。この実施形態では、バイ
アス制御手段は、信号増幅手段の入力側であるベース側
で差周波信号レベルを検出するから、コレクタ側で差周
波信号レベルを検出する場合に比べて、差周波信号検出
部分(インダクタンス素子)とバイアス制御手段との配線
を短縮でき、回路構成をより小型化できる。
【0091】また、一実施形態の電力増幅器では、上記
インダクタンス素子を、入力信号の波長の4分の1線路
長の伝送線路とした。この実施形態では、信号周波数が
高くなる場合に好適であり、チョークインダクタ素子よ
りも1/4波長伝送線路の方がサイズを小さくすること
ができ、電力増幅器の小型化が容易になる。
【0092】また、他の実施形態の電力増幅器では、上
記バイアス制御手段は、差周波信号に応じて、信号増幅
手段のベース電圧を変化させて、信号増幅手段のバイア
ス点を変化させる。ベース側は、電圧,電流がコレクタ
側より小さいので、小電力で制御することができ、バイ
アス制御が容易になる。
【0093】また、一実施形態の電力増幅器では、上記
バイアス制御手段は、上記差周波信号のレベルに応じ
て、上記信号増幅手段のコレクタ電圧を変化させること
で、信号増幅手段のバイアス点を変化させる。
【0094】また、他の実施形態では、差周波信号検出
手段が、差周波信号を検出し、この差周波信号に基い
て、歪補償量制御手段が、歪補償回路の歪補償量を調整
する。これにより、歪補償回路は、信号増幅手段に入力
される信号強度振幅が大きいときに、信号増幅手段が発
生する歪(増幅出力の歪)とは逆の特性を有する歪を発生
させて、信号増幅手段から発生する歪を補償できる。
【0095】また、一実施形態の電力増幅器は、上記歪
補償回路が、信号増幅手段の入力側に配置されているか
ら、信号強度が大きな出力側に歪補償回路を配置する場
合に比べて、歪補償回路を小型化できる。
【0096】また、他の実施形態の電力増幅器は、帰還
量制御手段が、差周波信号検出手段で検出した差周波信
号のレベルに応じて負帰還回路における帰還量を調整す
ることによって、出力信号に含まれる歪の低減を図れ、
低歪な電力増幅器を実現できる。
【0097】また、一実施形態の電力増幅器は、複数の
信号増幅手段を備え、少なくとも一つの信号増幅手段で
発生する差周波信号のレベルを、差周波信号検出手段で
検出して、この信号増幅手段のバイアス制御を行うか
ら、低歪な電力増幅器を実現できる。
【0098】また、他の実施形態の電力増幅器は、上記
複数の信号増幅手段のうち、所定段の信号増幅手段が発
生する差周波信号のレベルに応じて、バイアス制御手段
で、上記信号増幅手段よりも前段の信号増幅手段のバイ
アス点を制御するから、歪の検出が容易である上に、バ
イアス点制御による歪低減を効率よく行える。
【0099】また、一実施形態の通信端末では、上記の
電力増幅器を具備することで、高効率,低歪で小型化が
可能な通信端末を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の電力増幅器の第1実施形態であ
り、コレクタバイアス回路にて検出した差周波信号に応
じて、信号増幅手段のバイアスを変化させる回路の構成
図である。
【図2】 この発明の電力増幅器の第3実施形態であ
り、ベースバイアス回路にて検出した差周波信号に応じ
て、信号増幅手段のバイアスを変化させる回路の構成図
である。
【図3】 この発明の電力増幅器の第4実施形態であ
り、チョークインダクタの代わりに入力信号の波長の1
/4長の伝送線路を用いる回路の構成図である。
【図4】 この発明の電力増幅器の第5実施形態であ
り、差周波信号に応じて、信号増幅手段の入力側の歪補
償回路の歪補償量を変化させる回路の構成図である。
【図5】 この発明の電力増幅器の第6実施形態であ
り、差周波信号に応じて、信号増幅手段の出力側の歪補
償回路の歪補償量を変化させる回路の構成図である。
【図6】 この発明の電力増幅器の第7実施形態であ
り、差周波信号に応じて負帰還回路での帰還量を変化さ
せる回路の構成図である。
【図7】 この発明の電力増幅器の第8実施形態であ
り、複数の信号増幅手段よりなる回路の構成図である。
【図8】 従来の電力増幅器の構成図である。
【符号の説明】
1…入力信号、2…差周波信号、3…入力整合回路、4
…ベースチョークインダクタ、5…ベース電圧源、6,
61,62…エミッタ接地形バイポーラトランジスタ、
7…コレクタチョークインダクタ、8…差周波信号接地
コンデンサ、9…DC阻止コンデンサ、10…バイアス
制御回路、11…コレクタ電圧源、12…出力整合回
路、13…入力信号の波長の1/4長の伝送線路、14
…段間整合回路、15…バイアス回路、16…歪補償回
路、17…歪補償回路、18…負帰還回路、101…入
力整合回路、102…ゲートバイアス回路、103…増
幅用MOSFET、104…電圧検出器、105…出力
整合回路、106…制御部、107…電圧源、108…
ドレインチョークインダクタ。
フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 AA63 AA64 CA21 CA92 FA10 GN01 GN06 HA02 HA10 HA29 HA33 KA11 KA12 KA29 KA41 MA13 MA21 SA13 5J091 AA01 AA41 AA63 AA64 CA21 CA92 FA10 HA02 HA10 HA29 HA33 KA11 KA12 KA29 KA41 MA13 MA21 SA13 UW08 5J092 AA01 AA41 AA63 AA64 CA21 CA92 FA10 GR09 HA02 HA10 HA29 HA33 KA11 KA12 KA29 KA41 MA13 MA21 SA13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の周波数成分を含む入力信号を増幅
    する信号増幅手段と、 上記信号増幅手段によって発生する上記入力信号の差周
    波信号を検出する差周波信号検出手段と、 検出された上記差周波信号のレベルに応じて上記信号増
    幅手段のバイアス点を変化させるバイアス制御手段とを
    有することを特徴とする電力増幅器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電力増幅器において、 上記差周波信号検出手段は、上記信号増幅手段のコレク
    タ電源経路に接続されたインダクタンス素子を有し、 上記インダクタンス素子のコレクタ電源側の端子で上記
    差周波信号が検出されることを特徴とする電力増幅器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電力増幅器において、 上記差周波信号検出手段は、上記信号増幅手段のベース
    電源経路に接続されたインダクタンス素子または抵抗素
    子を有し、 上記インダクタンス素子または抵抗素子のベース電源側
    の端子で上記差周波信号が検出されることを特徴とする
    電力増幅器。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の電力増幅器に
    おいて、 上記インダクタンス素子を、入力信号の波長の4分の1
    線路長の伝送線路としたことを特徴とする電力増幅器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の
    電力増幅器において、 上記バイアス制御手段は、上記差周波信号のレベルに応
    じて、上記信号増幅手段のベース電圧を変化させること
    を特徴とする電力増幅器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の
    電力増幅器において、 上記バイアス制御手段は、上記差周波信号のレベルに応
    じて、上記信号増幅手段のコレクタ電圧を変化させるこ
    とを特徴とする電力増幅器。
  7. 【請求項7】 複数の周波数成分を含む入力信号を増幅
    する信号増幅手段と、 上記信号増幅手段の出力側に配置された歪補償回路と、 上記信号増幅手段によって発生する上記入力信号の差周
    波信号を検出する差周波信号検出手段と、 検出された上記差周波信号のレベルに応じて上記歪補償
    回路における歪補償量を調整する歪補償量制御手段とを
    有することを特徴とする電力増幅器。
  8. 【請求項8】 複数の周波数成分を含む入力信号を増幅
    する信号増幅手段と、 上記信号増幅手段の入力側に配置された歪補償回路と、 上記信号増幅手段によって発生する上記入力信号の差周
    波信号を検出する差周波信号検出手段と、 検出された上記差周波信号のレベルに応じて上記歪補償
    回路における歪補償量を調整する歪補償量制御手段とを
    有することを特徴とする電力増幅器。
  9. 【請求項9】 負帰還回路を有し、複数の周波数成分を
    含む入力信号を増幅する信号増幅手段と、 上記信号増幅手段が発生する上記入力信号の差周波信号
    を検出する差周波信号検出手段と、 検出された上記差周波信号のレベルに応じて上記負帰還
    回路における帰還量を調整する帰還量制御手段とを備え
    ることを特徴とする電力増幅器。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1つに記載
    の電力増幅器において、 複数の信号増幅手段と、 上記信号増幅手段の少なくとも一つによって発生する入
    力信号の差周波信号のレベルを検出する差周波信号検出
    手段とを有することを特徴とする電力増幅器。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の電力増幅器におい
    て、 上記複数の信号増幅手段のうち、所定段の信号増幅手段
    が発生する差周波信号のレベルを検出し、上記差周波信
    号のレベルに応じて、上記バイアス制御手段が、上記信
    号増幅手段よりも前段の信号増幅手段を制御することを
    特徴とする電力増幅器。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1つに記
    載の電力増幅器を具備した通信端末。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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