JP2002040783A - トナーカートリッジ - Google Patents

トナーカートリッジ

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JP2002040783A
JP2002040783A JP2000229437A JP2000229437A JP2002040783A JP 2002040783 A JP2002040783 A JP 2002040783A JP 2000229437 A JP2000229437 A JP 2000229437A JP 2000229437 A JP2000229437 A JP 2000229437A JP 2002040783 A JP2002040783 A JP 2002040783A
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toner
rotary
toner cartridge
rotation
compression member
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JP2000229437A
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Katsumi Okamoto
克巳 岡本
Makoto Ushiyama
誠 牛山
Hiroaki Kamata
博昭 鎌田
Hiroyuki Maruyama
裕之 丸山
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定したトナー排出量を得ることができるト
ナーカートリッジを提供する。 【解決手段】 トナーを収容しトナー排出口24が形成
されたケース本体22と、ケース本体22内のトナー排
出口24側に回転可能に支持された回転圧縮部材60
と、ケース本体22内の回転圧縮部材60の上流側に回
転可能に支持された回転搬送部材40とを有し、回転搬
送部材40の回転によりトナーを回転圧縮部材60側に
搬送し、回転圧縮部材60を回転搬送部材40と異なる
速度で回転させることによりトナーを圧縮搬送してトナ
ー排出口24から排出させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法を用い
る複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に
関するものであり、特に現像装置にトナーを供給するた
めのトナーカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】上記方式の画像形成装置においては、回
転駆動される感光体等の像担持体と、この感光体上に静
電潜像を順次形成する潜像形成手段と、静電潜像をトナ
ー像に現像する現像手段と、感光体上の複数色のトナー
像を記録媒体に転写する転写装置とが備えられている。
【0003】従来、上記現像装置において、感光体に接
する現像ローラを備える現像器と、この現像器に着脱自
在に装着され、現像器側にトナーを供給するトナーカー
トリッジを備える方式がある。例えば、実公平3−53
232号公報は、図1(A)に示すように、円筒状のト
ナーカートリッジ110内に回転可能に支持された回転
軸100と、回転軸上に固定されトナー排出口102の
近傍に装着されて内部のトナーを排出する掻上げ板10
4と、同じく回転軸上の掻上げ板104以外の部分に固
定され、トナーカートリッジの両端部付近のトナーをト
ナー排出口102に向けて軸方向に移送させるスパイラ
ル状の掻出し板106が設けられた構造のトナーカート
リッジを提案している。この構造を有するトナーカート
リッジにおいては、トナー排出口の大きさ如何にかかわ
りなくトナーカートリッジを可及的に大きくし、そのト
ナー収容量を増加して交換頻度を少なくすることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、プリンタ等の画
像形成装置は、設置場所の制限から装置の小型化が要求
されている。しかし、フルカラーのレーザープリンター
等の電子写真装置では、シアン、マゼンタ、イエロー、
ブラックの複数色トナー用のトナーカートリッジを装置
内に収容しなくてはならず、従来のトナーカートリッジ
では装置の大型化は免れない。すなわち、図1(A)に
示すような円筒形のトナーカートリッジを感光体装置の
周囲に4個別個に装着すると電子写真装置内での占有場
所を大きく取ってしまう。
【0005】一方、トナーカートリッジ自体を小型化す
れば電子写真装置内での占有場所の問題は解決される
が、トナー収容量が減少するためトナーカートリッジの
交換回数が増加してメンテナンスが煩雑になるという別
の問題が生じてしまう。従って、従来型の円筒形のカー
トリッジをフルカラーの電子写真装置に用いると、トナ
ー収容量を減少させることなく装置自体を小型化するこ
とができないという問題がある。
【0006】一方、図1(A)に示した従来のトナーカ
ートリッジにおいては、一つの回転軸100で掻上げ板
104及び掻出し板106の両方を回転させてトナーを
かき回しているだけなので、図1(B)に示すようにト
ナー粒子間の圧縮度合いが低く、また回転トルクが大き
い。
【0007】トナーカートリッジの排出口から一定量の
トナーをスムーズに現像器側に供給するには、トナー排
出口付近でトナーが適度に圧密されていることが必要で
ある。ただし、圧密が高すぎると、トナー排出口付近で
トナーが固まってしまい安定した一定量のトナー供給が
できない。
【0008】また、図1(A)に示す従来のトナーカー
トリッジにおいては、トナーが過度にかき回されてしま
い、トナーと空気の接触面積が大きくなる傾向がある。
このため、図1(C)に示すように空気中の水分子によ
る吸着により、トナーが局所的に固まってしまう。従っ
て、トナーの排出量にばらつきが生じ、安定したトナー
排出量が得られないという問題がある。
【0009】また、図1(A)に示すトナーカートリッ
ジを電子写真装置に複数個取り付けると、それぞれの取
り付け姿勢によってトナー排出口付近でのトナーの圧密
状態がカートリッジ間でばらついてしまい、トナー排出
量が異なるという問題もある。
【0010】安定した一定量のトナー排出量を実現する
あたって、トナーはトナーカートリッジ内に局所的に固
まらず、トナー成分の均一な分散とトナー排出口付近で
適度に圧密されていることが好ましい。従って、トナー
には、何らかの搬送部材による「適度なほぐし」とトナ
ー排出口付近での「適度な圧密」の両方が必要とされ
る。このようにトナーカートリッジ内で、トナーには
「適度なほぐし」と「適度な圧密」という相反する2つ
の状態が要求される。
【0011】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、
トナーを圧縮してトナー排出口に搬送する構成にするこ
とにより、安定したトナー排出量を得ることができるト
ナーカートリッジを提供することである。
【0012】本発明の他の目的は、空気中の水分子に吸
着してトナーが固まる影響を受けないトナーカートリッ
ジを提供することである。
【0013】さらに、本発明の他の目的は、トナーカー
トリッジ内でのトナーのスムーズな流れを実現するため
の回転部材の駆動トルクを低減させるトナーカートリッ
ジを提供することである。また、トナー残量が少量とな
った場合に、回転部材を空回しすることによって生ずる
無駄な駆動トルクを低減させるトナーカートリッジを提
供することである。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、トナーを圧
縮搬送する回転部材によって、トナーが過度な圧縮状態
にならないようにするトナーカートリッジを提供するこ
とである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が適用されるトナーカートリッジにおいて
は、連通する2つのトナー室構造を有するカートリッジ
内部にトナーを圧縮搬送する機能を有する回転部材を2
本並列的に設ける。そして、これら2本の回転部材が異
なる速度で回転して、トナーを排出口へと圧縮搬送す
る。
【0016】このように、2本の回転部材が異なる速度
で回転することで、2本の回転部材の主に境界領域でト
ナーの余分な圧力を逃がしかつトナーを適度にほぐし、
また排出口近傍においては適度な圧密状態にすることが
できる。また、円筒形カートリッジ内に1本の回転部材
を設けるのに比べて回転部材の半径を小さくできるた
め、回転部材の駆動トルクを低減できる。また、トナー
カートリッジが単一の円筒形ではなく2つの円筒形容器
を結合した横長形であるので、トナー収容量を減少させ
ることなくその高さを軽減させることができる。
【0017】電子写真法を利用する画像形成装置用のト
ナーを収容するトナーカートリッジは、トナーを収容
し、トナーの排出口が形成されたケース本体と、ケース
本体内のトナー排出口側に回転可能に支持された回転圧
縮部材と、ケース本体内の回転圧縮部材の上流側に回転
可能に支持された回転搬送部材とを有し、回転搬送部材
の回転によりトナーを回転圧縮部材側に搬送し、回転圧
縮部材を回転搬送部材と異なる速度で回転させることに
よりトナーを圧縮搬送してトナー排出口から排出させる
ことを特徴とする。
【0018】回転圧縮部材は、ケース本体に回転自在に
支持される回転軸と、回転軸にトナー排出口に対向して
固定される送り出し部材と、送り出し部材の両側に装着
されて、送り出し部材の方向にトナーを圧縮搬送する機
能を有する圧縮羽根とを有し、回転搬送部材は、ケース
本体に回転自在に支持される回転軸と、回転軸から延び
る少なくとも1枚の可撓性の搬送フィンとを有するよう
にしてもよい。
【0019】送り出し部材は、回転圧縮部材の回転軸か
ら延びる少なくとも1枚の可撓性の掻出しフィンを有す
るようにしてもよい。
【0020】回転圧縮部材の回転軸と回転搬送部材の回
転軸とが、ケース本体内で平行に支持されるようにして
もよい。
【0021】回転圧縮部材と回転搬送部材とが共に回転
中に、回転圧縮部材と回転搬送部材との再接近位置にお
いても互いに接触しないようにしてもよい。
【0022】回転搬送部材の回転速度が、回転圧縮部材
の回転速度よりも遅いようにしてもよい。
【0023】さらに、回転搬送部材の回転速度が、回転
圧縮部材の回転速度の10分の1以上であるようにして
もよい。
【0024】回転圧縮部材の回転軸の端部に連結される
第1の従動歯車と、回転搬送部材の回転軸の端部に連結
される第1とは歯数の異なる第2の従動歯車と、第1の
従動歯車と第2の従動歯車の間で歯車1と歯車2に噛み
あう少なくとも1つの駆動歯車とを有し、駆動歯車が回
転することで第1の従動歯車と第2の従動歯車が同時に
回転し、回転圧縮部材と回転搬送部材が同時に回転する
ようにしてもよい。
【0025】さらに、第1の歯車の歯数よりも、第2の
歯車の歯数が多くなるようにしてもよい。
【0026】ケース本体は、回転搬送部材側の断面積が
回転圧縮部材側の断面積より大きくなるように2つのト
ナー室が連結された構造を有し、回転搬送部材と回転圧
縮部材との間の部位に、ケース内部を向いた突部が形成
されるようにしてもよい。
【0027】上記目的は特許請求の範囲における独立項
に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属
項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0028】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。以下、本発明の実施の形態を
図面を参照して説明する。
【0030】図2は、本発明のトナーカートリッジの1
実施形態による画像形成装置の全体構成を示す概略断面
図である。この画像形成装置は、4色のトナーによりフ
ルカラー画像を形成することができるカラー電子写真プ
リンタであるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、感光体等の像担持体にトナー像を形成する方式の画
像形成装置の全てに適用可能である。
【0031】感光体1は、薄肉円筒状の導電性基材とそ
の表面に形成された感光層とを有し、図示しない駆動手
段によって図示矢印方向に回転駆動される。この感光体
1の周囲には、その回転方向に沿って、帯電手段として
の帯電ローラ2、感光体1上に静電潜像を形成するため
の露光ユニット3、静電潜像を現像するための現像器ユ
ニット4、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写
ベルト7上に転写するための中間転写装置5、感光体1
上に残留するトナーを除去するための感光体クリーニン
グ装置6が配置されている。
【0032】現像器ユニット4は、イエロー用現像器4
Y、シアン用現像器4C、マゼンタ用現像器4Mおよび
ブラック用現像器4Kで構成されており、各現像器は、
現像ハウジング4a内に配設された現像ローラ4bを備
えている。そして、これらの現像器4Y、4C、4M、
4Kはそれぞれ感光体1に対して離当接するように揺動
可能に配設され、感光体1の1回転毎に選択的に一つの
現像器の現像ローラ4bのみが感光体1に当接可能にさ
れている。
【0033】中間転写装置5は、中間転写ベルト7を走
行させるための駆動ローラ9、一次転写用バックアップ
ローラ10、二次転写用バックアップローラ11等から
構成され、これら各ローラの周りに無端状の中間転写ベ
ルト7が張架されている。中間転写ベルト7は、感光体
1側に一次転写用バックアップローラ10により付勢さ
れており、ここに一次転写部T1が形成されている。ま
た、二次転写用バックアップローラ11には中間転写ベ
ルト7を介在して二次転写ローラ12が対向配置され、
ここに二次転写部T2が形成されている。
【0034】次に、上記の画像形成装置の動作について
説明する。図示しないコンピュータから画像形成信号が
入力されると、感光体1、現像器ユニット4の各現像ロ
ーラ4bおよび中間転写ベルト7が回転駆動される。先
ず、感光体1の外周面が帯電ローラ2によって一様にに
帯電され、一様に帯電された感光体1の外周面に、露光
ユニット3によって第1色目(例えばイエロー)の画像
情報に応じた選択的な露光Lがなされ、イエローの静電
潜像が形成される。
【0035】感光体1には、イエロー用現像器4Yの現
像ローラ4bのみが接触し、これによってイエローの静
電潜像のトナー像が感光体1上に形成される。中間転写
ベルト7には上記トナーの帯電性と逆極性の一次転写電
圧が印加され、感光体1上に形成されたトナー像が、一
次転写部T1において中間転写ベルト7上に転写され
る。感光体1上に残留しているトナーは感光体クリーニ
ング装置6によって除去された後、感光体1の外周面は
除電手段(図示せず)により除電される。
【0036】上記の動作が画像形成信号の例えば、第2
色目(シアン)、第3色目(マゼンタ)、第4色目(ブ
ラック)に対応して、感光体1と中間転写ベルト7の1
回転による潜像形成、現像が繰り返され、画像形成信号
の内容に応じた4色のトナー像が中間転写ベルト7上に
おいて重ね合わされて転写される。そして、このフルカ
ラー画像が二次転写部T2に達するタイミングで、シー
トSが矢印方向から二次転写部T2に供給され、このと
き、転写ローラ12が中間転写ベルト7に押圧されると
ともに二次転写電圧が印加され、中間転写ベルト7上の
フルカラートナー像が記録媒体S上に転写される。な
お、上記の画像形成信号の処理では第1色目(イエロ
ー)、第2色目(シアン)、第3色目(マゼンタ)、第
4色目(ブラック)としたが、処理の順序はこれに限定
されるものではない。
【0037】ここで、本実施形態のトナーカートリッジ
20は、現像器4Yの現像ハウジング4aに着脱自在に
装着されている。なお、他の現像器4C、4M、4Kに
ついても同様である。トナーカートリッジ20は、ケー
ス本体22と、ケース本体22に形成されたトナー排出
口24を備え、トナーカートリッジ20を現像ハウジン
グ4aに装着したとき、トナー排出口24から現像ハウ
ジング4aのトナー注入口4cにトナーが供給されるよ
うに構成されている。また、ケース本体22内には、そ
の上流側に回転搬送部材40が配設され、下流側に回転
圧縮部材60が配設されている。
【0038】図3(A)は、図1のトナーカートリッジ
のA−A線に沿う断面図、図3(B)は図3(A)の回
転圧縮部材をB方向から見た図、図3(C)は図3
(A)のC−C線に沿う断面図である。
【0039】図3には、図2で説明したケース本体2
2、ケース本体22の中央部に設けられたトナー排出口
24、回転搬送部材40及び回転圧縮部材60が示され
ている。図3(C)に示すようににケース本体22の底
部にはケース本体22の内部を向いた突部26が形成さ
れている。この構造により、ケース本体22は、トナー
の搬送方向上流側に位置する回転搬送部材40の回転領
域にほぼ相当する略円筒形の第1のトナー収容室90
と、下流側に位置する回転圧縮部材60の回転領域にほ
ぼ相当する略円筒形の第2のトナー収容室92とが連結
した形状となる。ケース本体22は、回転搬送部材40
側の第1のトナー収容室90の断面積が、回転圧縮部材
60側の第2のトナー収容室92の断面積よりも大きく
設計されている。このようにトナー搬送方向の下流側、
すなわちトナー排出口24側の高さを低くすることがで
き、図2に示すように感光体1周囲の限られた領域に効
率良く、かつ収容するトナーの量を減らすことなく4つ
の現像器を配設することができる。なお、トナー排出口
24の位置、形状は図に限定されない。
【0040】回転搬送部材40は、ケース本体22に回
転自在に支持される回転軸42と、回転軸42の中央部
に固定されたプレート状の可撓性の中央部搬送フィン4
4と、回転軸42の両端に固定されたプレート状の可撓
性の側部搬送フィン46と、ケース本体22の端部のト
ナーを掻出す可撓性の端部フィン48とを有している。
また、回転圧縮部材60は、ケース本体22に回転自在
に支持される回転軸62と、回転軸62にトナー排出口
24に対向して固定された可撓性の掻出しフィン68
a、68bと、掻出しフィン68a、68bの両側で回
転軸62に圧縮羽根64とを有している。圧縮羽根64
は、回転軸62と一体成形すれば、製造工程を簡略化で
きる。
【0041】搬送フィン44,46は、回転軸42の周
りに放射状に装着されている。図3(A)では搬送フィ
ンが3枚示されているが、取り付け枚数はこれに限定さ
れない。また、図3(A)に示すように搬送フィンの取
り付け位置は、3枚の中で中央にある中央部搬送フィン
44が左右にある側部搬送フィン46と180度の角度
をなすように取り付けられることが好ましいが、特にこ
れに限定されるものではない。側部搬送フィン46のそ
れぞれのプレート片は切り込みによって2枚構造をして
おり外側の可撓性の弱い弱可撓性フィン46aと内側の
可撓性の強い強可撓性フィン46bを有している。中央
部搬送フィン44も同様である。各フィンの可撓性の程
度は、トナーを運ぶ時に適度に撓んでトナーの過重を分
散するように選択することが好ましい。なお、2枚構造
のフィンの可撓性は、切り込み数や位置や形状を変える
ことによって任意に調整できる。
【0042】端部フィン48は、回転軸42の端部に溜
まりがちなトナーを効果的に送り出すように装着されて
いる。図3(A)では、回転軸42の左側に一カ所であ
るが、回転軸42の両端に設けてもよい。さらに回転軸
62の端部に設けてもよい。
【0043】掻出しフィン68a、68bはパルス形状
をした可撓性プレートであり、図3(A)に示す本実施
例では回転軸62上から放射状に180度の角度をなす
ように2枚取り付けられている。掻出しフィン68a、
68bの枚数はこれには限定されず、120度毎に3
枚、あるいは90度毎に4枚を取り付けてもよい。ま
た、掻出しフィン68a、68bのパルス形状のピッチ
や切り込みの深さは図に限定されるものではなく、所望
の可撓性を有するように適切に選択すれば良い。
【0044】圧縮羽根64は、図3(B)に示すように
複数の半円板を交互に傾斜させて回転軸62に連結した
構造を有している。半円板の枚数及び傾斜角度を変化さ
せれば、トナーの搬送量や圧縮を調整できる。また、半
円板の取り付けピッチや角度は同一でなくてもよい。
【0045】回転搬送部材40及び回転圧縮部材60の
回転軸42の一端には球状部30が形成されており、こ
の球状部30はケース本体22に形成された軸受部28
に軸支される。回転軸42の他端には被駆動歯車(図示
せず)が連結されている。球状部30は軸受部28に接
触面積が小さくなるように接しているため、回転軸42
に作用する駆動トルクを低減できる。
【0046】次に、図3に示す本実施形態のトナーカー
トリッジの動作について説明する。まず、回転搬送部材
40と回転圧縮部材60を回転させる駆動機構について
説明する。画像形成装置内にある少なくとも1つの駆動
装置(図示せず)を設ける。この駆動装置の動力によっ
て、少なくとも一つの駆動歯車(図示せず)が回転す
る。回転した駆動歯車は、上述した回転搬送部材40の
回転軸42と回転圧縮部材60の回転軸62の端部にそ
れぞれ連結された従動歯車を回転させる。ここで図3で
は、2つの回転部材は互いに異なった速度で共に左回転
しているとする。
【0047】トナーカートリッジ20内に収容されてい
るトナーは、図3(c)示すように、カートリッジ本体
22の回転搬送部材40が収容された第1のトナー収容
室90から、搬送フィン44,46により、突部26を
越えて回転圧縮部材60側が収容された第2のトナー収
容室92に搬送される。下流側の第2のトナー収容室9
2に搬送されたトナーは、回転圧縮部材60の両端にあ
る圧縮羽根64によって、トナー排出口24の方向に、
すなわち両端部から中心に向かって圧縮されながら搬送
される。このようにして第2のトナー収容室92の中心
に搬送されたトナーは、掻出しフィン68a、68bに
よって、適度な圧密を保ちながらトナー排出口24から
排出され、現像器側のトナー注入口4c(図2で図示)
に供給される。
【0048】図4は、2つの回転部材を一つの駆動歯車
で異なった速度で回転させるトナーカートリッジを示す
図であり、図2の現像器4Yとトナーカートリッジ20
の側面図である。一般的に、画像形成装置の小型化を図
るために、装置内のスペースを効果的に使用し、駆動装
置等の部品の点数もできる限り減らすことが望まれる。
従って、2つの回転部材を一つの駆動装置で回転させる
ことが好ましい。そこで、以下では1つの駆動歯車で2
つの従動歯車を回転させる機構例を説明する。
【0049】回転搬送部材40の回転軸42の端部に
は、従動歯車43aが連結されている。また、回転圧縮
部材60の回転軸62の端部には、従動歯車63aが連
結されている。これら従動歯車43a,63aは、駆動
歯車23に噛み合わさっている。ここで、2本の搬送部
材の回転速度を変化させるため、従動歯車43aと従動
歯車63aの歯数は異なっている。
【0050】トナーカートリッジ20を現像器4Yに装
着したとき、従動歯車63aは、現像器4Y側にある歯
車13と噛み合わさる。従って、駆動歯車23の回転
が、歯車43a,63a,13に伝達される。なお、現
像器4Y側の歯車13は、現像器内のトナーを搬送する
搬送部材を回転させるための歯車である。回転圧縮部材
60の回転軸62を可撓性のある樹脂で作れば、トナー
カートリッジ20を現像器4Yに装着する際、従動歯車
63aと歯車13が噛み合いにくくても、回転軸62が
逃げるようにして両歯車の噛み合わせを容易にすること
ができる。
【0051】ここで、本実施形態のトナーカートリッジ
では、2本の回転部材の回転速度を異なるようにするた
め、従動歯車43aが従動歯車63aより大径で歯数が
多くなるように設計する。このようにすれば、回転搬送
部材40の回転速度が回転圧縮部材60の回転速度より
遅くなる。回転速度の差は、従動歯車43aと従動歯車
63aのギヤ比を変化させることで調節可能である。例
えば、従動歯車43aと従動歯車63aのギヤ比を1.
1:1から10:1程度の間で設計すれば2本の回転部
材の回転速度を異ならせて効果的にトナー搬送を行うに
は十分である。
【0052】また、図2に示した各色(Y、C、M、
K)の現像器4Y、4C、4M、4Kに装着されるトナ
ーカートリッジで、従動歯車43a、63aのギヤ比を
すべて同一にする必要はない。図2で示したように、各
現像器4Y、4C、4M、4Kに装着されるトナーカー
トリッジの取り付け位置は異なっている。つまり、画像
形成装置内で上部側の現像器4Yに装着されるトナーカ
ートリッジ20は、下部側の現像器4Kに装着されるト
ナーカートリッジよりも傾斜が大きい。従って、ケース
本体22内で上流側にある回転搬送部材40側からトナ
ー排出口24に近い回転圧縮部材60側にトナーが自重
によって落ちてくる。このため上部側にあるトナーカー
トリッジ内のトナーほど、自重によってトナー排出口2
4から排出されやすい傾向にある。
【0053】このようなトナーカートリッジ間のトナー
排出のばらつきを軽減するために、上部側の現像器4Y
に装着されるトナーカートリッジ20においては、ケー
ス本体22内で上流側にある回転搬送部材40をトナー
排出口24に近い回転圧縮部材60よりもゆっくりと回
転させる。例えば従動歯車43a、63aのギヤ比を1
0:1程度にして2本の回転部材を回転させるとよい。
このようにすればトナーカートリッジが傾きが大きくて
もトナーの過度な排出を防止することができる。
【0054】一方、下部側にある現像器4Kに装着され
るトナーカートリッジおいては、上部側の現像器4Yに
装着されるトナーカートリッジ20よりも傾斜が小さい
ため、自重によってトナーが排出される傾向は小さい。
従って、上流側の回転搬送部材40を積極的に回転させ
てトナーを下流に搬送しなければならない。例えば、上
述した上部側の現像器4Yに装着されるトナーカートリ
ッジ20と異なり、従動歯車43a、63aギヤ比を
1.1:1程度にして2本の回転部材を回転させるとよ
い。
【0055】以上から分かるように、画像形成装置内で
上部側から下部側に行くに従って、トナーカートリッジ
の取り付け位置による傾斜が小さくなるためトナーの自
重による排出しやすさの傾向は小さくなる。従って、画
像形成装置内で上部側から下部側にいくに従って、トナ
ーカートリッジ内で上流側にある回転搬送部材40を次
第に速く回転させてトナーをトナー排出口のある下流側
に多量に搬送するようにする。
【0056】これを実現するには、画像形成装置内で上
部側から下部側にいく従って、2本の回転部材のギヤ比
を小さくして回転部材の回転速度比の変化を小さくする
ようにすればよい。このようにすれば、画像形成装置内
で下部のトナーカートリッジほど上流側の回転搬送部材
40の回転速度が下流側の回転圧縮部材60の回転速度
に近づくようになる。従って、画像形成装置内で上部側
から下部側にいく従ってトナーカートリッジ内で上流側
から下流側に搬送するトナー量を多くすることができ、
トナーカートリッジの取り付け位置によるトナー排出量
のばらつきを軽減してさらに効果的なトナー供給ができ
る。
【0057】図5は、図4のトナーカートリッジ内での
トナー搬送の流れを示す図であり、図2のトナーカート
リッジのA−A線に沿う断面図である。図5では、回転
搬送部材40の回転軸42と回転圧縮部材60の回転軸
62とを点線で示し、その他のフィン等の形状は省略す
る。また、実線で示す26はケース本体22の内部に突
出する突部26の峰部を示す線である。この突部26に
よって、トナーカートリッジは、回転搬送部材40側と
回転圧縮部材60側とが連通した2部屋構造となる。こ
こで、本図では2つの回転部材は共に左回りに回転し、
かつ回転搬送部材40の回転速度が回転圧縮部材60の
回転速度よりも遅い。
【0058】回転搬送部材40が左回りに回転すること
によって、トナーは第1のトナー収容室90から回転搬
送部材40により、ケース本体22の底部を沿って突部
26の方向に押し出されるように搬送される(図中の矢
印A群)。続いて、一部のトナーは、突部26を越えて
第2のトナー収容室92側へ送られる。第2のトナー収
容室92に送られたトナーは、回転圧縮部材60の圧縮
羽根64により、図中の矢印B群が示すようにトナーカ
ートリッジの中央にあるトナー排出口24に向かって左
右からに圧縮搬送される。最後にトナーは、トナー排出
口24付近で適度な圧密状態を維持しながら排出される
(図中の矢印C群)。
【0059】以上がトナーの主な流れである。しかし本
実施形態では、2つの回転部材の回転速度が異なってお
り、回転搬送部材40の回転速度が回転圧縮部材60よ
りも遅い。従って、回転搬送部材40が下流側の第2の
トナー収容室92側にトナーを過搬送してしまいトナー
の圧縮状態が高くなりすぎることを回避できる。これは
以下のような理由による。
【0060】回転圧縮部材60よりも回転搬送部材40
の方が回転速度が遅くトナー搬送量も少ない。つまり、
回転搬送部材60は回転圧縮部材40に比べてトナーを
押し出す力は弱い。
【0061】従って、トナーが第2のトナー収容室92
側で過度な圧縮状態になると、トナーは第2のトナー収
容室92側から第1のトナー収容室90側に逆流するか
らである(図中の矢印D群)。このトナーの逆流によっ
て、トナーは過度な圧縮状態を回避することができる。
【0062】図6は、上述したトナー搬送の流れを示す
図であり、図5のV−V線に沿う断面図である。ここ
で、2つの回転部材は図5と同様に共に左回転してお
り、上流側にある回転搬送部材40の方が下流側にある
回転圧縮部材60の回転速度よりも遅い。図6に示すよ
うに、上流側の回転搬送部材40が左回りに回転するこ
とによって、回転搬送部材40の搬送フィン44、46
が第1のトナー収容室90内のトナーを掻き上げる。そ
して、トナーは、ケース本体22の底部に沿って第1の
トナー収容室90から突部26の方向へ搬送される。搬
送フィン44、46で掻き上げられた一部のトナーは、
突部26を乗り越えて、下流側の第2のトナー収容室9
2へと搬送される。続いて、回転圧縮部材60の両端に
ある圧縮羽根64によって、トナーはトナーカートリッ
ジの中央にあるトナー排出口24に向かって左右から圧
縮搬送される。最後に、回転圧縮部材60の掻出しフィ
ン68a、68bによって、トナーは適度な圧密を保ち
ながらトナー排出口24から掻き出される。
【0063】また、トナーカートリッジ20の上流側の
第1のトナー収容室90の断面積は、下流側の第2のト
ナー収容室92の断面積よりも大きく設計されている。
トナーカートリッジ20内に収容されるトナーは、現像
器に装着される前までは、第1のトナー収容室90内に
多く充填されている。トナーカートリッジ20を現像器
に装着して回転搬送部材40を回転させると、トナーは
下流側の第2のトナー収容室92側に多く送られてく
る。このとき回転圧縮部材60側の断面積が小さいの
で、第2のトナー収容室92の容量より多くのトナーが
全体的に下流側である回転圧縮部材60側に搬送され
る。従って、トナーを常に適度な圧密状態にすることが
できる。さらに、トナーカートリッジ20には突部26
が形成されているので、上流の回転搬送部材40側から
下流の回転圧縮部材60側に送られたトナーが上流側に
戻りにくい。このためトナーの消費がかなり進んでもカ
ートリッジ内に残留するトナー量を低減することがで
き、収容されたトナーを最後まで効率よくかつ無駄なく
利用することが可能である。また逆に、適切な高さに設
定された突部26が形成されているので、第2のトナー
収容室92側にトナーを過搬送することもない。
【0064】また、回転圧縮部材60の圧縮羽根64
は、図3で示したように半円板を交互に傾斜させて回転
軸62に連結させた構造となっている。この構造を用い
ると、図1に示したスパイラル状(螺旋状)の構造に比
べてトナーが半円板の連結部から逃げやすい。従来のス
パイラル状(螺旋状)の構造では、トナーが排出口付近
に向かって一律に圧縮搬送されるため、トナーが排出口
付近で過度に圧縮され、回転軸に作用する駆動トルクが
大きくなっていた。しかし、本実施形態のようにトナー
を半円板の連結部から適度に逃がすことによって、トナ
ー排出口24付近での過度な圧縮を避け、回転軸62を
回転駆動する余分な駆動トルクを低減できる。また、ト
ナーがトナー排出口24付近で安定して圧密状態を維持
できるので、トナーは空気との接触面積が減少して水分
子の影響を受けにくい。従って、現像器に安定したトナ
ー量を供給できる。さらに、図2で示した画像形成装置
の現像器4Y、4C、4M、4Kに装着するトナーカー
トリッジの取り付け位置によるトナー排出口24でのト
ナーの圧縮の程度差を軽減することができる。
【0065】さらに、本実施形態のように、2本の回転
部材の回転速度が異なり上流側の回転搬送部材40の方
が下流側の回転圧縮部材60の回転速度よりも遅いトナ
ーカートリッジでは、図5で示した矢印D群のように、
トナーが第2の収容室92から第1のトナー収容室90
に逆流する(図中の矢印E群)。この逆流によってトナ
ーに係る余分な圧力を逃がすことができる。特に、2つ
の回転部材の回転領域の境界付近にある突部26の上方
では、トナーが回転圧縮部材60の掻出しフィン68
a、68bによって、第1のトナー収容室90側に押し
戻されることにより余分な圧力を逃がすことができる。
以上のように、トナーが下流側から上流側に圧力を逃が
すには2つの流れがある。一つは2本の回転部材の回転
速度が異なり上流側の回転搬送部材40の方が下流側の
回転圧縮部材60より遅く回転するために生ずるトナー
の逆流であり、もう一つは下流側の回転圧縮部材60の
掻出しフィン68a、68bによる上流側へのトナーの
押し戻す搬送によって生じるトナーの逆流である。
【0066】ここで、回転搬送部材40と回転圧縮部材
60の回転速度が等しいトナーカートリッジ場合では、
突部26の上方付近で周期的に回転搬送部材40の搬送
フィン44と回転圧縮部材60の掻出しフィン68a、
68bとが再接近する可能性がある。再接近した場合に
は、突部26の上方付近でトナーの圧縮状態が常に高く
なり、トナーが局所的に滞留しやすくなる。このためケ
ース本体22内では、全体的なトナーの流動性がよくな
い。また、搬送フィン44と掻出しフィン68a、68
bの長さが長いと周期的にフィンが突部26上方でぶつ
かり合ってしまいフィンが早期に摩耗してしまう。
【0067】しかし、本発明では、2つの回転部材の回
転速度が異なるので、突部26上方で搬送フィン44と
掻出しフィン68a、68bが定期的に再接近すること
がなくなり、再接近する回数が減少する。従って、回転
速度が同じ場合に比べ、フィンが長くてもぶつかる回数
が減少するので、フィンの摩耗を防止し耐久性を上げる
ことができる。
【0068】また、上述のように2本の回転部材の回転
速度が同じであると、突部26上方付近で圧縮状態の高
いままトナーが滞留しやすい。しかし、本発明では、2
本の回転部材の回転速度が異なり、搬送フィン44と掻
出しフィン68a、68bが突部26上方で接近してト
ナーを上下から挟むように圧縮する現象が定期的に起こ
らない。さらに、下流側にある回転搬送部材40の方
が、上流側にある回転圧縮部材60よりも回転速度が遅
ければ、下流側の掻出しフィン68a、68bがトナー
を上流側の第1のトナー収容室90側に押し出す際に、
上流側の搬送フィン44によってトナーの流れが阻まれ
ることが少ない。従って、トナーが適度に逆流できトナ
ーに係る余分な圧力を逃がすことができる。
【0069】また、この圧力の逃げに伴って、トナーが
突部26上方付近で適度にほぐされ、トナー成分を均一
に分散することができる。
【0070】さらに、本実施例ではトナーが逆流できる
ために、上流側の第2のトナー収容室92側でトナーが
過度な圧縮状態を作り出すことがなくケース本体22内
でトナーの全体的な流動性を向上できる。回転搬送部材
40の方が回転圧縮部材60よりも回転速度が遅くなる
ように設定することで、下流の第2のトナー収容室92
にトナーを過搬送しなくてすむ。また、回転搬送部材4
0の回転が遅いため、回転搬送部材40の搬送フィン4
4、46がケース本体22の内壁に摺動する時間が減少
するので、搬送フィン44、46の摩耗を防ぎ、耐久性
を上げることもできる。なお、2つの回転部材の回転速
度比は、トナーカートリッジの取り付け位置やトナーの
種類等の諸条件に応じて、適切に変更することが好まし
い。
【0071】図7は、2本の回転部材を別々に駆動させ
るトナーカートリッジを示す。構造は、図4の駆動歯車
23が無くなったのみでその他の構造は同じである。
【0072】図4に示したように2つの回転部材を1つ
の駆動で行う場合には、回転速度比は変化しないが2つ
の回転部材の回転速度を同時に変えることができる。し
かし、トナーカートリッジ内のトナー残量に応じて、よ
り細かく2つの回転部材の回転速度を変化させたいこと
がある。このような場合には、回転搬送部材40の回転
軸42と回転圧縮部材60の回転軸62それぞれを別々
に駆動させるとよい。このように駆動を別々にすれば、
トナー残量に応じてそれぞれ回転速度や回転方向を自由
に変化させることができる。
【0073】しかし、図4で示した駆動歯車23と従動
歯車43a、63aの機構を改良することによって、1
つの駆動でも2つの回転速度比を変えることができる。
【0074】図8は、1つの駆動で2本の回転部材の回
転速度比を変えることができる機構の1例を示す図であ
る。トナーカートリッジを先の図4のIV−IV線に沿
う断面から見た図に相当する。
【0075】2本の回転部材の1つである回転搬送部材
40部材の回転軸42の先端を円錐状に加工する。そし
て、従動歯車43aの回転と連動して回転する棒状の軸
受け84を設けトナーカートリッジのケース本体22に
回転可能であるように固定する。この軸受け84の先端
には、従動歯車43aの回転に連動して回転するボール
ベアリング86が取り付けられている。このボールベア
リング86は、回転軸42の円錐状の先端部の側面に接
して回転軸42を支えながら回転させる。また、回転軸
42とケース本体22の間に回転軸42を支えるスプリ
ング80を設ける。回転軸42はこのスプリング80と
軸受け84によって支えられている。
【0076】回転軸42は、回転軸42にかかるトルク
の強弱に応じてスプリング80を押して上下方向に移動
できる。回転軸42の円錐状の先端は、固定された軸受
け84に支えられており、ボールベアリング86に摺動
しなが左右にも移動できる。なお、回転軸42が移動し
すぎないようにケース本体22には、ストッパー部材8
2,83が設けられている。
【0077】次に、トナーカートリッジの上流側の回転
搬送部材40側のトナー量に応じて回転搬送部材40の
回転速度が自動的に変化する動作について説明する。搬
送するトナー量が多い場合には、回転搬送部材40の回
転軸42に係るトルクは大きくなる。従って、図8
(A)に示すように、回転軸42がスプリング80を押
し下げて、軸受け84先端のボールベアリング86が回
転軸42の円錐状の先端部の頂点に近い付近で接する。
この接点の軌跡の円周は、回転軸42の最外郭の円周よ
りも小さい。このことからボールベアリング86が2回
転する間に回転軸42が一回転する程度の回転速度にな
ることが分かる。
【0078】一方、搬送するトナー量が少ない場合に
は、回転搬送部材40の回転軸42に係るトルクは小さ
くなる。従って、図8(B)に示すように、回転軸42
がスプリング80に押し上げられ、軸受け84先端のボ
ールベアリング86が回転軸42の円錐状の先端部の頂
点から遠く回転軸42の側面に近い付近で接する。この
接点の軌跡の円周は、回転軸42の最外郭の円周に近く
なる。このことから、ボールベアリング86が10回転
する間に回転軸42が1回転する程度の回転速度になる
ことが分かる。
【0079】以上のような駆動機構を用いれば1つの駆
動でも、回転搬送部材40と回転圧縮部材60の回転速
度だけでなく回転速度比も変えることができる。例え
ば、上流側の回転搬送部材40の回転速度が下流側の回
転圧縮部材60よりも遅い設定にして、回転搬送部材4
0側に上記のような機構を設ける。この機構よって、ト
ナーの搬送量に応じて回転搬送部材40の回転速度のみ
が自動的に変化して2本の回転部材の回転速度比が変化
する。つまり、上流側の回転搬送部材側40にトナーが
多量に有るときは、回転軸42に係るトルクが大きくな
って回転搬送部材40は速く回転する。その後、回転搬
送部材40によってトナーが搬送されるに従って回転搬
送部材40側のトナーが減って回転軸42に係るトルク
が小さくなる。従って、上述した機構を用いれば回転搬
送部材40の回転速度が遅くなりトナーを上流側の回転
圧縮部材60側に過搬送することを回避できる。なお、
ここでは回転搬送部材40側に上記の機構を設けたが、
回転圧縮部材60側に設けてもよい。また、上記機構の
回転軸42の円錐形の先端部の傾斜形状を変えたりする
ことで、回転搬送部材40の回転速度を様々なパターン
で変化させることができる。また、設計によって上流側
の回転搬送部材40の回転速度を下流側の回転圧縮部材
60よりも遅くしたり速くしたりすることもできる。
【0080】図9は、2つの回転部材を一つの駆動歯車
で回転させるのトナーカートリッジの別の実施例を説明
する図であり、図2の現像器4Yとトナーカートリッジ
20の側面図である。ここでは、2つの回転部材は、共
に左回転するとする。
【0081】構成要素は図4と同様であるが、回転搬送
部材40を回転させる従動歯車43bの大きさ(歯数)
が図4の従動歯車43aよりも小さい。駆動歯車23に
よって従動歯車63b、43bが回転するが、従動歯車
43bの方が、従動歯車63bよりも回転速度が速い。
つまり、上流側の回転搬送部材40の方が、下流側の回
転圧縮部材60よりも回転速度が速い。
【0082】従って、このような駆動機構のトナーカー
トリッジでは、トナーは上流側の回転搬送部材40によ
り、下流の回転圧縮部材側15に多く搬送されやすい。
特に、新しいトナーカートリッジを装着した直後におい
ては、トナーをトナー排出口24に直ちに搬送すること
が好ましいので、本実施例は好適である。
【0083】なお、本実施形態では、上流側の回転搬送
部材40が下流側の回転圧縮部材60よりも速く回転す
るため、回転搬送部材40の搬送フィン44、46がケ
ース本体22の内壁に摺動しすぎて摩耗しないように搬
送フィンの可撓性の強弱をコントロールする。
【0084】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又
は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を
加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、
特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0085】
【発明の効果】上記説明から明らかなように本発明によ
れば、2つの円筒形容器を結合した横長形のトナーカー
トリッジ内に2本の回転部材(回転搬送部材、回転圧縮
部材)を設け、これらが互いに異なる速度で回転してト
ナーを圧縮搬送することで、安定したトナー排出量を得
ることができる。異なる速度で回転することにより、2
本の回転部材の主に境界領域でトナーを滞留させずに適
度にほぐし、過度な圧縮状態にあるトナーの圧力逃がす
ことができる。また、トナー排出口付近でトナーを適度
な圧密状態するので、空気中の水分子に吸着してトナー
が固まる影響を受けないようにすることができる。ま
た、横長形のトナーカートリッジに2本の回転部材を設
けるため、円筒形のカートリッジに1本の回転部材を設
けるのに比べて回転部材の半径を小さくでき、回転部材
の駆動トルクを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例に係るトナーカートリッジを示す図であ
る。
【図2】本発明のある実施形態に係るトナーカートリッ
ジが装着された画像形成装置の概略断面図である。
【図3】本発明のある実施形態に係るトナーカートリッ
ジの断面図である。
【図4】本発明のある実施形態に係る2つの回転部材を
1つの駆動で回転させるトナーカートリッジの断面図で
ある。
【図5】本発明のある実施形態に係るトナーカートリッ
ジ内でのトナー搬送の流れを示す図である。
【図6】図5に示したトナーカートリッジのV−V線に
沿う断面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係る2つの回転部材を
別々の駆動で回転させるトナーカートリッジの断面図で
ある。
【図8】本発明の別の実施形態に係る2つの回転部材の
回転速度比を1駆動で変化させるトナーカートリッジを
示す図である。
【図9】本発明の別の実施形態に係る2つの回転部材を
1つの駆動で回転させるトナーカートリッジの断面図で
ある。
【符号の説明】
20 トナーカートリッジ 22 ケース本体 24 トナー排出口 26 突部 40 回転搬送部材 44 中央部搬送フィン 46 側部搬送フィン 60 回転圧縮部材 64 圧縮羽根 68a、68b 掻出しフィン 90 第1のトナー収容室 92 第2のトナー収容室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 博昭 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 丸山 裕之 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H077 AA02 AB02 AB03 AB04 AB06 AB12 AB18 AC02 AC03 BA02 3J103 AA02 FA19 FA30 GA02 GA52 GA57 GA58 GA60

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真法を利用する画像形成装置用の
    トナーを収容するトナーカートリッジであって、 トナーを収容し、トナーの排出口が形成されたケース本
    体と、 前記ケース本体内の前記トナー排出口側に回転可能に支
    持された回転圧縮部材と、 前記ケース本体内の前記回転圧縮部材の上流側に回転可
    能に支持された回転搬送部材とを有し、 前記回転搬送部材の回転によりトナーを前記回転圧縮部
    材側に搬送し、前記回転圧縮部材を前記回転搬送部材と
    異なる速度で回転させることによりトナーを圧縮搬送し
    て前記トナー排出口から排出させることを特徴とするト
    ナーカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記回転圧縮部材は、 前記ケース本体に回転自在に支持される回転軸と、 前記回転軸にトナー排出口に対向して固定される送り出
    し部材と、 前記送り出し部材の両側に装着されて、前記送り出し部
    材の方向にトナーを圧縮搬送する機能を有する圧縮羽根
    とを有し、 前記回転搬送部材は、 前記ケース本体に回転自在に支持される回転軸と、 前記回転軸から延びる少なくとも1枚の可撓性の搬送フ
    ィンとを有することを特徴とする請求項1に記載のトナ
    ーカートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記送り出し部材は、前記回転圧縮部材
    の前記回転軸から延びる少なくとも1枚の可撓性の掻出
    しフィンを有することを特徴とする請求項2に記載のト
    ナーカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記回転圧縮部材の回転軸と前記回転搬
    送部材の回転軸とが、前記ケース本体内で平行に支持さ
    れることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記
    載のトナーカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記回転圧縮部材と前記回転搬送部材と
    が共に回転中に、前記回転圧縮部材と前記回転搬送部材
    との再接近位置においても互いに接触しないことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のトナーカートリ
    ッジ。
  6. 【請求項6】 前記回転搬送部材の回転速度が、前記回
    転圧縮部材の回転速度よりも遅いことを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載のトナーカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記回転搬送部材の回転速度が、前記回
    転圧縮部材の回転速度の10分の1以上であることを特
    徴とする請求項6に記載のトナーカートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記回転圧縮部材の回転軸の端部に連結
    される第1の従動歯車と、前記回転搬送部材の回転軸の
    端部に連結される第1とは歯数の異なる第2の従動歯車
    と、前記第1の従動歯車と前記第2の従動歯車の間で前
    記歯車1と前記歯車2に噛みあう少なくとも1つの駆動
    歯車とを有し、 前記駆動歯車が回転することで前記第1の従動歯車と前
    記第2の従動歯車が同時に回転し、前記回転圧縮部材と
    前記回転搬送部材が同時に回転することを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載のトナーカートリッジ。
  9. 【請求項9】 前記第1の歯車の歯数よりも、前記第2
    の歯車の歯数が多いことを特徴とする請求項8に記載の
    トナーカートリッジ。
  10. 【請求項10】 前記ケース本体は、前記回転搬送部材
    側の断面積が前記回転圧縮部材側の断面積より大きくな
    るように2つのトナー室が連結された構造を有し、前記
    回転搬送部材と前記回転圧縮部材との間の部位に、前記
    ケース内部を向いた突部が形成されていることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載のトナーカートリッ
    ジ。
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