JP2002038908A - エンジン用鋳鉄中空カムシャフト - Google Patents
エンジン用鋳鉄中空カムシャフトInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L1/00—Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
- F01L1/02—Valve drive
- F01L1/04—Valve drive by means of cams, camshafts, cam discs, eccentrics or the like
- F01L1/047—Camshafts
- F01L2001/0475—Hollow camshafts
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Gears, Cams (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 両同位相のカムに挟まれて曲げ応力が高く、
強度上注意を要するジャーナル部の強度を中空孔の形状
最適化により強化できるエンジン用鋳鉄中空カムシャフ
トを提供することにある。 【解決手段】 軸方向に中空孔を設けた中空シャフト
と、前記中空シャフトの軸方向に一定間隔で形成したジ
ャーナルと、前記中空シャフトの軸方向に一定間隔で円
周方向に一定角度で配列したカムと、前記中空シャフト
の端に設けた駆動受け部とを有し、前記ジャーナルの両
側に位置する前記カムが同位相であるエンジン用鋳鉄中
空カムシャフトにおいて、前記ジャーナルの中空孔の中
心軸あるいは前記ジャーナルと前記中空シャフトの中空
孔の中心軸を、前記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの
中心軸に対してずらし、圧縮応力を受ける側の前記中空
シャフトの肉厚を薄肉にし、引っ張り応力を受ける側の
前記中空シャフトの肉厚を厚肉にしてなることを特徴と
する。
強度上注意を要するジャーナル部の強度を中空孔の形状
最適化により強化できるエンジン用鋳鉄中空カムシャフ
トを提供することにある。 【解決手段】 軸方向に中空孔を設けた中空シャフト
と、前記中空シャフトの軸方向に一定間隔で形成したジ
ャーナルと、前記中空シャフトの軸方向に一定間隔で円
周方向に一定角度で配列したカムと、前記中空シャフト
の端に設けた駆動受け部とを有し、前記ジャーナルの両
側に位置する前記カムが同位相であるエンジン用鋳鉄中
空カムシャフトにおいて、前記ジャーナルの中空孔の中
心軸あるいは前記ジャーナルと前記中空シャフトの中空
孔の中心軸を、前記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの
中心軸に対してずらし、圧縮応力を受ける側の前記中空
シャフトの肉厚を薄肉にし、引っ張り応力を受ける側の
前記中空シャフトの肉厚を厚肉にしてなることを特徴と
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空化されたカム
シャフトの強度低下を防止できるエンジン用鋳鉄中空カ
ムシャフトに関する。
シャフトの強度低下を防止できるエンジン用鋳鉄中空カ
ムシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの高出力化および低燃費
化への流れから、エンジン軽量化への要求が高まり、軽
量化対策の一つとしてカムシャフトを中空化する方法が
提案されている。例えば、図4に示すように、従来のエ
ンジン用鋳鉄中空カムシャフト1は、ストレート円筒形
状の中空孔3を設けた中空シャフト2と、中空シャフト
2の軸方向に一定間隔で形成したジャーナル4と、中空
シャフト2の軸方向に一定間隔で円周方向に一定角度で
配列したカム5と、中空シャフト2の端に設けた駆動受
け部6とを有する。ここで、ジャーナル4は、構造上お
よび加工上の利点より一般に中空シャフト2よりも若干
太くされる。
化への流れから、エンジン軽量化への要求が高まり、軽
量化対策の一つとしてカムシャフトを中空化する方法が
提案されている。例えば、図4に示すように、従来のエ
ンジン用鋳鉄中空カムシャフト1は、ストレート円筒形
状の中空孔3を設けた中空シャフト2と、中空シャフト
2の軸方向に一定間隔で形成したジャーナル4と、中空
シャフト2の軸方向に一定間隔で円周方向に一定角度で
配列したカム5と、中空シャフト2の端に設けた駆動受
け部6とを有する。ここで、ジャーナル4は、構造上お
よび加工上の利点より一般に中空シャフト2よりも若干
太くされる。
【0003】力学計算によれば、カムシャフト軸中心部
がカムシャフトの強度および剛性に及ぼす影響は少ない
ことが知られている。そのため、工程上可能であれば、
カムシャフト軸中心部を中空化にし、さらに、軽量化を
追求するため中空径をできるだけ大きくする。しかし、
鋳鉄材は強度が低く、特に、引っ張り強さは圧縮強さよ
りかなり低いため、中空孔の径をあまり大きくすると、
カムシャフトに強度問題が生じる。つまり、引っ張り強
さが低いため、鋳鉄中空カムシャフトの中空化率のアッ
プに大きな支障となる。
がカムシャフトの強度および剛性に及ぼす影響は少ない
ことが知られている。そのため、工程上可能であれば、
カムシャフト軸中心部を中空化にし、さらに、軽量化を
追求するため中空径をできるだけ大きくする。しかし、
鋳鉄材は強度が低く、特に、引っ張り強さは圧縮強さよ
りかなり低いため、中空孔の径をあまり大きくすると、
カムシャフトに強度問題が生じる。つまり、引っ張り強
さが低いため、鋳鉄中空カムシャフトの中空化率のアッ
プに大きな支障となる。
【0004】鋳鉄中空カムシャフトの中空化および薄肉
化に伴う強度問題を解決するため、カムシャフトの強度
を高める方法がいくつかある。例えば、鋳鉄より高強度
の鋼製パイプをカムシャフト内径に嵌め込んでカムシャ
フト強度を高める中空カムシャフト、つまり、鋼製パイ
プを鋳包む中空カムシャフトが特開昭61−9959号
公報などに提案されている。
化に伴う強度問題を解決するため、カムシャフトの強度
を高める方法がいくつかある。例えば、鋳鉄より高強度
の鋼製パイプをカムシャフト内径に嵌め込んでカムシャ
フト強度を高める中空カムシャフト、つまり、鋼製パイ
プを鋳包む中空カムシャフトが特開昭61−9959号
公報などに提案されている。
【0005】カムシャフト中に鋼製パイプを嵌める構造
によりカムシャフトの強度を改善できるが、パイプを鋳
包むのに比較的煩雑な工程を必要とし、製造コストが上
昇するという欠点がある。また、鋼製パイプにカム駒を
取り付け、パイプ外周面とカム駒の孔との結合面間をろ
う付けし、あるいはカムを取り付ける部位のパイプだけ
を内部から高い油圧により拡管し、パイプとカム駒を強
く結合させる組み立て中空カムシャフトが特開平8−1
58817号公報などに提案されている。
によりカムシャフトの強度を改善できるが、パイプを鋳
包むのに比較的煩雑な工程を必要とし、製造コストが上
昇するという欠点がある。また、鋼製パイプにカム駒を
取り付け、パイプ外周面とカム駒の孔との結合面間をろ
う付けし、あるいはカムを取り付ける部位のパイプだけ
を内部から高い油圧により拡管し、パイプとカム駒を強
く結合させる組み立て中空カムシャフトが特開平8−1
58817号公報などに提案されている。
【0006】このような鋼製パイプを採用するカムシャ
フトは強度問題は解決できるが、耐摩耗性の良い鋳鉄カ
ムの採用が困難となり、また、振動減衰率の低い鋼製パ
イプの採用により振動、騒音が大きくなる可能性があ
る。
フトは強度問題は解決できるが、耐摩耗性の良い鋳鉄カ
ムの採用が困難となり、また、振動減衰率の低い鋼製パ
イプの採用により振動、騒音が大きくなる可能性があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本来、鋳鉄中空カムシ
ャフトの薄肉化は望ましいのであるが、鋳鉄材の引っ張
り強度が低いため、中空孔の径をあまり大きくすると、
強度上の問題を発生する可能性がある。
ャフトの薄肉化は望ましいのであるが、鋳鉄材の引っ張
り強度が低いため、中空孔の径をあまり大きくすると、
強度上の問題を発生する可能性がある。
【0008】図5に、ガソリンエンジンに使われている
鋳鉄中空カムシャフトの曲げ応力およびねじり応力を解
析した結果の一例を示す。この明細書において論じる曲
げ応力とねじり応力はすべて各部の外径に生じるもので
ある。軸方向の位置については文章中にその都度、それ
ぞれ説明する。この解析に用いられた鋳鉄中空カムシャ
フトはジャーナルの両側のカムが同位相となっているも
のである。つまり、鋳鉄中空カムシャフトを回転すると
きに、ジャーナル両側の同位相カムがバルブリフタとの
接触により、同じ大きさの反力を同タイミングで受ける
ことになる。
鋳鉄中空カムシャフトの曲げ応力およびねじり応力を解
析した結果の一例を示す。この明細書において論じる曲
げ応力とねじり応力はすべて各部の外径に生じるもので
ある。軸方向の位置については文章中にその都度、それ
ぞれ説明する。この解析に用いられた鋳鉄中空カムシャ
フトはジャーナルの両側のカムが同位相となっているも
のである。つまり、鋳鉄中空カムシャフトを回転すると
きに、ジャーナル両側の同位相カムがバルブリフタとの
接触により、同じ大きさの反力を同タイミングで受ける
ことになる。
【0009】この図に示すように、この荷重条件下で
は、鋳鉄中空カムシャフト7の上側の外径上では、ジャ
ーナル9が圧縮応力状態となり、シャフト8が引っ張り
応力状態となる。一方、鋳鉄中空カムシャフト7の下側
の外径上では、ジャーナル9が引っ張り応力状況となる
が、シャフト8が圧縮応力状況となる。図5の解析結果
から、ジャーナル9の中央における曲げ応力は他の部位
よりもかなり高い値を示し、両ジャーナル9間の中央付
近に発生したもう一つの応力ピークよりも3.5倍ぐらい
高くなることがわかった。また、ジャーナル9の中央に
おける曲げ応力は最大ねじり応力よりも高くなってい
る。つまり、ジャーナル9の両側のカム10が同位相で
ある鋳鉄中空カムシャフト7では、鋳鉄中空カムシャフ
ト7のジャーナル9は最も高い曲げ応力を受ける部位
で、強度上要注意或いは補強すべき部位であると考えら
れる。
は、鋳鉄中空カムシャフト7の上側の外径上では、ジャ
ーナル9が圧縮応力状態となり、シャフト8が引っ張り
応力状態となる。一方、鋳鉄中空カムシャフト7の下側
の外径上では、ジャーナル9が引っ張り応力状況となる
が、シャフト8が圧縮応力状況となる。図5の解析結果
から、ジャーナル9の中央における曲げ応力は他の部位
よりもかなり高い値を示し、両ジャーナル9間の中央付
近に発生したもう一つの応力ピークよりも3.5倍ぐらい
高くなることがわかった。また、ジャーナル9の中央に
おける曲げ応力は最大ねじり応力よりも高くなってい
る。つまり、ジャーナル9の両側のカム10が同位相で
ある鋳鉄中空カムシャフト7では、鋳鉄中空カムシャフ
ト7のジャーナル9は最も高い曲げ応力を受ける部位
で、強度上要注意或いは補強すべき部位であると考えら
れる。
【0010】しかし、現実には、鋳鉄中空カムシャフト
の中空率をアップするため、ジャーナルの中空径がシャ
フトの中空径より大きく設計されることがある。これに
より、ジャーナルの強度がさらに低下するおそれがあ
る。本発明は斯かる従来の問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的は、両同位相のカムに挟まれて曲
げ応力が高く、強度上注意を要するジャーナル部の強度
を中空孔の形状最適化により強化できるエンジン用鋳鉄
中空カムシャフトを提供することにある。
の中空率をアップするため、ジャーナルの中空径がシャ
フトの中空径より大きく設計されることがある。これに
より、ジャーナルの強度がさらに低下するおそれがあ
る。本発明は斯かる従来の問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的は、両同位相のカムに挟まれて曲
げ応力が高く、強度上注意を要するジャーナル部の強度
を中空孔の形状最適化により強化できるエンジン用鋳鉄
中空カムシャフトを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
軸方向に中空孔を設けた中空シャフトと、前記中空シャ
フトの軸方向に一定間隔で形成したジャーナルと、前記
中空シャフトの軸方向に一定間隔で円周方向に一定角度
で配列したカムと、前記中空シャフトの端に設けた駆動
受け部とを有し、前記ジャーナルの両側に位置する前記
カムが同位相であるエンジン用鋳鉄中空カムシャフトに
おいて、前記ジャーナルの中空孔の中心軸あるいは前記
ジャーナルと前記中空シャフトの中空孔の中心軸を、前
記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの中心軸に対してず
らし、圧縮応力を受ける側の前記中空シャフトの肉厚を
薄肉にし、引っ張り応力を受ける側の前記中空シャフト
の肉厚を厚肉にしてなることを特徴とする。
軸方向に中空孔を設けた中空シャフトと、前記中空シャ
フトの軸方向に一定間隔で形成したジャーナルと、前記
中空シャフトの軸方向に一定間隔で円周方向に一定角度
で配列したカムと、前記中空シャフトの端に設けた駆動
受け部とを有し、前記ジャーナルの両側に位置する前記
カムが同位相であるエンジン用鋳鉄中空カムシャフトに
おいて、前記ジャーナルの中空孔の中心軸あるいは前記
ジャーナルと前記中空シャフトの中空孔の中心軸を、前
記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの中心軸に対してず
らし、圧縮応力を受ける側の前記中空シャフトの肉厚を
薄肉にし、引っ張り応力を受ける側の前記中空シャフト
の肉厚を厚肉にしてなることを特徴とする。
【0012】請求項2に係る発明は、請求項1記載のエ
ンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、前記エンジン
用鋳鉄中空カムシャフトの中心軸に対して前記中空孔の
最大軸ずれ量δを0.1t〜0.5t(ここで、t=(中空シ
ャフト外径−中空孔直径)/2である)とすることを特
徴とする。請求項3に係る発明は、請求項1または請求
項2記載のエンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、
前記中空孔が前記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの中
心軸に対して斜めにずれることを特徴とする。
ンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、前記エンジン
用鋳鉄中空カムシャフトの中心軸に対して前記中空孔の
最大軸ずれ量δを0.1t〜0.5t(ここで、t=(中空シ
ャフト外径−中空孔直径)/2である)とすることを特
徴とする。請求項3に係る発明は、請求項1または請求
項2記載のエンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、
前記中空孔が前記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの中
心軸に対して斜めにずれることを特徴とする。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項3記載のエ
ンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、斜めにした中
空孔の外径母線が、任意曲線であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいず
れか1項記載のエンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおい
て、軸ずれの中空孔の断面形状が、楕円または多角形の
断面形状であることを特徴とする。
ンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、斜めにした中
空孔の外径母線が、任意曲線であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいず
れか1項記載のエンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおい
て、軸ずれの中空孔の断面形状が、楕円または多角形の
断面形状であることを特徴とする。
【0014】(作用)図5に示す鋳鉄中空カムシャフト
の挙動からわかるように、カムノーズおよびその付近が
バルブリフタと接触することにより鋳鉄中空カムシャフ
トに曲げ応力が生じるが、ベース円およびその付近がバ
ルブリフタと接触しないため、曲げ応力は発生しない。
このため、鋳鉄中空カムシャフトは回転方向に連続的で
はなく、断続的(脈動的)に曲げ応力を受ける。つま
り、鋳鉄中空カムシャフト中心軸を通る断面では、鋳鉄
中空カムシャフトのある部分は圧縮応力のみを受け、あ
る部分は引っ張り応力のみを受けることとなる。
の挙動からわかるように、カムノーズおよびその付近が
バルブリフタと接触することにより鋳鉄中空カムシャフ
トに曲げ応力が生じるが、ベース円およびその付近がバ
ルブリフタと接触しないため、曲げ応力は発生しない。
このため、鋳鉄中空カムシャフトは回転方向に連続的で
はなく、断続的(脈動的)に曲げ応力を受ける。つま
り、鋳鉄中空カムシャフト中心軸を通る断面では、鋳鉄
中空カムシャフトのある部分は圧縮応力のみを受け、あ
る部分は引っ張り応力のみを受けることとなる。
【0015】また、鋳鉄の材料特性として圧縮強さが引
っ張り強さよりかなり高いことが知られている。例え
ば、鋳鉄中空カムシャフトによく使われるFC300の場
合、材料の圧縮強さが950〜1100Mpaに対して材料の引っ
張り強さが300〜350Mpaであって、それらの大小関係は
約3倍となる。
っ張り強さよりかなり高いことが知られている。例え
ば、鋳鉄中空カムシャフトによく使われるFC300の場
合、材料の圧縮強さが950〜1100Mpaに対して材料の引っ
張り強さが300〜350Mpaであって、それらの大小関係は
約3倍となる。
【0016】しかし、従来の同軸中空カムシャフトで
は、引っ張り側と圧縮側の肉厚を同じ厚さに設計するた
め、圧縮側と引っ張り側の安全係数の格差はかなり大き
くなっている。つまり、引っ張り側の安全係数が足らな
いのに対し、圧縮側の安全係数が高すぎて材料の無駄が
生じていると考えられる。そこで、本発明では、材料の
圧縮強さが引っ張り強さより高いという特性を利用し
て、中空シャフトの肉厚を、圧縮側を薄肉に、引っ張り
側を厚肉に設定することによって解決したものである。
は、引っ張り側と圧縮側の肉厚を同じ厚さに設計するた
め、圧縮側と引っ張り側の安全係数の格差はかなり大き
くなっている。つまり、引っ張り側の安全係数が足らな
いのに対し、圧縮側の安全係数が高すぎて材料の無駄が
生じていると考えられる。そこで、本発明では、材料の
圧縮強さが引っ張り強さより高いという特性を利用し
て、中空シャフトの肉厚を、圧縮側を薄肉に、引っ張り
側を厚肉に設定することによって解決したものである。
【0017】これにより、エンジン用鋳鉄中空カムシャ
フトの重量を増加することなく、つまり、中空シャフト
の中空率を低下することなく、ジャーナルおよび中空シ
ャフトの引っ張り応力を受ける側(引っ張り側)の強度
を向上させ、エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの安全係
数を上げることができる。
フトの重量を増加することなく、つまり、中空シャフト
の中空率を低下することなく、ジャーナルおよび中空シ
ャフトの引っ張り応力を受ける側(引っ張り側)の強度
を向上させ、エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの安全係
数を上げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。
態により説明する。
【0019】図1は、本発明の第一実施形態に係るエン
ジン用鋳鉄中空カムシャフト30を示す(請求項1、請
求項2、請求項5に対応する)。なお、図1は、本実施
形態に係るエンジン用鋳鉄中空カムシャフト30の要部
のみを示すが、図4に示す従来のエンジン用鋳鉄中空カ
ムシャフトと同様に、ジャーナル33およびカム34は
所定数あり、また駆動受け部を備えている。
ジン用鋳鉄中空カムシャフト30を示す(請求項1、請
求項2、請求項5に対応する)。なお、図1は、本実施
形態に係るエンジン用鋳鉄中空カムシャフト30の要部
のみを示すが、図4に示す従来のエンジン用鋳鉄中空カ
ムシャフトと同様に、ジャーナル33およびカム34は
所定数あり、また駆動受け部を備えている。
【0020】本実施形態に係るエンジン用鋳鉄中空カム
シャフト30は、中空孔32を設けた中空シャフト31
と、この中空シャフト31の軸方向に一定間隔で形成し
たジャーナル33と、中空シャフト31の軸方向に一定
間隔で円周方向に一定角度で配列するとともにジャーナ
ル33の両側に同位相で配したカム34とを有する。そ
して、ジャーナル33と中空シャフト31の中空孔32
を、エンジン用鋳鉄中空カムシャフト30の中心軸Cと
同軸に設定せず、圧縮強さが引っ張り強さより高い鋳物
材の特性を利用し、中空シャフト31のそれぞれ圧縮応
力を受ける側(圧縮側)41にδ分ずれを設けた。
シャフト30は、中空孔32を設けた中空シャフト31
と、この中空シャフト31の軸方向に一定間隔で形成し
たジャーナル33と、中空シャフト31の軸方向に一定
間隔で円周方向に一定角度で配列するとともにジャーナ
ル33の両側に同位相で配したカム34とを有する。そ
して、ジャーナル33と中空シャフト31の中空孔32
を、エンジン用鋳鉄中空カムシャフト30の中心軸Cと
同軸に設定せず、圧縮強さが引っ張り強さより高い鋳物
材の特性を利用し、中空シャフト31のそれぞれ圧縮応
力を受ける側(圧縮側)41にδ分ずれを設けた。
【0021】つまり、中空シャフト31の材料は、引っ
張り強さが低いため、引っ張り応力を受ける側(引っ張
り側)42を厚肉化し、中空シャフト31の材料は、圧
縮強さが高いため、圧縮応力を受ける側(圧縮側)41
を薄肉化した。また、軸ずれ量δは、エンジン用鋳鉄中
空カムシャフト30の中心軸Cに対して0.1t〜0.5tの
範囲内に設定した。
張り強さが低いため、引っ張り応力を受ける側(引っ張
り側)42を厚肉化し、中空シャフト31の材料は、圧
縮強さが高いため、圧縮応力を受ける側(圧縮側)41
を薄肉化した。また、軸ずれ量δは、エンジン用鋳鉄中
空カムシャフト30の中心軸Cに対して0.1t〜0.5tの
範囲内に設定した。
【0022】ここで、tは、中空シャフト31の外径と
中空孔32の直径の差の2分の1である。軸ずれ量δを
0.1t以下に設定すると、軸ずれによる引っ張り応力を
受ける側(引っ張り側)42の強度補正効果が小さく、
軸ずれ量δを0.5t以上に設定すると、圧縮応力を受け
る側(圧縮側)41があまり薄くなって、ねじりによる
強度問題が生じる可能性がでてくる。そこで、軸ずれ量
δの上限は0.5tに、下限は0.1tに設定するのが好まし
い。
中空孔32の直径の差の2分の1である。軸ずれ量δを
0.1t以下に設定すると、軸ずれによる引っ張り応力を
受ける側(引っ張り側)42の強度補正効果が小さく、
軸ずれ量δを0.5t以上に設定すると、圧縮応力を受け
る側(圧縮側)41があまり薄くなって、ねじりによる
強度問題が生じる可能性がでてくる。そこで、軸ずれ量
δの上限は0.5tに、下限は0.1tに設定するのが好まし
い。
【0023】上記のように、中空孔32をエンジン用鋳
鉄中空カムシャフト30の中心軸Cに対して軸ずれ量δ
分平行にずらすことにより、最大引っ張り応力を受ける
部分の肉厚を厚くするため、強度が補強され、安全係数
が高くなる。これにより、エンジン用鋳鉄中空カムシャ
フト30の重量を増加することなく、つまり、中空シャ
フト31の中空率を低下することなく、ジャーナル33
および中空シャフト31の引っ張り応力を受ける側(引
っ張り側)42の強度を向上させ、エンジン用鋳鉄中空
カムシャフト30の安全係数を上げることができる。
鉄中空カムシャフト30の中心軸Cに対して軸ずれ量δ
分平行にずらすことにより、最大引っ張り応力を受ける
部分の肉厚を厚くするため、強度が補強され、安全係数
が高くなる。これにより、エンジン用鋳鉄中空カムシャ
フト30の重量を増加することなく、つまり、中空シャ
フト31の中空率を低下することなく、ジャーナル33
および中空シャフト31の引っ張り応力を受ける側(引
っ張り側)42の強度を向上させ、エンジン用鋳鉄中空
カムシャフト30の安全係数を上げることができる。
【0024】図2は、本発明の第二実施形態に係るエン
ジン用鋳鉄中空カムシャフト50を示す(請求項1、請
求項3、請求項4、請求項5に対応する)。図1に示す
実施形態では、軸をずらした中空孔32aとずらしてい
ない中空孔32、あるいは反対方向にずらした中空孔3
2とのつなぎに肩32cが生じ、不連続な形状となる。
そのため、そこに応力集中が発生し、カムシャフトの強
度が低下するおそれがあると考えられる。
ジン用鋳鉄中空カムシャフト50を示す(請求項1、請
求項3、請求項4、請求項5に対応する)。図1に示す
実施形態では、軸をずらした中空孔32aとずらしてい
ない中空孔32、あるいは反対方向にずらした中空孔3
2とのつなぎに肩32cが生じ、不連続な形状となる。
そのため、そこに応力集中が発生し、カムシャフトの強
度が低下するおそれがあると考えられる。
【0025】本実施形態に係るエンジン用鋳鉄中空カム
シャフト50は、このような課題を解決するものであ
る。最大応力のところに最大軸ずれを設定して、軸方向
における応力分布により、軸方向において中空孔32の
各点の軸ずれ量δを調整した。つまり、中空孔32をエ
ンジン用鋳鉄中空カムシャフト50の中心軸Cに対して
平行にずらすのではなく、斜めにずらす。
シャフト50は、このような課題を解決するものであ
る。最大応力のところに最大軸ずれを設定して、軸方向
における応力分布により、軸方向において中空孔32の
各点の軸ずれ量δを調整した。つまり、中空孔32をエ
ンジン用鋳鉄中空カムシャフト50の中心軸Cに対して
平行にずらすのではなく、斜めにずらす。
【0026】これにより、つなぎの肩がなくなって、応
力集中の発生を防ぐことができる。図5に示すように、
カムシャフトにおける曲げ応力分布は軸方向に直線的に
変化するのではなく、曲線的に変化する。応力分布に応
じて軸方向の中空孔の各点において最適強度補正量を得
るため、中空孔32は、外径母線45を図2に示したよ
うに直線的に斜めにすることに限定されず、応力分布
(図5)に従って単一若しくは複数の曲率半径を持つ円
弧状または直線と円弧との組み合わせなど種々の任意曲
線で形成することもできる。
力集中の発生を防ぐことができる。図5に示すように、
カムシャフトにおける曲げ応力分布は軸方向に直線的に
変化するのではなく、曲線的に変化する。応力分布に応
じて軸方向の中空孔の各点において最適強度補正量を得
るため、中空孔32は、外径母線45を図2に示したよ
うに直線的に斜めにすることに限定されず、応力分布
(図5)に従って単一若しくは複数の曲率半径を持つ円
弧状または直線と円弧との組み合わせなど種々の任意曲
線で形成することもできる。
【0027】断続的に発生する曲げ応力のカムシャフト
回転角度に対する分布はカムプロフィルにより若干異な
ることがある。その応力分布に応じて中空孔の断面形状
46を調整できれば、強度補正効果がさらに大きくなる
と考えられる。従って、軸をずらした中空孔の断面形状
は真円形状に限定されず、楕円または多角形の断面形状
で形成することもできる。
回転角度に対する分布はカムプロフィルにより若干異な
ることがある。その応力分布に応じて中空孔の断面形状
46を調整できれば、強度補正効果がさらに大きくなる
と考えられる。従って、軸をずらした中空孔の断面形状
は真円形状に限定されず、楕円または多角形の断面形状
で形成することもできる。
【0028】
【実施例】従来の鋳鉄中空カムシャフトと比較して図2
に示す本発明に係るエンジン用鋳鉄中空カムシャフト5
0の強度補正効果を力学解析した。この解析では、軸ず
れさせた中空シャフト31の中空孔32の径を同軸中空
カムシャフトの中空孔の径と同じ径として、中空孔32
を圧縮側に0.5tずらすことだけ変更した。
に示す本発明に係るエンジン用鋳鉄中空カムシャフト5
0の強度補正効果を力学解析した。この解析では、軸ず
れさせた中空シャフト31の中空孔32の径を同軸中空
カムシャフトの中空孔の径と同じ径として、中空孔32
を圧縮側に0.5tずらすことだけ変更した。
【0029】図3は解析により求められた両カムシャフ
トのジャーナル中央およびシャフト中央に生じた引っ張
り応力の比較である。この図に示すように、本発明に係
るエンジン用鋳鉄中空カムシャフト50のジャーナル3
3における引っ張り応力は、従来のカムシャフトのそれ
より低下し、約7.8%の効果が生じた。
トのジャーナル中央およびシャフト中央に生じた引っ張
り応力の比較である。この図に示すように、本発明に係
るエンジン用鋳鉄中空カムシャフト50のジャーナル3
3における引っ張り応力は、従来のカムシャフトのそれ
より低下し、約7.8%の効果が生じた。
【0030】また、本発明に係るエンジン用鋳鉄中空カ
ムシャフト50の中空シャフト31の中央における引っ
張り応力は、従来の中空カムシャフトのそれより低下
し、約10.2%の効果が生じた。なお、本発明に係るエン
ジン用鋳鉄中空カムシャフト50のジャーナル33およ
び中空シャフト31における圧縮応力は若干増加した。
これにより、前述した圧縮側と引っ張り側の安全係数の
格差が小さくなることが確認された。
ムシャフト50の中空シャフト31の中央における引っ
張り応力は、従来の中空カムシャフトのそれより低下
し、約10.2%の効果が生じた。なお、本発明に係るエン
ジン用鋳鉄中空カムシャフト50のジャーナル33およ
び中空シャフト31における圧縮応力は若干増加した。
これにより、前述した圧縮側と引っ張り側の安全係数の
格差が小さくなることが確認された。
【0031】また、同解析の結果によれば、同軸カムシ
ャフトで中空孔を小さくすることにより、本発明に係る
エンジン用鋳鉄中空カムシャフト50と同じに引っ張り
応力の低下効果を得るためには、中空孔を現有の13mm
から9mmぐらいに小さくしなければならないことが確
認された。従って、軸をずらす中空法は、同じ応力レベ
ルで設計すれば、同軸中空法より高い中空率が得られる
ことがわかった。なお、本発明は、自動車用エンジンは
勿論のこと、例えば、船舶などの内燃機関のカムシャフ
トにも適用される。
ャフトで中空孔を小さくすることにより、本発明に係る
エンジン用鋳鉄中空カムシャフト50と同じに引っ張り
応力の低下効果を得るためには、中空孔を現有の13mm
から9mmぐらいに小さくしなければならないことが確
認された。従って、軸をずらす中空法は、同じ応力レベ
ルで設計すれば、同軸中空法より高い中空率が得られる
ことがわかった。なお、本発明は、自動車用エンジンは
勿論のこと、例えば、船舶などの内燃機関のカムシャフ
トにも適用される。
【0032】
【発明の効果】請求項1ないし請求項5に係る発明によ
れば、中空孔の軸をずらすことにより、鋳鉄中空カムシ
ャフトの中空率を維持、あるいは高めながら、引っ張ら
れる側の強度を補正し、カムシャフトの安全係数を高め
た鋳鉄中空カムシャフトを得ることができる。
れば、中空孔の軸をずらすことにより、鋳鉄中空カムシ
ャフトの中空率を維持、あるいは高めながら、引っ張ら
れる側の強度を補正し、カムシャフトの安全係数を高め
た鋳鉄中空カムシャフトを得ることができる。
【0033】請求項1ないし請求項5に係る発明によれ
ば、中空孔の軸をずらすことにより、中空孔をずらし、
引っ張り側の肉厚を厚くすることにより、強度が補正さ
れる。同時に、引っ張り側と圧縮側の強度バランスが近
づき、材料の無駄が少なくなる。請求項1ないし請求項
5に係る発明によれば、中空孔の径を小さくすることな
く、中空孔の軸をずらすだけで強度を補強できるため、
中空シャフトの中空率を維持、或いは高めることができ
る。
ば、中空孔の軸をずらすことにより、中空孔をずらし、
引っ張り側の肉厚を厚くすることにより、強度が補正さ
れる。同時に、引っ張り側と圧縮側の強度バランスが近
づき、材料の無駄が少なくなる。請求項1ないし請求項
5に係る発明によれば、中空孔の径を小さくすることな
く、中空孔の軸をずらすだけで強度を補強できるため、
中空シャフトの中空率を維持、或いは高めることができ
る。
【0034】請求項3,請求項4に係る発明によれば、
応力分布によって、軸ずれを徐々に小さくすること、つ
まり、斜めに軸をずらすことでつなぎの肩がなくなっ
て、応力集中の発生を防ぎ、さらに、軸方向の各点にお
いて最適強度補正量を得ることができる。請求項1ない
し請求項5に係る発明によれば、シャフト側の軸ずれを
カムノーズと反対方向とすることにより、カム形状の円
周方向の不対称によるアンバランス回転振動を改善する
ことができる。
応力分布によって、軸ずれを徐々に小さくすること、つ
まり、斜めに軸をずらすことでつなぎの肩がなくなっ
て、応力集中の発生を防ぎ、さらに、軸方向の各点にお
いて最適強度補正量を得ることができる。請求項1ない
し請求項5に係る発明によれば、シャフト側の軸ずれを
カムノーズと反対方向とすることにより、カム形状の円
周方向の不対称によるアンバランス回転振動を改善する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係るエンジン用
鋳鉄中空カムシャフトの部分断面図である。(b)は
(a)のA−A線に沿った断面図である。
鋳鉄中空カムシャフトの部分断面図である。(b)は
(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図2】(a)は本発明の二実施形態に係るエンジン用
鋳鉄中空カムシャフトの部分断面図である。(b)は
(a)のB−B線に沿った断面図である。
鋳鉄中空カムシャフトの部分断面図である。(b)は
(a)のB−B線に沿った断面図である。
【図3】本発明と従来形状による引っ張り応力の比較を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図4】従来のエンジン用鋳鉄中空カムシャフトの断面
図である。
図である。
【図5】解析により得られた曲げ応力とねじり応力の分
布を示すグラフである。
布を示すグラフである。
30,50 エンジン用鋳鉄中空カムシャフト 31 中空シャフト 32 中空孔 33 ジャーナル 34 カム 41 圧縮応力を受ける側(圧縮側) 42 引っ張り応力を受ける側(引っ張り側) C 中心軸 δ 軸ずれ量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA19 BA33 CA12 CA32 CA33 CA34 CA45 CA47 EA05 FA03 GA01 GA04 3J030 EA15 EB05 EC07
Claims (5)
- 【請求項1】 軸方向に中空孔を設けた中空シャフト
と、前記中空シャフトの軸方向に一定間隔で形成したジ
ャーナルと、前記中空シャフトの軸方向に一定間隔で円
周方向に一定角度で配列したカムと、前記中空シャフト
の端に設けた駆動受け部とを有し、前記ジャーナルの両
側に位置する前記カムが同位相であるエンジン用鋳鉄中
空カムシャフトにおいて、 前記ジャーナルの中空孔の中心軸あるいは前記ジャーナ
ルと前記中空シャフトの中空孔の中心軸を、前記エンジ
ン用鋳鉄中空カムシャフトの中心軸に対してずらし、圧
縮応力を受ける側の前記中空シャフトの肉厚を薄肉に
し、引っ張り応力を受ける側の前記中空シャフトの肉厚
を厚肉にしてなることを特徴とするエンジン用鋳鉄中空
カムシャフト。 - 【請求項2】 請求項1記載のエンジン用鋳鉄中空カム
シャフトにおいて、 前記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの中心軸に対して
前記中空孔の最大軸ずれ量δを0.1t〜0.5t(ここで、
t=(中空シャフト外径−中空孔直径)/2である)と
することを特徴とするエンジン用鋳鉄中空カムシャフ
ト。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のエンジン
用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、 前記中空孔が前記エンジン用鋳鉄中空カムシャフトの中
心軸に対して斜めにずれることを特徴とするエンジン用
鋳鉄中空カムシャフト。 - 【請求項4】 請求項3記載のエンジン用鋳鉄中空カム
シャフトにおいて、 斜めにした中空孔の外径母線が、任意曲線であることを
特徴とするエンジン用鋳鉄中空カムシャフト。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
記載のエンジン用鋳鉄中空カムシャフトにおいて、 軸ずれの中空孔の断面形状が、楕円または多角形の断面
形状であることを特徴とするエンジン用鋳鉄中空カムシ
ャフト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227496A JP2002038908A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | エンジン用鋳鉄中空カムシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227496A JP2002038908A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | エンジン用鋳鉄中空カムシャフト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002038908A true JP2002038908A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18720935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000227496A Pending JP2002038908A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | エンジン用鋳鉄中空カムシャフト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002038908A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005069383A (ja) * | 2003-08-25 | 2005-03-17 | Musashi Seimitsu Ind Co Ltd | カムシャフト |
JP2013529763A (ja) * | 2010-06-29 | 2013-07-22 | シェフラー テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | フリーホイール外輪およびフリーホイール外輪を備えたクランクフリーホイール伝動装置 |
-
2000
- 2000-07-27 JP JP2000227496A patent/JP2002038908A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005069383A (ja) * | 2003-08-25 | 2005-03-17 | Musashi Seimitsu Ind Co Ltd | カムシャフト |
JP4565540B2 (ja) * | 2003-08-25 | 2010-10-20 | 武蔵精密工業株式会社 | カムシャフト |
JP2013529763A (ja) * | 2010-06-29 | 2013-07-22 | シェフラー テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | フリーホイール外輪およびフリーホイール外輪を備えたクランクフリーホイール伝動装置 |
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