JP2002038127A - 容器蓋用シーリング剤及びそれを用いた容器蓋 - Google Patents

容器蓋用シーリング剤及びそれを用いた容器蓋

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JP2002038127A
JP2002038127A JP2000227903A JP2000227903A JP2002038127A JP 2002038127 A JP2002038127 A JP 2002038127A JP 2000227903 A JP2000227903 A JP 2000227903A JP 2000227903 A JP2000227903 A JP 2000227903A JP 2002038127 A JP2002038127 A JP 2002038127A
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Hiroyuki Tsuchiya
広之 土屋
Takashi Komaki
敬司 小牧
Yukio Tsuchiya
行雄 土屋
Tadashi Kogure
正 小暮
Kazuo Fujisawa
計夫 藤沢
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Fukuoka Packing Co Ltd
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Fukuoka Packing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性に優れていると共に、容器蓋の内
面側の周縁溝への自動塗布が可能であり、形成されるシ
ーリングが耐衝撃性に優れ且つ長期間にわたって密封性
を維持できる容器蓋用シーリング剤を提供するにある。 【解決手段】 アルケニル基含有有機重合体を主体とす
る硬化性ポリマーと、ヒドロシリル基含有化合物を主体
とする硬化剤と、貯蔵安定剤と、充填剤と、滑剤と、必
要により軟化剤とを含有する液状またはペースト状組成
物から成り、未硬化時の粘度(BH粘度計、30℃、2
0rpm)が100乃至70,000cpsであり、硬
化物について、50%圧縮を168時間継続し、荷重を
取り除いて0.1秒後に求めた圧縮瞬間復元率が15%
以上であることを特徴とする容器蓋用シーリング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存性に優れ且つ
容器蓋の内面側の周縁溝への自動塗布が可能であり、形
成されるシーリングが耐衝撃性に優れ且つ長期間にわた
って密封性を維持できる容器蓋用シーリング剤及びこの
シーリング剤を設けた容器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス容器、プラスチック容器、
金属缶、ペール缶、オープンドラムなどの容器の密封に
は、蓋の内面側の周縁の溝にシーリング剤を施した容器
蓋が使用されている。これらのシーリング剤としては、
塩化ビニール樹脂のプラスチゾル、各種ゴムラテック
ス、ポリウレタン系組成物、液状ポリブタジエン組成物
などが使用されている。
【0003】特開昭61−9481号公報には、ポリウ
レタンプレポリマーを主成分とする第一液と、ポリオー
ルを主成分とする第二液とを混合して成り、0℃〜50
℃の温度範囲におけるその粘度が200〜20000c
psの範囲に調整されていることを特徴とする天蓋用密
封剤が記載されている。
【0004】特開平8−100168号公報には、加硫
可能な液状ポリブタジエン、加硫剤、発泡剤から成り、
容器の天蓋裏面のガスケット溝に注入塗布後、加熱発泡
加硫させて得られる天蓋用不定形ガスケットが記載され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニール樹脂のプ
ラスチゾル組成物をシーリング剤として使用する場合、
自動塗布が可能であり、作業効率は良いが、この組成物
は、最近社会問題となっているように、廃棄焼燃時にダ
イオキシンを発生し、またこの組成物が環境ホルモンを
有するとの疑いがもたれている。また、塩化ビニール樹
脂のプラスチゾル組成物は、溶剤系の内容物には不適で
あり、密封性もゴム系のシーリング剤と比較すると若干
劣る傾向がある。
【0006】ゴムラテックス系タイプのシーリング剤
は、水を蒸発により除去するため、長時間の乾燥を必要
とし、生産性が低いという問題がある。また、生産性を
上げるために、高温で短時間の加熱を行うことも考えら
れるが、ゴムラテックス系タイプのシーリング剤は、高
温、短時間での乾燥が非常に困難であり、また、突沸等
により、皮膜に異常気泡が発生するという問題もある。
発泡タイプのシーリング剤の調製も非常に難しい。
【0007】ポリウレタン系のシーリング剤は、二液硬
化型のものを用いるのが一般的だが、完全硬化時間が数
分内にならず、多量生産システムに不適当である。又、
硬化時間を短くすればする程、二液混合機内で粘度上昇
し、一定吐出が難しく作業効率が悪いという問題や、材
料自体が比較的高価である、耐溶剤性が良くないために
使用範囲が限定される、あらかじめ加硫した形成ゴムは
手作業でハメ込むために作業効率が悪くコスト高であ
り、耐内容物性に選択性がある等の問題もある。
【0008】これらの作業性や生産性の問題に加えて、
従来のシーリング剤は、耐衝撃密封性が未だ十分ではな
いという問題がある。ここで、耐衝撃密封性とは、シー
リング剤が衝撃を受けた場合にも、尚密封性が維持され
る性能を意味する。
【0009】容器内に内容物が充填され、開口部が蓋に
より密封された密封容器(包装体)は、種々の衝撃を受
けるのを避けがたい。即ち、流通段階は勿論のこと、消
費者乃至使用者が購入後にも密封容器を誤って落下させ
ることはしばしば発生し、また輸送の際には震動による
衝撃もしばしば発生する。この衝撃は、容器と蓋との間
のシーリング部において特に深刻な問題を与える。一般
に容器と蓋との間のシーリング剤には、密封性を維持す
るためのシール圧が印加されているが、衝撃により、容
器と蓋との間に瞬間的な相対的な変位が生じると、シー
リング剤がこの相対的な変位に対応できないという問題
が生じるのである。
【0010】即ち、蓋用シーリング剤には、蓋や容器の
衝撃による変形や変位に瞬時に追従し、容器とシーリン
グ剤との間に間隙を生じさせない特性が必要である。も
し、シーリング剤が衝撃による変形や変位に瞬時に追従
出来ない場合、内容物が減圧下で保たれている容器、一
般的に食品関係の容器などでは、容器内に外気を吸い込
み、雑菌の混入などが起こり、最悪の場合、内容物の腐
敗やカビの発生が起こるという問題がある。また、缶内
部が加圧下にある容器、一般的に内容物が冬期又は低温
時に充填され夏期又は高温下にさらされた状態にある容
器、例えばペール缶、ドラム缶にモーターオイル、油性
ペイント等を充填した容器では、内容物が吹き出る、又
はにじみ出る等、好ましくない事態が発生する。
【0011】従来、容器蓋用シーリング剤の物性は、主
として圧縮永久歪値を測定し、その性能を判定して来
た。しかしながら、本発明者らは、この圧縮永久歪値で
は、シーリングが、瞬時の衝撃による変形や変位に対処
できるか否か、容器内の圧変化に対処できるか否かを評
価することができないとの着想に基づいて、これらの瞬
時の衝撃による変形や変位、容器内の圧変化に対するシ
ーリング剤の追従性に対応する物性及びその評価方法を
研究した。
【0012】その結果、JIS K6301の圧縮永久
歪試験では、圧縮装置より試験片を取り出し、30分間
以内に最終膜厚を測定する条件で試験が行われるが、こ
の試験方法では、瞬時の衝撃変形に対応する物性測定は
出来ない事が判明した。即ち、瞬時とは0.1秒以内と
いう極めて短時間であると考えるべきであり、この極め
て短時間に於けるシーリング剤の復元性を測定する事が
必要なのである。本発明者らは、新東科学(株)製復元
性試験機HEIDON−24を用いてシーリング剤に荷
重を加え、50%圧縮、168時間後その荷重を取り除
き0.002秒間間隙でシーリング剤の厚みを0.00
1mm単位で0.1秒間内で測定し、復元率を算出し
た。その結果、その圧縮瞬間復元率が15%以上有する
シーリング剤が容器蓋用に対して極めて優れた密封性能
を示すことを見いだした。
【0013】本発明者らは更に、アルケニル基含有有機
重合体を主体とする硬化性ポリマーと、ヒドロシリル基
含有化合物を主体とする硬化剤と、貯蔵安定剤と、充填
剤と、滑剤と、必要により軟化剤とを含有する液状また
はペースト状組成物から成り、未硬化時の粘度(BH粘
度計、30℃、20rpm)が100乃至70,000
cpsであるものは、貯蔵安定性に優れていると共に、
容器蓋の内面側の周縁溝への自動塗布が可能であり、形
成されるシーリングが耐衝撃性に優れ且つ長期間にわた
って密封性を維持できることを見いだした。
【0014】本発明の目的は、貯蔵安定性に優れている
と共に、容器蓋の内面側の周縁溝への自動塗布が可能で
あり、形成されるシーリングが耐衝撃性に優れ且つ長期
間にわたって密封性を維持できる容器蓋用シーリング剤
を提供するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アルケ
ニル基含有有機重合体を主体とする硬化性ポリマーと、
ヒドロシリル基含有化合物を主体とする硬化剤と、貯蔵
安定剤と、充填剤と、滑剤と、必要により軟化剤とを含
有する液状またはペースト状組成物から成り、未硬化時
の粘度(BH粘度計、30℃、20rpm)が100乃
至70,000cpsであり、硬化物について、50%
圧縮を168時間継続し、荷重を取り除いて0.1秒後
に求めた圧縮瞬間復元率が15%以上、特に20%以上
であることを特徴とする容器蓋用シーリング剤が提供さ
れる。本発明の容器蓋用シーリング剤では、 1.硬化性ポリマー100重量部当たり、硬化剤を3乃
至25重量部、貯蔵安定剤を0.001乃至10重量
部、充填剤を5乃至250重量部、滑剤を0.1乃至1
0重量部及び軟化剤を0乃至180重量部含有するこ
と、 2.未硬化で38℃で1カ月保存後におけるBH粘度
(30℃、20rpm)の変化率が700%以内である
こと、 3.前記液状またはペースト状組成物が、発泡剤を含有
するものであり、発泡硬化時の比重が0.3以上にある
こと、 4.前記発泡剤が水、空気、不活性ガス、有機溶剤、有
機系発泡剤、無機系発泡剤、或いは有機ガス内包中空粒
子であること、 5.前記貯蔵安定剤が、脂肪族不飽和結合含有化合物、
有機窒素化合物、有機硫黄化合物、有機リン化合物、錫
系化合物及び有機過酸化物から成る群より選択された少
なくとも1種の化合物であること、が好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】[作用]本発明の容器蓋用シーリ
ング剤は、アルケニル基含有有機重合体を主体とする硬
化性ポリマーと、ヒドロシリル基含有化合物を主体とす
る硬化剤と、貯蔵安定剤と、充填剤と、滑剤と、必要に
より軟化剤とを含有する液状またはペースト状組成物か
ら成っている。本発明で用いるアルケニル基含有有機重
合体を主体とする硬化性ポリマーと、ヒドロシリル基含
有化合物を主体とする硬化剤との組合せは、それ自体公
知のものであるが、本発明では、この組合せを容器蓋用
シーリング剤の主剤として選択し、これに貯蔵安定剤、
充填剤、滑剤、或いは更に軟化剤を組み合わせることに
より、貯蔵安定性、塗布作業性及び硬化性に優れ、しか
も硬化後のシーリング剤が耐瞬間衝撃性、長期にわたる
密封持続性、耐薬品性、易開封性等の性能に優れている
容器蓋用シーリング剤を得ることができる。
【0017】本発明の容器蓋用シーリング剤は、未硬化
時の粘度(BH粘度計、30℃、20rpm、以下単に
未硬化時の粘度と呼ぶ)が100乃至70,000cp
s、好適には300乃至40,000cpsであり、し
かも硬化物について、50%圧縮を168時間継続し、
荷重を取り除いて0.1秒後に求めた圧縮瞬間復元率
(以下単に圧縮瞬間復元率と呼ぶ)が15%以上、特に
20%以上であるという特徴を有する。
【0018】即ち、このシーリング剤は、無希釈型で上
記範囲内の粘度を有し、容器蓋内面周縁の溝に施すに適
した粘度を有しており、例えば吐出ノズルと回転チャッ
クとの組合せを使用したスピンコートなどの自動塗布が
可能となる。未硬化時の粘度が上記範囲を下回ると、シ
ーリング剤の塗布時に液飛びを生じたり或いは塗布物表
面が不安定になる。一方未硬化時の粘度が上記範囲を上
回ると、ノズルからの吐出を制御することが困難となっ
たり、或いは容器蓋の溝内に一様にシーリング剤を展延
させて施すことが困難となるのでやはり好ましくない。
【0019】本発明のシーリング剤では、硬化物の圧縮
瞬間復元率が上記範囲にあることが特に重要である。即
ち、既に指摘したとおり、シーリング剤の耐衝撃密封性
の点では、通常の圧縮復元だけでは不十分であるが、本
発明では、0.1秒という極めて短時間での圧縮瞬間復
元率を15%以上、特に20%以上とすることにより、
シーリング剤の耐衝撃密封性を向上させたものであり、
この事実は後述する例を参照することにより、直ちに明
白となろう。
【0020】本発明の容器蓋用シーリング剤は、貯蔵安
定剤を配合することにより、シーリング剤組成物の硬化
性や、硬化物の耐衝撃密封性に悪影響を及ぼすことなし
に、貯蔵時における早期ゲル化を防止して貯蔵安定性を
向上させることができる。即ち、本発明の容器蓋用シー
リング剤は、一液タイプでありながら、未硬化の状態
で、38℃で1カ月保存という促進保存試験に付した後
にも、BH粘度(30℃、20rpm)の変化率が70
0%以内、特に500%以内であるという特徴がある。
【0021】本発明の容器蓋用シーリング剤は、独立気
泡型のシーリングを形成するのに特に有効である。この
シーリング剤では、各種発泡剤を含有させることによ
り、セルが微細且つ均一で、独立気泡型の発泡シーリン
グを形成する。この発泡体は、耐衝撃密封性に特に優れ
ており、前述した圧縮瞬間復元率が15%以上であると
いう利点を与える。本発明の発泡型シーリング剤では、
発泡硬化体の比重が0.3以上、特に0.5以上にある
ことが好ましい。
【0022】本発明の容器蓋用シーリング剤は、耐薬品
性に特に優れており、トルエン膨潤率が500容量%以
下、特に400容量%以下であるという特徴を有してい
る。一般にゴム系統のシーリングでは、耐溶剤性に選択
性がある。例えトルエン中に溶解する成分は少ないとし
ても、トルエンで膨潤する傾向があるのは否めない。こ
れに対して、本発明のシーリング剤から形成された硬化
シーリングでは、硬化性ポリマーの主鎖の大部分を親水
性のポリエーテルが占めており、しかもこの硬化性ポリ
マーがヒドロシリル基含有化合物で架橋されているた
め、耐溶剤性に選択性は少なく、低いトルエン膨潤率を
示すものと思われる。
【0023】[硬化性ポリマー]本発明では、アルケニ
ル基含有有機重合体をシーリング剤の硬化性ポリマーと
して使用する。アルケニル基含有有機重合体は、アルケ
ニル基を分子鎖末端に有し或いはアルケニル基を分岐鎖
として有する重合体であり、その主鎖は、ポリイソブチ
レン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリスチレン
などの飽和炭化水素や不飽和炭化水素構造のものでも、
ポリエーテル構造のものでもよい。
【0024】ポリエーテル構造のものとしては、ポリオ
キシアルキレンポリオール、特にポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコー
ルなどが挙げられ、これらの内でもポリプロピレングリ
コールが好適なものである。これらのポリエーテルは3
価以上の多価アルコール、例えばグリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニト
ールなどとの縮合物であってもよく、この場合には、ポ
リエーテルは、直鎖状ではなく、分岐鎖状の構造を有す
ることになる。ポリエーテル成分の分子量(数平均分子
量)は、一般に500乃至50000の範囲にあること
が好ましい。この硬化性ポリマーにおけるアルケニル基
は、ポリエーテル中の水酸基に対して反応性を有するエ
チレン不飽和単量体から誘導されるものであり、一般に
ポリエーテルの末端に結合していることが望ましい。ア
ルケニル基を導入されるのに使用されるエチレン系不飽
和単量体の適当な例は次の通りである。エチレン系不飽
和カルボン酸、その無水物または酸ハライド;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸、アクリル酸クロライド、アクリル酸ブロマ
イド等。水酸基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
プロピルエステル、アクリル酸プロピレングリコールモ
ノエステル等。ハロゲン含有モノマー;アリルクロライ
ド、アリルブロマイド、アリルクロロメチルエーテル
等。エポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリ
シジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブタジエ
ンモノオキシド等。メチロール基及びエーテル化メチロ
ール基を有するモノマー;(メタ)アクリルアミドのジ
メチロール化物や、そのエーテル化物、例えばエチルエ
ーテル化物或いはブチルエーテル化物等。
【0025】本発明に用いる好適なアリル末端ポリエー
テルは、例えば、鐘淵化学工業株式会社からカネカサイ
リルACX009−A若しくはACX004−Aの商品
名で入手することができ、またアリル末端ポリイソブチ
レンは、鐘淵化学工業株式会社からエピオン203A−
B、403A−B、605A−Bもしくは600A−B
の商品名で入手しうる。
【0026】[硬化剤]本発明に用いる硬化剤はヒドロ
シリル基含有化合物であり、好適には分子中に少なくと
も2個のヒドロシリル基を含有する化合物である。ヒド
ロシリル基とは、ケイ素原子に直接結合した少なくとも
1個の水素原子を含むシリル基であり、具体的には、下
記式(1) −SiHnR3−n ‥(1) 式中、nは1乃至3の数であり、Rはメチル基等の1価
炭化水素基である、で表される1価のシリル基や、下記
式(2) 2価シロキサン単位が挙げられる。
【0027】好適なヒドロシリル基含有化合物は、環状
ポリメチルハイドロジェンシロキサン、特に環状テトラ
メチルハイドロジェンシロキサンと、両末端アルケニル
化合物、例えば1,9−デカジエンとの付加物から成る
ものである。本発明に用いる好適な硬化剤は、例えば、
鐘淵化学工業株式会社からカネカサイリルACX004
−CもしくはCR−100Vの商品名で入手することが
できる。上記ヒドロシリル基含有化合物から成る硬化剤
と、アルケニル基含有ポリエーテルから成る硬化性ポリ
マーとの組合せは、室温及び加熱による硬化性に優れて
いると共に、硬化前には容器蓋への施用に適した粘度を
有しており、更に発泡剤の混入により硬化と同時に独立
気泡型の発泡セルを形成し、また形成される硬化シーリ
ングは、圧縮瞬間復元率と耐薬品性とに優れているとい
う利点を与える。
【0028】[貯蔵安定剤]本発明に用いる貯蔵安定剤
は、前述したヒドロシリル基含有化合物の貯蔵安定性を
向上させるためのものであり、それ自体公知のもの、例
えば脂肪族不飽和結合含有化合物、有機窒素化合物、有
機硫黄化合物、有機リン化合物、錫系化合物及び有機過
酸化物から成る群より選択された少なくとも1種の化合
物が使用される。一層具体的には、ジメチルマレエー
ト、ベンゾチアゾール、チアゾール、2−ペンテンニト
リル、2,3−ジクロロプロペンなどが使用される。
【0029】[充填剤]本発明では、シーリングの強度
や耐衝撃性を向上させるため、シーリング剤中に充填剤
を配合する。本発明に用いる充填剤は特に限定されない
が、一般的なゴム及びプラスチック用無機充填剤若しく
は有機高分子充填剤が単独で又は組み合わせて使用でき
る。
【0030】無機充填剤としては、コロイダルシリカ、
無水ケイ酸、含水ケイ酸、合成ケイ酸塩のようなシリカ
質充填剤、軽質及び重質炭酸カルシウム、活性炭酸カル
シウム、カオリン、シラン表面処理クレー、焼成クレ
ー、アルミナホワイト、水酸化アルミニウム、タルク
粉、ドロマイト、硫酸アルミナ、硫酸バリウム、炭酸マ
グネシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
硫酸カルシウム、軽石粉、ガラス粉、アスベスト粉、酸
化亜鉛、二酸化チタン、カーボンブラック等である。ま
た、無機微小中空体(以下無機系バルーンと呼ぶ)も使
用できる。前記無機系バルーンとして、珪酸系バルーン
と非珪酸系バルーンとが例示でき、珪酸系バルーンに
は、シラスバルーン、パーライト、ガラスバルーン、シ
リカバルーン、フライアッシュバルーン等が、非珪酸系
バルーンには、アルミナバルーン、ジルコニアバルー
ン、カーボンバルーン等が例示できる。これらの無機系
バルーンの具体例として、シラスバルーンとしてイヂチ
化成(株)製のウインライト、三機工業(株)製のサン
キライト、ガラスバルーンとして日本板硝子(株)製の
カルーン、住友スリーエム(株)製のセルスターZ−2
8、EMERSON&CUMING(株)製のMICR
OBALLOON、PITTSBURGE CORNI
NG(株)製のCELAMIC GLASS MODU
LES、3M(株)製のGLASS BUBBLES、
シリカバルーンとして旭硝子(株)製のQ−CEL、フ
ライアッシュバルーンとして、PFAMARKETIN
G(株)製のCEROSPHERES、FILLITE
U.S.A(株)製のFILLITE、アルミナバル
ーンとして昭和電工(株)製のBW、ジルコニアバルー
ンとしてZIRCOA(株)製のHOLLOW ZIR
CONIUM SPHEES、カーボンバルーンとして
呉羽化学(株)製クレカスフェア、GENERAL T
ECHNOLOGIES(株)製カーボスフェアが市販
されている。
【0031】有機高分子充填剤としては、一般的な無機
充填剤と比較して比重が低く、又、同一容量部であれば
シーリング剤の粘度を低く押さえる事が出来る。加熱硬
化タイプの場合、溶融し好適な物性を出すことができ
る。室温硬化タイプでも充填剤として好ましい物性も出
る。
【0032】有機高分子充填剤として適当な例は、比重
が0.89〜2.20の範囲にある天然、再生、半合成
或いは合成の高分子から成るものである。充填剤を構成
する樹脂としては、低、中、高密度ポリエチレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−(メタ)アクリ
ル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、アイオノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体
等のエチレン系重合体等が例示される。有機高分子充填
剤の粒子形状としては、立方体状、他面体状、楕円体
状、卵状、球状、円柱状、角柱状、不定形状等が挙げら
れるが、任意の形状が使用できる。例えばエチレン系重
合体の粉体として、製鉄化学(株)製フロービーズ、フ
ローセン、三井化学(株)ハイゼックスの商品名で入手
出来る。他の高分子から成る充填剤も使用出来、例えば
ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペ
ンテン−1等の他のオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナ
イロン6,6、ナイロン6/66共重合体、MXD−
6、ナイロン4、ナイロン610等のポリアミド樹脂、
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、A
BS樹脂、スチレン系樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン樹脂等がある。又粉末ゴム等も使
用出来る。また、有機微小中空体(以下有機系バルーン
と呼ぶ)も使用できる。前記有機系バルーンとして、熱
硬化性樹脂のバルーンと熱可塑性樹脂のバルーンが例示
でき、熱硬化性のバルーンにはフェノールバルーン、エ
ポキシバルーン、尿素バルーンが、熱可塑性バルーンに
はサランバルーン、ポリスチレンバルーン、ポリメタク
リレートバルーン、ポリビニルアルコールバルーン、ス
チレン−アクリル系バルーンが例示できる。また、架橋
した熱可塑性樹脂のバルーンも使用できる。ここていう
バルーンは、発泡後のバルーンでも良く、発泡剤を含む
ものを配合後に発泡させてバルーンとしても良い。これ
らの有機系バルーンの具体例として、フェノールバルー
ンとしてユニオンカーバイド(株)製のUCAR及びP
HENOLIC MICROBALLOONS、エポキ
シバルーンとしてEMERSON&CUMING(株)
製のECCOSPHERES、尿素バルーンとしてEM
ERSON&CUMING(株)製のECCOSPHE
RES VF−O、サランバルーンとしてDOW‐CH
EMICAL(株)製のSARAN MICROSPH
ERES、日本フィラメント(株)製のエクスパンセ
ル、松本油脂製薬(株)製のマツモトマイクロスフェ
ア、ポリスチレンバルーンとしてARCO POLYM
ERS(株)製のDYLITE EXPANDABLE
POLYSTYRENE、BASF WYANDOT
E(株)製のEXPANDABLE POLYSTYR
ENE BEADS、架橋型スチレン−アクリル酸バル
ーンには日本合成ゴム(株)製のSX863(P)が、
市販されている。
【0033】[滑剤]本発明では、シーリング剤の容器
蓋への施用を円滑にし、且つ容器蓋の易開封性を確保す
る目的で滑剤を配合する。本発明で用いる滑剤の適当な
例はこれに限定されないが次の通りである。脂肪族炭化
水素系(流動パラフィン、工業用白色鉱油、合成パラフ
ィン等)、シリコーン(オルガノポリシロキサン)、脂
肪酸、脂肪族アルコール類、ポリグリコール類、アマイ
ド、アミン類、一価、多価アルコールの脂肪酸の脂肪酸
エステル類、トリグリセライド、ワックス類、高級脂肪
酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及びアルミ
ニウムの塩(金属石鹸)類、オルガノシロキサン類、低
分子量オレフィン樹脂類、フッ素系樹脂類。滑剤の中に
は、一部軟化剤としての効果を有するものもある。
【0034】[軟化剤]必ずしも必要でないが、シーリ
ング剤或いは硬化後のシーリングに可塑性を付与するた
めに、軟化剤を配合することができる。軟化剤として
は、これに限定されないが、一般的なゴム用軟化剤、塩
化ビニル樹脂等用の可塑剤、食用植物油、液状ゴム、必
要に応じてゴム用粘着付与剤等も単独で使用するか又は
これらの1種または2種以上を併用する事が出来る。軟
化剤の一例としては、ナフテン系、パラフィン系、アロ
マ系等のプロセスオイル、ミネラルスピリット、流動パ
ラフィン、フタル酸エステル類、脂肪族二塩基酸エステ
ル類、リン酸エステル類、ヒドロキシ多価カルボン酸エ
ステル類、脂肪酸エステル類、多価アルコールエステル
類、エポキシ系可塑剤類、ポリエステル系可塑剤類、植
物油類が使用出来る。更に液状のポリブタジエン、エチ
レン/プロピレン/ジエン/ターポリマー(EPD
M)、ニトリルゴム、イソブチレンゴム、イソプレンゴ
ム、天然ゴム、ブチルゴム、その他液状のエラストマー
等も使用出来る。一般的な粘着付与剤と呼ばれる液状、
固形状の石油系、天然系樹脂も必要に応じて使用出来
る。
【0035】[発泡剤]既に指摘したとおり、本発明の
容器蓋用シーリング剤には発泡剤を含有させ、硬化発泡
シーリングを形成させるのが望ましい。発泡剤として
は、一般的なゴム用、プラスチック用の無機系、有機系
の発泡剤が使用出来る。特に本発明の目的に好適な発泡
剤に、水、空気或いは窒素、炭酸ガス等の不活性ガス、
有機溶剤、有機系発泡剤、無機系発泡剤、或いは有機ガ
ス内包中空粒子がある。空気や不活性ガスの場合、撹拌
機で空気や不活性ガスを必要量混入し、均一分散させる
か、又は気泡生成装置(環境科学工業(株)製ラモンド
ウイパ)を用いる事で良好な発泡形状体が得られる。ま
た、配合できる発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭
酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウ
ム、亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤;N,N'−ジメ
チル−N,N'−ジニトロソ・テレフタルアミド、N,N'−ジ
ニトロソ・ペンタメチレン・テトラミンなどのニトロソ
化合物;アゾジカルボキサミド、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベ
ンゼン、バリウム・アゾジカルボキシレートなどのアゾ
化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスル
ホニルヒドラジド、P,P'−オキシビス(ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3'−ジスル
ホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物;
カルシウムアジド、4,4'−ジフェニルジスルホニルアジ
ド、p−トルエンスルホニルアジドなどのアジド化合物
などをあげることができる。なかでもニトロソ化合物、
アゾ化合物およびアジド化合物が好ましく使用される。
また必要に応じて発泡剤と併用して発泡助剤を使用して
もよい。発泡助剤とは、発泡剤の分解温度の低下、分解
促進、気泡の均一化などの働きをする添加剤である。発
泡助剤としては、サルチル酸、フタル酸、ステアリン酸
などの有機酸;尿素およびその誘導体などをあげること
ができる。
【0036】[他の配合剤]本発明の容器蓋用シーリン
グ剤には、必要により、老化防止剤、着色剤、粘着付与
剤、界面活性剤、レベリング剤、減粘剤、増粘剤等のそ
れ自体公知の配合剤をそれ自体公知の処方に従って配合
することができる。
【0037】例えば、硬化シーリングの老化を防止する
ために、老化防止剤を配合することができる。老化防止
剤としては、一般的なゴム用の老化防止剤が使用でき
る。また、老化防止剤としては、例えばフエニルナフチ
ルアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フエニレ
ンジアミンなどの芳香族二級アミン系、ジブチルヒドロ
キシトルエン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシ〕ヒドロシンナメート〕メタ
ンなどの立体障害型フエノール系安定剤が使用される。
【0038】シーリングの存在を明示し、或いは容器蓋
シェルを隠蔽するために、シーリング剤中に着色剤を配
合することができる。着色剤としては、適当な例とし
て、次のものを挙げることができるが、勿論これに限定
されない。 黒色顔料 カーボンブラック、アセチレンブラック、ランブラッ
ク、アニリンブラック、四三酸化鉄(マグネタイト)。 黄色顔料 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネー
ブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエロ
ーG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、
ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パ
ーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ。 橙色顔料 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダスレンブリリアントオレンジGK。 赤色顔料 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウ
ム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾ
ロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3B。 紫色顔料 マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレ
ットレーキ。 青色顔料 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーB
C。 緑色顔料 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。 白色顔料 亜鉛華、二酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。 体質顔料 バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミナホワイト。
【0039】また、容器蓋シェルとシーリングとの密着
性が問題となる場合には、シーリング剤中にロジン類、
テルペン系樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂等の粘着付
与剤を含有させることが望ましい。
【0040】[シーリング剤組成物]本発明の容器蓋用
シーリング剤では、硬化性ポリマー100重量部当た
り、硬化剤を3乃至25重量部、好ましくは3乃至10
重量部、より好ましくは5乃至8重量部、貯蔵安定剤を
0.001乃至10重量部、特に0.05乃至5重量
部、充填剤を5乃至250重量部、特に10乃至200
重量部、滑剤を0.1乃至10重量部及び軟化剤を0乃
至180重量部の量含有させるのがよい。
【0041】硬化剤の量が上記範囲を下回るとポリマー
の硬化の程度が不十分となり、硬化シーリング剤の圧縮
瞬間復元率も本発明で規定した範囲を下回るようにな
る。一方、硬化剤の量が上記範囲を上回っても効果が無
く、むしろ過剰の硬化剤が内容物に抽出されると言う欠
点が出る。
【0042】貯蔵安定剤の量が上記範囲を下回ると、貯
蔵時におけるシーリング剤の粘度が異常に上昇したり、
早期ゲル化を起こす傾向があるので好ましくなく、一方
貯蔵安定剤の量が上記範囲を上回ると、上記範囲にある
場合に比して格別の利点がなく、硬化性が低下する点で
好ましくない。
【0043】充填剤の量も上記範囲にあるべきであり、
充填剤の量が上記範囲を下回ると、シーリング剤の硬度
や耐熱性が低下する傾向があると共に、耐衝撃性も不十
分となる傾向があり、一方上記範囲を上回ると、粘度が
あがりすぎて塗布作業性が低下したり、シーリング剤が
硬くなりすぎて弾性が少なくなり、またシーリング剤の
圧縮瞬間復元率が低下するので好ましくない。好ましく
は10〜200重量部である。
【0044】滑剤の量は、蓋の易開封性等にも関係して
おり、上記範囲を下回ると、蓋の開栓トルクなどが大き
くなる傾向があり、また上記範囲を上回ると、ブリード
量が多くなりすぎ、滑り性が過多となり、何れも好まし
くない。好適範囲は0.2〜7重量部である。
【0045】また、軟化剤は、硬化性ポリマーや硬化剤
の種類によって、またシーリング剤の用途によって、硬
化性ポリマー100重量部当たり180重量部迄の量で
使用できる。軟化剤が180重量部より多い場合、シー
リング剤が軟らかくなり過ぎ、ヘタリ性が出る傾向があ
る。好ましくは0〜130重量部である。また、着色剤
は10重量部迄の量で、老化防止剤は5重量部迄の量
で、それぞれ使用される。更に、粘着付与剤は硬化性ポ
リマー100重量部当たり50重量部以下の量で用いる
ことが望ましい。
【0046】本発明の容器蓋用シーリング剤に使用する
発泡剤の量は、硬化発泡体の比重が前述した0.3以上
となるような量であるが、この目的のためには、発泡剤
を硬化性ポリマー100重量部当たり0.1乃至10重
量部の量で用いるのがよい。
【0047】本発明の容器蓋用シーリング剤の代表的な
配合例として 液状ポリマー(カネカサイリルACX009−A等) 100重量部 硬化剤(カネカサイリルACX004−C等) 3〜10重量部 貯蔵安定剤 0.05〜5重量部 顔料 2〜10重量部 充填剤 0〜250重量部 軟化剤 0〜180重量部 滑剤 0.1〜10重量部 老化防止剤 0.1〜5重量部 発泡剤 0.1〜10重量部 を配合してなるものが挙げられ、一液型のシーリング剤
として使用される。
【0048】[容器蓋への適用]本発明の容器蓋用シー
リング剤は、ガラス容器、プラスチック容器、金属缶、
ペール缶、オープンドラムなどの容器の密封用蓋に等し
く適用することができる。ガラス容器用及びプラスチッ
ク容器用蓋のキャップとしては、金属製キャップやプラ
スチック製キャップを挙げることができる。
【0049】プラスチック製キャップとしては、タンパ
ーエビデント性を有するプラスチック製キャップや、通
常のプラスチック製キャップを挙げることができる。一
方、金属製キャップとしては、ピルファープルーフ(P
P)キャップ、スクリューキャップ、ツィストキャッ
プ、パナキャップ、ティアオフキャップ、マキシキャッ
プ、王冠、アンカキャップ、オムニアキャップ、リップ
キャップ、フルートキャップなどが挙げられる。これら
のプラスチックキャップは樹脂の射出成形で形成され、
一方金属製キャップはプレス成形や絞り成形で形成され
る。
【0050】プラスチックキャップシェルの構成素材と
しては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−
ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、
4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のラ
ンダムあるいはブロック共重合体等のポリオレフィン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアル
コール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエ
チレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリ
ロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルス
チレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニ
リデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロ
ン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン
12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサイド等あるい
はそれらの混合物のいずれかの樹脂を挙げることができ
る。
【0051】一方、キャップの金属製シェルとしては、
金属基材として、各種金属板、特に各種表面処理鋼板や
アルミニウム等の軽金属板或いはこれらの金属箔からな
るものが使用される。表面処理鋼板乃至箔としては、冷
圧延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッ
キ、ニッケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理
等の表面処理の一種または二種以上行ったものを用いる
ことができる。好適な表面処理鋼板乃至箔の一例は、電
解クロム酸処理鋼板乃至箔であり、特に10乃至200
mg/mの金属クロム層と1乃至50mg/m(金
属クロム換算)のクロム酸化物層とを備えたものであ
り、このものは塗膜密着性と耐腐食性との組合せに優れ
ている。表面処理鋼板乃至箔の他の例は、0.6乃至1
1.2g/mの錫メッキ量を有する硬質ブリキ板乃至
箔である。このブリキ板乃至箔は、金属クロム換算で、
クロム量が1乃至30mg/mとなるようなクロム酸
処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが
望ましい。更に他の例としてはアルミニウムメッキ、ア
ルミニウム圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用い
られる。軽金属板乃至箔としては、所謂純アルミニウム
板乃至箔の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐
食性と加工性との点で優れたアルミニウム合金板は、M
n:0.2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量
%、Zn:0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.
16乃至0.26重量%、残部がAlの組成を有するも
のである。これらの軽金属板も、金属クロム換算で、ク
ロム量が20乃至300mg/mとなるようなクロム
酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていること
が望ましい。
【0052】上記金属基体では、耐腐食性を向上させる
と共に、金属基体を保護するために塗料が施されている
のが一般的であり、かかる塗料としては次のものが使用
される。保護塗膜としては、熱硬化性樹脂塗料、例え
ば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホル
ムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、
ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレ
イミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性ア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂、或は熱可塑性
樹脂塗料、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイ
ン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリ
エステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂塗
料は単独でも2種以上の組合せでも使用される。
【0053】一方、金属缶用の缶蓋としては、スリーピ
ース缶用の天地巻締蓋や、ツーピース缶用の天蓋等が挙
げられる。この缶蓋はいわゆる易開封性缶蓋(EOE)
であってもよい。更に、ペール缶やドラム缶の天蓋にも
適用できる。これらの蓋の金属基体は、キャップについ
て述べたのと同様の素材からなっている。
【0054】一般的な容器蓋用シーリング製造ラインと
しては、例えば、シーリング剤を自動塗布装置のノズル
乃至ノズルガンを用いて蓋の溝などへ塗布後、硬化させ
るラインが使用される。
【0055】本発明の容器蓋用シーリング剤の硬化は、
一般に加熱硬化によっても行うことができるが、生産性
の点では、高温短時間加熱が望ましい。加熱硬化の場
合、高周波加熱、赤外線加熱、遠赤外線加熱、電磁誘導
加熱などを用いることができる。
【0056】硬化条件は、硬化性ポリマー及び硬化剤の
種類や配合量によっても相違し、更に温度によっても相
違するが、一般的基準としては次の通りである。高温加
熱では150〜250℃で1乃至10分間であり、高周
波加熱(発信周波数2450MHz)では2乃至10分
間である。高周波加熱、赤外線加熱、遠赤外線加熱、電
磁誘導加熱でも上記と同様である。
【0057】
【実施例】本発明を次の各例により具体的に説明する。
以下の実施例及び比較例における試験は、次の通り行っ
た。
【0058】[圧縮瞬間復元性試験]本試験は、容器蓋
に衝撃変形が与えられ、瞬時にその変形に追従するシー
リング剤の復元率を測定し、その結果より、密封性能の
良否を判断する試験である。 (1)試験装置 復元性試験機 新東科学株式会社製、 TYPE:HEIDON−24 記録計 横河電機株式会社製、 アナライジングレコーダ MODEL 3655E (2)試験方法 試験片(厚さの最大値8mm)を試料台に載せ、測定子
(任意に形状変更可、標準として試験片との接触面は平
面であり、その寸法は直径5mm、面積約0.2cm2
であり、自重50gである)を測定機に取り付け、これ
を試験片に接触させ、試験前の厚さを測定する。スペー
サー(厚み調整治具)を、試験前の試験片の厚みの50
%のスペースが確保されるように、試験片に沿って取り
付け、調整後、荷重を試験片に加え、スペーサーによっ
て試験片が50%圧縮させた状態(負荷)を保つ状態に
試験片を置く。一定時間経過後、荷重を外して無負荷状
態にし、試験片が復元してくる経時での厚みを測定す
る。但し、測定子自体は負荷、無負荷の状態でも常に試
験片と接触し測定子の自重は荷重されている。試験片の
厚みは光学式変位センサーで測定され、その精度は0.
001mmであり、0.002秒毎に読み取り、記録さ
れる。これらのデーターより一定時間後の復元率を算出
する。 (3)試験手順 実施例、比較例の液状シーリング剤をアプリケーターで
塗布、200℃×3分間加熱、発泡、硬化させ、試験片
の厚みが約5mmとなるようにして、試験片を作製し
た。測定子は、標準直径5mmの平面で自重50gのも
のを用いた。試験片を50%圧縮させ、負荷時間:7日
間の後、荷重を外し、0〜0.15秒間は0.002秒
間隔、1〜5分間まで分単位、それ以降30分後まで5
分間隔で試験片の厚みを0.001mm単位で測定し、
次式により圧縮瞬間復元率を算出した。 圧縮瞬間復元率(%)={[C/(A−B)]−1}×
100 A:圧縮前の試験片の厚み B:50%圧縮時の試験片の厚み C:圧縮後の復元時(無負荷)の経時による試験片の厚
【0059】[瞬間衝撃漏洩試験]ラグ型ペール缶天蓋
の周縁部の溝に、実施例、比較例のシーリング剤を塗布
後、このシーリング剤を200℃×3分間で加熱、発
泡、硬化させ、シール部を備えた試験用のサンプル天蓋
を作製した。ペール缶に高潤滑油モーターオイル(三菱
石油ダイアモンドモーターオイルATF−II)を再充填
し、サンプル天蓋を半自動締め機でカシめ、試験ペール
缶を準備した。水平なパレットに試験ペール缶を倒立で
各々4缶づつ載せ、その上に水を入れて重量を調整した
コンテナーを積み重ね、1ペール缶当たりの荷重が24
7kg(14段積みに相当)になるようにし、室温にて
7日間保管した後、これらの荷重を取り除き、試験ペー
ル缶を水平な厚さ約8mmの鉄板上に白い薄い吸油シー
トを敷いた上に正立に置き、その後角度45゜に傾けて
その位置より試験ペール缶を横倒しさせ、缶、蓋に瞬間
的な衝撃を与えた。横倒しした状態でペール缶を24時
間静置させ、モーターオイルの漏洩を確認した。尚、モ
ーターオイルは赤色であり、微量の漏洩でも肉眼で判別
できる。モーターオイルの充填時の液温は22℃、横倒
し時の液温は32℃であった。
【0060】[粘度測定試験]BH型回転粘度計
((株)東京計器製)で液温30℃、20rpmで測定
した。
【0061】[実施例1]液状ゴムとして、アリル末端
ポリエーテルを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カ
ネカサイリルACX009−Aを100重量部(以下重
量部を単に部と記載する)計量し、攪拌機付き混合タン
クヘ投入した。この混合タンクに、軟化剤として、2−
エチルヘキシルフタレート(大日本インキ化学工業
(株)、DO‐P)40部を加える。更に、充填剤とし
て、クレー(米国ENGELHARD社、ASP60
0)を75部;顔料として、酸化チタン(古河機械金属
(株)、FR−22)を5部;老化防止剤として、(大
内新興化学工業(株)、NS−30)を1.0部;滑剤
として、パラフィン(日本精蝋(株)製、パラフィン1
25。F)を5部、発泡剤としてスエーデンEXPAN
CEL社、EXPANCELDUを6部、各々計量し、
攪拌しながら添加し、20分間高速攪拌混合した後、脱
泡する。一方、硬化剤として、水素アルキルシロキサン
を主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カネカサイリル
ACX004−Cを13部計量し、貯蔵安定剤としてジ
メチルマレート 1.0部計量し、上記混合タンク内の
混合液に添加し、気泡が混入しないように低速攪拌しな
がら均一になるように混合し、容器蓋用シーリング剤を
調製した。
【0062】[実施例2]液状ゴムとして、アリル末端
ポリエーテルを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カ
ネカサイリルACX009−Aを100部計量し、攪拌
機付き混合タンクヘ投入した。この混合タンクに、軟化
剤として、溶剤抽出性改質を考慮してポリエステル系重
合可塑剤(太日本インキ化学工業(株)、ポリサイザー
W−20)を40部加える。更に、充填剤として、クレ
ー(米国ENGELHARD社、ASP600)を75
部;顔料として、酸化チタン(古河機械金属(株)、F
R−22)を5部;老化防止剤として、(大内新興化学
工業(株)、NS−30)を1.0部;滑剤として、パ
ラフィン(日本精蝋(株)製、パラフィン125゜F)
を5部、発泡剤として、スエーデンEXPANCEL
社、EXPANCELDUを6部、各々計量し、攪拌し
ながら添加し、20分間高速攪拌混合した後、脱泡す
る。一方、界面活性剤として花王(株)製非イオン系エ
マルゲン910を0.2部;硬化剤として、水素アルキ
ルシロキサンを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カ
ネカサイリルACX004−Cを13部計量し、貯蔵安
定剤としてジメチルマレート1.0部計量し、これら界
面活性剤及ぴ硬化剤を上記混合タンク内の混合液に添加
し、気泡が混入しないように低速攪拌しながら均一にな
るように混合し、容器蓋用シーリング剤を調製した。
【0063】[実施例3]液状ゴムとして、アリル末端
ポリエーテルを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カ
ネカサイリルACX009−Aを100部計量し、攪拌
機付き混合タンクヘ投入した。この混合タンクへ、軟化
剤として、2−エチルヘキシルフタレート(大日本イン
キ化学工業(株)、DOP)40部を加える。更に、充
填剤として、クレー(米国ENGELHARD社、AS
P600)を75部及ぴポリエチレン粉体(三井化学
(株)、ハイゼックス)を15部;顔料として、酸化チ
タン(古河機械金属(株)、FR−22)を5部;老化
防止剤として、(大内新興化学工業(株)、NS−3
0)を1.0部;滑剤として、パラフィン(日本精蝋
(株)製、パラフィン125゜F)を5部、発泡剤とし
て、スエーデンEXPANCEL社、EXPANCEL
DUを6部、各々計量し、攪拌しながら添加し、20
分間高速攪拌混合した後、脱泡する。一方、硬化剤とし
て、水素アルキルシロキサンを主成分とする鐘淵化学工
業(株)製、カネカサイリルACX004−Cを13部
計量し、貯蔵安定剤としてジメチルマレート1.0部計
量し、上記混合タンク内の混合液に添加し、気泡が混入
しないように低速攪拌しながら均一になるように混合
し、容器蓋用シーリング剤を調製した。
【0064】[実施例4]液状ゴムとして、アリル末端
ポリエーテルを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カ
ネカサイリルACX009−Aを100部計量し、攪拌
機付き混合タンクへ投入した。この混合タンクに、軟化
剤として、2−エチルヘキシルフタレート(大日本イン
キ化学工業(株)、DOP)60部を加える。更に、充
填剤として、クレー(米国ENGELHARD社、AS
P600)を70部及ぴ重質炭酸カルシウム(日本カル
シウム(株)製、ホワイトンSB)を50部;顔料とし
て、酸化チタン(古河機械金属(株)、FR−22)を
5部;老化防止剤として、:(大内新興化学工業
(株)、NS−30)を1.0部;滑剤として、パラフ
ィン(日、本精蝋(株)製、パラフィン125。F)を
5部、発泡剤として、スエーデンEXPANCEL社、
EXPANCEL DUを6部、各々計量し、攪拌しな
がら添加し、20分間高速攪拌混合した後、脱泡する。
一方、硬化剤として、水素アルキルシロキサンを主成分
とする鐘淵化学工業(株)製、カネカサイリルACX0
04−Cを13部計量し、貯蔵安定剤としてジメチルマ
レート 1.0部計量し、上記混合タンク内の混合液に
添加し、気泡が混入しないように低速攪拌しながら均一
になるように混合し、容器蓋用シーリング剤を調製し
た。
【0065】[実施例5]液状ゴムとして、アリル末端
ポリイソブチレンを主成分とする鐘淵化学工業(株)
製、エピオン403A−Bを100部計量し、攪拌機付
き混合タンクへ投入した。この混合タンクヘ、軟化剤と
して、石油系炭化水素(出光興産(株)ダイアナ プロ
セスオイル PS‐32)50部を加える。更に、充填
剤として、クレー(米国ENGELHARD社、ASP
400)を30部;顔料として、酸化チタン(古河機械
金属(株)、FR−22)を5部;老化防止剤として、
(大内新興化学工業(株)、NS−30)を1.0部;
滑剤として、パラフィン(日本精蝋(株)製、パラフィ
ン125゜F)を5部、発泡剤として、スエーデンEX
PANCEL社、EXPANCEL DUを5部、各々
計量し、攪拌しながら添加し、20分間高速攪拌混合し
た後、脱泡する。一方、硬化剤として、水素アルキルシ
ロキサンを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、CR−
100を8部計量し、貯蔵安定剤としてジメチルマレー
ト0.5部計量し、上記混合タンク内の混合液に添加
し、気泡が混入しないように低速攪拌しながら均一にな
るように混合し、容器蓋用シーリング剤を調製した。
【0066】[比較例1]ポリ塩化ビニル(重合度13
00)100部;可塑剤として、2−エチルヘキシルフ
タレート(太日本インキ化学工業(株)、DOP)10
0部;充填剤として重質炭酸カルシウム(白石カルシウ
ム(株)製、ホワイトンSB)を30部;顔料として、
酸化チタン(古河機械金属(株)、FR−22)を2
部;安定剤として、脂肪酸亜鉛1部、脂肪酸カルシウム
を1部;発泡剤として、アゾシカルボンアミド(大塚化
学(株)、ユニフォームAZ)を0.5部、各々計量
し、混合タンク中で高速攪拌し、均一に分散させた後、
脱泡し、比較例としての軟質塩化ビニルゾル系のシーリ
ング剤を調製した。
【0067】[比較例2]比較例1と同様のポリ塩化ビ
ニル100部;可塑剤として、2−エチルヘキシルフタ
レート(大日本インキ化学工業(株)、DOP)を80
部;溶剤抽出性改質剤として、ポリエステル系重合可塑
剤(大日本インキ化学工業(株)、ポリサイザーW−2
0)20部;充填剤として重質炭酸カルシウム(白石カ
ルシウム(株)製、ホワイトンSB)50部;顔料とし
て、酸化チタン(古河機械金属(株)、FR−22)を
2部;安定剤を2部;発泡剤として、アゾシカルボンア
ミド(大塚化学(株)、ユニフオームAZ)を0.5
部、各々計量し、混合タンク中で高速攪拌し、均一に分
散させた後、脱泡し、比較例としての軟質塩化ビニルゾ
ル系のシーリング剤を調製した。
【0068】[比較例3]液状ゴムとして、アリル末端
ポリエーテルを主成分とする鐘淵化学工業(株)製、カ
ネカサイリルACX009−Aを100重量部計量し、
攪拌機付き混合タンクへ投入した。この混合タンクヘ、
軟化剤として、2−エチルヘキシルフタレート(大日本
インキ化学工業(株)、DOp)40部を加える。更
に、充填剤として、クレー(米国ENGELHARD
社、ASP600)を70部及ぴシリカ(日本シリカ工
業(株)ニップシルVN3)を10部;顔料として、酸
化チタン(古河機械金属(株)、FR−22)を5部;
老化防止剤として、(大内新興化学工業(株)、NS−
30)を1.0部;滑剤として、パラフィン(日本精蝋
(株)製、パラフィン125゜F)を5部、各々計量
し、攪拌しながら添加し、20分間高速攪拌混合した
後、硬化剤として、鐘淵化学工業(株)製、カネカサイ
リルACX004−Cを13部計量、添加後、5分間発
泡剤としての空気を混入させながら高速攪拌した。この
時、空気混入量を発泡比重0.6になるよう調整し、容
器蓋用シーリング剤を調整した。
【0069】以上の例について得られた結果を表1に示
す。また、圧縮瞬間復元率については、試験結果を図1
及び図2に示す。
【0070】
【表1】 発泡 B型粘度 1ヶ月後 塗布状態 0.1秒後の 瞬間衝撃 比重 (cps) B型粘度 圧縮瞬間復元 漏洩缶数 (cps) 率(%) (n=8) 実施例1 0.5 8,000 9,000 良好 36.5 0 実施例2 0.6 7,000 7,500 良好 41.3 0 実施例3 0.6 9,300 9,300 良好 35.5 0 実施例4 0.6 10,300 20,000 良好 33.0 0 実施例5 0.7 12,000 13,000 良好 50.3 0 比較例1 0.6 2,000 良好 13.2 3 比較例2 0.6 5,000 良好 11.0 4 比較例3 0.6 13,000 硬化 良好 39.4 0 (注)瞬間衝撃漏洩試験の漏れについては、微量のにじみでも漏洩があったもの とした。
【0071】
【発明の効果】本発明の容器蓋用シーリング剤は、保存
性に優れており、容器蓋の裏面の周縁溝に注入後、硬
化、形成させる際に、自動塗布が可能なことから作業効
率が良く、また耐衝撃性にも優れ、且つ長期間良好な密
封性能を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮瞬間復元性試験における、0〜0.15秒
間の圧縮瞬間復元率をプロットしたグラフである。
【図2】圧縮瞬間復元性試験における、0〜30分間の
圧縮瞬間復元率をプロットしたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤沢 計夫 神奈川県横浜市旭区白根6−7−2 Fターム(参考) 3E084 HA03 HB03 HC03 4H017 AA03 AA31 AA39 AB17 AC13 AC19 AD02 AE04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルケニル基含有有機重合体を主体とす
    る硬化性ポリマーと、ヒドロシリル基含有化合物を主体
    とする硬化剤と、貯蔵安定剤と、充填剤と、滑剤と、必
    要により軟化剤とを含有する液状またはペースト状組成
    物から成り、未硬化時の粘度(BH粘度計、30℃、2
    0rpm)が100乃至70,000cpsであり、硬
    化物について、50%圧縮を168時間継続し、荷重を
    取り除いて0.1秒後に求めた圧縮瞬間復元率が15%
    以上であることを特徴とする容器蓋用シーリング剤。
  2. 【請求項2】 硬化性ポリマー100重量部当たり、硬
    化剤を3乃至25重量部、貯蔵安定剤を0.001乃至
    10重量部、充填剤を5乃至250重量部、滑剤を0.
    1乃至10重量部及び軟化剤を0乃至180重量部含有
    することを特徴とする請求項1に記載の容器蓋用シーリ
    ング剤。
  3. 【請求項3】 未硬化で38℃で1カ月保存後における
    BH粘度(30℃、20rpm)の変化率が700%以
    内であることを特徴とする請求項1または2に記載の容
    器蓋用シーリング剤。
  4. 【請求項4】 前記液状またはペースト状組成物が発泡
    剤を含有するものであり、発泡硬化時の比重が0.3以
    上にあることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記
    載の容器蓋用シーリング剤。
  5. 【請求項5】 発泡剤が水、有機溶剤、空気、不活性ガ
    ス、有機系発泡剤、無機系発泡剤、或いは有機ガス内包
    中空粒子であることを特徴とする請求項4に記載の容器
    蓋用シーリング剤。
  6. 【請求項6】 貯蔵安定剤が、脂肪族不飽和結合含有化
    合物、有機窒素化合物、有機硫黄化合物、有機リン化合
    物、錫系化合物及び有機過酸化物から成る群より選択さ
    れた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請
    求項1乃至5の何れかに記載の容器蓋用シーリング剤。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載の容器蓋
    用シーリング剤を容器蓋の密封部に施して成ることを特
    徴とする容器蓋。
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