JP2003244788A - スピーカーエッジ材 - Google Patents

スピーカーエッジ材

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JP2003244788A
JP2003244788A JP2002037005A JP2002037005A JP2003244788A JP 2003244788 A JP2003244788 A JP 2003244788A JP 2002037005 A JP2002037005 A JP 2002037005A JP 2002037005 A JP2002037005 A JP 2002037005A JP 2003244788 A JP2003244788 A JP 2003244788A
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foaming
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Seiji Kijima
誠治 来島
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】−45℃のような過酷な低温条件下での使用に
おいても長期間にわたってその機能を維持することので
きるスーピーカーエッジ材を提供する。 【解決手段】ガラス転移温度が−45℃以下の有機高分
子材料成形体からなるスピーカーエッジ材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカーの振動
板の外周に設けられるエッジ部分に用いられるスピーカ
ーエッジ材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピーカーの振動板の外周部分に設けら
れるエッジには、音響特性を向上させるために、振動板
の振動を抑制したり、エッジ自体が共振等の異常振動し
たりすることなく、また振動板の余分な振動を充分に減
衰させるに必要な内部損失を有するという種々の特性が
要望されている。従来から、上記要望に応えるために、
例えば、下記に示す材料からなる各種エッジが開発され
ている。すなわち、天然繊維や合成繊維の織布や不織
布に熱硬化性樹脂を含浸させ、熱プレスして成形し、こ
れにダンプ剤(減衰剤)を塗布して仕上げた繊維タイ
プ、約30倍程度に発泡させたウレタンフォームに瀝
青物を含浸させ、熱プレスして成形し仕上げたウレタン
圧縮タイプ、加硫剤を含むゴム混和物を用い所定の成
形用金型によって成形して仕上げたゴムタイプ等があげ
られる。
【0003】しかしながら、上記各種エッジには、それ
ぞれつぎのような欠点がある。上記の繊維タイプは、
ダンプ剤の塗布作業が煩雑であり、しかも得られる製品
の品質にばらつきが生じる。また、上記のウレタン圧
縮タイプは、瀝青物の滲み出しが生じる。さらに、外気
温度によって成形物の硬度が変化することから、これを
組み込んだスピーカーでは、音質にばらつきが生じるこ
とがある。しかも、耐候性および耐水性に劣るという問
題を有している。そして、上記のゴムタイプは、その
形成材料に起因して製品自身の重量が重くなる。従っ
て、振動に追従することができず、その結果、スピーカ
ーの感度を低下させることとなる。このように、従来の
各種のエッジタイプは、それぞれに問題を有しており、
高品質で、加工性が良好であり、外気温度から受ける影
響が少なく、しかも音響特性に優れたスピーカーエッジ
材が要望されている。このような要望から、粘性ゴム混
和物を加硫発泡した粘弾性発泡体からなる加硫発泡エッ
ジ材が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記加
硫発泡エッジ材に関しても、つぎに示すような欠点を有
している。すなわち、−45℃のような低温下でスピー
カーを再生した場合、エッジ材自身のガラス転移温度を
超えてしまい破壊されてスピーカーエッジとしての機能
を失ってしまうという問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、−45℃のような過酷な低温条件下での使用に
おいても長期間にわたってその機能を維持することので
きるスピーカーエッジ材の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のスピーカーエッジ材は、ガラス転移温度が
−45℃以下の有機高分子材料成形体からなるという構
成をとる。
【0007】すなわち、この発明者は、−45℃のよう
な過酷な低温条件下で長期間使用してもその機能を維持
することのできるスピーカーエッジ材を得るために一連
の研究を重ねた。その結果、ガラス転移温度が−45℃
以下の有機高分子材料成形体を用いると、所期の目的が
達成されることを見出し本発明に到達した。
【0008】特に、エチレン−プロピレン−ターポリマ
ー100重量部(以下「部」と略す)に対して、動粘度
(100℃)が5〜12mm2 /Sのパラフィン系オイ
ルを50部以上の割合で配合してなる有機高分子材料を
用いて成形されたものであると、上記エチレン−プロピ
レン−ターポリマーに対して相溶性が良く、加硫発泡時
容易に発泡シートを得ることができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。
【0010】本発明のスピーカーエッジ材は、特定の特
性を有する有機高分子材料成形体からなる。
【0011】上記特定の特性を有する有機高分子材料成
形体は、例えば、ゴム成分と、軟化剤とを用い、これを
加硫発泡することにより得られる。
【0012】上記ゴムとしては、特に限定するものでは
なく従来公知のゴム、例えば、スチレン−ブタジエンゴ
ム(SBR),ニトリル−ブタジエンゴム(NBR),
エチレン−プロピレン−ターポリマーゴム(EPD
M),イソプレンゴム(IR),クロロプレンゴム(C
R),イソブチレン−イソプレンゴム(IIR),エチ
レン−プロピレンゴム(EPR),シリコーンゴム等の
合成ゴムがあげられる。これらは単独でもしくは2種以
上併せて用いられる。なかでも、特に好ましいのは、成
形性および耐久性の点からエチレン−プロピレン−ター
ポリマーゴム(EPDM)を用いることである。さら
に、上記EPDMのなかでも、ムーニー粘度〔ML
(1+4) 100℃〕が15以上のものを用いることが好ま
しい。通常、ムーニー粘度の上限は、74である。この
ように、ムーニー粘度〔ML(1+4) 100℃〕が15以
上のものを用いることにより、多くのオイルを混練りす
ることができるようになる。
【0013】上記ゴム成分とともに用いられる軟化剤と
しては、従来から用いられている各種軟化剤、例えば、
ジオクチルフタレート,ジブチルフタレート等の可塑
剤、スピンドル油,マシン油,シリンダー油等の潤滑油
類、パラフィン系プロセスオイル,ナフテン系プロセス
オイル等のプロセスオイル類、流動パラフィン,ワセリ
ン等のパラフィン類等の石油系軟化剤、コールタール,
コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤、ヒマシ
油,綿実油等の脂肪族系軟化剤、蜜ロウ,ラノリン等の
ロウ類、常温で液状または固形の樹脂類、その他ポリブ
テン等の液状ゴム等があげられる。これらは各々のゴム
との相溶性から単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。特に好ましいのは、上記ゴム成分としてEPDMを
用いる場合は、相溶性の点から例えばパラフィン系プロ
セスオイルを用いることである。なかでも、動粘度(1
00℃)が5〜12mm2 /Sのパラフィン系オイルを
用いることが好ましい。動粘度(100℃)が上記範囲
のパラフィン系オイルを用いると、エチレン−プロピレ
ン−ターポリマー等のゴム成分に対して相溶性が良く、
加硫発泡時容易に発泡シートを得ることができるように
なる。なお、上記動粘度(100℃)は、例えば、JI
S K 2283に準じて測定される。
【0014】そして、上記軟化剤の配合割合は、ゴム成
分100部に対して50部以上に設定することが好まし
く、より好ましくは60〜90部である。すなわち、軟
化剤の配合割合が50部未満では、−45℃のガラス転
移温度が得られ難く、型流れ性が悪くなる傾向がみられ
るからである。
【0015】上記ゴム成分および軟化剤とともに、通
常、加硫剤、有機発泡剤が用いられる。
【0016】上記加硫剤としては、従来公知のものがあ
げられ、例えば、硫黄、塩化硫黄,二塩化硫黄等の硫黄
化合物、p−キノンジオキシム等のオキシム類、ヘキサ
ジアミンカルバメート,エチレンジアミンカルバメート
等のカルバメート類、その他セレニウム,リサージ等が
あげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用
いられる。特に好ましいのは、金型成形による急速加硫
の点から、例えば硫黄を用いることである。そして、上
記加硫剤の配合割合は、ゴム成分100部に対して0.
1〜10部の範囲に設定することが好ましく、特に好ま
しくは1〜3部である。すなわち、加硫剤の配合割合が
0.1部未満では加硫が不充分となり、10部を超える
とゴム弾性が強くなる傾向がみられるからである。
【0017】また、上記有機発泡剤としては、N,N′
−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、
N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタル
アミド等のニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド(A
DCA)、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノ
ベンゼン等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、トルエンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒド
ラジド化合物があげられる。また、その他p−トルエン
スルホニルアジド、4,4′−ジフェニルスルホニルア
ジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)(OBSH)等の公知の発泡剤もあげられる。
これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。特
に好ましいのは、加熱上昇,温度によるガス発生量の点
から例えばアゾジカルボンアミド(ADCA)を用いる
ことである。そして、上記有機発泡剤の配合割合は、ゴ
ム成分100部に対して0.1〜30部の範囲に設定す
ることが好ましく、より好ましくは1〜20部である。
すなわち、有機発泡剤の配合割合が0.1部未満では発
泡が不充分となり、30部を超えるとガス抜けが生じる
傾向がみられるからである。
【0018】本発明のスピーカーエッジ材の形成材料で
ある有機高分子材料としては、上記ゴム成分,軟化剤,
加硫剤,有機発泡剤以外に、必要に応じてさらに他の添
加剤である、加硫促進剤,充填剤,ゴム補強剤,紫外線
吸収剤,老化防止剤,発泡助剤,加硫促進助剤,滑剤等
を適宜に配合することができる。
【0019】上記加硫促進剤としては、ジフェニルグア
ニジン,トリフェニルグアニジン等のグアニジン系化合
物、2−メルカプトベンゾチアゾール,ジベンゾチアゾ
ルジスルフィド等のチアゾール化合物、チオカルバニリ
ド,ジエチルチオユリア等のチオユリア系化合物、テト
ラメチルチウラムモノスルフィド,テトラメチルチウラ
ムジスルフィド等のチウラム系化合物、ジメチルジチオ
カルバミン酸亜鉛,ジメチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム等のジチオカルバメート系化合物等があげられる。
これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0020】上記充填剤としては、炭酸カルシウム,タ
ルク,クレー,アスベスト,軽石粉,ガラス繊維,マイ
カ,シリカ,中空ビーズ等の無機充填剤があげられる。
また、再生ゴム,セラック,木粉,コルク粉末等の有機
充填剤があげられる。これらは単独でもしくは2種以上
併せて用いられる。特にこれら充填剤において、成形発
泡をむらなく実施するためには、粘度が均一で分散性の
良好なものが好ましい。そして、スピーカーエッジ材の
軽量化の点から、例えば、タルク,シリカを用いるのが
よい。
【0021】上記ゴム補強剤としては、チャネルブラッ
ク,ファーネスブラック等のカーボンブラック、シリカ
類等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。
【0022】上記加硫促進助剤としては、酸化亜鉛,酸
化マグネシウム等の金属酸化物等があげられる。これら
は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0023】上記紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノ
ン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合物等があげられ
る。
【0024】上記老化防止剤としては、フェノール系化
合物,アミンケトン系化合物,芳香族アミン系化合物等
があげられる。
【0025】上記発泡助剤としては、尿素,サルチル酸
等があげられる。
【0026】上記滑剤としては、ステアリン酸等があげ
られる。
【0027】そして、上記他の添加剤の配合割合は、ゴ
ム成分100部に対して加硫促進剤は0.1〜20部、
充填剤は200部以下でより好ましくは10〜200
部、ゴム補強剤は10〜100部、加硫促進助剤は0.
1〜10部、紫外線吸収剤は0.1〜10部、老化防止
剤は0.1〜10部、発泡助剤は0.1〜100部、滑
剤は1〜5部にそれぞれ設定することが好ましい。
【0028】本発明のスピーカーエッジ材の形成材料で
ある有機高分子材料は、例えばつぎのようにして作製さ
れる。すなわち、上記ゴム成分、軟化剤、加硫剤、有機
発泡剤および必要に応じて他の添加剤を適宜に配合し混
練することにより作製される。そして、このようにして
作製される有機高分子材料は、ムーニー粘度〔ML(1
+4) 100℃〕が1〜30の範囲に設定されることが、
これを用いていわゆるスピーカーエッジ材を製造するう
えで好ましく、特に好ましくはムーニー粘度〔ML
(1+4) 100℃〕が2〜15である。
【0029】上記有機高分子材料の配合において、特に
好ましい配合の組み合わせは、ゴム成分としてEPD
M、軟化剤として動粘度(100℃)が5〜12mm2
/Sのパラフィン系オイル、加硫剤として硫黄、有機発
泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)を用いる
組み合わせである。さらに、上記成分に加えて他の添加
剤として、酸化亜鉛,ステアリン酸の他、充填剤として
タルク、補強剤としてカーボンブラック、加硫促進剤と
してテトラメチルチウラムジスルフィド、発泡助剤とし
て尿素を用いるのが特に好ましい。このような配合の組
み合わせにより、ムーニー粘度〔ML(1+4) 100℃〕
1〜30の成形加硫発泡に優れたものが得られるように
なる。
【0030】本発明のスピーカーエッジ材は、上記有機
高分子材料を用いて例えばつぎのようにして製造され
る。すなわち、まず、上記有機高分子材料を、シート状
(厚み1〜10mm)またはフィルム状(厚み0.1〜
1mm)に成形する。ついで、上記成形物を所定形状の
成形用金型内に入れ、適宜の加熱加圧条件に設定して加
硫とともに発泡させることにより、ゴム成分と軟化剤成
分とが一体化した組織を有する発泡体であるスピーカー
エッジ材が製造される。または、上記シート状またはフ
ィルム状を所定形状に打ち抜いた後、これを金型内で加
熱加圧してもよい。さらに、上記有機高分子材料をその
まま所定形状の成形用金型内に入れて加熱加圧してもよ
い。
【0031】上記成形用金型の加熱加圧条件は、前記有
機高分子材料を構成する各成分の種類および配合割合等
によって適宜に設定されるが、例えば温度80〜250
℃,圧力0.5〜6MPaで、0.5〜5分の熱容量と
なるように設定することが好ましい。特に好ましくは、
温度150〜200℃,圧力1〜4MPa,1〜1.5
分の熱容量に設定することである。
【0032】また、上記有機高分子材料の加熱発泡にお
いて、成形用金型の容量との関係から、発泡後の発泡倍
率が1.05〜30倍となるよう加熱発泡することが好
ましく、より好ましくは1.1〜15倍、特に好ましく
は1.5〜7倍である。このような発泡倍率となるよ
う、成形用金型に有機高分子材料を充填し加熱して、発
泡加硫することが、スピーカーエッジ材の特性(音響特
性等)上好ましい。
【0033】そして、得られるスピーカーエッジ材にお
いては、ガラス転移温度が−45℃以下となる。好まし
くはガラス転移温度は−45〜−55℃であり、通常、
下限は−60℃である。このような特性を備えることに
より、−45℃のような低温下での使用に際しても、そ
の機能を維持することが可能となるのである。
【0034】上記スピーカーエッジ材のガラス転移温度
は、つぎのようにして測定される。すなわち、粘弾性ス
ペクトロメーターを用い、通常一般的な「ARES」測
定方法にて、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件に
て測定し得られた下記の値であるtanδのピーク点の
温度をガラス転移温度とする。
【0035】
【数1】
【0036】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0037】下記に示す成分を準備した。
【0038】〔EPDM(1)〕 三井化学社製、EPDM4021(ムーニー粘度〔ML
(1+4) 100℃〕:24) 〔EPDM(2)〕 三井化学社製、EPDM4010(ムーニー粘度〔ML
(1+4) 100℃〕:8) 〔軟化剤(1)〕 パラフィン系オイル、出光興産社製、PW−90〔動粘
度(100℃):11.25mm2 /S〕 〔軟化剤(2)〕 パラフィン系オイル、出光興産社製、PW−32〔動粘
度(100℃):5.298mm2 /S〕 〔ステアリン酸〕 〔酸化亜鉛〕 〔カーボン〕旭カーボン社製、旭#50 〔タルク〕 〔硫黄〕 〔加硫促進剤〕大内新興化学工業社製、ノクセラ−TT 〔発泡剤〕永和化成工業社製、ビニホールACLQ 〔発泡助剤〕永和化成工業社製、セルペーストK5
【0039】
【実施例1〜3、比較例1〜3】下記の表1に示す各成
分を同表に示す割合で配合し混練することにより有機高
分子材料を作製した。ついで、上記有機高分子材料を、
厚み2mmのシート状に成形した。そして、これをスピ
ーカーエッジの成形用金型のキャビティーに入れて型締
めを行い、200℃×1分の加熱条件で発泡加硫するこ
とにより発泡体を作製した。この発泡体の周囲のノッチ
部分を切断して目的とするスピーカーエッジを得た。
【0040】
【表1】
【0041】このようにして得られた実施例品および比
較例品の発泡体を用い、先に述べた方法に従い動的粘弾
性測定装置(粘弾性スペクトルメーター)〔レオメトリ
ック社製、ARES〕によりガラス転移温度を測定し
た。すなわち、「ARES」測定方法にて(サンプル厚
み約1.5mmで、直径7.9mmのパラレルプレート
の治具を用い)、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条
件にて測定し得られたtanδ(=損失弾性率/貯蔵弾
性率)のピーク点の温度をガラス転移温度とした。ま
た、上記スピーカーエッジをスピーカーに組み込み、−
45℃の低温環境下で動作性試験を行った。その結果を
下記の表2に示した。
【0042】〔−45℃低温動作性試験〕スピーカーエ
ッジ材をスピーカーに組み込み、−45℃で72時間連
続再生を行い、エッジ部分表面の異常の有無を観察し
た。
【0043】〔発泡倍率〕発泡体の密度を混和物(有機
高分子材料)の比重で除して算出した。
【0044】
【表2】
【0045】上記表2の結果、ガラス転移温度が−45
℃以下である実施例品は低温動作性試験において何ら異
常は見られなかった。これに対して、ガラス転移温度が
−45℃より高い温度の比較例品は低温動作性試験にお
いてスピーカーエッジ材が破壊された。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明のスピーカーエッ
ジ材は、ガラス転移温度が−45℃以下の有機高分子材
料成形体からなる。このため、スピーカーエッジとして
−45℃のような過酷な低温条件下で長期間使用しても
破壊されることなくその機能を維持することができるよ
うになる。したがって、本発明のスピーカーエッジ材を
スピーカーエッジとして用いると、過酷な使用条件にお
いても音響特性に優れた高品質のスピーカーを得ること
ができる。
【0047】特に、エチレン−プロピレン−ターポリマ
ー100部に対して、動粘度(100℃)が5〜12m
2 /Sのパラフィン系オイルを50部以上の割合で配
合してなる有機高分子材料成形体を用いて成形されたも
のであると、上記エチレン−プロピレン−ターポリマー
に対して相溶性が良く、加硫発泡時容易に発泡シートを
得ることができるようになる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度が−45℃以下の有機高
    分子材料成形体からなるスピーカーエッジ材。
  2. 【請求項2】 上記有機高分子材料が、エチレン−プロ
    ピレン−ターポリマー100重量部に対して、動粘度
    (100℃)が5〜12mm2 /Sのパラフィン系オイ
    ルを50重量部以上の割合で配合してなるものである請
    求項1記載のスピーカーエッジ材。
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