JP2002036891A - 合成樹脂製燃料タンク - Google Patents
合成樹脂製燃料タンクInfo
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- JP2002036891A JP2002036891A JP2000220300A JP2000220300A JP2002036891A JP 2002036891 A JP2002036891 A JP 2002036891A JP 2000220300 A JP2000220300 A JP 2000220300A JP 2000220300 A JP2000220300 A JP 2000220300A JP 2002036891 A JP2002036891 A JP 2002036891A
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- tank body
- barrier material
- fuel tank
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 溶着強度とバリア性とを両立し得るように構
成された合成樹脂製燃料タンクを提供する。 【解決手段】 ガソリンバリア材2bを積層してなり且
つ少なくとも外面に一般材を用いたタンク本体1と、ガ
ソリンバリア材で形成された部分を備え且つ前記タンク
本体に設けられた開口に接着される子部品2とを有する
合成樹脂製燃料タンクにおいて、前記子部品は、少なく
とも前記タンク本体に対する接着部が一般材2aで形成
され、且つタンク内外の少なくともいずれか一方に直接
暴露される部分または中間層がガソリンバリア材で形成
されていることを特徴とするものとする。これにより、
溶着強度を確保した上で一般材の部分からのHC透過を
抑制し得る。
成された合成樹脂製燃料タンクを提供する。 【解決手段】 ガソリンバリア材2bを積層してなり且
つ少なくとも外面に一般材を用いたタンク本体1と、ガ
ソリンバリア材で形成された部分を備え且つ前記タンク
本体に設けられた開口に接着される子部品2とを有する
合成樹脂製燃料タンクにおいて、前記子部品は、少なく
とも前記タンク本体に対する接着部が一般材2aで形成
され、且つタンク内外の少なくともいずれか一方に直接
暴露される部分または中間層がガソリンバリア材で形成
されていることを特徴とするものとする。これにより、
溶着強度を確保した上で一般材の部分からのHC透過を
抑制し得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製燃料タ
ンクに関し、特にタンク本体の開口に加熱溶着によって
子部品が接着される合成樹脂製燃料タンクに関するもの
である。
ンクに関し、特にタンク本体の開口に加熱溶着によって
子部品が接着される合成樹脂製燃料タンクに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】防錆並びに軽量化が容易であり、且つ高
い生産性が得られることから、合成樹脂材のブロー成型
による燃料タンクを使用する機運が近時高まりつつあ
る。
い生産性が得られることから、合成樹脂材のブロー成型
による燃料タンクを使用する機運が近時高まりつつあ
る。
【0003】ところで、一般にブロー成型に用いられる
高密度ポリエチレン(HDPE)は、HC(炭化水素)
の不透過性(バリア性)が低いので、大気汚染を防止す
る見地から、そのままガソリンタンクに用いるには適し
ていない。
高密度ポリエチレン(HDPE)は、HC(炭化水素)
の不透過性(バリア性)が低いので、大気汚染を防止す
る見地から、そのままガソリンタンクに用いるには適し
ていない。
【0004】HCの透過を抑制するには、エチレンビニ
ルアルコール共重合体(以下EVOHと称する)などの
バリア性の高い材料を用いることが好ましいが、このよ
うな所謂ガソリンバリア材は比較的高価である上に耐衝
撃性が不十分なので、タンクの全体をガソリンバリア材
で形成することは、製造コスト及び強度の面から現実的
とは言い難い。
ルアルコール共重合体(以下EVOHと称する)などの
バリア性の高い材料を用いることが好ましいが、このよ
うな所謂ガソリンバリア材は比較的高価である上に耐衝
撃性が不十分なので、タンクの全体をガソリンバリア材
で形成することは、製造コスト及び強度の面から現実的
とは言い難い。
【0005】他方、ブロー成型された燃料タンクには、
一般にフィラーネックやブリーザパイプなどの別成型さ
れた子部品が加熱溶着されるが、上記の如きガソリンバ
リア材は、加熱溶着による接着性が低いため、仮に子部
品をガソリンバリア材で形成したとすると、タンク本体
と子部品との間の結合強度を満足させることが困難であ
る。
一般にフィラーネックやブリーザパイプなどの別成型さ
れた子部品が加熱溶着されるが、上記の如きガソリンバ
リア材は、加熱溶着による接着性が低いため、仮に子部
品をガソリンバリア材で形成したとすると、タンク本体
と子部品との間の結合強度を満足させることが困難であ
る。
【0006】このような不都合に対処するために、高密
度ポリエチレンに代表される如き一般材でフィルム状の
ガソリンバリア材をサンドウィッチした積層材でタンク
本体を形成すると共に、ガソリンバリア材で形成した子
部品の溶着部のみを一般材で二色成型する構造が既に提
唱されている。
度ポリエチレンに代表される如き一般材でフィルム状の
ガソリンバリア材をサンドウィッチした積層材でタンク
本体を形成すると共に、ガソリンバリア材で形成した子
部品の溶着部のみを一般材で二色成型する構造が既に提
唱されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この構造に
よると、結合強度上の問題は解決し得るものの、バリア
性の低い一般材からなる接着部がタンク内外の雰囲気中
に直接曝されるため、この部分からのHC透過を防止し
得ない。
よると、結合強度上の問題は解決し得るものの、バリア
性の低い一般材からなる接着部がタンク内外の雰囲気中
に直接曝されるため、この部分からのHC透過を防止し
得ない。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
溶着強度とバリア性とを両立し得るように構成された合
成樹脂製燃料タンクを提供することにある。
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
溶着強度とバリア性とを両立し得るように構成された合
成樹脂製燃料タンクを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明の請求項1は、ガソリンバリア材を積層
してなり且つ少なくとも外面に一般材を用いたタンク本
体と、ガソリンバリア材で形成された部分を備え且つ前
記タンク本体に設けられた開口に接着される子部品とを
有する合成樹脂製燃料タンクにおいて、前記子部品は、
少なくとも前記タンク本体に対する接着部が一般材で形
成され、且つタンク内外の少なくともいずれか一方に直
接暴露される部分または中間層がガソリンバリア材で形
成されていることを特徴とするものとした。このように
すれば、溶着強度を確保した上で一般材の部分からのH
C透過を抑制し得る。
ために、本発明の請求項1は、ガソリンバリア材を積層
してなり且つ少なくとも外面に一般材を用いたタンク本
体と、ガソリンバリア材で形成された部分を備え且つ前
記タンク本体に設けられた開口に接着される子部品とを
有する合成樹脂製燃料タンクにおいて、前記子部品は、
少なくとも前記タンク本体に対する接着部が一般材で形
成され、且つタンク内外の少なくともいずれか一方に直
接暴露される部分または中間層がガソリンバリア材で形
成されていることを特徴とするものとした。このように
すれば、溶着強度を確保した上で一般材の部分からのH
C透過を抑制し得る。
【0010】また請求項2においては、前記開口の内周
面と該開口に嵌入した子部品の外周面との間に、ガソリ
ンバリア材からなるシール材が介設されることを特徴と
するものとした。これにより、開口の内周面の一般材部
分の断面が遮蔽されるので、一般材の部分からのHC透
過をより一層強く抑制し得る。
面と該開口に嵌入した子部品の外周面との間に、ガソリ
ンバリア材からなるシール材が介設されることを特徴と
するものとした。これにより、開口の内周面の一般材部
分の断面が遮蔽されるので、一般材の部分からのHC透
過をより一層強く抑制し得る。
【0011】更に請求項3においては、前記子部品のガ
ソリンバリア材からなる部分が、前記タンク本体に対す
る接着面まで延出されることを特徴とするものとした。
これにより、子部品のバリア性をより一層高めることが
できる。
ソリンバリア材からなる部分が、前記タンク本体に対す
る接着面まで延出されることを特徴とするものとした。
これにより、子部品のバリア性をより一層高めることが
できる。
【0012】さらに加えて、請求項4においては、前記
子部品が、HC透過係数が15g・mm/m2・day
(摂氏40度)以下の材料で形成されることを特徴とす
るものとした。これにより、カリフォルニア州の気化ガ
ス規制(LEV−II)に適合させることができる。
子部品が、HC透過係数が15g・mm/m2・day
(摂氏40度)以下の材料で形成されることを特徴とす
るものとした。これにより、カリフォルニア州の気化ガ
ス規制(LEV−II)に適合させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明の構成を詳細に説明する。
明の構成を詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に基づき構成された燃料タ
ンクの要部縦断面図である。図1において、タンク本体
1は、HDPE等の一般材からなる2つの主材層1a・
1b間に、EVOH等のガソリンバリア材からなるバリ
ア層1cを挟み込んだ状態で互いに接着してなる積層材
で形成されている。
ンクの要部縦断面図である。図1において、タンク本体
1は、HDPE等の一般材からなる2つの主材層1a・
1b間に、EVOH等のガソリンバリア材からなるバリ
ア層1cを挟み込んだ状態で互いに接着してなる積層材
で形成されている。
【0015】タンク本体1の適所には、例えばフィラー
ネックやブリーザパイプなどの別成型された子部品2を
装着するための開口3が設けられている。
ネックやブリーザパイプなどの別成型された子部品2を
装着するための開口3が設けられている。
【0016】子部品2は、主部2aが一般材からなり、
タンク外の雰囲気に直接接触する表層部2bの全面がガ
ソリンバリア材で覆われており、タンク本体1の一般材
からなる外面の開口3の周囲に密接し得るフランジ5が
その軸線方向の適所に形成されている。なお、子部品2
の主部2aと表層部2bとは二色成型で一体形成するこ
とができる。
タンク外の雰囲気に直接接触する表層部2bの全面がガ
ソリンバリア材で覆われており、タンク本体1の一般材
からなる外面の開口3の周囲に密接し得るフランジ5が
その軸線方向の適所に形成されている。なお、子部品2
の主部2aと表層部2bとは二色成型で一体形成するこ
とができる。
【0017】タンク本体1の外面とフランジ5の下面と
は、公知の加熱溶着(特願平11−126639号明細
書参照)にて一体結合させられる。
は、公知の加熱溶着(特願平11−126639号明細
書参照)にて一体結合させられる。
【0018】このようにして、子部品2のタンク本体1
外の雰囲気に直接接触する表層部2bをガソリンバリア
材で覆うことにより、子部品に要求されるバリア性(H
Cの透過抑制性)が満足され、主部2aが一般材で形成
されているので、加熱溶着される面は一般材となり、要
求接着強度が満足される。しかも子部品2のガソリンバ
リア材からなる部分は、タンク本体1に対する接着面に
まで延出されているので、子部品2のバリア性がより一
層高められている。
外の雰囲気に直接接触する表層部2bをガソリンバリア
材で覆うことにより、子部品に要求されるバリア性(H
Cの透過抑制性)が満足され、主部2aが一般材で形成
されているので、加熱溶着される面は一般材となり、要
求接着強度が満足される。しかも子部品2のガソリンバ
リア材からなる部分は、タンク本体1に対する接着面に
まで延出されているので、子部品2のバリア性がより一
層高められている。
【0019】なお、上記実施形態では、子部品2の大気
中に露出する表層部2bのみをガソリンバリア材で覆う
こととしたが、この反対に、タンク本体1内に面する側
にバリア層を設けても良いし、またバリア層を中間層と
しても良い。
中に露出する表層部2bのみをガソリンバリア材で覆う
こととしたが、この反対に、タンク本体1内に面する側
にバリア層を設けても良いし、またバリア層を中間層と
しても良い。
【0020】図2は、本発明の第2の実施形態を示して
いる。これにおいて、タンク本体1は、上記第1の実施
形態と基本的に同一なので、上記第1の実施形態に対応
する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態における小部品12は、タンク本体1の内外
を直接隔絶する第1部分12aはガソリンバリア材を用
い、第1部分12aの外周部下面のタンク本体1に対し
て直接接する第2部分12b及びタンク本体1内に概ね
没入する第3部分12cは一般材を用いて二色成型で一
体形成されている。
いる。これにおいて、タンク本体1は、上記第1の実施
形態と基本的に同一なので、上記第1の実施形態に対応
する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態における小部品12は、タンク本体1の内外
を直接隔絶する第1部分12aはガソリンバリア材を用
い、第1部分12aの外周部下面のタンク本体1に対し
て直接接する第2部分12b及びタンク本体1内に概ね
没入する第3部分12cは一般材を用いて二色成型で一
体形成されている。
【0021】これの場合も、タンク本体1内外を隔絶す
る第1部分12aはガソリンバリア材で形成されるの
で、バリア性が満足され、タンク本体1の外面に直接接
して加熱溶着される第2部分12bには一般材が配され
ているので接着強度が満足される。またこれにおいて
も、子部品12のガソリンバリア材からなる第1部分1
2aは、タンク本体1に対する接着面にまで延出されて
いるので、子部品12のバリア性がより一層高められて
いる。
る第1部分12aはガソリンバリア材で形成されるの
で、バリア性が満足され、タンク本体1の外面に直接接
して加熱溶着される第2部分12bには一般材が配され
ているので接着強度が満足される。またこれにおいて
も、子部品12のガソリンバリア材からなる第1部分1
2aは、タンク本体1に対する接着面にまで延出されて
いるので、子部品12のバリア性がより一層高められて
いる。
【0022】図3は、本発明の第3の実施形態を示して
いる。これにおいては、小部品22は、その全体がガソ
リンバリア材で形成され、フランジ部25の外周部下面
のタンク本体11に対して直接接する環状部分22aの
みが一般材を用いて二色成型で一体形成されている。
いる。これにおいては、小部品22は、その全体がガソ
リンバリア材で形成され、フランジ部25の外周部下面
のタンク本体11に対して直接接する環状部分22aの
みが一般材を用いて二色成型で一体形成されている。
【0023】タンク本体21は、その内面にバリア層2
1aが設けられた2層構造をなしており、タンク本体2
1の開口23の内周面と、開口23に嵌入された子部品
22の外周面との間には、ガソリンバリア材で形成され
たシール材6が介装されている。
1aが設けられた2層構造をなしており、タンク本体2
1の開口23の内周面と、開口23に嵌入された子部品
22の外周面との間には、ガソリンバリア材で形成され
たシール材6が介装されている。
【0024】これの場合は、タンク本体21内外を隔絶
する子部品22の全体がガソリンバリア材で形成される
ので、バリア性が満足され、かつタンク本体21の一般
材からなる外面に直接接して加熱溶着される環状部分2
2aには一般材が配されているので、接着強度が満足さ
れる。しかもタンク本体21の開口と子部品22との嵌
合部にガソリンバリア材からなるシール材6が介装され
ているので、開口23の切断面に露出する一般材の部分
からのHC透過が略完全に防止される。
する子部品22の全体がガソリンバリア材で形成される
ので、バリア性が満足され、かつタンク本体21の一般
材からなる外面に直接接して加熱溶着される環状部分2
2aには一般材が配されているので、接着強度が満足さ
れる。しかもタンク本体21の開口と子部品22との嵌
合部にガソリンバリア材からなるシール材6が介装され
ているので、開口23の切断面に露出する一般材の部分
からのHC透過が略完全に防止される。
【0025】ところで、カリフォルニア州の気化ガス規
制(LEV−II)にあっては、ガソリンタンクに設けら
れる子部品の全体許容燃料透過量を37.5mg/da
y(MIN SHED法による計測値)と規定してい
る。そこで図1に示した如き外面をバリア材で被覆した
構造の子部品1個当たりの燃料透過量を実測したとこ
ろ、燃料透過係数が0.014g・mm/m2・day
(摂氏40度)のEVOHを用いた子部品は燃料透過量
が0.04mg/dayであり、同様に燃料透過係数が
5.6g・mm/m2・day(摂氏40度)のPA1
2を用いた子部品は燃料透過量が14mg/dayであ
った。同様の実験を、被覆材を変えて行った結果、HC
透過係数が15g・mm/m2・day以下の材料でバ
リア層を形成すれば、上記LEV−II規制に適合させる
ことができることが判明した。なお、HC透過係数は、
以下のカップ法により測定する。
制(LEV−II)にあっては、ガソリンタンクに設けら
れる子部品の全体許容燃料透過量を37.5mg/da
y(MIN SHED法による計測値)と規定してい
る。そこで図1に示した如き外面をバリア材で被覆した
構造の子部品1個当たりの燃料透過量を実測したとこ
ろ、燃料透過係数が0.014g・mm/m2・day
(摂氏40度)のEVOHを用いた子部品は燃料透過量
が0.04mg/dayであり、同様に燃料透過係数が
5.6g・mm/m2・day(摂氏40度)のPA1
2を用いた子部品は燃料透過量が14mg/dayであ
った。同様の実験を、被覆材を変えて行った結果、HC
透過係数が15g・mm/m2・day以下の材料でバ
リア層を形成すれば、上記LEV−II規制に適合させる
ことができることが判明した。なお、HC透過係数は、
以下のカップ法により測定する。
【0026】ガソリン燃料を透過させない金属のフラン
ジを設けた円筒形カップに試験燃料を所定量注入し、シ
ート加工した供試材を被せ、その上から所定面積の開口
部を設けた円板状のベースを密閉固定する。密閉固定さ
れたサンプルは、常温〜摂氏80度程度のソーク試験を
行う(試験燃料の透過促進のため)。測定方法は、予め
密閉固定した状態のサンプルの重量を1mmg単位まで
測定し、その後、常温〜摂氏80度程度のソーク試験の
各経過時間にてサンプル重量を1mmg単位まで測定す
る。試験燃料の透過量は、経過時間毎の重量測定で重量
減少量の傾きが一定になった飽和状態の時間に対する重
量減少量(透過係数)として算出し、これをもってバリ
ア性能を評価する。
ジを設けた円筒形カップに試験燃料を所定量注入し、シ
ート加工した供試材を被せ、その上から所定面積の開口
部を設けた円板状のベースを密閉固定する。密閉固定さ
れたサンプルは、常温〜摂氏80度程度のソーク試験を
行う(試験燃料の透過促進のため)。測定方法は、予め
密閉固定した状態のサンプルの重量を1mmg単位まで
測定し、その後、常温〜摂氏80度程度のソーク試験の
各経過時間にてサンプル重量を1mmg単位まで測定す
る。試験燃料の透過量は、経過時間毎の重量測定で重量
減少量の傾きが一定になった飽和状態の時間に対する重
量減少量(透過係数)として算出し、これをもってバリ
ア性能を評価する。
【0027】
【発明の効果】このように本発明によれば、燃料タンク
本体と子部品とを相互に接着する部分は一般材で形成さ
れ、HCガスあるいは外気に直接接触する部分はガソリ
ンバリア材で覆われるので、接着強度とHC不透過性と
を両立する上に多大な効果を奏することができる。
本体と子部品とを相互に接着する部分は一般材で形成さ
れ、HCガスあるいは外気に直接接触する部分はガソリ
ンバリア材で覆われるので、接着強度とHC不透過性と
を両立する上に多大な効果を奏することができる。
【図1】本発明の第1実施形態を示す要部縦断面図
【図2】本発明の第2実施形態を示す要部縦断面図
【図3】本発明の第3実施形態を示す要部縦断面図
1 タンク本体 2 子部品 2a 主部(一般材の部分) 2b 表層部(ガソリンバリア材の部分) 6 シール材 12 子部品 12a ガソリンバリア材の部分 12b 一般材の部分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月19日(2000.12.
19)
19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を果たす
ために、本発明の請求項1は、ガソリンバリア材を積層
してなり且つ少なくとも外面に一般材を用いたタンク本
体と、ガソリンバリア材で形成された部分を備え且つ前
記タンク本体に設けられた開口に接着される子部品とを
有する合成樹脂製燃料タンクにおいて、前記子部品は、
少なくとも前記タンク本体との結合部が一般材で形成さ
れると共に、タンク内外の少なくともいずれか一方に直
接暴露される部分がガソリンバリア材で形成されている
ことを特徴とするものとした。このようにすれば、溶着
強度を確保した上で一般材の部分からのHC透過を抑制
し得る。
ために、本発明の請求項1は、ガソリンバリア材を積層
してなり且つ少なくとも外面に一般材を用いたタンク本
体と、ガソリンバリア材で形成された部分を備え且つ前
記タンク本体に設けられた開口に接着される子部品とを
有する合成樹脂製燃料タンクにおいて、前記子部品は、
少なくとも前記タンク本体との結合部が一般材で形成さ
れると共に、タンク内外の少なくともいずれか一方に直
接暴露される部分がガソリンバリア材で形成されている
ことを特徴とするものとした。このようにすれば、溶着
強度を確保した上で一般材の部分からのHC透過を抑制
し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 和広 栃木県塩谷郡氏家町押上1959−5 八千代 工業株式会社栃木研究所内 Fターム(参考) 3D038 CC20
Claims (4)
- 【請求項1】 ガソリンバリア材を積層してなり且つ少
なくとも外面に一般材を用いたタンク本体と、ガソリン
バリア材で形成された部分を備え且つ前記タンク本体に
設けられた開口に装着される子部品とを有する合成樹脂
製燃料タンクであって、 前記子部品は、少なくとも前記タンク本体に対する接着
部が一般材で形成され、且つタンク内外の少なくともい
ずれか一方に直接暴露される部分または中間層がガソリ
ンバリア材で形成されていることを特徴とする合成樹脂
製燃料タンク。 - 【請求項2】 前記開口の内周面と該開口に嵌入した子
部品の外周面との間に、ガソリンバリア材からなるシー
ル材が介設されることを特徴とする請求項1に記載の合
成樹脂製燃料タンク。 - 【請求項3】 前記子部品のガソリンバリア材からなる
部分が、前記タンク本体に対する接着面まで延出される
ことを特徴とする請求項1若しくは2に記載の合成樹脂
製燃料タンク。 - 【請求項4】 前記子部品のガソリンバリア材からなる
部分が、HC透過係数が15g・mm/m2・day
(摂氏40度)以下の材料で形成されることを特徴とす
る請求項1乃至3に記載の合成樹脂製燃料タンク。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000220300A JP2002036891A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 合成樹脂製燃料タンク |
DE2001624038 DE60124038T2 (de) | 2000-07-21 | 2001-07-05 | Kunststoffkraftstofftank mit Anordnung zum kraftstoffdichten Anschweissen einer Komponente |
EP20010305825 EP1179445B1 (en) | 2000-07-21 | 2001-07-05 | Plastic fuel tank having an arrangement for welding a component part in a fuel impermeable manner |
US09/908,271 US20020011490A1 (en) | 2000-07-21 | 2001-07-17 | Plastic fuel tank having an arrangement for welding a component part in a fuel impermeable manner |
US10/765,781 US20040157020A1 (en) | 2000-07-21 | 2004-01-26 | Plastic fuel tank having an arrangement for welding a component part in a fuel impermeable manner |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000220300A JP2002036891A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 合成樹脂製燃料タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002036891A true JP2002036891A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18714926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000220300A Pending JP2002036891A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 合成樹脂製燃料タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002036891A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005088882A (ja) * | 2003-09-15 | 2005-04-07 | Eaton Corp | プラスチック燃料タンクの開口部の取り付け方法 |
JP2005271775A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Piolax Inc | 固定具 |
-
2000
- 2000-07-21 JP JP2000220300A patent/JP2002036891A/ja active Pending
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