JP4220960B2 - 弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フロートバルブを備えた弁装置に関するものである。
自動車の燃費を向上させるために、車両の重量を如何に軽減させることができるかについては、常に課題となっている。その手段の一つとして、近年、燃料タンクの素材を金属から樹脂に変更する方策が採用されている。そのため、燃料タンクに取り付ける付属部品の燃料タンクへの固定方法についても、従来のボルトによる固定方法に代わって、熱板溶着(熱板溶接)による固定方法が広く利用されてきている。
燃料タンクに取り付けられる付属部品としては、例えば、フロートバルブ(例えば、フューエルカットオフバルブ(FCV)やORVRバルブ(Onboard refueling vapor recovery valve))が挙げられる。このフロートバルブは、燃料タンク内の気圧上昇を防ぐために、燃料タンク内で発生する燃料蒸発ガス(エバポ)を燃料タンク外に逃がす気体の通り道を備えている。また、このフロートバルブは、車両が急旋回あるいは横転した時など、燃料の液面が高くなった場合においては、上記の気体の通り道を塞ぐことによって、燃料の流出を防止する機構を備えている。
また、近年、燃料ガスの大気への放出を、より一層抑制する必要性が高くなっている。そこで、燃料タンクからの燃料漏れを防止するだけでなく、燃料タンクを透過する燃料についても、より一層抑制する必要性が高くなっている。燃料タンク自体については、その素材に、燃料の透過性の低いものを用いることによって対策が取られている。しかしながら、上述したフロートバルブを取り付けた部分については、未だ改良の余地がある。この点について、図17を参照して説明する。図17は従来例に係る弁装置(フロートバルブを備える弁装置)が燃料タンクに取り付けた状態を示す模式的断面図である。
図示のように、フロートバルブ100は、燃料タンク200の上部に設けられた開口部201に取り付けられる。フロートバルブ100は、燃料タンク200の内部に挿入されるフロートバルブ本体110と、燃料タンク200の外部に配置されるカバー120とから構成される。フロートバルブ本体110とカバー120は嵌合により固定することができるように構成されている。また、これらの間には、Oリング300が設けられることで、所望の流路外への燃料(燃料ガス)の漏れが防止されている。そして、カバー120が、燃料タンク200の外壁面に熱板溶着されることによって、フロートバルブ100は燃料タンク200に取り付けられている。
ここで、カバー120を燃料タンク200に熱板溶着する場合、溶接部分の材質を同一(同種)のものにする必要があることから、カバー120の素材は、高密度ポリエチレン(HDPE)等を用いている。ただし、このような素材は、寸法精度が要求される部位には適さない。そのため、燃料漏れを防止するために寸法精度が要求されるフロートバルブ本体110部分を、上記の通り、カバー120とは別部品として、これらを嵌合により固定するようにしている。なお、フロートバルブ本体110の素材としては、寸法精度を出し易く、かつ、燃料が透過し難いポリアセタール(POM)やポリアミド(PA)などが用いられる。
そして、燃料タンク200を燃料が透過することを抑制するために、燃料タンク200の壁部分を多層構造として、内壁面側や中間層に燃料が透過し難い素材からなる層を設けている。ただし、外壁面には、上記の通り、熱板溶着のために、カバー120と同じ材質
となるように、高密度ポリエチレンからなる層で構成されている。
しかしながら、カバー120については、射出成形で製作されることと、熱板溶着を行う関係上、高密度ポリエチレンからなる単層構造である。この高密度ポリエチレンは、燃料が透過し易い性質を有する。そのため、図17中、矢印Pに示すように、カバー120の部分を透過していく燃料を十分に抑制することができていなかった。また、図17に示す構造の場合、Oリング300の部分についても燃料の透過を抑制しなければならない。そこで、Oリング300の素材として、燃料が透過し難いフッ素ゴム(FKM)を採用していたが、このフッ素ゴムは高価であるという問題もあった。
関連する公知技術としては、例えば、特許文献1〜4に開示されたものがある。
実開平5−30655号公報 実開平5−30654号公報 特許第3386984号公報 特開2002−106423号公報
本発明の目的は、大気への燃料(燃料ガス)の放出の抑制を図ったフロートバルブを備えた弁装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の弁装置は、樹脂製の燃料タンク内部に挿入される胴体部、及び燃料タンク外部に配置されるフランジ部を有すると共に、燃料タンク内の燃料の漏れを防止しつつ、燃料タンク内のガスを燃料タンク外に逃がすことのできるフロートバルブと、
フロートバルブの胴体部を保持する保持部を含む筒状部、及び燃料タンクの外壁面と前記フランジ部との間に挟みこまれて燃料タンクの外壁面に溶接される板状部を有する保持部材と、
燃料タンクの外壁面に溶接されると共に、前記フロートバルブのフランジ部と前記保持部材の板状部を覆うカバーと、を備える弁装置において、
前記フロートバルブのフランジ部,前記保持部材の板状部、及び前記カバーとの間の隙間で形成される環状空間内に、液状の樹脂が充填された後に硬化されることによって、前記保持部材及びカバーよりも燃料の透過を抑制する性能が高いバリア層が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、燃料タンクの外壁面に、保持部材及びカバーを溶接する関係上、これらの部材の素材として、燃料の透過を抑制する性能の高いものを用いることができないという制約があっても、バリア層を設けることによって、燃料の透過を十分に抑制することができる。
また、前記フロートバルブの胴体部と前記保持部材の筒状部との間に形成される環状隙間に、該環状隙間を封止するシールリングが設けられていると好適である。
このように、シールリング(例えば、Oリング)を設けることによって、バリア層による効果と相俟って、より一層、燃料の漏れを抑制することができる。
以上説明したように、本発明によれば、大気への燃料(燃料ガス)の放出の抑制を図る
ことができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1〜図8を参照して、本発明の実施例1に係る弁装置について説明する。図1は本発明の実施例1に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す模式的断面図である。ただし、図1においては、フロートバルブについては、切断していない状態を示している。図2は本発明の実施例1に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す平面図(上面図)である。なお、図2中、AA断面が図1に相当する。図3は図1中X部分付近の拡大図である。図4は本発明の実施例1に係るホルダー(保持部材)の平面図(上面図)である。図5は本発明の実施例1に係るホルダー(保持部材)の断面図(図4中BB断面図)である。図6は本発明の実施例1に係るカバーの平面図(上面図)である。図7は本発明の実施例1に係るカバーの断面図(図6中CC断面図)である。図8は本発明の実施例1に係る弁装置の組み立て図である。
<フロートバルブ>
特に、図1及び図2を参照して、本実施例に係るフロートバルブについて説明する。本実施例においては、フロートバルブの一例として、フューエルカットオフバルブ(FCV)を例にして説明する。一般的に、フロートバルブは、燃料タンク内の気圧上昇を防ぐために、燃料タンク内で発生する燃料蒸発ガス(エバポ)を燃料タンク外に逃がす気体の通り道を備えている。また、このフロートバルブは、車両が急旋回あるいは横転した時など、燃料の液面が高くなった場合においては、上記の気体の通り道を塞ぐことによって、燃料の流出を防止する機構を備えている。フロートバルブの基本的な構造については、公知技術であるので、その説明は省略する。
本実施例に係るフロートバルブ10は、樹脂製の燃料タンク50の内部に挿入される胴体部11と、燃料タンク50の外部に配置されるフランジ部12と、燃料蒸発ガスの通路となる管部13とを備えている。本実施例においては、胴体部11は円筒形状であり、燃料タンク50に設けられた円形の開口部51から燃料タンク50の内部に挿入される。勿論、胴体部11の外径は開口部51の内径よりも小さく設定される。また、フランジ部12の外径は、開口部51の内径よりも大きくなるように設定される。
また、本実施例に係るフロートバルブ10の外観を構成する部材(胴体部11,フランジ部12、及び管部13を含む)の素材としては、ポリアセタール(POM)やポリアミド(PA)など、寸法精度が出し易く、燃料が透過し難いものが用いられている。
なお、燃料タンク50の壁部分は、多層構造により構成されている。そして、内壁面側に燃料が透過し難い素材からなる層が設けられ、外壁面側に高密度ポリエチレンからなる層が設けられている。この燃料タンク50の壁部分については、このような構成に限られないが、外壁面側は高密度ポリエチレンからなる層で構成すれば、それ以外の層については、基本的に少なくとも1層について燃料が透過し難い素材から構成されれば良い。
<ホルダー(保持部材)>
特に、図4及び図5を参照して、本実施例に係るホルダーについて説明する。ホルダー20は、フロートバルブ10の胴体部11を取り囲む筒状部21と、筒状部21の一端部
において外径方向に伸びる略ワッシャー形状の板状部23とを備えている。筒状部21は、図示のように、胴体部11に対して隙間を有するように配設される大径部分と徐々に小径となるテーパ部分とを有している。そして、筒状部21の他端部には、胴体部11に当接して、胴体部11を保持する保持部22が設けられている。なお、胴体部11には、保持部22が弾性的に変形するように切り込み部27が設けられている。ただし、後述のように、胴体部11の内周面はシール面を形成するので、この切り込み部27は、胴体部11のうち大径部分の途中までしか形成されていない。
板状部23は、燃料タンク50の外壁面とフロートバルブ10のフランジ部12との間に挟みこまれる。この板状部23の下面24は燃料タンク50の外壁面(上面側の外壁面)に熱板溶着(熱板溶接)される。また、板状部23の上面25には、フロートバルブ10のフランジ部12が載置される。また、板状部23の側面側の一部には、係止孔26が設けられている。
ホルダー20の素材としては、熱板溶着を可能とするために、燃料タンク50の外壁面の部分と同じ素材である高密度ポリエチレンが用いられている。
<カバー>
特に、図6及び図7を参照して、本実施例に係るカバーについて説明する。本実施例に係るカバー30は、フロートバルブ10のフランジ部12とホルダー20の板状部23を覆う部材である。そして、このカバー30は、ホルダー20の板状部23の側面側を取り囲む筒状部31と、筒状部31の一端部において内径方向に伸びる略ワッシャー形状の板状部32とを備えている。板状部32には、フロートバルブ10が配置されるように開口部34が設けられている。
筒状部31の下面33は燃料タンク50の外壁面(上面側の外壁面)に熱板溶着される。また、筒状部31の一部には、ホルダー20に設けられた係止孔26に係止する係止爪35が設けられている。
カバー30の素材としては、ホルダー20と同様に、熱板溶着を可能とするために、燃料タンク50の外壁面の部分と同じ素材である高密度ポリエチレンが用いられている。
<弁装置の組み立て手順及び取り付け手順>
特に、図1,3、及び図8を参照して、本実施例に係る弁装置の組み立て手順及び取り付け手順について説明する。
図8に示すように、フロートバルブ10の胴体部11に、シールリング(ここではOリング)40を装着する。そして、図中、下側からホルダー20を、上側からカバー30を、フロートバルブ10のフランジ部12を挟み込むようにして装着する。このとき、カバー30の係止爪35がホルダー20の係止孔26に係止するようにする。この係止爪35による係止は、弁装置が燃料タンク50に取り付けられるまでの仮固定のためであり、ホルダー20とカバー30をフロートバルブ10に対して完全に固定するためのものではない。つまり、弁装置を燃料タンク50に対して容易に取り付けることができるように、予め、上記の3部材を仮固定するようにしたものである。
以上のようにして、弁装置が組み立てられる。なお、弁装置が組み立てられた状態においては、シールリング40によって、フロートバルブ10の胴体部11とホルダー20の筒状部21の大径部分との間の環状隙間が封止されている。
そして、弁装置を組み立てた後に、図1に示すように、フロートバルブ10の胴体部1
1を燃料タンク50に設けられた開口部51から、燃料タンク50内に挿入する。そして、ホルダー20の板状部23の下面24と、カバー30の筒状部31の下面33を、同時に燃料タンク50の外壁面に熱板溶着により固定させる。
ここで、本実施例においては、2部材を同時に熱板溶着するため、溶接にばらつき(溶け込み量に相違)が生じる場合がある。そのため、従来例のように、Oリングを平面シールとして用いた場合には、シールの圧縮量がばらつくため、シール性が不安定になってしまう。しかしながら、本実施例では、上記の通り、シールリング40によって、フロートバルブ10の胴体部11とホルダー20の筒状部21の大径部分との間の環状隙間を封止する構成である。従って、シールリング40によるシール性能は、溶接のばらつきによる影響を受けない。
以上のように、熱板溶着を行った後に、フロートバルブ10のフランジ部12,ホルダー20の板状部23、及び、カバー30との間の隙間で形成される環状空間内に、エポキシ樹脂などの液状の樹脂(ホルダー20とカバー30の素材である高密度ポリエチレンよりも燃料の透過を抑制する性能が高い樹脂であって、液体から固体へと変化する特性(硬化性)を有する樹脂)を充填する。このように充填された樹脂が硬化することによって、バリア層60が形成される。
このバリア層60は、周方向に途切れることなく完全に環状に形成される。また、このバリア層60は、フロートバルブ10のフランジ部12,ホルダー20の板状部23、カバー30及び燃料タンク50の外壁面に対して、周方向に途切れることなく密着している。従って、熱板溶着のためにホルダー20やカバー30の素材として、燃料を透過してしまい易い高密度ポリエチレンを用いたとしても、燃料を透過し難い素材によって構成された部材(燃料タンク50の壁,フロートバルブ10のフランジ部12、及びバリア層60)によって、完全に遮断しているので、弁装置を取り付けた付近からの燃料の透過を抑制することができる。
<本実施例に係る弁装置の優れている点>
以上のように、本実施例に係る弁装置によれば、弁装置を取り付けた付近からの燃料の透過を抑制することができる。従って、燃料(燃料ガス)の大気への放出を抑制できる。また、本実施例によれば、フロートバルブ10に、ホルダー20とカバー30を装着することによって、組み立てられた弁装置を燃料タンク50に取り付けることができるので、取り付け作業も容易である。また、熱板溶着は2部材に対して行うが、2部材の熱板溶着は同時に行うことができるので、取り付け作業は容易である。また、シールリング40は、環状隙間を封止する円筒面固定のため、熱板溶着時に生じる2部材間の接着バラツキの影響を受けない。また、本実施例では、シールリング40は燃料の漏れ防止を補助的に行えば十分であるので、安価な素材(例えば、ニトリルゴム(NBR))を用いることができる。
図9〜図16を参照して、本発明の実施例2に係る弁装置について説明する。図9は本発明の実施例2に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す模式的断面図である。ただし、図9においては、フロートバルブについては、切断していない状態を示している。図10は本発明の実施例2に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す平面図(上面図)である。なお、図10中、AA断面が図9に相当する。図11は図9中Y部分付近の拡大図である。図12は本発明の実施例2に係るホルダー(保持部材)の平面図(上面図)である。図13は本発明の実施例2に係るホルダー(保持部材)の断面図(図12中BB断面図)である。図14は本発明の実施例2に係るカバーの平面図(上面図)である。図15は本発明の実施例2に係るカバーの断面図(図14中CC断面図)で
ある。図16は本発明の実施例2に係る弁装置の組み立て図である。
<フロートバルブ>
特に、図9及び図10を参照して、本実施例に係るフロートバルブについて説明する。本実施例においては、フロートバルブの一例として、ORVRバルブ(Onboard refueling vapor recovery valve)を例にして説明する。このORVRバルブも、基本的な機能は、上記実施例1で示したFCVと同様であるが、満タン容量を決定することと、給油時に大量のエバポをキャニスタへと導く点で異なっている。
本実施例に係るフロートバルブ10aは、樹脂製の燃料タンク50の内部に挿入される胴体部11aと、燃料タンク50の外部に配置されるフランジ部12aと、燃料蒸発ガスの通路となる第1管部13a及び第2管部13bとを備えている。本実施例においては、胴体部11aは円筒形状であり、燃料タンク50に設けられた円形の開口部51から燃料タンク50の内部に挿入される。勿論、胴体部11aの外径は開口部51の内径よりも小さく設定される。また、フランジ部12aの外径は、開口部51の内径よりも大きくなるように設定される。
また、本実施例に係るフロートバルブ10aの外観を構成する部材(胴体部11a,フランジ部12a、及び第1管部13a及び第2管部13bを含む)の素材としては、ポリアセタール(POM)やポリアミド(PA)など、寸法精度が出し易く、燃料が透過し難いものが用いられている。
なお、燃料タンク50の壁部分は、多層構造により構成されている。そして、内壁面側に燃料が透過し難い素材からなる層が設けられ、外壁面側に高密度ポリエチレンからなる層が設けられている。この燃料タンク50の壁部分については、このような構成に限られないが、外壁面側は高密度ポリエチレンからなる層で構成すれば、それ以外の層については、基本的に少なくとも1層について燃料が透過し難い素材から構成されれば良い。
<ホルダー(保持部材)>
特に、図12及び図13を参照して、本実施例に係るホルダーについて説明する。ホルダー20aは、フロートバルブ10aの胴体部11aを取り囲む筒状部21aと、筒状部21aの一端部において外径方向に伸びる略ワッシャー形状の板状部23aとを備えている。筒状部21aは、図示のように、胴体部11aに対して隙間を有するように配設される大径部分と徐々に小径となるテーパ部分とを有している。そして、筒状部21aの他端部には、胴体部11aに当接して、胴体部11aを保持する保持部22aが設けられている。なお、胴体部11aには、保持部22aが弾性的に変形するように切り込み部27aが設けられている。ただし、後述のように、胴体部11aの内周面はシール面を形成するので、この切り込み部27aは、胴体部11aのうち大径部分の途中までしか形成されていない。
板状部23aは、燃料タンク50の外壁面とフロートバルブ10aのフランジ部12aとの間に挟みこまれる。この板状部23aの下面24aは燃料タンク50の外壁面(上面側の外壁面)に熱板溶着される。また、板状部23aの上面25aには、フロートバルブ10aのフランジ部12aが載置される。また、板状部23aの側面側の一部には、係止孔26aが設けられている。
ホルダー20aの素材としては、熱板溶着を可能とするために、燃料タンク50の外壁面の部分と同じ素材である高密度ポリエチレンが用いられている。
<カバー>
特に、図14及び図15を参照して、本実施例に係るカバーについて説明する。本実施例に係るカバー30aは、フロートバルブ10aのフランジ部12aとホルダー20aの板状部23aを覆う部材である。そして、このカバー30aは、ホルダー20aの板状部23aの側面側を取り囲む筒状部31aと、筒状部31aの一端部において内径方向に伸びる略ワッシャー形状の板状部32aとを備えている。板状部32aには、フロートバルブ10aが配置されるように開口部34aが設けられている。
筒状部31aの下面33aは燃料タンク50の外壁面(上面側の外壁面)に熱板溶着される。また、筒状部31aの一部には、ホルダー20aに設けられた係止孔26aに係止する係止爪35aが設けられている。
カバー30aの素材としては、ホルダー20aと同様に、熱板溶着を可能とするために、燃料タンク50の外壁面の部分と同じ素材である高密度ポリエチレンが用いられている。
<弁装置の組み立て手順及び取り付け手順>
特に、図9,11、及び図16を参照して、本実施例に係る弁装置の組み立て手順及び取り付け手順について説明する。
図16に示すように、フロートバルブ10aの胴体部11aに、シールリング(ここではOリング)40aを装着する。そして、図中、下側からホルダー20aを、上側からカバー30aを、フロートバルブ10aのフランジ部12aを挟み込むようにして装着する。このとき、カバー30aの係止爪35aがホルダー20aの係止孔26aに係止するようにする。この係止爪35aによる係止は、弁装置が燃料タンク50に取り付けられるまでの仮固定のためであり、ホルダー20aとカバー30aをフロートバルブ10aに対して完全に固定するためのものではない。つまり、弁装置を燃料タンク50に対して容易に取り付けることができるように、予め、上記の3部材を仮固定するようにしたものである。
以上のようにして、弁装置が組み立てられる。なお、弁装置が組み立てられた状態においては、シールリング40aによって、フロートバルブ10aの胴体部11aとホルダー20aの筒状部21aの大径部分との間の環状隙間が封止されている。
そして、弁装置を組み立てた後に、図9に示すように、フロートバルブ10aの胴体部11aを燃料タンク50に設けられた開口部51から、燃料タンク50内に挿入する。そして、ホルダー20aの板状部23aの下面24aと、カバー30aの筒状部31aの下面33aを、同時に燃料タンク50の外壁面に熱板溶着により固定させる。
ここで、本実施例においては、2部材を同時に熱板溶着するため、溶接にばらつき(溶け込み量に相違)が生じる場合がある。そのため、従来例のように、Oリングを平面シールとして用いた場合には、シールの圧縮量がばらつくため、シール性が不安定になってしまう。しかしながら、本実施例では、上記の通り、シールリング40aによって、フロートバルブ10aの胴体部11aとホルダー20aの筒状部21aの大径部分との間の環状隙間を封止する構成である。従って、シールリング40aによるシール性能は、溶接のばらつきによる影響を受けない。
以上のように、熱板溶着を行った後に、フロートバルブ10aのフランジ部12a,ホルダー20aの板状部23a、及び、カバー30aとの間の隙間で形成される環状空間内に、エポキシ樹脂などの液状の樹脂(ホルダー20aとカバー30aの素材である高密度
ポリエチレンよりも燃料の透過を抑制する性能が高い樹脂であって、液体から固体へと変化する特性(硬化性)を有する樹脂)を充填する。このように充填された樹脂が硬化することによって、バリア層60aが形成される。
このバリア層60aは、周方向に途切れることなく完全に環状に形成される。また、このバリア層60aは、フロートバルブ10aのフランジ部12a,ホルダー20aの板状部23a,カバー30a及び燃料タンク50の外壁面に対して、周方向に途切れることなく密着している。従って、熱板溶着のためにホルダー20aやカバー30aの素材として、燃料を透過してしまい易い高密度ポリエチレンを用いたとしても、燃料を透過し難い素材によって構成された部材(燃料タンク50の壁,フロートバルブ10aのフランジ部12a、及びバリア層60a)によって、完全に遮断しているので、弁装置を取り付けた付近からの燃料の透過を抑制することができる。
<本実施例に係る弁装置の優れている点>
以上のように、本実施例に係る弁装置によれば、弁装置を取り付けた付近からの燃料の透過を抑制することができる。従って、燃料(燃料ガス)の大気への放出を抑制できる。また、本実施例によれば、フロートバルブ10aに、ホルダー20aとカバー30aを装着することによって、組み立てられた弁装置を燃料タンク50に取り付けることができるので、取り付け作業も容易である。また、熱板溶着は2部材に対して行うが、2部材の熱板溶着は同時に行うことができるので、取り付け作業は容易である。また、シールリング40aは、環状隙間を封止する円筒面固定のため、熱板溶着時に生じる2部材間の接着バラツキの影響を受けない。また、本実施例では、シールリング40aは燃料の漏れ防止を補助的に行えば十分であるので、安価な素材(例えば、ニトリルゴム(NBR))を用いることができる。
図1は本発明の実施例1に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す模式的断面図である。 図2は本発明の実施例1に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す平面図(上面図)である。 図3は図1中X部分付近の拡大図である。 図4は本発明の実施例1に係るホルダー(保持部材)の平面図(上面図)である。 図5は本発明の実施例1に係るホルダー(保持部材)の断面図(図4中BB断面図)である。 図6は本発明の実施例1に係るカバーの平面図(上面図)である。 図7は本発明の実施例1に係るカバーの断面図(図6中CC断面図)である。 図8は本発明の実施例1に係る弁装置の組み立て図である。 図9は本発明の実施例2に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す模式的断面図である。 図10は本発明の実施例2に係る弁装置が燃料タンクに取り付けられた状態を示す平面図(上面図)である。 図11は図9中Y部分付近の拡大図である。 図12は本発明の実施例2に係るホルダー(保持部材)の平面図(上面図)である。 図13は本発明の実施例2に係るホルダー(保持部材)の断面図(図12中BB断面図)である。 図14は本発明の実施例2に係るカバーの平面図(上面図)である。 図15は本発明の実施例2に係るカバーの断面図(図14中CC断面図)である。 図16は本発明の実施例2に係る弁装置の組み立て図である。 図17は従来例に係る弁装置が燃料タンクに取り付けた状態を示す模式的断面図である。
符号の説明
10,10a フロートバルブ
11,11a 胴体部
12,12a フランジ部
13 管部
13a 第1管部
13b 第2管部
20,20a ホルダー
21,21a 筒状部
23,23a 板状部
24,24a 下面
25,25a 上面
26,26a 係止孔
27,27a 切り込み部
30,30a カバー
31,31a 筒状部
32,32a 板状部
33,33a 下面
34,34a 開口部
35,35a 係止爪
40,40a シールリング
50 燃料タンク
51 開口部
60,60a バリア層

Claims (2)

  1. 樹脂製の燃料タンク内部に挿入される胴体部、及び燃料タンク外部に配置されるフランジ部を有すると共に、燃料タンク内の燃料の漏れを防止しつつ、燃料タンク内のガスを燃料タンク外に逃がすことのできるフロートバルブと、
    フロートバルブの胴体部を保持する保持部を含む筒状部、及び燃料タンクの外壁面と前記フランジ部との間に挟みこまれて燃料タンクの外壁面に溶接される板状部を有する保持部材と、
    燃料タンクの外壁面に溶接されると共に、前記フロートバルブのフランジ部と前記保持部材の板状部を覆うカバーと、を備える弁装置において、
    前記フロートバルブのフランジ部,前記保持部材の板状部、及び前記カバーとの間の隙間で形成される環状空間内に、液状の樹脂が充填された後に硬化されることによって、前記保持部材及びカバーよりも燃料の透過を抑制する性能が高いバリア層が形成されていることを特徴とする弁装置。
  2. 前記フロートバルブの胴体部と前記保持部材の筒状部との間に形成される環状隙間に、該環状隙間を封止するシールリングが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
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